JP2003505683A - 熱共振撮像方法 - Google Patents

熱共振撮像方法

Info

Publication number
JP2003505683A
JP2003505683A JP2001512251A JP2001512251A JP2003505683A JP 2003505683 A JP2003505683 A JP 2003505683A JP 2001512251 A JP2001512251 A JP 2001512251A JP 2001512251 A JP2001512251 A JP 2001512251A JP 2003505683 A JP2003505683 A JP 2003505683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
value
time
thickness
clip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001512251A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003505683A5 (ja
Inventor
リンガーマシャー,ハリー・イスラエル
ハワード,ドナルド・ロバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JP2003505683A publication Critical patent/JP2003505683A/ja
Publication of JP2003505683A5 publication Critical patent/JP2003505683A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/72Investigating presence of flaws
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/02Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness
    • G01B11/06Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B21/00Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
    • G01B21/02Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring length, width, or thickness
    • G01B21/08Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring length, width, or thickness for measuring thickness
    • G01B21/085Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring length, width, or thickness for measuring thickness using thermal means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 赤外線(IR)過渡サーモグラフィーシステムでは、IR感応フォーカルプレーンアレイカメラから連続した画像フレームが得られる。連続して得られた各画像フレームは画素アレイから構成され、経過時間に対応して割り当てられたフレーム番号を有する。各画素に対応する温度対時間(T−t)データは、連続する多数の画像フレームから作成される。多数の熱データ画像フレームの解析方法では、各画素から正規化されたT−tデータ曲線の高速フーリエ変換(FFT)の実数成分もしくは虚数成分のいずれか一方を用いてオブジェクトの厚さを求めて、色分けされたマップ、もしくは、グレイスケールの厚さマップを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は、1999年7月21日に出願された米国仮出願60/144,885
の特典を請求するものであって、その全内容は本願の援用文献である。
【0002】
【技術分野】
本発明は、オブジェクトの厚さを求めるための、サーモグラフィーに基づく非
破壊試験技術に関する。特に、本発明は、高速フーリエ変換熱共振関数を使って
、多数の熱データ画像フレームを分析することによって厚さを求める赤外線過渡
サーモグラフィー法に関する。
【0003】
【背景】
ここ何年もの間、様々な非破壊超音波測定技術を使って、鋳物やその他の固体
物の断面厚を測定している。従来は、オブジェクトに超音波を当てて試験を行っ
ており、超音波は、オブジェクトの表層を突き抜け、反対側の内部で反射するか
、あるいは表面で反射する。そして、反射波の受信に要した時間をもとに反対側
(背面)までの距離を測定し、それをその点におけるオブジェクトの厚さとして
いる。しかしながら、この種の超音波測定を行って、たいていのオブジェクトの
断面厚を検査するには、通常、トランスデューサを使った、煩わしくて時間のか
かる全表面の機械的走査が必要になる。さらに、トランスデューサとオブジェク
ト表面との間を音響的に十分に密着させるには、その表面に液体の接触媒質を途
切れなく供給するか、あるいは、オブジェクト全体を接触媒質中に浸す必要があ
る。しかし、多くの場合、そのようなことは実際的ではないし、多くの構造上か
つ素材上の理由から実現さえ不可能である。例えば、幾何学的に入り組んだ部分
を走査して、分析できる超音波システムは、一般的には非常に高価であり、複雑
である。さらには、トランスデューサによる大型オブジェクトの表面の機械的な
走査には、事実上、何時間もかかる。
【0004】 さらに、ある金属オブジェクトを超音波測定する場合、その金属の内部結晶方
向と構造により、望ましくないノイズと方向性効果が発生し、それが原因となっ
て、得られたデータに誤りが生ずる。このような超音波測定に固有の限界が、最
新のタービン翼によく使用される結晶金属、あるいは「方向性のある」金属から
なる部品の試験を行う際の重大な欠点となる。
【0005】 これとは対照的に、赤外線(IR)過渡サーモグラフィーは、幾分か用途の広
い非破壊試験技術である。この技術は、オブジェクトを介した熱転写の時間的な
測定結果をもとに、そのオブジェクトの構造と完全性に関する情報を提供するも
のである。オブジェクトを介した熱流は、実質的には、そのオブジェクトの素材
のミクロ構造や単結晶方向に影響されないため、赤外線過渡サーモグラフィー分
析には、本来、超音波測定に対するような制限はない。たいていの超音波技術と
は対照的に、過渡赤外線サーモグラフィー分析方法では、被検査オブジェクトの
大きさ、外形、あるいは形状によって著しく妨げられることはなく、被検査オブ
ジェクトの表面積が大きければ、従来のほとんどの超音波による方法よりも、1
0倍から100倍も速く試験ができる。
【0006】 過渡サーモグラフィーについて知られた最近の適用例として、固体非金属合成
物中の傷の大きさと、「相対的な」位置(深さ)を測定できるものが、「過渡深
度サーモグラフィー非破壊試験」と題する、リンガーマシャー他による米国特許
第5,711,603号で明らかにされており、本願の援用文献でもある。この
技術は、基本的にオブジェクトの表面を加熱して、その表面上の非常に狭い領域
、すなわち「分解要素」に渡って、時間に対する温度変化を記録するものである
。表面温度の変化は、そのオブジェクトを介した熱流についての特有の動的特性
に関連しており、それは傷の存在の影響を受ける。従って、傷の「相対的な」深
さ(即ち、オブジェクト中の他の傷に対する深さ)を示す大きさおよび値は、そ
のオブジェクトの表面における各分解要素で起こる温度変化を注意深く分析する
ことで決定できる。上記リンガーマシャーの特許には明確に開示されていないが
