JP3230525B2 - ツーウエイ・スピーカ・システム用修正回路及び方法 - Google Patents

ツーウエイ・スピーカ・システム用修正回路及び方法

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    • H04R3/12Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for distributing signals to two or more loudspeakers
    • H04R3/14Cross-over networks

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、一般には、音響再生用のスピーカシステム
に、特にツーウェイ又はマルチウェイのスピーカシステ
ムに関する。
本発明でいうスピーカ「システム」とは、増幅器、イ
コライザー、クロスオーバー・フィルター及び音響変換
器を含む綜合的システムである。この音響変換器は、ス
ピーカー内に実装され、しばしばドライバーと称され
る。このようなシステムの音響性能は、各コンポーネン
トの応答と性能特性、及び各コンポーネントが相互にど
のように関わり合うかによって決定される。システム設
計者のねらいは、システム全体にできる限り音源に近い
音響再生をさせることにある。その為には、設計者は良
好な過渡応答を達成せねばならない。良好な過渡応答と
は、周波数領域において、可聴周波数スペクトル全体に
亘って比較的平坦な振幅−周波数応答と比較的線形な位
相−周波数応答を示すことに等しい。線形システム理論
によると、完全に線形なシステムのインパルス応答は、
ひずみを生じさせずに正味の遅延のみを引き起こす遅延
「デルタ」関数である。性能向上の比較の対象となり得
る「理想システム」の他の特徴は、下記の発明の概要に
て記載する。
スピーカシステムの設計における制約の一つは、音響
変換器の物理的制約である。一般に、高い質の音響再生
を行うのに十分な可聴周波数の全域に亘って単一のドラ
イバーを有効に動作させるのは不可能である。それ故、
往々にしてスピーカシステムは、異なるサイズと構成の
2つ又はそれより多いドライバーを使用し、これらは可
聴周波数スペクトルの異なる部分を再生する。これらの
システムは、使用されるドライバーの数に応じて、「ツ
ーウェイ」、あるいは「マルチウェイ」システムと呼ば
れる。ツーウェイ・スピーカ・システムでは、オーディ
オ入力信号は、クロスオーバー回路により2つの周波数
バンドあるいはチャンネル、すなわち高周波チャンネル
と低周波チャンネルに電子的に分割され、その各チャン
ネルはシステム内の異なるドライバーに送られる。ツー
ウェイ・システムの利点は、個々の各ドライバーが狭め
られたバンド幅にて動作することで、ひずみの抑制、パ
ワー対応能力、及び極パターン(polar pattern)応答
を含めてドライバー・パラメータの最適化が可能なこと
である。しかしながら、複雑さが増すので、高精度な音
響再生装置たるツーウェイ(又はマルチウェイ)・スピ
ーカー・システムを設計するのは難しい。一般にワンウ
ェイ・スピーカー・システムではこれまで良好な過渡応
答が得られなかったが、それに比べ従来のツーウェイ又
はマルチウェイ・システムの過渡応答は本来的にそれよ
りも劣っている。この問題は基本的には、音響が一つの
ソース又は重畳ソースから発するのではなく、むしろ、
有限距離だけ隔たった2つ又はそれより多いソースから
発しているということと関係する。
スピーカシステム内のひずみの原因は、正確な音響再
生を実現するという目的を掲げる設計者に、更に別の制
約を課す。システムの入力と出力を比較することで測定
されるひずみは、システムの位相−周波数応答における
非線形性の存在、及び/又は平坦でない程度のシステム
の振幅−周波数応答から生じる。時間領域から見ると、
ひずみは、システムの過渡応答の劣化、よってオーディ
オ信号を高い忠実度で再生するシステムの能力の劣化を
引き起こす。ツーウェイ又はマルチウェイ・スピーカ・
システムにおけるひずみ、主に位相ひずみの主要な原因
は、クロスオーバー回路の存在によりもたらされてい
る。ひずみは、スピーカ・ドライバーそのものによって
も、また、スピーカシステム内のその他の原因によって
も引き起こされる。
これまでは、ツーウェイ・スピーカ・システムの応答
特性を最適化する主な方法の一つは、クロスオーバー回
路を最適化して振幅、位相及び極応答を向上させること
であった。クロスオーバー・フィルターは、平坦な振幅
応答と線形な位相応答を示す理想的なドライバー及び理
想的な音響環境(キャビネット囲い)を仮定する理論モ
デルを使用して設計される。理論モデルもしばしば、2
つのドライバーからの2音源は大きさと位相についての
み合計されるという仮定をし、音の伝達方向すなわちベ
クトル特性を無視する。最近では、より洗練されたモデ
ルが開示されてきており、ドライバーの振幅変動を考慮
に入れてクロスオーバー設計を最適化してユニークなド
ライバー応答を得ている。それら全ての場合において、
そのアプローチは、ある特定の極パターン全体の周波数
に対して最小の振幅及び位相変動を示すクロスオーバー
回路を設計し、それを理論モデルから行なうというもの
であった。
そのような理論モデルを使うことの問題は、一般に個
々のドライバーやスピーカシステムは理想からかけ離れ
たものであり、それ故、理論モデルは実際の応答を正し
く予測できないことである。スピーカシステムの場合、
放射軸上において可聴スペクトルの範囲で振幅変動が20
dBより大きくても、それはまれなことではない。軸外の
誤差はこれよりも大きく、ドライバーは本来的には帯域
通過変換器であるから、周波数の関数として通常は非線
形である関連の位相シフトを有する。このようなドライ
バーとクロスオーバー周波数域において非線形な位相シ
フトを有するクロスオーバー回路とが組み合わされる場
合には、非線形位相ひずみはさらに大きくなる。ドライ
バーの高調波ひずみは通常かなり大きく、しばしば数パ
ーセントにも及ぶことがある。またドライバーは音響変
換器としてかなり非効率であり、電気入力パワーを音響
出力パワーに変換する際、10パーセント以下の効率であ
ることもしばしばである。これら及びその他の問題が、
理論モデルに重大な誤差を引き起こし、ツーウェイ及び
マルチウェイ・スピーカ・システムの全体の応答特性を
最適化するというこれまでの努力を制約していた。
本発明は、修正回路を提供し、また、従来の最適化法
では言及又は考慮されていない上記ひずみ原因の多くを
修正することによりツーウェイ又はマルチウェイ・スピ
ーカ・システムの過渡応答を向上させる方法を提供す
る。本発明は、システムの過渡応答を単に一点だけでは
なく許容空間領域に亘って改善することで、ツーウェイ
(又はマルチウェイ)・スピーカ・システムの振幅、位
相及び極応答を改善する回路と方法を提供する。
発明の概要 本発明を要約するにあたり、理想的なシステムの特徴
を定義することが有益である。そのようなシステムは、
測定に際し真に無響で自由場の環境が必要であり、下記
のような軸上応答を有する。
・振幅−周波数:20Hzから20kHzで0dB、変動無し。
・位相−周波数:20Hzから20kHzで0゜又は線形傾斜。
・システムは完全に線形である。すなわち、全体的な高
調波ひずみや、他のどんな形態の変調ひずみも無い。
・20Hzから20kHzの可聴スペクトル外にあるいかなる応
答も、可聴スペクトル内に誤差を引き起こしてはならな
い。
・電気パワーから音響パワーへの変換効率:全周波数に
おいて100パーセント。
このような理想的なシステムの軸外応答は、軸上応答
の全てのパラメータがシステム内の決められた垂直及び
水平ビーム幅内にあるということを必要とする。一方、
そのビーム幅外では、いかなるエネルギーも存在しては
ならない。
本発明により得られるスピーカシステムの過渡応答の
向上は、上記理想的特性を念頭においた上で決められ
る。それら理想的特性からのずれを、以下「エラー」と
いう。この理想に達するために行われる調整、チューニ
ング、又はスピーカシステムの信号経路中への回路の挿
入を、「修正」という。
簡潔にいうと、本発明は、スピーカシステムの個々の
ドライバーの振幅及び位相特性をまず最初に修正し、次
にシステム全体の振幅及び位相応答を修正する回路と方
法を含む。計算式を基にして設計された固定修正回路を
使って、ある特定の、あるいは大体の修正をすることが
できるが、本発明では、回路内での調整可能なコンポー
ネントの使用を図る。それによると、コンポーネントレ
ベル(すなわち個々のドライバー)と次にシステムレベ
ルの両方において振幅と位相が、製造及び組立て工程に
おいて平坦な振幅応答と線形な位相応答を得るべく経験
的に精密な調整ができるのと同じように、設計段階にお
いても経験的に修正することができる。上記した振幅及
び位相修正に加えて、本発明はまた、システムのクロス
オーバー周波数域にて高周波チャンネルと低周波チャン
