JP2003501937A - エコー・キャンセル・システムにおける改善したサブバンド適応フィルタリングのための方法及び装置 - Google Patents

エコー・キャンセル・システムにおける改善したサブバンド適応フィルタリングのための方法及び装置

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JP2003501937A
JP2003501937A JP2001502243A JP2001502243A JP2003501937A JP 2003501937 A JP2003501937 A JP 2003501937A JP 2001502243 A JP2001502243 A JP 2001502243A JP 2001502243 A JP2001502243 A JP 2001502243A JP 2003501937 A JP2003501937 A JP 2003501937A
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フレデリク エーレンストレレ,
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テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)
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    • H04M9/08Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic
    • H04M9/082Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic using echo cancellers

Abstract

(57)【要約】 サブバンド適応フィルタリングを用いるエコー・キャンセルのための方法及び装置において、いくつかのサブバンド分析フィルタそれぞれの帯域幅、並びにいくつかの合成フィルタそれぞれの帯域幅が、従来のシステムの対応する帯域幅と比べて広げられている。より詳細には、本発明による分析又は合成フィルタのバンクで隣接するフィルタの−3dBの帯域幅は、互いにオーバーラップするように設計される。例えば、本発明による分析又は合成フィルタのバンクのM(整数)個のサブバンド・フィルタそれぞれは、対象の全帯域幅の1/M倍よりもいくぶん広い−3dBの帯域幅を備えてもよい。帯域幅を広げると、サブバンドのダウン・サンプリングから生じるエリアシングの影響をキャンセルするのに役立ち、このため本発明によるエコー・キャンセル装置は、従来の装置と比べて優れた出力信号の再構成をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の属する技術分野 本発明は通信システムに関し、より詳細には、双方向通信システムにおけるエ
コー抑圧に関する。
【0002】 発明の背景 適応フィルタリング装置は、今日の通信システムで広く使用されている。その
ような構成は通常、不要な信号成分を削減又は除去するため、あるいは対象の信
号成分を制御又は強調するために使用される。
【0003】 そのようなフィルタリング装置の広く知られている例は、電話機のユーザが電
話機ユニットを物理的に手で持たなくても会話ができるように、従来の組込型の
ハンドセットの受話器及びマイクロフォンが、外部スピーカ及び外部マイクロフ
ォンにそれぞれ置き換えられた、ハンズフリー電話機に関連するものである。外
部スピーカから発生する音は外部マイクロフォンによって拾われるので、スピー
カ出力がエコーバックすること及び会話している遠端のもう一方のユーザを煩わ
せるのを防ぐために、適応フィルタリングが通常は実行される。このタイプの適
応フィルタリングあるいはエコー・キャンセリングは、今日の全二重ハンズ・フ
リー通信装置では基本的な特徴となっている。
【0004】 一般に、エコー・キャンセルはスピーカ信号を、ハンズ・フリーのスピーカと
ハンズ・フリーのマイクロフォンとの間の音響エコー経路(例えば、自動車のハ
ンズ・フリー電話のアプリケーションでは客室)を近似あるいはモデル化した、
適応有限インパルス応答(FIR)フィルタを通過させることによって達成され
る。このようにFIRフィルタは、遠端ユーザへの送信の前にマイクロフォン出
力信号から除去され得るエコーの推定信号をもたらす。適応FIRフィルタのフ
ィルタリング特性(すなわち、FIR係数のセット)は、エコー経路に対するよ
り近い近似値を提供し、エコー経路の変化(例えば、自動車のハンズ・フリー電
話の近端ユーザが客室内での位置を移動したとき)を追跡するために、スピーカ
入力とエコーがキャンセルされたマイクロフォン出力との両方に基づいて、動的
かつ連続的に調整される。
【0005】 フィルタリング特性の調整は、一般的に、Widrow及びHoffによって1960年
に開発された、周知の平均最小二乗(LMS)適応アルゴリズムの手法を用いて
達成される。LMSアルゴリズムは、効率的かつロバストであるので、多くのリ
アルタイム・アプリケーションで頻繁に使用される、最小二乗の確率的勾配ステ
ップ方法である。しかしながら、LMSアルゴリズム及びその周知の変形(例え
ば、正規化LMSあるいはNLMSアルゴリズム)は、ある欠点を有している。
例えば、LMS及び他の既知のアルゴリズムは、収束する(すなわち、ハンズ・
