JP2002515858A - 角膜移植に起因する疾患を処置するための殺菌/浸透性増強(bpi)タンパク質 - Google Patents

角膜移植に起因する疾患を処置するための殺菌/浸透性増強(bpi)タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本願発明は、殺菌/浸透性増強(BPI)タンパク質産物を含む好適な眼用製剤の局所的投与によって、角膜移植に関連または起因する障害、合併症あるいは疾患を患った患者を処置する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 角膜移植に起因する疾患を処置するための 殺菌/浸透性増強(BPI)タンパク質 発明の背景 本願発明は、一般に、殺菌/浸透性増強(BPI)タンパク質産物の局所的投与に よって、角膜移植に関連または起因する障害、合併症あるいは疾患を患った患者 を処置するための方法に関する。 角膜形成とも呼ばれている、角膜移植手術あるいは角膜移植法とは、不正常な 患者の組織を健康な提供者の角膜組織と取り換える外科的処置である。移植片は 、(層状の)角膜の一部厚みや、角膜(を貫通する)の全厚みを用いる。光学的 改善、構造的改善、治療目的そして美容目的などの適応症に応じて、処置が施さ れる。光学的改善とは、主に、混濁した角膜組織を澄明な提供者の組織に取り換 えることによる、視覚改善を指す場合が多い。共通する症例として、様々なタイ プの角膜炎や外傷によって引き起こされる、偽性水晶体水疱性角膜形成、円錐角 膜、角膜ジストロフィー、角膜変性および瘢痕などがある。構造的改善には、固 有質の薄化やデスメ瘤のような構造的変化が認められる眼の角膜組織の修復や保 護処置がある。治療目的の処置には、従来の抗菌または抗ウイルス治療に対して 感受性が小さくなった眼の膨張した角膜組織の除去がある。美容目的の処置には 、眼の外観を改善するための処置が含まれる。 角膜移植は、臓器移植の中でも最も普及している移植方法である。移植後に、 術部に深い傷が残ったり、極端に歪んだり、 あるいは角膜深層部に生じたジストロフィーの影響を受けている患者の処置が残 される。米国での角膜移植の実施数は、米国アイバンク協会によれば、1980年の 14,400例から、1985年の28,926例、そして、1990年の40,631例へと劇的に増大し ており、1994年には43,743例に達している。1994年12月31日現在で、7,000人近 くの患者が角膜の提供を待ち続けている。 角膜移植後に残る障害には、顕著な固有質の血管新生、角膜の感覚の欠如、移 植片接合部組織の極端な薄化、そして角膜の炎症などがある。移植手術後に澄明 な移植片が得られる予後を減少させうる因子として、自生的な緑内障、虹彩前癒 着、ぶどう膜炎や、酒さ性座瘡および眼球瘢痕性天疱瘡のような反回性または進 行性の結膜炎などがある。一般に、最も良好の予後は、局在化した角膜瘢痕、円 錐角膜および角膜ジストロフィーに触発して応答する移植片において認められる 。 他の組織移植において認められるように、免疫拒絶反応が時として移植処置の 実施を制限することになる。一般に、角膜は「適当」な移植部位とされており、 また、患者の角膜が無血管である限りにおいては、提供者の組織が長期間にわた って患者の角膜部位に定着することが動物実験でも実証されている。手術後に患 者の角膜に血管新生(「新血管新生」)が認められないことは、移植した角膜の長 期定着に向けた第一の指標とされている。 一般に、正常な角膜が無血管状態であるにもかかわらず、移植した角膜は相当 の率で拒絶反応を起こし、新たな治療を要することになる。概して、移植拒絶反 応とは、免疫学的反応によって生じた移植片の機能停止として定義されている。 移植拒絶反応の態様は、様々な因子の中でも、患者の角膜の病理学的状態または 疾患、外部からの物理的刺激、または物理的刺激 に伴う感染症による眼の炎症、などによって変化する。角膜移植拒絶反応の発生 率は、良好な予後の症例(ほとんどが無血管角膜)において、12〜13%の数値が 報告されている。他の報告によれば、患者の角膜が無血管の場合で、2.3〜35% の割合で拒絶反応が起こるとされている。しかしながら、患者の角膜の血管新生 の進行が著しい場合には、症例の65%までに拒絶反応が認められ、その約50%の 移植が最終的に失敗に終わっているとの報告もされている。 角膜中の血管の形成が、通常、毛細リンパ管の形成を伴うことが実験的に示さ れている。血管とリンパ管の組み合わせは、別の方法で免疫的に保護された角膜 からの抗原の放出と、免疫適格細胞の移植角膜への到達を手助けすることになる 。よって、免疫移植反応は、患者の角膜(例えば、瘢痕、血管新生、炎症、前移 植片や他の因子)、患者の免疫学的状態、そして、移植拒絶反応を惹起および促 進する角膜以外の病気(例えば、乾き目、瞼不整合、緑内障など)の条件によっ ても影響を受ける。これら条件は、特に、術後の初期段階において、重大な役割 を果たすものと考えられ、また、初期拒絶反応の程度を知る手がかりにもなる。 患者の状態に加えて、外科的手法、そして縫合と傷の回復に伴う問題が、角膜移 植後の障害または拒絶反応の発生を招く場合がある。 角膜の場合、移植拒絶反応は、他の外傷や眼病が認められない中で移植した角 膜の混濁が進行することが特徴であり、混濁の症状が表れる以前の移植角膜が澄 明であった場合には、角膜移植拒絶反応の臨床診断を行うことになる。拒絶反応 は、角膜を構成する単一の層もしくはすべての層が同時に関与することが知られ ている。角膜の各層の写真は、診断に供するに十分なほど特徴的である。上皮、 固有質あるいは内皮での拒絶 反応の実験的研究において、拒絶反応の進行におけるリンパ球の一様な関与が報 告されている。 拒絶反応とその関連疾患または合併症を予防または処置するための現在の治療 方法は、免疫抑制剤コルチコステロイドの投与に限られている。実際のところ、 コルチコステロイドの局所的使用が、ヒトでの角膜移植拒絶反応の予防および処 置のための治療の主流であり、また、その処置も通常は角膜移植手術後に直ちに 開始されている。