ネル間の位相オフセットを意図的に導入する。すなわ
ち、このような位相オフセットを導入することで、ツー
ウェイ・システムの軸上のみならず軸外の過渡応答が向
上することが発見されたのである。つまり、それにより
システムの極パターンすなわち有効範囲が改善するので
ある。
一般に、本発明の修正回路は、高周波チャンネルと低
周波チャンネル及びクロスオーバー回路手段を有し、こ
のクロスオーバー回路手段は、可聴信号の周波数スペク
トルをこれら2つのチャンネルに分割し、システムの高
周波ドライバーと低周波ドライバーを駆動する。チュー
ナブル振幅修正回路手段およびチューナブル位相修正回
路手段が設けられ、ドライバーレベルとシステムレベル
の両方において振幅及び位相応答を修正する。特に、チ
ューナブル振幅修正回路手段は、システムの他の部分か
ら独立して高周波ドライバーの振幅応答特性を独立に修
正するための手段を与える。同じく、低周波ドライバー
の振幅応答特性を独立に修正するための手段を与えるこ
とが望ましい。いずれの場合にも、個々のドライバーの
振幅応答特性を調整して、変換器の動作周波数域の実質
的な部分に亘って比較的平坦な振幅−周波数特性を生成
する。
チューナブル振幅修正回路は、スピーカシステムの複
合振幅応答の振幅特性、すなわちクロスオーバー回路と
システムの高低チャンネルに関わる修正回路とを含んだ
システム全体の振幅応答を独立に修正するための手段を
も提供する。システムの個別のドライバーにおける振幅
修正と同じく、複合応答の振幅修正が行われ、比較的平
坦な複合振幅−周波数応答を生成する。理想的には、可
聴周波数全域に亘って比較的平坦な複合振幅応答を生成
するのが望ましい。
本発明の修正回路はチューナブル位相修正回路手段を
も有し、これは個々のドライバーレベル及びシステムレ
ベルにおいて同様に位相修正を行う。ドライバーレベル
での位相修正の場合には、低周波ドライバーではなく高
周波ドライバーにおいてのみ位相が修正される。低周波
域内においては、この場所に位相修正用の回路を取り付
けるのが費用の面で困難である為と、非常に低い周波数
域の位相応答は外部環境にかなり影響されて設計者のコ
ントロール下におけないこともあって、位相応答は修正
されない。
特に、チューナブル位相修正手段により、高周波変換
器の位相を独立に調整して高周波チャンネルにおいてド
ライバーの動作バンド幅の実質的な部分において比較的
線形の傾斜を有する位相−周波数応答を生成することが
可能となる。さらに、この位相修正回路手段により、ス
ピーカシステム全体の複合位相応答を位相修正すること
ができ、この位相修正は、この応答を再度調整してシス
テムの動作周波数域全体の実質的な部分に亘って比較的
線形な傾斜を有する位相−周波数曲線を生成することに
より行われる。
本発明の重要な態様の一つは、全体的なシステムレベ
ルにおいて位相を調整すること、すなわち、複合位相応
答の調整を伴う。このレベルでは、本発明は、クロスオ
ーバー周波数域より上の高周波変換器の動作周波数域に
おいて比較的一定の位相遅延を導入する一方で、クロス
オーバー領域内に周波数に依存した位相遅延を導入す
る。このような周波数に依存した位相遅延と一定の位相
遅延とを組み合わせることにより、一般にクロスオーバ
ー周波数域の下(低周波域では位相応答はある程度劣化
する)からクロスオーバー周波数領域と高周波ドライバ
ーの残りの領域の両方を通って広がる周波数に対して線
形な傾斜を有する複合位相(位相シフト)を生成でき
る。
前述のチューナブル回路によるシステムの複合振幅及
び位相特性の修正は、通常は順に反復して実行して所望
の全体的な結果を得なければならないことに留意された
い。本発明の方法によると、まず最初にシステムの複合
振幅応答を本明細書に記載のように調整し、次に複合位
相応答を調整する。複合位相応答の調整は複合振幅応答
に影響を与えるので、その後で振幅応答を再調整し、続
いて複合位相及び振幅応答の再調整が適宜行なわれる。
本発明の別の態様では、クロスオーバー・フィルター
は高次の回路、好ましくは3次かそれより高次であり、
比較的高いロールオフを与える。より高次のクロスオー
バー回路の利点は、クロスオーバー周波数域のバンド幅
が狭まることにより両方のドライバーが動作する周波数
域が比較的小さく、それにより干渉を最小限に抑えるこ
とができる点である。その代わり、クロスオーバー周波
数域内で非線形な位相が増大し、全体の位相シフトがよ
り大きくなる。通常、このことはグループ遅延と過渡応
答の悪化を招くが、それも本発明の修正回路によって修
正される。
上記述べたように、本発明の修正回路のさらに重要な
特徴は、クロスオーバー周波数域内で低周波変換器の位
相に対して高周波変換器の位相をオフセットするチュー
ナブル位相オフセット回路装置手段である。この強制的
な位相オフセット(その度合いは実際には周波数に応じ
て変化する)は、ドライバーレベルとシステムレベルの
両方において修正が行われた後に導入される。位相オフ
セットの導入はシステムの複合振幅応答に影響を与える
ので、位相オフセット回路手段は、位相オフセット後に
複合振幅応答を比較的平坦な応答に強制的に戻すための
チューナブル手段を設けることでこの応答の劣化を修正
する手段をも含む。位相オフセットはシステムの複合位
相−周波数応答にも影響を与えるが、少なくとも観測し
た場合においては、必要な位相修正は、振幅修正ステッ
プを実行する際に達成されることが分かった。望まれる
結果は、チューナブル振幅・位相修正回路手段により事
前に達成される最適な振幅及び位相特性を回復する一方
で、クロスオーバー領域に位相オフセットを有してシス
テムの極応答を改善することである。
図示した実施態様の下記説明から分かるように、本発
明の種々の回路手段の1より多い機能をドライバー又は
システムレベルで実現するのに、一種類の回路を使用で
きる。好ましい実施態様では、ドライバーレベルとシス
テムレベルでの振幅修正は、並列のチューナブル振幅修
正回路により行われ、例えば、相互接続されたチューナ
ブル帯域フィルターにより行われ、これは回路の高周波
チャンネルと低周波チャンネル内においてクロスオーバ
ーフィルターの後に接続される。高周波ドライバーの振
幅修正は、高周波チャンネルの振幅修正回路を調整する
ことにより行われ、同様に、低周波ドライバーの振幅修
正は低周波チャンネルの振幅修正回路を調整することに
より行われる。複合振幅応答の修正は、これら両方の振
幅修正回路を調整することにより行われる。
好ましくは、本発明のチューナブル位相修正回路は、
システムの高周波チェンネルと低周波チャンネル中に接
続された一連のカスケード状の全通過フィルターであ
る。好ましくは、全通過フィルターの幾つかは、調整不
可能なものであり、ドライバーの往相応答の測定に基づ
いた概算により予め決められた中心周波数を有し、全通
過フィルターの残りのものは、調整自在なものであり、
上記述べた個別および複合の位相応答の調整が可能とな
る。チューナブル位相オフセット回路手段により与えら
れる位相オフセットも、同じ種類のカスケード状全通過
フィルターを使用して導入できる。しかしながら、好ま
しい実施態様では、位相オフセットによって引き起こさ
れるシステムの複合振幅応答の劣化を修正する手段が、
クロスオーバー・フィルターの入力側に設けられる。シ
ステム内におけるこの振幅修正場所の利点は、それが位
相オフセットに影響を与えること無しに、高周波変換器
と低周波変換器の両方において同時に振幅修正を強制す
ることである。
本発明の方法は、位相オフセットを含めて最適な振幅
及び位相応答を得るのに必要な修正段階のシーケンスを
有し、上記記載のように、放射角のある領域に亘って過
渡応答を改善することを意図する。本方法は次のことを
要求する。すなわち、両ドライバーコンポーネントとシ
ステム応答が高性能マイクで測定されること、その出力
がヒューレット・パッカード社のFFTスペクトル分析器
モデルNo.35660Aのような分析器に送られること、上記
測定が実質的に無響の自由場の環境で行われること、測
定で指示される振幅及び位相応答がドライバーレベルと
システムレベルにて調整されること、及び高周波チャン
ネルと低周波チャンネルの位相が、上述のようにクロス
オーバー周波数域において相互にオフセットすることで
ある。好ましくは、システム応答測定を含めて全ての測
定は、高周波ドライバーの軸上で、従来の1メートルに
対し、約1/2メートルの距離でなされる。これにより、
環境が測定に与える影響が減少する。
したがって、本発明の第一の目的は、上記記載のスピ
ーカの理想モデルにより定義されたようなツーウェイ又
はマルチウェイ・スピーカ・システムからより正確な音
響を作り出すための回路と方法を提供することである。
本発明の別の目的は、単一の測定点だけではなく、放射
角の領域内において過渡応答を改善することである。本
発明のその他の目的は、実施例についての下記詳細な説
明と特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
