JP2003348721A - ガス吹付け遮断器 - Google Patents

ガス吹付け遮断器

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JP2003348721A
JP2003348721A JP2002155953A JP2002155953A JP2003348721A JP 2003348721 A JP2003348721 A JP 2003348721A JP 2002155953 A JP2002155953 A JP 2002155953A JP 2002155953 A JP2002155953 A JP 2002155953A JP 2003348721 A JP2003348721 A JP 2003348721A
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gas
arc
circuit breaker
blocking
extinguishing
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JP2002155953A
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English (en)
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Shunji Tokuyama
俊二 徳山
Hajime Urai
一 浦井
Yoichi Oshita
陽一 大下
Makoto Yano
眞 矢野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/53Cases; Reservoirs, tanks, piping or valves, for arc-extinguishing fluid; Accessories therefor, e.g. safety arrangements, pressure relief devices
    • H01H33/56Gas reservoirs
    • H01H2033/566Avoiding the use of SF6

Abstract

(57)【要約】 【課題】 代替ガスを消弧ガスに使用して、SF6 ガス
と同等以上の遮断性能が得られるようにしたガス吹付け
遮断器を提供すること。 【解決手段】 ブッシング端子24の間にガス吹付け遮
断部1とガス吹付け遮断部2を直列にして設け、遮断部
1には消弧ガスとしてBTF遮断性能に優れた代替ガス
を封入し、遮断部2には消弧ガスとしてSLF遮断性能
に優れた代替ガスを封入したもの。ガス吹付け遮断部1
とガス吹付け遮断部2が電気的に直列に接続されている
ので、SLF遮断性能とBTF遮断性能の双方に優れ、
SF6ガスと同等以上の遮断性能をもったガス吹付け遮
断器が得られる。 【効果】 代替ガスが使用できるので、地球温暖化防止
に大きく貢献することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の遮断部を直
列に備えたガス吹付け遮断器に係り、特に地球温暖化防
止に好適なガス吹付け遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高電圧で大容量の遮断器として、
直列に接続した複数基の遮断部を備えた、いわゆる多点
切り方式のガス吹付け遮断器が広く採用されているが、
このとき、従来技術では、SF6(六弗化硫黄)ガスを封
入した圧力容器の中に複数基の遮断部を共通に収容して
いる。
【0003】この結果、従来技術では、その複数基の遮
断部の各々は、何れも消弧ガスとして同一のSF6 ガス
が使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このSF6
ガスは、GWP(地球温暖化ポテンシャル)がCO2(炭酸
ガス)の2万3千900倍もあり、従って地球環境保全
のため、1997年11月開催の地球温暖化防止に関す
る京都会議で規制対象ガスに指定されている。
【0005】そこで、このようなSF6 ガスを使用した
ガス吹付け遮断器における地球温暖化防止の手段として
は、次のことが考えられる。
【0006】 SF6 ガスの大気への排出量を削減す
る。
【0007】 遮断器のタンク容積を小さくするなど
の方法により、SF6 ガスの使用量を削減する。
【0008】 SF6 ガスと他のガスとの混合ガスを
用いることにより、SF6 ガスの使用量を削減する。
【0009】 SF6 ガスよりもGWPの小さいガス
を使用することにより、環境への影響を緩和する。
【0010】 GWPに無関係なガスを使用して、環
境への影響を無くす。
【0011】しかし、このSF6 ガスは、ガス吹付け遮
断器の消弧ガスとしては極めて高い性能をもち、このS
6 ガスに匹敵し、同等以上の遮断性能を有して代替と
なるガスは、現在のところ発見されていない。
【0012】ここで、一般に、遮断器には、小電流から
大電流まで確実に遮断できることが要求されるが、特に
大電流に関しては、図2に示すように、電流零点直後の
電圧(過渡回復電圧)の立ち上がり初期部において、絶対
値は低いが急峻な変化率をもつ三角波形の電圧が現れて
しまう近距離線路故障(SLF)遮断と、過渡回復電圧の
初期部の立ち上がりは緩やかであるが終期に絶対値の高
い電圧が印加されてしまう遮断器端子短絡故障(BTF)
遮断のそれぞれについての遮断性能も満足できなければ
ならない。
【0013】しかし、代替ガスを使用した場合には、図
3に示すように、上述の遮断性能の内、特にSLF遮断
性能が低下するといわれており、従って、従来技術で