術後のコルチコステロイド処置の実施態様は、非常に多岐にわ たっている。時としてステロイド処置は抜糸の時まで継続されるし、また、臨床 医によっては、小用量のステロイドで1年以上(場合によっては無期限)局所的 に治療を行う。「軽い」拒絶反応については、3時間毎にステロイドを局所的に 投与し、その効果を2日おきに確認すれば十分である。このような症例の場合、 移植片が水腫性であると確定する以前の少なくとも3週間にわたって投与を行う 。あるいは、拒絶反応の初期段階にて、コルチコステロイド処置を集中的に行う 。この処置は、通常、ステロイドの経時的投与や、デポー剤の眼周囲への注射に よって行う。 ところが、ステロイド治療にあっては、複雑で危険性を伴う問題点がある。特 に、コルチコステロイドの眼に対する毒性と局部的な副作用は、深刻な問題を招 くことになる。例えば、局所的なコルチコステロイドの使用は、眼の高血圧や白 内障を引き起こし、免疫抑制が一部に作用するために眼の表面での細菌、真菌ま たはウィルスによる二次感染を助長し、あるいは術後の経過および上皮と固有質 の欠陥の双方に関して、角膜の上皮と固有質の回復を阻害してしまう。特に、コ ルチコステロイドが移植片への微生物感染を容易にし、または、これら感染の臨 床経過を感化することが報告されている。ある研究によ れば、移植片に微生物性角膜炎を患った患者の68〜100%が、感染した時にコル チコステロイドの点眼を受けていたと報告されている。コルチコステロイドを点 眼することで、感染を許容する宿主防御機構に作用することが知られている。ま た、感染した移植片のコルチコステロイド治療を徐々にやめるか、治療を打ち切 ると、往々にして炎症反応が増強されることになる。 術後のステロイド治療に関連する感染の場合、抗生物質を局所的に長期にわた って投与すると、術後の微生物性角膜炎の発症および進行に関与する微生物に耐 性を付与することになる。ある研究によれば、移植片に微生物性角膜炎を発症す る微生物の95%が、患者が常用している抗生物質に対して耐性があると報告して いる。よって、角膜移植での微生物感染は、合併症に至りかねず、これは移植専 門家の悩みの種ともなっている。米国における、角膜形成後の微生物性角膜炎の 発症率は、1.8〜4.9%と報告されている。この合併症による視覚障害は、重い症 状を伴う。ある研究によれば、移植片の感染を患った眼の46%に視力の低下が認 められている。他の研究によれば、感染患者のわずか14%だけが、20/200以上の 視力を有していたことを報告している。3つ目の研究は、澄明な移植片を移植し た症例の内、微生物感染処置後でもなお澄明さを保っていた症例は40%に過ぎな いことを報告している。術後のいかなる時点でも感染合併症の発症は認められる が、術後1年以内の移植片の感染が、ある研究では55%、他の研究では88%の割 合で発生すると報告している。 ステロイドおよび/または長期にわたる抗生物質の利用を伴わない移植拒絶反 応の予防手段が、これまでに研究されているが、その実用化にほど遠いのが現状 である。抗リンパ球血清 やアザチオプリンのような薬剤が実験的に使用されているが、一般的に、臨床現 場での使用には危険すぎると考えられている。患者と提供者の組織の免疫学的操 作が、角膜移植においてある程度の成功を収めている一方で、外科処置技術の改 良、提供者の内皮の検査方法の改良、および角膜組織の長期保存法の改良を含め た非免疫学的方法が目下のところ研究されている。 BPIは、微生物による侵入に対する防御に必須の血液細胞である哺乳動物の多 形核白血球(PMNまたは好中球)の顆粒から単離されたタンパク質である。ヒトBPI タンパク質は、イオン交換クロマトグラフィー[E1sbachら、J.Biol.Chem.,2 54:11000頁、(1979)]または大腸菌アフィニティークロマトグラフィー[Weiss ら、Blood,69:652頁、(1987)]のいずれかと、酸抽出とを併用して、PMNから単 離されている。このようにして得られたBPIを本明細書では天然型BPIと称するが 、これは、広範なグラム陰性細菌に対する強力な殺菌活性を有することが示され ている。ヒトBPIの分子量はおよそ55,000ダルトン(55kD)である。ヒトBPIタンパ ク質全体のアミノ酸配列、及び該タンパク質をコードするDNAの核酸配列は、Gla yら、J.Biol.Chem.,264:9505頁、(1989)の図1に報告されており、かかる文 献を引用することにより、それら配列を本明細書に含むものとする。Grayらのア ミノ酸配列は、本明細書において、配列番号:1に示した。 BPIは、強い陽イオン性を有するタンパク質である。BPIのN末端半分は、高い 実効電荷の原因となり、一方、分子のC末端半分は、-3の実効電荷を有する。[E lsbachおよびWeiss(1981)、前出]。約25kDの分子量を有するBPIのタンパク質分 解によるN末端断片は、疎水性領域と親水性領域とを交互に含み、両親媒性の特 徴を有する。ヒトBPIのこのN末端断片 は、天然に由来する55kDのヒトBPIホロタンパク質の抗細菌効果を保有している 。[Ooiら、J.Biol.Chem.,262:14891〜14894頁、(1987)]。N末端部分とは対 照的に、単離されたヒトBPIタンパク質のC末端領域は、グラム陰性生物に対し てほんのわずかに検出可能な抗細菌活性を呈するに過ぎない。[Ooiら、J.Exp .Med.,174巻、649頁、(1991)]。「rBPI23」と称される、およそ23kDのN末端BP I断片が、組換え法により製造されており、これもグラム陰性生物に対して抗細 菌活性を保持するものである。[Gazzano-Santoroら、Infect.Immun.60巻、475 4〜4761頁(1992)]。 当該技術分野にあっては、正常症例および危険率の高い(例えば、血管新生し た角膜の)症例での角膜移植患者の術前および術後処置での治療法、および、副 作用、毒性、コルチコステロイド治療による複雑で危険性を伴う問題点を伴わず して、角膜移植拒絶反応、術後の新血管新生および角膜の混濁化を効果的に予防 または処置するための治療法が求められている。