図面の説明 図1は、本発明の回路及び方法に従い修正された個々
のスピーカドライバーからの応答を測定するための測定
セットアップのブロック線図である。
図2は、図1のブロック線図であり、テスト信号の経
路中に振幅修正と位相修正を導入している。
図3は、システムの高及び低周波チャンネルに挿入さ
れた振幅及び位相修正を有するツーウェイ・スピーカ・
システムについて、その複合振幅及び位相応答を測定す
るための測定セットアップのブロック線図である。
図4は、クロスオーバー周波数域に位相オフセットを
導入するための回路を追加した図3のブロック線図であ
る。
図5は、「全通過回路」の機能を示すブロック線図で
ある。
図6は、図1に図示したツーウェイ・スピーカ・シス
テムの音響放射の幾何学的モデルを示す。
図7は、本発明によりクロスオーバー周波数域におい
て高及び低周波チャンネル間の位相オフセットが導入さ
れた後の、図4に示した実験的モデルの高及び低チャン
ネルの位相−周波数曲線の代表的な図である。
図8は、本発明に従って修正回路を備えたスピーカシ
ステムの機能ブロック線図である。
図9は、本発明のシステムで使用されるクロスオーバ
ー回路の回路図である。
図10は、本発明による能動的チューナブル振幅修正回
路の回路図である。
図11は、図10に示す回路におけるチューナブル帯域フ
ィルターの回路図である。
図12は、本発明に従って修正されたスピーカシステム
に、あらかじめ決められた固定位相修正を導入する為の
回路の回路図である。
図13は、本発明によるチューナブル位相修正回路の回
路図である。
図示した実施態様の詳細な説明 ここでは、マルチウェイ・スピーカ・システム用の変
換器、修正回路、クロスオーバー回路及びキャビネット
の設計について説明する。また、上記定義した理想スピ
ーカシステムと比べて少ないシステムエラーでこれらの
回路コンポーネントを統合する方法も説明する。特に、
異なる形態の修正を一緒に使うことでシステムエラーを
減少させることが可能である。これらの修正の形態は、
次の三つのカテゴリーに分けられる。
1.スピーカキャビネット内の変換器修正、 2.軸上測定点における複合システム修正、及び 3.平坦な振幅応答と線形な位相応答が達成されるビーム
幅を増加させる為の位相オフセット。
第一のカテゴリーでは、記載された変換器修正は、固
定位相修正回路を使って高周波変換器又は低周波変換器
のどちらかの信号に対して一定の遅延を加えることを含
む。これは、高及び低周波変換器の音響中心がスピーカ
ーボックスの前面パネルに平行な面に整列するように行
われる。個別の高及び低両変換器において平坦な振幅応
答と線形な位相応答を得るための修正も含まれる。修正
は変換器の動作周波数域に亘って行われ、振幅修正の場
合には、修正はチューナブル修正回路により行われ、位
相修正の場合には、修正は固定位相修正回路により行わ
れる。
第二のカテゴリーの複合修正は、オーディオ信号を高
及び低周波バンドに分割するクロスオーバー回路の挿
入、チューナブル振幅修正回路による平坦な複合振幅応
答を達成する為の修正、および固定及びチューナブル複
合位相修正回路を用いて線形な複合位相応答を得るため
の修正を含む。回路間の相互作用のため、複合応答に対
しては振幅及び位相修正ステップを反復して繰り返す必
要があることも記載される。
最後に、位相オフセット技術が説明される。これは、
拡大された垂直ビーム幅に亘って比較的平坦な振幅応答
と線形な位相応答を与えるものである。この位相オフセ
ット技術は、複合修正が行われた後に周波数に依存した
位相オフセットを一つのチャンネル(高周波チャンネル
が望ましい)に導入することを含み、主としてクロスオ
ーバー周波数域にこのような位相オフセットを与える。
記載された位相オフセット技術は、最大垂直ビーム幅に
亘って一貫性のある、すなわち殆ど同じ複合振幅応答を
達成するオフセット量を調整すること(この段階では、
複合振幅応答は平坦である必要はない)、および、次に
クロスオーバー回路の前にチューナブル振幅修正回路を
挿入し、このチューナブル振幅修正回路を使って調整し
て上記垂直ビーム幅に亘って平坦な複合振幅応答を得る
ことを含む。
キャビネット内の変換器修正 まず、図1と図7を参照する。高及び低周波ドライバ
ー11及び13のサイズが異なるので、ドライバーがパネル
に実装されると、これらのドライバーの音響中心がスピ
ーカーボックス8の前面パネルFから異なった距離に位
置するようになる。ドライバー11と13の音響中心を前面
パネルに平行な共通面に持ってくるために、音響中心が
前面パネルにより近いドライバー(図1では高周波変換
器11)への信号を一定の遅延τだけ遅らせ、その等価音
響中心を前面パネルFの背後にてそれが低周波ドライバ
ーの音響中心と同一平面となる変位距離のところに配置
せさる。表式τcは変位距離を示し、ここで、cは音速
である。この変位距離に必要な一定の遅延は、Φ=2π
fτの位相シフトを要し、ここで、fはヘルツを単位と
する周波数である。このような位相シフトを達成する為
の固定位相シフト修正回路は、図12(後に記載)に示さ
れた回路をNステージにカスケードすることにより実現
でき、ここで、N=20kHz・τである。ステージがカス
ケードされるのは、図12の各ステージが最高2πラジア
ンまでしか位相シフトできないからである。
図1及び2は、変換器レベルにおけるスピーカシステ
ムの振幅及び位相エラーを測定するための一般的な測定
セットアップを示す。マイク14は、高周波変換器11から
1/2メートルの軸上距離に置かれている。全ての測定
は、高周波変換器の軸に関して行われることに留意され
たい。これは、一つの測定基準点を与えると共に、高周
波変換器と低周波変換器との物理的距離によって引き起
こされるそれらの間の固有の遅延を洞察させる。
個々の変換器11及び13の振幅及び位相エラーを測定す
るため、スピーカの囲い8の中に配置された変換器が、
電力増幅器6、17を含む高周波信号経路1又は低周波信
号経路2にテスト信号3を送ってマイク14と分析器16を
用いて音響的に測定される。次に、モニターされた結果
に基づいて個別の変換器が修正される。図2に示される
ように、高周波変換器の修正は、振幅修正回路4を高周
波信号経路(チャンネル1)に挿入して行われる。変換
器の振幅−周波数応答を分析基16で観測しながら、振幅
修正回路を調整し、変換器がカバーすべく設計される周
波数域の実質的な部分に亘って平坦な振幅−周波数を生
成させる。振幅の修正後、位相修正のために位相修正回
路5が信号経路に導入される。その段階では、既に位相
修正回路5は、変換器の音響通信を整列させるための上
記記載の計算により近似的な位相修正設定がなされてい
ることが望ましい。これは、位相修正回路5を信号経路
に挿入する前に行われる。位相−周波数データを分析器
16でモニターしながら、位相修正回路5を調整し、線形
な位相−周波数を分析器上に生成させる。振幅修正と同
様に、高周波変換器の位相特性は、変換器の動作周波数
域に亘って修正される。
上記調整ステップは、低周波変換器においても低周波
チャンネル2を通して繰返される。図2に示されるよう
に、囲い8内において高周波変換器11の真下に取付けら
れている低周波変換器は、スイッチSにより低周波チャ
ンネルにテスト信号を供給して、同じ位置にあるマイ
ク、すなわち高周波変換器の軸上にあるマイクを使用し
て測定される。低周波チャンネル2には、それ専用の振
幅修正回路10、位相回路15及び電力増幅器17が設けられ
る。
高及び低周波変換器11、13の各々は、それらの実際の
幾何学的配列にて(すなわち囲い8内にて)修正されな
ければならず、全ての測定は比較的反射の無い環境で行
われねばならない。
個々の変換器応答を測定する際、FFT(高速フーリエ
変換)、TDS(時間遅延分光測定法)、及び掃引正弦波
法(swept sine wave instrumentation)など異なる測
定技術を使うことも可能である。これらすべての技術
は、あらゆる測定要因を考慮に入れた上で適切に使用さ
れるなら、同じ結果をもたらす。
高及び低変換器11、13における非線形位相エラーの修
正は、振幅修正をおこなった後にすれば、最善の結果が
得られる。始めに振幅修正がなされない場合には、その
後の振幅調整が位相修正を乱してしまう。
高及び低周波変換器の各々の位相応答は、両変換器が
図1と2に示されたような同じ測定セットアップで測定
されるので、分析器16上で比較できることに留意された
い。各変換器の位相−周波数応答を分析器16で観測する
際、通常は応答曲線における幾つかの領域が線形の位相
を示す一方、変換器の帯域通過特性ゆえに、変換器の動
作バンド幅全域では全体的に非線形の位相応答が観測さ
れるであろう。好ましくは、位相調整は、高及び低両周
波変換器により示される位相−周波数において最大勾配
のマイナス傾斜を見つけ、ドライバーの位相シフトを最
大勾配のマイナス傾斜に調整することにより行われる。
2πfτの位相シフトは、各個別の変換器に対する全
