JP2003500193A - 閉鎖環境における浄化・修復水による物質の再生 - Google Patents

閉鎖環境における浄化・修復水による物質の再生

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Abstract

(57)【要約】 閉じており環境に優しいシステム内で浄化・修復水を使用してスラッジを除染するための、費用効果比の高いプロセスおよびそれに使用されるツールを説明する。有害金属、微生物および有害化合物などの典型的な汚染物質が、閉鎖システム内に封じ込められたスラッジに1つ以上の浄化・修復水による処理を加えることにより無害化または破壊される。閉鎖システムは覆いをした鉄道車両、ISO容器(40)または他の大きな空間からなることができ、その中に浄化・修復水または浄化・修復気体が注入その他の手段で加えられる。好適な実施形態では水が使用場所で電気化学的に活性化されて配列したパイプ(10)を通して容器(40)内に注入される。非常に多様なその他の水および水の組み合わせ、更に空気による処理でさえ、閉鎖システムとの組み合わせにおいて、スラッジを処理する上で特に有用である。浚渫された物質、人間または動物の排泄物および土または堆積物のようなスラッジが、本発明の物質および方法によって有用な最終製品に転換するのに特に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、有害分子(揮発性有機物を含む)、微生物および/または重金属を
、閉鎖空間中で浄化・修復水(remedial water)による処理を行って除去すること
による、浚渫された堆積物などの物質の浄化・修復(remediation)に関し、詳
しくは大規模な環境浄化・修復のために電気化学的に活性化された水の新規な利
用に関する。
【0002】発明の背景技術 世界の陸地と水面下の土地の相当な部分が、産業活動、廃棄物処理、耕作、森
林伐採、軍事行動、鉱山開発およびその他の活動により汚染されている。米国環
境保護局(EPA)は、米国の全国の湖沼、河川および湾の10%が有害汚染物質に
よってひどく汚染され、魚類および魚を食べる人と野生動物に危険をもたらす可
能性があると評価している。「EPAの汚染堆積物管理戦略(EPA’s Contamina
ted Sediment Management Strategy)」は1998年にEPA-823-R/98-001として発表
された。EPAによれば、米国の全国の湖沼面積の15%および全国の河川流域の
5%が、各大湖沼の一部と沿岸水域の大部分も含んで、州が公布した魚類消費勧
告の対象となっている。例えば「魚類および野生生物消費勧告リスト(Listing
of Fish and Wildlife Consumption Advisories)」、EPA-823-C-97-004、1997、
「米国の地表水における堆積物汚染の発生とその深刻度(The Incidence and Se
verity of Sediment Contamination in Surface Water of the United States)
」EPA-823-R-97-006、007、008、1998、および「1998年4月事例集(Fact Sheet of
April)」EPA-823-F-98-004を参照のこと。そのため、汚染された堆積物による
経済活動への被害は数10億ドルにも上り、その中にはレジャーおよび商業的な漁
場の喪失と、航行を可能にするために浚渫された汚染土砂の処分に要する多額の
費用が含まれる。
【0003】 広範囲に広がる汚染問題は、例えば化学物質(ダイオキシン、PCB、殺虫剤お
よびフェノール類などで、その多くは揮発性である)、重金属(鉛、水銀など)
および微生物(肝炎ウィルス、大腸菌、コレラ菌など)その他様々な汚染物質が
関係している。汚染物質は、陸上にある場合には、地下水を汚染して、その結果
飲用水の供給を制限し、土地の再利用が出来なくなる場合さえある。汚染物質は
また海に流入して海洋環境を汚染する恐れがあり、また沿岸海域の堆積物中で検
出されることは多い。
【0004】 アメリカ合衆国、ヨーロッパ連合およびその他の諸国はこの問題に対応して、
汚染が発見された場合にはそれを浄化する責任を廃棄物の生産者、その他の企業
、更にそれを知らずに土地を購入した者にさえ課す法的な規制を実施した。多く
の場合、対象となる物質は水分を含んでおり一般に「スラッジ」と呼ばれる。本
発明の目的のために「スラッジ」という用語は、堆積物のような汚染された湿性
物質および汚染された土地、また鉱業、農業(例えば畜舎廃棄物およびバイオマ
スの生産物と廃棄物)、および、有害な湿性もしくは湿る可能性のある物質で浄
化・修復を必要とする物質を発生するその他の活動から生じる汚染物質の副産物
を意味する。
【0005】 汚染スラッジに責任を負う企業、個人または政府機関は、多額の費用がかかり
しかも多くの場合技術的に複雑な課題に直面する。第一に、堆積物中に汚染物質
が含まれる場合、例えば堆積物を通常の方法で浚渫および処分することができな
い。第二に、堆積物スラッジの物理的な浄化・修復は、環境を汚染しないような
方法で行わなければならない。第三に、その物質は環境に対して安全な方法で処
分しなければならず、また好適には社会的に有用な方法で処分しなければならな
い。実際、活動が陸上で行われたか水面下で行われたかに関係なく、米国の規制
当局は環境政策決定により汚染物質を移動する前に生産的かつ有益な最終用途を
明らかにすることを、それを除去する責任を負う者に求めている。言い換えれば
、全体の問題はスラッジの(1)移動、(2)浄化・修復、および(3)処分を
、その各工程で環境を汚染することなく行うという、3つの別個の問題から生じ
るのである。膨大な量の汚染スラッジが、問題を深刻にする。これらのスラッジ
の管理、特に3つの分野を同時に管理するための、費用効果比の高い技術が求め
られている。
【0006】 この問題の1つまたはそれ以上の部分を対象とする技術的な解決策が提案され
てきたが、それらは費用がかかりすぎるかまたは不完全な結果しか得られないも
のである。汚染スラッジを移動するための数多くの手順が知られているが、移動
した物質は処理しなければならず、場合によっては、特に揮発性の汚染物質が含
まれる場合には、環境を更に汚染しないように遮蔽により環境への露出を防がな
ければならない。従って除染技術には、これらの分野のそれぞれに対する運搬、
最終用途およびコスト節減を考慮する必要がある。
【0007】 スラッジ処理に関しては、例えば現場外(ex situ)での生物学的処理(コン
ポストおよびランドファーミング)、現場外(ex situ)での物理・化学的処理(
土壌の固化処理、土壌安定化および溶剤の抽出)、および揮発化、土壌洗浄、ポ
ンプおよび処理システム、スラリー状態でのバイオレメディエーションなどの他
の処理方法を含む様々な除染技術が存在する。有機物質を除去することが特に困
難なため、現場外(ex situ)での熱的処理(高温での熱脱離法、高温ガスによる
除染、焼却、低温での熱脱離法、回転炉)、または米国特許第4,750,436号、同
第4,079,003号、同第5,172,709号および同第5,855,666号に開示されている生物
的転換方法を使用してかかる汚染物質を除去することができる。しかしいずれの
場合も、ある汚染物質を除去する手順と物質が他の汚染物質の除去と十分に統合
されておらず、またスラッジを運送に適した形態にする低コストの方法と結びつ
いていない。
【0008】 上述のような総合的でない浄化・修復アプローチは十分に低コストでないか、
あるいは有益な最終用途のへ運搬するのに適した余り有害ではない形態に転換す
る処理の間、汚染物質を環境から隔離するシステムに組み込まれていない。例え
ば有害な埋め立て地に物質を運んだり、寿命が長いが限界のある保持母材中に封
じ込めることは、恒久的な解決とはならない。長期的な問題に対応するように法
律制度が変化すれば、実際にその様な対策は将来の責任を問われる可能性がある
。更に、これらの処理技術のほとんどではないとしても多くが、広範囲の汚染物
質を処理するものではない。例えばコンポストおよび空気の吹き込みのような現
在の生物学的処理の大部分は、汚染スラッジ中の有害金属の問題を緩和するもの
ではない。更に、土壌の安定化、焼却およびポンプ/処理などいくつかの技術は
、管理の困難な大量の二次廃棄物を発生する。これらの方法はコストが高く、ま
た特定の場所の近くで行うという点に関して非常に柔軟性に欠けている。
【0009】 要約すると、スラッジ浄化・修復の問題は多くの要因がからんでおり、浄化修
復処理や運送中の環境汚染、物質の低コストでの輸送、および改良使用形態に転
換した後の浄化・修復物質の処分のような、処理に起因する問題を引き起こす。
コストの低い方法でこの様な全ての要因に対応する、より総合的な方法が求めら
れている。
【0010】発明の概要 本発明の目的は、閉鎖環境内でスラッジを低コストで浄化・修復する方法を提
供することである。本発明の別の目的は、低コストでスラッジを処理する手段と
方法を提供することである。
【0011】 1つの実施形態では、本発明は(a)浄化・修復水源に流体的に接続可能な配
列した注入パイプを用意し、(b)配列した注入パイプをスラッジ内に挿入し、
(c)浄化・修復水を注入器を通して浄化・修復水源からスラッジ内に導入する
各工程を含む、インシトゥーでのスラッジの除染方法を提供する。
【0012】 別の実施形態では、本発明は(a)その各注入パイプが浄化・修復水源に流体
的に接続されている配列した注入パイプと、(b)活性化された塩素、活性化さ
れた酸素およびフリーラジカルよりなる群から選択される1つ以上の活性種を有
する浄化・修復水の供給源と、(c)浄化・修復水を湿性物質中に直接又は間接
的に導入するポンプとを含む、インシトゥーでの湿性物質を除染する装置を提供
する。
【0013】 更に別の実施形態では、本発明は、容器内の物質に浄化・修復水を注入し、ま
たそれから浄化・修復水を除去することによりスラッジ物質を除染するための閉
鎖容器であって、(a)スラッジ物質を保持する箱と、(b)箱の内面を覆う非
水透過性のライナーと、(c)箱の中に鉛直に挿入されて浄化・修復水を注入す
る取り外し可能な2次元的に配列した注入パイプと、(d)箱の底部に水平に配
置された排水パイプの固定された配列とを含み、水平の排水パイプがスラッジ物
質を部分的に脱水し、また注入パイプがスラッジ物質に浄化・修復水を注入する
閉鎖容器を提供する。
【0014】 更に別の実施形態では、本発明はスラッジ中の芳香族化合物を除去する方法で
あって、芳香族化合物が少なくとも1つの電子供与性芳香族基を有し、(a)炭
酸塩ラジカルおよび重炭酸塩ラジカルよりなる群から選択されるフリーラジカル
を有する電気化学的に活性化された水を用意し、(b)工程(a)で得られた水
をスラッジ中に注入することを含む方法を提供する。
【0015】 更に別の実施形態では、本発明は(a)少なくとも10mMの濃度のハロゲン化物
の塩を有する塩溶液から生成された、電気化学的に活性化されたアノード水を用
意し、(b)工程(a)で得られた水を粘土と接触させることを含む、粘土を脱
水する方法を提供する。
【0016】 更に別の実施形態では、本発明は(a)イオン電荷に不均衡がある電気化学的
に活性化された水を用意し、(b)工程(a)で得られた水をスラッジ内に注入
することを含む、化学反応のために多芳香族分子をスラッジから分離する方法を
提供する。
【0017】 更に別の実施形態では、本発明は(a)炭酸塩イオンおよび重炭素塩イオンよ
りなる群から選択される少なくとも250mg/lのイオンを含む電気化学的に活性化
された水を用意し、該イオンの少なくとも一部がフリーラジカルであり、(b)
工程(a)で得られた水をスラッジと接触させることを含む、スラッジ中の芳香
族化合物を破壊する方法を提供する。
【0018】発明の詳細な説明 本発明者はスラッジを浄化・修復する代替方法を研究し、スラッジを低コスト
で浄化・修復し、更に処理された物質を環境に優しい仕方で処理および輸送する
ことのできる方法と手段を見出した。本発明者は浄化・修復水を混合してスラッ
ジ中に注入ことによる浄化・修復水の利用を研究し、(1)ある種の調製水は浄
化・修復のために驚くほど有用であり、また(2)インシトゥーまたは大きな箱
の中でスラッジ中に浄化・修復水を注入することでかかる物質の環境的により安
全な様式で低コストの処理が可能になることを見出した。
【0019】 本発明の各実施形態において、インシトゥー(in situ)にある堆積物または現
場外(ex situ)で制約された3次元の容積もしくは「閉鎖環境」内の物質など
