JP2003348505A - 情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003348505A
JP2003348505A JP2002153003A JP2002153003A JP2003348505A JP 2003348505 A JP2003348505 A JP 2003348505A JP 2002153003 A JP2002153003 A JP 2002153003A JP 2002153003 A JP2002153003 A JP 2002153003A JP 2003348505 A JP2003348505 A JP 2003348505A
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Application number
JP2002153003A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Hashimoto
慶隆 橋本
Mitsuharu Oki
光晴 大木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジョグダイヤルなどのデータ・ストリームの
探索方向を指示するユーザ入力装置を使って再生位置の
探索作業を支援する。 【解決手段】 ジョグダイヤルにより正方向再生と逆転
再生が行なわれる際に、現在再生している動画像のうち
で、再生された中で最後尾の画像と再生された中で最前
の画像との時間軸上での距離に応じて、ジョグダイヤル
の反応の度合いを自動で変更する。ユーザがジョグダイ
ヤルを駆使して、時間的にある範囲内に絞り込むと同時
に、ジョグダイヤルの回転角度に対して鈍い反応速度に
なるので、動画像に対するきめ細かな再生位置の操作を
簡単にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像などの時系
列的にデータが配列されてなるデータ・ストリームを取
り扱う情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並び
にコンピュータ・プログラムに係り、特に、データ・スト
リーム中から所望の再生位置を探索する作業を支援する
情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコン
ピュータ・プログラムに関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、ジョグダイヤ
ルなどのデータ・ストリームの探索方向を指示するユー
ザ入力装置を使って再生位置の探索作業を支援する情報
処理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュ
ータ・プログラムに係り、特に、ジョグダイヤルの微妙
なユーザ操作に頼らず所望の再生位置を探索する情報処
理装置及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュー
タ・プログラムに関する。
【0003】
【従来の技術】昨今、ビデオ・カメラの普及とも相俟っ
て、映像コンテンツの制作業者だけでなく、一般ユーザ
層でも動画像を撮影することが可能となってきた。これ
に伴い、動画像を編集する機会も増えてきた。例えば、
動画像の中から、1枚のベスト・ショットである画像を
取り出したいという要望もある。
【0004】このように、時系列的に配列された多数の
画像フレームの中から所望のフレームを取り出す、ある
いは所望の再生位置を探索するという作業においては、
例えばジョグダイヤルのようなユーザ入力装置を利用す
ると効果的である。ジョグダイヤルは、ダイヤルの回転
方向によってデータ・ストリームの探索方向を指定する
とともに、ダイヤルの回転角度によって毎回の探索時の
変位量(若しくは移動速度)を指定することができる。
【0005】ジョグダイヤルを装備した画像表示装置
は、ジョグダイヤルの他に、CRT(Cathode Ray Tub
e)ディスプレイや液晶ディスプレイなどの動画像を表
示する表示デバイスと、動画像を読み込む外部機器イン
ターフェースなどを備えている。外部機器インターフェ
ースには、ビデオテープや、ハード・ディスク・ドライブ
(HDD)、CD−ROMやMOなど動画像が記録され
ているメディアが接続されており、画像データを読み込
むことができる。ジョグダイヤルの状態(後述)に応じ
て、動画像が記録されているメディアから、外部機器イ
ンターフェースを介して、画像が次々と読み込まれて表