ての周波数依存の位相修正が調整される最終的な位相応
答とすべきである。ここで、τは両ドライバーの位相
−周波数応答における最大勾配のマイナス傾斜を表す。
複合振幅及び位相修正 本発明の二番目の修正ステップは、多くの修正回路お
よび変換器と共にクロスオーバー回路を使用して平坦な
振幅と線形な位相の複合を生成することを伴う。図3で
は、変換器11、13とそれに関わる修正回路4、5、10、
12、15がクロスオーバー回路7と組み合わされている。
クロスオーバー回路7は、変換器と高調波ひずみとの間
の干渉を最小限に抑えるためには、高い選択性(すなわ
ち、急勾配のロールオフ及び狭いクロスオーバー領域を
有する高次のクロスオーバー)を有さなければならな
い。高い選択性のクロスオーバーはまた、個々のドライ
バーが動作しなけらばならない有効作動バンド幅を狭め
る。一方、高い選択性のクロスオーバーは、クロスオー
バー周波数域に非線形位相を引き起こす。これは、囲い
8内における変換器の物理的隔離とも相まって、スピー
カシステムから複合応答を生成させ、振幅は平坦であり
得る一方で、複合的な非線形位相応答を示し、それが音
響出力に実質的なエラーを引き起こす。このエラーを除
去するために、複合位相修正回路12が高周波信号の経路
1中に実装される。位相及び振幅応答のデータを分析器
16でモニターしながら、複合位相修正回路12を調整して
可聴スペクトル全体に線形な位相を作る。この位相調整
は、クロスオーバー周波数域内において複合振幅にエラ
ーを引き起こす。したがって、図1及び2に関して述べ
たように、個々のドライバーの振幅を修正するのに使わ
れた複合振幅修正回路4、10を調整して、これらの結果
引き起こされるエラーを修正する。位相修正のステップ
とその次の振幅修正のステップは相互作用するので、分
析器の測定により許容できる平坦な複合振幅と線形な複
合位相が得られるまで繰り返し行われる。
位相オフセット−有効範囲の改善 上記記載の個別の変換器修正と複合的なシステム修正
のステップは、高周波変換器11の軸上で選ばれた一つの
測定点におけるスピーカシステムの複合的な振幅及び位
相エラーを修正するだけである。測定マイク14を垂直に
ある角度だけ動かすと、ドライバーの音響中心からマイ
クまでの距離が変わり、それにより、高及び低周波変換
器からマイクに到着する音波の相対位相も変化する。さ
らに、高及び低周波変換器の放射の極パターンも同じで
はない。軸外のある角度では、高及び低周波変換器から
放出される音波の振幅は、それらが軸上にあるときの大
きさと同じ比率ではない。軸上に対する軸外での音波の
相対的な位相及び振幅のこれらの変化は、軸外の応答エ
ラーを引き起こし、これは、高及び低両変換器が大いに
寄与するクロスオーバー周波数域において最も顕著であ
る。換言すると、下記記載の位相オフセット技術を使用
して修正されないならば、複合的な振幅応答が平坦で複
合的な位相応答が線形な垂直ビーム幅は、上記の修正後
でも比較的狭い。
本発明では、高及び低周波変換器間の位相オフセット
をクロスオーバー周波数域内に強制することにより、比
較的広い垂直ビーム幅(例えば軸上応答の上下約30度の
ビーム幅)に亘って平坦な複合振幅と線形な複合位相応
答が達成される。図4を参照すると、高周波チャンネル
1中において複合位相修正回路12の後に位相オフセット
回路20が挿入され、クロスオーバー周波数域において低
周波変換器13に対して高周波変換器11の位相をオフセッ
トする手段が与えられる。さらに、強制的振幅シリーズ
修正回路21がクロスオーバー回路7より前の信号経路中
に挿入され、回路20により導入される位相オフセットの
結果として要求される振幅修正がなされる。位相オフセ
ット回路20は、図13に示されているようなチューナブル
位相修正回路により実現でき、強制的シリーズ振幅修正
回路21は、図10に示されているようなチューナブル振幅
修正回路により実現できる。
本発明の位相オフセット技術は、実験に基づいた技術
であり、システムのクロスオーバー周波数域内において
低周波ドライバーの比較的狭い極パターンと高周波ドラ
イバーの比較的広い極パターンを利用する。位相オフセ
ットを調整する手順は以下の通りである。軸上を含むビ
ーム垂直角領域内の複数の測定角にてシステムの複合振
幅応答を分析器16により観測しながら、位相オフセット
回路を調整する。各々の調整は、複合振幅応答が異なる
測定角において一貫して同じになるまで、繰返し行なわ
れる。これら複合振幅応答は、必ずしも平坦ではなく、
達成可能な限り広い垂直ビーム角に亘ってほぼ同じにな
らなければならない。
手順の次のステップは、強制的シリーズ振幅修正回路
21を調整して前述の複合位相応答を平坦化することであ
る。複合振幅応答を平坦化する過程において、位相オフ
セットの導入により歪んだシステムの複合位相応答が、
このより広いビーム幅内で実質的に線形化されることが
分かっている。
スピーカシステムの複合応答がシステムの高及び低周
波チャンネル1及び2の総和となるクロスオーバー周波
数域において、位相オフセットを達成するための調整が
行われることに留意されたい。クロスオーバー周波数域
外では、高あるいは低周波変換器のどちらかの既に修正
された個別の応答が優勢となる。
位相オフセット技術の理論 上記の位相オフセット技術が、より広い垂直ビーム幅
に亘ってツーウェイ又はマルチウェイ・スピーカ・シス
テムの応答特性をなぜ改善するのかについては、高及び
低周波変換器の極パターンの特性と直接的な関わりがあ
ると信じられている。クロスオーバー周波域内において
は、上述のように、高周波変換器は低周波変換器よりも
広いビームパターンを有する。クロスオーバー周波数域
におけるシステムの軸上複合応答は、高及び低周波両変
換器から実質的に等しく寄与される一方、軸外の高角度
での複合応答は、そのより広い有効範囲ゆえに、低周波
ドライバーと比較して高周波ドライバーに支配されがち
である。一般に、高及び低周波ドライバーの特徴は、軸
外より軸上においてより平坦な振幅応答を示すことであ
る。対応して、位相オフセットの無い両ドライバーの複
合振幅応答は、同じ特性を示す傾向にある。すなわち、
この軸上の複合振幅−周波数応答は軸外応答よりも平坦
だということである。
クロスオーバー周波数域に位相オフセットを導入する
と、高及び低周波ドライバーが複合応答に実質的に等し
く寄与している軸上の振幅応答に強制的な劣化を引き起
こす一方、軸外では、位相オフセットの影響は取るにた
らないものと考えられている。よって、位相オフセット
を使用することで、軸上の複合振幅応答を軸外の複合振
幅応答に対して変えることができる。位相オフセットの
度合を調整することで、軸上及び軸外の振幅応答を実質
的に同じように見せ得る。最大垂直ビーム角に亘って振
幅応答間の強制的な一貫性が達成されたなら、その結果
得られる一貫して非平坦な複合応答が、強制的シリーズ
振幅修正により修正され得る。それは両チャンネルに等
しく作用するので、シリーズ修正が、軸上及び軸外両方
の振幅応答を強制的に平坦に戻す。位相オフセットと強
制的シリーズ振幅修正の実際の量は、クロスオーバー周
波数域、クロスオーバー周波数域内のドライバーの極パ
ターン、及びドライバーの音響中心間の距離に依存す
る。
実験的モデル 図6は、ツーウェイ・スピーカ・システムの幾何学的
モデルであり、距離Xだけ離れた2つの音響中心H及び
Lから2つの軸外測定点R及びQまでの音響エネルギー
の放射を示している。この音響中心HとLは、それぞれ
図1の高及び低周波ドライバー11と13の音響中心に対応
する。高周波ドライバーの音響中心Hは、スピーカーの
囲いのバフル表面当Fにほぼ位置するが、低周波ドライ
バーの音響中心は、上記に述べたドライバー間の物理的
相違ゆえに、バフル表面の背後の距離Zの所に位置して
いることに留意されたい。ドライバーレベル及び複合シ
ステムレベルにおけるスピーカの応答特性が上記記載の
ように軸上で測定される際、高周波ドライバーの音響中
心Hから距離dの軸上の測定点Pにて応答が測定され
る。上述のように、dは1/2メートルとするのが好まし
い。
上記の位相オフセット工程中に軸外の複合振幅応答を
測定する際、振幅応答は、軸上の測定点Pで測定される
ばかりではなく、バフル表面Tから同じくdの距離に位
置する軸外の測定点RとQにおいても測定される。しか
し、図示されているように、それらの測定点は音響中心
HとLからは異なる距離にある。例えば、測定点が軸上
測定点Pから軸外測定点Rに垂直距離y(又は角変位
α)だけ移動したとすると、音響中心HとLからの距離
はそれぞれdhとdlである。
実験の幾何学構成における位相オフセット技術の結果
については、図7を参照されたい。図7には、ツーウェ
イ・スピーカ・システムの高及び低チャンネルの代表的
な位相−周波数グラフが示されており、このスピーカシ
ステムは、高さ16インチ、幅12インチの囲いの中に、6
&3/4インチだけ離れた1インチのドーム・ツイータ(d
ome tweeter)と8インチのコーン・ウーハ(cone woof