のスラッジが、浄化・修復水で処理される。浄化・修復水はこの閉鎖環境に加え
られるが、好適にはこの容積内に挿入されたパイプを通して注入される。浄化・
修復水を加えた後で、スラッジ、特に堆積物を、汚染状態を調べるためにサンプ
リングしうる。スラッジは更に1回以上の部分的脱水、浄化・修復水の注入ある
いはスラッジの特性に適した浄化・修復用空気の注入の各工程により処理するこ
とができる。
【0020】 本発明の文脈において使用される「閉鎖環境」という用語は、浄化・修復中に
スラッジがその体積(インシトゥーの場合)またはその容器から目に見えて出て
しまわないことを意味する。すなわち、浄化・修復水の注入および反応の間、堆
積物中のスラッジは浄化・修復水と混合してこの体積の縁で多少拡散しても良い
が、かかる拡散は最小限である。堆積物のスラッジの場合、処理体積中の処理ス
ラッジの20%未満、好適には10%未満、より好適には5%未満、更により好適に
は2%未満、また最も好適にはスラッジの1%未満が浄化・修復プロセス中に水
中にある定められた空間を離れる。スラッジが箱または袋のような別の容器の中
で処理される場合、箱から出るスラッジは1%未満であり、好適には検出可能な
固体物質は出ない。好適な実施形態においては、箱に入れられたスラッジは、ジ
オメンブレンおよび/またはジオテキスタイル(geotextile)のライナー物質で
覆い、スラッジから発生する硫化水素やメタンのような揮発性有機物またはその
他のガスによる周囲の大気の汚染を防止または最小限にする。
【0021】 本発明の2つの特徴、すなわち(1)閉鎖環境内でのスラッジの浄化・修復、
および(2)浄化・修復水の注入による有害物(例えば有機化合物、または好ま
しくない形態での重金属)の除去が、スラッジの有害物による環境の汚染を最小
限に抑え、また低コストの処理と輸送の選択肢を提供する。好適な実施形態にお
いては、スラッジの水分の5%〜80%の範囲、より好適には10%〜50%の範囲の
水分が脱水される。この点でより好適には、スラッジはジオテキスタイルのライ
ナーを施した箱の中に入れられ、そのライナーの一部または他のプラスチックが
スラッジの上部にかぶせられ、減圧状態にされる。脱水後浄化・修復水が加えら
れ、その後更に脱水が必要であればそれが行われる。浄化・修復水の添加と脱水
の工程は、以下に述べるように別の有利な特性を有する異なる浄化・修復水で繰
り返し行われる。
【0022】 本発明者は、多くの異なるタイプの浄化・修復水を意図している。好適な水の
1つは、電気化学的に活性化され、水を接触させた電極上の電圧勾配によって生
じた活性化学種を含む水である。1つの好ましい実施形態では、pH値が8よりも
高く、好適には9よりも高く、より好適には10よりも高いカソード水であって、
オゾン、過酸化水素、活性塩素、活性臭素、または水酸ラジカルから直接または
間接的に形成されたラジカルのような浄化・修復用の1種以上の化学活性種を含
むカソード水が用意される。本発明者はまた、浄化・修復水を使用場所で製造す
る有用な方法であって、さらに低コストの浄化・修復を提供する方法を見出した
。好適な浄化・修復水とその製造方法の例を、「浄化・修復水」という見出しで
以下で述べる。
【0023】 浄化・修復水とスラッジとを閉鎖環境内で物理的に混合し、より簡単にかつよ
り低い全体コストで輸送できる、価値の高い製品を提供する様々な技術を、本発
明者は見出した。1つの技術はスラッジをインシトゥーで処理することである。
技術の進歩と共に、ECA水のような浄化・修復水のコストが低下すれば、この手
法は将来ますます有用になるであろう。この手法に関しては以下で説明する。他
の好適な実施形態では、ISO容器、鉄道車両あるいはその他のライナーと脱水用
排水手段を備えた箱のような多目的容器内にスラッジを入れる。各実施形態にお
いて環境汚染が最小限に抑えられ、そして後の方の実施形態では浄化・修復され
たスラッジを同じ容器内で最終利用場所まで輸送することさえ可能となる。
【0024】用語の定義 本発明の実施および利用の仕方を理解し、また特許請求の範囲を理解するため
の補助として、用語の定義を下に示す。
【0025】 「活性化された溶液」とは、それと接触する他の液体、固体または化学物質の
1つ以上の化学特性を変更でき、そして例えば無機塩、硫化物、塩化物または炭
酸塩を含んでいてもよい水溶液を意味する。
【0026】 「脱水」とは、スラッジから水分を少なくとも部分的に除去することを意味す
る。
【0027】 「浚渫」とは、例えば河川、港湾、沿岸水域、池、または土で築堤した池のよ
うな水域の水底からスラッジを除去することを意味する。
【0028】 「電気化学的に活性化された水」(ECA水)とは、活性化されており、電力の
利用によってスラッジと化学反応を行うことができる1種以上の原子または分子
を含む水(1)を意味する。典型的にはECA水は、少なくとも2つの電極(好
適には膜によって隔てられている)の間に電流を流すことによって調製される。
アノードECA水は、活性化された後にアノードの近傍から選択的に取り出された
水を意味する。カソード水は、活性化された後にカソードの近傍から選択的に取
り出された水を意味する。多くの場合、ハロゲン化物イオンの反応性種を生成す
るには、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化カリウム、塩化カリウムのよう
な塩が、活性化前の水に添加されている。
【0029】 ジオメンブレン:1種以上の合成シートからなる、本質的に非透過性のジオシ
ンセティック材料。
【0030】 ジオシンセティック:人工プロジェクト、構造物またはシステムの不可欠な部
分として、土、石、地盤またはその他の地盤工学関連物質と共に使用される、高
分子物質から製造される平面的製品。
【0031】 「重金属」とは、水銀、クロム、カドミウム、ヒ素および鉛のような、原子量
の大きな金属元素を意味する。
【0032】 「非透過性」とは、水結合度が1×10-7以下の、無孔性物質を意味する。
【0033】 「インシトゥー(in situ)」とは、それが自然に見出される状態、通常は水中
を意味する。湖底や潟湖の汚染堆積物はインシトゥーに存在するものであり、潟
湖の堆積物はたとえ処理池の中にスラッジをポンプで送り込むことによって生成
されたものであり、物質を部分的に浄化・修復するために別の方法で初期的な処
理が行われたものであっても、インシトゥーにあるとみなす。
【0034】 「浸出液」とは、スラッジから出てくる液体を意味し、例えばスラッジ物質か
らの滲出物、濾液または溢流させられた上澄み液(decant)が含まれる。
【0035】 「ライナー」とは、浸出液の流出を制限または防止するために設計された障壁
を意味する。ライナーは、例えばISO容器または鉄道車両の内側を覆うジオメン
ブレンまたはジオシンセティック物質でありうる。
【0036】 「物質」とは、溶媒中の1種以上の化学試薬(溶質または不溶物)、あるいは
固体混合物中の2種以上の物質のような、2種以上の物質の非気体混合物である
。物質は様々な種類の分子からなる懸濁液、スラリー、乾燥粉末または湿性混合
物等の形態で存在しうる。本明細書で述べる多くの実施形態では、1種以上の推
測または既知の望ましくない有害物(分子、微生物または元素)を有する「スラ
ッジ」状物質を処理して、その有害物の少なくとも一部を除去する(例えば浸出
により行う)か、あるいはその有害物の少なくとも一部を他の形態に転換する(
その共有結合構造または錯体構造を他の元素/化合物を用いて化学的に変えるこ
とにより行う)方法を説明する。しかしいくつかの実施形態においては、例えば
有機合成に使用される物質および特定の目的のために他の形態に転換すべき原料
を含む非スラッジ状物質も意図される。場合によっては炭酸塩、重炭酸塩または
ハロゲン化物塩のような添加物と共に、ECA水を生成および/または使用する
実施形態は、他の物質を転換してかかる水との化学反応によって有用な製品を製
造する上で有用である。
【0037】 「現場で(on site)」は、スラッジが生み出されるかまたは自然に見出され
る場所において、ということを意味する。水中に存在する堆積物スラッジの場合
は、「現場で」はまた堆積物が「インシトゥー」で見出される場所、あるいは近
くで浚渫土を受け取る岸の施設であり、囲いをされたベルトコンベヤーまたは通
常の封入容器によって「現場外(ex situ)」で堆積物を処理するために浚渫土
受け取りステーションを建設できるような施設も意味する。
【0038】 「ORP」とは、酸化還元能を意味する。この値は基準電極との比較で求められ
、ある化学種が電子を放出するかまたは電子を捕捉する能力を示す。ECA水のORP
を測定する標準的なシステムが知られており、一般にアノード溶液については10
00mVよりも高いORP、そして約750mV以上の負の値のORPを示す。
【0039】 「所要時間(residency time)」とは、スラッジが容器内で浄化・修復水に晒
されている時間を意味する。
【0040】 「犠牲電極(sacrificial electrode)」とは、ECA水を生成するために使用され
る導電性物質であって、白金よりも安定性が低くて使用中に表面が分解する物質
を意味する。一般に犠牲電極は、二酸化チタンのような比較的安価な金属または
半導体からなり、日常的な使用を前提として交換されるように設計される。
【0041】 「堆積物」とは、港、河川、港湾、沿岸水域、池、または土で築堤した池のよ
うな水域の水底に堆積した土、砂、鉱物または有機物質を意味する。
【0042】 「準揮発性有機化合物」とは、他の原子と共有結合する炭素原子を含み、かつ
、その化合物を含有するスラッジと接触する空気中で検出されるのに十分な揮発
性を有する化合物を意味する。準揮発性有機化合物としては、例えば、(1)ビ
ス(2−クロロエトキシ)エーテル、1,2−ビス(2−クロロエトキシ)エタ
ン、ビス(2−クロロエトキシ)メタン、ビス(2−クロロエトキシ)フタレー
ト、ビス(2−クロロエチル)エーテル、ビス(2−クロロイソプロピル)エー
テル、4−ブロモフェニルフェニルエーテル、4−クロロアニリン、2−クロロ
ナフタレン、4−クロロフェニルフェニルエーテル、2−クロロフェノール、1
,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼ
ン、3,3−ジクロロベンジジン、2,4−ジクロロフェノール、ヘキサクロロ
ベンゼン、ヘキサクロロブタジエン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、ペンタ
クロロフェノール(PCP)、p−クロロ−m−クレゾール、ポリ塩化ビフェニ
ル類(PCB)、テトラクロロフェノール、1,2,4−トリクロロベンゼン、
2,4,5−トリクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、(2
)ベンジジン、安息香酸、ベンジルアルコール、ビス(2−エチルヘキシル)フ
タレート、ブチルベンジルフタレート、ジベンゾフラン、ジ−n−ブチルフタレ
ート、ジ−n−オクチルフタレート、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート
、4,6−ジニトロ−2−メチルフェノール、2,4−ジニトロフェノール、1
,2−ジフェニルヒドラジン、イソホロン、2−ニトロアニリン、3−ニトロア
ニリン、4−ニトロアニリン、2−ニトロフェノール、4−ニトロフェノール、
n−ニトロソジメチルアミン、n−ニトロソジフェニルアミン、n−ニトロソジ
−n−プロピルアミンおよびフェニルナフタレンが挙げられる。準揮発性有機化
合物が見出される可能性のある場所には、焼却穴、化学製造工場および処理場、
汚染された海洋堆積物、処分坑井および浸出場、電気メッキ/金属処理工場、消
火訓練場、航空機格納庫/整備作業場、埋め立て地および埋設穴、漏洩回収およ
びシステム衛生ライン、漏洩貯蔵タンク、放射性/混合廃棄物処分場、酸化池/
潟湖、殺虫剤/除草剤混合区域、溶剤脱脂区域、地表貯留糟、車両整備場、なら
びに木材保存場などが含まれる。
【0043】 「スラッジ」は、少なくとも10%重量の水を含む物質で、動物の排泄物、浚渫
された物質、人間の排泄物、土または堆積物、鉱業または農業の湿性副産物(選
鉱屑・畜舎廃棄物・バイオマス生産廃棄物など)、あるいはそれらの組み合わせ
が含まれる。
【0044】 「土壌改良剤」とは、スラッジに添加したときにスラッジの物理化学的性質を
変更または安定させることのできる物質(例えばベントナイト、セメント、粘土
、火山灰または珪酸塩)を意味する。
【0045】 「安定化」とは、スラッジ中の活性な有機物質を不活性物質に転換することを