は、ガス吹付け遮断器の消弧ガスをSF6 ガスから代替
ガスに置換しても、所要の遮断性能を得ることができな
いので、地球温暖化防止を進める点に問題があった。
【0014】本発明の目的は、代替ガスを消弧ガスに使
用して、SF6 ガスと同等以上の遮断性能が得られるよ
うにしたガス吹付け遮断器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、少なくとも
2基の遮断部を電気的に直列に接続したガス吹付け遮断
器において、前記遮断部の一方と他方で異なった消弧ガ
スを封入することにより達成される。
【0016】このとき、前記消弧ガスの一方が六弗化硫
黄ガスで、他方が六弗化硫黄ガスと地球温暖化ポテンシ
ャルが六弗化硫黄ガスより小さいガスの混合ガスとして
もよく、前記消弧ガスの一方が六弗化硫黄ガスで、他方
が六弗化硫黄ガスと地球温暖化ポテンシャルに無関係な
ガスの混合ガスとしてもよい。
【0017】また、このとき、前記消弧ガスの一方と他
方が、地球温暖化ポテンシャルが六弗化硫黄ガスより小
さいガスとしてもよく、前記消弧ガスの一方と他方が、
地球温暖化ポテンシャルが六弗化硫黄ガスより小さいガ
ス同志の混合ガスとしてもよい。
【0018】同じくこのとき、前記消弧ガスの一方と他
方が、地球温暖化ポテンシャルが六弗素硫黄ガスより小
さいガスと地球温暖化ポテンシャルに無関係なガスの混
合ガスとしてもよく、前記消弧ガスの一方と他方が、地
球温暖化ポテンシャルに無関係なガスとしてもよく、更
に、このとき、前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖
化ポテンシャルに無関係なガス同志の混合ガスとしても
よい。
【0019】また、このとき、前記遮断部が絶縁スペー
サで区分された接地金属タンク内に収納されていてもよ
く、前記遮断部が各々絶縁性容器内に設置され、対地間
を大気で絶縁されていてもよい。
【0020】更に、このとき、前記遮断部が各々接地さ
れた金属タンク内に設けられている絶縁性容器内に設置
されていてもよい。ここで、前記接地された金属タンク
と前記絶縁性容器とで囲まれた空間に絶縁性ガスが封入
されていてもよい。
【0021】或いは、このとき、前記遮断部の全てがパ
ッファ形の遮断部であってもよく、前記遮断部の一部が
二重圧力方式のガス吹付け遮断部であってもよく、更に
は、前記遮断部の全てが二重圧力方式のガス吹付け遮断
部であってもよい。
【0022】そして、このとき、前記遮断部の全てが同
一操作器により駆動されるようにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるガス吹付け遮
断器について、図示の実施の形態により詳細入力説明す
ると、まず、図1は、本発明をパッファ形のガス吹付け
遮断器に適用した場合の一実施形態で、ここでは、遮断
器が投入状態にあるときの断面図が示されている。
【0024】この図1に示したパッファ形のガス吹付け
遮断器は、遮断部1、2と、金属タンク3、4、絶縁ス
ペーサ5、それに操作器6で構成され、遮断部1を収納
した金属タンク3と、遮断部2を収納した金属タンク4
は、絶縁スペーサ5を挟んでボルトで締結されている。
そして、この絶縁スペーサ5には、その中心部に、両面
に露出した導体12が設けてある。
【0025】ここで遮断部1と遮断部2は左右対称にな
っているだけで、同じ形状で同じ寸法に作られているの
で、以下、両者を共通に説明すると、まず、各遮断部
1、2は、絶縁スペーサ5から離れた方の端部に導体1
0と、これを金属タンク3に支持するための絶縁筒11
を備えている。
【0026】また、各遮断部1、2の絶縁スペーサ5に
近い方の端部には、この絶縁スペーサ5に設けてある導
体12に固定された固定子台13と、これに取付けられ
た固定主接触子14、固定アーク接触子15、これら固
定主接触子14及び固定アーク接触子15に接離可能に
作られている可動主接触子16と可動アーク接触子1
7、これら可動主接触子16及び可動アーク接触子17
と一体で動くように設けられたパッファシリンダ18、
それにパッファシリンダ18の中に挿入される固定ピス
トン19が夫々備えられている。
【0027】ここで、固定ピストン19は、パッファシ
リンダ18の内壁面に対して摺動するように設けられ、
これにより、パッファシリンダ18の内壁面と可動アー
ク接触子17の外周面及び固定ピストン19によりパッ
ファ室20が形成される。
【0028】このとき、パッファ室20は、固定主接触
子14及び固定アーク接触子15に対して可動主接触子
16及び可動アーク接触子17が開極動作したときに容
積が減少するように構成されている。
【0029】パッファシリンダ18にはノズル28が取
付けてあり、これにより、遮断時、固定アーク接触子1
5と可動アーク接触子17の間に発生するアークに、圧
縮された消弧ガスが吹付けられるようになっている。
【0030】ここで、パッファシリンダ18は、その外
周面に嵌合摺動している集電子26を介して導体10に
電気的に接続され、導体10は、導体25を介して更に
ブッシング端子24に電気的に接続されている。
【0031】可動アーク接触子17の固定アーク接触子
15側には、絶縁筒11を貫通する絶縁性ロッド21と
回転レバー22が取付けられている。そして、このと
き、遮断部1側の回転レバー22は操作ロッド23を介
してそのまま操作器6に連結されるが、遮断部2側の回
転レバー22はリンク機構27を介して遮断部1側の回
転レバー22に連結され、ここから操作ロッド23を介
して操作器6に連結される。
【0032】なお、この実施形態では、パッファ形の遮
断部が、遮断部1と遮断部2で同一の形状で同一の寸法
になっているが、各部の寸法や構造が異なった状態で実
