JP2003500363A - 滲出を伴う中耳炎を有するヒトにおけるbpiタンパク質産物の治療的使用 - Google Patents

滲出を伴う中耳炎を有するヒトにおけるbpiタンパク質産物の治療的使用

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Abstract

(57)【要約】 ヒトにおける滲出を伴う中耳炎を処置するためのBPIタンパク質産物に関する新しい治療的使用を提供する。より詳細には、治療的有効量の殺菌性/透過性増大タンパク質(BPI)タンパク質産物を該ヒトに投与する工程を包含する。この場合、BPIタンパク質産物は、rBPI21であるか、およそ、約20〜25kdの間の分子量を有するBPIのN末端フラグメントであるか、rBPI50であり、さらにこの方法において、上記ヒトは、中耳に中耳腔換気用チューブを置く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、一般的に、ヒトにおいて滲出を伴う中耳炎の処置のためのBPIタ
ンパク質産物の新規の治療用途に関する。
【0002】 (発明の背景) 中耳炎は、合衆国の子供において最も頻繁に診断される疾患であり、そしてほ
とんどの子供が少なくとも1回経験する。中耳炎は6歳以下の子供において最も
一般的である。用語「中耳炎」は、液体(滲出)が、中耳空間内に存在する疾患
の範囲をいう。この滲出は、漿液性、粘液状、化膿性またはこれらのいくつかの
組み合わせであり得る。急性中耳炎において、急性感染および炎症の徴候および
症状は、中耳滲出を伴う。
【0003】 滲出を伴う中耳炎(OME)において、インタクトな鼓膜の後ろで、急性感染
の徴候も症状もない中耳滲出が存在し;同義の用語としては、「耳内の液体」「
膠耳」および「漿液性中耳炎」が挙げられる。OMEは、中耳滲出が少なくとも
3ヶ月存在している場合、慢性と定義される。OMEは、子供の成長における大
切な時期に、頻繁に聴覚障害を引き起こし得、そして話す能力、言語、振る舞い
そして認識の発達を妨げ得る。ほとんどの場合、滲出は、自然に消滅し得るが、
急性感染が回復した後さえも滲出が持続するかなりの数の子供が存在する。約1
5%の子供が、長期の伝音聴覚障害および時々、鼓膜および中耳小骨の永続する
変化を有する慢性の問題を有する。合併症および続発症がしばしば成人期まで続
く。
【0004】 持続性の滲出、感染、または上皮損傷は、多数の強力な炎症メディエイタの放
出を促進し、この炎症メディエイタは、滲出に存在する多数の細菌毒素および酵
素と一緒に、上皮の分泌性(粘液産生化)型(下部気道で見出される上皮に類似
)への中耳上皮の化生のための刺激となり得る。鼓室で形成された生じた滲出は
、咽頭に除去される。但し、粘膜毛様体クリアランス系(mucociliar
y clearance system)(MCS)は、正常に機能している。
MCSは、線毛細胞、分泌細胞および粘液ブランケットから構成され、そして粘
液を、線毛を拍動することでエウスターキオ管に向って進ませる。粘膜毛様体の
機能は、低下した線毛活動だけでなく粘液異常に起因しても損なわれ得る。増加
した粘液産生および変化された粘液の一貫性(consistency)は、ひ
どく線毛の拍動および共調に影響し得る。
【0005】 OMEの発達に先立つ2つの最も重要な因子は、グラム陰性細菌感染およびエ
ウスターキオ管の機能不全である。細菌保持(germ−carring)ラッ
トにおけるエウスターキオ管の閉塞は、上皮の分泌形質転換を生じること(無菌
ラットで観察されない現象)が報告された。Kuijpersら、Histoc
hemical J.16:807−18(1984)。
【0006】 内毒素は、グラム陰性細菌のリポポリサッカリド(LPS)外膜成分であり、
そして炎症の強力なインデューサーである。内毒素の毒性特徴の原因となるLP
Sの脂質A部分は、構造的に類似であり、そしてグラム陰性細菌の多くの種間で
血清学的に交差反応する。内毒素は、ヒト中耳滲出において見出されている。D
eMariaら、J.Clin.Microbiol.20(1):15−17
(1984);Ovesenら、Clin.Otolaryngology 1
7:531−534(1992);およびDingmanら、J.Clin.M
icrobiol.,36:34417−3419。内毒素の中耳への接種は、
粘膜毛様体輸送系における形態学的変化を誘導することが示さているが、長期の
滲出は観察されなかった。[Ohashiら、Ann.Otol.Rhinol
.Laryngol.98:479−84(1989)およびOhashiら、
Acta Otolaryngol(Stockh)、486:149−161
(1991)]。さらに、生存可能または生存可能でないH.influenz
aの注射またはその内毒素は、いくらかの炎症変化を誘導することが示された。
[DeMariaら、Ann.Otol.Rhinol.Laryngol 9
4(S120):14−6(1985)および93:52(1984)]。
【0007】 エウスターキオ管の閉塞は、中耳の正常なクリアランス系を無能にする。正
常な中耳粘膜は、分泌細胞と共に分散した線毛細胞からなる粘膜毛様体クリアラ
ンス系を有する。中耳の鼓室口における線毛機能および分泌活性の両方は、中耳
のクリアランスのために重要である。OMEの間、このクリアランス系は、しば
しば損なわれる。エウスターキオ管の閉塞は、粘膜毛様体クリアランス系(MC
S)の機能不全を導く中耳の炎症性変化を伴う場合、鼓室における液体の蓄積が
生じる。
【0008】 OMEについてのモデルを開発し、そこでエウスターキオ管閉塞(ETO)お
よび内毒素注射の組み合わせが、12週間持続する粘膜毛様体クリアランス系へ
の構造変化およびその機能不全を生じるために使用される。[Nellら、Eu
r.Arch.Otorhinolaryngol.,256:167−172
(1999)]。
【0009】 代表的に、抗生物質治療を用いて処置されるのは、急性中耳炎であるが、OM
Eの医療処置は問題があり、そして満足できるものではなかった。抗ヒスタミン
−うっ血除去薬の組み合わせを用いた処置の効果が、議論され;Daley[P
ediatrics in Review,20:85(1999)]。は、こ
の治療が推奨されないことを報告した。なぜなら、これらの薬剤は、別々でも一
緒でもいずれも有効ではないからである。全身性コルチコステロイド(cort
icosteroid)の使用は共通であり、そしてこの治療の利点は、いくつ
かの試みにおいて実証されているが、この型の処置の危険性および副作用は有意
である。連続して増加する用量の抗生物質薬剤および抗生物質治療の長期の過程
は、共通の処置であるが、それらの効力がまた議論された。管の配置を有する鼓
膜切開術(鼓膜を介する)が、急性中耳炎再発頻度を減少することを示し、そし
て管が配置されたままで聴覚を改善することを示したが、一般的な麻酔を必要と
する外科的な手順である。一般的に、アデノイド切除術は推奨されないが、慢性
OMEを有する4歳より上の子供においては有益であり得る。[Shapiro
ら、Postgraduate Medicine、97:73(1995);
Klein、Clin、Infect.Dis.,19:823(1994);
Daley,前出]。
【0010】 抗炎症性薬剤を含む多くの他の潜在な治療は、中耳炎の種々のモデルにおいて
、試験されてきた。S−カルボキシメチルシステインは、免疫媒介性OMEを有
するチンチラにおける線毛細胞および杯細胞の過形成に対する損傷を減少するこ
とが報告されたが、浸潤を阻害しないし、化学メディエイタ(例えば、ヒスタミ
ンおよびプロスタグランジンE2)の放出を妨げない。[Horiら、Ann.