示デバイスに次々と表示される。したがって、ユーザ
は、表示デバイスに表示される画像を見ながら、ジョグ
ダイヤルを操作することによって、所望の1枚の画像を
選び出すことができる。
【0006】ここで、ジョグダイヤルを用いた画像フレ
ームの探索操作について詳解する。ジョグダイヤルの回
転する角度に応じて、再生速度が変更することができ
る。図1にその様子を示す。ジョグダイヤルは、例え
ば、−100度(反時計回りに100度)から、+10
0度(時計回りに100度)まで自由に回転するダイヤ
ルであり、ユーザが摘んで回すことができる。
【0007】このダイヤルには、機械バネが連結されて
おり、ユーザが手を離すと、元の位置(0度)に戻るよ
うになっている。そして、ジョグダイヤルを装備した画
像表示装置では、ジョグダイヤルの回転角度θを検知し
て、その角度に応じて、例えば、θ×(θの絶対値)÷
400倍の速度で、動画像を表示デバイスから表示出力
するようになっている。つまり、20度だけ回転させる
と、20×20÷400=1倍速で動画像が再生され
る。また、−10度だけ回転させると、(−10)×1
0÷400=−0.25倍速で動画像が再生される(つ
まり、ゆっくりと逆転再生される。)。なお、ここで動
画像の再生速度を算出するために使用するθ×(θの絶
対値)÷400という式は一例であり、すべてのジョグ
ダイヤルによる速度がこの式で表されているとは限らな
い。
【0008】ユーザが動画像(つまり、時系列上に並べ
られた複数の画像フレーム)の中から所望の画像を選び
出すための具体的な過程を、図2並びに図3を用いて説
明する。
【0009】図2には、101−1、101−2、…、
101−1000という1000枚の画像よりなる動画
像を示している。より具体的には、徒競走のゴールを切
る瞬間、及び、時間的にその前後を撮影した1000枚
の画像を示している。この中から、ゴールを切る瞬間に
撮影された画像である101−700を、選び出したい
としよう。
【0010】ここで、ユーザがジョグダイヤルにより1
01−700を選び出す過程について、図3を参照しな
がら考察してみる。但し、同図において、横軸は時系列
に並んでいる画像(101−1から101−1000)
を示しており、その左端は101−1を、右端が101
−1000を表している。また、図中の矢印102は、
ユーザがジョグダイヤルを使って表示していった順番で
ある。
【0011】まず、ユーザは、ジョグダイヤルを正の方
向(時計回り)に回転させる。例えば、+80度だけ回
転させる。これにより、動画像は80×80÷400=
16倍の速さで再生される。すなわち、表示デバイスか
らは、101−1から順番に、図2に示す画像が16倍
速で次々と表示されていく(図3のア)。
【0012】ユーザは、表示デバイスに表示されていく
画像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬間の画像
が見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬間に、ジ
ョグダイヤルを0度の位置に戻せばよい。しかしなが
ら、16倍速という高速で次々と画像が表示されている
ので、人間の反応速度は追いつかず、ジョグダイヤルを
0度にした瞬間は、既にゴールを切る瞬間の画像(10
1−700」よりも進んだ画像(例えば、101−85
0)を表示している(図3のイ)。
【0013】そこで、ユーザは、ジョグダイヤルを負の
方向(反時計回り)に回転させて、逆転再生を試みる。
このときのジョグダイヤルの回転角度を−60度とすれ
ば、(−60)×60÷400=−9倍の速さで再生
(9倍速で逆転再生)される。つまり、101−850
から、101−849、101−848、…という順番
に、9倍速の速さで画像が次々と表示デバイスに表示さ
れていく。
【0014】ユーザは表示デバイスに表示されていく画
像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬間の画像が
見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬間に、ジョ
グダイヤルを0度の位置に戻す。しかし、9倍速という
高速で次々と画像が表示されていくので、人間の反応速
度は追いつかず、ジョグダイヤルを0度にした瞬間は、
既にゴールを切る瞬間の画像(101−700)よりも
手前の画像(例えば、101−650)を表示している
(図3のウ)。
【0015】そこで、ユーザは、正の方向(時計回り)
にジョグダイヤルを回転させて、正方向の再生を再度試