意味する。
【0046】 「固体懸濁物」とは、液体の表面に浮いているかまたはその中に懸濁化された
固体汚染物質の小さな粒子を意味する。
【0047】浄化・修復水 浄化・修復水は、スラッジと接触したときにスラッジの1つ以上の特性に有益
な変化をもたらす水性流体である。その特性は流体を動きやすくする水力学的特
性であってもよいし、あるいは有害な分子、微生物または望ましくない形態の重
金属などの濃度を低下させるような化学的特性であってもよい。その意味で、浄
化・修復水は塩の水溶液に限定されず、スラリー、他の溶媒との多相溶液や、コ
ロイド懸濁液さえ含まれる。いずれの場合も浄化・修復「水」は、1種以上の望
ましくない性質を有することが知られているかまたは疑われるスラッジに注入さ
れる。
【0048】 様々な浄化・修復水が、種々の汚染物質を除去または転換する上で有用である 一般的に、スラッジ汚染物質は3つのカテゴリーに分類できる。汚染物質カテ
ゴリーとは、(1)バクテリア、ウィルス、または他の細菌のような微生物;(
2)有機炭化水素または他の有害分子(例えば細菌性有害タンパク質)または無
機有害化合物のような有害化学物質;および(3)鉛、水銀、カドミウムまたは
放射性同位元素のような重金属もしくは核種である。これらのカテゴリーの1つ
以上に含まれる汚染物質を改変または除去するために最適な浄化・修復水を選択
または設計できる。浄化・修復水は1工程の浄化・修復処理のために単独で使用
してもよいし、同じ水処理工程において他の浄化・修復水と組み合わせて使用し
てもよいし、あるいはより特異的な浄化・修復処理戦略のために逐次的な工程で
使用してもよい。
【0049】 微生物の汚染を浄化・修復する場合は、微生物の分子と反応してそれを殺すた
めに十分に強力な酸化剤のような化学物質が水に含まれるべきである。この目的
のために多くの酸化剤が知られているが、特に米国特許第4,468,297号および同
第5,705,050号に開示されている(そのまま参照として組み込まれる)。これら
のうちで、塩素系漂白剤(次亜塩素酸イオン、次亜塩素酸および二塩素)、過酸
化水素およびオゾンが好適である。本発明の目的には、上記およびその他の酸化
物(他の酸素種を含む)、塩素および臭素のようなハロゲン元素の活性化種が特
に有用であるが、それはこれらの分子が水中で自然に分解し、使用後に大きな危
険をもたらさないからである。
【0050】 有害な化学的汚染の浄化・修復の場合には、浄化・修復水は有害な分子と反応
してその化学構造の共有結合を変化させる活性を有する化学物質を含むべきであ
る。現在現地で採用されている方法は、かかる化合物を高温で化学的に転換する
か、あるいは水蒸気による抽出で除去することに重点を置いている。従来技術の
常識に反して、本発明の実施形態では熱を使わずに有害化学物質の共有結合構造
を変化させることのできる活性溶質を含む水を、それを使用する場所で生成する
ことに基礎を置いている。いくつかの実施形態では水溶性の活性溶質が現場で調
製される。
【0051】 1つの実施形態では、浄化・修復水は過酸化水素を含んでおり、スラッジ内に
注入される。スラッジ内の鉄(Fe++)がフェントン反応により過酸化水素を水酸
ラジカルに変換する。すると水酸ラジカルはスラッジ中の化学物質を破壊する。
【0052】 別の実施形態は溶存オゾンを活性溶質として使用する。この試薬は米国特許第
5,460,705号に開示されているように、紫外線または電気化学的セルによって現
場で製造できる。
【0053】 更に別の実施形態では、pH値が9以上のアルカリ溶液が浄化・修復水として使
用される。例えば重金属を毒性の低い形態に転換するためにアルカリ溶液を使用
する好ましい実施形態では、pH値は10よりも高くしても良い。かかるアルカリ溶
液は周知であり、例えば水酸化ナトリウムを水に加えることで調製する。好適な
実施形態では、実施例3で示すように、アルカリ水はアルカリ性のECA水である
。アルカリ性のECA水は多くの種類のスラッジおよび乾燥物質を浄化・修復する
。好適な例では、電気アーク炉から出る廃塵は、アルカリ性のECA水で処理して
から水で洗浄して鉛およびその他の金属の溶解種を除去することにより浄化・修
復できる。
【0054】 浄化・修復処理用のECA水の好適な実施形態は塩素、臭素、酸素その他の物質
の反応性の化学種を使用するが、これらは例えば米国特許第5,792,336号、同第5
,445,722号、同第5,439,577号および同第5,531,865号に示されたように水の電気
化学的活性化(ECA)によって作られ、これらの内容は具体的に本明細書に組み入
れられている。本発明者は、ECA水をスラッジに接触させて処理の前後に芳香族
炭化水素を測定することにより、ECA水が芳香族炭化水素を除去できるというデ
ータを得た。スラッジからこの種類の汚染物質を除去するためにはECA水が特に
好適である。
【0055】 好適な実施形態においては、ECA水は注入中に生成されるか、あるいは注入の
直前(1日以内、好適には240分以内、より好適には60分以内)に生成される。
この実施形態のためのECA水を保存する場合、例えば1995年6月にShiramizuに認
可された米国特許第5,762,779号に述べられているように、水中の反応性の化学
種が失われるのを防ぐために封止された容器内に水を保存することが重要である
【0056】 重金属もしくは核による汚染の浄化・修復処理のためには、浄化・修復水は高
いpH値、例えばpH9〜12、好適にはpH9.5〜11の間であるか、または重金属もし
くは核種を毒性の低い形に転換するためにリン酸塩もしくは硫化物のような添加
物を含むことが有利である。重金属または核種をより許容可能な形に転換するに
は、例えば米国特許第5,266,494号、同第4,079,003号、同第5,877,393号および
同第5,898,093号に示されたように様々な化学物質および物質が知られている。
かかる化学物質は、スラリーまたは水中の溶質として水に添加できる。
【0057】 本発明の好適な実施形態においては、鉛やカドミウムのような重金属および、
セレンなどのその他の元素を含む電気アーク炉からの廃塵のようなダストから、
湿ったスラッジが作られる。塩化アンモニウム鉛のような有害金属の不溶性の型
は、ECA水を添加することにより毒性の低い型および/またはより溶解度の高い
型に転換される。ECA水は好適には、スラッジに対する体積比で0.1〜10の範囲で
、またより好適には体積比で0.5〜2の範囲でスラッジに添加し、次いで水で洗
浄し、可溶化した金属を除去する。
【0058】 1つの実施形態では浄化・修復水は通常の水道水であり、スラッジから物質を
浸出させるため、あるいは併存できない連続した浄化・修復水の間のスラッジを
洗うために使用することができる。別の実施形態では浄化・修復水は界面活性剤
のミセル形成限界未満の濃度の界面活性剤を含む水道水である。多くの浄化・修
復水が知られており、スラッジ中に望みの変化を起こすようにできることは言う
までもない。
【0059】 驚くべきことに本発明者は、ECA水がスラッジの流動性を改善するのに効果が
あること、またECA水はこれを粒子(特に粘土および腐植粒子)のイオン交換に
よって行い、それにより粒子の水保持能力を低下させて一体化させることを見出
した。多くのスラッジ、特に堆積物中の粘土粒子は擬似的な2次元結晶格子構造
をなしており、これはナトリウムが高い濃度で含まれる場合は水和させられる(
表面結合水と電解質の各層によって分離された状態に止まる)。マグネシウムや
アルミニウムのようなカチオンが存在する場合は、このような二価または三価の
カチオンは表面上の過剰負電荷とイオン結合を形成し、表面結合水の量を減少さ
せる。その結果両プレートは共にそのまま止まり、多層の負極の平たい表面から
水が排除される。一方、高い濃度のナトリウムイオンまたは水素イオンが加えら
れると、陽イオンはカチオンの「糊」と競合してベーサルカチオンの除去と、そ
れに続いて、粒子を構成する板状の構造の拡散を引き起こす。プレートが可逆的
に集まることには交換可能なカチオンとの電荷平衡作用が関与している。このプ
ロセスを解釈する別の考え方は、多価カチオンの存在が表面に結合した水の層を
減少させるというものである。
【0060】 本発明者は、アノードECA水またはカソードECA水をスラッジに添加することで
その流体力学的な特性を大幅に改善して、スラッジ中の浄化・修復水の流れを高
めることを示すデータを得た。本発明の理論のいずれか1つに限定されることは
望まないが、ECA中の活性化学種との接触が粘土粒子の負に帯電した平たい表面
に影響して、それらの表面上の電荷のバランスを変えるのであると考えられる。
すなわち、粘土の板状粒子の格子構造の外側のカチオンは通常、粘土の板状粒子
の格子構造内の過剰な負電荷のアンバランスを満足する。しかしECA水中の活性
化学種は板状粒子の表面の電荷と反応してそれをアンバランスにして、それらの
表面に付着する水を減少させるので、板状粒子は互いに接近する。ECAのこの特
性はスラッジ中の浄化・修復水の流動性を高めるので、非常に望ましいものであ
る。
【0061】 従って、本発明の特定の好適な実施形態では、粘土を含むスラッジをアノード
ECA水またはカソードECA水の注入により処理する。場合によりこの注入の後で、
脱水工程と、それに続く粘土の表面および粘土表面から放出された物質とより反
応しやすい第二の浄化・修復水の注入を行っても良い。この点で酸性のECAは特
に望ましいが、それは酸性の水が高い濃度の塩素種を含み、また最も重要なこと
として通常1000mV(標準システム)よりも高いORPを持つからである。そのため
、そのようなECA水は粘土粒子を負に帯電させることができ、多価カチオンの吸
引力を強めて板状粒子同士の凝集効果を向上させる。
【0062】 本発明者は、腐植や粘土粒子などの表面に結合した有機分子は、アノードECA
水またはカソードECA水による処理の際に粒子から放出されることを示すデータ
を得た。本発明の理論のいずれか1つに限定されることは望まないが、ECA水は
通常の水と比べて低い誘電率を持っているために、この望ましい結果を実現する
のであると想定される。誘電率が低いと言うことは、水中の水素を結合する組み
合わせが少ないことを意味し、また水素結合が少ないことにより誘電率が低いメ
タノールのような溶媒に見られるような疎水性効果が低下することも意味する。
通常、疎水性効果は水の存在下で、1カ所以上の疎水性部位を持つ分子を固体表
面(腐植および粘土粒子など)に付着させ、また分子を互いに付着させる。1つ
の好適な実施形態では、ECA水はかかる粒子を含む通常の水を置換して解離を可
能にする。
【0063】 勿論、ECA水のこの有用な特性はスラッジの浄化・修復処理に限定されるもの
ではなく、疎水性効果の束縛により凝集または固体相の表面へ結合し得る1種以
上の有機分子を含む他の物質を処理する上で特に有用である。事実、ECA水のこ
の有用な特性は、水中の炭酸塩ラジカルのような活性化学種の他の利点と併用で
きる。すなわちECA水は、電気活性触媒およびその他の反応物一般による有機分
子の転換が関与する新規の物質処理技術に利用できる。例えば水中懸濁液または
溶液中の反応物からポリマーまたはその他の産物を合成する大規模なプロセスは
ECA水の利用によって改良でき、特にフリーラジカル触媒または電気的に負に帯
電した化学種を消費する反応を改良できる。この場合、ECA活性化が施される水
に、炭酸塩のようなフリーラジカルの非反応型の塩または電気的に活性な化学種
が添加される。次いで、活性化された水を反応に使用する。例えば炭酸塩、重炭
酸塩あるいは酒石酸塩のような型を含む水の電気化学的活性化は、重合反応、金
属のメッキ、およびヒドロキシアパタイトのような鉱物を形成する反応にとって
有用である。
【0064】 これに関する有機合成反応の1例が、米国特許第5,077,350号に示されている
。この開示は、式:((A--O’).sub.n’--AO’COO--B--O--COO)m’--,または(A--
O’)n’--AO’--B--O--COO)m’--(式中、n’はコポリマーブロックセグメント
中の反復活性化アリールエーテル/チオエーテル単位の数を示し、m’はコポリ
マーブロックセグメント中の反復ポリ(アリールカーボネート)単位の数を示す
)に相当するポリ(アリールエーテル/チオエーテル)−ポリ(アリールカーボ
ネート)ブロックコポリマーの製造について記載している。ラジカルを供給する
ために、ECA活性化カーボネート水を用いることができる。この場合、ECA活性化
によって得られたカーボネートまたは他の安定なラジカルは、エーテル/チオエ
ーテル結合基に対してオルト位またはパラ位に位置する少なくとも1つの電子求