Otol.Rhinol.Laryngol 103:567−575(199
4)]。ヒドロキシジン、抗ヒスタミンでの分泌性中耳炎を有する子供の処置は
、再発率および中耳炎滲出に存在するヒスタミンの量を減少することが報告され
た。[Theoharidesら、Int.Arch.Allergy Imm
unol.103:95−101(1994)]。 ラットの鼻の呼吸上皮にお
ける杯細胞の内毒素誘導性肥大性および化生変化は、抗炎症性薬剤の腹腔内注射
によって阻害することが報告された。[Takahashiら、Ann.Oto
l.Rhinol.Laryngol 106:683−687(1997)]
。インドメタイシンは、中耳滲出の蓄積を阻害することが報告さた。[Gol
dieら、Ann.Otol.Rhinol.Larygoll 102(12
):954−960(1993)]。インビトロでの、内毒素(HA−1A(C
entoxin))に対するヒトモノクローナル抗体の内毒素を補充された培地
への添加は、培養されたラット中耳上皮への内毒素のいくつかの増殖効果および
形態学的効果を部分的に抑制することが報告されたが、HA−1Aおよび内毒素
の存在下で培養された上皮の形態は、なお変化した。[Groteら、Ann.
otol.Rhinol.Laryngol 104:226−230(199
5)]。
【0011】 OMEを有する子供は、現在、通気管(ventilation tube)
の再発性の配置(recurrent placement)および/または抗
生物質により処置される。しかし、管の挿入は、中耳滲出の一時的な除去にすぎ
ず、そいして抗体は、感染の根絶に有効であり得るが、液体の蓄積を減少しない
【0012】 現在満足できる処置(通気管の不利および抗生物質に対する多くの細菌種の耐
性の増加を含む)がないので、OMEの発生を予防し得るか、または一旦発生し
たOMEをより迅速に回復する新しい治療の必要性が存在する。
【0013】 BPIは、侵襲性微生物に対する防御において必須な血球である哺乳動物多形
核白血球(PMNまたは好中球)の顆粒から単離されたタンパク質である。ヒト
BPIタンパク質は、イオン交換クロマトグラフィー[Elsbach,J.B
iol.Chem.,254:11000(1979)]か、またはE.col
iアフィニティークロマトグラフィー[Weiss、ら、Blood,69:6
52(1987)]のいずれかと組み合わせた酸抽出によりPMNから単離され
た。このような様式において得られたBPIは、本明細書中で天然BPIとわれ
、そしてグラム陰性細菌の広域スペクトルに対して殺菌性の効力を有することが
示されている。ヒトBPIの分子量は、約55,000ダルトン(55kD)で
ある。このヒトBPIタンパク質全体のアミノ酸配列およびこのタンパク質をコ
ードするDNAの核酸配列は、本明細書中で参考として援用されるGrayら、
J.Biol.Chem.,264:9505(1989)の図1に報告されて
いる。このGrayらのアミ酸配列は、本明細書中で配列番号1に記載される。
米国特許第5,198,541号は、BPIタンパク質(BPIホロタンパク質
およびBPIのフラグメントを含む)をコードする組換え遺伝子およびBPIタ
ンパク質の発現のための方法を開示する。
【0014】 BPIは、強力なカチオンタンパク質である。BPIのN末端側半分は、高い
正味の正電荷からなり;この分子のC末端側半分は、−3の正味の電荷を有する
[ElsbachおよびWeiss(1981)、(前出)]。約25kDの分
子量を有するBPIのタンパク質分解のN末端フラグメントは、天然由来の55
kDヒトBPIホロタンパク質の本質的に全ての抗菌効果を有する[Ooiら、
J.Bio.Chem.,262:14891−14894(1987)]。N
末端部分とは対照的に、単離されたヒトBPIタンパク質のC末端領域は、グラ
ム陰性生物に対してわずかに検出可能な抗菌活性のみを示す[Ooiら、J.E
xp.Med.,174:649(1991)]。約23kDのN末端BPIフ
ラグメント(「rBPI23」といわれる)は、組換え手段により産生され、そし
てまた、グラム陰性生物に対して抗菌活性を保持する[Gazzano−San
toroら、Infect.Immun.60:4754−4761(1992
)]。BPIのN末端アナログrBPI21は、Horwitzら、Protei
n Expression Purification,8:28−40(19
96)において記載されるように産生された。
【0015】 BPIの殺菌性効果は、当初は、グラム陰性種に対して高度に特異的であると
報告された(例えば、ElsbachおよびWeiss,Inflammati
on:Basic Principles and Clinical Cor
relates,Gallinら(編)、第30章、Raven Press,
Ltd.(1992))。BPIがグラム陰性細菌を殺す正確な機構は、まだ完
全に解明されていないが、BPIが、まずカチオンBPIタンパク質とLPSの
負に荷電した部位との間の静電相互作用および疎水性相互作用を通して細菌の表
面に結合するはずであると考えられる。感受性のグラム陰性細菌において、BP
I結合が、LPS構造を崩壊し、リン脂質およびペプチドグリカンを分解する細
菌の酵素の活性化を導き、細胞の外膜の透過性を変化し、そして最終的に細胞死
を導く事象を開始すると考えられる[ElsbachおよびWeiss(199
2)、(前出)]。LPSが刺激する強力な炎症性応答(すなわち、最終的に不
可逆な内毒素ショックを生じ得る、宿主炎症性細胞による媒介物質の放出)に起
因して、LPSは、「内毒素」といわれてきた。BPIは、LPSの最も毒性で
かつ最も生物学的に活性な成分であると報告されるリピドAに結合する。
【0016】 BPIタンパク質産物は、広範な種々の有益な活性を有する。BPIタンパク
質産物は、米国特許第5,198,541号および同第5,523,288号(
この両方は、本明細書中で参考として援用される)において記載されるようにグ
ラム陰性細菌に対して殺菌性である。国際公開番号WO94/20130(本明
細書中で参考として援用される)は、グラム陰性細菌属Helicobacte
r由来の種による感染(例えば、胃腸の感染)に罹患している被験体をBPIタ
ンパク質産物を用いて処置するための方法を提案する。BPIタンパク質産物は
また、米国特許第5,523,288号および国際公開番号WO95/0834
4(PCT/US94/11255)(本明細書中で参考として援用される)に