フリー電話のアプリケーションでの音響エコー経路などの目標のフィルタリング
特性に近づく)のが遅くなることがあり、これは人間の音声信号などの非白色あ
るいは有色入力信号に対してアルゴリズムを適用あるいは処理するときに顕著で
ある。その上、FIRフィルタの次数(すなわち、フィルタのタップ数)は、音
響のエコー・キャンセルにおいてはきわめて高くなり得、そのため適応フィルタ
リング・アルゴリズムの実施が計算に関して複雑になり得る。
【0006】 このため、最近の研究は適応フィルタリングをサブバンドで実行することに傾
注している。換言すると、フィルタのバンクがマイクロフォン信号とスピーカ信
号との両方をいくつかの周波数サブバンドに分割するのに使用される。そして各
サブバンド信号は間引きあるいはダウン・サンプルされ、適応フィルタリングが
各サブバンドに実行されていくつかのエコーがキャンセルされたサブバンド出力
信号がもたらされる。得られたサブバンド出力信号は伸長あるいはアップ・サン
プルされ、組み合わされて遠端ユーザへ送信するエコーがキャンセルされたマイ
クロフォン信号全体が再構成される。有利なことに、サブ・サンプリング結果は
全帯域を処理する手法と比べて計算が非常に効率的であり、各サブバンド内では
入力信号のスペクトルの中身の変動が激しくないので、全体の収束速度も改善さ
れる。
【0007】 しかしながら、既知のサブバンド適応フィルタリング・システムは、ある欠点
も招いてしまう。例えば、サブバンド間の信号エリアシングは、全体の収束の遅
れ及び/又は再構成されたマイクロフォン信号内のエラーとなり得る。結果とし
て、エコー抑制システムにおいてサブバンド適応フィルタリングを実行するため
の改善された方法及び装置が必要とされている。
【0008】 発明の概要 本発明は、いくつかのサブバンド分析フィルタ(すなわち、エコーを含んでい
る信号及び/又はエコーを発生する信号を、いくつかの隣接した周波数サブバン
ドに分割するのに使用されるバンドパス・フィルタ)それぞれの帯域幅、並びに
いくつかの合成フィルタ(すなわち、いくつかのサブバンドのエコーがキャンセ
ルされた信号から全帯域のエコーがキャンセルされた信号を再構成するのに使用
されるバンドパス・フィルタ)それぞれの帯域幅が、従来のシステムの対応する
帯域幅と比べて広げられた、サブバンド適応フィルタリング技術を提供すること
によって、上記で説明した並びに他の要求を満たすものである。より詳細には、
本発明による分析あるいは合成フィルタ・バンクでは、隣接するフィルタの−3
dBの帯域幅が、互いにオーバーラップするように設計される。例えば、ある従
来の分析及び合成フィルタ・バンクのM個のサブバンド・フィルタそれぞれは、
対象となる帯域幅全体の1/M倍の−3dBの帯域幅を有しているが(Mは整数
)、本発明による分析及び合成フィルタ・バンクのM個のサブバンド・フィルタ
それぞれは、対象となる帯域幅全体の1/M倍よりいくぶん広い−3dBの帯域
幅を有し得る。有利なことに、帯域幅の増大はダウン・サンプリングから生じる
エリアシングの影響をキャンセルする傾向があり、本発明によるサブバンド適応
フィルタリング装置はこのため、従来のサブバンド適応フィルタリング装置と比
べて優れた出力信号の再構成をもたらすことができる。
【0009】 本発明による代表的な通信装置は、近端音声信号及び遠端音声信号を受信し、
通信チャネルを介した遠端ユーザへの送信のためにエコーがキャンセルされた近
端音声信号を提供する、適応エコー・キャンセラを含んでいる。適応エコー・キ
ャンセラは、近端音声信号をフィルタする分析フィルタの第1のバンクと、遠端
音声信号をフィルタする分析フィルタの第2のバンクと、適応エコー・キャンセ
ラ内で生成されたサブバンドのエコーがキャンセルされた信号をフィルタする合
成フィルタのバンクとを含んでいる。
【0010】 本発明によれば、第1の合成フィルタの−3dBの帯域幅と、第2の合成フィ
ルタの−3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップする。例えば、適応エコー
・キャンセラは、整数M個の合成フィルタを含んでいても良いが、ここでM個の
合成フィルタの−3dBの帯域幅は合わせて全体の帯域幅Bに渡り、合成フィル
タの1つの−3dBの帯域幅はM個の周波数(M個の周波数はB/Mの間隔で帯
域幅Bに渡って分散されている)の各1つの中心にあり、それぞれの合成フィル
タの−3dBの帯域幅はB/Mより大きく2B/M未満である。
【0011】 加えて、分析フィルタの第1のバンクの第1の分析フィルタの−3dBの帯域
幅と、分析フィルタの第1のバンクの第2の分析フィルタの−3dBの帯域幅と
は周波数がオーバーラップしてもよく、また分析フィルタの第2のバンクの第1
の分析フィルタの−3dBの帯域幅と、分析フィルタの第2のバンクの第2の分
析フィルタの−3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップしてもよい。例えば
、分析フィルタの第1及び第2のバンクのそれぞれが、整数M個の分析フィルタ
を含んでいてもよく、ここで分析フィルタの各バンクのM個の合成フィルタの−
3dBの帯域幅は合わせて全体の帯域幅Bに渡り、合成フィルタの1つの−3d
Bの帯域幅はM個の周波数(M個の周波数はB/Mの間隔で帯域幅Bに渡って分
散されている)の各1つの中心にあり、それぞれの合成フィルタの−3dBの帯
域幅はB/Mより大きく2B/M未満である。
