JP2003348777A - 回転電機の固定子 - Google Patents

回転電機の固定子

Info

Publication number
JP2003348777A
JP2003348777A JP2002156192A JP2002156192A JP2003348777A JP 2003348777 A JP2003348777 A JP 2003348777A JP 2002156192 A JP2002156192 A JP 2002156192A JP 2002156192 A JP2002156192 A JP 2002156192A JP 2003348777 A JP2003348777 A JP 2003348777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
stator
magnetic flux
slit
flux shunt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002156192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4095347B2 (ja
Inventor
Masashi Fujita
真史 藤田
Tadashi Tokumasu
正 徳増
Susumu Nagano
進 長野
Hideyuki Nakamura
英之 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002156192A priority Critical patent/JP4095347B2/ja
Publication of JP2003348777A publication Critical patent/JP2003348777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4095347B2 publication Critical patent/JP4095347B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】固定子鉄心端部に設けられる磁束シャントでの
磁気飽和を増大させることなく、磁束シャントの温度上
昇を低減することにある。 【解決手段】スロット内に挿入される電機子巻線2を担
持する歯部4bとその外側のヨーク部4aからなる複数
の鉄心用抜板4を環状に配設すると共に、これらを軸方
向に複数積層して構成される固定子鉄心1を回転自在な
回転子の外周囲部に微小間隙を存して配置し、且つ回転
子の磁極部より軸方向に突出している固定子鉄心の端部
に、積層構造の磁束シャント5を固定子鉄心1の一部と
整合して配置し、該磁束シャント5及び固定子鉄心1を
環状の鉄心押板により所定の位置に保持するようにした
回転電機の固定子において、磁束シャント5を構成する
鉄心用抜板4のうち、一部又はすべての歯部4bに径方
向に伸び、且つ抜板の内径位置から鉄心押板ほぼ内径位
置までの長さのスリット10aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン発電機等
の回転電機の固定子において、特にその固定子鉄心端部
に軸方向磁束による渦電流損失を低減するための磁束シ
ャントが設けられた回転電機の固定子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にタービン発電機等の大容量回転電
機の固定子は、扇形に打抜かれた複数の鉄心用抜板を環
状に配置し、且つ軸方向に積層して構成された固定子鉄
心の内周側に設けられた歯形部の歯部間のスロットに電
機子巻線が収納されると共に、この固定子鉄心の軸方向
両端部側には電機子巻線相互間に存する固定子鉄心の歯
部に対応させて金属部材からなる複数の外側間隔片を当
接し、さらにこれら外側間隔片に当接させて固定子鉄心
押板を配設して、これら両側の固定子鉄心押板間に複数
本の組立ボルトを貫通させて設け、各組立ボルトに装着
した締付ナットにより締付けて固定子鉄心を一体的に支
持するようにしている。
【0003】ところで、このような構成の固定子におい
て、固定子鉄心端部付近には回転子の界磁巻線又は固定
子の電機子巻線によって生じる端部磁束が存在するた
め、軸方向磁束が固定子鉄心端部に入射すると渦電流損
失が発生し、この部分の温度が発熱により上昇し、固定
子鉄心の軸方向中央部に比較して高くなっている。
【0004】しかも、タービン発電機等の大容量化に伴
う出力係数、アンペア導体数の増加と共に、固定子鉄心
端部の磁束が増大し、この部分での温度上昇値が増大
し、この部分での温度上昇値が限界に近付くこともあ
る。
【0005】そこで、従来の大容量のタービン発電機等
の固定子においては、固定子鉄心端部の積層鉄心の内径
寸法が軸方向両端側に向かって段階的に大きくした段落
し部を形成したり、積層鉄心を構成する端部抜板にスリ
ットを設けたり、或いは固定子鉄心押板の電機子巻線側
に磁束遮蔽板を当接して設けるなどの渦電流損失低減手
段を採用している。
【0006】また、上記とは異なる渦電流損失低減手段