記載されるように、グラム陰性細菌感染における抗体療法の有効性を強化する。
BPIタンパク質産物はまた、グラム陽性細菌およびマイコプラズマに対して殺
菌性であり、そして米国特許第5,578,572号および同第5,783,5
61号ならびに国際公開番号WO95/19180(PCT/US95/006
56)(本明細書中で参考として援用される)において記載されたように、グラ
ム陽性細菌の感染における抗生物質の有効性を強化する。BPIタンパク質産物
は、米国特許第5,627,153号および国際公開番号WO95/19179
(PCT/US95/00498)において記載されるように、そしてさらに米
国特許第5,858,974号(これは、1994年7月20日に出願された米
国出願第08/504,841号、ならびに対応する国際公開番号WO96/0
8509(PCT/US95/09262)および同WO97/04008(P
CT/US96/03845)の一部継続出願である)において抗真菌ペプチド
について記載されるように、抗真菌活性を示し、そして他の抗真菌剤の活性を強
化する(これらは全て、本明細書中に参考として援用される)。BPIタンパク
質産物は、米国特許第5,646,114号および国際公開番号WO96/01
647(PCT/US95/08624)(本明細書中で参考として援用される
)に記載されるように、抗原生生物活性を示す。BPIタンパク質産物は、19
96年8月9日に出願された共有に係る同時係属中の米国出願第08/694,
843号およびWO 98/06415(PCT/US97/13810)(本
明細書中で参考として援用される)において記載されるように、抗クラミジア活
性を示す。最後に、BPIタンパク質産物は、1996年4月1日に出願された
共有に係る同時係属中の米国出願第08/626,646号(これは、1994
年8月14日に出願された米国出願第08/285,803号の一部継続出願で
あり、これは、1993年3月12日に出願された米国出願第08/031,1
45号および対応の国際出願 WO94/20129(PCT/US94/02
463)の一部継続出願である)(これら全ては、本明細書中で参考として援用
される)に記載されるように抗マイコバクテリア活性を示す。
【0017】 TNF、IL−6および内毒素に対する効果を含む循環中の内毒素を有するヒ
トにおけるBPIタンパク質産物の効果は、米国特許第5,643,875号(
これは、本明細書中で参考として援用される)に記載される。
【0018】 BPIタンパク質産物はまた、特定の疾患状態(例えば、ヒトにおける髄膜炎
菌血症(1996年5月10日に出願された共有に係る同時係属中の米国出願第
08/644,287号、ならびに1997年9月10日に出願された継続米国
出願第08/927,437号および国際公開番号WO97/42966(PC
T/US97/08016)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用さ
れる)に記載されるように)、ヒトにおける出血性外傷(米国特許第5,756
,464号、1997年5月23日に出願された米国出願第08/862,78
5号および対応する国際公開番号WO97/44056(PCT/US97/0
8941)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用される)に記載され
るように)、火傷(米国特許第5,494,896号(これは、本明細書中で参
考として援用される)に記載されるように)、虚血/再灌流障害(米国特許第5
,578,568号(本明細書中に参考として援用される)に記載されるように
)および肝臓切除(1996年1月3日に出願された共有に係る同時係属中であ
る米国出願第08/582,230号(これは、1994年10月5日に出願さ
れた米国出願第08/318,357号の継続出願であり、これは、1993年
10月5日に出願された米国出願第08/132,510号および対応する国際
公開番号WO95/10297(PCT/US94/11404)の一部係属出
願である)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用される)に記載され
るように)の処置に対して有用である。
【0019】 BPIタンパク質産物はまた、米国特許第5,348,942号(本明細書中
で参考として援用される)に記載されるように、外因性ヘパリンの抗凝固活性を
中和して、そして米国特許第5,639,727号、同第5,807,818号
および同第5,837,678号および国際公開番号WO94/20128(P
CT/US94/02401)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用
される)に記載されるように、慢性炎症疾患(例えば、慢性関節リウマチおよび
反応性関節炎)を処置するため、ならびに新脈管形成を阻害するため、ならびに
新脈管形成関連障害(悪性腫瘍、眼網膜症および子宮内膜症を含む)を処置する
ために有用である。
【0020】 BPIタンパク質産物はまた、米国特許第5,741,779号ならびに19
98年4月20日に出願された米国出願第09/063,465号および対応す
る国際公開番号WO97/42967(PCT/US7/08017)(これら
の全ては、本明細書中で参考として援用される)に記載されるように、アンチト
ロンビン法において有用である。
【0021】 (発明の要旨) 本発明は、ヒトにおける滲出を伴う中耳炎(OME)の処置(予防および治療
の両方)のためのBPIタンパク質産物の新規の治療用途を提供し、臨床的な兆
候および症状の改善、より迅速な兆候および症状の解決、または疾患に関連した
合併症の発生、再発または重篤度の減少を生じる。中耳腔換気用チューブを用い
る、および用いない患者の処置もまた、意図される。
【0022】 BPIタンパク質産物の投与は、中耳炎またはOMEを処置するのに適切な他
の公知の治療薬剤の同時投与によって伴われ得ることが意図され、この治療薬剤
はヒスタミン、コルチコステロイド、および抗生物質を含む。
【0023】 OMEの処置のための医薬の製造におけるBPIタンパク質産物の使用もまた
、企図される。
【0024】 本発明の多数のさらなる局面および利点は、現在その好ましい実施形態を説明
する本発明の以下の詳細な説明を考慮すると、当業者に明らかとなる。
【0025】 (本発明の詳細な説明) 本発明は、再発性のまたは慢性的なOMEを含む滲出を伴う中耳炎(OME)
に罹患しているヒトの処置のためのBPIタンパク質産物の新規の治療用途を提