【0012】 本発明の上記の及び他の特徴並びに利点を、添付の図面に示された説明のため
の例を参照して以下で詳細に説明する。記載された実施形態が説明及び理解のた
めのものであり、多くの等価な実施形態が考えられることは当業者にはわかるで
あろう。
【0013】 発明の詳細な説明 図1は代表的ハンズフリー電話システム100を示している。図示されたよう
に、代表的システム100は、マイクロフォン110、加算装置120、適応フ
ィルタ130、フィルタ計算プロセッサ140、音声エンコーダ150、音声デ
コーダ160、及びスピーカ170を含んでいる。図1の部品の以下で説明する
機能が、汎用デジタルコンピュータ、標準的デジタル信号処理部品、及び/又は
1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)を含む、様々な既知のハードウェ
ア構成要素を用いて実現できることは、当業者にはわかるであろう。また、実際
には、代表的システム100が、本発明を理解するのには重要でないので図1か
ら削除した部品(例えば、マイクロフォン110の出力のアナログ−デジタル変
換器、及びスピーカ170の入力のデジタル−アナログ変換器)を含むことも、
当業者はわかるであろう。
【0014】 図1で、マイクロフォン110の音声出力は加算装置120の加算入力に結合
されており、加算装置120の出力は音声エンコーダ150の入力及びフィルタ
計算プロセッサ140の入力に結合されている。更に、音声デコーダ160の出
力は、フィルタ計算プロセッサ140の第2の入力と、適応フィルタ130及び
スピーカ170の各入力に結合されている。フィルタ計算プロセッサ140の出
力は適応フィルタ130の制御入力に結合され、適応フィルタ130の出力は加
算装置120の減算入力に結合されている。
【0015】 動作において、遠端ユーザ(不図示)の音声を含む、符号化された遠端音声信
号がデコーダ160によって復号され、近端ユーザ(不図示)への提示のために
スピーカ170に入力される。そしてスピーカ出力は、図1に変化する伝達関数
H(z)で示したように、未知で時折変化するエコー経路によってマイクロフォ
ン110にエコーバックされる。このように、マイクロフォン110からの音声
出力は、スピーカのエコー、並びに近端ユーザの音声及び近端のバックグランド
・ノイズを含んでいる。
【0016】 スピーカのエコーが遠端ユーザに到達して煩わせるのを防ぐため、FIRフィ
ルタ130は、マイクロフォン110で受信されたスピーカのエコーの推定信号
を提供すべく、スピーカ信号をフィルタする。そして得られたエコーの推定信号
は加算装置120によってマイクロフォンの出力から減算され、加算装置120
からのエコーがキャンセルされた出力が復号されて遠端ユーザに送信される。同
時に、エコーがキャンセルされた出力が、FIRフィルタのフィルタ係数あるい
はタップが正しいエコー経路H(z)に向かって収束し追従するように、それら
を適応させるのに使用するため、フィルタ計算プロセッサ140にフィードバッ
クされる。当該分野では周知のように、フィルタ係数の更新は、エコーがキャン
セルされた出力あるいはエラーの信号と、スピーカ出力あるいは(例えば、LM
SあるいはNLMSアルゴリズムを使用して)基準の信号との両方に基づいてい
る。当該分野では周知のように、係数の更新はサンプルによるサンプル・ベース
であるいはサンプル・ブロックによるサンプル・ブロック・ベースのいずれで計
算されてもよい。
【0017】 従来のシステムでは、全帯域の適応フィルタ処理が実施され、音響エコー経路
H(z)をモデル化するのに単一のFIRインパルス応答が使用される。換言す
れば、そのようなシステムのFIRフィルタ130は、実際は単一のFIRフィ
ルタであり、全帯域のマイクロフォン及びスピーカ信号並びに全帯域のエラー信
号が適応アルゴリズムで直接使用される。しかしながら、上記「発明の背景」で
説明したように、そのような全帯域の適応処理はインパルス応答の収束を比較的
遅らせることとなり得、比較的高次の単一の全帯域インパルス応答は計算に関す
る複雑さを増大させることとなり得る。このため、これも上記「発明の背景」で
説明したように、適応フィルタリング処理は時折、複数のサブバンドに分割され
る。
【0018】 図2は、代表的なサブバンド適応フィルタリング装置200を示している。装
置200は、例えば、図1の加算装置120、適応フィルタ130及びフィルタ
計算プロセッサ140の機能を提供するのに使用され得る。図示されたように、
サブバンド装置200は、分析フィルタの第1のバンク2100〜210M-1、デ
シメータの第1のバンク2150〜215M-1、サブバンド加算装置のバンク12
0〜120M-1、分析フィルタの第2のバンク2200〜220M-1、デシメータ
の第2のバンク2250〜225M-1、適応FIRフィルタのバンク1300〜1
30M-1、伸長器のバンク2300〜230M-1、合成フィルタのバンク2350
235M-1、及び再構成加算装置240を含んでいる。図1と同様に、図2の部
品が、汎用デジタルコンピュータ、標準的デジタル信号処理部品、及び/又は1
つ以上の特定用途向け集積回路を含む、様々な既知のハードウェア構成要素を用
いて実現できることは、当業者にはわかるであろう。
【0019】 図2では、基準信号(例えば、図1の遠端音声信号)は、エコー経路205(
(例えば、図1の近端の環境)を通過させられると共に、分析フィルタの第2の