er)を有する。図7において“LFC"で示された位相−周
波数曲線は、スピーカシステムの低周波チャンネルの位
相応答であり、“HFC"で示された曲線は、位相オフセッ
トがチャンネルに導入された後の高周波チャンネルの位
相−周波数応答である。これら2つの曲線は、両変換器
がスピーカからの複合応答に実質的に寄与するクロスオ
ーバー中心周波数1.4kHz周辺のクロスオーバー域内に可
変位相オフセットを有する。クロスオーバー域外におけ
る相対的な位相差は、クロスオーバー域外では変換器の
一方又は他方のどちらかが優勢なので、問題にならな
い。
実装回路 ここに記載の回路は、クロスオーバー、位相修正、振
幅修正、及び電力増幅のために機能的に使われている。
これらの回路は、一般に良く知られており、通常入手で
きるものである。しかしながら、本発明は、下記の特徴
を有する特定の種類の回路を使っている。
(a)クロスオーバー:高域通過は3次、低域通過は4
次であり、設計し易い。
(b)振幅修正回路:帯域フィルターは、中心周波数お
よびバンド幅に独立に単一の可変抵抗器により調整可能
である。行う振幅修正の量は、積の形式よりむしろ和の
形式の比率で帯域フィルターの相互作用の関数である。
(c)位相修正回路:少ないコンポーネント数の固定位
相修正回路が使用される。チューナブル位相修正が行わ
れ、これは中心周波数およびQに独立に単一の可変抵抗
器により調整可能である。位相修正の合計は、回路の角
ステージの位相修正の合計である。
システムの統合は、変換器11と13の無関係の振幅及び
位相応答で始まる。このような二つの粗い応答を理想的
なものに結合させる回路手段は、システム応答の精密チ
ューニングの為の調整が容易でなければならない。位相
及び振幅修正の為の独立した中心周波数及びバンド幅
(ここでは、Q)の制御により、マルチウェイ・スピー
カ・システムのコンポーネントを統合するのに必要な調
整と設計における複雑さと困難さが減少し、理想的な応
答が得られる。直線ポテンショメータが振幅をデシベル
単位で比例的に変化させることができるので、比率モー
ドの振幅修正回路における帯域フィルターの相互作用
は、振幅修正をより容易にする。振幅修正も、合計モー
ドの帯域フィルターの相互作用が反射環境における音波
の合計と類似しているので、簡単である。
図8を参照すると、本発明は、上記述べたように、ス
ピーカシステムの振幅及び位相エラーを修正する為に接
続されている機能別の回路の組合せを有する。図8の機
能ブロック線図では、各ブロックへの矢印は回路の入出
力と信号の流れを表す。システム入力3Aから電力増幅器
6と17を通って延びる機能回路は、アクティブであり、
すなわち動作用の電源を必要とする。さらに、図9から
13及び以下に記載の回路図は、製造業者が推奨するよう
に、演算増幅器が適正な性能を有して電源に接続されて
いることを仮定している。たいていの場合、図8におけ
る電力増幅器と変換器を除くブロックは、演算増幅器、
抵抗器及びキャパシターから構成されている。演算増幅
器は高い入力インピーダンスと低い出力インピーダンス
を有するので、図8のブロックは互いに独立しており、
それらの間の相互作用は無視できる。このことにより、
個々のブロックの明確な機能別の定義及び設計が可能と
なるばかりではなく、ブロック群を枝路無しで単一シリ
ーズに接続した場合には、これらのブロックの接続シー
ケンスを変更することも可能となる。したがって、高周
波チャンネル1において、ブロック4、12A、12B、5A、
5B、20はそれ以外のいかなるシーケンスでも接続がで
き、同じように、低周波チャンネル2のブロック10、15
も位置を変換できる。さらに、各々のブロックは、演算
増幅器を中心として形成されたステージに分割可能なカ
スケード状回路から構成されている。全通過フィルター
や帯域フィルターなどのこれらのステージは、カスケー
ド位置又は平行位置が交換可能である。
実験の後、異なるセクションにおける幾つかの振幅又
は位相修正ステージが、修正の総数は同じでより少ない
数のステージで組合せることができる。これは、演算増
幅器を使用したアクティブフィルターが理想的な分離特
性を有するからである。
クロスオーバー回路 図面に示されたクロスオーバー回路7は、機能上、シ
ステムのオーディオ入力の可聴スペクトルを2つのバン
ド、すなわち低周波及び高周波バンドに分割する。図9
に示されたこの機能を実行するためのクロスオーバー回
路は、四つのセクション、すなわち主高域フィルター3
1、副高域フィルター32、主低域フィルター33及び副低
域フィルター34から成る。
図9の主高域フィルター31は、2次のサレン・キー
(Sallen−Key)高域フィルターであり、これは、出力3
6から抵抗器R14を通って演算増幅器35の入力37へのフィ
ードバックを伴ったカスケード状の2つのRCセクション
C5R14及びC6R15から成る一態様である。カスケード状の
2つのRCセクションC5R14及びC6R15は、2次の基本的な
受動高域フィルターを形成する。演算増幅器の出力36か
らのフィードバックは、下記に与えるフィルター31の伝
達関数の分母にあるラプラス複素変数Sの一次の項の係
数を制御し、それ故、カットオフ周波数付近の応答を強
化して所望の減衰及び形状を達成する。主高域フィルタ
ー31の伝達関数は以下の通りである。
この高域フィルターは、通過帯域において(R10
R13)/R10の利得があり、それは、標準的な非反転利得
の構成では演算増幅器の出力36からその負入力及びグラ
ンドに接続された抵抗器R10、R13によって決まる。ま
た、この利得は、抵抗器R14を介したフィードバックに
より上記示される伝達関数の分母におけるSの係数の表
式にも現れる。これは、Sの係数を減少させ、それ故、
高域フィルターのQを増加させ、フィルターの応答をカ
ットオフ周波数近くに押し上げ、その結果、通過帯域か
らロールオフへの移行がより急峻になる。それは二次で
あるゆえ、フィルター・セクション31は、その阻止バン
ドにおいてオクターブ当たり−12dBのロールオフを示
す。
主低域フィルター・セクション33は、低域モードの二
次無限利得マルチフィードバック・フィルターであり、
演算増幅器76を中心として抵抗器R16の後に、フィード
バック経路中のキャパシターC9とキャパシターC7を使用
している。このタイプのフィルターは、抵抗器R17とキ
ャパシターC9を通るフィードバック経路と共に、無限利
得モードで操作される。図9においてノード40と41での
それぞれの電流が等しいとすると、主低域フィルターの
伝達関数は下記のように表される。
副高域フィルター32は、RCの一次受動高域フィルター
C8、R20であり、非反転単位利得演算増幅器バッファ38
がそれに続く。受動RCフィルターC8、R20は、前述の高
域フィルター31の演算増幅器35の低インピーダンス出力
36に接続され、その後、バッファ(図示せず)の高イン
ピーダンス入力に接続される。それ故、副高域フィルタ
ー32は、負荷から隔離され、RC高域フィルターとして正
確に機能する。副高域フィルターの応答を決める伝達関
数は以下の通りである。
副低域フィルター34は、R19、L1、C10及びR21によっ
て形成されるRLC二次受動フィルターである。フィルタ
ー回路33と同じように、回路34は、演算増幅器が先行し
且つ演算増幅器でバッファされ、他の回路からの負荷を
排除する。それにより、フィルター回路34は、コンポー
ネント値で設計された低域フィルターとして正確に機能
することが可能となる。副低域フィルターの応答を決め
る伝達関数は以下の通りである。
下記に示す図9のコンポーネント値では、フィルター
31と33は、−3dBクロスオーバー周波数が1.4kHzにな
る。高域フィルター31と32は共に三次であり、阻止バン
ドではオクターブ当たり−18dBのロールオフを示す。低
域フィルター33と34は共に四次であり、阻止バンドでは
オクターブ当たり−24dBのロールオフを示す。−3dBク
ロスオーバー周波数は、高及び低周波変換器の振幅応答
を合わせることにより選択される。高及び低周波チャン
ネル間の相互作用を最小化し、且つ高調波ひずみを減ら
すべく、高いロールオフ率が設計される。
下記のコンポーネント値は、以下に記する結果を達成
する。
C5 −8200pf R10−28.7k L1−252.5mh C6 −8200pf R14−11k C7 −.033pf R15−18.2k C8 −0.08pf R16−10k C9 −6800pf R17−10k C10− .12pf R18−6.81k R19−2.1 R20−1k R21−1k チューナブル振幅修正回路 図8についてさらに述べるなら、高及び低周波信号経
路1及び2におけるチューナブル振幅修正回路4及び10
と強制的シリーズ修正回路21は、同じ回路トポロジーを
持つことができる。図10と11に示されたこのトポロジー
は、反転加算増幅器55と、n個の帯域フィルターまで拡
張できる関連の複数の帯域フィルター57及び59(図11に