供する。本明細書中で使用される場合、「処置」は、予防および治療処置の両方
を含む。患者が急性感染の兆候を示さない場合でさえ、処置は効果的であると予
期される。
【0026】 従って、本発明は、BPIタンパク質産物の治療上効果的な量を投与する工程
を包含するOMEに罹患しているヒトを処置する方法を意図する。そのような量
は、粘膜線毛のクリアランス機能の欠損、炎症の組織学的兆候または粘膜線毛ク
リアランス系の不全、炎症の臨床上の兆候(エウスターキオ管を通る排膿に影響
を与える腫張を含む)、滲出液の蓄積または存在、減少した鼓膜の可動性(例え
ば、空気のオトスコープによって観察され、またはティンパノメトリー(tym
panometry)(これは鼓膜の硬さ(250デカパスカル(daPa)よ
り大きなティンパメトリックの幅は、OMEと診断される)を測定する)によっ
て測定される)、聴覚喪失(例えば、オージオグラムによって測定される)、特
に高い周波数での聴覚喪失(例えば、4000Hzより大きい)、局所的な痛み
および不快、ならびに他の兆候および症状を含むOMEに関連した臨床上の兆候
および症状を減少させるのに効果的であり得る。そのような量はまた、これらの
臨床上の兆候および症状をより迅速に解決する(例えば、その期間を減少させる
)のに効果的であり得、または慢性的なOMEの発症を含む;中耳炎またはOM
Eの再発;鼓膜切開の必要性または中耳腔換気用チューブの交換;排膿、慢性化
膿性中耳炎、鼓膜硬化症、萎縮症、鼓膜穿孔または退縮、無気肺、癒着性中耳炎
、コレステリン腫、顔面神経麻痺および小骨の崩壊のような側頭下の合併症;乳
突炎、乳突膿瘍および錐体尖炎などの乳頭様の合併症;髄膜、外側洞血栓症およ
び硬膜外の膿瘍などの頭蓋内の合併症;潜在的な会話、言語、行動、認識または
他の発達の遅れ、潜在的学習障害、表現的言語技能欠損、または注意技能欠損を
含むOMEに関連した合併症の発生、再発または重篤度を解決するために効果的
である。BPIタンパク質産物での処置は、粘膜線毛クリアランス系の再確立を
支援し得、不必要な鼓膜切開手順および/または中耳腔換気用チューブの配置を
付与し得、またはチューブの配置の期間を短くし得る。これらの利点はまとめて
、処置費の減少および生活の質の改善を生じる。
【0027】 新生児、乳児、幼児ならびに年長の子供および大人(健康であっても伴ってい
る病気または感染に罹患していても)の処置は、意図される。中耳腔換気用チュ
ーブまたは換気チューブが存在していてもまたはしていなくても、OME(中耳
の滲出液が、急性感染の兆候に伴わない)に罹患している被験体の処置だけでな
く;再発するOMEまたは慢性OME(少なくとも3か月存在する)に罹患して
いる被験体の処置もまた、意図される。さらに、小さいエウスターキオ管を有す
る被験体、そうでなければ中耳排膿の欠損(例えば、粘膜線毛クリアランス系の
機能を欠損することによって)を有する被験体、慢性の、または再発するOME
のエピソードを有する被験体、およびより長い期間、OMEの他の危険因子を有
する患者を含むOMEを発症する危険のある被験体の処置が意図される(例えば
、集団子供治療、他の子供に曝すこと、煙に曝すこと、背臥位での食事、中耳炎
の早期開始、中耳炎のいくつかの事前エピソード、または中耳炎に罹患している
兄弟を有すること)。
【0028】 本発明は、BPIタンパク質産物(rBPI21)が、、ラットのOMEのモデ
ルで効果があったという発見に基づいている。OMEの症状は、エウスターキオ
管の閉塞および体内毒素の注入と組み合わせることによって生成され得る。滲出
を伴う中耳炎(OME)のこのモデルでは、粘膜線毛クリアランス系不全の組織
学的な兆候は、上皮の過増殖、上皮の分泌細胞の増加および線毛の退化を含み、
これらは、中耳の粘膜線毛クリアランス系の障害を生じる。体内毒素の注入のみ
ではまた、粘膜線毛クリアランス系を乱すが、上皮相における形態学的な変化は
あまり誘導しない。これらの形態学的変化が、中耳に存在する限り、OMEは継
続する。従って、クリアランス系の再確立は、継続するOMEを処置する際にま
たは再発するOMEを予防する際に重要な工程であると予期される。このモデル
では、OMEの誘導後2日間または2週間後でさえ、rBPI21の直接の中耳へ
の注入は、中耳の粘膜を、中耳の正常な粘膜線毛クリアランス系を乱し得る形態
学的な変化から保護し、そしてまたPMNおよびマクロファージの流入を阻害し
た。
【0029】 本明細書中で用いる場合「BPIタンパク質産物」としては、天然に、および
組換え的に産生されたBPIタンパク質;BPIタンパク質の、天然の、合成の
、および組換えの生物学的に活性であるポリペプチドフラグメント;ハイブリッ
ド融合タンパク質およびダイマーを含む、BPIタンパク質またはそのフラグメ
ントの生物学的に活性なポリペプチド改変体;システイン置換アナログを含む、
BPIタンパク質またはそのフラグメントもしくは改変体の生物学的に活性なポ
リペプチドアナログ;ならびにBPI由来ペプチドが挙げられる。本発明に従う
投与されるBPIタンパク質産物は、当該分野において公知の任意の手段により
生成および/または単離され得る。米国特許第5,198,541号(その開示
は、本明細書中で参考として援用される)は、組換えBPIホロタンパク質(r
BPIといわれる)およびBPIの組換えフラグメントを含むBPIタンパク質
をコードする組換え遺伝子およびそれらの発現方法を開示する。米国特許第5,
439,807号および対応する国際公開番号WO93/23540(PCT/
US93/04752)(全て本明細書中で参考として援用される)は、培養物
中で遺伝的に形質転換された哺乳動物宿主細胞内で発現され、そしてこれらの細
胞から分泌された組換えBPIタンパク質産物の精製のための新規の方法を開示
し、そして安定で均一な薬学的調製物に組み込むために適切な大量の組換えBP
I産物を産生し得る方法を開示する。
【0030】 BPIの生物学的に活性なフラグメント(BPIフラグメント)は、ホロタン
パク質のアミノ末端アミノ酸、内部アミノ酸、および/またはカルボキシ末端ア
ミノ酸を欠失するフラグメント分子を除いて、天然ヒトBPIホロタンパク質と
同一かまたは同類のアミノ酸配列を有する生物学的に活性な分子を含む。このよ
うなフラグメントの非限定的な例としては、Ooiら、J.Exp.Med.,
174:649(1991)に記載される、約25kDの天然ヒトBPIのN末
端フラグメントおよびGazzano−Santoroら、Infect.Im
mun.60:4754−4761(1992)に記載される天然ヒトBPIの