施しても良い。また、ここでは、両遮断部ともパッファ
シリンダ18の動作方向を水平方向にしているが、鉛直
方向になるように配置しても良い。
【0033】次に動作について説明するのであるが、こ
こで、この実施形態が対象としているガス吹付け遮断器
では、遮断部が収容されているタンク内に消弧ガスが封
入された上で実際に使用され、このことは、この図1の
実施形態でも同じであり、そこで、まず、この消弧ガス
の封入について説明する。
【0034】この実施形態の場合、まず、一方の遮断部
1が収納されている金属タンク3の中には、SLF遮断
性能は劣るが、BTF遮断性能に優れている消弧ガス、
例えばSF6 ガスとCF4 (四フッ化炭素)ガスの混合ガ
スが封入されている。ここでCF4 ガスのGWPは6,
300である。
【0035】次に、他方の遮断部2が収納されている金
属タンク4の中には、BTF遮断性能は劣るが、SLF
遮断性能に優れている消弧ガス、例えばSF6 ガスとC
4(メタン)ガスの混合ガスが封入されている。ここ
で、CH4 のGWPは24.5である。
【0036】すなわち、この実施形態では、何れもSF
6 ガスと、このSF6 ガスよりGWPが小さいガスとの
混合ガス、つまり(SF6+CF4)ガスと、(SF6+CH
4)ガスが、夫々遮断部1と遮断部2の消弧ガスとして用
いられていることになる。
【0037】次に、この実施形態の動作について説明す
ると、この図1では、上記したように、投入状態が示さ
れている。そして、このとき、遮断部1側のブッシング
端子24から電流が流入するものとした場合、電流の流
路は遮断部1側の導体25から導体10、集電子26、
パッファシリンダ18、可動主接触子16、固定主接触
子14、固定子台13、絶縁スペーサ5の導体12を通
り、遮断部2側に流入し、固定子台13、固定主接触子
14、可動主接触子16、パッファシリンダ18、集電
子26、導体10、導体25を径由して、遮断部2側の
ブッシング端子24に電流が流出する流路となる。
【0038】そこで、このように電流が流れている状態
のとき、ある時点で操作器6に遮断指令が与えられたと
する。そうすると操作器6により操作ロッド23が図面
で右方に駆動され、これにより、遮断部1が動作を開始
し、遮断部1に連結された回転レバー22、絶縁性ロッ
ド21を介して、可動主接触子16と可動アーク接触子
17及びパッファシリンダ18が右方に駆動される。
【0039】この結果、遮断部1の固定主接触子14と
可動主接触子16が開離し、続いて固定アーク接触子1
5と可動アーク接触子17が開離して、これら接触子間
にアークが発生する。同時にパッファ室20内の消弧ガ
スが圧縮され、高圧ガスが発生し、これがノズル28か
ら噴出して遮断部1のアークに吹付けられる。
【0040】また、この遮断部1の動作開始と同時に遮
断部2も動作を開始する。つまり、遮断部1側の操作ロ
ッド23、回転レバー22、リンク機構27、遮断部2
側の回転レバー22、絶縁性ロッド21を介して、遮断
部2の可動主接触子16と可動アーク接触子17及びパ
ッファシリンダ18が左方に駆動される。
【0041】この結果、遮断部2側の固定主接触子14
と可動主接触子16がまず開離し、続いて固定アーク接
触子15と可動アーク接触子17が開離し、これら接触
子間にアークが発生する。同時にパッファ室20内の消
弧ガスが圧縮され、高圧ガスが発生し、これがノズル2
8を介して遮断部2のアークに吹付けられる。
【0042】このとき、遮断部1のアークと遮断部2の
アークは電気的に直列であり、この状態で、一方の遮断
部1のアークにはBTF遮断性能に優れた(SF6+CF
4)ガスが消弧ガスとして吹付けられ、他方の遮断部2の
アークにはSLF遮断性能に優れた(SF6+CH4)ガス
が消弧ガスとして吹付けられる。
【0043】この結果、遮断部1ではBTF遮断性能が
満足され、遮断部2ではSLF遮断性能が満足されるこ
とになり、従って、この実施形態によれば、BTF遮断
とSLF遮断の両方の性能を満足させることができ、S
6 ガスと同等の遮断性能を有するガス吹付け遮断器が
得られることになる。
【0044】そして、この実施形態では、消弧ガスがS
6 単体のガスではなく、GWPの小さいガスとの混合
ガスになっているので、SF6 ガスの使用量が削減で
き、SF6 ガスと同等の遮断性能を備えながら地球温暖
化防止に有効なガス吹付け遮断器を得ることができる。
【0045】なお、この実施形態は、遮断部にパッファ
形を適用している。この結果、二重圧力方式の場合に必
要な、予め圧縮された高圧の消弧ガスを蓄えるためのリ
ザーバが不要になるので、ガス使用量を更に削減できる
効果がある。
【0046】また、この実施形態は、絶縁スペーサ5を
介して締結された接地タンク(金属タンク3、4)内に各
々の遮断部を収納しているので、タンク全長を短くする
ことができ、経済的な効果があり、このとき、更に2基
のパッファ形遮断部を同一操作器で操作するようにして
いる点でも経済的な効果がある。
【0047】次に、本発明の他の実施形態について説明
すると、まず、図4は本発明の第2の実施形態で、ここ
でも本発明をパッファ形のガス吹付け遮断器に適用し、
遮断器が投入状態にあるときの断面図が示されている
が、ここで、この図4の実施形態では碍子形の遮断器に
なっている。
【0048】そして、この碍子形のパッファ形ガス吹付
け遮断器は、遮断部31と遮断部32、ポリマー碍管3
3とポリマー碍管34、機構ケース35、ポリマー碍管
36及び操作器6から構成されている。ここで、ポリマ
ー碍管とは、例えばシリコンゴムなどの高分子材料で被
覆した碍管のことで、通常の碍管に比して、軽量化と小
型化が容易で、耐震性にも優れているという特徴があ