詳細が示されている)から成る。図10の表記を用いる
と、チューナブル振幅修正回路の伝達関数は、以下の通
りである。
ここで、Hi(s)は、帯域フィルターのサブ回路57,5
9,・・・等の伝達関数であり、θは、可変抵抗器VR1,
VR2等のタップ60から入力側61までの抵抗の割合を示
す。
上記伝達関数は、相互作用モードにおいて、伝達関数
の応答が個々の帯域フィルター57、59の伝達関数の補数
の合計の比となるような帯域フィルターを有する。振幅
修正の調整に必要なチューニングは、可変抵抗器VRi
変化させることで達成される。この際、100%のθ
は、伏角(dip)の最大限を意味し、0%のθとは、
バンプ(bump)の最大限を意味する。よって、可変抵抗
器VRiは、図11の帯域フィルターサブ回路Hi(s)に対
する伏角またはバンプの大きさを決定する。抵抗器Ri
Ro、Rfと演算増幅器55は、標準的な反転加算構成であ
る。バッファ56は、可変抵抗器VR1、VR2への負荷から帯
域フィルターサブ回路Hi(s)を分離するのに必要であ
る。
図10の構成は、カスケード状にしてより広い周波数範
囲に亘って振幅修正を行うことが可能である。図10の回
路における帯域フィルターの理想的な数は、バンド幅、
遭遇する変換器振幅エラーの位置と量、及び希望する精
度に依存する。高い周波数分解能での±1.5dBまでの修
正により、システム全体の修正に対してよい結果が得ら
れることが明らかとなっている。これは、高周波チャン
ネルに5つの帯域フィルターを、低周波チャンネルに3
つを必要とする。
図11は、二次帯域通過回路のある図10の帯域フィルタ
ーサブ回路57、59の回路構成を示す。R7とC8を除くこれ
らの回路は、ノード45において、下記の方法で、C3をR1
R4R6C3/R2の値の等価インダクタに変換する。その方法
とは、(1)C3を介して振幅R2/R2R6 VAの回路に強制
し、(2)C3における電圧下降R2/R2R6 VA 1/SC3を生じ
させ、そして(3)C3での電圧効果をR4を通る電流R2VA
/R4R1R6 1/SC3に変換することである。ここで、ノード4
6での電圧はVAである。C8と並列のノード45での等価イ
ンダクタンスが、R7と直列の共振回路を形成する。57と
59の中心周波数は、下記の表式により決まり、R2、R6
R1又はR7により調整できるのが好ましい。
ここで、R1は中心周波数の調整の為に選択される。こ
のRLC共振模擬回路のバンド幅は、 で表され、それはR7を変化させることで調整可能であ
る。fcとBWは両方とも、個別の抵抗器R1とR7を変化させ
ることで独自に調整することが可能である。コンポーネ
ント値の許容差を原因とする中心周波数又はバンド幅の
エラーは、R1又はR7を変化させることで容易に補正され
る。また、この回路の利得は である。
固定位相修正回路 図8に再度話しを戻せば、ブロック15、5A、12Aは固
定位相修正回路であり、全体的な位相シフトを与えて高
又は低周波チャンネル1、2の個別の変換器11、13にお
ける非線形位相エラーを修正する。一般にこのような回
路は、全通過フィルター型であり、この伝達関数は であり、ここで、θは中心周波数であり、αは減衰率
1/Qである。このような全通過フィルターの一般的な構
成は、図5に示されており、差動加算器24が、帯域通過
関数T(s)を全通過の2T(s)−1に変換する。図12
では、図5の一般的な全通過フィルター型の一態様であ
る特定回路が、少ないコンポーネント数及び相互作用す
るチューニングゆえに、固定位相修正に使用される。抵
抗器R6とR7は、差動増幅器として動作する演算増幅器63
の反転利得を設定する。抵抗器及びキャパシターR1
C2、C3、C4、C5から成るブリッジ“T"フィルター62は、
入力64を演算増幅器63に接続させ、演算増幅器63の出力
66から電圧分割器R5、R4を介して正フィードバックを与
える。
この回路で諸値を選択する際の等式は以下の通りであ
る。
ここで、ωはラジアン単位で表した中心周波数であ
り、Qはクオリティ・ファクターである。この回路によ
り作られる実際の位相シフトは、度を単位として、 が0より小の時、 となり、それ以外の場合に となる。
ここで、ωはラジアン単位の周波数変数であり、αは
1/Qであり、ωは中心周波数である。
上述のように、図12の全通過フィルターは直列のカス
ケード状にし、所定の位相シフトを与えて近似的な修正
をおこなうことができる。カスケード状にする際には、 最初のセクションの出力を二番目のセクションの入力に
接続し、 その後も同様に変換器応答に依存した所望のステージ数
を接続していく。各ステージは、最大360゜の位相シフ
トを与えることができる。カスケード状にされた位相シ
フトは Φ(ω)total=Φ(ω)stage1+Φ(ω)stage2+....Φ(ω)nth stage である。
図12の回路は、Qが2より小さく保たれると、近似的
な修正にとって良い結果をもたらす。図12の位相修正回
路の1でない振幅(amplitude non−unity)は、コンポ
ーネントの許容差ゆえに、並列の高値抵抗器で抵抗器R6
又はR7をチューニングすることにより調整できる。その
結果、中心周波数のシフトはわずかであり、2より小さ
いQには有意でない。
チューナブル位相修正回路 図8の機能ブロック12B、5Bで示されたチューナブル
位相修正回路は、図8の機能ブロック12A、5Aに関して
上記説明したように、全体的な位相エラーが固定位相修
正により補正された後に、調整可能な位相修正を与え
る。また、図8の位相オフセット回路20も、このタイプ
の回路で実現される。
図5では、チューナブル位相修正に使用される全通過
フィルター特性T(s)は、次の帯域通過伝達関数を有
する二次帯域フィルターとし得る。
全通過伝達関数は次の通りである。
図13の帯域フィルター回路65は、二つの演算増幅器6
7、68を使い、図11のチューナブル帯域通過回路と同じ
回路構成をしており、次の等式が成り立つ。
R1=R10+R11、R7=R15+R13|R14 フィルター65の利得は、 であり、これは、フィルターの利得に電圧分割器R13、R
14による減衰を掛けたものである。中心周波数、バンド
幅(よって減衰率)は、図11の回路の場合と同じであ
り、中心周波数と減衰率を独立にチューニングすること
の容易さは保持されている。固定位相修正回路の場合と
全く同じように、チューナブル位相修正回路は、直列の
カスケード状にしてより広い位相修正範囲を得ることが
できる。総位相シフトは、各ステージの位相シフトの合
計であり、演算増幅器63は加算器及びバッファとして働
くので、ステージ間の相互作用は存在しない。
図13において、抵抗器R20の値は、抵抗器R21の値に等
しく、加算器69に対し反転単位利得を設定する。フィル
ター65の利得は、 であり、これも1に等しい。したがって、R20がR21と等
しいので、加算器69に対して非反転利得を2に設定す
る。利得が2として単位反転利得とフィルター回路65の
非反転帯域通過伝達関数とを加算した後、図5による全
通過関数が作られる。抵抗器R10は、抵抗器R11による中
心周波数のチューニングの制限を与える。抵抗器R13とR
14は、可変抵抗器R15によるバンド幅又は減衰率のチュ
ーニングに対し制限を与える。抵抗器R10は、抵抗器R11
の値の約4%である。抵抗器R13とR14の並列は、抵抗器
R15の値の約20%である。
電力増幅器 図8に示された電力増幅器6、17は、音響用として適
切なものであれば、どのタイプのものでもよい。電力増
幅器は、該当の動作バンドにおいて、非線形の位相又は
振幅にエラーを発生してはならない。電力レベルはユー
ザーが選択するものであるが、測定に干渉してはならな
い。
したがって、上記説明した回路、方法及び手順は、ツ
ーウェイ又はマルチウェイ・スピーカ・システムの軸上
および軸外の或角度領域における過渡応答を向上させる
ことが分かる。本発明は上記明細書にかなり詳細に記載
されてきたが、本発明は、請求の範囲で要求される場合
を除き、これらの詳細に制限されることものでないこと
が理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コウト,ポール アメリカ合衆国カリフオルニア州 94553、パチエコ、レイモンド・ドライ ヴ 1233 (56)参考文献 特開 昭57−3497(JP,A) 特開 昭51−100715(JP,A) 実開 昭47−8031(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 5/16 H04R 3/12

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波変換器及び低周波変換器として指定
    される少なくとも2つの変換器を有するスピーカシステ
    ムの過渡応答を向上させるための修正回路であって、 前記スピーカシステムの高周波変換器及び低周波変換器