みる。このときのジョグダイヤルの回転角度を20度と
すれば、20×20÷400=1倍の速さで再生され
る。つまり、101−650から、101−651、1
01−652、…という順番に、1倍速の速さで画像が
次々と表示デバイスに表示されていく。
【0016】ユーザは表示デバイスに表示されていく画
像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬間の画像が
見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬間に、ジョ
グダイヤルを0度の位置に戻す。しかし、人間の反応速
度は追いつかず、ジョグダイヤルを0度にした瞬間は、
既にゴールを切る瞬間の画像(101−700)よりも
僅かに進んだ画像(例えば、101−710)を表示し
ている(図3のエ)。
【0017】そこで、ユーザは、負の方向(反時計回
り)にジョグダイヤルを回転させて、逆転再生を再度試
みる。このときのジョグダイヤルの回転角度を−10度
とすると、(−10)×10÷400=−0.25倍の
速さで再生(0.25倍速で逆転再生)される。つま
り、101−710から、101−709、101−7
08、…という順番に、0.25倍速の速さで画像が次
々と表示デバイスに表示されていく。
【0018】ユーザは表示デバイスに表示されていく画
像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬間の画像が
見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬間に、ジョ
グダイヤルを0度の位置に戻す。しかし、人間の反応速
度は追いつかず、ジョグダイヤルを0度にした瞬間は、
既にゴールを切る瞬間の画像(101−700)よりも
僅かに前の画像(例えば、101−695)を表示して
いる(図3のオ)。
【0019】そこで、ユーザは、正の方向(時計回り)
にジョグダイヤルを回転させて、正方向の再生を再度試
みる。このときのジョグダイヤルの回転角度を5度とす
ると、5×5÷400=0.0625倍の速さで再生さ
れる。つまり、101−695から、101−696、
101−697、…という順番に、0.0625倍速の
速さで画像が次々と表示デバイスに表示されていく。
【0020】ユーザは表示デバイスに表示されていく画
像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬間の画像が
見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬間に、ジョ
グダイヤルを0度の位置に戻す。0.0625倍という
低速で画像が次々と変化していくので、これに人間の反
応速度は追いつくことができる。したがって、ジョグダ
イヤルを0度にした瞬間、丁度、ゴールを切る瞬間の画
像(101−700)を表示させることができる(図3
のカ)。
【0021】このようにして、ユーザはジョグダイヤル
の操作を駆使して、所望の画像(101−700)を得
ることができる。図3の矢印102が示すように、ジョ
グダイヤルの操作に応じて、101−1から出発して1
01−850まで16倍速で再生される。そして、10
1−650まで9倍速で逆転再生される。そして、10
1−710まで1倍速で再生される。そして、101−
695まで0.25倍速で逆転再生される。そして、最
後に、101−700まで、0.0625倍速で再生さ
れる。
【0022】ここでは説明の簡素化のために、数回の再
生と逆転再生を繰り返して、所望の画像(101−70
0)を得ることができるとして説明した。しかしなが
ら、実際には、再生及び逆転再生をし続けることで、所
望の画像のところで思うように再生を停止することは難
しい。したがって、101−700を中心に行ったり来
たりすることになる。この様子を、図3の参照番号10
3の矢印で示している。この矢印が意味するところは、
102と同じであり、説明を省略する。このように、時
には数10回にも及ぶ、再生と逆転再生を繰り返して、
ようやく101−700にたどり着くことができる。
【0023】特に、再生位置を特定する最終段階におい
て、ジョグダイヤル操作が問題となってくる。最初のう
ちは、大体どの位置にあるかを選べばよいだけなので、
操作は比較的簡単である。しかし、101−700近辺
に絞れた後は、ジョグダイヤルの回転角度を微妙に変え
ながら操作していかなくてはいけない。
【0024】ここで、101−699を表示している状