引性基を有する芳香族基に移動する。
【0065】 そのような別の反応を、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムのような塩を添加
した水から作ったECA水で起こすことができる。高濃度の炭酸塩ラジカル(1mM、
5mM、あるいは50mM超)を含むECA水を使用することにより、高温プロセスを利用
して炭酸塩ラジカルを生成する、ヒドロキシアパタイト結晶の形成などの反応に
現在は必要とされている高温を不要とし得る。
【0066】 規模の大きなバッチプロセスにとって好適な実施形態では、懸濁液またはコロ
イド状物質のECA水による物質処理には更に、配列した注入手段を通じてECA水を
本明細書に述べるような閉鎖環境内に注入して、規模の経済を実現することが含
まれる。この開示ではスラッジの処理に重点が置かれるが、これら他の実施形態
も特に考慮される。要約すると、スラッジの浄化・修復処理に有用なプロセスと
手段は、工業的な化学的変換プロセス一般、特に大規模なバッチプロセスのため
に特に価値がある。
【0067】 また驚くべきことに本発明者は、多芳香族炭化水素(PAH)を含むスラッジに酸
性またはアルカリ性のECA水を添加することにより、PAHの放出が促進され、また
PAHが他の化学的な型に化学的に変換されることを見出した。実施例で示すよう
に、スラッジを通常の水道水で処理してPAHをスラッジに添加する場合は、アッ
セイできるだけのPAHが容易には放出されないことを示すデータが得られた。例
えばそのようなサンプルに加えられたナフタレンはわずか27%しか回収できなか
った。水で処理したスラッジサンプルに加えられたフェナントレンおよびクリセ
ンの回収率はわずか51%であった。それに対して酸性またはアルカリ性のECA水
で処理されたスラッジサンプルでは、添加されたPAHの回収率がはるかに高く、E
CA水で処理されたスラッジ(粘土)粒子の表面が、通常の水で処理されたスラッ
ジ粒子よりもはるかに良好にPAHを放出することを示している。これはスラッジ
の浄化・修復処理に利用した場合のECAの有利な特性であり、特に好ましいもの
である。
【0068】 好適な実施形態では浄化・修復水は、水溶液の中で自然に崩壊して下流側で環
境に害を及ばさないオキシダントまたはフリーラジカルを含む。この点で最も好
適なものは、水自体から生成されるオキシダントで、過酸化水素、水酸基ラジカ
ル、あるいは他の活性酸素種である。ECA処理前の水に添加された塩も好適であ
り、その場合塩は活性塩素種または臭素種のような活性化学種を形成し、その後
脱水工程でスラッジから排出される前に実質的に(少なくとも90%、好適には95
%以上、より好適には99%以上、さらに好適には99.9%以上)分解する。
【0069】 本実施形態によるオキシダントまたはラジカルの分解は、主にスラッジの汚染
物質との反応により、そしてまた水中での自然な反応により起きる。この実施形
態の重要な特性は、浄化・修復処理に使用される化学薬品が環境に顕著な害を及
ぼさないことである。さらに反応化学種は好ましくは現場で水自体から生成され
る。従って、浄化・修復水の製造のために危険な苛性物質を現場へ輸送する必要
がなくなる。好適な実施形態では、塩化ナトリウム、臭化ナトリウムあるいは炭
酸ナトリウムのような環境に許容される塩が水に添加され、次にそれらがECA処
理されて活性化学物質を生成する。
【0070】 ECA水の生成 ECA水を生成するための機械とプロセスは、米国特許第5,871,623号、同第5,63
5,040号、同第5,628,888号、同第4,867,856号、同第4,676,882号、同第3,827,96
4号、同第3,812,026号、同第5,419,824号、同第5,439,577号および同第5,364,50
8号に示されたものが知られており、それらの内容は参照により全体として本明
細書に具体的に組み入れられている。これらの開示のほとんどではないとしても
多くにおいて、活性化化学種のタイプが未知であるかあるいは間違って示されて
いたことがWeresらによって指摘された(米国特許第5,364,508号の第4列第19〜2
6行参照)。本発明においては、様々なECA発生水全てが何らかの能力において有
用であるが、それは全てが少なくともスラッジ中に見つかる汚染物質のいくつか
に対して少なくとも何らかの効果を持つからである。例えば、塩化ナトリウムの
添加による活性塩素種を含むECA水は、微生物による汚染を処理する上で良好に
働く。臭化ナトリウムのような臭素塩を添加することは、対応する塩素種と比べ
てある種の活性化された臭素の安定性がより高いので、更に好適である。
【0071】 スラッジ中の微生物を殺すのにアノード水またはカソード水を利用でき、臭化
ナトリウムのような塩の希釈溶液から作製したECA水は、この目的のために特に
有用である。引用した刊行物に示された様々な電極組成が、一般にスラッジ処理
のために検討される。更にまた上で述べたように、白金電極を備えた市販されて
いるECA水生成装置で得られるアノード水またはカソード水が、汚染されたスラ
ッジから有害な有機化学物質を分離し、また(見かけ上)破壊すらし得ることを
示すデータを本発明者は得た。有害な有機物を除去および破壊するには、Weres
が米国特許第5,439,577号で述べたように、水酸基フリーラジカルの形成を好む
半導体組成の表面を持つ電極を使用してECA水を生成することが好適である。
【0072】 Weresによれば、電極表面の上またはその極めて近傍のいずれかにおける水酸
基ラジカルとの直接反応により、有害化学物質が崩壊する。Weresがまとめたこ
の分野における中心的な問題は、有害物を破壊するにはそれをECA電極に事実上
接触させなければならないということである。しかしスラッジの有害物はスラッ
ジの内部にあり、したがって(1)粘土粒子から放出し、かつ(2)かかる物質
中において共有結合的に変化(物理的に分離)させなければならない。本発明者
はこの問題を克服する3つの方法を見出した。先ず1つとして、本発明者は炭酸
塩または重炭酸塩のような二次化合物を使用して、Weresが指摘した水酸基のよ
うな強いラジカルを、スラッジ内に入りそこで有機分子と反応するほど長い時間
存在するような(多少弱いとしても)より安定した形に変換できることを見出し
た。2つめは、ECA水は(おそらく)有害有機物をスラッジ内に保持する親水性
の効果に干渉し、また粘土粒子の凝集および吸着特性を制御する粘土粒子の表面
上の電荷バランスを変更することにより、スラッジから有害有機物を実際に脱着
する。
【0073】 水酸基ラジカルの極めて短い半減期に関連する問題を克服する第三の手段は、
このラジカルをスラッジ内で生成することである。本実施形態では、Fe++を含む
スラッジ内に過酸化水素を注入し、すると過酸化水素はスラッジ内でフェントン
反応により水酸基ラジカルに分解する。この場合の水酸基ラジカルはスラッジそ
のものの中で発生し、Weresが指摘した不安定性の問題が解消され、ラジカルは
浄化・修復水の注入後にスラッジと接触することができる。1実施形態では、鉄
溶液、好適には鉄をプラス2状態に維持するためにアルカリ性ECA水のような還
元性の形態で、Fe++を注入によりスラッジに添加する。一式の注入手段でスラッ
ジにFe++を添加した後、フェントン反応が注入手段内で早く起きてしまわないよ
うに、別の一式の注入手段を使用して過酸化水素をスラッジに添加するか、ある
いは最初の注入手段を通して洗浄液を注入する。
【0074】 本発明者は、スラッジを浄化・修復処理する上では塩素よりも臭化ナトリウム
の方が実際に有用である可能性があることに気づいたが、それはある電圧勾配で
は、活性化された臭素種はより容易に高い濃度で生成でき、また対応する塩素種
よりもより安定である可能性があり、その結果活性化された臭素を持つ浄化・修
復水を生成、保存および利用する時間的な余裕が増える。この実施形態の理論の
いずれか1つに限定されることは望まないが、塩素の原子核と比較して大きな臭
素の原子核が不平衡電子配列をよりよく安定化させ、その結果スラッジ内への注
入による移動と、有害物および微生物の表面分子との反応を行うための長い半減
期を可能にすると本発明者は考えている。コストと副産物としてのヨウ素が問題
とならない場合には、ヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムのようなヨウ素塩もま
た、電極技術による電気化学的処理を施される水の中で使用できる。
【0075】 ECAの研究は活性塩素種の生成に塩化ナトリウムを使用することに重点をおい
ているが、本発明者は塩素の代わりに臭素を使用して殺菌(微生物を殺す)、ある
いは場合により化学的な転換(有害分子のより害の少ない化学的な形への変化)
のためのECA水を生成し、それにより有害な塩素化された炭化水素の生成を制限
することができる。すなわち、臭素塩を単独で、あるいは塩素の一部を臭素が代
替した臭素/塩素の混合物を添加することにより、塩素化された炭化水素を生成
するという付随する危険がより少ない活性化されたハロゲン種を提供できる。従
って本実施形態では、ECA水中の塩素を減らして臭素を増やして、従来技術に比
べて有害な塩素化された副産物を少なくしながら、殺菌および有機物の化学的な
転換を行う。本実施形態は、環境に入り込むが本発明の範囲外の他の用途に使用
することもできるスラッジ物質で、殺菌または化学的な転換が望ましいようなも
のに対して特に重要である。
【0076】 ECA水は好適には、塩溶液の電気化学的活性化により形成された活性塩素、臭
素、ヨウ素、炭酸塩、硫黄および/またはその他の化学種である。1つの好適な
実施形態では、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは重炭酸
ナトリウムのうちの1種以上を含む固体の塩または濃縮塩溶液を、1.0mg/l〜200
0mg/lの範囲、好適には20mg/l〜1000mg/l(アニオン種の割合)の範囲で水に加
えて、塩の水溶液を作る。次いでこの塩の水溶液を、2以上の電極の間の回路を
形成するアノードおよび/またはカソードに接触させる。ある実施形態では塩の
溶液はアノードとカソードの両方に均等に接触するが、好適な実施形態では活性
化されたハロゲン種を生成する効果を最大にするために、アノードの領域で塩の
濃度が主に(最高に)集中するように溶液が流される。更に別の実施形態では、塩
素が(ナトリウムは無しで)添加される。これらの実施形態においては、アノー
ドのすぐ下流側で活性化されたハロゲン種を多く含むアノードECA水を取り出す
ことが最も好ましい。このように素早い添加と取り出しにより、ECA生成装置内
に高価な膜を使用することを必要とせずに、活性ハロゲン種の豊富なECA水が提
供される。
【0077】 現場でのECA生成が好ましい 本発明が目指すことの1つは、スラッジの浄化・修復処理に使用した化学薬品
が環境に入り込むのを制限することである。この趣旨に適合する好適な実施形態
は、浄化・修復処理に使用される活性化学種を使用される場所で作り、その化学
種が環境に害のない型に分解した後に環境へ放出することである。塩素、臭素、
炭酸塩および酸素などの活性化学種は、使用場所で電力を使用して水中に生成で
き、またかかる化学種は、水をスラッジに接触させてスラッジを浄化・修復処理
するために十分に長い時間存在することも見出された。更に、浄化・修復処理か
ら生じる水は、ECA活性化化学種自体が崩壊してそれ以上の反応をしなくなった
後に環境に放出することができる。
【0078】 本発明者は、スラッジサンプルの場所に電気エネルギーを供給してECA水を生
成し、ECA水をスラッジに接触させた。このプロセスによりスラッジ中のいくつ
かの有害物の除去に成功した。この処理に使用した後はECA水はその強いORPを失
い、活性化学種が自然に崩壊したためこの水を環境に放出しても安全であること
を示した。このようないくつかの実験を実施例で述べる。
【0079】 好適な実施形態ではECA水は、プラスチック製のタンクのような閉鎖システム
内で、使用前20分以内に作製し保存する。他の実施形態では、ECA水はスラッ
ジと接触させて有害物を浄化・修復処理する前に最高60分、あるいは最高4時
間、更に最高48時間保存する。例えばある実施形態では、重金属イオンまたは
錯体を、高濃度の水酸化物イオン(pHは8よりも高い、好適には9よりも高い、
またより好適には10よりも高い)での処理を通して浸出することにより除去可能
となる別の形に転換する。かかるアルカリ性のECA水は、ECA水生成装置のカソー
ドで生成される。このカソード水は、空気に触れなければ使用前に2、3日間保