、既知の深さのところに空隙がある「標準ブロック」、すなわち、オブジェクト
上の熱的に厚い(「無限の半空間」)基準領域が、相対的な深さの値との比較の
ため、サーモグラフィーデータの取得と分析の一部として含まれていなければ、
傷の「実際の」深さ(すなわち、オブジェクトの表面から傷までの深さ)を求め
ることはできない。
【0007】 過渡サーモグラフィーを使用して正確な熱測定を行うには、オブジェクトの表
面を短時間に特定の温度にまで加熱して、そのオブジェクトの他の部分が大幅に
加熱されるのを避ける必要がある。被検査オブジェクトの厚さと素材の特性に応
じて、従来は、石英灯、あるいは高輝度のストロボを使用して、適度な強さと持
続時間を持った熱パルスを発生させている。しかし、オブジェクトの表面を加熱
するための具体的なメカニズムとしては、例えば、パルスレーザ光のように、サ
ーモグラフィー観測ができる程度の温度まで表面を瞬時に加熱できるものであれ
ば何でもよい。いったんオブジェクトの表面が加熱されてしまえば、その表面に
おける温度変化をグラフ化して記録し、分析できる。
【0008】 従来は、赤外線(IR)ビデオカメラを使用して、加熱後のオブジェクト表面
に関する連続した熱画像(フレーム)を記録し、蓄積している。各ビデオ画像は
一定数の画素から構成される。この場合、画素とは、撮像するオブジェクト表面
の「分解要素」と呼ばれる矩形領域に対応する画像列あるいはフレーム中の小さ
なピクチャ要素である。各分解要素における温度は、対応する画素の輝度に直接
関連しているため、オブジェクト表面の各分解要素における温度変化は、画素の
コントラストの変化という観点から分析することができる。既知の時点を示す、
特定の画像フレームに対する画素の輝度の平均値を、同じ時点における個々の画
素の輝度から減算することによって、格納されたIRビデオ画像を使って、画像
フレーム内の各画素のコントラストが求められる。
【0009】 その結果、各画素のコントラストデータのタイムドメイン解析(すなわち、多
数の画像フレームに渡る解析)を行って、オブジェクト中の傷の相対的な深さと
数学的な関係があるコントラスト曲線データの「変曲点」が発生する時間を特定
する。基本的には、一貫した素材からなる厚さLの典型的な「プレート状」のオ
ブジェクトに適用した場合、オブジェクトに入射する移動性熱流束パルスは、そ
のオブジェクト中を通って反対側(背面)に達し、撮像している前面部に戻って
くるまで、ある「固有時間」Tcを要する。この固有時間Tcは、オブジェクト
の厚さに関係しており、その素材の熱拡散係数を考慮した以下の式1に基づくも
のである。
【0010】
【数7】
【0011】 ここで、Lはオブジェクトの厚さ(cm)、αは素材の熱拡散係数(cm2/秒
)である。(また、オブジェクトは熱流束源の反対側にあるオブジェクトの側か
ら熱的に撮像される。これは、4という因数に従ってTcの値が異なるという結
果になるだけである。) 経験的観測によれば、熱パルスがプレート状オブジェクトに入射した後での、
そのオブジェクトの同じ側(つまり、前面)から観測した表面温度もまた、その
素材の厚さと熱拡散係数に依存しながら上昇することが知られている。さらに、
表面の時間対温度(T−t)の履歴グラフから、「変曲点」と呼ばれるT−t曲
線上の特有な点によって固有時間Tcを決定することができる。この変曲点tin fl は、T−t曲線上で最大の傾きを持つ点(すなわち、ピーク傾斜時間)で示さ
れ、以下の式2で表される固有時間Tcに関係する。
【0012】
【数8】
【0013】 変曲点と固有時間との関係は、上記の式2で表されるように、二次元(2−D
)熱流分析のみならず、一次元(1−D)熱流分析でもほぼ1%になっている。
T−t応答から変曲点tinflが決まれば、オブジェクトの相対的な厚さLは、そ
の素材の既知の熱拡散係数αを用いた上記の式1と、式2による実際のTcの値
から決定することができる。
【0014】 この点に関して、ピーク傾斜時間(変曲点)と上記のごとく規定される「固有
時間」との間の熱流の不変な関係は、本願の援用文献である、プレナム出版(ニ
ューヨーク)から1998年5月に刊行された「サーマルイメージングのための
平底ホール基準に向けて」と題するリンガーマシャー他による論文中の「定量的
非破壊評価の向上についての考察」に詳細に論じられている。
【0015】 残念ながら、上述したリンガーマシャー他による米国特許第5,711,60
3号の装置と方法は、単に「相対的な」深さの測定結果しか得られないため、金
属オブジェクトの所望地点での実際の厚さの定量的な値を得る目的には使用でき
ない。従って、金属オブジェクトの実際の厚さを求めるにはIR過渡サーモグラ
フィーを実行し、得られたデータを処理するための改良された方法が必要になる
。1999年4月4日に出願され、通常譲渡されたリンガーマシャー他による米
国特許出願09/292,886(特願2000-612695)に、その方法と装置が開示されてい
る。基本的に、その出願で開示された構成では、IR画像データを取得するため
のフォーカルプレーンアレイカメラと高出力ストロボを用いて、所望の被検査オ
ブジェクトと共に、同じ素材からなって既知の厚さの部分(オプションとして、
被検査オブジェクトの「熱的に厚い」部分を「無限の半空間」の熱的な基準とし
て用いることができる)を有するスラブ規格の基準オブジェクトの表面が素早く
加熱される。ストロボにはスペクトル調整された光学フィルタが取り付けられて
いるので、長波長IR「残光」の放出量が最小になり、熱測定の精度に影響する
背景放射の影響がなくなる。ストロボ点灯後、所定の時間に渡る所定数のIR画
像フレームが得られ、記録される。これによってオブジェクト表面の温度−時間
(T−t)履歴(および基準となる規格値)が作成可能になる。その後、画像の
各画素のコントラスト対時間データが作成され、画素位置に対応するオブジェク
トの位置での厚さを測定することができる。
【0016】 上述の方法では、各画素の温度−時間データからスラブの温度−時間データ基
準規格値(即ち、オブジェクトの熱的に厚い「深部の」基準領域の温度−時間デ
ータ)を減算することによって、コントラスト−時間データが作成される。残念
なことに、本方法には、表面の均一度が変化するオブジェクトを撮像する際に幾
分かの誤差が発生するという欠点がある。さらに、その基準領域が利用可能であ
ると仮定すると、画像にスラブの規格値が存在することが必要である、即ち、オ
ブジェクトの深部の基準領域の温度対時間データを使う必要がある。さらに、普
通は、IR撮像前にオブジェクトの表面(とスラブの規格値)に特定の被膜を施
して、光吸収度を高めて、表面の均一性を改善する必要がある。
【0017】
【発明の開示】
本発明は、高速赤外線(IR)過渡サーモグラフィーを使用して、オブジェク
トの実際の厚さを測定して表示する非破壊試験方法および装置に関する。改良さ
れた高速IR過渡サーモグラフィー分析方法を用いて、オブジェクトの厚さを正
確に測定し、そのオブジェクトの所望領域の断面厚を示す色分け表示を、目に見
える形で行う。改善された本方法の重要な特徴は、高速フーリエ変換共振関数を
用いて厚さを求めることである。有益な一態様によれば、本発明の過渡サーモグ
ラフィー方法では、画像に基準となるスラブ規格値が存在する必要がない、即ち
、被検査オブジェクトに利用可能な基準領域が必要とされない。さらに、被検査
オブジェクトの光吸収度を高めるため、即ち、表面の均一性を改善するために、
特定の表面を用意したり、表面に特定の被膜を施す必要がない。
【0018】 本発明は、基本的には、急速に加熱されたオブジェクトの温度対時間(T−t
)応答曲線の高速フーリエ変換(FFT)の実数成分と虚数成分を分析して、熱
パルスがオブジェクトを通る特定の固有時間Tcに直接関連する周波数値を得る
方法と装置を提供する。固有時間が得られると、それを用いて、2つの表面間の
所望地点でのオブジェクトの厚さLの定量値を式1から計算できる。所定の観測
期間のIRカメラの連続画像フレームから得られる熱データからT−t応答が初
期的に決定されるが、それは、オブジェクトの同じ面(前面)を観測することに