として、特開昭48−30001号公報にも示されてい
るように固定子鉄心端部に磁束シャントを設けて、固定
子鉄心端部に入射する端部漏れ磁束を低減するようにし
たものがある。
【0007】すなわち、図9に示すように固定子鉄心2
1の端部にヨーク部22aと歯部22bからなる扇形の
鉄心用抜板22を環状に配置し、且つ軸方向に段落し部
23を形成して積層してなる磁束シャント24を、固定
子鉄心21のスロットに挿入された電機子巻線25(下
側巻線導体25a及び上側巻線導体25b)相互間の歯
部に対応させて放射状に配置された外側間隔片26と図
示しない固定子鉄心押板との間に設けて固定子鉄心21
の端部に入射する漏れ磁束を低減するようにしている。
【0008】この場合、磁束シャント24を構成する鉄
心用抜板22の歯部は、固定子鉄心21の歯部長さに対
して、同等あるいはそれ以下の長さを有している。ま
た、固定子鉄心21の端部の鉄心用抜板を軸方向に段落
し部28を形成して積層すると共に、この部分の抜板に
スリット27を設け、また磁束シャント24にもスリッ
ト29を設けて、軸方向磁束による渦電流流路を分断
し、渦電流損失を低減するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の回転電機の固定子において、回転電機の大容
量化に伴って固定子鉄心1の端部の漏れ磁束が増大する
と、磁束シャント24に入射する軸方向磁束も増加し、
磁束シャント24の抜板内に誘起される渦電流損失が運
転効率低下や磁束シャント24の過熱に与える影響も大
きくなる。
【0010】一方、磁束シャント24に入射する磁束
は、その多くは磁束シャント24のヨーク部22aを周
方向に流れる成分となるため、このヨーク部22aにス
リットを設けて損失低減を図ると磁束の流路が妨げられ
て磁気飽和し、磁束シャント24における鉄損の増加を
招く恐れがある。
【0011】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、固定子鉄心端部に設けられる磁束シャントで
の磁気飽和を増大させることなく、磁束シャントの温度
上昇を低減することができる回転電機の固定子を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により回転電機の固定子を
構成する。
【0013】請求項1に対応する発明は、内側にスロッ
トとこのスロット内に挿入される電機子巻線を担持する
歯部を有する歯形部とその外側のヨーク部からなる複数
の鉄心用抜板を環状に配設し、これら環状に配設された
鉄心用抜板を軸方向に複数積層して構成される固定子鉄
心を回転自在な回転子の外周囲部に微小間隙を存して配
置し、且つ前記回転子の磁極部より軸方向に突出してい
る前記固定子鉄心の端部に、該固定子鉄心と同一積層構
造の磁束シャントを前記固定子鉄心の一部と整合して配
置し、該磁束シャント及び前記固定子鉄心を環状の鉄心
押板により所定の位置に保持する構成の回転電機の固定
子において、前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板の
うち、一部又はすべての歯部に径方向に伸びるスリット
を設け、該スリットは前記磁束シャントを構成する鉄心
用抜板の内径位置から前記鉄心押板のほぼ内径位置まで
の長さである。
【0014】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、磁束シャントに入射する端部磁束によって生じる渦
電流の流路がスリットによって分断されるので、渦電流
損失が低減され、温度上昇の増加を抑えることができ
る。
【0015】また、磁束シャントに入射する端部磁束は
固定子鉄心押板の内径位置よりも外径側では固定子鉄心
押板及びシールド板の磁気遮蔽効果によって減衰するた
め、スリットが固定子鉄心押板の内径位置まで伸びてい
ることによって、スリットの端部での渦電流集中も緩和
される。
【0016】さらに、スリットを固定子鉄心押板の内径
位置よりも外径側には設けられていないので、ヨーク部
の周方向磁束による磁気飽和を緩和することができる。
【0017】請求項2に対応する発明は、請求項1に対
応する発明の回転電機の固定子において、前記磁束シャ
ントのスロット底部に対応するヨーク部に径方向に伸び
るスリットを設け、該スリットは前記磁束シャントのス
ロット底部位置から前記鉄心押板のほぼ内径位置までの
長さである。
【0018】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、ヨーク部のスロット底部近傍における渦電流の流路
がスリットによって分断されるので、渦電流損失が低減
され、温度上昇の増加を抑えることができる。
【0019】請求項3に対応する発明は、請求項2に対
応する発明の回転電機の固定子において、前記スロット
底部に対応するヨーク部に設けられる1スロット当りの
スリットの本数は、前記1歯部当り設けられるスリット
本数以下である。
【0020】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、ヨーク部のスロット底部近傍での渦電流損失を低減
