JP2003501264A - 工具、及び工具を製造する方法と装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、工具を製造するための方法と装置と、本方法にしたがう工具に関する。本装置は、切屑除去機械加工用の工具を押出機に装備する必要がある。本装置（２０）はハウジング（２１）を含み、このハウジングは押出機に締結することを意図する。本ハウジング（２１）は貫通穴（２４）備え、この間通穴を貫通して混合物を送り込み方向（Ｆ）に押出し加工する必要がある。これらの穴（２４）はノズル（２８）内に絞り（２７）とダイ（２９）内に孔（３０）を含む。本装置（２０）は、少なくとも一つのジョー（４０、４１）を含み、このジョーは、混合物の着脱を意図する貫通穴（２４）に対して半径方向に移動可能に装備される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の技術分野 本発明は、工具を製造する方法と装置、及び本方法にしたがう工具に関する。

【０００２】 先行技術 炭化タングステン（ＷＣ）とともにコバルト（Ｃｏ）ような材料粉末をパンチ
とダイの間で加圧成形すること、引き続きバインダー金属を溶融し且つ炭化物が
切屑除去機械加工用の工具材料を成形するように焼結することは、例えば国際出
願９８／２８４５５によって既知である。この既知の技術は複数の欠点がある。
この粉末は塵芥をまきちらし、且つ成形されたグリーンボディ（焼結前の加圧成
形された材料）はある程度以上の取り扱いに耐えることができない。さらに、切
屑フルートを研削加工をる必要があり、この方法は時間とエネルギとを必要とす
る。この課題は、米国特許第５，９４７，６６０に開示するようにキャリアと混
合した硬質金属を射出成形加工によって一部解決することができる。射出成形方
法は、形状に関しては大いに自由度があるが、しかし成形型に多大な費用を必要
とする。

【０００３】 米国特許第４，７７９，４４０号によって、工具すなわちねじれドリルの半製
品を成形すること既知である。半製品の周囲に沿って一定ピッチの切屑フルート
を有する押出し加工したドリル半製品は、高質金属粉末を押出し加工温度まで加
熱し、加熱した粉末を高エネルギを消耗する加圧成形によって達成され、この加
圧成形は、半製品を回転させながらマンドレルとノズルによって規定された間隙
部位を貫通さる。この半製品は、押出し加工によってノズルの内側に備えられた
ねじれリッジの後方に案内され、半製品に沿う切屑フルートを成形する。この既
知の技術の欠点は、切屑フルートが半製品の全長に沿って成形されることである
。

【０００４】 発明の目的 本発明の目的は、既知の欠点を抑制する方法、装置及び工具を提供することで
ある。

【０００５】 もう一つの本発明の目的は、切屑フルートの長さを規定することができる方法
及び装置を提供することである。

【０００６】 上記の目的及びその他の目的は、図面を参照した添付請求項に規定するような
方法と装置、及びこの方法で作られた工具によって達成される。

【０００７】 発明の詳細な説明 図１のＡ、Ｂ及びＣに示す本発明にしたがう実施態様は、ねじれドリルと呼ば
れる。このドリル１０は、押出し加工された硬質金属のような中実の硬質材料か
ら作られ、ねじれ切屑フルート１８を含み、且つこれらフルートはボディ全体に
沿ってまたはボディの一部に沿って延在することができる。このドリルは回転ス
ピンドル（図示せず）に固定するためのシャンク１１を備える。このドリルは二
つの逃げ面１５を有する。全ての面及び協働するエッジは、同一材料で作られ、
すなわち好ましくは押出し加工された硬質金属である。切屑フルート１８と逃げ
面１５との交差線は、好ましくは強化面取り（図示せず）を介して、主切れ刃１
９を形成する。ドリルの全長はドリル直径の３〜１０倍に決められる。二つの洗
浄流路１４は、洗浄剤をスピンドルからドリルの先端へと輸送するために、ドリ
ル全長に添って延在する。向かい合うグルーブが、特に穴の障害を取り除くため
に、シャンク端部に設けられる。