る。
【0049】ここで、ポリマー碍管33とポリマー碍管
34は機構ケース35に固定され、垂直に設置したポリ
マー碍管36の頂部に水平に保持してある。そして、遮
断部31と遮断部32は、これらのポリマー碍管33と
ポリマー碍管34の内部に夫々収納されている。
【0050】そして、これら遮断部31と遮断部32
は、基本的には図1の実施形態における遮断部1と遮断
部2と同じ構成で、遮断部31側と遮断部32の両端に
ある端子37に固定された固定子台13と、これに取付
けられた固定主接触子14及び固定アーク接触子15、
この固定主接触子14及び固定アーク接触子15と接離
可能に設けられた可動主接触子16及び可動アーク接触
子17、これら可動主接触子16及び可動アーク接触子
17と一体で動くパッファシリンダ18、それにパッフ
ァシリンダ18の中に挿入される固定ピストン19で構
成されている。
【0051】このとき固定ピストン19は、パッファシ
リンダ18の内壁面と摺動するように設けられていて、
パッファシリンダ18の内壁面、可動アーク接触子17
の外周面及び固定ピストン19でパッファ室20が形成
されるようになっている。
【0052】そして、このパッファ室20は、固定主接
触子14及び固定アーク接触子15と可動主接触子16
及び可動アーク接触子17との開極動作時に容積が減少
するように構成されている。
【0053】このため、可動アーク接触子17の固定ア
ーク接触子15側とは反対側にある端部は、導体10を
貫通する絶縁性ロッド21に連結され、夫々リンク40
を介してリンク機構39に連結され、操作ロッド23を
介して操作器6に連結されている。
【0054】また、パッファシリンダ18にはノズル2
8が取付けてあり、これにより、遮断時、固定アーク接
触子15と可動アーク接触子17の間に発生するアーク
に、圧縮された消弧ガスが吹付けられるようになってい
る。
【0055】このとき、パッファシリンダ18は、その
外周面に嵌合摺動している集電子26を介して導体10
に電気的に接続され、更に導体10は、機構ケース35
内に設けられた接続導体38に接続され、これにより、
遮断部31側と遮断部32側の導体10が直列になるよ
うに接続される。
【0056】また、機構ケース35の遮断部32側の側
面には孔41が設けてあり、遮断部31側の側面には絶
縁性パイプ42が取付けてある。そして、これにより遮
断部32が収納されているポリマー碍管33の内部はポ
リマー碍管36の内部に連通され、遮断部31の内部に
はガスが給排気できるようにしてある。
【0057】なお、この実施形態でも、パッファ形の遮
断部が、遮断部31と遮断部32で同一の形状で同一の
寸法になっているが、各部の寸法や構造が異なった状態
で実施しても良い。また、ここでは、両遮断部ともパッ
ファシリンダ18の動作方向を水平方向にしているが、
傾斜方向や鉛直方向になるように配置しても良い。
【0058】次に動作について説明すると、この実施形
態の場合、まず、一方の遮断部31が収納されているポ
リマー碍管33の中には、SLF遮断性能は劣るが、B
TF遮断性能に優れている消弧ガス、例えばSF6 ガス
とN2 (窒素)ガスの混合ガスが封入されている。ここ
で、N2 ガスはGWPと無関係である。
【0059】次に、他方の遮断部32が収納されている
ポリマー碍管34の中には、BTF遮断性能は劣るが、
SLF遮断性能に優れている消弧ガス、例えばSF6
スとH2 (水素)ガスの混合ガスが封入されている。ここ
でH2 ガスはGWPと無関係である。
【0060】すなわち、この図4の実施形態では、何れ
もSF6 ガスと、GWPとは無関係なガスとの混合ガ
ス、つまり(SF6+N2)ガスと、(SF6+H2)ガスが、
夫々遮断部31と遮断部32の消弧ガスとして用いられ
ていることになる。
【0061】次に、この実施形態の動作について説明す
ると、この図4では、上記したように、投入状態が示さ
れている。そして、このとき、遮断部1側のブッシング
端子24から電流が流入するものとした場合、電流の流
路は、遮断部1側の端子37から固定子台13、固定主
接触子14、可動主接触子16、パッファシリンダ1
8、集電子26、導体10、接続導体38、遮断部32
側の導体10、集電子26、パッファシリンダ18、可
動主接触子16、固定主接触子14、それに固定子台1
3を経由して遮断部32側の端子37に電流が流出する
流路となる。
【0062】そこで、このように電流が流れている状態
のとき、ある時点で操作器6に遮断指令が与えられたと
する。そうすると操作器6により操作ロッド23が図面
で右方に駆動され、これにより、リンク機構39が下方
に移動する。
【0063】このため、遮断部31側と遮断部32側の
リンク40、絶縁性ロッド21を介して、遮断部31と
遮断部32の双方の可動主接触子16と可動アーク接触
子17及びパッファシリンダ18が左方向と右方向に夫
々駆動される。
【0064】そこで、遮断部31と遮断部32の固定主
接触子14と可動主接触子16がまず開離し、続いて固
定アーク接触子15と可動アーク接触子17が開離し、
これら接触子間にアークが発生する。同時に夫々のパッ
ファ室20内の消弧ガスが圧縮され、高圧ガスが発生
し、これがノズル28を介して遮断部2のアークに吹付
けられる。
【0065】このとき、遮断部31のアークと遮断部3
2のアークは電気的に直列になっていて、この状態で、
一方の遮断部31のアークにはBTF遮断性能に優れた
(SF6+N2)ガスが消弧ガスとして吹付けられ、他方の
遮断部32のアークにはSLF遮断性能に優れた(SF6
+H2)ガスが消弧ガスとして吹付けられる。
【0066】この結果、遮断部31ではBTF遮断性能
が満足され、遮断部32ではSLF遮断性能が満足され