N末端アミノ酸1〜ほぼ193から199をコードするDNAの組換え発現産物
(rBPI23といわれる)が挙げられる。この刊行物において、発現ベクターは
、151位のバリンがGTCではなくGTGにより特定され、そして残基185
がリシン(AAGにより特定される)ではなくグルタミン酸(GAGにより特定
される)であることを除いて、Grayら(前出)の図1に記載されたような、
成熟ヒトBPIのN末端の31残基シグナル配列および最初の199アミノ酸を
有する組換え発現産物(rBPI23)をコードするDNAの供給源として用いら
れた。rBPI23について記載された例外および残基417が、バリン(GTT
により特定される)ではなくアラニン(GCTにより特定される)であるという
例外を有する、Grayら(前出)の図1に記載された配列(配列番号1および
2)を有する、組換えホロタンパク質(rBPI)もまた産生された。BPIの
残基10〜193からなるフラグメントは、1998年6月19日に出願された
共有に係る同時係属中の米国出願第09/099,725号(本明細書中で参考
として援用される)に記載されている。他の例としては、米国特許第5,447
,913号および対応する国際公開番号WO95/24209(PCT/US9
5/03125)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用される)に記
載されるような、BPIフラグメントの二量体形態が挙げられる。
【0031】 BPIの生物学的に活性な改変体(BPI改変体)としては、組換えハイブリ
ッド融合タンパク質(BPIホロタンパク質またはその生物学的に活性なフラグ
メント、および少なくとも1つの他のポリペプチドの少なくとも一部分を含有す
る)ならびにBPI改変体の二量体形態が挙げられるがこれらに限定されない。
このようなハイブリッド融合タンパク質および二量体形態の例は、米国特許第5
,643,570号および対応する国際公開番号WO93/23434(PCT
/US93/04754)(これらは全て、本明細書中で参考として援用される
)に記載され、そして、アミノ末端にBPIタンパク質またはその生物学的に活
性なフラグメントを含有し、かつカルボキシ末端に免疫グロブリン重鎖またはそ
の対立遺伝子改変体の少なくとも1つの定常ドメインを含有する、ハイブリッド
融合タンパク質を含む。
【0032】 BPIの生物学的に活性なアナログ(BPIアナログ)としては、1つ以上の
アミノ酸残基が異なるアミノ酸で置換されたBPIタンパク質産物が挙げられる
がこれに限定されない。例えば、米国特許第5,420,019号および対応す
る国際公開番号WO94/18323(PCT/US94/01235)(これ
らは全て、本明細書中で参考として援用される)は、システイン残基が異なるア
ミノ酸で置換された、BPIのポリペプチドアナログおよびBPIフラグメント
を開示する。本出願によって記載される安定なBPIタンパク質産物は、BPI
ホロタンパク質のN末端アミノ酸のアミノ酸1からほぼ193または199まで
をコードするDNAの発現産物であるが、ここで残基番号132のシステインが
アラニンで置換されており、そしてrBPI21ΔcysまたはrBPI21と称さ
れる。BPIのこのN末端アナログ(rBPI21)の産生は、Horwitzら
、Protein Expression Purification,8:2
8〜40(1996)に記載された。同様に、132位のシステインがアラニン
で置換された、BPIの残基10〜193からなるフラグメント(「rBPI(
10〜193)C132A」または「rBPI(10〜193)ala132」と
称される)が、1998年6月19日に出願された、共有に係る、同時係属中の
米国出願第09/099,725号に記載された。他の例としては、BPIアナ
ログの二量体形態;例えば、米国特許第5,447,913号および対応する国
際出願番号WO95/24209(PCT/US95/03125)(これらの
全ては、本明細書中で参考として援用される)が挙げられる。
【0033】 本発明の方法に従って有用な他のBPIタンパク質産物は、以下に記載される
ような合成手段または組換え手段によって産生された、BPI由来かまたはBP
Iに基づいたペプチド(BPI誘導ペプチド)である:1996年3月21日に
出願された米国出願第08/621,259号に対応する国際公開番号WO97
/04008(PCT/US96/03845)、および米国特許第5,858
,974号に対応する国際公開番号WO96/08509(PCT/US95/
09262)、および米国特許第5,652,332号に対応する国際公開番号
WO95/19372(PCT/US94/10427)、および米国特許第5
,733,872号(1994年1月14日に出願された米国出願第08/18
3,222号の一部継続出願であり、これはまた1993年7月15日に出願さ
れた米国出願第08/093,202号(国際公開番号WO94/20128(
PCT/US94/02401)に対応する)の一部継続出願であり、これはま
た米国特許第5,348,942号の一部継続出願である)の継続出願である、
米国特許第5,763,567号に対応する国際公開番号WO94/20532
(PCT/US94/02465)、ならびに米国特許第5,851,802号
に対応する国際出願番号PCT/US97/05287(これら全ての開示は、
本明細書中で参考として援用される)。
【0034】 現在、好ましいBPIタンパク質産物としては、組換えによって産生される、
BPIのN末端アナログおよびフラグメント、特に約20から25kDの分子量
を有するもの(例えば、rBPI21またはrBPI23、rBPI(10〜193
)C132A(rBPI(10〜193)ala132))、これらN末端タンパ
ク質の二量体形態(例えば、BPI42二量体)、およびBPI誘導タンパク質が
挙げられる。
【0035】 BPIタンパク質産物の投与は、好ましくは、BPIタンパク質産物および薬
学的に受容可能な、希釈剤、アジュバンド、またはキャリアを含有する薬学的組
成物を用いて達成される。このBPIタンパク質産物は、公知の界面活性剤また
は他の治療剤を、伴わずにかまたはそれらと組み合わせて、投与され得る。BP
Iタンパク質産物(例えば、rBPI23)を含む安定な薬学的組成物は、そのB
PIタンパク質産物を、0.1重量%のポロキサマー188(Pluronic
F−68、BASF Wyandotte、Parsippany、NJ)お