このような治療法は、たいてい の場合、角膜組織に浸透できる薬剤を用いて、全身的よりもむしろ局所的に処置 することが好ましく、また、治療剤は、提供者の組織に移植前に適用することが 好ましい。加えて、理想的には、微生物から保護された状態で(その薬剤単独あ るいは抗生物質のような抗菌剤を用いた処置のための補助剤を併用して)治療を 行う。 発明の要旨 本発明は、移植拒絶反応、または、角膜の新血管新生および/または角膜の混 濁化を抑制するに十分な量の殺菌/浸透性増強(BPI)タンパク質産物の患者の角 膜への局所的投与によって、角膜移植患者を処置するための新規の方法を提供す る。目下 のところ、本発明の実施において好ましいBPIタンパク質産物には、BPIホロタン パク質の生物学的に活性なアミノ末端断片、rBPI21やrBPI42のような組換えタン パク質、および以下に詳述する組換えもしくは化学的に合成したBPI-誘導ペプチ ドがある。 本発明の方法は、コルチコステロイドのような抗炎症剤、ならびに/または、 シプロフロキサシン、ゲンタマイシンおよびオフロキサシンのような抗菌剤を含 む抗微生物剤を含んでもよい、あるいはこれらを同時に投与する、眼科学的に許 容される製剤の形態でのBPIタンパク質産物の投与を意図している。 また、本発明は、術前および術後の患者の眼へのBPIタンパク質産物の適用な らびに患者の眼に移植される角膜組織への術前適用による、角膜移植拒絶反応、 角膜の新血管新生および/または角膜の混濁化の抑制も意図している。 本発明の実施により、特徴的な上皮および内皮の拒絶反応帯あるいは拒絶反応 線の形成、眩しがり症、充血、結膜水腫、虹彩炎、眼内圧の変化(IOP)、視力低 下および眼痛などの、角膜移植患者に共通して認められる障害や症状の一つ以上 の予防または緩和を通じて、その軽減が期待できる。本発明の実施により、細菌 感染を防げ、移植箇所の治癒の促進が図れる。 本発明の無数の態様と利点は、好ましい実施態様に関する以下の説明を考慮す れば、明らかになるであろう。 発明の詳細な説明 「角膜損傷に関連する病態を処置するための方法」という名称の国際出願No. PCT/US96/18632に対応する、出願人の共同所有に係る、係属中の、同時に特許出 願した米国特許出願No.08/557,289の開示を、参考までに本明細書に組み込んで いる。 本発明は、移植拒絶反応、角膜の新血管新生または角膜の混濁化の症状(例え ば、頻度または程度)を抑制するに十分な量の殺菌/浸透性増強(BPI)タンパク 質産物が、角膜移植患者に局所的投与できるという驚くべき発見に関する。本発 明の方法は、移植拒絶反応、角膜の新血管新生および/または角膜の混濁化を含 む角膜移植に関連した、あるいは角膜移植に起因した障害、合併症あるいは疾患 を患った患者の処置に有用であり、また、かような疾患を予防または処置する方 法を提供する。角膜組織の貫通が治療効果のために必要であるが十分な工程では ない場合には、角膜組織の毒性が無く、局所的に投与したBPIタンパク質産物の 効果が発揮されることが特に望ましい。 本発明によって、BPIタンパク質産物が、角膜移植拒絶反応、感染症、潰瘍や損 傷などの角膜移植に関連する疾患を予防または軽減することが、例えば、移植拒 絶反応、感染症、潰瘍や損傷などの病状を記録するスリットランプ式生体顕微鏡 法を用いた検査によって実証されている。 本発明の一態様によれば、単一治療効果を得るに十分な量のBPIタンパク質産 物だけの眼用製剤が、角膜移植患者に投与される。BPIタンパク質産物だけを投 与する場合、「単一治療効果を得るに十分な量」の用語が意味するところは、単 一療法として投与した場合に、抗脈管形成および/または抗微生物効果を含めた 所望の効果を呈する量のBPIタンパク質産物を含有した眼用製剤にある。本発明 では、天然BPIタンパク質単離物、組換えBPIタンパク質、BPI断片、BPI類似体、 BPI変異体、およびBPI誘導ペプチドなどの当該技術分野で公知の多様なBPIタン パク質産物のいずれでも利用できる。 本発明の他の態様によれば、角膜移植患者は、併用治療効果を得るに十分な量 のBPIタンパク質産物を含有した眼用製剤と、 併用治療効果を得るに十分な量の一つ以上の免疫抑制薬コルチコステロイドを共 に(同時に、あるいは相前後して)投与して処置される。本発明のこの態様は、 BPIタンパク質産物を、プレドニゾロンおよびデクサメタゾーンを含むコルチコ ステロイドあるいはコルチコステロイド類の組み合わせと共に投与すること、そ して、コルチコステロイド治療が必要な場合の、投薬量の低減および/または治 療期間の短縮を意図するものである。 本発明の他の態様によれば、角膜移植患者は、併用治療効果を得るに十分な量 のBPIタンパク質産物を含有した眼用製剤と、併用治療効果を得るに十分な量の 一つ以上の抗菌薬を共に投与して処置される。本発明のこの態様は、BPIタンパ ク質産物を、眼に局所的に使用される抗菌剤またはこれらの組み合わせと共に投 与することを意図しており、この抗菌剤には、ゲンタマイシン、トブラマイシン 、バシトラシン、クロラムフェニコール、シプロフロキサン、オフロキサシン、 ノルフロキサシン、エリスロマイシン、バシトラシン/ネオマイシン/ポリミキ シンB、バンコマイシン、クリンダマイシン、ティカルシリン、ペニシリン、オ キサシリン、セファゾリンなどの抗菌剤;アムフォテリシンB、ナイスタティン 、ナタマイシン(ピマリシン)、ミコナゾール、ケトカノゾール、フルカノゾール などの抗真菌剤;イドクスリジン、ヴィダラビン、トリフルリディンなどの抗ウ ィルス剤;およびプロパミジン、ネオマイシン、クロトリマゾール、ミコナゾー ル、イルタコナゾール、ポリヘキサメチレンビグアニドなどの抗原生動物剤など がある。 本発明のこの態様は、例えば、抗菌活性と共に抗血管形成活性を発現し、また 、感染微生物の抗菌剤感受性を高めることで、抗菌剤治療に要する費用の低減、 および/または、抗菌剤に対 する毒性応答の危険性の低減などの利点をもたらす、BPIタンパク質産物を含有 した眼用製剤と抗菌剤による改善された治療効果に基づくものである。