態において、1枚先の101−700まで進める場合を
考えて見よう。このときのジョグダイヤルの回転角度が
10度であったとすると、10×10÷400=0.2
5倍速で画像が進んで行くので、0.133秒で101
−700が表示され、さらに、0.133秒たつと10
1−701を表示してしまう。つまり、0.133秒単
位で、ユーザはジョグダイヤルを操作しないといけな
い。なお、ここでのフレームレートは30フレーム/秒
としており、1倍速とは1秒間に30枚の画像を表示し
ていき、0.25倍速とは0.133秒に1枚の画像を
表示していくと仮定している。
【0025】また、ユーザがジョグダイヤルの回転角度
を正確に一定に保つのは困難であり、ユーザが常に注意
していないと、その回転角度が10度から20度に変わ
ってしまったりする。これでは、0.133秒単位で制
御できたとしても、急に速度が変わって101−700
を超えてしまう可能性もある。
【0026】このように、ジョグダイヤルは、およその
位置を指定するのには便利であるが、微調整をするには
難点がある。(なお、上述ではフレームレートとして3
0フレーム/秒として説明したが、これは一例であり、
後述する本発明が適用されるフレームレートを30フレ
ーム/秒に限定するものではない。)
【0027】すなわち、ユーザが明示的に特別なモード
変更を必要とせず、且つ、所望の画像近辺に近づいた
ら、ジョグダイヤルの回転角度に対して鈍い速度で動作
するような方式は存在しない。このため、所望の画像近
辺に近づいたあとは、細心の注意を払ってジョグダイヤ
ルの回転角度を微妙にずらさなければならない。
【0028】このような問題点を解決する手段として、
例えば、ジョグダイヤルに2つのモードを設けることも
考えられる。すなわち、第1のモードは、前述した通
り、角度θによってθ×(θの絶対値)÷400倍の速
度で表示するモードである。そして、第2のモードで
は、角度θによってθ×(θの絶対値)÷4000倍の
速度で表示するモードである。
【0029】おおよその位置を見つける際には、ジョグ
ダイヤルを第1のモードにして探索する(前述と同
様)。そして、101−700近辺に絞れた後は、第2
のモードに変更する。これにより、角度θを大きく変化
させても、再生される速度はとてもゆっくりであり、ユ
ーザは、細心の注意を払うことなく、ジョグダイヤルを
大きく回転させても所望の画像までゆっくりと近づける
ことができる。
【0030】しかしながら、この場合、ユーザはモード
切り替えを指示しなくてはいけないので、面倒である。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、デー
タ・ストリーム中から所望の再生位置を探索する作業を
好適に支援することができる、優れた情報処理装置及び
情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュータ・プログ
ラムを提供することにある。
【0032】本発明のさらなる目的は、ジョグダイヤル
などのデータ・ストリームの探索方向を指示するユーザ
入力装置を使って再生位置の探索作業を支援することが
できる、優れた情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒
体、並びにコンピュータ・プログラムを提供することに
ある。
【0033】本発明のさらなる目的は、ジョグダイヤル
の微妙なユーザ操作に頼らず所望の再生位置を探索する
ことができる、優れた情報処理装置及び情報処理方法、
記憶媒体、並びにコンピュータ・プログラムを提供する
ことにある。
【0034】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、時系列的にデータが配列されてなるデータ・ストリ
ーム中から所望の再生位置を探索する情報処理装置又は
情報処理方法であって、操作方向と各操作方向への変位
量を入力可能なユーザ入力手段又はステップと、前記ユ
ーザ入力手段又はステップにより入力された操作方向に
基づく再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく再
生速度を決定するデータ再生制御手段又はステップと、
前記データ再生制御手段又はステップにより決定された
再生方向及び再生速度でデータ・ストリームを再生する
データ再生手段又はステップとを備え、前記データ再生
制御手段又はステップは、前記データ再生手段により再
生された中で最後尾の再生位置と最前の再生位置との時
間軸上での距離に応じて、前記ユーザ入力手段の操作変