よび0.002重量%のポリソルベート80(Tween80、ICI Ame
ricas Inc.、Wilmington、DE)を含有するクエン酸緩衝
化生理食塩水(5mMまたは20mM クエン酸、150mM NaCl、pH
5.0)中に、1mg/mlの濃度で含有する。BPIタンパク質産物(例えば
、rBPI21)を含む別の安定な薬学的組成物は、そのBPIタンパク質産物を
、5mM クエン酸塩、150mM NaCl、0.2% ポロキサマー188
、および0.002%ポリソルベート80中に2mg/mlの濃度で含有する。
このような好ましい組み合わせは、米国特許第5,488,034号および同第
5,696,090号、ならびに対応する国際公開番号WO94/17819(
PCT/US94/01239)に記載され、これら全ての開示は、本明細書中
で参考として援用される。1996年1月12日に出願された米国出願第08/
586,133号(1995年9月19日に出願された米国出願第08/530
,599号の一部継続出願であり、これはまた、1995年1月13日に出願さ
れた米国出願第08/372,104号の一部継続出願である)、および対応す
る国際公開番号WO96/21436(PCT/US96/01095)に記載
されるように(これらの全ては、本明細書中において参考として援用される)、
増加した活性を有するBPIタンパク質産物の他のポロキサマー処方物が利用さ
れ得る。
【0036】 BPIタンパク質産物を含有する治療組成物は、全身にかまたは局所に投与さ
れ得る。全身の投与の経路としては、経口、静脈内、筋肉内、または皮下注射(
長期放出のための蓄積注射を含む)、眼内および眼球後、鞘内、腹腔内(例えば
、腹腔内洗浄による)、肺内(粉末薬剤、あるいはエーロゾル適用されたかまた
は霧状にされた薬物溶液を用いて)あるいは経皮の経路が挙げられる。局所的な
経路としては、軟膏、眼滴剤、耳滴剤(例えば、耳管への投与のため)、洗浄液
(例えば、創傷の洗浄のため)または薬物添加シャンプーの形態での投与が挙げ
られる。例えば、滴剤の局所形態での投与としては、処置する内科医によって決
定される約10〜200μLのBPIタンパク質産物組成物が、1日当り1回以
上適用され得る。
【0037】 非経口で与えられる場合、BPIタンパク質産物組成物は、一般に1日当たり
1μg/kg〜100mg/kgの範囲の用量で、好ましくは1日当たり0.1
mg/kg〜20mg/kgの範囲の用量で、より好ましくは1mg/kg/日
〜20mg/kg/日の範囲の用量で、そして最も好ましくは2〜10mg/k
g/日の範囲の用量で注入される。この処置は、1日当たり同じかまたは増減さ
れた用量での、例えば1〜3日間、そして術者によって決定されるようにさらに
、継続的な注入あるいは断続的な注射または注入によって、継続し得る。
【0038】 OMEについてのBPIタンパク質産物の投与は、好ましくは、鼓膜を通じて
中耳へのBPIタンパク質産物組成物の点滴注入を介し(例えば、その目的のた
めに挿入される針を介してか、または鼓膜切開もしくはすでに適当な位置にある
通気管(ventilation tube)を介し)必要に応じて中耳から既
存の滲出を除去する。投与されるべき量は、中耳に収容され得る量と同じBPI
タンパク質産物(例えば、約2mlまでの液体)であり得る。BPIタンパク質
組成物は、例えば、1μg/mL〜10mg/mL、または0.2mg/mL〜
2mg/mLの範囲の濃度で、BPIタンパク質産物を含み得る。BPIタンパ
ク質産物組成物は、単一用量として1回だけ投与され得るか、または定期的に(
例えば、週に1回、2週毎に1回、3週毎に1回、または毎月)さらに投与され
得、所望される効果が達成されるまで継続する。BPIタンパク質産物投与はま
た、適切と考えられる任意の外科的手順(例えば、鼓膜切開または中耳腔換気用
チューブの配置)により達成され得る。
【0039】 当業者は、適切な医療行為および個々の被験体の臨床状態によって決定される
場合、有効投与量およびBPIタンパク質産物を含む治療的組成物についての投
与レジメンを容易に最適化し得る。
【0040】 「共(concurrent)投与」または「同時投与(co−admini
stration)」は、本明細書中で使用される場合、共にもしくは組み合わ
せて、一緒に、または互いに前後して、薬剤を投与することを含む。このBPI
タンパク質産物および第2薬剤は、異なる経路により投与され得る。例えば、第
2薬剤が、静脈内で、筋肉内で、皮下で、経口で、または腹腔内で投与される一
方で、このBPIタンパク質産物は、静脈内で投与され得る。このBPIタンパ
ク質産物および第2薬剤は、同じ静脈内ラインで連続的に与えられ得るし、また
は異なる静脈内ラインで与えられ得る。あるいは、第2薬剤が、例えば経口で投
与される一方、このBPIタンパク質産物は、胃内送達のための特別な形態で投
与され得る。処方されたBPIタンパク質産物および第2薬剤は、全ての薬剤が
作用の部位で有効な濃度を達成することを可能にするために十分な様式でそれら
が与えられる限り、同時にでもまたは連続的にでも投与され得る。
【0041】 本発明の他の局面および利点は、以下の例示的実施例を考慮して理解される。
実施例1Aは、内毒素と共に投与されるか、または内毒素の投与後2日に投与さ
れる場合、OMEの徴候および症状に対するBPIタンパク質の効果を示す。実
施例2は、OMEに罹患したヒトにおけるBPIタンパク質産物の効果を示す。
【0042】 (実施例1) (BPIタンパク質産物の滲出を有する中耳炎に対する効果) (A.2日後の処置) BPIタンパク質産物、rBPI21の効果を、内毒素注射と組み合わせたエウ
スターキオ管閉塞によって引き起こされる慢性OMEのラットモデルにおいて以
下のように評価した。64の雌性Wistarラット(体重約200g、10週
齢)を4つのコントロール群: (1)コントロール群(注射なし) (2)滅菌した発熱物質を含まないリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で処置
した注射コントロール群、 (3)2mg/ml rBRI21で処置したBRIコントロール群、および (4)2mg/ml rBRI21(E/BPI)とあらかじめ混合した(1:
1)2μg/ml内毒素(Salmonella typhimurium,S
igma,L6511から)を注射した内毒素(E)/BPI群; ならびに4つの実験群: (1)2μg/ml内毒素を注射したE群、 (2)2日後に2mg/ml rBRI21で処置したE+BPI群、 (3)2μg/ml内毒素注射と組み合わせた(ETO+E)エウスターキオ