する効果を確保しつつ、スリット底部に対応するヨーク
部に設けられるスリット本数を抑えることができるた
め、磁束シャントの機械的剛性を保つことができ、また
スリット加工の製作コストを安価に抑えることができ
る。
【0021】請求項4に対応する発明は、請求項2に対
応する発明の回転電機の固定子において、前記歯部のス
リットは、歯形部の歯先を周方向にほぼ等分割するよう
に設けられ、且つ該スリットの外径側端部と前記ヨーク
部のスリットの外径側端部とが、周方向にほぼ等間隔で
配置されるように設けられる。
【0022】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、磁束シャントの歯形部とヨーク部の両方で渦電流の
流路をほぼ等分割に分断することができ、流路が広く渦
電流損失密度が高くなる区画が生じることを防ぐことが
できる。また、歯先部中心に対して異なるスリット形状
の鉄心用抜板を積層するため、スリットを設けることに
よる機械的強度の低下を抑えることができ、固定子鉄心
を適正に固定できるので信頼性が向上する。
【0023】請求項5に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の回転電機の固定子において、
前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板のうち積層方向
に隣接する鉄心用抜板は異なるスリット形状とし、且つ
積層方向に隣接するスリットがほぼ重ならないようにす
る。
【0024】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、スリットを設けることによる機械的剛性の低下を抑
えることができ、固定子鉄心を適正に固定できるので信
頼性が向上する。
【0025】請求項6に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の回転電機の固定子において、
前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板の一部の歯部に
設けたスリット形状は、他の歯部に設けたスリット形状
と異なる形状とし、且つこの異なる形状のスリットが積
層後の隣接する鉄心用抜板の歯部同士で対向するように
鉄心用抜板の周方向位置をずらして積層する。
【0026】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、スリットを設けることによる機械的剛性の低下を抑
えることができる一方で、個々の鉄心用抜板を同じスリ
ット形状にすることができ、製作コストを安価にするこ
とができる。
【0027】請求項7に対応する発明は、内側にスロッ
トとこのスロット内に挿入される電機子巻線を担持する
歯部を有する歯形部とその外側のヨーク部からなる複数
の鉄心用抜板を環状に配設し、これら環状に配設された
鉄心用抜板を軸方向に複数積層して構成される固定子鉄
心を回転自在な回転子の外周囲部に微小間隙を存して配
置し、且つ前記回転子の磁極部より軸方向に突出してい
る前記固定子鉄心の端部に、該固定子鉄心と同一積層構
造の磁束シャントを前記固定子鉄心の一部と整合して配
置し、該磁束シャント及び前記固定子鉄心を環状の鉄心
押板により所定の位置に保持する構成の回転電機の固定
子において、前記磁束シャントを構成する抜板のうち、
一部又はすべての歯部に径方向に伸びるスリットを設
け、該スリットの外径側端部に孔部を設ける。
【0028】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、スリット端部での渦電流の集中が緩和され、渦電流
損失密度を抑え、温度上昇を小さくすることができる。
【0029】請求項8に対応する発明は、請求項7に対
応する発明の回転電機の固定子において、前記孔部の開
口面積が前記固定子鉄心に近いほど小さくなるようにす
る。
【0030】このような構成の回転電機の固定子とすれ
ば、抜板に入射する磁束密度は、固定子鉄心に近づくほ
ど減衰して小さくなるため、孔部の開口面積を小さくし
ても固定子鉄心端部への集中による渦電流損失密度を同
等にすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0032】図1は本発明による回転電機の固定子の第
1の実施形態における固定子鉄心端部の一部を示す軸方
向縦断面図であり、図2は図1のX−X線に沿う矢視断
面図である。
【0033】図1及び図2において、1は扇形に打抜か
れた複数の鉄心用抜板を環状に配設し、これら環状に配
設された抜板を軸方向に複数積層して構成され、且つ内
周側に設けられたスロットに電機子巻線2(下側巻線導
体2aと上側巻線導体2b)が収納された固定子鉄心
で、この固定子鉄心1はその環状内に回転自在に設けら
れた図示しない回転子に対して微小間隙を存して配置さ
れる。
【0034】この場合、固定子鉄心1端部の積層鉄心の
内径寸法が軸方向両端側に向かって段階的に大きな鉄心
抜板を階段状に積層することで段落し部1aが形成さ