    にそれぞれ接続可能な高周波チャンネル及び低周波チャ
    ンネル、 音響入力信号の周波数成分を前記高周波チャンネルと低
    周波チャンネルに分割し、前記高周波変換器と低周波変
    換器をそれぞれ駆動するためのクロスオーバー回路手段
    であって、前記高周波変換器と低周波変換器の両方が音
    響入力信号に応答して動作するいわゆるクロスオーバー
    周波数域を有する、前記クロスオーバー回路手段、 チューナブル振幅修正回路手段であって、 (i)前記高周波変換器の振幅応答特性を独立に調整
    し、前記変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的平坦な振幅−周波数応答を与え、 (ii)前記低周波変換器の振幅応答特性を独立に調整
    し、前記変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的平坦な振幅−周波数応答を与え、 (iii)修正回路を含んだスピーカシステムの複合振幅
    応答の振幅特性を独立に調整し、前記スピーカシステム
    の動作周波数域の実質的な部分において比較的平坦な振
    幅−周波数応答をさらに与える、前記チューナブル振幅
    修正回路手段、 チューナブル位相修正回路手段であって、 (i)前記高周波変換器の位相特性を独立に調整し、前
    記高周波変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的線形な傾斜を有する位相−周波数応答を与え、 (ii)前記位相修正回路を含んだスピーカシステムの複
    合位相応答の位相特性を独立に調整し、前記スピーカシ
    ステムの動作周波数域の実質的な部分において比較的線
    形な傾斜を有する位相−周波数応答を与える、前記チュ
    ーナブル位相修正回路手段、及び 前記クロスオーバー周波数域において前記低周波変換器
    の位相に対して前記高周波変換器の位相をオフセットす
    るためのチューナブル位相オフセット回路手段であっ
    て、前記チューナブル位相オフセット回路手段により導
    入される位相オフセットから生じるスピーカシステムの
    複合振幅−周波数応答の劣化を修正するための手段を含
    む前記チューナブル位相オフセット回路手段、 を含む上記修正回路。
  2. 【請求項2】前記チューナブル振幅修正回路手段が、前
    記低周波変換器の振幅応答特性を独立に調整して前記変
    換器の動作周波数域の実質的な部分において比較的平坦
    な振幅−周波数応答を与えるための手段をさらに含む、
    請求項1記載の修正回路。
  3. 【請求項3】前記チューナブル振幅修正回路手段が、前
    記高周波チャンネルに接続されたチューナブル高周波振
    幅修正回路と前記低周波チャンネルに接続されたチュー
    ナブル低周波振幅修正回路とから構成された並列の振幅
    修正回路手段である、請求項2記載の修正回路。
  4. 【請求項4】前記チューナブル高周波振幅修正回路とチ
    ューナブル低周波振幅修正回路の各々が、相互接続され
    た複数のチューナブルなパラメトリック帯域フィルター
    から構成されている、請求項3記載の修正回路。
  5. 【請求項5】前記位相修正回路を含んだ前記スピーカシ
    ステムの複合位相応答を調整して前記スピーカシステム
    の動作域の実質的な部分において比較的線形な傾斜を有
    する位相−周波数応答を与える前記チューナブル位相修
    正回路手段が、前記クロスオーバー周波数域内に周波数
    依存の位相遅延を導入するための手段を含む、請求項1
    記載の修正回路。
  6. 【請求項6】前記位相修正回路を含んだ前記スピーカシ
    ステムの複合位相応答を調整して前記スピーカシステム
    の動作域の実質的な部分において比較的線形な傾斜を有
    する位相−周波数応答を与える前記チューナブル位相修
    正回路手段が、前記クロスオーバー周波数域より上の前
    記高周波変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的一定の位相遅延を加えるための手段を含む、請求
    項1記載の修正回路。
  7. 【請求項7】前記位相修正回路を含んだ前記スピーカシ
    ステムの複合位相応答を調整して前記スピーカシステム
    の動作域の実質的な部分において比較的線形な傾斜を有
    する位相−周波数応答を与える前記チューナブル位相修
    正回路手段が、前記クロスオーバー周波数域内に周波数
    依存の位相遅延を導入し、かつ、前記クロスオーバー周
    波数域より上の前記高周波変換器の動作周波数域の実質
    的な部分において比較的一定な位相遅延を導入するため
    の手段を含む、請求項1記載の修正回路。
  8. 【請求項8】前記クロスオーバー回路手段が、少なくと
    も3次ロールオフの高及び低周波ロールオフ特性を示
    す、請求項1記載の修正回路。
  9. 【請求項9】前記クロスオーバー回路手段の高周波ロー
    ルオフ特性が3次ロールオフであり、前記低周波ロール
    オフ特性が4次ロールオフである、請求項8記載の修正
    回路。
  10. 【請求項10】前記クロスオーバー回路手段が、いわゆ
    るクロスオーバー周波数を約1.4kHzに有する、請求項1
    記載の修正回路。
  11. 【請求項11】前記クロスオーバー回路手段が約2オク
    ターブのバンド幅を有する、請求項10記載の修正回路。
  12. 【請求項12】高周波変換器及び低周波変換器として指
    定される少なくとも2つの変換器を有するスピーカシス
    テムの過渡応答を向上させるための修正回路であって、 (a) 前記スピーカシステムの高周波変換器及び低周
    波変換器にそれぞれ接続可能な高周波チャンネル及び低
    周波チャンネル、 (b) 音響入力信号の周波数成分を前記高周波チャン
    ネルと前記低周波チャンネルに分割し、前記高周波変換
    器と前記低周波変換器をそれぞれ駆動するためのクロス
    オーバー回路手段、 (c) チューナブル振幅修正回路手段であって、 (i)前記低周波変換器の振幅応答特性を独立に調整
    し、前記変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的平坦な振幅−周波数応答を与える、前記低周波チ
    ャンネル中に接続されたチューナブル低周波振幅修正回
    路、 (ii)前記高周波変換器の振幅応答特性を独立に調整
    し、前記変換器の動作周波数域の実質的な部分において
    比較的平坦な振幅−周波数応答を与える、前記高周波チ
    ャンネル中に接続されたチューナブル高周波振幅修正回
    路、 を含み、 (iii)前記チューナブル高及び低周波振幅修正回路も
    チューナブルであり、前記修正回路を含んだ前記スピー
    カシステムの複合振幅応答特性をさらに調整し、前記ス
    ピーカシステムの動作域の実質的な部分において比較的
    平坦な振幅−周波数応答を与える、前記チューナブル振
    幅修正回路手段、 (d) 前記高周波変換器の位相特性を調整し、前記高
    周波変換器の動作域の実質的な部分において比較的線形
    の傾斜を有する位相−周波数応答を与え、かつ、前記修
    正回路を含んだスピーカシステムの複合位相応答の位相
    特性をさらに調整し、前記スピーカシステムの動作周波
    数域の実質的な部分において比較的線形の傾斜を有する
    位相−周波数応答を与えるチューナブル位相修正回路手
    段であって、前記高周波チャンネル中に接続された複数
    の全通過フィルターを含み、前記全通過フィルターは、
    所望の周波数域内にほぼ所望の位相遅延特性を与えるべ
    く選ばれた異なる特性中心周波数を有し、少なくとも一
    つの前記全通過フィルターが、前記高周波変換器の位相
    応答特性と前記修正回路を含んだ前記スピーカシステム
    の複合位相応答特性とを最終調整するべくチューナブル
    である、前記チューナブル位相修正回路手段、及び (e)前記クロスオーバー周波数域において前記高周波
    変換器の位相を前記低周波変換器の位相に対してオフセ
    ットさせるためのチューナブル位相オフセット回路手段
    であって、前記チューナブル位相オフセット回路により
    導入された位相オフセットにより生じるスピーカシステ
    ムの複合振幅−周波数応答の劣化を修正するための手段
    を含む前記チューナブル位相オフセット回路手段、 を含む上記スピーカシステムの過渡応答を向上させるた
    めの修正回路。
  13. 【請求項13】前記チューナブル位相修正回路手段が、
    前記高周波チャンネル中に接続された複数の全通過フィ
    ルターを含み、前記全通過フィルターは、所望の周波数