位量とデータの再生速度との関係を変更する、ことを特
徴とする情報処理装置又は情報処理方法である。
【0035】ここで、前記ユーザ入力手段は、例えばジ
ョグダイヤルのような回転操作子で構成することができ
る。このような場合には、前記データ再生制御手段又は
ステップは、前記回転操作子の回転方向に基づいて再生
方向を決定するとともに、前記回転操作子の回転変位量
に基づいて再生速度を決定することができる。
【0036】本発明の第1の側面に係る情報処理装置又
は情報処理方法は、動画像などの時系列的なデータ・ス
トリームから所望の再生位置を探索する作業を支援する
ことができる。すなわち、ジョグダイヤルのような探索
方向と1回当たりの探索時の変位量(又は走査速度)を
同時入力可能なユーザ入力装置を使って、微妙なユーザ
操作に頼らず所望の再生位置を効率的に探索することが
できる。
【0037】より具体的には、ジョグダイヤルにより正
方向への再生と、逆方向への再生(逆転再生)が行われ
た際に、現在再生している動画像(すなわち、時系列上
に並べられた複数の画像)のうちで、再生された中で最
後尾の画像と再生された中で最前の画像との時間軸上で
の距離に応じて、ジョグダイヤルの反応の度合いを自動
で適宜変更するようにしている。したがって、ユーザが
ジョグダイヤルを駆使して、時間的にある範囲内に絞り
込むと同時に、ジョグダイヤルの回転角度に対して鈍い
反応速度になるので、きめ細かな操作を簡単にすること
ができる。ジョグダイヤル自体は多数の動作モードを持
つ必要はなく、また、ユーザがモード指定などの操作を
行なう必要もない。
【0038】ここで、前記データ再生制御手段又はステ
ップは、前記データ再生手段又はステップにより再生さ
れた中で最後尾の再生位置と最前の再生位置との時間軸
上での距離の変化、並びに、前記ユーザ入力手段又はス
テップの操作変位量に対して再生速度を略単調増加で変
更するようにしてもよい。
【0039】このような場合、これにより、正方向の再
生と逆転再生を繰り返して、徐々に、探索範囲が狭まっ
てくると、ジョグダイヤルの回転角度θに対応する速度
が、自動で遅くなってくるので、ユーザは、欲しい画像
をゆっくりと見つけ出すことができる。
【0040】また、ユーザが急に心変わりした場合に
は、狭まった探索範囲外に出て行くことで、ジョグダイ
ヤルの回転角度θに対応する速度が自動で速くなるの
で、ユーザに不満を与えない高速な再生速度に戻ること
が可能である。
【0041】また、前記データ再生制御手段又はステッ
プは、現在保持されている最後尾の再生位置よりも前記
データ再生手段による再生位置の方が時間軸上の後方で
あるか、又は、前記ユーザ入力装置に印加された操作方
向が正から負に転じたときに、最後尾の再生位置を変更
するようにしてもよい。
【0042】また、前記データ再生制御手段又はステッ
プは、現在保持されている最前の再生位置よりも前記デ
ータ再生手段による再生位置の方が時間軸上の前方にあ
るか、又は、前記ユーザ入力装置に印加された操作方向
が負から正に転じたときに、最前の再生位置を変更する
ようにしてもよい。
【0043】また、本発明の第2の側面は、時系列的に
データが配列されてなるデータ・ストリーム中から所望
の再生位置を探索するための処理をコンピュータ・シス
テム上で実行するように記述されたコンピュータ・ソフ
トウェアをコンピュータ可読形式で物理的に格納した記
憶媒体であって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、
操作方向と各操作方向への変位量を入力可能なユーザ入
力ステップと、前記ユーザ入力ステップにより入力され
た操作方向に基づく再生方向、及び該操作方向への変位
量に基づく再生速度を決定するデータ再生制御ステップ
と、前記データ再生制御ステップにより決定された再生
方向及び再生速度でデータ・ストリームを再生するデー
タ再生ステップとを備え、前記データ再生制御ステップ
では、前記データ再生ステップにより再生された中で最
後尾の再生位置と最前の再生位置との時間軸上での距離
に応じて、前記ユーザ入力ステップにおける操作変位量
とデータの再生速度との関係を変更する、ことを特徴と
する記憶媒体である。
【0044】本発明の第2の側面に係る記憶媒体は、例
えば、さまざまなプログラム・コードを実行可能な汎用
コンピュータ・システムに対して、コンピュータ・ソフ
トウェアをコンピュータ可読な形式で提供する媒体であ
る。このような媒体は、例えば、DVD(Digital Vers
atile Disc)やCD(Compact Disc)、FD(Flexible