【０００８】 引き伸ばされたグリーンボディの製品用の本発明の装置２０を図２のＡ〜Ｄに
示す。この装置２０は、矩形の鋼製のハウジング２１を備え、このハウジングは
押出機５０に例えばボルト締結される。このハウジング２１は押出機に締結する
ための二つのボルト２２を有し、且つこの押出機を密封するための後面２３を備
える。ハウジングは中央貫通穴２４を有し、この貫通穴を通って、配合物が加圧
成形される。この貫通穴２４は後面２３と共同して広がり、図３の端部の二つの
送り込みウォーム５３の間隙部位２５、２６を成形する。貫通穴２４は環状のノ
ズル２８内の直径は減少して絞り２７まで形状を変化させる。ノズル２８は、高
質金属のような耐水材料で作られる。その後貫通穴２４は、環状の内側を備え中
央に配置される孔３０を介して、環状のダイにつながり、このダイはノズル２８
の次に接触して備えられる。ハウジングに対するダイ２９の配置は、ハウジング
内の停止ねじ３１と、配合物の主送り出し方向に対して横に延在する孔３２と、
の共同によってに決められる。棒状のコア３３が、ダイ内に収容される。このコ
アは矩形で、且つ長く延びたピン３５を収容するための二つの孔３４を含む。こ
のピン３５は、半製品に洗浄流路を成形する場合は、コアから送り出し方向Ｆへ
と突出する。その後貫通穴２４は、リッド３６内の穴３７の形状で連続する。こ
のリッド３６はハウジングに二つのねじ３８と２２によって装着される。リッド
３６は、このリッド３６の長いほうの側面に添って延在するＴ字状の溝３９を備
える。このＴ字状の溝３９は二つのジョー４０、４１を受容することを意図し、
図２のＢにしたがうこの基本形状は、もう一つのジョーに対面する間隙部位４２
を含み、各々がＴ字状のジョー４０、４１を実質的に成形する。この間隙部位４
２は、ジョーが互いに向き合って位置するとき、間隙部位が切屑フルートを有す
るねじれドリルの横断面を成形するように、ねじれリッヂ４３を含む。ジョーは
図示しない動力手段によって互いに向き合って存在し、且つ同じ手段が、例えば
半製品のドリルシャンクに部分的に環状にするように離間配置する場合に使用さ
れる。好ましくは支持台が、加熱押出し加工された半製品を支持するためにジョ
ーに配置される。

【０００９】 ドリルまたはフライスカッタは、次のように製造される。所定量のコバルト及
びキャリア、例えばポリマーまたはプラスチックを含む硬質金属粉末を、混合し
てペレットまたは顆粒に成形する。バインダー含有量は１〜１０ｗｔ％の範囲に
存在する。「コバルト」という表示は、ここでは金属バインダーと理解すべきで
あり、代わりに、他の金属例えばニッケルと交換すること、または含有させるこ
とができる。その後混合物は適切な温出に予備加熱され、押出機５０に挿入され
る。図３に示す押出機５０は、ペレットを受容するための漏斗５２、ケーシング
５５内のモータ５１によって回転可能な二つの送り出しウォーム５３、及び放熱
器５４を含む。その後、混合物は、所定の圧力と、コバルトの溶融温度を必要と
する先行技術よりかなり低い所定の温度約１８０°とで、二つの送り出しウォー
ム５３によって貫通穴２４へと加圧され、上記絞り２７で混合物または配合物を
圧縮する。その後、加熱された配合物はコア３３に到達し、コアに形成された二
つの実質的に半円状の開口部を通って各側面を通過する。送り出し方向Ｆのコア
の後方で、配合物は再び一つの環状ボディに融合される。ピン３５がコアに備え
られているときは、その後間隙がボディに形成された、この後方が洗浄流路を構
成する。このピンは、融合を可能にするように配合物を冷却することを可能にす
るために充分な長さにする。その後配合物は、ジョー４０、４１によって規定さ
れる間隙部位４２に到着することによって、リッヂ４３の形状に従って配合物が
ジョーを通ってねじ込まれ、ねじれドリルの横断面が得られる。リッヂ４３は同
一にする必要はない。配合物がジョーから出るときに、配合物は周囲温度によっ
て急速に冷却され、そして半製品は、切屑フルート部が充分な長さになるまで押
出し加工が続けられる。その後、ジョー４０、４１は、環状シャンク部を成形す
るように配合物から引き離される。シャンク部の長さは、押出し加工を如何に長
く続けるか、または新たな半製品を開始するように内側に移動するときのいずれ
かによって決められる。後者の場合、二つまたはそれ以上の半製品を連続させる
。その後凝固した半製品は、例えば、直径の５〜１０倍の適切な長さに、切断ま
たは簡単に切り離すことができる。

【００１０】 その後半製品は別の炉内で加熱し、キャリアを燃焼させ、バインダー金属を溶
融させて且つ炭化物を結合させる。次に、さらに、例えば刃の部分、シャンク部
及び逃げ面を研削するような機械加工を行う。

【００１１】 本発明の方法及び装置でもって、切屑フルート及びシャンク部のあるなしにか
かわらず工具を製造することができ、低下価格で簡単な取り扱いを可能にする。
これは塵芥の発生をなくすることができる。さらに、上手くできなかった半製品
を簡単に際混合することができ、且つ押出し加工にリサイクルできる。さらに少
なくとも一つのジョーを半製品のシャンク部に記号をつけるために使用でき、そ
の面はチャックするために研削加工をする。これによって、研削代を最小にでき
る。