バンク2200〜220M-1のそれぞれに入力される。加えて、エコー経路205
の出力(例えば、図1のマイクロフォン信号)は、分析フィルタの第1のバンク
2100〜210M-1のそれぞれに入力される。分析フィルタの第1のバンク21
0〜210M-1それぞれの出力は、デシメータの第1のバンク2150〜215M -1 の対応する1つの入力に結合されており、分析フィルタの第2のバンク220 0 〜220M-1それぞれの出力は、デシメータの第2のバンク2250〜225M-1 の対応する1つの入力に結合されている。
【0020】 デシメータの第1のバンク2150〜215M-1それぞれの出力は、サブバンド
加算装置のバンク1200〜120M-1の対応する1つの加算入力に結合されてお
り、デシメータの第2のバンク2250〜225M-1それぞれの出力は、サブバン
ド適応フィルタ1300〜130M-1の対応する1つの入力に結合されている。加
えて、サブバンド適応フィルタ1300〜130M-1それぞれの出力は、サブバン
ド加算装置1200〜120M-1の対応する1つの減算入力に結合されており、サ
ブバンド加算装置1200〜120M-1それぞれの出力は、伸長器のバンク230 0 〜230M-1の対応する1つの入力に結合されている。
【0021】 伸長器2300〜230M-1それぞれの出力は、合成フィルタのバンク2350
〜235M-1の対応する1つの入力に結合されており、合成フィルタ2350〜2
35M-1それぞれの出力は、再構成加算装置240の対応する入力に結合されて
いる。再構成加算装置の出力は、再構成された全帯域のエコーがキャンセルされ
たエラー信号を提供する。
【0022】 動作において、分析フィルタの第1のバンク2100〜210M-1は、エコーを
含んでいる信号(例えば、マイクロフォン信号)をM(整数)個の隣接した周波
数帯に分割し、分析フィルタの第2のバンク2200〜220M-1は、エコーを生
じさせる信号あるいは基準信号(例えば、遠端音声信号)を同じM個の隣接した
周波数帯に分割する。逆に言えば、対象の帯域幅全体が、それぞれが帯域幅全体
の1/M倍の帯域幅を有する、M個の等しいサブバンドに分割される。各サブバ
ンド信号のスペクトルの中身は、全帯域の信号と比べて制限されているので、各
サブバンド信号は、情報を失わずに間引きあるいはダウン・サンプルされ得る。
このため、計算に関する複雑さを低減させるために、デシメータの第1のバンク
2150〜215M-1は、エコーを含んでいるサブバンド信号を係数Kでダウン・
サンプルし、デシメータの第2のバンク2250〜225M-1は、エコーを生じさ
せるサブバンド信号を係数Kでダウン・サンプルする。
【0023】 その後、各サブバンド内での適応フィルタ処理が、上記で説明した全帯域での
手法と同様に実行される。詳細には、サブバンド適応フィルタ1300〜130M -1 は、サブバンドのエコーを生じさせる信号をフィルタしてM個のサブバンドの
エコー推定信号を提供し、得られたサブバンドのエコー推定信号がサブバンドの
エコーを含んでいる信号から(サブバンド加算装置1200〜120M-1によって
)減算されてM個のエコーがキャンセルされた出力信号が提供される。サブバン
ドのエコーがキャンセルされた出力信号は、サブバンドのエコーを含んでいる信
号と共に、上記のように(例えば、LMSあるいはNLMSアルゴリズムを使用
して)サブバンド適応フィルタ1300〜130M-1を更新するのに使用される。
【0024】 伸長器2300〜230M-1は、元のサンプル・レートに戻すために、サブバン
ドのエコーがキャンセルされた信号を係数Kで補間あるいはアップ・サンプルし
、合成フィルタ2350〜235M-1は、等該分野で周知のようにダウン・サンプ
リングによってもたらされたエリアシングの影響をキャンセルするために、アッ
プ・サンプルされたサブバンドのエコーがキャンセルされた信号をフィルタする
。合成フィルタの帯域幅は、通常は分析フィルタ(すなわち、対象となる帯域幅
全体の1/M倍の帯域幅の等しいM個)の帯域幅と一致する。そして得られたサ
ブバンド信号は、加算装置240によって加算されて、全帯域のエコーがキャン
セルされた信号が(例えば、遠端ユーザへの送信のために)生成あるいは再構成
される。
【0025】 図2に示された各フィルタ・ブロックは時間領域で動作するが、いくつか又は
全てのフィルタリングは時間領域においても同様に実行され得る(すなわち、周
波数領域におけるベクトル積によるフィルタリングは、時間領域におけるサンプ
リング方式の畳み込みと等価である)ことが当業者にはわかるであろう。このよ
うに、図2の装置200は、適切な変換プロセッサ(例えば、高速フーリエ変換
あるいはFFTのプロセッサ、及び高速逆フーリエ変換あるいはIFFTのプロ
セッサ)も含んでいる。時間領域及び周波数領域のフィルタリングの選択は、選
択的事項である。
【0026】 上記で説明したように、サブバンド信号のダウン・サンプリングは計算の効率
を改善する。当該分野では周知のように、クリティカルなダウン・サンプリング
(すなわち、係数Kがサブバンドの数Mと等しいダウン・サンプリング)、ある
いは非クリティカルな(すなわち、KがMと等しくない)ダウン・サンプリング
のいずれも使用できる。クリティカルにサンプルされるシステムは、広範囲に研
究されている。例えば、1992年8月に発行されたIEEE Transaction on Sign
al Processing, Vol.40, No.8 の1862〜1875頁、Andre Gilloire及びMa