れ、またこの部分の鉄心抜板に複数のスリット1bが設
けられている。
【0035】また、回転子磁極部より軸方向に突出する
固定子鉄心1の軸方向両端部側に電機子巻線相互間に存
する固定子鉄心1の歯部に対応させて金属部材からなる
複数の外側間隔片3bを放射状に配設し、これら外側間
隔片3に固定子鉄心1と同様に環状に配設された複数の
鉄心用抜板4を軸方向に複数積層して構成された磁束シ
ャント5を当接させる。
【0036】この場合、磁束シャント5は、異なる歯部
長さの複数種類の鉄心用抜板を、固定子鉄心1の近い方
が歯部の長さが長くなるように階段状に順次積層するこ
とで段落し部5aが形成されている。
【0037】さらに、この磁束シャント5の外側に上記
と同様の複数の外側間隔片3aを放射状に配設して、こ
れら外側間隔片3aに両側がリブ7により連結された内
半径Rの固定子鉄心押板6を当接すると共に、固定子鉄
心押板6間に図示しない複数本の組立ボルトを貫通させ
て設け、各組立ボルトに装着した締付ナット8により締
付けて固定子鉄心1を一体的に支持する。
【0038】そして、固定子鉄心押板5の電機子巻線側
には、磁気遮蔽板9が当接して設けられている。
【0039】このような構成の回転電機の固定子におい
て、本実施形態では、磁束シャント5を次のような構成
とするものである。
【0040】すなわち、磁束シャント5を構成する鉄心
用抜板4のうち、一部又はすべての歯部4bに半径方向
に伸び、且つ鉄心用抜板4の内径位置からほぼ固定子鉄
心押板6の内径位置Rまでの長さを有するスリット10
aを設ける。また、このようなスリット10aを設けた
鉄心用抜板4は、スリット10aの位置の異なるものを
複数枚用意しておき、これらを1枚または複数枚ずつ交
互になるように積層する。
【0041】さらに、磁束シャント5を構成する鉄心用
抜板4には、歯部4bの他、スロット底部に対応するヨ
ーク部4aにも半径方向に伸び、且つスロット底部から
固定子鉄心押板6のほぼ内径位置Rまでの長さを有する
スリット10bを設ける。
【0042】この場合、スロット底部に対応するヨーク
部4aに設けられるスリット10bの本数は歯部4bに
設けられるスリット10aの本数以下としている。本例
では歯部4bに2本のスリット10aを設けているのに
対して、スロット底部に対応するヨーク部4aに1本の
スリット10bを設ける場合を示している。
【0043】このような構成の磁束シャント5を回転子
の磁極部より軸方向に突出している固定子鉄心1の端部
に該鉄心の一部と整合して配置することにより、磁束シ
ャント5に入射する端部磁束によって生じる渦電流の流
路がスリット10a,10bによって分断されるので、
渦電流損失が低減され、温度上昇の増加を抑えることが
できる。
【0044】また、磁束シャント5に入射する端部磁束
は固定子鉄心押板6の内径位置Rよりも外径側では固定
子鉄心押板6及び磁気遮蔽板9の磁気遮蔽効果によって
減衰するため、スリット10a,10bが固定子鉄心押
板6の内径位置まで伸びていることによって、スリット
10a,10bの端部での渦電流集中も緩和される。
【0045】ところで、磁束シャント5に軸方向から入
射した磁束は、その多くの割合がヨーク部4aに廻り込
んで周方向磁束となる。このため、スリット10aが長
くなると、ヨーク部4aの周方向磁束の流路を妨げるこ
とになり、ヨーク部10aの磁気飽和が厳しくなる。
【0046】磁束シャント5のヨーク部4aの磁気飽和
を緩和する手段としては、磁束シャント5の積層厚さ、
すなわち軸方向の厚さを大きくすることであるが、固定
子の長さや重量が増加することになるため、好ましくな
い。
【0047】図3は、1200MVA級の4極タービン
発電機を対象とした3次元有限要素法による数値磁界解
析で得られた端部磁束を用いて、磁束シャントの鉄心用
抜板内の渦電流流路を2次元有限要素法で求め、その渦
電流損失密度の最大値をヨーク部のスリット長さに対し
て示した一例である。
【0048】図3において、スリットの長さはPU値で
示しているが、1PUが固定子鉄心押板内径位置までス
リットを設けたときの長さである。
【0049】図3から分かるようにスリット端部が固定
子鉄心押板の内径位置よりも内径側にある場合は、スリ
ット端部に渦電流が集中するため、渦電流損失密度が大
きいが、スリット端部が固定子鉄心押板の内径位置より
外径側にある場合は、ほとんど渦電流損失密度の最大値
は変わっていない。すなわち、スリット10aを図2に
示した長さよりも長くしても、スリットの外径側に廻り
込んで流路を形成する渦電流が小さいため、スリット1
0aの端部での渦電流集中に大差はないといえ、スリッ
ト底部をほぼ固定子鉄心押板の内径位置とすることで、
ヨーク部の磁気飽和を緩和しながら渦電流損失密度を抑
えることができる。
【0050】なお、図3はある特定の発電機を対象とし
た解析結果であるが、他の容量の発電機を対象とした解
析でも同様の結果となることは確認しており、本発明は
特定の容量や形状の発電機に限定されるものではない。
【0051】一方、図4は、図3で示したものと同様の
数値解析で得られた渦電流損失密度の最大値をスロット