【００１２】 本発明は、上記実施態様によって制限されるものでなく、添付した請求の範囲
内で自由に変形することができる。すなわち、本発明は中実エンドミルにも適用
することができる。この工具は例えば、Ａｌ２Ｏ３、ＴｉＮ及び／またはＴｉＣ
Ｎの層で被覆することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明のドリルを模式的に示し、それぞれ図１のＡは側面図であり、
図１のＢは前面図であり、図１のＣは背面図である。

【図２】 図２は、本発明のグリーンボディ製作のための装置を示し、図２のＡは前面図
であり、図２のＢは図２のＡのＩＩＢ−ＩＩＢ線にしたがう断面を示し、図２の
Ｃは装置の端面図を示し、且つ図２のＤは図２のＡのＩＩＤ−ＩＩＤ線にしたが
う断面を示す。

【図３】 図３は、部分的に断面にした送り込み部を備えた本装置を概略的に示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グリョンクビスト，ミカエル スウェーデン国，エス−603 50 ノルッ コピング，ダグスベルイスベーゲン ２ Ｆターム(参考） 4E029 EA02 4K018 AD06 CA32 FA06 HA01 KA15

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ａ）硬質金属粉末と、ポリマーのようなキャリアとを混合す
   る工程、 Ｂ）混合物を押出機（５０）に挿入する工程、且つ Ｃ）前記混合物を適切な温度に加熱する工程、その後 Ｄ）前記混合物が、送り込み方向（Ｆ）に半製品の直径を成形するダイ（２９
   ）によって押出し加工される工程、その後 Ｅ）前記混合物が部位（４２）を通過して、切屑フルートを成形する工程、そ
   の後 Ｆ）前記部位（４２）を半径方向に移動させて、前記工具にシャンク部を成形
   する工程、 Ｇ）前記混合物を凝固させて、前記半製品を成形する工程、その後 Ｈ）前記半製品を前記押出機から引き抜きかつ焼結する工程、その後 Ｉ）必要なら研削加工のような仕上げ加工を行う工程 を含む切屑除去加工用のねじれドリルまたはエンドミルのような回転工具を製造
   する方法。
2. 【請求項２】 前記部位（４２）が互いに対して移動可能な二つのジョー（
   ４０、４１）からなり、各ジョーは前記送り込み方向（Ｆ）に対して実質的に垂
   直反対方向に移動する請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 前記ダイ（２９）に堅固に固着されるコア（３３）を前記混
   合物が通過して、その後前記送り込み方向（Ｆ）の前記コア（３３）の後方にお
   いて環状ボディに前記混合物が融合されることを前記Ｄ工程が含む請求項１記載
   の方法。
4. 【請求項４】 ピン（３５）が前記コアに備わることによって、前記半製品
   に間隙部位が成形されることを含む請求項３記載の方法。
5. 【請求項５】 切屑除去機械加工用の工具の半製品を押出し加工するための
   押出機に装備される装置であって、 前記装置（２０）がハウジング（２１）を備え、前記ハウジング（２１）は押
   出機に締結されるものであり、前記ハウジングは貫通孔（２４）を有し、前記貫
   通孔を通って混合物が送り込み方向（Ｆ）に押出し加工され、前記貫通孔（２４
   ）はノズル（２８）内に絞り（２７）とダイ（２９）内に孔（３０）とを含む工
   具の半製品を押出し加工するための押出機に装備される装置において、 前記装置（２０）が少なくとも一つのジョー（４０、４１）を含み、前記ジョ
   ーが前記混合物を着脱可能にする貫通穴（２４）に対して半径方向に移動可能で
   あることを特徴とする切屑除去機械加工用の工具の半製品を押出し加工するため
   の押出機に装備される装置。
6. 【請求項６】 互いに対して移動可能な二つのジョー（４０、４１）からな
   り、各ジョーは前記送り込み方向（Ｆ）に対して実質的に垂直反対方向に移動可
   能である請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 コア（３３）がダイ（２９）に堅固に固定され且つ前記ダイ
   が環状間隙部位を有することを特徴とする請求項５記載の装置。
8. 【請求項８】 前記コア（３３）が矩形でありかつ長いピン（３５）を受容
   するための二つの孔（３４）含み、洗浄流路を前記半製品に成形するときは、前
   記ピン（３５）がコアから前記送り込み方向（Ｆ）に突出する請求項７記載の装
   置。
9. 【請求項９】 各ジョー（４０、４１）が、別のジョーに対面する間隙部位
   （４２）を含み、前記ジョーが互いの間隙に対して傾斜したときに、切屑フルー
   トを備えたねじれドリルの断面を成形するように、前記間隙部位（４２）がねじ
   れリッジ（４３）を含む、請求項６記載の装置。
10. 【請求項１０】 請求項１〜４のいずれか１項に記載の方法によって製造さ
    れる工具。