BPIタン パク質産物は、24時間時点での、微生物のin vitro成長を阻害するに必要な抗菌 剤の最少濃度を低減する。BPIタンパク質産物が24時間時点での微生物成長に影 響を与えない場合でも、0〜7時間での抗菌剤のin vitro初期殺菌効果を強化す る。このBPIタンパク質産物は、BPIタンパク質産物単独による殺菌性や成長阻止 効果に対して感受的でない微生物に対しても、これら効果を発現する。 本発明のこの態様は、BPIタンパク質産物と抗菌剤の投与による微生物の抗菌 剤耐性の有効な反転に関係している。BPIタンパク質産物は、臨床上の耐性領域 内のレベルから臨床上の感受性領域内のレベルの間で、抗菌剤の最少阻止濃度を 低減する。よって、BPIタンパク質産物は、正常では抗菌剤耐性の微生物を抗菌 剤感受性の微生物に変換する。 本発明のこれら態様によれば、BPIタンパク質産物の好適な眼用製剤と、コル チコステロイドおよび/または抗生物質が、併用治療効果を得るに十分な量で同 時に投与される。コルチコステロイドとBPIタンパク質産物の好適な眼用製剤を 投与する場合、BPIタンパク質産物に関する「併用治療効果を得るに十分な量」 の用語は、少なくとも、新血管新生を抑制または最少にし、および/または、移 植片を活性化または活発化するに十分な量を意味し、また、コルチコステロイド に関する「併用治療効果を得るに十分な量」の用語は、BPIタンパク質産物の所 定量と共に投与した時に、少なくとも、炎症を抑制または最少にし、および/ま たは、移植片を活性化または活発化するに十分な量を意味する。BPIタンパク質 産物あるいはコルチコステロイド、または双方は、角膜移植に関連する、あるい は角 膜移植に起因する障害に対する単一治療効果を得るに必要なレベル以下の量が投 与される。抗菌剤とBPIタンパク質産物の好適な眼用製剤を投与する場合、BPIタ ンパク質産物に関する「併用治療効果を得るに十分な量」の用語は、少なくとも 、新血管新生を抑制し、および/または、抗菌剤に対する微生物の感受性を高め るに十分な量を意味し、また、抗菌剤に関する「併用治療効果を得るに十分な量 」の用語は、BPIタンパク質産物の所定量と共に投与した時に、少なくとも、殺 菌効果または成長阻止効果を引き出す抗菌剤の量のを意味する。BPIタンパク質 産物もしくは抗菌剤、または双方は、角膜移植に関連する、あるいは角膜移植に 起因する障害に対する単一治療効果を得るに必要なレベル以下の量が投与される 。 BPIタンパク質産物は、通常の治療に付け加えるようにして投与され、また、 好ましくは、角膜移植患者の初期治療から使用される。BPIタンパク質産物は、 好ましくは、予防措置的に患者に投与するか、あるいは、移植後に直ちに投与す る。BPIタンパク質産物を用いた治療は、各患者の臨床状態に基づいて医学的見 地から決定した用量(例えば、約1〜約2mg/mlのBPIタンパク質産物の約10〜約 200μlの溶液の滴下投与)を、好ましくは、1〜30日間、そして、必要であれ ばさらに長期間継続する。BPIタンパク質産物による治療は、例えば、移植前に 血管形成した角膜を移植した患者や、角膜移植後に重度または中度の角膜感染、 潰瘍形成、損傷などを発症した患者に対して特に有効であり、また、角膜拒絶反 応、感染症、潰瘍形成、損傷などが認められる患者の容体を改善する。患者の容 体の回復の程度は、角膜移植患者に共通して認められる障害や症状の進行の遅れ や退行を観察することで判定できる。 また、本発明では、特に、移植を予定している患者の移植前 処置の一部に眼用製剤の適用が含まれる場合に、移植に先駆けて提供者の移植用 角膜組織にBPIタンパク質産物を適用することをも意図している。 BPIタンパク質産物の好適な眼用製剤は、ヘパリンを中和し、また、ヘパリン 依存性脈管形成を阻害するので好ましい。BPIの抗脈管形成の特性は、参考まで に共に本明細書に取り込んだ、Littleらの共同所有に係る、係属中の米国特許出 願No.08/435,855と共同所有に係る米国特許No.5,348,942に開示されている。 また、BPIタンパク質産物の好適な眼用製剤は、グラム陰性細菌および/また は角膜の感染症/潰瘍を患った患者を抗生物質処置して放出された内毒素に関連 する内毒素を中和するので好ましい。さらに、BPIタンパク質産物の好適な眼用 製剤は、感受性細菌および真菌に対する抗菌活性を有し、そして、抗生物質と抗 真菌剤の治療効果を高めるので好ましい。例えば、参考までに共に本明細書に取 り込んだ、グラム陽性細菌に関するBPIタンパク質産物の活性について述べてい る、1994年7月11日に出願された米国特許出願No.08/274,229の一部継続出願で ある、Horwitzらの共同所有に係る、係属中の、1995年1月13日に出願された米 国特許出願No.08/372,783;および、参考までに共に本明細書に取り込んだ、真 菌に関するBPIタンパク質産物の活性について述べている、1994年7月11日に出 願された米国特許出願No.08/273,540の一部継続出願である、Littleらの共同所 有に係る、係属中の、1995年1月13日に出願された米国特許出願No.08/372,105 を参照。 本明細書で述べた眼への使用にあっては、好ましくは、BPIタンパク質産物を 局所的に角膜表面に投与する。局所的経路には、好ましくは、点眼、軟膏、ゲル 、膏薬などの投与経路がある。他の局所的経路として、(例えば、傷の洗浄のた めの) 灌注液を利用した経路がある。当業者であれば、眼用製剤に用いるBPIタンパク 質産物の用量や投与形態を容易に決定できる。 本明細書で使用する「BPIタンパク質産物」とは、天然および組換え生成したB PIタンパク質;BPIタンパク質の天然、合成、および組換えの生物学的に活性な ポリペプチド断片;ハイブリッド融合タンパク質および二量体を含む、BPIタン パク質の生物学的に活性なポリペプチド変異体あるいはその断片;システイン置 換した類似体を含む、BPIタンパク質の生物学的に活性なポリペプチド類似体あ るいはその断片あるいはその変異体;およびBPI-誘導ペプチドを包含する。