存することができる。
【0080】 本発明者は更に、従来記述されておりまた他の人々によって認められてきた各
種化合物の寿命を超える化学的寿命を持つ、ある種の活性化された化合物を作製
し得ることを見出した。例えば、様々な活性化された塩素種が水中で短時間存在
するが、最も活性の高いもの、特にフリーラジカルであるものはスラッジ内に移
動できるほど安定ではない。つまり、これらの化学種は水中で急速に崩壊する。
それに対してある種の活性化された臭素種は崩壊時間がより長く、使用前に浄化
・修復水をより長時間保存できることを本発明者は見出した。ある種の活性化さ
れた硫黄、およびセレン種などの崩壊時間も長く、ECA処理を受ける水の中でこ
れらの原子を含む塩を有利に利用できる。
【0081】 ある実施形態によれば、これらの元素のうちの1つを含有する塩、あるいは酸
の塩(特にカリウム塩)、例えば、PO4、AsO4、VO4、SO4、SiO4や酒石酸塩、さ
らに好ましくは炭酸塩や重炭酸塩を用いて、浄化・修復水の注入後にラジカルを
有機有害物に接触させるのに十分長い半減期(水酸基ラジカルのそれに匹敵する
)を有するフリーラジカルを発生させる。このように、ある実施形態はECA活性
化される水に臭化ナトリウムや臭化カリウム等の塩、特に重炭酸または炭酸カリ
ウムまたはナトリウムを添加することを意図している。このような活性化された
浄化・修復水は、微生物を殺したり有機および無機有害物を除去したりするのに
有用な性質を有する多量の安定なフリーラジカルを含む。
【0082】 この後者の実施形態は、少なくとも1つの電子供与性基を有する芳香族化合物
を除去するのに特に好ましい。このような有機化合物は-ORおよび-NR1R2(式中、
R、R1およびR2は水素または炭化水素基を示し、R、R1およびR2は同じでも異なっ
ていてもよい)よりなる群から選択される置換基を有する芳香族基を含み得る。
このような化合物としては、例えば、フェノール類およびアニリン類、特に米国
特許第5,104,550号に記載されたペンタクロロフェノールが挙げられる。
【0083】 実用上は、上に述べたような塩を水に添加するか、あるいはこの塩の濃縮溶液
を水に加えても良い。好適には、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩または重炭
酸塩を添加し、またより好適にはpH値を少なくとも8、より好適にはpH8〜10の
間に維持するように添加する。上で述べた各種の塩のような塩を組み合わせて使
用しても良いことは言うまでもない。炭酸塩または重炭酸塩イオンなどの添加し
なければならないイオンの厳密な量は、部分的には元々水中に存在する炭酸塩ま
たは重炭酸塩の量に依存するであろう。自然のレベルは、それまでにどれほど大
気に触れたかに依存するが、例えば10mg/ml、100mg/ml、あるいは300mg/mlより
も高くなり得る。必要に応じて更に添加して、レベルを100mg/ml、250mg/ml、50
0mg/ml、1000mg/mlまで、あるいは1000mg/mlよりも高くすべきである。
【0084】 例えば、炭酸塩を添加した後に水をECA処理すると炭酸塩ラジカルが直接形成
され、また間接的に、Weresが検討した水酸基ラジカルのような他のより強いラ
ジカルが先ず形成されてから形成される。ECA処理が施される水に含まれる炭酸
塩および重炭酸塩イオンは水酸基ラジカルその他のラジカルと反応して、それぞ
れ炭酸塩ラジカルアニオンおよび重炭酸塩ラジカルを形成するが、これらは十分
な寿命を有し、スラッジ内に注入してその中の酸化可能な汚染物質と反応し得る
。これらの反応のいくつかは以下のようなものである。 OH.+CO32- ⇒ CO3 -+OH- CO3 -+X ⇒ X+ +CO3 2- OH.+HCO3 - ⇒ HCO3+OH- HCO3+X ⇒ X+ +HCO3 - ここでxは電子供与性芳香族基を有する酸化可能な汚染物質である。
【0085】 本発明の理論のいずれか1つに限定されることは望まないが、炭酸塩ラジカル
アニオンおよび重炭酸塩イオンはスラッジ中の酸化可能な分子と結合して、より
崩壊しやすい正に荷電した化学種と、炭酸塩および重炭酸塩イオンを形成すると
考えられる。上で例示したように水酸基ラジカルよりも安定なラジカルを形成す
ることが知られている他の分子もまた本実施形態で使用できる。しかし多くの場
合、炭酸塩ラジカルがコストと環境への害が少ない点で好ましい。少なくとも1
つの電子供与性芳香族基を有する芳香族化合物を含むスラッジにはこのプロセス
が好ましいが、他の有機化合物同様、炭酸塩ラジカルは微生物による汚染を除去
するためにも使用できる。
【0086】 本発明の後者の実施形態は、Weresの特許で示された水酸基ラジカルの寿命が
短いという問題を克服し、ECAで形成されたラジカルが注入の間にスラッジ内に
入りその中で有機化合物と反応することを可能にする。Weresは、電極で形成さ
れた水酸基ラジカルと反応するためには、有害な有機分子は事実上ECA電極と接
触しなければならないことを指摘した。それに対して本発明の実施形態は、ECA
活性化の間安定なラジカルの形成を提供する。本発明の理論のいずれか1つに限
定されることは望まないが、これらのラジカルは大きい原子核(特に塩素、臭素
、硫黄またはセレン原子より)のためにより安定であり、また炭酸塩の場合は非
局在化の程度が高いため安定であると推定される。1実施形態では、スラッジ中
に注入している間にECA活性化によって、そのようなラジカルが注入パイプ内で
生成される。注入中に形成されたラジカルは、スラッジ中の有害物と化学的に相
互作用をして有害物の化学構造を変化させるのに十分な寿命を持っている。
【0087】 コスト低下のための犠牲電極 本発明のいくつかの実施形態では、浄化・修復水の生成にECA活性化を採用す
る。好適な実施形態では、鉄、銅、マグネシウム、チタンおよびアルミニウムの
ような低価格の金属製の電極を使用し、また電極表面の少なくともある割合、例
えば10%より多く、30%より多く、あるいは50%より多くが除去または変質させ
られた後に交換するという定期的な電極交換を行うことにより、ECA水生成の資
本費用を節減する。有機汚染物質、特に微生物の汚染物質を含むスラッジに対し
ては銅の使用が好ましい。銅製の電極は銅の活性化学種を形成し、これは微生物
と反応して殺す。1実施形態では粘土にアルミニウムイオンを与えることが望ま
しい場合、アルミニウム製の犠牲電極が浄化・修復水中にアルミニウムを放出す
るので好適である。1実施形態では、注入手段は一方または両方の電極にアルミ
ニウムを含み、注入手段のボディもアルミニウムであってもよい。
【0088】浄化・修復水の注入による浄化・修復処理 スラッジの取り扱い スラッジは水を加えても加えなくても良いが、スラリーとしてポンプで容器に
、あるいはホッパーを介して送られる。固体分を多く含むスラッジは、スプレー
ノズルを備えたホッパーを介して閉鎖した容器に送ることができる。この場合、
固体分/液体比を変えるために、この段階(スラッジを容器に送る前あるいはそ
の間)で浄化・修復水を添加してもよい。好適な実施形態では、外気との空気の
交換を最小限にするために、閉鎖空間内でベルトコンベヤーにスラッジを移送す
る。ベルトコンベヤーがスラッジを運ぶ間、同時に浄化・修復水を添加する。
【0089】 閉鎖ベルトコンベヤーを設計する好適な実施形態では、第一のタイプの浄化・
修復水をスラッジに添加して、スラッジがベルトコンベヤーの一部に載せられる
前に、またはそれと同時にスラッジを希釈し、またスラッジをベルトコンベヤー
上で脱水する。脱水後、第二の浄化・修復水をスラッジに添加し、その後必要に
応じてベルトコンベヤー上で第二の脱水工程を行う。最初にスラッジをベルト上
に載せるときに、スラッジを受け取る開口部で環境との多少の空気の交換が起き
ることは言うまでもない。1実施形態では、望ましくない外のガス発生を制限す
るために開口部から離れた場所で浄化・修復水を添加し、外のガス発生水と開口
部の間で蒸気抑制剤として追加の水を加えてもよい。閉鎖ベルトコンベヤーの入
口開口部と出口開口部には、空気交換を更に制限するために遮蔽で覆うことが望
ましい。
【0090】 コンベヤーは水は通すが粒子の通過は妨げる表面内部の開口により、スラッジ
の脱水を行うことができる。ベルトコンベヤーの側面は好適には移動せず、非水
透過性の表面で構成されるべきである。しかし1実施形態では、ベルトコンベヤ
ーは非水透過性であり、ベルトコンベヤーの側面は、水を選択的に透過するジオ
テキスタイル物質で構成する。最も好適には、側面を真空として脱水を促進する
【0091】オプションとしての前処理 処理すべきスラッジはそれぞれ独自の特性を持っており、それはこの分野で知
られている多くの様々な方法で調べることができる。最も低コストの浄化・修復
処理を実現するために、これらの特性は恐らく本発明の方法および手段を使用す
る前に検討されるであろう。そこで多くの場合が前処理の工程を含むであろう。
例えばスラッジには、浄化・修復処理中の最適な流体移動に干渉する可能性のあ
る大きな固体が含まれる場合がある。
【0092】 いくつかの実施形態では、埋め立てのライナーまたは非透過性の障壁のような
有用な最終製品にとって、地質工学的に最適な結果を得るために、固体を取り除
く場合がある。いくつかの実施形態では、鉄道のまくら木、ケーブル、岩、タイ
ヤ、および瓦礫のような大きなものがあって除去する必要があるかもしれない。
更にまた、空隙比、多孔率、液体/気体透過率、体積値、使用する注入器の開口
/スクリーン寸法、および減容率などの特定の工学的処理パラメータを検討して
、それに従ってスラッジが処理される。工学的パラメータの検討により、粒径の
減少、または分類が定まるが、分類は例えば次のような方法の1つ以上を用いて
行われる:グリズリ(通常1インチ、3インチ、6インチより小さく調節された
振動スクリーン)、ハイドロサイクロン(通常20〜250μmに調節)または空気も
しくは水分離による重力分級。
【0093】 検討されるパラメータの中には、水力伝導性対空隙比、スラリー密度、粒径、
体積値のような物理的パラメータ;溶解度、吸着定数、KD、KOC、無機化学種分
化、pH、ORPなどの化学的パラメータ;有効多孔率対空隙比のような輸送パラメ
ータ;および見かけの開口寸法拡散、排水経路および経路長時間のような透過率
を含む水力学的要因がある。この分野に習熟した技術者はこれらのパラメータを
知っており、本明細書で記載される本発明の物質および方法と組み合わせて様々
な代替の処理方法があることを正しく認識するであろう。
【0094】 所定のパラメータを検討する際に、研究室でスラッジの小規模試験を行い、浄
化・修復水のタイプを変えながらパラメータを実験的に求めることが最も好まし
い。これは、特定のスラッジに必要となる処理されるスラッジ体積に対する浄化
・修復水の体積の比率を求めるために特に好ましい。このような関係において、
注入器のタイプとサイズの選定を上記の種類の要因の検討によりさらに最適化す
ることができる。最も好ましいのは、浄化・修復水を加える前と後に小規模のベ
ンチスケール試験を行って、所定の注入器に対する流量を求める。
【0095】注入器 所望の場合には、浄化・修復水の注入は、上述したように囲いのあるベルトコ
ンベヤーで処理されたスラッジの中に散水または流し込むことによって行われる
。これらの場合、注入器はベルトコンベヤーの上から浄化・修復水を加えるスプ
レーノズルであるか、またはベルトコンベヤーへのスラッジの移送前または移送
中に浄化・修復水をスラッジ中に流し込む単純な開口である。検討された多くの
実施形態では、インシトゥーでの処理または大きな箱の中での浄化・修復が可能
であり、また箱がISO容器もしくは鉄道車両のように最終使用場所への輸送に
適合させられたものである場合は特にそうである。輸送可能な容器内でスラッジ
を処理することの経済的な重要性のため、本発明の開示では現場外(ex situ)で
の使用のための方法(注入器を含む)と物質に重点を置く。
【0096】 等間隔に配置された出口を持つPVCパイプの様なプラスチックパイプは、容器
内またはインシトゥーで浄化・修復水を注入する上で有用である。最も好適なも
のは、通常の水井戸用の注入パイプ、脱水ウェルポイント、およびその他の所望
の寸法と流量を持つパイプである。以下の各企業が、特に有用な様々な水井戸用
スクリーンおよび脱水用井戸スクリーンを製造しており、本発明に適した注入器
の詳しい仕様を示すカタログ、およびその他の公共への情報を公開している。テ
キサス州Houston のHouston Well Screens、ミネソタ州 St.PaulのJohnson Well