よって得られることが望ましい。(理想的には、この観測期間は、評価している
オブジェクトの厚さの推定値をもとに上記の式1より得られる予測固有時間より
も、少なくとも幾分長いことが望ましい。) 本質的には、得られた熱データを集めて、画像の各画素に対する個別のT−t
応答曲線を形成する。各画素のT−t応答曲線データを正規化し、高速フーリエ
変換(FFT)を施してデータを周波数領域に変換する。次に、複素FFTの実
数成分(もしくは、その代わりとしての虚数成分)を分析して、周波数領域のT
−t応答の変曲点を見つける。この変曲点での周波数値は、以下の式3と式4か
ら与えられる関係に基づいて、熱固有時間Tcに関連付けられる。
【0019】
【数9】
【0020】
【数10】
【0021】 ここで、fReは、各画素のT−t応答データの変曲点での高速フーリエ変換の実
数成分、fImは、各画素のT−t応答データの変曲点での高速フーリエ変換の虚
数成分である。
【0022】 T−t応答データのFFTの実数成分は、「共振関数」であって、変曲点での
周波数の半値幅が固有時間Tcに直接関連する周波数領域の「熱吸収」関数と同
様に作用する。同様に、T−t応答データのFFTの虚数成分は「ピーク関数」
であって、周波数ピークfImが固有時間Tcに直接関連する周波数領域の「熱拡
散」関数と同様に作用する。従って、FFTの実数成分の導関数のピークを特定
することによって、もしくは、FFTの虚数成分のピーク値を特定することによ
って、周波数領域の変曲点の位置を見つけることができる、即ち、固有時間を測
定できる。
【0023】 図1に示されるように、本発明の装置は、専用の光学フィルタが取り付けられ
た1個以上の高出力ストロボと、データ取得のためのIR感応フォーカルプレー
ンアレイカメラと、表示用モニタを含む撮像システムを備える。コンピュータシ
ステムによって、この撮像システムを制御し、IRカメラを介して得た表面温度
データを記録、並びに解析し、そして、オブジェクトの厚さに正確に対応する色
分け、もしくは、グレイパターン化された画像を表示用モニタに供給する。
【0024】 ストロボを点灯してオブジェクトに光を当てることによって、表面温度データ
の取得が開始される。スペクトル調整された光学フィルタを用いて、3〜5ミク
ロンのIR放射を吸収したり、ストロボに対して反射させる。これによって、一
般的にストロボ消灯後にストロボ内の過熱された金属元素から発生する好ましく
ない長波長のIR「残光」の放出が、オブジェクトやカメラに達するのを防止す
ることができる。
【0025】 そして、ストロボ点灯後の期間で所定数の画像フレームが記録される。記録さ
れた各画像フレームは、フレームデータを得たときのオブジェクトの表面温度と
相関する輝度を持つ所定の(n×m)画素アレイからなり、各画素は、特定の分
解要素に対応する画像フレーム内での(x,y)位置が指定されている。次に、
記録されたIR画像データを用いて、オブジェクト表面上の注目領域に基本的な
領域、即ち、「分解要素」毎の温度−時間(T−t)履歴を作成する。次に、各
画素のT−t履歴データから形成された固有曲線で「膝」地点を求める。全画素
データを正規化するために、T−tデータ曲線をクリップして、その地点を越え
て一定期間引き延ばすことによって、クリップ時点の曲線値に等しい一定温度値
が連続する「平らな」曲線部を作成することができる。
【0026】 次に、FFTの実数成分の数学上の導関数曲線を計算して、周波数領域のT−
t応答データの変曲点fReを特定する。例えば、第2のサンプル点の画像フレー
ム番号の値と比例する第1と第3のサンプル点が離れている3点データサンプリ
ングを利用することによって、導関数曲線を正確に計算することができる。微分
演算で得られるローカル「ピーク」の全てを求めて、それにフィルタ処理を施す
ことが望ましい。(例えば、重み関数を用いてそのローカルピークの有効度を調
整することによって、実際の変曲点の周波数を最適に求めることができる。)最
後に、式1と式3に基づいて、各画素に対応する位置でのオブジェクトの固有時
間Tcと厚さLが定量的に求められる。
【0027】 別の方法では、FFTの虚数成分のピークを用いて、周波数領域のT−t応答
データの変曲点fImを求めることもできる。この場合、従来の演算方法を用いて
、ピークを容易に求めることができる。式1と式4に基づいて、各画素に対応す
る位置でのオブジェクトの固有時間Tcと厚さLを定量的に求められる。 特に、添付の図面を参照して以下の好適な実施形態の詳細について注意深く考慮
することによって、本発明の目的と本発明によって得られるメリットを理解する
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、オブジェクト、例えば、意図的な空隙4を有する金属タービン翼1の
厚さを求めて表示するIR過渡サーモグラフィーシステム10の一例を示す。以
降における議論のため、オブジェクトの「厚さ」とは、中空、もしくは、半中空
のオブジェクト(即ち、意図的な空隙を有するオブジェクト)の前面の厚さ、即
ち、表面の厚さである。
【0029】 図1に示されるように、ストロボ熱パルス源11を用いて測定オブジェクトの
表面を素早く加熱する。ストロボ熱パルス源11に適した装置としては、例えば
、各々が約4.8キロジュールの出力が可能であって個別に電源を備える、4個
組や8個組の高速/高出力の写真用ストロボ(例えば、イリノイ州シカゴのスピ
ードトロン社で製造されたストロボ)がある。
【0030】 金属は、非金属よりもはるかに大きな熱伝導率を持つため、金属中の熱流に対
する固有時間は、例えば、プラスチックや複合材料のものよりもはるかに短い。
従って、通常、非金属に限定される従来のIRサーモグラフィー技術を金属に適
用しようとすると、加えた熱を急激に遮断する必要がある。これを達成するには
、(被膜した)ストロボ11と注目オブジェクト1との間に3〜5ミクロン用の
反射型フィルタ18を使用して、照射後にストロボが冷えるときにオブジェクト
に余熱を当てないようにする。
【0031】 実際は、1個以上のフィルタ(例えば、各ストロボに1つのフィルタ)を使用
する。これらのフィルタの機能は、通常、過熱されたストロボ内の金属元素の「
残光」から発生する長波長の直接波放射がストロボに常に残ったり、目標物に衝
突したり、あるいは、反射してフォーカルプレーンアレイカメラ13に戻るのを
防ぐことである。早期の熱データ取得時に、このようなストロボ11からの初期
の残光放射が目標物からの長波長の赤外線放射と競合し、また、干渉する可能性
があるので、一定の目標から発せられたIR放射を覆い隠して、最終的に画像コ
ントラストと画質を低下させることがある。従って、これらの専用フィルタを使
用することで、十分に急峻な熱パルスが生成され、金属内の短い熱移動時間を検
出することができる。
【0032】 図1に示される実施形態の一例のストロボフィルタ18は、Pyrex(商標
)、石英ガラスBK7(商標)、あるいは、その他の光学材料からなる。尚、そ
の他の光学材料とは、可視光と紫外線を通し、ストロボの対向側に赤外線反射被
膜を有し、3〜5ミクロンの範囲内の全放射をストロボに対して反射する材料で
ある。(光学ガラスと被膜が施されたフィルタは、例えば、コネチカット州のス
トラトフォードにあるオリールのような、一般の実験用光学材料や光学ガラスの
製造業者より入手するか、あるいは特注可能である。) IR感応フォーカルプレーンアレイカメラ13(例えば、カリフォルニア州ゴ
レタのアンバーエンジニアリング、レイセオン社から入手可能なRadianc
eHS赤外線カメラ)と制御用電子回路14とフレームデータメモリ15と制御
コンピュータ/画像処理プロセッサ16と表示用モニタ17を備える赤外線(I
R)感応撮像システムを使って、熱パルスが当てられたオブジェクト1の表面温
度の測定結果を取得することができる。
【0033】 熱データの取得は、光学的に始動させるか、あるいは、その他の適当な手段に
よってストロボを点灯したときに開始するのが望ましい。ストロボの点灯は、シ