本発 明に従って投与されるBPIタンパク質産物は、当該技術分野いかなる手段によっ ても生成および/または単離される。本明細書に参考文献として取り入れた、米 国特許第5,198,541号は、rBPI50またはrBPI55と称する組換えBPIホロタンパク質 とBPIの組換え断片を含むBPIタンパク質の発現のための方法とそれをコードする 組換え遺伝子を開示している。本明細書に参考文献として取り入れた、共同所有 に係る、係属中の米国特許出願No.07/885,501とその一部継続出願、1993年5月1 9日出願の米国特許出願No.08/072,063と、1993年5月19日に出願された対応国際 出願No.93/04752は、培地中の遺伝子的に形質転換した哺乳類宿主細胞にて発現 し、そこから分泌した組換えBPIタンパク質産物の新規の精製方法、および安定 で、均質な薬剤調製物への導入に好適な組換えBPI生成物の大量調製の方法を開 示している。 生物学的に活性なBPIの断片(BPI断片)は、断片分子が、ホロタンパク質のアミ ノ末端アミノ酸、内部アミノ酸、および/またはカルボキシ末端アミノ酸を欠い ていることを除けば、天 然ヒトBPIホロタンパク質と同じあるいは同様のアミノ酸配列を有する生物学的 に活性な分子を含む。かような断片の例として、Ooi et al.,J.Exp.Med.,17 4:649(1991)に記載の約25kDの天然ヒトBPIのN末端断片、およびGazzano-Santor o et al.,Infect.Immun.60:4754-4761(1992)に記載の、rBPI23と称する、天 然ヒトBPIのN末端アミノ酸の1位から約193あるいは199位をコードするDNA の組換え発現生成物がある。その文献にて、発現ベクターを、第151位のバリン がGTCではなくGTGでコードされ、そして、第185位が(AAGで特定された)リジンで なく(GAGで特定された)グルタミン酸であることを除けば、前出のGray et al., の図1に記載された成熟したヒトBPIのN末端の31残基のシグナル配列および最 初の199個のアミノ酸を有する組換え発現生成物(rBPI23)をコードするDNAの 源として使用している。組換えホロタンパク質は、rBPI23に関して述べた例外点 ならびに第417位が(GTTで特定された)バリンでなく(GCTで特定された)アラニン であることを除けば、前出のGray et al.,の図1に記載された配列(配列番号: 1および2)を有する状態で生成する。他の例としては、本明細書に参考文献と して取り入れた、共同所有に係る、係属中の米国特許出願No.5,447,913に記載さ れたBPI断片の二量体がある。好ましい二量体生成物には、単量体がBPIホロタン パク質の約1〜175あるいは約1〜199のN末端残基を有するアミノ末端BPI断片 である二量体のBPIタンパク質産物がある。特に好ましい二量体生成物には、rBP T42二量体と称する、1〜193位のN末端残基を有するBPI断片の二量体がある。 BPIの生物学的に活性な変異体(BPI変異体)は、BPIホロタンパク質あるいはそ の生物学的に活性な断片、および少なくとも一つの他のポリペプチドの一部を含 む組換えハイブリッド融合 タンパク質、ならびにBPI変異体の二量体を含むが、これらに限定されるもので はない。かようなハイブリッド融合タンパク質および二量体の例は、本明細書に 参考文献として取り入れた、セオファンらによる、共同所有に係る、係属中の米 国特許出願No.07/885,911とその一部継続出願、1993年5月19日に出願された米 国特許出願No.08/064,693、および1993年5月19日に出願された対応国際出願No .US93/04754に記載されており、アミノ末端にBPIタンパク質あるいはその生物 学的に活性な断片、そして、カルボキシ末端に少なくとも一つの免疫グロブリン H鎖とその対立変異体を含むハイブリッド融合タンパク質を含む。 BPIの生物学的に活性な類似体(BPI類似体)は、BPIタンパク質産物に限定する ものではないが、一つ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸で置換されたものを含 む。例えば、本明細書に参考文献として取り入れた、共同所有に係る、米国特許 No.5,420,019および1994年2月2日に出願された対応国際出願No.US94/01235 は、システイン残基が異なるアミノ酸で置換されたBPIとBPI断片のポリペプチド 類似体を開示している。この出願に記載されている好ましいBPIタンパク質産物 は、BPIホロタンパク質のN末端アミノ酸の第1位から約193(特に好ましい)あ るいは199位のアミノ酸であり、その第132位のシステイン残基がアラニンで置換 され、rBPI21ΔcysあるいはrBPI21と称するアミノ酸をコードするDNAの発現 生成物である。他の例として、例えば、本明細書に参考文献として取り入れた、 共同所有に係る、係属中の1994年3月11日に出願された米国特許出願No.08/212, 132および対応する1995年3月11日に出願された米国特許出願No.08/212,132に記 載されたBPI類似体の二量体がある。 本発明の方法において有用な他のBPIタンパク質産物は、組換えもしくは合成 手段で生成したBPIから誘導したペプチド(BPI誘導ペプチド)または当該BPIに基 づくペプチドであり、かようなペプチドとして、本明細書に参考文献として取り 入れた、1994年9月15日に出願された米国特許出願No.08/306,473に対応する、 共同所有に係る、係属中の1995年7月20日に出願された米国特許出願No.08/504 ,841に対応する1995年7月20日に出願された国際出願No.US95/09262、1994年9 月15日に出願された米国特許出願No.08/306,473に対応する1994年9月15日に出 願された国際出願No.US94/10427、および、1993年3月12日に出願された米国特 許出願No.08/030,644の一部継続出願である、(1994年3月11日に出願された国 際出願No.US94/02401に対応する)1993年7月15日に出願された米国特許出願No .08/093,202の一部継続出願である、1994年1月14日に出願された米国特許出願 No.08/183,222の一部継続出願である、1994年3月11日に出願された米国特許出 願No.08/209,762に対応する1994年3月11日に出願された国際出願No.US94/024 65に記載されたものがある。 