底部側のスリット本数に対して示したものである。ここ
では歯部のスリット本数は2本としている。
【0052】図4から分かるように、スロット底部に対
応するヨーク部のスリット本数を2本より多くしても渦
電流損失密度の最大値は大きく変わらない。また、スリ
ット本数を必要以上に多くすると、磁束シャント内の磁
束流路を妨げ、磁気飽和が厳しくなることになり、磁束
シャントにおける鉄損が増加するほか、磁束シャントの
機械的剛性が低下する原因ともなる。
【0053】なお、図4で述べた解析結果は歯部とスロ
ット部の幅の比によって変わるものであるが、本発明が
適用されると考えられる大容量の回転電機では、歯部と
スロット部の幅の比は、歯部の磁気飽和と電流密度の関
係からほぼ同様に設計されるため、本発明の適用範囲は
前述した特定の発電機に限定されるものではない。
【0054】また、スリット10aの形状が隣り合う鉄
心用抜板で異なるように積層するため、スリット設置に
よる機械的剛性の低下を抑えることができ、固定子鉄心
を適正に固定することが可能となり、信頼性が向上す
る。
【0055】図5は、本発明の第2の実施形態における
固定子鉄心端部の一部を示す図1のX−X線に沿う矢視
断面図で、図2と同一部分には同一符号を付してその説
明を省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0056】図5において、磁束シャント5に設けられ
た2本のスリット10aは、歯部4bを分割しており、
この分割された部分の幅ΔW1,ΔW2,ΔW3が、Δ
W1≒ΔW2≒ΔW3とほぼ3等分されている。
【0057】さらに、歯部4bに設けられた2本のスリ
ット10aとスロット底部に対応するヨーク部4aに設
けられたスリット10bとで、各スリットの外径側端部
の間隔が、ΔWa≒ΔWb≒ΔWcとほぼ3等分される
ように分割されている。
【0058】また、2本のスリット10aは、歯部中心
に対して左右非対称になっており、積層後に隣接する抜
板同士で前記スリットの形状が異なるようになってい
る。
【0059】このような構成の磁束シャント5を回転子
の磁極部より軸方向に突出している固定子鉄心1の端部
に該鉄心の一部と整合して配置すれば、歯部4bとヨー
ク部4aの両方で、渦電流の流路をほぼ等分割に分断す
ることができ、流路が広く渦電流損失密度の高くなる区
画が生じることを防止できる。また、歯部中心に対して
異なるスリット形状の鉄心用抜板を積層するため、スリ
ットによる機械的強度の低下を抑えることができる。
【0060】図6は、本発明の第3の実施形態における
固定子鉄心端部に設けられる磁束シャントを構成する隣
接する2層の鉄心用抜板を示す図で、図2と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
点について述べる。
【0061】図6において、磁束シャント5の鉄心用抜
板4は、ヨーク部4aと歯部4bからなり、3つの歯部
4b1,4b2,4b3に設けられたスリット10a
は、それぞれの歯部で異なる形状にしている。また、隣
接するもう1つの層の鉄心用抜板は、スロット1個分周
方向にずらせた破線で示すスリット10a′が設けられ
る。従って、2層の抜板に設けられたスリット10a,
10a′は、積層方向の投影面上では一致しない。
【0062】このような構成の磁束シャント5を回転子
の磁極部より軸方向に突出している固定子鉄心1の端部
に該鉄心の一部と整合して配置すれば、スリットによる
機械的剛性の低下を抑えることができる。また、磁束シ
ャント5を構成する鉄心用抜板4は1種類のスリット形
状について製作すればよいため、製作コストを安価にで
きるほか、抜板積層時の誤作業の発生も起こりにくくな
り、回転電機の信頼性も向上できる。
【0063】図7は本発明による回転電機の固定子の第
4の実施形態における固定子鉄心端部の一部を示す軸方
向縦断面図であり、図8は図7のY−Y線に沿う矢視断
面図で、図1及び図2と同一部分には同一符号を付して
その説明を省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0064】第4の実施形態では、磁束シャント5を構
成する鉄心用抜板4の歯部4b及びスロット底部に対応
するヨーク部4aに設けられるスリット10a及び10
bの外径側端部に孔部11をそれぞれ設けるようにした
ものである。この場合、各層の鉄心用抜板4に設けられ
る孔部11の大きさは、固定子鉄心押板6側から固定子
鉄心1側に向って連続的または断続的にその径が小さく
なるようにしてある。
【0065】このような構成の磁束シャント5を回転子
の磁極部より軸方向に突出している固定子鉄心1の端部
に該鉄心の一部と整合して配置すれば、スリット端部で
の渦電流の集中が緩和され、渦電流損失を抑えることが
可能となり、温度上昇を小さくすることができる。
【0066】また、第1の実施形態では、スリット端部
は固定子鉄心押板6の内径位置近傍としたが、本実施形
態ではスリット端部での渦電流の集中を緩和できるの
で、スリットをより短くすることが可能となり、磁束シ
ャント5での磁気飽和をより緩和することができる。