ることになり、従って、この実施形態によれば、BTF
遮断とSLF遮断の両方の性能を満足させることがで
き、SF6 ガスと同等の遮断性能を有するガス吹付け遮
断器が得られることになる。
【0067】そして、この図4の実施形態では、消弧ガ
スがSF6 ガス単体ではなく、GWPと無関係なガスと
の混合ガスになっているので、SF6 ガスの使用量が削
減でき、SF6 ガスと同等の遮断性能を備えながら地球
温暖化防止に有効なガス吹付け遮断器を得ることができ
る。
【0068】なお、この実施形態は、遮断部にパッファ
形を適用している。この結果、二重圧力方式の場合に必
要な、予め圧縮された高圧の消弧ガスを蓄えるためのリ
ザーバが不要になるので、ガス使用量を更に削減できる
効果がある。
【0069】また、この図4の実施形態では、消弧ガス
が容積の小さいポリマー碍管33、34、36内に限定
して封入されており、従って、接地された金属タンク内
に遮断部を収納した場合に比較して大幅にSF6 ガスの
使用量が削減でき、一段と地球温暖防止に効果がある。
【0070】加えて、この実施形態では、2基のパッフ
ァ形の遮断部が同一の操作器で共通に操作されるように
してあるので、経済的にも有利であるという効果もあ
る。
【0071】次に、図5は本発明の第3の実施形態で、
図1の実施形態と同じく、本発明をパッファ形のガス吹
付け遮断器に適用した場合の一実施形態で、遮断器が投
入状態にあるときの断面図が示されている点も、図1と
同じである。
【0072】そして、遮断部51と遮断部52は、図1
の実施形態における遮断部1と遮断部2と同じであり、
金属タンク3と金属タンク4、絶縁スペーサ5及び操作
器6も同じで、これら金属タンク3と金属タンク4が絶
縁スペーサ5を挟んでボルトで締結されている点も同じ
である。
【0073】しかして、この図5の実施形態では、各遮
断部に更に絶縁性タンク53、54を設け、これらの中
に遮断部51と遮断部52を夫々収納するようにしてい
る点が図1の実施形態とは異なっている。
【0074】そして、この実施形態の場合、まず、一方
の遮断部51が収納されている絶縁性タンク53の中に
は、SLF遮断性能は劣るが、BTF遮断性能に優れた
消弧ガス、例えばC26 ガス、又はこのC26 ガスと
CF4 ガスの混合ガスが封入されている。ここでC26
ガスのGWPは12で、CF4 ガスのGWPは6,30
0である。
【0075】次に、他方の遮断部52が収納されている
絶縁性タンク54の中には、BTF遮断性能は劣るが、
SLF遮断性能に優れた消弧ガス、例えばCH4 ガス、
又はこのCH4 ガスとCF4 ガスの混合ガスが封入され
ている。ここでCH4 ガスのGWPは24.5で、CF4
ガスのGWPは6,300である。
【0076】すなわち、この図5の実施形態では、遮断
部51と遮断部52の消弧ガスとして、何れもGWPが
SF6 ガスより小さいC26 単体のガスとCH4 単体
のガス、或いはGWPが小さいガス同士の混合ガスであ
る(C26+CF4)ガスと(CH4+CF4)ガスが用いら
れていることになる。
【0077】そして、更に、この図5の実施形態では、
例えば窒素や空気など、GWPには無関係な絶縁性気体
が、所定の圧力で金属タンク3、4の中に封入してあ
り、このため、絶縁スペーサ5には孔55が設けてあっ
て、両タンク内が連通されているようにしてある。
【0078】ここで、絶縁性タンク53、54の中に収
納されている遮断部51、52は、上記したように、図
1の実施形態における遮断部1、2と同じ構成になって
いるので、構成についての詳しい説明は省略し、動作に
ついても同じく詳しい説明は省略する。
【0079】なお、この実施形態でも、パッファ形の遮
断部が、遮断部51と遮断部52で同一の形状で同一の
寸法になっているが、各部の寸法や構造が異なった状態
で実施しても良い。また、ここでは、両遮断部ともパッ
ファシリンダ18の動作方向を水平方向にしているが、
鉛直方向になるように配置しても良い。
【0080】この図5の実施形態でも、遮断部51と遮
断部52のアークは電気的に直列であり、この状態で遮
断部51のアークにはBTF遮断性能に優れた消弧ガ
ス、すなわちC26 ガス、又はC26 ガスとCF4
スの混合ガスが吹付けられ、遮断部52のアークにはS
LF遮断性能に優れた消弧ガス、すなわちCH4 ガス、
又はCH4 ガスとCF4 との混合ガスが吹付けられる。
【0081】従って、この実施形態によっても、BTF
遮断性能とSLF遮断性能の双方を満足させることがで
き、SF6 ガスと同等の遮断性能を有する地球温暖化防
止に好適なガス吹付け遮断器が得られる。
【0082】そして、この図5の実施形態では、対地間
絶縁にはGWPに関係のない窒素や空気なとの絶縁性気
体を使用し、消弧ガスが封入される部分の容積を絶縁性
タンク53、54内に限定できるようにしている。
【0083】従って、この実施形態によれば、GWPを
有するガスの使用量が更に削減できるので、一段と地球
温暖化防止に貢献することができるという効果があり、
ここでも、2基のパッファ形の遮断部が同一操作器で操
作できるので、経済的な効果がある。
【0084】次に、図6は本発明の第4の実施形態で、
本発明をパッファ形とニ重圧力方式とを組合せたガス吹
付け遮断器に適用した場合の一実施形態で、遮断器が投
入状態にあるときの断面図が示されている点は図1と同
じである。
【0085】この図6において、遮断部71はパッファ
形の遮断部で、遮断部72が二重圧力方式の遮断部であ
り、従って、この図6の実施形態は、図1の実施形態に
おける遮断部2をニ重圧力方式の遮断部72に置換した
ものに相当する。
【0086】このため、金属タンク3、4と絶縁スペー