BPIタンパク質産物のヒトへの全身投与に関する安全性は、健康なヴォランテ ィアで実証されており、また、von der Mohlenら、Blood,85(12):3437-3443(19 95)およびvon der Mohlenら、J.Infect.Dis.,172:144-151(1995)の文献に掲 載されたヒトの内毒素血症の実験モデルでも実証されている。 目下のところ好ましいBPIタンパク質産物には、組換え的に生成したBPIのN末 端断片、特に、rBPI23あるいはrBPI21のような約21〜25kDの分子量を有するもの 、あるいはこれらN末端断片の二量体(例えば、rBPI42二量体)がある。さらに 、BPIタンパク質産物として、rBPI55およびBPI-誘導ペプチドがある。 目下のところ最も好ましいタンパク質は、プルロニックP123(ポロキサマー403 )(BASF Wyandotte、パルシパニー、ニュージャージー州)のような抗菌活性を高 めるポロキサマー界面活性剤を用いて調製したrBPI21タンパク質産物である。 BPIタンパク質産物の投与は、好ましくは、BPIタンパク質産物、および薬学的 に許容される希釈剤、賦形剤あるいは担体を含む薬学的組成物として投与される 。BPIタンパク質産物は、BPIタンパク質産物単独、あるいは公知の界面活性剤、 他の化学療法薬、あるいは他の公知の抗微生物薬剤と組み合わせて投与される。 BPIタンパク質産物を含む薬学的組成物は、5mMクエン酸塩、150mM塩化ナトリウ ム、0.2%プルロニックP123(ポロキサマー403)または0.2%プルロニックP103(ポ ロキサマー333)および0.002%のポリソルベート80中での2mg/mlの濃度のrBPI21 タンパク質産物を含む。BPIタンパク質産物および抗菌活性を高めるポロキサマ ー界面活性剤の組成物は、本明細書に参考文献として取り入れた、共同所有に係 る、係属中の1995年9月19日に出願された米国特許出願No.08/530,599および199 5年1月13日に出願された米国特許出願No.08/372,104に記載されている。rBPI21 のようなBPIタンパク質産物を含む他の薬学的組成物は、5mMクエン酸塩、150mM 塩化ナトリウム、0.2%プルロニックF68(ポロキサマー188)および0.002%のポリ ソルベート80中での2mg/mlの濃度のBPIタンパク質産物を含む。BPIタンパク質 産物(例えば、rBPI55、rBPI42、rBPI23)を含むさらに他の薬学的組成物では、ポ ロキサマー188(プルロニックF-68、BASF Wyandotte、パルシパニー、ニュージャ ージー州)と0.002重量%のポリソルベート80(Tween80、ICI Americas社、ウィ ルミントン、デラウェア州)を含んだリン酸塩で緩衝化した生理食塩水(5または 20mMクエン酸塩、150mM塩 化ナトリウム、pH5.0)中に1mg/mlの濃度のBPIタンパク質産物を含む。このよう な組み合わせは、本明細書に参考文献として取り入れた、1994年2月2日に出願 された米国特許出願No.08/190,869と1993年2月2日に出願された米国特許出願N o.08/012,360に対応する、共同所有に係る、係属中の、1994年2月2日に出願 された国際出願No.US94/01239に記載されている。 本発明の他の態様と利点は、以下の実施例の開示を考慮すればさらに理解が深 まるであろう。実施例1は、BPIタンパク質産物の単独投与またはコルチコステ ロイドおよび/または抗生物質との同時投与による、同種移植片を角膜移植した ウサギモデルでのBPIタンパク質産物の効果について述べている。実施例2は、B PIタンパク質産物の単独投与またはコルチコステロイドおよび/または抗生物質 との併用による、異種移植片を角膜移植したウサギモデルでのBPIタンパク質産 物の効果について述べている。 実施例1 同種移植片を角膜移植したウサギモデルでのBPIタンパク質産物の投与効果 同種移植拒絶反応に関するBPIタンパク質産物の投与効果を、BPIタンパク質産 物の単独投与またはコルチコステロイドおよび/または抗生物質との同時投与に よって、同種移植片を角膜移植したウサギモデルで評価する。 これら実験のために、ニュージーランド白ウサギ(Pine Acres Rabbitry、ウエ ストブラットレボロ、バーモント州)を準備し、また、実験動物の利用に関するS ERIガイドラインとARVO Resolutionに厳格に従う。任意に選択した一方の眼に、 角膜 移植を行う。2.0〜3.0kgの体重のウサギに、0.5〜0.7ml/kgの齧歯動物用カクテ ル剤(100mg/mlケタミン、20mg/mlキシラジンおよび10mg/mlアセプロザミン)の筋 内注射で麻酔をかける。プロパラカイン塩酸塩(0.5%オフタイン、Bristol-Myer s Squibb社)の点眼液を、瞳孔の拡張を最大ならしめるために、シクロペントレ ート(1%、Cyclogyl(登録商標)、Alcon社、フォートワース、テキサス州)と フェニルエフリン(10.0%、CibaVision、ダルチ、ジョージア州)の点眼液と共 に一滴ずつ動物の眼に滴下する。後者の薬液の凝固を防ぐために、各動物の静脈 に1mlのヘパリン(5000単位/ml)を投与する。すべての外科処置を顕微鏡下で行 う。 これらの実験のために、2.0〜3.0kgの体重のオランダウサギから移植用角膜を 得る。