Disk)、MO(Magneto-Optical disc)などの着脱自
在で可搬性の記憶媒体である。あるいは、ネットワーク
(ネットワークは無線、有線の区別を問わない)などの
伝送媒体などを経由してコンピュータ・ソフトウェアを
特定のコンピュータ・システムに提供することも技術的
に可能である。
【0045】また、本発明の第2の側面に係る記憶媒体
は、コンピュータ・システム上で所定のコンピュータ・
ソフトウェアの機能を実現するための、コンピュータ・
ソフトウェアと記憶媒体との構造上又は機能上の協働的
関係を定義したものである。換言すれば、本発明の第2
の側面に係る記憶媒体を介して所定のコンピュータ・ソ
フトウェアをコンピュータ・システムにインストールす
ることによって、コンピュータ・システム上では協働的
作用が発揮され、本発明の第1の側面に係る情報処理装
置又は情報処理方法と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0046】また、本発明の第3の側面は、時系列的に
データが配列されてなるデータ・ストリーム中から所望
の再生位置を探索するための処理をコンピュータ・シス
テム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述さ
れたコンピュータ・プログラムであって、操作方向と各
操作方向への変位量を入力可能なユーザ入力ステップ
と、前記ユーザ入力ステップにより入力された操作方向
に基づく再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく
再生速度を決定するデータ再生制御ステップと、前記デ
ータ再生制御ステップにより決定された再生方向及び再
生速度でデータ・ストリームを再生するデータ再生ステ
ップとを備え、前記データ再生制御ステップでは、前記
データ再生ステップにより再生された中で最後尾の再生
位置と最前の再生位置との時間軸上での距離に応じて、
前記ユーザ入力ステップにおける操作変位量とデータの
再生速度との関係を変更する、ことを特徴とするコンピ
ュータ・プログラムである。
【0047】本発明の第3の側面に係るコンピュータ・
プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理
を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコ
ンピュータ・プログラムを定義したものである。換言す
れば、本発明の第3の側面に係るコンピュータ・プログ
ラムをコンピュータ・システムにインストールすること
によって、コンピュータ・システム上では協働的作用が
発揮され、本発明の第1の側面に係る情報処理装置又は
情報処理方法と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0050】本発明は、動画像などの時系列的なデータ
・ストリームから所望の再生位置を探索する作業を支援
するものであり、例えばジョグダイヤルのような探索方
向と1回当たりの探索時の変位量(又は走査速度)を同
時入力可能なユーザ入力装置を使って、微妙なユーザ操
作に頼らず所望の再生位置を効率的に探索することがで
きる。
【0051】より具体的には、本発明によれば、ジョグ
ダイヤルにより正方向への再生と、逆方向への再生(逆
転再生)が行われた際に、現在再生している動画像(す
なわち、時系列上に並べられた複数の画像)のうちで、
再生された中で最後尾の画像と再生された中で最前の画
像との時間軸上での距離に応じて、ジョグダイヤルの反
応の度合いを自動で適宜変更するようにしている。した
がって、ユーザがジョグダイヤルを駆使して、時間的に
ある範囲内に絞り込むと同時に、ジョグダイヤルの回転
角度に対して鈍い反応速度になるので、きめ細かな操作
を簡単にすることができる。ジョグダイヤル自体は多数
の動作モードを持つ必要はなく、また、ユーザがモード
指定などの操作を行なう必要もない。
【0052】図4には、本発明の一実施形態に係る画像
表示装置1000の機能構成を模式的に示している。
【0053】同図に示すように、画像表示装置1000
は、ジョグダイヤル1001と、回転角度検知回路10
02と、制御回路1003と、外部機器インターフェー
ス1004と、表示デバイス1005と、タイムコード
を記録しておく2つのメモリ1006及び1007と、
前回の回転角度θの値を記録しておくメモリ1008と
を備えている。
【0054】ジョグダイヤル1001は、回転方向とそ
の回転変位量を同時に受け付ける回転操作子(ダイヤ