サ5及び操作器6は、図1の実施形態の場合と同じであ
り、遮断部71を収納した金属タンク3と遮断部72を
収納した金属タンク4が絶縁スペーサ5を挟んでボルト
で締結されている点も同じである。
【0087】そして、パッファ形の遮断部71が収納さ
れている金属タンク3の中には、SLF遮断性能は劣る
が、BTF遮断性能に優れた消弧ガス、例えばCF4
スとN2 ガスの混合ガスが封入されている。ここで、C
4 ガスのGWPが6,300で、N2 ガスはGWPに
無関係なことは、既に説明した通りである。
【0088】他方、ニ重圧力方式の遮断部72が収納さ
れている金属タンク4の中には、例えばSLF遮断性能
に優れてはいるが、音速が比較的速くGWPが24.5
のCH4 ガスとGWPに無関係なH2 ガスの混合ガスが
封入されている。
【0089】すなわち、この図6の実施形態では、遮断
部71と遮断部72の消弧ガスとして、何れもGWPが
SF6 ガスより小さいガスと、GWPに無関係なガスと
の混合ガスである(CF4+N2)と(CH4+H2)が用いら
れていることになる。
【0090】ここで、パッファ形の遮断部71の構成は
図1で説明した遮断部1と同様であるので説明は省略
し、二重圧力方式の遮断部72の構成について説明する
と、この遮断部72は、金属タンク4内において、導体
10と、これを金属タンク4に支持するための絶縁筒1
1を備えている。
【0091】そして、絶縁スペーサ5の導体12に固定
された中空固定子台73と、中空固定子台73に取付け
られた固定主接触子74、固定アーク接触子75、この
固定主接触子74及び固定アーク接触子75と接離可能
に設けられ、一体に形成された可動主接触子77及び可
動アーク接触子78を備えている。
【0092】ここで、可動アーク接触子78の両端部の
うち、固定アーク接触子75側とは反対側の端部にある
絶縁性ロッド21は、絶縁筒11を貫通して、この遮断
部72側の回転レバー22と、リンク機構27及び遮断
部71側の回転レバー22を介して、操作器6の操作ロ
ッド23に連結されている。
【0093】また、遮断部72側のブッシング端子24
からは、導体25が導体10に電気的に接続され、更に
導体10には、可動主接触子77の外周面と摺動する集
電子79が接続されている。
【0094】ここで遮断部72は、二重圧力方式である
ため、金属タンク4の外部に配管系80が設けられ、こ
こには金属タンク4内に封入されている消弧ガスを圧縮
して高圧ガスにするコンプレッサCと、圧縮された高圧
ガスを貯蔵しておくためのリザーバR、それに遮断動作
時に高圧ガスを中空固定子台73に導入するための制御
弁81が備えられている。
【0095】そして、この制御弁81は、リンク機構2
7に連結しているレバー82により開閉動作され、絶縁
性パイプ83を介して中空固定子台73の中に連通され
ている。
【0096】なお、この実施形態では、遮断部71のパ
ッファシリンダ18及び遮断部72の可動主接触子77
の動作方向が水平方向にしてあるが、鉛直方向に配置し
ても良い。
【0097】次に、この図6の実施形態の動作について
説明する。ここで、まず、この図6に示す投入状態で
は、遮断部71側のブッシング端子24から流入した電
流は、導体25、導体10、集電子26、パッファシリ
ンダ18、可動主接触子16、固定主接触子14、固定
子台13、それに絶縁スペーサ5の導体12を介して遮
断部72側に流入する。そして、ここから中空固定子台
73、固定主接触子74、可動主接触子77、集電子7
9、導体10、導体25を径由して、遮断部72側のブ
ッシング端子24に流出する。
【0098】次に、遮断動作について説明する。ここ
で、遮断部71の動作は、図1の遮断部1と同様である
ので、説明は省略し、二重圧力方式の遮断部72の動作
について説明する。
【0099】操作器6に遮断指令が与えられると操作ロ
ッド23が右方に駆動される。これにより遮断部71側
の回転レバー22、リンク機構27、遮断部72側の回
転レバー22、絶縁性ロッド21を介して、遮断部72
の可動主接触子77と可動アーク接触子78が左方に駆
動される。
【0100】この結果、まず、固定主接触子74と可動
主接触子77が開離し、続いて固定アーク接触子75と
可動アーク接触子78が開離して、これら接触子間にア
ークが発生する。
【0101】同時に、レバー82を介して制御弁81が
左方に移動され、リザーバR内に予め高圧に圧縮されて
貯蔵されていた消弧ガスが、中空固定子台73を径由し
てノズル76から噴出し、固定アーク接触子75と可動
アーク接触子78間に発生したアークに吹付けられる。
【0102】このとき、遮断部71のアークと遮断部7
2のアークは電気的に直列であり、ここで、まず遮断部
71のアークにはBTF遮断性能に優れたガス、すなわ
ちGWPが6,300のCF4 ガスとGWPに無関係な
2 ガスの混合ガスが吹付けられる。
【0103】一方、このとき遮断部72のアークには、
SLF遮断性能には優れているが、音速が比較的速くて
GWPが24.5のCH4 ガスとGWPに無関係なH2
ガスの混合ガスが吹付けられる。
【0104】しかし、後者の遮断部72はニ重圧力方式
であるため、音速が速い消弧ガスに対しても、高い圧力
で長時間吹付けができ、アーク時間幅の確保が容易であ
るため、パッファ形よりも遮断性能が優れており、この
結果、所要のSLF遮断性能を充分に満足させることが
できる。
【0105】従って、この図6の実施形態によっても、
BTF遮断及びSLF遮断の両方の性能を満足すること
ができ、SF6 ガスと同等の遮断性能を有しながら地球
温暖化防止に大きく貢献することができるガス吹付け遮
断器が得られる。
【0106】また、このとき両遮断部71、72とも、
消弧ガスとして、GWPを持つガスとGWPに無関係な