ステムコンピュータ16上で動作する通常のビデオフレーム取得用ソフトウエア
で管理された通常のストロボ用電子回路14で制御される(例えば、アンバー社
のImageDesk(商標)というフレーム取得システムで提供されているも
のや、その他の通常のフレーム取得およびストロボ制御用のソフトウエア、例え
ば、ミシガン州ラスラップビレッジにあるサーマルウエーブイメージング社より
市販されているものがある)。
【0034】 システム制御コンピュータ/画像処理プロセッサ16は、特別にプログラムさ
れた汎用デジタルコンピュータであって、本発明の方法に係るデジタル画像処理
/表示に加えて、周辺機器を制御したり、通信機能を実行することができる。シ
ステムコンピュータ16は、カメラおよびストロボ用電子回路14とフレームデ
ータメモリ15を制御して、オブジェクト表面の所定数の連続熱画像フレームを
取得する。これらの熱画像フレームは、その後の分析のためにメモリ15に格納
される。
【0035】 熱撮像処理を始める前に、ここで説明する「全領域」デュアルイメージ較正技
術を使用して、最初にIRカメラ13を較正することが望ましい。この較正技術
は、基本的に2つの「黒体」(BB)画像較正レファレンス、すなわち、(1)
室温のフラットブラックプレートを使用したBB「低温」源と、(2)加熱した
フラットブラックプレートを使用したBB「高温」源とを用いた技術である。例
えば、BB「低温」源の較正画像を得るためには、カメラのレンズに対して45
°に配された室温のフラットブラックプレートを封じ込めたフラットブラック塗
装された箱を、そのレンズの真正面に配置する。BB「高温」源の較正画像を得
るためには、フラットブラックプレートを周囲よりも公称約10°C高く加熱し
た後、上記と同じフラットブラック塗装された箱の中にカメラのレンズを置いて
、そのカメラが全領域に渡って加熱されたプレートの画像を撮るようにする。上
述したデュアルイメージ較正技術が望ましいとは言っても、高コントラストの撮
像に対して重要で、かつ、改善された熱精度を得ることのできる画像領域内の均
一性を最大化する較正技術であれば何でも使用できる。
【0036】 撮像処理期間に取得した各画像フレームは、N×Nの画素からなり、各画素は
オブジェクト上の分解要素に対応している。ここで、Nは、所望の解像度や精度
に応じて、一般的には128か256とする。各画素は、格納メモリの約2バイ
トを占め、例えば、12ビット以上の2進数で表される。格納された画像フレー
ムは昇順のフレーム番号値でシーケンシャルに特定され、そのフレーム番号値は
、ストロボ11の熱パルスを当てた後の所定期間でのオブジェクト1の前面の温
度対時間(T−t)特性履歴の記録を提供するように働く。
【0037】 制御コンピュータ16によるストロボ11の点灯後の金属オブジェクトの評価
期間に、カメラ13によって画像データフレームを取得し、その画像の各分解要
素のIR強度をデジタル的に記録して、フレームデータ記録部15に格納する。
オブジェクトの素材で推定された少なくとも1つの「固有時間」で意味のあるT
−t履歴を得るために、シーケンシャルで十分な所定数の画像フレームのデータ
の取得が続けられる。取得した画像フレームの総数は、所望の精度と画像の解像
度によって変わり、毎秒550フレーム程度のデータ取得が可能である。 フレームデータ記録部15は、プロセッサ16内蔵の従来のデジタルメモリか、
あるいは、プロセッサ16がアクセスできる適当なビデオフレームデータ格納装
置でよい。取得された連続する熱画像フレームの各々には、実時間の経過に対応
させて、昇順のフレーム番号Zが付けられる。結果として生じるデータフレーム
の「束」は、先にその概要を述べたように、一次元熱流分析法によって分析され
る。本分析法に基づく本発明の方法は、連続するIR画像フレームの各画素の時
間対温度(T−t)の履歴で示される既知の熱不変特性を利用しており、その特
性をもとに、「変曲点」の位置、即ち、ピーク傾斜時間、つまり、T−tデータ
曲線上で最大の傾きとなる点の位置を特定する。
【0038】 ここで、図2を参照すると、本発明の熱共振撮像技術によって過渡IRサーモ
グラフィーを行う処理工程の一例が示されている。これらの工程は、例えば、既
知の従来のプログラム言語/技術を用いてコンピュータ16(図1)を適切にプ
ログラムすることによって実現できる。
【0039】 最初に、ブロック20で示されるように、システムのオペレータが、オブジェ
クトを検査するための関連パラメータに関する情報、例えば、オブジェクトの熱
拡散係数等を選択/入力して、オブジェクト1上の注目領域を特定する(即ち、
注目領域を捕らえるように、IRカメラの焦点を合わせる)。次に、図2のブロ
ック20で示されるように、システム制御コンピュータは、ストロボ用電子回路
に対してストロボ11を点灯するよう命令し、フォーカルプレーンアレイIRカ
メラ13より画像フレームデータの取得を開始する。データ取得は、連続する所
定数の画像フレームで続行される。次に21で示されるように、連続するフレー
ム番号Zによって、取得した画像フレーム各々を特定し、連続する画像をフレー
ムメモリ15に格納する。
【0040】 次に、22で示されるように、連続する全フレームについて、オブジェクト表
面の注目領域の各分解要素の位置に対応する熱画像の各画素に対する熱データが
特定される。次に、23で示されるように、評価のために一画素が選択される。
次に、24で示されるように、フレーム番号を時間的な縦座標として用いて、各
画素のT−t曲線データを求める。また、初期的にIR加熱する(「ストロボ」
)時間(フレーム番号)が特定され、第1の未飽和状態のデータフレームを特定
する。
【0041】 次に、25で示されるように、各画素に固有な各T−tデータ曲線の「膝」部
を特定する。次に、各画素のT−tデータ曲線をクリップし、そのこの「膝部」
を越えて一定期間引き延ばすことによって、クリップ時点のT−tデータ値に等
しい一定の温度値を含む連続する「フラットな」曲線部分を生成できる。曲線の
膝部に対応する公称の時間値の範囲よりも幾分高く、かつ、少なくとも時間t=
2/π2αよりも高いデータクリップ時点TCptを選択することが好ましい。選
択されたクリップ地点TCptの正確な値つまり時は重要ではないが、その選択に
よって、最終的に生成される画像の画質が左右される。従って、特定された膝部
の末端付近の固有T−tデータ曲線に沿った領域から選択された近くの様々なク
リップ地点を用いて作成された画像と経験的な比較を行うことによって、少なく
とも時間t=L2/π2αより大きな値の適切なクリップ時点が最適に選択される
。また、全画素データを正規化するために、一定の温度値に対応する「平らな」
部分がゼロと等しくなるように選択されたバイアス値によって、各画素のT−t
曲線が補正される。
【0042】 次に、26に示されるように、正規化した曲線データ上で高速フーリエ変換(
FFT)を実行し、結果として得られた変換データの実数成分もしくは虚数成分
を分析し、周波数領域の変曲点が特定される。もし実数成分を選択されると、ブ
ロック27、28に示すように、まずFFTの実数成分の数学的な導関数データ
を求める。導関数データを計算するために、可変幅の基底間隔を用いてもよい。
例えば、実数成分データ曲線に沿って選択された点の場合、導関数を計算するた
めの基底間隔をIR画像フレーム番号Zの平方根に比例させる。
【0043】 次に、工程28では、導関数曲線中の全てのローカルピークを特定し、有効度
/重み付けフィルタを用いて適切なピークを見つけて、変曲点として解釈する。
例えば、全てのピークフレームと振幅のリストをコンピュータのメモリに保持す
る。このリストに所定の適切な重み付け関数を適用することで、各ローカルピー
クの有効度を調整できるため、例えば、データ取得の初期的な時間で発生するノ
イズの影響を有効に削減することができる。次に、これらのピークは、降順の有
効度/重みに従って区分され、最大の(即ち、最も重要な)重み値を持つピーク
は変曲点を示すものとして選択される。工程30で示されるように、このピーク