【0067】さらに、鉄心用抜板4に入射する磁束密度
は、固定子鉄心1に近づくほど減衰して小さくなるた
め、孔部11の径を小さくしても、端部への集中による
渦電流損失密度を同等以下にできる。従って、磁束シャ
ント5内の磁束の流路をより大きく確保することができ
るので、磁気飽和を緩和できる。
【0068】なお、スリット端部の孔部11の形状は必
ずしも真円状でなく、楕円上でもよく、十分に渦電流損
失密度を緩和できれば、多角形状の孔としてもよい。さ
らに、スリットと孔部とを滑らかに繋げる必要があるた
め、孔部に近づくほどスリット幅を孔部の大きさに応じ
て増加させるなどの手段を講じてもよい。この場合にも
孔部の大きさは、固定子鉄心押板6側から固定子鉄心1
側に向ってその開口面積が連続的に小さくなるようにす
ることは言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、固定
子鉄心端部に設けられる磁束シャントでの磁気飽和を増
大させることなく、磁束シャントの温度上昇を低減する
ことができる回転電機の固定子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機の固定子の第1の実施形
態における固定子鉄心端部の一部を示す軸方向縦断面
図。
【図2】図1のX−X線に沿う矢視断面図。
【図3】同実施形態の作用効果の説明に用いられるスリ
ット長さと磁束シャントの最大損失密度の関係を示す数
値解析結果図。
【図4】同じくスリット底部のスリット本数と磁束シャ
ントの最大損失密度の関係を示す数値解析結果図。
【図5】本発明の第2の実施形態における固定子鉄心端
部の一部を示す図1のX−X線に沿う矢視断面図。
【図6】本発明の第3の実施形態における固定子鉄心端
部に設けられる磁束シャントを構成する隣接する2層の
抜板を示す図。
【図7】本発明による回転電機の固定子の第4の実施形
態における固定子鉄心端部の一部を示す軸方向縦断面
図。
【図8】図7のY−Y線に沿う矢視断面図。
【図9】従来例の回転電機の固定子における固定子鉄心
端部の一部を示す断面図。
【符号の説明】
1……固定子鉄心 1a……段落し 2……電機子巻線 3a,3b……外側間隔片 4……鉄心用抜板 4a……ヨーク部 4b……歯部 5……磁束シャント 5a……段落し 6……固定子鉄心押板 7……リブ 8……締付けナット 9……磁気遮蔽板 10……磁束シャント 10a,10b……スリット 11……孔部
フロントページの続き (72)発明者 長野 進 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 中村 英之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 5H002 AA10 AB04 AC01 AE07 AE08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側にスロットとこのスロット内に挿入
    される電機子巻線を担持する歯部を有する歯形部とその
    外側のヨーク部からなる複数の鉄心用抜板を環状に配設
    し、これら環状に配設された鉄心用抜板を軸方向に複数
    積層して構成される固定子鉄心を回転自在な回転子の外
    周囲部に微小間隙を存して配置し、且つ前記回転子の磁
    極部より軸方向に突出している前記固定子鉄心の端部
    に、該固定子鉄心と同一積層構造の磁束シャントを前記
    固定子鉄心の一部と整合して配置し、該磁束シャント及
    び前記固定子鉄心を環状の鉄心押板により所定の位置に
    保持する構成の回転電機の固定子において、 前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板のうち、一部又
    はすべての歯部に径方向に伸びるスリットを設け、該ス
    リットは前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板の内径
    位置から前記鉄心押板のほぼ内径位置までの長さである
    ことを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転電機の固定子におい
    て、 前記磁束シャントのスロット底部に対応するヨーク部に
    径方向に伸びるスリットを設け、該スリットは前記磁束
    シャントのスロット底部位置から前記鉄心押板のほぼ内
    径位置までの長さであることを特徴とする回転電機の固
    定子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の回転電機の固定子におい
    て、 前記スロット底部に対応するヨーク部に設けられる1ス
    ロット当りのスリットの本数は、前記1歯部当り設けら
    れるスリット本数以下であることを特徴とする回転電機
    の固定子。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の回転電機の固定子におい