rtin Vetterli による、「クリティカル・サンプリングによるサブバンドの適応
フィルタリング:音響エコー・キャンセルについての分析、実験、及びアプリケ
ーション(Adaptive Filteringt in Sub-bands with Critical sampling:Analys
is, Experiments, and Application to Acoustic Echo Cancellation)」を参照
されたい。クリティカルにサンプルされるシステムは、従来の全帯域適応フィル
タ方式に対する利点を確かにもたらすが、エリアシングの影響を完全になくすた
めにはサブバンドのブランチ間に適応交差フィルタを必要とする。
【0027】 このため、最近では非クリティカルにサンプルされるサブバンド処理システム
が注目されている。例えば、適応交差フィルタに頼らずにエリアシングの影響を
低減するため、オーバーサンプリング(K<M)が使用されてきた。しかしなが
ら、このようなオーバーサンプリングは、サブバンド・エラー信号のスペクトル
の大きなピークがサブバンドのエッジ近傍に出現することを含む、他の問題を引
き起こし得る。例えば、1995年1月に発行されたIEEE Signal Processing L
etters, Vol.2, No.1 の1〜3頁、Phillip L. De Leon, II及びDelores M. Ett
erによる、「オーバーサンプル型音響エコー・キャンセラにおける強化型帯域分
析フィルタによる実験結果(Increased Bandwidth Analysis Filters in Oversa
mpled, Sub-band Acoustic Echo Cancelers)」を参照されたい。該論文では、
分析フィルタの帯域幅は、合成フィルタの帯域幅に対して広げられている。結果
として、収束の遅いスペクトルのピークが周波数の外側にシフトされ合成フィル
タによって除去される。そのため、全帯域適応フィルタの収束速度が改善される
【0028】 比較のために、本発明では、非クリティカルにサンプルを取るシステムのサブ
バンドのエッジのエリアシングは、特に、(電話のアプリケーションの場合のよ
うに)エコーを含んでいる信号が帯域が制限されている場合に、再構成された信
号において有意なドロップアウトを生じさせ得ると考える。有利なことに、本発
明は、クリティカルでないサンプルを取るシステムにおいて、分析フィルタ及び
合成フィルタ両方の帯域幅を広げることによって、そのようなドロップアウトを
減少させることができることを教示するものである。
【0029】 換言すれば、分析フィルタのバンクの隣接するフィルタの帯域幅と、分析フィ
ルタのバンクの隣接するフィルタの帯域幅とを、互いにオーバーラップするよう
にできる。例えば、分析フィルタのバンクのM(整数)個のフィルタそれぞれの
帯域幅と、合成フィルタのバンクのM個のフィルタそれぞれの帯域幅とを、対象
となる全体の帯域幅BWの1/M倍より大きくすることができる。この様子を図
3A及び3Bに示した。
【0030】 図3Aには、従来の分析あるいは合成フィルタバンクの周波数応答が示されて
おり、それぞれがBW/M(ここでBWは電話のアプリケーションに対する30
Hzから3kHzのような対象となる全体の帯域幅である)に等しい−3dBの
帯域幅(すなわち、下側の−3dBのカットオフ周波数から上側の−3dBのカ
ットオフ周波数までに渡る周波数通過帯域)を有する、M個のバンドパス領域3
100〜310M-1を含んでいる。一方、図3Bには、本発明による分析あるいは
合成フィルタバンクの周波数応答が示されており、それぞれがBW/Mより広い
−3dBの帯域幅を有する、M個のバンドパス領域3200〜320M-1を含んで
いる。このように、図3Aでは隣接するフィルタの応答は、フィルタ応答の交差
する点で正確に−3dB(すなわち、ピーク値の半分)であるが、図3Bでは隣
接するフィルタの応答は、交差する点で−3dBより大きい。
【0031】 実験により、(πによって正規化された周波数スケールで)0.125〜0.
13ラジアンのオーバーラップが、出力信号の再構成について良好な品質をもた
らすことがわかった。図4A及び4Bにはこの様子が示されている。図4Aには
、従来のサブバンド適応フィルタリング(すなわち、隣接するフィルタの帯域幅
がオーバーラップしない)によって再構成された出力信号が示されており(再構
成された信号及び元の信号は、長い破線及び短い破線でそれぞれ示されている)
、元の入力信号と比べて有意なドロップアウトを含んでいる。一方、図4Bには
、本発明によるサブバンド適応フィルタリング(すなわち、分析及び合成フィル
タのバンクの隣接するフィルタの帯域幅がオーバーラップする)を用いて再構成
された出力信号が示されており、同じ元の入力信号に対して非常に類似している
(図4Aと同様に、再構成された信号及び元の信号は、長い破線及び短い破線で
それぞれ示されている)。
【0032】 M個の等しく、かつオーバーラップしている−3dBの帯域幅が対象となる帯
域幅全体に渡るのは、単に代表例であり、本発明が隣接する−3dBの帯域幅が
オーバーラップするあらゆる構成を包含することは、当業者はわかるであろう。
例えば、全体の帯域幅が大部分の信号パワーが予期される一定の領域内でより細
かく区分けされてもよく、あるいはサブバンドの帯域幅を全体の帯域幅の低い境
界から高い境界へ対数的に広くしてもよい。