ペントバルビタールナトリウム(6g/ml、somlethol社,J.A.Webster、 スターリン、マサチューセッツ州)の致死量を静脈から投与してウサギを屠殺す る。24時間以内に眼球を摘出し、4℃で、改良組織用培地にて保存する。角膜移 植の直前に、滅菌したはさみで角膜を切り出し、改良組織用培地で洗浄する。場 合によっては、角膜移植に先駆けて移植用組織の前処置として、改良組織用培地 にBPIタンパク質産物を補充する。穿孔術によって6.25mmの大きさの移植片を取 り出す。 移植処置に向けて、まず、4-0の縫合糸で眼を2つの直筋に固定し、そして、 6mmの穿孔器を用いて、各動物の角膜の上部側方の四分円に偏心的に位置する部 分厚の角膜形成を行う。次に、患者の角膜の端部の1〜2mmが、移植片が周縁部 に最も近接する箇所に認められるように移植片を位置せしめる。後房に穿孔器を 導いた後に、角膜用はさみで切開を行う。そして、角膜の交換を行い、まず、術 後に抜糸される4つの10-0単 繊維ナイロン製縫合糸で固定する。血管新生を助長し、また、縫合糸の結び目が 隠れないようにすべく、10-0単繊維ナイロン製縫合糸を用いて、周縁に最も近接 する移植片の側面に位置する結び目で移植片を固定する。処置の終わりに、クロ ラムフェニコール軟膏を処置した眼に適用する。あるいは、クロラムフェニコー ルの補助剤として、BPIタンパク質産物の眼用薬液を、移植を受ける側の眼に術 前および/または術後に適用する。同じ動物に一旦切り出した角膜を縫合するこ と以外は、同一の方法に従った自己移植も行う。 手術後、角膜の抜糸が行われる14日目まで、すべての動物に、毎日、アトロピ ン点眼液(1%、硫酸アトロピン、Bauch & Lomb社、タンパ、フロリダ州)とク ロラムフェニコール軟膏(1.0%、Bauch & Lomb社、タンパ、フロリダ州)を投与 する。手術後1日目に、移植角膜と患者の角膜の澄明度、後房の深さと反応性、 角膜/虹彩の癒着の程度、そして水晶体の損傷の痕跡を記録するためにスリット ランプ試験を行う。移植片の澄明化率、血管新生の進行度、およびぶどう膜炎ま たは同種移植拒絶反応を評価するために、以後毎日、スリットランプ試験を行う 。 一方法として、同種移植片を角膜移植したウサギを以下の4つのグループに分 けて処置する。(a)少なくとも1ヶ月間、毎日、BPIタンパク質産物を5回投与し た5羽のウサギ、(b)少なくとも1ヶ月間、毎日、対照の賦形剤を5回投与した 5羽のウサギ、(c)少なくとも1ヶ月間、毎日、プレドニソロン(1%、Predfor te(登録商標)、Allergan、イルビン、カリフォルニア州)を5回投与した5羽の ウサギ、および(d)少なくとも1ヶ月間、毎日、BPIタンパク質産物と1%プレド ニソロンを5回投与した5羽のウサギ。並行して行った実験では、移植に先 駆けて、BPIタンパク質産物眼用液剤で移植片組織を前処置する。さらに、BPIタ ンパク質産物単独またはクロラムフェニコールなどの抗菌剤の補助剤としてのBP Iタンパク質産物眼用液剤で術後直ちに眼周ポケットと手術した眼球を洗浄する 。 以下の兆候の一つ以上の出現を、同種移植拒絶反応の現れを示す指標とする。 (1)当初澄明であった移植片の角膜固有質の一部または全部の混濁化、(2)上皮拒 絶反応線の出現、(3)内皮拒絶反応線の出現、または(4)角膜経線に関して表れた 新血管新生。手術を行った日から上掲した兆候のいずれかが初めて表れる日まで 、移植片の状態を記録する。診断内容を確定するために動物を屠殺する前に、同 種移植拒絶反応の進行を数日間にわたって観察する。ペントバルビタールナトリ ウム(6g/ml、somlethol(ソムレソル)、J.A.Webster社、スターリン、マサ チューセッツ州)の致死量を投与してウサギを屠殺する。眼球を摘出して、半分 の濃度に希釈したカルノフスキーの定着液で固定する。細胞の浸潤を決定するた めに、ヘマトキシリンとエオシンで切片を染色する。移植拒絶反応スコアを、マ ン−ウィットニーU試験法を用いて解析し、Statview SE+グラフィックソフトウ ェア(Abicus Concepts、バークレイ、カリフォルニア州)を用いて統計処理する 。 BPIタンパク質産物単独およびコルチコステロイドとの併用投与により、同種 移植反応または拒絶反応の兆候の出現の遅延化または予防、角膜血管新生および /または混濁化の発生の遅延化または予防において、臨床上の重要性が認めらる 。これら臨床上の重要性は、特徴的な上皮または内皮の拒絶反応線の形成、視力 低下、眩しがり症、充血、結膜水腫、虹彩炎、眼内圧の変化(IOP)および眼痛な どの角膜移植患者に認められる障害や症状の一つ以上の予防または緩和を通じて も認めることが できる。 実施例2 異種移植片を角膜移植した ウサギモデルでのBPIタンパク質産物の投与効果 BPIタンパク質産物の投与効果を、BPIタンパク質産物の単独投与または局所用 コルチコステロイドおよび/または抗菌剤との併用によって、異種移植片を角膜 移植したモデルで評価する。 これら実験のために、ニュージーランド白ウサギ(Pine Acres Rabbitry、ウエ ストブラットレボロ、バーモント州)を準備し、また、実験動物の利用に関するS ERIガイドラインとARVO Resolutionに厳格に従う。任意に選択した一方の眼に、 角膜移植を行う。2.0〜3.0kgの体重のウサギに、0.5〜0.7ml/kgの齧歯動物用カ クテル剤(100mg/mlケタミン、20mg/mlキシラジンおよび10mg/mlアセプロザミン) の筋内注射で麻酔をかける。プロパラカイン塩酸塩(0.5%オフタイン、Bristol- Myers Squibb社)の点眼液を、瞳孔の拡張を最大ならしめるために、シクロペン トレート(1%、Cyclogyl(登録商標)、Alcon社、フォートワース、テキサス州 )とフェニルエフリン(10.0%、Ciba Vision、ダルチ、ジョージア州)の点眼 液と共に一滴ずつ動物の眼に滴下する。すべての外科処置を顕微鏡下で行う。 これらの実験のために、約200〜300gの体重のFisherラット(Charles River Laboratory、ウィルミントン、マサチューセッツ州)から移植用角膜を得る。