    域内にほぼ所望の位相遅延特性を与えるべく選ばれた異
    なる特性中心周波数を有し、少なくとも一つの前記全通
    過フィルターが、前記高周波変換器の位相応答特性と前
    記修正回路を含んだ前記スピーカシステムの複合位相応
    答特性とを最終調整するべくチューナブルである、請求
    項12記載の修正回路。
  14. 【請求項14】少なくとも二つの前記全通過フィルター
    がチューナブルである、請求項13記載の修正回路。
  15. 【請求項15】前記チューナブル位相オフセット回路手
    段による前記クロスオーバー周波数域における位相オフ
    セットの導入が、前記高周波チャンネルでなされ、ま
    た、前記スピーカシステムの複合振幅応答の劣化を修正
    する前記チューナブル位相オフセット回路手段内の手段
    が、前記クロスオーバー回路手段の入力側に接続され
    る、請求項12記載の修正回路。
  16. 【請求項16】前記スピーカシステムの複合振幅応答の
    劣化を修正する前記チューナブルオフセット回路手段内
    の手段が、相互接続された複数のパラメトリック帯域フ
    ィルターを含む、請求項15記載の修正回路。
  17. 【請求項17】前記パラメトリック帯域フィルターの各
    々がチューナブルな利得、周波数及びバンド幅を有す
    る、請求項16記載の修正回路。
  18. 【請求項18】高周波変換器及び低周波変換器として指
    定された少なくとも2つの変換器を有するスピーカシス
    テムの過渡応答を向上させるための修正回路であって、 前記スピーカシステムの高周波変換器と低周波変換器に
    それぞれ接続可能な高周波チャンネルと低周波チャンネ
    ル、 音響入力信号の周波数成分を前記高周波チェンネルと低
    周波チャンネルに分割し、前記高周波変換器と低周波変
    換器をそれぞれ駆動するためのクロスオーバー回路手段
    であって、前記高周波変換器と低周波変換器の両方が音
    響入力信号に応答して動作するいわゆるクロスオーバー
    周波数域を有する前記クロスオーバー回路手段、 前記修正回路を含んだ前記スピーカシステムの振幅及び
    位相特性を修正し、その動作周波数域の実質的な部分に
    おいて比較的平坦な振幅−周波数応答とその動作周波数
    域の実質的な部分において比較的線形な傾斜を有する位
    相−周波数応答とを与える回路手段、及び 前記クロスオーバー周波数域において前記低周波変換器
    の位相に対して前記高周波変換器の位相をオフセットす
    るためのチューナブル位相オフセット回路手段であっ
    て、前記チューナブル位相オフセット回路手段により導
    入された位相オフセットから生じる前記スピーカシステ
    ムの複合振幅−周波数応答の劣化を修正するための手段
    を含む、前記チューナブル位相オフセット回路手段、 を含む上記スピーカシステムの過渡応答を向上させるた
    めの修正回路。
  19. 【請求項19】前記高周波チャンネルにおいて前記チュ
    ーナブル位相オフセット回路手段により前記クロスオー
    バー周波数域に位相オフセットが導入され、また、前記
    スピーカシステムの複合振幅応答の劣化を修正する前記
    チューナブル位相オフセット手段内の手段が前記クロス
    オーバー回路手段の入力側に接続される、請求項18記載
    の修正回路。
  20. 【請求項20】前記スピーカシステムの複合振幅応答の
    劣化を修正する前記チューナブル位相オフセット手段内
    の前記手段が、相互接続された複数のチューナブルなパ
    ラメトリック帯域フィルターを含む、請求項19記載の修
    正回路。
  21. 【請求項21】前記パラメトリック帯域フィルターの各
    々が、チューナブルな利得、周波数及びバンド幅を有す
    る、請求項20記載の修正回路。
  22. 【請求項22】高周波変換器及び低周波変換器として指
    定された少なくとも2つの変換器を有し、かつ、前記高
    及び低周波変換器の動作周波数域と重なるクロスオーバ
    ー周波数域を有するスピーカシステムの過渡応答の改良
    方法であって、 (a) 前記高周波変換器の振幅応答特性を独立に測定
    し、 (b) 前記高周波変換器の振幅応答特性を独立に調整
    し、前記高周波変換器の動作域の実質的な部分において
    比較的平坦な振幅−周波数応答を与え、 (c) 前記高周波数の位相特性を測定変換器にて独立
    に測定し、 (d) 前記高周波変換器の位相特性を独立に調整し、
    前記高周波変換器の動作域の実質的な部分において比較
    的線形な傾斜を有する位相−周波数応答を与え、 (e) 前記修正回路を含んだ前記スピーカシステムの
    複合振幅応答特性を測定し、 (f) 関連した修正回路を含んだ前記スピーカシステ
    ムの複合振幅応答特性を調整し、前記スピーカシステム
    の動作周波数域の実質的な部分において比較的平坦な振
    幅−周波数応答を与え、 (g) 関連した修正回路を含んだ前記スピーカシステ
    ムの複合位相特性を測定し、 (h) 関連した修正回路を含んだスピーカシステムの
    複合位相応答特性を調整し、前記スピーカシステムの動
    作域の実質的な部分において比較的線形な傾斜を有する
    位相−周波数応答を与え、 (i) スピーカシステムのクロスオーバー周波数域内
    で前記高周波変換器の位相を前記低周波変換器に対して
    オフセットし、 (j) 前記修正回路を含んだ前記スピーカシステムに
    おける複合振幅応答特性の劣化を比較的平坦な振幅−周
    波数応答に比較して測定し、そして (k) 前記(i)のステップで導入された位相オフセ
    ットから生じたスピーカシステムの前記複合振幅応答特
    性における劣化を修正し、この修正は、オーディオ入力
    信号がクロスオーバー回路により高及び低周波成分に分
    割される前に該信号の経路中のある地点で行う、 ステップを含む上記スピーカシステムの過渡応答の改良
    方法。
  23. 【請求項23】前記スピーカシステムの複合振幅応答及
    び複合位相応答の測定及び調整を含むステップ(e)か
    ら(h)を、満足な複合振幅及び位相応答が達成される
    まで繰り返し行う、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】複合振幅及び位相応答を調整する前に、
    前記低周波変換器の振幅応答を独立に測定するステッ
    プ、及び振幅応答特性を独立に調整し、前記変換器の動
    作周波数域の実質的な部分において比較的平坦な振幅−
    周波数応答を与えるステップをさらに含む、請求項22記
    載の方法。
  25. 【請求項25】前記スピーカシステムの複合位相特性を
    調整するステップが、 前記クロスオーバー周波数域内で前記スピーカシステム
    に周波数依存の位相遅延を導入し、前記クロスオーバー
    周波数域内で位相の非線形性を調整すること、及び 前記クロスオーバー周波数域より上の前記高周波変換器
    の動作周波数域に実質的に一定の位相遅延を加えるこ
    と、 を含む請求項22記載の方法。
  26. 【請求項26】高周波変換器の振幅及び位相応答特性と
    前記スピーカシステムの複合振幅及び位相応答特性と
    を、前記高周波変換器の軸上の測定点にて測定する、請
    求項22記載の方法。
  27. 【請求項27】前記測定点が前記高周波変換器から約1/
    2メートルである、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】クロスオーバー周波数域で前記高周波変
    換器の位相をオフセットした後の前記複合振幅応答特性
    の劣化は、信号がクロスオーバー回路により高周波成分
    と低周波成分に分割される前に音響入力信号の経路内の
    一点で修正される、請求項22記載の方法。
  29. 【請求項29】低周波変換器に対する高周波変換器の位
    相オフセットが、音響入力信号が高及び低周波成分に分
    割された後に高周波チャンネルに導入される、請求項28
    記載の方法。
  30. 【請求項30】前記低周波変換器に対して前記高周波変
    換器の位相をオフセットするステップが、 周波数依存の位相シフトをクロスオーバー周波数域に導
    入し、 スピーカシステムの前方空間内の異なる垂直角に亘る異
    なる地点でスピーカシステムの複合振幅応答を観測し、
    そして 異なる観測点におけるシステムの複合振幅応答が実質的
    に同じになるまで位相シフトの量を調整すること を含む請求項22記載の方法。
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