Screens、ミネソタ州 MinneapolisのPram Technologies、テキサス州 Houston
のNagaoka USA、ジョージア州 SmyrnaのAlloy Machine Works、ネブラスカ州 Pa
xtonのTitan Industries、ノースカロライナ州 AshevilleのSchumacher Filters
、Forked RiverのBedrock Enterprises、英国 West MidlandsのDemco、イリノイ
州 HuntleyのMaass Midwest、およびケンタッキー州 OwensburoのHendricks Scr
een。
【0097】 これらの企業から得られる情報を検討すればわかるように、フィルターメッシ
ュスクリーンが非常に有用であり、特に砂質のスラッジには有用であり、プラス
チック製であるけれども、いかなるタイプの小孔付きベースパイプにも取り付け
ることが一般的にでき、スロット幅が1/16〜1/14インチ、好適にはスロット幅1/
8インチで開口面積が20%を超えるものが一般的である。Titan Industries製の別
の非常に有用なタイプは、Enviroflex Well Screenである。これは最も内側の層
が共押し出しされたHDPEジオネットであり、ジオテキスタイルを内側で支持する
。ジオネットおよびジオテキスタイルは連続チューブ内で接合され、それにより
シルトや砂の侵入を防止し、ジオテキスタイル層がつぶれないように支持する。
このタイプの注入器は、空間の周囲に第二のジオテキスタイルを使用する必要が
なく、閉鎖空間内に注入するために使用でき、低労賃の用途には好ましい。
【0098】 炭素鋼およびPVCのような事実上あらゆる溶接可能な物質で製造された連続ス
ロットの全溶接スクリーンが容易に入手できる。その様なスクリーンのほとんど
は、三角形の形状のラッピングワイヤで作られており、内側に向いて開くスロッ
ト開口を形成している。その様なスクリーンのほとんどについて、微細な堆積物
スラッジに対する最も細かい信頼できる開口寸法は0.004〜0.01インチの範囲で
ある。これらの市販されている注入器のいくつかは、スラッジに浄化・修復水を
注入するのにも、またそれから取り除くのにも有用である。好適な実施形態では
、鉛直の注入器一式により浄化・修復水を注入し、別の一式の鉛直の注入器によ
り浄化・修復水を取り除く。この場合、それぞれの一式の各注入器が平行であり
、同じ群の他の注入器から等間隔に配置されていることが好ましい。
【0099】 好ましくは互いに平行であり等間隔に配置された多くの注入器が、2次元配列
において特に有用である。箱の中に注入する場合、注入器は鉛直であるべきであ
るが、別の角度に配置することもできる。インシトゥーでスラッジ内に注入する
場合、注入器は任意の角度でよいが、スラッジ表面に垂直であることが好ましく
、そのスラッジは通常は水の下の堆積物である。
【0100】 好適な実施形態では、使用する注入器の流量と寸法はベンチスケール試験でス
ラッジの流れの特性に関する代表的なデータを得た後に決定される。すなわち、
最適な浸出比またはその他の工学的処理パラメータは、流量と注入器の寸法の組
み合わせを選定する前に決定することができる。かかるベンチスケールの試験は
公知であり、例えば米国特許第5,266,494号に述べられている。本発明者が使用
した代表的なベンチスケール試験を実施例で示す。
【0101】 ほとんどの場合、所定の注入器のタイプに対してスラッジがどのような挙動を
示すはずであるかに関する知識または予想に基づいて流量が調節されるが、異な
る注入器のタイプを使用することができる。例えば所定の処理工程において、処
理されたスラッジが低い流量しか許容しないことがベンチスケールの試験の結果
によって示される場合、オペレータは注入される浄化・修復水の圧力を高めるか
、注入器の寸法を大きくするか、所定の空間における注入器の数を増やすか、出
口/オリフィス開口のメッシュ/寸法/位置を増加するか、あるいは箱の底部に
ある水平の排水パイプ(または縁もしくは側面にある鉛直排水パイプ)を真空に
引くことすら可能である。このような関係において、排水のために複数の集水器
を底部で使用し、それらを真空に引いても良い。集水器および/または排水パイ
プの組み合わせを切り替えても良く、また真空に引き、流れを更に制御するため
に調整することができる。
【0102】 好適には、注入パイプの内径は0.5〜8インチの間であり、好適には1〜4インチ
の間であり、最も好適には1.5〜2インチの間である。スラッジ内に配置された
注入器の長さはスラッジの深さの50〜100%、好適には70〜100%の間であり、よ
り好適にはスラッジの深さの75〜95%の間である。底部で水平排水パイプを使用
する場合は、注入器の最も低いオリフィスとスラッジの底部との距離は、そのオ
リフィスと隣接する注入パイプからの隣接するオリフィスの距離の50〜150%の
範囲である。例として、注入パイプが2フィートの等間隔で格子状に配置されて
、底部オリフィスが各注入パイプの一番低い位置にあるとすれば、注入器は容器
の底面から1〜3フィートの位置に挿入すべきである。
【0103】 注入パイプは浄化・修復水をスラッジ内に注入する。浄化・修復水は、注入パ
イプに取り付けられているかまたは使用中に取り付けることのできる閉鎖容器内
で作成および保存することができる。いくつかの実施形態では、特に使用する浄
化・修復水を注入器内で作成するか、あるいは注入器の一部でこの目的のために
特別に設計されたものの中で作成する。ECA水を使用する好適な実施形態では、
浄化・修復水の生成専用の注入器は、スラッジの1つ以上の望ましくない成分を
変化させる活性化学種を生成するように電源と制御回路に電気的に接続された金
属または半導体を含んでいてもよい。1つの実施形態では、専用の注入器は先ず
第一に鉄、鉛、ヒ素、またはその他の無機成分のような1つ以上の望ましくない
成分を除去するように水を調整する。本発明者は実際にカルシウム、マグネシウ
ム、および亜鉛を含む錯体を、電気化学的な水の活性化によって沈殿させた。
【0104】 ジオテキスタイルのライナーをした閉鎖ISO容器(幅8フィート、深さ7フィー
ト、長さ40フィート、および容積40立方ヤード)を使用する好適な実施形態では
、ISO容器内にスラッジを入れた後に、直径2インチ、長さ5フィートで中心間隔
2フィートの100スロットサイズを有する48本の標準的なPVC製「注入タイプ」パ
イプを挿入した。図1と2にこの実施形態を示す。図1は内径1.5インチのステ
ンレス鋼製の注入パイプ24本を内部に取り付けた配列10を持つISO容器の透視図
である。各注入器はディフューザ20を有する。40重量のジオテキスタイルライナ
ー30が壁40から2インチの間隔で備えられている。
【0105】 図2の左側は図1の装置の側面図であり、スラッジ内に配置された注入パイプ
210を示し、スラッジは陰を付けて表してある。この図では排水パイプ220の端部
は底部の6つの円で示してある。水の入口230は左上にあり、オプションとしての
スプレーノズル240がマニホルド250の上部に中心から2フィート離して配置され
る。6インチ毎に配置されたゴム製の突起がジオテキスタイルライナー270を壁26
0から離して保持する。
【0106】 図2の右側はISO容器の中央部を省略した上面図であり、それぞれ反対側の端
にある配水管の端部280および共通排水口290を強調したものである。ここでは小
孔を設けたパイプ280が排水口290を有する8本の平行なパイプの格子として示さ
れている。使用中は、上部をプラスチックシート、ジオテキスタイルの一部、あ
るいは他の障壁で覆う(図示せず)。
【0107】 本発明をスケールアップした大規模なものは、大量のスラッジを処理する上で
特に有用である。上述したように、浄化・修復水の脱水と注入の両方に囲いをし
たベルトコンベヤー1台を使用することもできる。面積150フィートから10,000フ
ィート、深さ1フィートから50フィートの大型の箱型容器。好適な範囲は面積200
〜1000フィート、深さ2〜20フィートの囲いである。この囲いは角形である必要
はなく、注入パイプの配列が全体積にわたって浄化・修復水を注入するように設
計されることが好ましい。例として、囲いを幅40フィート、深さ10フィート、長
さ100フィートに作ることができる。この場合、直径3インチで長さ8フィートのP
VCパイプ64本を容器内に9フィートの深さに詰められたスラッジ内に挿入するこ
とができる。
【0108】 浄化・修復水源と注入パイプの間ではなく、浄化・修復水源の上流でポンプを
使用するのが好ましい。すなわち、水源をポンプの吸い込み口に取り付け、ポン
プの吐き出し口を注入器に取り付ける。これにより、さもなければポンプの内面
と反応してしまう浄化・修復水中で活性化学種を生成させてしまう。不活性な非
反応性表面が、同様の理由で注入パイプとして好ましい。不活性プラスチック表
面は、注入中の浄化・修復水内での活性溶質の分解を制限する。
【0109】インシトゥーでのスラッジの注入 この実施形態では堆積物スラッジをインシトゥーで処理する。パイプの配列に
よりインシトゥーで処理できるスラッジの面積は例えば100フィート平方の小さ
なものから100、000フィート平方の大きなものまであり得る。好ましくは、1、000
フィート平方から100、000フィート平方の範囲の面積である。処理される区域の
深さは好適にはスラッジ表面から1〜50フィート以内であり、好ましくは2〜20フ
ィートの深さである。例として、幅20フィート、長さ100フィート、深さ5フィー
トの体積の堆積物を処理でき、水中の深さは10フィートである。2×20の下部に
小孔を開けて上部は小孔がない塩化ビニルパイプ(各直径2インチ)の配列を堆
積物中に鉛直に挿入して、パイプの下部が堆積物に上から4.5フィート延びるよ
うにする。パイプの小孔を開けた下部の長さは4フィートで、設置後はパイプの
開口が堆積物内にのみ存在するようにする。パイプは浄化・修復水源とポンプに
流体的に接続され、ポンプは好適には浄化・修復水源の上流側である。
【0110】 この例によれば、注入パイプは堆積物内の所望の深さまで挿入される。次ぎに
浄化・修復水生成装置とポンプが起動される。ポンプは真水を浄化・修復水生成
装置を通して注入パイプ内に送り込む。浄化・修復水はパイプの開口から出て堆
積物中に入る。各パイプについて毎分約1ガロンの流量で水を10分間流した後、
生成装置とポンプを停止する。処理後にスラッジ内の汚染物質をサンプリングし
、汚染物質はこの処理によって害の少ない形に変えられる。
【0111】 好適な実施形態では、堆積物を浄化・修復水で処理し、注入パイプが取り出さ
れ、次ぎに処理された堆積物は吸い込みドレッジで除去される。この場合、浄化
・修復水の注入には2つの利点がある。1番目は注入により堆積物が緩み、除去
すべき堆積物の体積が選別されることで、2番目は撹拌されて水を汚染し、ある
いは除去後に環境を汚染する可能性のある有害物質が浄化・修復水により除去さ
れることである。
【0112】 別の実施形態では、注入パイプを水平から0〜90°の角度で堆積物に挿入して
堆積物をインシトゥーで処理する。そして浄化・修復水を注入する。水平から0
〜90°の間の正確にどの角度で挿入するかは、堆積物の深さ、圧密度、および装
置の有用性によって、オペレータが容易に決定することができる。関連する実施
形態では、浄化・修復水はパルス状に堆積物に供給され、更に別の実施形態では
、少なくとも2種類の浄化・修復水が異なる時点に堆積物に加えられる。1つの
好適な実施形態では、分子と化学反応をして更に微生物に対して防腐作用を持つ
活性浄化・修復水を注入し、その後でpH値が8以上、好適には9以上、より好適に
は10以上の水を加えるが、この水は重金属の化学的な状態を変化させてその化学
的な反応性を低下させ、その毒性を低下させる。
【0113】閉鎖容器内のスラッジに対する現場外(ex situ)での注入 スラッジが最終使用場所に輸送されるものであり、また容器が利用可能な輸送
システムに適合している場合は特に、スラッジを容器内で処理することが好まし
い。かかる容器の例としては鉄道車両、ホッパー車、ロールオフコンテナー、ト
ラック、はしけの区分空間、およびISO容器などである。これらの場合の各々に
おいて、脱水ができるように容器を改造して、容器内に入れられたスラッジ中に
浄化・修復水注入パイプが挿入される。しかし1つの実施形態では、容器は移動
可能ではなく、例えばジオテキスタイルでライニングした土の部屋または地中の
穴である。
【0114】 容器は、全ての液体を内部に閉じ込め、また水平の(および/または鉛直の)
排水パイプと鉛直の注入パイプを覆うために、非水透過性のジオテキスタイルで