ラ ットを二酸化炭素ガスで窒息死させる。窒息死させた後、直ちに眼球を摘出し、 4℃で、改良組織用培地にて保存する。異種角膜移植の直前に、滅菌したはさみ で角膜を切り出し、改良組織用培地で洗浄する。場合によっては、角膜移植に先 駆けて移植用組織の前処置とし て、改良組織用培地にBPIタンパク質産物を補充する。穿孔術によって約2.0mmの 大きさの移植片を取り出す。 移植処置に向けて、眼球の突出に続いて、角膜の上部周縁と平行でかつ上部周 縁から約6mm以内の位置に、約4mmの長さにわたって切開する。切開部分の切開 深さは、角膜の厚みの約半分である。毛様体解離術用スパチュラを用いてさらに 器官質内切開によって、上部周縁から約2mm以内の位置を切開することで、異種 移植片を収容するに十分な大きさの眼周ポケットが形成される。このポケットの 位置は、移植片の異なる部位から派生する効果のバラツキを最小ならしめる位置 に定める。 そして、約40μlのゲンタマイシン硫酸塩の眼用液剤でこの眼周ポケットを洗 浄し、その後、齧歯動物の角膜をそこに移植し、可能なかぎり均等に定着させる 。術後直ちに、手術した眼に、別の約40μlのゲンタマイシン硫酸塩の眼用液剤 を適用する。あるいは、ゲンタマイシンの補助剤として、BPIタンパク質産物の 眼用薬液を、移植を受ける側の眼に術前および/または術後に適用する。 手術後、角膜の抜糸が行われる7日目まで、すべての動物に、毎日、約40μl のゲンタマイシン硫酸塩の眼用液剤(3mg/ml)を投与する。手術後、毎日、移 植角膜の澄明度、血管新生の進行度、およびぶどう膜炎または同種移植拒絶反応 を評価するためにスリットランプ試験を行う。 一方法として、異種移植片を角膜移植したウサギを以下の4つのグループに分 けて処置する。(a)異種移植の日から少なくとも1ヶ月間、毎日、BPIタンパク質 産物を5回投与した5羽のウサギ、(b)少なくとも1ヶ月間、毎日、対照の賦形 剤を5回投与した5羽のウサギ、(c)少なくとも1ヶ月間、毎日、プレドニソロ ン(1%、Predforte(登録商標)、Allergan、イル ビン、カリフォルニア州)を5回投与した5羽のウサギ、および(d)少なくとも 1ヶ月間、毎日、BPIタンパク質産物と1%プレドニソロンそれぞれを5回投与 した5羽のウサギ。並行して行った実験では、移植に先駆けて、BPIタンパク質 産物眼用液剤で移植片組織を前処置する。さらに、BPIタンパク質産物単独また はゲンタマイシンなどの抗菌剤の補助剤としてのBPIタンパク質産物眼用液剤で 術後直ちに眼周ポケットと手術した眼球を洗浄する。 以下の兆候の一つ以上の出現を、同種移植拒絶反応の現れを示す指標とする。 (1)当初澄明であった移植片の角膜固有質の一部または全部の混濁化、(2)上皮拒 絶反応線の出現、(3)内皮拒絶反応線の出現、または(4)角膜経線に関して表れた 新血管新生。手術を行った日から上掲した兆候のいずれかが初めて表れる日まで 、移植片の状態を記録する。診断内容を確定するために動物を屠殺する前に、異 種移植拒絶反応の進行を数日間にわたって観察する。ソムレソルの致死量(6g/ ml)を投与してウサギを屠殺する。眼球を摘出して、半分の濃度に希釈したカル ノフスキーの定着液で固定する。細胞の浸潤を決定するために、ヘマトキシリン とエオシンで切片を染色する。移植拒絶反応スコアを、マン−ウィットニーU試 験法を用いて解析し、Statview SE+グラフィックソフトウェア(Abicus concepts 、バークレイ、カリフォルニア州)を用いて統計処理する。 BPIタンパク質産物単独およびコルチコステロイドとの併用投与により、同種 移植反応または拒絶反応の兆候の出現の遅延化または予防、角膜血管新生および /または混濁化の発生の遅延化または予防において、臨床上の重要性が認められ る。これら臨床上の重要性は、特徴的な上皮または内皮の拒絶反応線 の形成、視力低下、眩しがり症、充血、結膜水腫、虹彩炎、眼内圧の変化(IOP) および眼痛などの角膜移植患者に認められる障害や症状の一つ以上の予防または 緩和を通じても認めることができる。 当業者からすれば、上記発明の無数の修正と変更を想到できるものと考えられ る。よって、添付した請求の範囲に記載された制限のみが、本発明に対して課さ れるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 45/00 A61P 27/02 A61P 27/02 37/06 37/06 43/00 43/00 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.角膜移植患者を処置するための方法であって、移植拒絶反応または角膜の新 血管新生または角膜の不透明化の発生率を低減するために、殺菌/浸透性増強(B PI)タンパク質産物の有効量を患者の角膜に局所的に投与する工程を含む方法。 2.前記BPIタンパク質産物が、BPIタンパク質のアミノ末端断片である請求の範 囲第1項に記載の方法。 3.前記BPIタンパク質産物が、rBPI21である請求の範囲第1項に記載の方法。 4.前記BPIタンパク質産物が、BPI-誘導ペプチドである請求の範囲第1項に記 載の方法。 5.前記BPIタンパク質産物が、rBPI42である請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記方法が、抗炎症剤または抗菌剤を投与する工程をさらに含む請求の範囲 第1項に記載の方法。 7.前記抗炎症剤が、コルチコステロイドである請求の範囲第6項に記載の方法 。 8.前記抗菌剤が、シプロフロキサシン、ゲンタマイシンおよびオフロキサシン からなるグループから選択された抗生物質である請求の範囲第6項に記載の方法 。 9.移植拒絶反応または角膜の新血管新生または角膜の不透明化の発生率を低減 するための方法であって、移植に先駆けて、角膜移植組織に有効量のBPIタンパ ク質産物を適用することを含む方法。
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