ル)からなるユーザ入力装置である。
【0055】回転角度検知回路1002は、ジョグダイ
ヤル1001の回転角度を検知して、現在の回転角度を
制御回路1003に通知する回路である。
【0056】制御回路1003は、回転角度検知回路1
002により通知されるジョグダイヤル1001の回転
角度と、メモリ1006及び1007に記録されている
タイムコードに基づいて、適切な制御信号を、外部機器
インターフェース1004に伝える。制御回路1003
が実行する動作の詳細については、後述に譲る。
【0057】外部機器インターフェース1004には、
ビデオテープ、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、
CD−ROMやMOなど動画像が記録されているメディ
アが接続されている。外部機器インターフェース100
4は、制御回路1003からの制御信号により、メディ
アから適切な画像を読み出すようになっている。
【0058】表示デバイス1005は、例えばCRT
(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ
で構成される。外部機器インターフェース1004にお
いて読み出された画像が、この表示デバイス1005に
リアルタイムで表示出力される。
【0059】メモリ1006及び1007はタイムコー
ドを記録しておくメモリである。これらメモリ1006
及び1007に対する記録や消去という動作の制御は、
制御回路103により行われる。電源投入時、あるい
は、外部機器インターフェース1004にメディアがセ
ットされたとき、あるいは、図示しないリセット・ボタ
ンをユーザが押したときに、メモリ1006の値は強制
的に−∞(大きな負の値)にセットされ、メモリ100
7の値は強制的に+∞(大きな正の値)にセットされる
ようになっている。
【0060】メモリ1008は、回転角度θの値を記録
しておくメモリであり、制御回路1003により記録が
行なわれる。電源投入時、あるいは、外部機器インター
フェース1004にメディアがセットされたとき、ある
いは、図示しないリセット・ボタンをユーザが押したと
きに、メモリ1008の値は強制的に0にセットされる
ようになっている。
【0061】制御回路1003は、本実施形態に係る画
像表示装置1000の動作を統括的にコントロールする
が、代表的な機能の1つとして、ジョグダイヤル100
1を用いた動画像から所望の画像を抽出する操作を支援
する処理を挙げることができる。
【0062】図5には、制御回路1003による画像表
示装置1000の動作制御の処理手順をフローチャート
の形式で示している。図示の処理は、ある時刻における
システム動作であり、画像表示装置1000上ではすべ
ての時刻において常に実行されている。
【0063】まず、回転角度検知回路1002から制御
回路1003へ、現在のジョグダイヤル1001の回転
角度θが伝えられる。そして、メモリ1006及びメモ
リ1007に記録されているタイムコードが、制御回路
1003へと読み出される(ステップS1)。
【0064】次いで、メモリ1007の値からメモリ1
006の値を引いた値、すなわち、2つのタイムコード
の差を計算する。この差をdTとする。そして、この差
dTと回転角度θに対して、あらかじめ決められている
関数F(dT,θ)の値を求める(ステップS2)。
【0065】ここで、関数F(dT,θ)は、dTに対
して単調増加、θに対して単調増加な関数である。例え
ば、100<dTのときF8dT,θ)=θ×(θの絶
対値)÷400であり、10<dT≦100のときF
(dT,θ)=θ×(θの絶対値)÷{4400−(4
0×dT)}であり、dT≦10のときF(dT,θ)
=θ×(θの絶対値)÷4000である。
【0066】次いで、ステップS2で求めたF(dT,
θ)が示す速度で、再生するように、制御回路1003
から外部機器インターフェース1004に指示する。そ
して、外部機器インターフェース1004では、その速
度で再生を行なう(ステップS3)。
【0067】例えば、メモリ1006の値が「800
(先頭の画像から800枚目)」を示しており、メモリ
1007の値が「850(先頭の画像から850枚
目)」を示しているとする。そして、回転角度θが60
度であったとする。この場合、dT=850−800=
50であり、10<dT≦100となるので、F(d
T,θ)=θ×(θの絶対値)÷{4400−(40×
dT)}=60×60÷{4400−(40×50)}
=1.5となるので、1.5倍速で再生される。
【0068】また、例えば、メモリ1006の値が「8