【0033】 概して、本発明は、いくつかのサブバンド分析フィルタの帯域幅、並びにいく
つかの合成フィルタの帯域幅が、従来のシステムにおける対応する帯域幅と比べ
て広げられたサブバンド適応フィルタリング技術を提供する。詳細には、本発明
による分析及び合成フィルタのバンクの隣接する−3dBの帯域幅は、互いにオ
ーバーラップするように設計される。サブバンドの帯域幅の増加は、ダウン・サ
ンプリングから生じたエリアシングの影響をキャンセルするのに役立ち、このた
め本発明によるサブバンド適応フィルタリング装置は、従来のサブバンド適応フ
ィルタリング装置と比べて、優れた出力信号の再構成をもたらす。
【0034】 本発明が、説明のために上記で説明した特定の代表的実施形態に限定されるも
のではなく、様々な代替的実施形態が考えられることは、当業者にはわかるであ
ろう。例えば、ハンズ・フリー電話に関する音響エコー・キャンセルについての
代表的実施形態を説明したが、開示した技術は、ネットワークのエコー・キャン
セル(すなわち、デジタル装置とアナログ・ネットワークとの間のハイブリッド
結合でのインピーダンスの不整合によって生じるエコー)、あるいはサブバンド
適応フィルタリングが必要な又は望ましいあらゆる信号処理のアプリケーション
にも等しく適用できる。従って、本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求
の範囲によって定義されるものであり、特許請求の範囲の主旨に一致する全ての
等価物は本発明の範囲に含まれるものと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適応フィルタリング技術を実施可能な、ハンズ・フリー電話システム
の代表例のブロック図である。
【図2】 本発明による代表的サブバンド適応フィルタリング装置のブロック図である。
【図3A】 従来のサブバンド適応フィルタリングのフィルタ・バンクの周波数応答を表わ
すスペクトルの図である。
【図3B】 本発明によるサブバンド適応フィルタリングのフィルタ・バンクの周波数応答
を表わすスペクトルの図である。
【図4A】 従来のサブバンド適応フィルタリング技術を用いて得られた、エコーがキャン
セルされ再構成された信号を表わすスペクトルの図である。
【図4B】 本発明によるサブバンド適応フィルタリング技術を用いて得られた、エコーが
キャンセルされ再構成された信号を表わすスペクトルの図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月4日(2001.12.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】 本発明が、説明のために上記で説明した特定の代表的実施形態に限定されるも
のではなく、様々な代替的実施形態が考えられることは、当業者にはわかるであ
ろう。例えば、ハンズ・フリー電話に関する音響エコー・キャンセルについての
代表的実施形態を説明したが、開示した技術は、ネットワークのエコー・キャン
セル(すなわち、デジタル装置とアナログ・ネットワークとの間のハイブリッド
結合でのインピーダンスの不整合によって生じるエコー)、あるいはサブバンド
適応フィルタリングが必要な又は望ましいあらゆる信号処理のアプリケーション
にも等しく適用できる。従って、本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求
の範囲によって定義されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA, ZW

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 双方向通信チャネルによって近端ユーザと遠端ユーザとの間
    に双方向音響通信を提供する通信装置であって、 近端音響信号及び遠端音響信号を受信し、通信チャネルによって遠端ユーザに
    送信するためのエコーがキャンセルされた近端音響信号を提供する適応エコー・
    キャンセラを備え、 前記適応エコー・キャンセラが、近端音響信号をフィルタリングする分析フィ
    ルタの第1のバンクと、遠端音響信号をフィルタリングする分析フィルタの第2
    のバンクと、前記適応エコー・キャンセラ内で生成されたサブバンドのエコーが
    キャンセルされた信号をフィルタリングする合成フィルタのバンクとを含んでお
    り、 前記合成フィルタの−3dBの第1の帯域幅と前記合成フィルタの−3dBの
    第2の帯域幅とは周波数がオーバーラップしていることを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記合成フィルタのそれぞれの−3dBの帯域幅が、前記合
    成フィルタの少なくとも他の1つの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラップ
    していることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 前記適応エコー・キャンセラが整数M個の合成フィルタを含
    み、 前記M個の合成フィルタの−3dBの帯域幅が、合わせて全体の帯域幅Bに渡
    っており、 前記合成フィルタの1つの−3dBの帯域幅が、全体の帯域幅に渡ってB/M
    の間隔で分散されているM個の周波数のそれぞれ1つを中心としており、 前記M個の合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、B/Mより広いこと