    て、 前記歯部のスリットは、歯形部の歯先を周方向にほぼ等
    分割するように設けられ、且つ該スリットの外径側端部
    と前記ヨーク部のスリットの外径側端部とが、周方向に
    ほぼ等間隔で配置されるように設けられることを特徴と
    する回転電機の固定子。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の回転電機の
    固定子において、 前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板のうち積層方向
    に隣接する鉄心用抜板は異なるスリット形状とし、且つ
    積層方向に隣接するスリットがほぼ重ならないようにし
    たことを特徴とする回転電機の固定子。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2記載の回転電機の
    固定子において、 前記磁束シャントを構成する鉄心用抜板の一部の歯部に
    設けたスリット形状は、他の歯部に設けたスリット形状
    と異なる形状とし、且つこの異なる形状のスリットが積
    層後の隣接する鉄心用抜板の歯部同士で対向するように
    鉄心用抜板の周方向位置をずらして積層したことを特徴
    とする回転電機の固定子。
  7. 【請求項7】 内側にスロットとこのスロット内に挿入
    される電機子巻線を担持する歯部を有する歯形部とその
    外側のヨーク部からなる複数の鉄心用抜板を環状に配設
    し、これら環状に配設された鉄心用抜板を軸方向に複数
    積層して構成される固定子鉄心を回転自在な回転子の外
    周囲部に微小間隙を存して配置し、且つ前記回転子の磁
    極部より軸方向に突出している前記固定子鉄心の端部
    に、該固定子鉄心と同一積層構造の磁束シャントを前記
    固定子鉄心の一部と整合して配置し、該磁束シャント及
    び前記固定子鉄心を環状の鉄心押板により所定の位置に
    保持する構成の回転電機の固定子において、 前記磁束シャントを構成する抜板のうち、一部又はすべ
    ての歯部に径方向に伸びるスリットを設け、該スリット
    の外径側端部に孔部を設けたことを特徴とする回転電機
    の固定子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の回転電機の固定子におい
    て、 前記孔部の開口面積が前記固定子鉄心に近いほど小さく
    なるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子。
JP2002156192A 2002-05-29 2002-05-29 回転電機の固定子 Expired - Lifetime JP4095347B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002156192A JP4095347B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 回転電機の固定子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002156192A JP4095347B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 回転電機の固定子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003348777A true JP2003348777A (ja) 2003-12-05
JP4095347B2 JP4095347B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=29772518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002156192A Expired - Lifetime JP4095347B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 回転電機の固定子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4095347B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010045897A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Toshiba Corp 回転電機の電機子
WO2011121982A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-06 ダイキン工業株式会社 回転電気機械
JP2015027145A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 三菱日立パワーシステムズ株式会社 回転電機