内部をライニングされている中に配置している。ライナーは、環境への空気/液
体の放出を低減し、処理された物質の外気と光への露出を制限し、又場合によっ
ては脱水を補助する真空処理のための閉鎖環境を提供する。ライナーの1つの目
的は液体が容器の壁面に接触するのを防止することである。ジオテキスタイルラ
イナーの外表面は、この理由で水を透過しない。
【0115】 脱水のために適切なジオテキスタイルライナーの組成は公知であり、例えば固
体に対して限定された透過性しか有しないジオテキスタイルの内側ライナーの外
表面をポリエチレンライナーで構成することができる。米国特許第5,505,557号
および同第4,120,605号は本明細書に参照として組み入れられており、ジオテキ
スタイルライナーとして適切な物質を記載している。
【0116】 好適な実施形態では、脱水のための排水パイプがジオテキスタイルの内側ライ
ナーおよび外側の非水透過性ライナーの間に備えられる。排水パイプは好適には
例えば図2に示すような水平の配列である。排水パイプを含む空間は必要に応じ
てパイプを通して真空に引き、脱水を補助する。実際には液体の除去を補助する
ために普通は最初にジオメンブレンライナーを自重または真空を利用して容器の
底に敷く。次ぎに水平の排水パイプを取り付ける。織布または不織布からなるジ
オテキスタイル、または上記の組み合わせを、内部と水平排水パイプの上に取り
付けるが、これは固体を閉じ込めるためと、シートを通っての固体の放出を最小
限にするためである。ここで「不織布」は例えばプラスチック/ナイロンのメッ
シュまたはフェルト状のシートで構成できる。
【0117】 別の実施形態では、ジオテキスタイル製の袋(ジオテキスタイル製のシートの
代わりのオプションとして)を排水パイプ(または排水パイプの代わりまたはそ
の補完物として使用される排水溜まり)の上に使用する。排水溜まりまたは排水
パイプは勿論、特に制約された空間の隅では鉛直に配置しても良く、また水平で
も良い。ジオテキスタイル製の袋を配水管にかぶせるこの実施形態は、固体を含
み、シートを通って放出する固体分を最小にする濾材として作用する点で有用で
ある。
【0118】 ジオテキスタイル製のライナーを通して余剰水(間隙水)を除去した後で、注
入器の配列を介して浄化・修復水を加え、次ぎにポンプ(または自重による自然
流下)により注入器を通して浄化・修復水を送る。浄化・修復水の注入中、また
はある遅延時間の後、配水管(あるいは排水溜まり)によって水を取り除くこと
ができるが、必要ならば注入器を使って空気を加えるかまたは水の除去を補助し
ても良い。浄化・修復水は何段階かに使用しても良く(時間的にずらして、また
は注入器の異なる組み合わせで)、酸化性溶液、還元性溶液、無機化(固定)溶
液のうちの1つ以上を組み合わせることができる。浄化・修復水は堆積物中にパ
ルス状に加えても良く、互いに直接反応する可能性のある2種類の浄化・修復水
の注入の合間に洗浄工程(通常はただの水の注入)を実施しても良い。1実施形
態では分子と化学的に反応する防腐効果のある浄化・修復水を注入し、その後で
高いpH値を有する水を注入するが、ここで高pH水は重金属の化学的な状態を
変化させて浸出による除去を可能にする。
【0119】後処理 処理後は、物質の望ましい性状および地盤工学的特性に応じて、ベントナイト
粘土、ポゾラン、石灰またはゼオライトのような混和物をスラッジに添加しても
良い。例えば高温回転炉などにより熱で物質を凝結させることを含む処理を更に
行っても良いことは言うまでもない。しかし好適なプロセスでは熱を使わず、空
気を介しての放出を制限して、低温での化学的酸化および抽出方法に依存するも
ので、従来の技術および物質と比べて低エネルギー依存度かつ低コストである。
更に多くの実施形態において、スラッジはその中で処理が行われた閉鎖空間の中
に入れられた状態で最終使用場所に輸送される。スラッジがインシトゥーで処理
される実施形態では、処理の効果を確認するために処理されたスラッジの試験を
行い、その後その自然の環境の中に放置、または除去して更に処理することもで
きる。スラッジがベルトコンベヤー上で浄化・修復水により処理される実施形態
では、処理された物質はダンプトラック、ISO容器、ドレッジ、はしけまたは鉄
道車両のような輸送用コンテナーに積み込むことができる。現場外(ex situ)で
の浄化処理の実施形態では、好適には、スラッジは輸送コストを最小にするため
に処理中に脱水される。
【0120】 本明細書で引用した各文書は、参照により本明細書に組み入れられている。以
下に示す実施例は説明のためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0121】実施例1 本実施例は、ECAアノード水とカソード水がスラッジ中の多芳香族炭化水素(P
AH)のレベルを低減することにより、スラッジのサンプルの浄化処理に成功した
ことを示すものである。
【0122】 本実施例において、大きな港から取られたPAHで汚染された有害な堆積物から
スラッジのサンプル250gが得られた。ECAアノード水とカソード水は日本の藤沢
市にあるAltech Ltd.が製造してTomoe USAが販売した「Super oxide labo」シリ
ーズのモデル2をこの装置に添付された使用説明書に従って使用して得られた。
この装置は処理時間15分に調整した。250gのサンプルはそれぞれ500mlのビーカ
ーの中でいずれかの水250gと約10秒間混合した。サンプルを500mlのステンレス
製遠心分離用チューブに移してSorvall RC2で30分間6500rpmで回転した。対照と
して、ECA装置に供給された水道水で第三のサンプルを処理した。遠心分離の後
、各サンプルの上澄みを流して湿性サンプルを独立した分析のために外部の試験
所に送った。標準方法EPA8270の変法により、回収可能なある種のPAHの量を求め
た。
【0123】 これらのデータにより、通常の水での処理と比べてECA水による処理がスラッジ
中のPAHを大幅に除去することがわかる。アノード水とカソード水の両方とも広
範囲のPAH分子の除去に成功したことが示されている。
【0124】 処理されたサンプルの一部を更に回収調査により調べた。代用の基準PAH化合
物としてd8−ナフタレン、d10−フェナントラン、およびd12−クリセンを分析の
直前に湿性サンプルに混合した。各サンプルから回収した各代用PAHの割合を下
表に示す。
【0125】 これらのデータにより、いずれのECA浄化・修復水によるスラッジの浄化処理
も、通常の水での対照処理と比べてはるかに多くのPAHを回収することが示され
ている。
【0126】実施例2 本実施例は、様々なスラッジから水銀を除去するための、pH値の高い浄化・
修復水の使用を示すものである。ARV Co.Limited(2811 Uchimachi Minami、 Shin
shiro-shi、愛知、日本)が製造したモデルAL-2.0LでECA水を作成した。水銀で
汚染された湿性土/スラッジ約500gを16メッシュのテフロン(登録商標)ふるい の上で、pH値11.4のアルカリ性ECA水5リットルで洗浄した。これにより形成さ れた灰色の沈殿物と金属水銀を残留物として重力分析法で除去した。水銀の重力 分析法による除去の後、100メッシュのふるい(150μm)の上でECAにより洗浄した 。目に見える水銀は全て再度重力分析法で除去した。残留スラッジ(150μmより も小さな物質)を、堆積物を閉じ込めるために内側にジオテキスタイルの不織布 付きのジオメンブレンを有する55ガロン入りドラム缶に入れた。ドラム缶は3フ ィートの高さまで満たした。直径2インチで長さ3フィートのNo.10スロット付 きPVCウェルポイント(Brainard Kilman/Long Year Co.、ジョージア州アトラン タ製)を堆積物の真ん中に鉛直に挿入した。pH値11.5の水(O2 -を含む)を2リ ットル/分の流量で注入器を通して注入した。100分後注入パイプを取り除いて 、容器の底部の直径1インチのスロット付き排水パイプ2本を通して脱水した( 水が除かれた)。
【0127】 下に示す4種類の異なるスラッジを処理した。処理されたスラッジそれぞれに
含まれる総水銀量をEPA Method 7470により求めた。下記表に示すデータから、
浄化・修復水の注入によってそれぞれのスラッジから水銀が大幅に除去されたこ
とが示される。
【0128】
【0129】実施例3 本実施例では、電気炉の廃塵(EAFダスト)をECA水で処理して有害金属を除去
した。アルカリ性ECA水と酸性ECA水を上記の実施例で記載のとおり作成した。ア
ルカリ性ECA水をEAFダストに対して重量比で80%加えてから固体分を水道水で3
度洗浄し、上澄みを取り除いた。次ぎに固体分に対して酸性ECA水を体積比で80
%加え、水道水で3度洗浄してから上澄みを取り除いた。pHの調整は行わなかっ
た。各ECA水処理の水相からサンプルを採取、ろ過後、総鉛量、総カドミウム量
、および総セレン量について分析した。固相サンプルも採取してTCLP金属分析(
毒性浸出手順EPA SW-846、 Method 1311)、およびX線回折によって鉛、カドミ
ウムおよびセレンの定性分析を実施した。未処理のEAFダストも分析した。
【0130】 処理の前後のEAFダストのTCLP分析の結果を下に示す。
【0131】 X線回折により、未処理のEAFダストは塩化鉛アンモニウムを含んでいたが、8
0%のアルカリ性ECA水で処理した物質は硫化カリウム鉛(KClPbSO4/K2PbSO4)、塩
化鉛水酸化物(PbClOH)および硫酸鉛(PbSO4/PbSO4-PbO)を含んでいた。更に、
アルカリ処理した上澄み液には1000mg/lのカドミウムおよび4.7mg/lのセレンが
含まれていた。その後の酸性ECA水による処理ではそれ以上の鉛の顕著な浸出は
起こらず、この処理による水相には38mg/lのカドミウムおよび0.52mg/lのセレン
が含まれていた。更に酸性ECA水は、酸に溶けることが知られている鉛化合物を
それ以上可溶化するのではなく、鉛を硫酸鉛カリウム、塩化鉛水酸化物および硫
酸鉛という浸出可能な形に再変換した。
【0132】 当業者であれば、本明細書を読めば、本明細書中で記載した実施形態に対する
変更および改変が添付の請求の範囲内で実施できることを容易に理解するであろ
う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ISO容器内に入れられたスラッジ中に浄化・修復水を注入する本発明の1つの
実施形態を示す。
【図2】 図1の実施形態に従って改造されたISO容器の詳細を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4D004 AA41 AA43 AB03 AB05 CA34 CA46 CC20 4D059 AA01 AA09 AA14 AA15 BH04 BK13 DA70 4D061 DA10 DB07 EA02 EB30 EB31 ED12 ED13

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)浄化・修復水源に流体的に接続可能な配列した注入パ
    イプを用意し、 (b)配列した注入パイプをスラッジ内に挿入し、 (c)浄化・修復水を注入器を通して浄化・修復水源からスラッジ内に導入す
    る各工程を含む、インシトゥーでのスラッジの除染方法。
  2. 【請求項2】 電気化学的な活性化によって浄化・修復水を生成する工程を
    更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (a)その各注入パイプが浄化・修復水源に流体的に接続さ
    れている配列した注入パイプと、 (b)活性化された塩素、活性化された酸素およびフリーラジカルよりなる群
    から選択される1つ以上の活性化学種を有する浄化・修復水の供給源と、 (c)浄化・修復水を湿性物質中に直接又は間接的に導入するポンプとを含む
    、インシトゥー での湿性物質を除染する装置。
  4. 【請求項4】 注入パイプが鉛直であり高さ3フィートを超える、請求項1
    または3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 注入パイプが主に水平であり長さ30フィートを超える、請
    求項3に記載の装置。
  6. 【請求項6】 容器内の物質に浄化・修復水を注入しまたそれから浄化・修
    復水を除去することによりスラッジ物質を除染するための閉鎖容器であって、 (a)スラッジ物質を保持する箱と、 (b)箱の内面を覆う非水透過性のライナーと、 (c)箱の中に鉛直に挿入されて浄化・修復水を注入する取り外し可能な2次