ガスを混合して使用しているため、GWPが等価的に低
減されるので、環境への影響が軽減でき、一段と地球温
暖化防止に効果的であり、更に、パッファ形の遮断部と
二重圧力方式の遮断部が同一の操作器で操作するように
しており、経済的な効果がある。
【0107】次に、図7は本発明の第5の実施形態で、
本発明をニ重圧力方式のガス吹付け遮断器に適用した場
合の一実施形態であり、ここでも遮断器が投入状態にあ
るときの断面図が示されている点は図1と同じである。
【0108】この図7において、遮断部91と遮断部9
2は、共に二重圧力方式の遮断部であり、従って、この
図7の実施形態は、図5の実施形態における遮断部72
もニ重圧力方式の遮断部に置換したものに相当する。
【0109】このため、金属タンク3、4と絶縁スペー
サ5及び操作器6は、図1の実施形態の場合と同じであ
り、遮断部91を収納した金属タンク3と遮断部92を
収納した金属タンク4が絶縁スペーサ5を挟んでボルト
で締結されている点も同じである。
【0110】そして、この実施形態では、まず金属タン
ク3の中には、BTF遮断性能に優れてはいるが、音速
が比較的速くGWPに無関係な例えばN2 ガス、又はN
2 ガスと空気の混合ガスが封入されている。ここで、空
気も比較的音速が速くGWPに無関係な気体である。
【0111】他方、金属タンク4の中には、例えばSL
F遮断性能には優れているが、音速が比較的速くGWP
に無関係なH2 ガス、又はH2 ガスと空気の混合ガスが
封入されている。
【0112】すなわち、この図7の実施形態では、遮断
部91と遮断部92の消弧ガスとして、何れも、比較的
音速が速くGWPに無関係なガスであるN2 とH2 、或
いはこれらGWPに無関係なガス同士の混合ガスである
(N2+空気)と(H2+空気)が用いられていることにな
る。
【0113】そして、この図7の実施形態の場合、遮断
部91及び遮断部92は、何れも図6の実施形態におけ
る遮断部72と同じであり、従って、これらの構成につ
いての説明は省略する。
【0114】なお、この実施形態では、左右2基の二重
圧力方式の遮断部が同一寸法で同一構造になっている
が、各部の寸法や構造が異なっていても良い。また、可
動主接触子77と可動アーク接触子78の動作方向も水
平方向にしてあるが、鉛直方向になるように配置しても
良い。
【0115】次に、この図7の実施形態の動作について
説明する。ここで、まず、この図7に示す投入状態で
は、遮断部91側のブッシング端子24から流入した電
流は、導体25、導体10、集電子79、可動主接触子
77、固定主接触子74、中空固定子台73、それに絶
縁スペーサ5の導体12を介して遮断部92側に流入す
る。そして、更に中空固定子台73、固定主接触子7
4、可動主接触子77、集電子79、導体10、導体2
5を径由して、遮断部92側のブッシング端子24に流
出する。
【0116】ここで、遮断時での遮断部91と遮断部9
2の動作については、図6に示した遮断部72と同様で
あり、従って、説明は省略するが、このとき、遮断部9
1のアークと遮断部92のアークは電気的に直列であ
る。
【0117】そして、遮断部91のアークには、BTF
遮断性能は優れているが、音速が比較的速くGWPに無
関係なN2 ガス、又はN2 ガスと比較的音速が早くGW
Pに無関係な空気の混合ガスが吹付けられる。
【0118】しかし、このとき遮断部91はニ重圧力方
式であるため、音速が速い消弧ガスに対しても、高い圧
力で長時間吹付けができ、アーク時間幅の確保が容易で
あるため、パッファ形よりも遮断性能が優れており、所
要のBTF遮断性能を容易に満足させることができる。
【0119】また、遮断部92のアークには、SLF遮
断性能は優れているが、音速が比較的速くGWPに無関
係なH2 ガス、又はH2 ガスと比較的音速が速くGWP
に無関係な空気の混合ガスが吹付けられる。
【0120】しかし、このときも、遮断部92はニ重圧
力方式であるため、音速が速い消弧ガスに対しても、高
い圧力で長時間吹付けができ、アーク時間幅の確保が容
易であるため、やはりパッファ形よりも遮断性能が優れ
ており、同じく所要のSLF遮断性能を容易に満足させ
ることができる。
【0121】従って、この図7の実施形態によっても、
BTF遮断及びSLF遮断の両方の性能を満足すること
ができ、SF6 ガスと同等の遮断性能を有する地球温暖
化防止に好適なガス吹付け遮断器が得られる。
【0122】また、この実施形態では、GWPに無関係
な空気や窒素、水素など単一組成のガス、又はこれらの
混合ガスをBTF遮断用の遮断部とSLF遮断用の遮断
部の両方に使用しているため、地球温暖化防止に最適な
ガス吹付け遮断器が得られる効果がある。
【0123】更にこのとき、この実施形態では、2基の
遮断部の可動接触子及び制御弁を単一の操作器で操作す
るようにしており、経済的な効果がある。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、代替ガスを使用して
も、SF6 ガスを使用した場合と同等以上の遮断性能を
得ることができるので、地球温暖化防止に好適なガス吹
付け遮断器を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス吹付け遮断器の第1の実施形
態を示す断面図である。
【図2】ガス吹付け遮断器による電流零点直後の過渡回
復電圧特性の一例を示す特性図である。
【図3】SF6 代替ガスの特性を示す説明図である。
【図4】本発明によるガス吹付け遮断器の第2の実施形
態を示す断面図である。
【図5】本発明によるガス吹付け遮断器の第3の実施形
態を示す断面図である。
【図6】本発明によるガス吹付け遮断器の第4の実施形