の周波数fReを用いて、(上の)式1と式3に基づいて、各画素に対応する位置
でのオブジェクトの固有時間Tcと厚さLを定量的に求める。
【0044】 別の方法では、工程27と工程28の代わりに、工程29で示されるように、
T−t応答データのFFTの虚数成分のピークを用いて周波数領域の変曲点を特
定してもよい。この場合、通常、従来の計算方法によって虚数成分のピークを求
めることができる。工程30で示されるように、このピークの周波数fImを用い
て、(上の)式1と式4に基づいて、各画素に対応する位置でのオブジェクトの
固有時間Tcと厚さLを求めることができる。
【0045】 最後に、工程31では、計算した厚さ値Lをメモリに格納し、それを用いて表
示もしくは印刷するためにオブジェクト表面上の注目領域のカラーマップ化もし
くはグレースケール化した画像を生成する。個々の色もしくはグレーシェードが
特定の厚さに対応する。その後、工程23への矢印で示されるように、次の画素
が選択されて、IR画像を構成する各画素に対して上記の工程を繰り返す。上述
した装置と共に上述の熱データの取得/分析工程を用いて過渡サーモグラフィー
サーモグラフィー分析を行うことによって、図1に示されるようにタービンエア
フォイルでよく見られる、例えば、肋骨状構造を持つ被検査オブジェクトの一部
を構成したり、もしくはそれに接続可能な間隔の狭い後壁構造や内部構造であっ
ても、その正確な壁厚値を得ることができる。
【0046】 最後に、図3は、多層オブジェクトブロックのIR過渡サーモグラフィーサー
モグラフィー表示画像を示す。図3に示すオブジェクトブロック32は、異なる
厚さの6つの正方形の区域を有する。6つの正方形の区域の各々の厚さは、画像
の右側に表示されたバースケールの厚さキーの中の類似の色や陰影に対応して生
成された画像(本願では、異なるクロスハッチングで示されている)内で様々な
色やグレー階調で示される。本例のバースケールには、0.013〜0.056
インチ(0.33〜1.42mm)の範囲の厚さを表す印が含まれるが、表示され
たバースケールが厚さ値の異なる範囲を備えていても、本発明で容易に実施可能
であることは、当業者にとって明らかなことである。
【0047】 現状で最も実際的で好適な実施形態と考えられるものに関連して本発明を説明
したが、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではなく、添付の請求
項の精神と範囲内にある様々な修正と等価な構成を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、オブジェクトの実際の厚さを求めて表示する本発明の赤外線過渡サー
モグラフィーシステムの構成例を示す模式図である。
【図2】 図2は、本発明に係る図1のシステムで実行される赤外線画像データの取得処
理と分析処理を示すフローチャートである。
【図3】 図3は、多層のオブジェクトのIR過渡サーモグラフィー画像の表示例を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,JP,K R,SG,TR

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素アレイとして視覚化可能な表面を備えるオブジェクトの
    厚さを求める方法であって、 (a)オブジェクトの表面を急速に加熱する工程と、 (b)連続するIR画像中の画素輝度を記録する工程であって、各画像には、工
    程(a)で前記オブジェクトの表面を加熱してからの経過時間に関連して連続す
    るフレーム番号が割り当てられる、当該工程と、 (c)フレーム番号の値に基づいて、前記連続する画像フレームの画素に対応す
    る温度対時間(T−t)データを作成する工程と、 (d)工程(c)で作成された前記T−tデータを、実数成分と虚数成分を有す
    る複素周波数領域データに変換する工程と、 (e)少なくとも前記複素周波数領域データと前記オブジェクトの熱流束移動固
    有時間に基づいて画素に対応する一地点での前記オブジェクトの厚さ値を求める
    工程を備える方法。
  2. 【請求項2】 前記オブジェクトは、ストロボデバイスを用いて加熱される
    、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 画素に対応する温度対時間(T−t)データを作成する前記
    工程は、 (i)前記T−tデータの膝部を特定し、前記膝部に対応する時間値の範囲より
    も高いデータクリップ時点を選択し、 (ii)工程(i)で特定されたデータクリップ時点のT−tデータをクリップ
    して、前記データクリップ時点の温度値に等しいT−tデータ値を備える前記デ
    ータクリップ時点よりも大きな時間値に対するT−tデータを一定に引き延ばし
    、 (iii)前記データクリップ時点よりも大きな時間値に対する前記T−tデー
    タがゼロと等しくなるように、前記T−tデータをバイアス値によって補うこと
    によって、前記T−tデータを正規化する工程をさらに含む、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記T−tデータを変換して、複素周波数領域データを作成
    する前記工程は、前記T−tデータの高速フーリエ変換を計算することによって
    達成される、請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 前記データクリップ時点TCptを選択する工程は、前記特定
    された膝部の末端付近の固有T−tデータ曲線に沿った領域から選択されるが、
    少なくとも時間t = L2/π2αよりも大きな値の近傍の様々なクリップ時点
    を用いて作成された画像の経験的な比較を行う工程をさらに備え、Lは前記オブ
    ジェクトの厚さ(cm)であって、αは前記素材の熱拡散係数(cm2/秒)で
    ある、請求項3の方法。
  6. 【請求項6】 IR感応フォーカルプレーンアレイカメラを用いてオブジェ
    クトの厚さを求める赤外線(IR)過渡サーモグラフィー方法であって、 (a)前記オブジェクトの連続するIR画像フレームから画素輝度データを取
    得する工程であって、各画像フレームは複数の画素を備え、経過時間に関して連
    続するフレーム番号が割り当てられる、当該工程と、 (b)連続する画像フレームのフレーム番号の値に基づいて工程(a)で取得
    した画素輝度データから画素に対応する温度対時間(T−t)データを作成する
    工程と、 (c)工程(b)で作成した温度対時間(T−t)データに高速フーリエ変換
    を施して、実数成分と虚数成分を備える周波数領域データを作成する工程と、 (d)工程(c)で得られた前記周波数領域データの実数成分の導関数データ
    を求める工程と、 (e)前記導関数データのピーク周波数値fReを特定する工程と、 (f)工程(e)で特定した前記ピーク周波数値fReに基づいて、厚さ値Lを
    求める工程を備える方法。
  7. 【請求項7】 次の関係 【数1】 に基づいて、厚さ値LをfImの定量的な値から求め、Lは前記オブジェクトの厚
    さ(cm)であって、αは前記素材の熱拡散係数(cm2/秒)である、請求項
    6のIR過渡サーモグラフィー方法。
  8. 【請求項8】 次の2つの関係 【数2】 と、 【数3】 に基づいて厚さ値LをfReの定量的な値から求め、Tcはオブジェクトの熱流束
    パルス移動固有時間値であって、Lは前記オブジェクトの厚さ(cm)であって
    、αは前記オブジェクトの熱拡散係数である、請求項6のIR過渡サーモグラフ
    ィー方法。
  9. 【請求項9】 前記オブジェクトは、ストロボデバイスを用いて加熱される
    、請求項6の方法。
  10. 【請求項10】 画素に対応する温度対時間(T−t)データを作成する前
    記工程は、 (i)前記T−tデータの膝部を特定し、前記膝部に対応する時間値範囲よりも