    元的に配列した注入パイプと、 (d)箱の底部に水平に配置された排水パイプの固定された配列とを含み、水
    平の排水パイプが物質を部分的に脱水し、また注入パイプが物質に浄化・修復水
    を注入する閉鎖容器。
  7. 【請求項7】 スラッジが土、浚渫された物質、動物の排泄物および人間の
    排泄物よりなる群から選択され、浄化・修復水が酸化水、電気化学的に活性化さ
    れた水および脱塩水よりなる群から選択される、請求項6に記載の閉鎖容器。
  8. 【請求項8】 注入パイプがスラッジ物質内に貫入しやすいように尖った先
    端を持ち、また注入パイプがプラスチックパイプ、PVCパイプ、鉄パイプ、ス
    テンレス鋼パイプ、金属パイプ、銅パイプおよび少なくとも1つの表面を二酸化
    チタンで被覆した金属パイプよりなる群から選択される、請求項6に記載の閉鎖
    容器。
  9. 【請求項9】 注入パイプが少なくとも1つの金属からなり、その金属はが
    浄化・修復水をスラッジ内に注入する際に、電気化学的に活性化された水を生成
    するための電極として作用する、請求項8に記載の閉鎖容器。
  10. 【請求項10】 注入パイプの少なくとも1つの金属が、電気化学的に活性
    化された水を生成する電気回路の犠牲電極として使用される、請求項9に記載の
    閉鎖容器。
  11. 【請求項11】10立方ヤードを超える大きなバッチのスラッジから微生物
    による汚染を除去する方法であって、 (a)非水透過性のライナーを有する容器内にバッチを入れ、 (b)バッチを脱水し、 (c)酸化された水を生成し、該水を直接に又は保存後に光と空気の非存在下
    に使用し、 (d)容器内に鉛直に挿入されて容器内のバッチの深さの少なくとも3分の2
    にわたって延びるパイプを通してポンプで該水をバッチ内に注入し、 (e)バッチを脱水する各工程を含む方法。
  12. 【請求項12】 容器がプラスチックシート又はライナーで上部を覆うこと
    により環境に対して閉じている、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(c)の酸化された水が、少なくとも1つの銅製電極
    を使用した水の電気分解により生成され、酸化された水が微生物を破壊するため
    に1つ以上の銅の活性化学種を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 大きなバッチのスラッジから有機分子による汚染を除去す
    る方法であって、 (a)非水透過性のライナーを有する容器内にバッチを入れ、 (b)バッチを脱水し; (c)電気化学的に活性化された水を生成し、この水を直接に又は保存後に光
    と空気の非存在下で使用し、 (d)容器内に鉛直に挿入されて容器内のバッチの深さの少なくとも半分にわ
    たって延びるパイプを通して該水をポンプでバッチ内に注入し、 (e)バッチを脱水する各工程を含む方法。
  15. 【請求項15】 容器がプラスチックシート又はライナーでバッチの上部を
    覆うことにより環境に対して閉じており、バッチ内への該水の注入の間に注入パ
    イプ内で該水を電気分解で生成する、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 電気化学的に活性化された水が、少なくとも1つの犠牲電
    極と少なくとも1つの犠牲電極ではない他の電極を使用する電気化学的プロセス
    により容器部で生成され、犠牲電極ではない他の電極が白金および酸化チタンよ
    りなる群から選択される物質を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 10立方ヤードを超える大きなバッチのスラッジから有害
    金属による汚染を除去する方法であって、 (a)非水透過性のライナーを有する容器内にバッチを入れ、 (b)バッチを脱水し、 (c)脱塩水を生成し、 (d)容器内に鉛直に挿入されて容器内のバッチの深さの少なくとも半分にわ
    たって延びるパイプを通して脱塩された水をポンプでバッチ内に注入し、 (e)バッチを脱水する各工程を含む方法。
  18. 【請求項18】 浚渫された物質を再生する方法であって、 (a)非水透過性のライナーと少なくとも1つの排水管を有する容器内に浚渫
    された物質を入れ、 (b)物質の上部をプラスチックで覆うことにより容器を閉じて、 (c)物質を脱水し、 (d)脱水された物質中に注入パイプを鉛直に挿入し、 (e)注入パイプを通して浄化・修復水を物質中に注入し、 (f)物質を脱水する各工程含む方法。
  19. 【請求項19】 非水透過性のライナーがその上部に余剰の長さを持ち、この
    余剰部分が物質の上部を覆うための工程(b)におけるプラスチックとして使用
    される、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 容器が3フィートから20フィートまでの深さを持ち、注入
    パイプが容器内のスラッジの深さの少なくとも3分の2にわたって延びる、請求
    項6、11、14、17および18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 容器がISO容器であり、ライナーが側壁上の通常の突起に
    より容器の側面から保持されている厚みが20から120wgtの間の不織ジオ
    テキスタイルの袋である、請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 浚渫された物質を電気化学的に活性化された水で除染する方
    法であって、 (a)容器内に物質を入れ、 (b)物質を脱水し、 (c)電気化学的に生成された電気活性水を用意し、 (d)通常の方法で物質内に鉛直に配置された注入パイプを通して電気活性の
    あるアノード水又はカソード水をポンプで物質中に注入し、 (e)物質を脱水することを含む方法。
  23. 【請求項23】 電気活性のあるアノード水およびカソード水の両者が工程(
    d)において独立の注入パイプにより物質の異なる領域内に独立に注入される、
    請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 電気活性水が工程(d)の間に注入パイプ内で電気化学的に
    活性化される、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 注入パイプが少なくとも1つの犠牲電極と少なくとも1つの
    他の非犠牲電極からなる、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 犠牲電極が鉄、銅、アルミニウム、鋼およびステンレス鋼よ
    りなる群から選択される金属を含み、非犠牲電極が白金、二酸化チタンおよび酸
    化窒化チタンよりなる群から選択される物質を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 注入パイプが少なくとも2つの犠牲電極からなり、該電極の
    一方が銅を含む、請求項24に記載の方法。
  28. 【請求項28】 脱水を促進するための脱水ライナーを更に有し、該脱水ライ
    ナーが非水透過性ライナーに面する水透過性の織布サポートの外側層と、スラッ
    ジに面する水透過性の不織布物質の内側層からなり、内側層が粒子の移動を遅滞
    させ又は阻止する孔を有する、請求項5に記載の閉鎖容器。
  29. 【請求項29】 スラッジ中の芳香族化合物を除去する方法であって、芳香族
    化合物が少なくとも1つの電子供与性芳香族基を有し、 (a)炭酸塩ラジカルおよび重炭酸塩ラジカルよりなる群から選択されるフリ
    ーラジカルを有する電気化学的に活性化された水を用意し、 (b)工程(a)で得られた水をスラッジ中に注入することを含む方法。
  30. 【請求項30】 物質中の芳香族化合物又は微生物を破壊する方法であって、
    芳香族化合物が少なくとも1つの電子供与性芳香族基を有し、 (a)活性化されたナトリウムイオンよりも活性化された臭素イオンを過剰に
    有する水から生成された電気化学的に活性化された水を用意し、 (b)工程(a)で得られた水を物質と接触させることを含む方法。
  31. 【請求項31】 スラッジ中の芳香族化合物又は微生物を破壊する方法であっ
    て、 (a)少なくとも1mMの塩化ナトリウム又は臭化ナトリウムを有する水から
    生成された電気化学的に活性化された水を用意し、 (b)工程(a)で得られた水をスラッジと接触させることを含む方法。
  32. 【請求項32】 粘土を脱水する方法であって、 (a)少なくとも10mMの濃度のハロゲン化物の塩を有する塩溶液から生成
    された電気化学的に活性化されたアノード水を用意し、 (b)工程(a)で得られた水を粘土と接触させることを含む方法。
  33. 【請求項33】 粘土がスラッジ中にあり、工程(b)が水の注入により行わ
    れる、請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 物質から多芳香族炭化水素を分離する方法であって、 (a)電気化学的に活性化された水を用意し、 (b)工程(a)で得られた水を物質と接触させることを含む方法。
  35. 【請求項35】 物質がスラッジであり、工程(a)の水がカソード水である
    、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 物質中の芳香族化合物を破壊する方法であって、 (a)炭酸塩および重炭酸塩イオンよりなる群から選択される少なくとも25
    0mg/lのイオンを含む電気化学的に活性化された水を用意し、該イオンの少
    なくとも一部がフリーラジカルであり、 (b)工程(a)で得られた水を物質と接触させることを含む方法。
  37. 【請求項37】 物質中の芳香族化合物を破壊する方法であって、芳香族化合
    物が少なくとも1つの電子供与性芳香族基を有し、 (a)少なくとも50mg/lの炭酸塩を水に加え、 (b)工程(a)で得られた水を電気化学的に活性化して炭酸塩のフリーラジ
    カルを生成し、 (c)工程(b)で得られた水を取って物質に加えることを含む方法。
  38. 【請求項38】 物質がスラッジである、請求項に37記載の方法。
  39. 【請求項39】 少なくとも500mg/lの炭酸塩を水に加える、請求項に
    37記載の方法。
  40. 【請求項40】 閉鎖空間内において物質中の反応物を化学的に転換する大規
    模な方法であって、 (a)炭酸塩イオンおよび重炭酸塩イオンよりなる群から選択される少なくと
    も250mg/lのイオンを含む電気化学的に活性化された水を用意し、該イオ
    ンの少なくとも一部はフリーラジカルであり、 (b)工程(a)で得られた水を配列した注入器により物質内に注入すること
    を含む方法。
  41. 【請求項41】 水溶液又は懸濁液中の反応物を化学的に転換する方法であっ
    て、 (a)炭酸塩イオンおよび重炭酸塩イオンよりなる群から選択される少なくと
    も250mg/lのイオンを含む電気化学的に活性化された水を用意し、該イオ
    ンの少なくとも一部はフリーラジカルであり、 (b)工程(a)で得られた水を反応物と接触させることを含む方法。
  42. 【請求項42】 カドミウムを可溶化してスラッジから除去する方法であって
    、 (a)アルカリ性のECA水を用意し、 (b)スラッジを工程(a)で得られた水と接触させ、 (c)脱水により水溶性のカドミウムをスラッジから除去することを含む方法
  43. 【請求項43】 スラッジが電気アーク炉のダストである、請求項42に記載
    の方法。
  44. 【請求項44】 鉛を可溶化してスラッジから除去する方法であって、 (a)ECA水を用意し、 (b)スラッジを工程(a)で得られた水と接触させ、 (c)脱水によりスラッジから可溶性カドミウムを除去することを含む方法。
  45. 【請求項45】 物質中の塩化アンモニウム鉛を硫酸鉛および塩化水酸化鉛に
    転換する方法であって、 (a)ECA水を用意し、 (b)物質を工程(a)で得られた水と接触させることを含む方法。
  46. 【請求項46】 物質が電気アーク炉のダストである、請求項45に記載の方
    法。
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