管閉塞(ETO)を起こしたETO+E群、および (4)2μg/ml内毒素注射と組み合わせたETOを起こし、続いて2日後
の2mg/ml rBRI21注射したETO+E+BPI群、 に分けた。ラットを亜酸化窒素で麻酔した。エウスターキオ管に、腹側からのア
プローチで、顎二腹筋後腹に対して中央で接近し、そしてGelfoam(登録
商標)(Upjohn Co.)の小片を管に接続することによって閉塞させた
。さらに、組織膠(tissue glue)(Historesin(登録商
標))を使用して、管内にGelfoam(登録商標)を保った。この手順にす
ぐ続いて、鼓膜を通して、内毒素および/または処置溶液の注射を、溶液が溢流
するまで行った。2μg/mlの内毒素の溶液の50μlの注射は、耳あたり約
100ngの内毒素の最終濃度を生じる。
【0043】 1、2、4または12週間後に、動物をCO2ガスで屠殺し、そして引き続い
て断頭した。中耳を、頭蓋から切開し、接着組織を露出させ、そしてさらに、光
学顕微鏡および走査型電子顕微鏡のために処理した。光学顕微鏡のためには、試
料を、カコジル酸緩衝液(0.14M、pH 7.4)中の1.5%グルタルア
ルデヒドの溶液で固定し、カコジル酸緩衝液(0.14M、pH 7.4)中の
1.5%グルタルアルデヒド中の10%EDTAの溶液で脱石灰し、そして引き
続いて、段階的な一連のエタノールで脱水し、そしてグリコールメタクリレート
(JB4,Brunschwig Chemie)中に包埋した。切片を、組織
学的研究のためにトルイジンブルーで染色し、そして糖タンパク質組織化学のた
めに、Alcian Blue−PASで染色した。さらに、各時点からの2つ
の中耳を、光学顕微鏡について記載されるように調製および固定し、走査型電子
顕微鏡のために処理した。試料を、段階的な一連のエタノールで脱水し、そして
臨界点では、液体CO2を使用して乾燥させた。上皮細胞の分布を、Balze
rs MED010スパッターコーター中で、マウントし金でコートした後に、
15kVのPhilips SEM 525M走査型電子顕微鏡を用いて調べた
【0044】 線毛杯細胞および分泌杯細胞の数を、エウスターキオ管の鼓膜の開口部(ty
mpanic orifice)の標準化された領域の各耳で二連で計数した。
マクロファージおよびPMNの数を、中耳の胞の上鼓室陥凹および下鼓室の粘膜
下層中で各耳で二連で計数した。異なる変数の平均を比較するために、一元AN
OVA Turkey’s−HSD検定(危険率P<0.05)を、Stati
stical Package for the Social Scienc
e(SPSS)を用いて実行した。この検定は、スチューデント検定した範囲の
統計量を使用し、群間のすべての対の比較を行い、そしてすべての対の比較につ
いてのコレクションに関する誤りの割合での実験的な誤りの割合を設定する。結
果を、平均細胞数±標準誤差(SE)として報告する。
【0045】 光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡の結果は、全体の処置時間の間にコントロ
ールの中耳が正常に見えることを示した。中耳の下鼓室は、薄い、一層の扁平上
皮からなり、非常に少ない線毛細胞を含む。エウスターキオ管の鼓膜の開口部に
おいて、より偽重層の、立方体様の、または円柱状の上皮(粘膜毛様体のクリア
ランス系を表す)を観察し、これは、多数の線毛細胞およびいくつかの分泌細胞
を含んだ。BPIの接種は、1週間後および12週間後に杯細胞のわずかな増加
を誘導したが、上皮層には形態学的な変化を引き起こさなかった。さらに、鼓室
におけるある程度のPMNの浸潤が観察されたが、これらの細胞は、2週間後に
消失した。注射していないコントロールと比較して、内毒素およびBPIのあら
かじめ混合した溶液は、中耳の形態学的変化を引き起こした。OMEの誘導2日
後の鼓室におけるrBRI21の注射は、粘膜毛様体のクリアランス系に対する形
態学的な変化の誘導を妨害した。2日目のBPIタンパク質産物投与は、分泌細
胞の増加、上皮層の過剰増殖、および炎症細胞の上皮下層への浸潤を妨害し、そ
して丸石(cobblestone)様細胞の形成を阻害した。さらに、線毛の
変形および変性を、BPI処置群において観察した。
【0046】 (B.2週間後の処置) 24個体の雌Wisterラット(体重約200g、100週齢)を、この研
究において使用した。これらのラットを、3つのコントロール群に分けた: (1)未処置コントロール群(注射なし) (2)2mg/ml rBPI21を注射されたBPIコントロール群、および (3)BPI処方緩衝液[5mMシトレート、150mM NaCl、pH5
.0、0.2%ポロキサマー188および0.002%ポリソルベート80]を
注射されたBPI緩衝液コントロール群; および2つの実験群; (1)2μg/ml内毒素の注射と組み合わせたエウスターキオ管閉塞を経験
したETO+E群(ETO) (2)ETOに引き続き、2週間後の2mg/ml rBPI21の注射を経験
したETO+E+BPI群(ETO+E+BPI)。 BPIタンパク質産物を、OMEの誘導2週間後に、1つの耳あたりおよそ10
0μgの最終濃度まで(これはおよそ1000回の投与される内毒素濃度である
)、中耳腔に直接注射した。
【0047】 動物を4または12週間後に屠殺し、そしてそれらの中耳を調製し、そして実
施例1Aの上記のように分析した。結果を以下の表1に示す。
【0048】
【表1】 *未処置の耳と有意に異なる値を示す。** 同じ週のETO+Eとは有意に異なる値を示す。
【0049】 未処置のコントロール群において、12週目で14±2分泌細胞および24±
3線毛細胞を数えた。下鼓室およびこの上鼓室陥凹の上皮下の層において、12
週目で、13±4マクロファージが存在した。
【0050】 BPIコントロール群において、rBPI21緩衝液またはBPI処方緩衝液の
いずれかの中耳腔への注射は、中耳粘膜への組織学的変化を誘導しなかった。さ
らに、分泌細胞の数においても線毛細胞の数においても、有意な変化は測定され
なかった。マクロファージの数は、rBPI21注射12週間後、21±4まで増
加したが、これは、未処置の耳と有意には異ならなかった。
【0051】 実験的に誘導したOMEを有する群(ETO+E)において内毒素注射と組み
合わせて、エウスターキオ管の閉塞は、中耳粘膜の肥厚を誘導した。炎症の重要
なパラメーターは、多形核細胞(PMN)およびマクロファージの流入である。