    高いデータクリップ時点を選択する工程と、 (ii)工程(i)で特定されたデータクリップ時点のT−tデータをクリップ
    して、前記データクリップ時点の温度値に等しいT−tデータ値を備える前記デ
    ータクリップ時点よりも大きな時間値に対するT−tデータを一定に引き延ばし
    、 (iii)前記データクリップ時点よりも大きな時間値に対する前記T−tデー
    タがゼロと等しくなるように、前記T−tデータをバイアス値によって補うこと
    によって、前記T−tデータを正規化する工程をさらに含む、請求項6のIR過
    渡サーモグラフィー方法。
  11. 【請求項11】 前記データクリップ時点TCptを選択する工程は、前記特
    定された膝部の末端付近の固有T−tデータ曲線に沿った領域から選択されるが
    、少なくとも時間t = L2/π2αよりも大きな値の近傍の様々なクリップ時
    点を用いて作成された画像の経験的な比較を行う工程をさらに備え、Lは前記オ
    ブジェクトの厚さ(cm)であって、αは前記素材の熱拡散係数(cm2/秒)
    である、請求項10のIR過渡サーモグラフィー方法。
  12. 【請求項12】 IR感応フォーカルプレーンアレイカメラを用いてオブジ
    ェクトの厚さを求める赤外線(IR)過渡サーモグラフィー方法であって、 (a)前記オブジェクトの連続するIR画像フレームから画素輝度データを取
    得する工程であって、各画像フレームは複数の画素を備え、経過時間に関して連
    続するフレーム番号が割り当てられる、当該工程と、 (b)連続する画像フレームのフレーム番号の値に基づいて、工程(a)で取
    得した画素輝度データから画素に対応する温度対時間(T−t)データを作成す
    る工程と、 (c)工程(b)で作成した温度対時間(T−t)データに高速フーリエ変換
    を施して、実数成分と虚数成分を有する周波数領域データを作成する工程と、 (d)工程(c)で取得した前記周波数領域データの虚数成分のピーク周波数
    値fImを求める工程と、 (f)工程(d)で特定した前記ピーク周波数値fImに基づいて厚さ値Lを求
    める工程を備える方法。
  13. 【請求項13】 次の関係 【数4】 に基づいて、厚さ値LをfImの定量的な値から求め、Lは前記オブジェクトの厚
    さ(cm)であって、αは前記素材の熱拡散係数(cm2/秒)である、請求項
    12のIR過渡サーモグラフィー方法。
  14. 【請求項14】 次の2つの関係 【数5】 と、 【数6】 に基づいて厚さ値LをfImの定量的な値から求め、Tcはオブジェクトの熱流束
    パルス移動固有時間値であって、Lは前記オブジェクトの厚さ(cm)であって
    、αは前記オブジェクトの熱拡散係数である、請求項12のIR過渡サーモグラ
    フィー方法。
  15. 【請求項15】 前記オブジェクトは、ストロボデバイスを用いて加熱され
    る、請求項12の方法。
  16. 【請求項16】 画素に対応する温度対時間(T−t)データを作成する前
    記工程は、 (i)前記T−tデータの膝部を特定し、前記膝部に対応する時間値の範囲より
    も高いデータクリップ時点を選択し、 (ii)工程(i)で特定されたデータクリップ時点のT−tデータをクリップ
    して、前記データクリップ時点の温度値に等しいT−tデータ値を備える前記デ
    ータクリップ時点よりも大きな時間値に対するT−tデータを一定に引き延ばし
    、 (iii)前記データクリップ時点よりも大きな時間値に対する前記T−tデー
    タがゼロと等しくなるように、前記T−tデータをバイアス値によって補うこと
    によって、前記T−tデータを正規化する工程をさらに含む、請求項12のIR
    過渡サーモグラフィー方法。
  17. 【請求項17】 前記データクリップ時点TCptを選択する工程は、前記特
    定された膝部の末端付近の固有T−tデータ曲線に沿った領域から選択されるが
    、少なくとも時間t = L2/π2αよりも大きな値の近傍の様々なクリップ時
    点を用いて作成された画像の経験的な比較を行う工程をさらに備え、Lは前記オ
    ブジェクトの厚さ(cm)であって、αは前記素材の熱拡散係数(cm2/秒)
    である、請求項16のIR過渡サーモグラフィー方法。
  18. 【請求項18】 画素アレイとして視覚化可能な表面を備えるオブジェクト
    の厚さを求める装置であって、 オブジェクトの前記表面を急速に加熱する熱源と、 一連のIR画像の画素輝度を記録する手段と、 IR画像に割り当てられたフレーム番号の値に基づいて記録された画素輝度か
    ら温度対時間データを求める手段と、 温度対時間データを複素周波数領域データに変換する手段と、 前記複素周波数領域データとオブジェクトの過渡熱パルス固有時間に基づいて
    、オブジェクトの厚さを求める手段を備える装置。
JP2001512251A 1999-07-21 2000-06-13 熱共振撮像方法 Withdrawn JP2003505683A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14488599P 1999-07-21 1999-07-21
US60/144,885 1999-07-21
US09/568,052 US6367968B1 (en) 1999-07-21 2000-05-10 Thermal resonance imaging method
US09/568,052 2000-05-10
PCT/US2000/016173 WO2001007867A1 (en) 1999-07-21 2000-06-13 Thermal resonance imaging method

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003505683A true JP2003505683A (ja) 2003-02-12
JP2003505683A5 JP2003505683A5 (ja) 2007-08-09

Family

ID=26842456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001512251A Withdrawn JP2003505683A (ja) 1999-07-21 2000-06-13 熱共振撮像方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6367968B1 (ja)
EP (1) EP1203199B1 (ja)
JP (1) JP2003505683A (ja)
KR (1) KR100697477B1 (ja)
BR (1) BR0012644A (ja)
DE (1) DE60015555T2 (ja)
TR (1) TR200200140T2 (ja)
TW (1) TW463047B (ja)
WO (1) WO2001007867A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7690840B2 (en) * 1999-12-22 2010-04-06 Siemens Energy, Inc. Method and apparatus for measuring on-line failure of turbine thermal barrier coatings
US6517238B2 (en) * 2001-01-18 2003-02-11 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Thermal imaging measurement of lateral diffusivity and non-invasive material defect detection