    を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 【請求項4】 前記合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、2B/M
    未満であることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 【請求項5】 前記合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、正規化さ
    れた周波数スケールで、B/Mより0.125から0.13ラジアン広いことを
    特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 前記分析フィルタの第1のバンクの第1の分析フィルタの−
    3dBの帯域幅と、前記分析フィルタの第1のバンクの第2の分析フィルタの−
    3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップし、前記分析フィルタの第2のバン
    クの第1の分析フィルタの−3dBの帯域幅と、前記分析フィルタの第2のバン
    クの第2の分析フィルタの−3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップするこ
    とを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  7. 【請求項7】 前記分析フィルタの第1のバンクの分析フィルタそれぞれの
    −3dBの帯域幅が、前記分析フィルタの第1のバンクの他の1つの分析フィル
    タの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラップし、前記分析フィルタの第2の
    バンクの分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、前記分析フィルタの第2
    のバンクの他の1つの分析フィルタの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラッ
    プすることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 【請求項8】 前記分析フィルタの第1及び第2のバンクそれぞれが、整数
    M個の分析フィルタを含み、 分析フィルタの各バンクのM個の分析フィルタの−3dBの帯域幅が、合わせ
    て全体の帯域幅Bに渡っており、 分析フィルタの各バンクの1つの分析フィルタの−3dBの帯域幅が、全体の
    帯域幅に渡ってB/Mの間隔で分散されているM個の周波数のそれぞれ1つを中
    心としており、 分析フィルタの各バンクの前記M個の分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域
    幅が、B/Mより広いことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  9. 【請求項9】 前記分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、2B/M
    未満であることを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  10. 【請求項10】 前記分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、正規化
    された周波数スケールで、B/Mより0.125から0.13ラジアン広いこと
    を特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  11. 【請求項11】 前記分析フィルタそれぞれによって出力されるサブバンド
    信号が、ダウン・サンプルされていることを特徴とする請求項1に記載の通信装
    置。
  12. 【請求項12】 前記分析フィルタの第1及び第2のバンクそれぞれが整数
    M個の分析フィルタを含み、分析フィルタによって出力される各サブバンド信号
    が、M未満の係数Kでダウン・サンプルされていることを特徴とする請求項11
    に記載の通信装置。
  13. 【請求項13】 エコーを含んでいる入力信号を適応フィルタリングしてエ
    コーがキャンセルされた出力信号を提供する方法であって、エコーを含んでいる
    入力信号が、エコー経路を通るエコーを生じさせる信号の送信によって生じるエ
    コー成分を含んでおり、 エコーを含んでいる信号を分析フィルタの第1のバンクを通過させて、いくつ
    かのサブバンドのエコーを含んでいる信号を提供するステップと、 エコーを生じさせる信号を分析フィルタの第2のバンクを通過させて、同数の
    サブバンドのエコーを生じさせる信号を提供するステップと、 エコーを生じさせるサブバンド信号をサブバンド適応フィルタを通過させて、
    サブバンドのエコー推定信号を提供するステップと、 サブバンドのエコーを含んでいる信号各1つから各サブバンドのエコー推定信
    号を減算して、サブバンドのエコーがキャンセルされた信号を提供するステップ