WO2019148063A1 (en) * 2018-01-26 2019-08-01 Milwaukee Electric Tool Corporation Stepped stator for an electric motor
KR102182353B1 (ko) * 2019-08-13 2020-11-24 두산중공업 주식회사 회전 전기 기계

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010045897A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Toshiba Corp 回転電機の電機子
WO2011121982A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-06 ダイキン工業株式会社 回転電気機械
JP2011217443A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Daikin Industries Ltd 回転電気機械
JP2015027145A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 三菱日立パワーシステムズ株式会社 回転電機
WO2019148063A1 (en) * 2018-01-26 2019-08-01 Milwaukee Electric Tool Corporation Stepped stator for an electric motor
KR102182353B1 (ko) * 2019-08-13 2020-11-24 두산중공업 주식회사 회전 전기 기계

Also Published As

Publication number Publication date
JP4095347B2 (ja) 2008-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1146624B1 (en) Stator core of vehicle rotary electric machine and method of manufacturing the same
JP5459110B2 (ja) 回転電機の固定子
US6064132A (en) Armature structure of a radial rib winding type rotating electric machine
EP1575146B1 (en) Soft Magnetic composite powder metal cores
JP5353874B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
JP2875497B2 (ja) 電動機のステータ
KR20040008090A (ko) 유도전동기
US9236773B2 (en) Segmented stator with controlled eddy current
JP6022077B2 (ja) 回転電機用ロータ
JP2008278628A (ja) 分割ステータおよび分割ステータの製造方法
JP2006515152A (ja) 電気機械のステータ
US6181041B1 (en) Inductance rotating electric machine
JP2003199267A (ja) 回転電機の固定子
JP2003348777A (ja) 回転電機の固定子
JP2007166754A (ja) 分割コアを備えた回転電機およびその製造方法
JP3055130B2 (ja) 回転電機の電機子の製造方法
JP4386909B2 (ja) モータ
JP4348982B2 (ja) アキシャルギャップ型誘導電動機
US20150162786A1 (en) Transverse flux stator geometry
JP2020054025A (ja) 多相クローポールモータ
JP2005124378A (ja) リング状の固定子コイルを有する誘導電動機
JP7085853B2 (ja) 回転電機、回転電機の製造方法、および送風機
JP2001086669A (ja) 回転電機の固定子
JP5152957B2 (ja) ステータ鉄心と電動機のステータおよび電動機
JP2003235185A (ja) 回転電機の分割形ステータ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070611

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070717

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20070914

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20080304

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080307

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314