EP1262765A1 (de) * 2001-05-28 2002-12-04 Solectron GmbH Verfahren und Vorrichtung zur Detektion von defekten Leiterplattenrohlingen
US6712502B2 (en) * 2002-04-10 2004-03-30 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Synchronized electronic shutter system and method for thermal nondestructive evaluation
US20050018748A1 (en) * 2003-07-24 2005-01-27 Ringermacher Harry Israel Actively quenched lamp, infrared thermography imaging system, and method for actively controlling flash duration
AU2003279935A1 (en) * 2003-08-29 2005-04-14 Nielsen Media Research, Inc. Methods and apparatus for embedding and recovering an image for use with video content
US7419298B2 (en) * 2005-05-24 2008-09-02 United Technologies Corporation Thermal imaging method and apparatus
US7388204B2 (en) * 2005-12-07 2008-06-17 Meyer Tool, Inc. Apparatus and method for analyzing relative outward flow characterizations of fabricated features
FR2895688B1 (fr) * 2005-12-30 2010-08-27 Pellenc Selective Technologies Procede et machine automatiques d'inspection et de tri d'objets non metalliques
US7432505B2 (en) * 2006-05-04 2008-10-07 Siemens Power Generation, Inc. Infrared-based method and apparatus for online detection of cracks in steam turbine components
US7671338B2 (en) * 2006-06-14 2010-03-02 Meyer Tool, Inc. Apparatus and method for analyzing relative outward flow characterizations of fabricated features
DE102006043339B4 (de) * 2006-09-15 2010-11-11 Siemens Ag Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung von Bauteilwandstärken mittels Thermographie
DE102006044443A1 (de) * 2006-09-21 2008-04-03 Robert Bosch Gmbh Automatische Erkennung von Beschichtungsfehlern
GB2442744B (en) * 2006-10-12 2009-07-08 Rolls Royce Plc A test apparatus and method
US7516663B2 (en) * 2006-11-03 2009-04-14 General Electric Company Systems and method for locating failure events in samples under load
US7549789B2 (en) * 2007-06-20 2009-06-23 General Electric Company Method and apparatus for thermographic nondestructive evaluation of an object
US8393784B2 (en) 2008-03-31 2013-03-12 General Electric Company Characterization of flaws in composites identified by thermography
KR101434720B1 (ko) 2008-12-16 2014-08-26 사반치 유니버시티 3d 스캐너
US8577120B1 (en) 2009-11-05 2013-11-05 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Methods and systems for characterization of an anomaly using infrared flash thermography
US9066028B1 (en) 2010-01-08 2015-06-23 The United States Of America As Represented By The Administator Of The National Aeronautics And Space Administration Methods and systems for measurement and estimation of normalized contrast in infrared thermography
DE102010020874B4 (de) * 2010-05-18 2014-04-03 Dcg Systems, Inc. Verfahren zur Messzeitreduktion bei der thermografischen Prüfung eines Bauteils
US8692887B2 (en) * 2010-08-27 2014-04-08 General Electric Company Thermal imaging method and apparatus for evaluating coatings
US9007466B2 (en) * 2011-04-27 2015-04-14 General Electric Company System and method for thermographic inspection
US9357204B2 (en) * 2012-03-19 2016-05-31 Fittingbox Method for constructing images of a pair of glasses
US10343211B2 (en) 2016-08-25 2019-07-09 Honda Motor Co., Ltd. Thermal camera system for die-cast machine
CN110741136B (zh) * 2017-06-20 2022-04-12 西门子能源全球两合公司 暴露至使用中的腐蚀损伤的动力涡轮盘的寿命延长
KR101877480B1 (ko) * 2017-11-24 2018-08-07 한국과학기술원 도막 두께 분포 시각화 방법 및 이를 위한 능동형 열화상 장치
JP7308577B2 (ja) * 2020-06-01 2023-07-14 ヤマハロボティクスホールディングス株式会社 音響式不良検出装置及び不良検出方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4854724A (en) 1984-07-09 1989-08-08 Lockheed Corporation Method of and apparatus for thermographic evaluation of spot welds