    と、 サブバンドのエコーがキャンセルされた信号を合成フィルタのバンクを通過さ
    せて、フィルタされたサブバンドのエコーがキャンセルされた信号を提供するス
    テップであって、前記合成フィルタの第1の−3dBの帯域幅と、前記合成フィ
    ルタの第2の−3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップしているステップと
    、 フィルタされたサブバンドのエコーがキャンセルされた信号を組合せて、エコ
    ーがキャンセルされた出力信号を提供するステップと、備えることを特徴とする
    方法。
  14. 【請求項14】 前記合成フィルタのそれぞれの−3dBの帯域幅が、前記
    合成フィルタの少なくとも他の1つの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラッ
    プしていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記合成フィルタのバンクが整数M個の合成フィルタを含
    み、 前記M個の合成フィルタの−3dBの帯域幅が、合わせて全体の帯域幅Bに渡
    っており、 前記合成フィルタの1つの−3dBの帯域幅が、全体の帯域幅に渡ってB/M
    の間隔で分散されているM個の周波数のそれぞれ1つを中心としており、 前記M個の合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、B/Mより広いこと
    を特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、2B/
    M未満であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記合成フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、正規化
    された周波数スケールで、B/Mより0.125から0.13ラジアン広いこと
    を特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記分析フィルタの第1のバンクの第1の分析フィルタの
    −3dBの帯域幅と、前記分析フィルタの第1のバンクの第2の分析フィルタの
    −3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップし、前記分析フィルタの第2のバ
    ンクの第1の分析フィルタの−3dBの帯域幅と、前記分析フィルタの第2のバ
    ンクの第2の分析フィルタの−3dBの帯域幅とは周波数がオーバーラップする
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記分析フィルタの第1のバンクの分析フィルタそれぞれ
    の−3dBの帯域幅が、前記分析フィルタの第1のバンクの他の1つの分析フィ
    ルタの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラップし、前記分析フィルタの第2
    のバンクの分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、前記分析フィルタの第
    2のバンクの他の1つの分析フィルタの−3dBの帯域幅と周波数がオーバーラ
    ップすることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記分析フィルタの第1及び第2のバンクそれぞれが、整
    数M個の分析フィルタを含み、 分析フィルタの各バンクのM個の分析フィルタの−3dBの帯域幅が、合わせ
    て全体の帯域幅Bに渡っており、 分析フィルタの各バンクの1つの分析フィルタの−3dBの帯域幅が、全体の
    帯域幅に渡ってB/Mの間隔で分散されているM個の周波数のそれぞれ1つを中
    心としており、 分析フィルタの各バンクの前記M個の分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域
    幅が、B/Mより広いことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、2B/
    M未満であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記分析フィルタそれぞれの−3dBの帯域幅が、正規化
    された周波数スケールで、B/Mより0.125から0.13ラジアン広いこと
    を特徴とする請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記分析フィルタそれぞれによって出力されるサブバンド
    信号を、ダウン・サンプルするステップと、各合成フィルタに入力されたサブバ
    ンド信号をアップ・サンプルするステップとを更に備えることを特徴とする請求
    項13に記載の方法。
  24. 【請求項24】 フィルタのバンクそれぞれが整数M個のフィルタを含み、
    分析フィルタによって出力される各サブバンド信号が、M未満の係数Kでダウン
    ・サンプルされていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
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