OMEを実験的に誘導した後、PMNの直接の流入が中耳で生じ、この流入は、
次第に減少し、その後マクロファージが徐々に増加した。上皮下層で、有意な数
のマクロファージ(12週間で27±3)を数えた。中耳腔の上皮下層のマクロ
ファージの数は、4週および12週目の両方で未処置の耳においてよりも有意に
高かった。さらに、鼓膜の開口部(tympanic orifice)におい
て、分泌細胞の数の有意な増加(31±4)および線毛細胞(6±4)の数の有
意な減少を12週において測定した。走査電子顕微鏡を用いて、中耳腔の下鼓室
の部分において、上皮細胞が豊富な数の微絨毛を含み、そしてその表面は不規則
で、そして膨張していることを観察した。鼓膜の開口部において、MCSの異常
(散在粘液沈積(sporadic mucus deposit)およびいく
つかの上皮細胞の分離を有する分泌細胞の大きな領域)を観察した。
【0052】 BPI処置群(ETO+E+BPI)において、OMEの誘導2週間後のrB
PI21の注射は、下鼓室における正常な薄い扁平上皮を生じ、この上皮は厚くな
く、そしてほとんど微繊毛を含まない。マクロファージの数は、4週間に有意に
減少した(ETO+Eについての25±2と比較して、11±5)。12週で、
マクロファージの数は減少したが、ETO+Eとは有意に異ならなかった。さら
に、鼓膜の開口部において、分泌細胞の数は、ETO+Eと比較して、4(28
±4)および12週で有意に減少した(18±4)。線毛細胞の数は、ETO+
Eと比較して、4週(28±4)および12週(26±6)で有意に増加した。
線毛細胞および分泌細胞の数ならびにマクロファージの数の両方は、未処置のコ
ントロール群の数とは有意に異ならなかった。最終的に、走査電子顕微鏡を用い
て、鼓膜の開口部における線毛が、正常な外見を有することを観察し、そして粘
膜沈積も上皮細胞の分離も観察しなかった。
【0053】 これらの結果は、OMEの誘導後2週間のBPIタンパク質産物処置が、MC
S機能不全の組織学的徴候を阻害し、そしてこの疾患状態と関連したマクロファ
ージ流入を阻害したことを示す。この結果は、BPIタンパク質産物が、中耳の
MCS機能を回復し得、そしてOMEの処置に有効であることが期待されること
を示す。
【0054】 (実施例2) 臨床研究を、OMEに罹患したヒトにおいてrBPI21の効果を試験するため
に実施する。研究を一般に以下のように実施する。OME(好ましくは、再発性
中耳炎を伴う慢性OME)に罹患した子供を、処置群およびコントロール群に分
ける。処置群において、BPIタンパク質産物を、中耳に点滴注入する(例えば
、既存の通気管(ventilation tube)を通じてまたは針注射を
介して)。次いで、子供を、例えば、鼓脹記録(tympanogram)にお
いて測定されるような鼓膜の堅さの解消、聴力(特に高い周波数の聴力)の改善
についてオージオグラムによって、処置後1ヶ月までモニターし、かつこれらの
終点(endpoint)の解決までの時間をモニターする。MCS機能不全の
組織学的徴候を評価するための中耳上皮の生検もまた実施され得る。あるいは、
各被験体(両方の耳においてOMEを有する)について、処置群およびコントロ
ール群に被験体を分けるよりむしろ、一方の耳が、処置した耳であり、そしても
う一方が、コントロールの耳である。別の臨床研究において、処置様式(tre
atment modality)を、いくつかの群(例えば、(1)管の配置
によるBPIタンパク質産物処置、(2)管の配置なしのBPIタンパク質産物
処置、(3)BPIタンパク質産物処置なしの管配置単独、および(4)未処置
および管の未配置)の間で比較する。さらなる臨床研究または継続臨床研究にお
いて、BPIタンパク質産物の反復注射を、例えば、1週ごと、2週ごと、3週
ごとまたは4週ごとに実施し、そしてその子供をモニターし続ける。
【0055】 上記の発明の多くの改変および変更が、当業者に生じることが予期される。従
って、本発明には、添付された特許請求の範囲において現れるような制限のみが
課されるべきである。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 ネル, マールチェ イェー. オランダ国 エヌエル−2300 アールシー ライデン, ピー.オー. ボックス 9600, デパートメント オブ オトラリ ンゴロジー Fターム(参考) 4C084 AA02 BA03 CA53 CA59 DA41 MA56 NA14 ZA342 ZB352 4H045 AA30 BA10 CA40 EA20 FA72 FA74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滲出を伴う中耳炎に罹患したヒトを処置する方法であって、
    該方法は、治療的有効量の殺菌性/透過性増大タンパク質(BPI)タンパク質
    産物を該ヒトに投与する工程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 BPIタンパク質産物がrBPI21である、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記BPIタンパク質産物が、およそ、約20〜25kdの
    間の分子量を有するBPIのN末端フラグメントである、請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 前記BPIタンパク質産物がrBPI(10〜193)al
    132である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記BPIタンパク質産物がrBPI50である、請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ヒトが中耳に置かれた中耳腔換気用チューブを有する、
    請求項1に記載の方法。
JP2000619451A 1999-05-24 2000-05-24 滲出を伴う中耳炎を有するヒトにおけるbpiタンパク質産物の治療的使用 Pending JP2003500363A (ja)

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EP1181039A2 (en) 2002-02-27
WO2000071149A3 (en) 2001-06-28
CA2373262A1 (en) 2000-11-30
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