GB8431928D0 (en) 1984-12-18 1985-01-30 Stevenson G M Non-destructively testing heat shrinkable sleeves
JPS62172249A (ja) 1986-01-25 1987-07-29 Kajima Corp 煙突の劣化診断方法及び装置
US4792683A (en) 1987-01-16 1988-12-20 Hughes Aircraft Company Thermal technique for simultaneous testing of circuit board solder joints
US4872762A (en) 1987-08-25 1989-10-10 Nkk Corporation Method and apparatus for detecting defective portion on inner surface of pipe
GB8813423D0 (en) 1988-06-07 1988-07-13 Atomic Energy Authority Uk Coating inspection
US5032727A (en) 1990-09-14 1991-07-16 Digital Equipment Corporation Product defect detection using thermal ratio analysis
US5250809A (en) 1992-01-24 1993-10-05 Shuji Nakata Method and device for checking joint of electronic component
US5201582A (en) * 1992-05-15 1993-04-13 Stress Photonics, Inc. Differential temperature stress measurement employing array sensor with local offset
US5246291A (en) 1992-06-01 1993-09-21 Motorola, Inc. Bond inspection technique for a semiconductor chip
US5292195A (en) 1992-09-09 1994-03-08 Martin Marietta Corporation Thermographic evaluation technique
US5376793A (en) 1993-09-15 1994-12-27 Stress Photonics, Inc. Forced-diffusion thermal imaging apparatus and method
US5539656A (en) 1994-10-11 1996-07-23 United Technologies Corporation Crack monitoring apparatus
US5683181A (en) 1995-05-12 1997-11-04 Thermal Wave Imaging, Inc. Method and apparatus for enhancing thermal wave imaging of reflective low-emissivity solids
US5631465A (en) 1996-02-29 1997-05-20 Shepard; Steven M. Method of interpreting thermographic data for non-destructive evaluation
WO1998005921A1 (de) 1996-07-31 1998-02-12 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur wanddickenbestimmung an einer turbinenschaufel und vorrichtung zur durchführung des verfahrens
WO1998005949A1 (de) 1996-07-31 1998-02-12 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren und vorrichtung zur delaminationsprüfung bei beschichtungen auf substraten, insbesondere bei vps-beschichtungen auf gasturbinenschaufeln
US5711603A (en) 1996-10-30 1998-01-27 United Technologies Corporation Nondestructive testing: transient depth thermography
JPH10274675A (ja) 1997-03-31 1998-10-13 Shimadzu Corp 放射線検出器

Also Published As

Publication number Publication date
EP1203199B1 (en) 2004-11-03
KR100697477B1 (ko) 2007-03-20
DE60015555D1 (de) 2004-12-09
BR0012644A (pt) 2002-04-09
DE60015555T2 (de) 2005-12-08
TR200200140T2 (tr) 2002-06-21
US6367968B1 (en) 2002-04-09
KR20020035105A (ko) 2002-05-09
EP1203199A1 (en) 2002-05-08
WO2001007867A1 (en) 2001-02-01
TW463047B (en) 2001-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4698907B2 (ja) 合成的熱基準による撮像方法
JP4683728B2 (ja) 金属層の厚さの過渡サーモグラフィ測定方法
JP2003505683A (ja) 熱共振撮像方法
US8692887B2 (en) Thermal imaging method and apparatus for evaluating coatings
JP5178001B2 (ja) 絶縁塗膜の非破壊評価の装置
US6751342B2 (en) System for generating thermographic images using thermographic signal reconstruction
US8393784B2 (en) Characterization of flaws in composites identified by thermography
US7549789B2 (en) Method and apparatus for thermographic nondestructive evaluation of an object
US7805251B2 (en) Two slope reference for synthetic thermal time of flight imaging
EP1852697B1 (en) Method for determing material parameters of an object from temperature-versus-time (t-t) data
RU2224245C2 (ru) Способ определения теплофизических характеристик материалов

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070613

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090409