態を示す断面図である。
【図7】本発明によるガス吹付け遮断器の第5の実施形
態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2、31、32、51、52、71、72、91、
92 遮断部 3、4 金属タンク 5 絶縁スペーサ 6 操作器 10、12、25 導体 11 絶縁筒 12 導体 13 固定子台 14、74 固定主接触子 15、75 固定アーク接触子 16、77 可動主接触子 17、78 可動アーク接触子 18 パッファシリンダ 19 固定ピストン 20 パッファ室 21 絶縁性ロッド 22 回転レバー 23 操作ロッド 24 ブッシング端子 26 集電子 27、39 リンク機構 28、76 ノズル 33、34、36 ポリマー碍管 53、54 絶縁性タンク 81 制御弁 R リザーバ C コンプレッサ
フロントページの続き (72)発明者 大下 陽一 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 矢野 眞 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 5G001 AA13 BB03 BB04 5G017 AA11 BB01 DD01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2基の遮断部を電気的に直列
    に接続したガス吹付け遮断器において、 前記遮断部の一方と他方で異なった消弧ガスが封入され
    ていることを特徴とするガス吹付け遮断器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方が六弗化硫黄ガスで、他方が六弗化
    硫黄ガスと地球温暖化ポテンシャルが六弗化硫黄ガスよ
    り小さいガスの混合ガスであることを特徴とするガス吹
    付け遮断器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方が六弗化硫黄ガスで、他方が六弗化
    硫黄ガスと地球温暖化ポテンシャルに無関係なガスの混
    合ガスであることを特徴とするガス吹付け遮断器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖化ポテンシャル
    が六弗化硫黄ガスより小さいガスであることを特徴とす
    るガス吹付け遮断器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖化ポテンシャル
    が六弗化硫黄ガスより小さいガス同志の混合ガスである
    ことを特徴とするガス吹付け遮断器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖化ポテンシャル
    が六弗素硫黄ガスより小さいガスと地球温暖化ポテンシ
    ャルに無関係なガスの混合ガスであることを特徴とする
    ガス吹付け遮断器。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の発明において 前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖化ポテンシャル
    に無関係なガスであることを特徴とするガス吹付け遮断
    器。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の発明において、 前記消弧ガスの一方と他方が、地球温暖化ポテンシャル
    に無関係なガス同志の混合ガスであることを特徴とする
    ガス吹付け遮断器。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部が絶縁スペーサで区分された接地金属タンク
    内に収納されていることを特徴とするガス吹付け遮断
    器。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部が各々絶縁性容器内に設置され、対地間を大
    気で絶縁したことを特徴とするガス吹付け遮断器。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部が各々接地された金属タンク内に設けられて
    いる絶縁性容器内に設置されていることを特徴とするガ
    ス吹付け遮断器。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の発明において、 前記接地された金属タンクと前記絶縁性容器とで囲まれ
    た空間に絶縁性ガスが封入されていることを特徴とする
    ガス吹付け遮断器。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部の全てがパッファ形の遮断部であることを特
    徴とするガス吹付け遮断器。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部の一部が二重圧力方式のガス吹付け遮断部で
    あることを特徴とするガス吹付け遮断器。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部の全てが二重圧力方式のガス吹付け遮断部で
    あることを特徴とするガス吹付け遮断器。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の発明において、 前記遮断部の全てが同一操作器により駆動されることを
    特徴とするガス吹付け遮断器。
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