00(先頭の画像から800枚目)」を示しており、メ
モリ1007の値が「850(先頭の画像から850枚
目)」を示しているとする。そして、回転角度θが−9
0度であったとする。この場合、dT=850−800
=50であり、10<dT≦100となるので、F(d
T,θ)=θ×(θの絶対値)÷{4400−(40×
dT)}=(−90)×90÷{4400−(40×5
0)}=−3.375となるので、3.375倍速で逆
転再生される。
【0069】次いで、必要に応じてメモリ1006の値
とメモリ1007の値の変更を行なう(ステップS
4)。具体的には、以下の各条件を満たすか調べる。
【0070】条件1:現在のメモリ1007の値より
も、現在再生している画像のタイムコード(先頭の画像
から現在再生している画像までの画像枚数)の方が大き
い。
【0071】条件2:現在のメモリ1008の値が正で
あり(つまり、0でなく且つ負でない)、且つ、ステッ
プS1で伝えられたθ(すなわち、回転角度検知回路1
02から通知されている現在の角度θ)が負である。
【0072】条件3:現在のメモリ1006の値より
も、現在再生している画像のタイムコード(先頭の画像
から現在再生している画像までの画像枚数)の方が小さ
い。
【0073】条件4:現在のメモリ1008の値が負で
あり(つまり、0でなく且つ正でない)、且つ、ステッ
プS1で伝えられたθ(すなわち、回転角度検知回路1
002から知らされている現在の角度θ)が正である。
【0074】図6には、ステップS4における処理動作
をより詳細に示している。
【0075】上記の条件1あるいは条件2を満たす場合
には(ステップS11)、現在再生している画像のタイ
ムコード(先頭の画像から現在再生している画像までの
画像枚数)でメモリ1007の保存内容を上書きする
(ステップS13)。それ以外では、メモリ107の上
書きは行なわれず、前回の値を保持し続ける。
【0076】また、上記の条件3あるいは条件4を満た
す場合には(ステップS12)、現在再生している画像
のタイムコード(先頭の画像から現在再生している画像
までの画像枚数)でメモリ1006の保存内容を上書き
する(ステップS14)。それ以外では、メモリ100
6の上書きは行なわれず、前回の値を保持し続ける。
【0077】ステップS5では、必要に応じてメモリ1
008の保存内容の変更を行なう。具体的には、回転角
度検知回路1002から知らされている現在の角度θが
0でない場合には、その値θでメモリ1008を上書き
する。なお、角度θが0である場合には、メモリ100
8への上書きを行なわないので、前回の値を保持し続け
る。
【0078】以上で、制御回路1003による一連の処
理ルーチンは終わる。
【0079】ここで、図2に示した101−1、101
−2、…、101−1000の1000枚の画像からな
る動画像から、ゴールを切る瞬間に撮影された画像であ
る101−700を、図5に示した処理手順に従って選
び出す場合について、図7を参照しながら考察してみ
る。但し、図7において、横軸は時系列に並んでいる画
像(101−1から101−1000)を示しており、
左端は101−1を、右端が101−1000を表して
いる。図中の矢印104が、ユーザがジョグダイヤル1
01を使って表示していった順番である。
【0080】まず、ユーザは、ジョグダイヤル1001
を正の方向(時計回り)に回転させる。例えば、+80
度回転させる。このとき、メモリ1006の値は−∞、
メモリ1007の値は+∞、メモリ208の値は0にそ
れぞれ設定されている。これにより、100<dTとな
り、80×80÷400=16倍の速さで、再生され
る。すなわち、表示デバイス1005には、101−1
から順番に、図2に示すような画像が16倍速で次々と
表示されて行く(図7のア)。
【0081】ユーザは、表示デバイス1005に表示さ
れていく画像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬
間の画像が見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬
間に、ジョグダイヤル1001を0度の位置に戻す。し
かし、16倍速という高速で次々と画像が表示されてい
くので、人間の反応速度は追いつかず、ジョグダイヤル
1001を0度にした瞬間は、既にゴールを切る瞬間の
画像(101−700)よりも進んだ画像(例えば、1
01−850)を表示している(図7のイ)。
【0082】そこで、ユーザは、負の方向(反時計回
り)にジョグダイヤル1001を回転させて、逆転再生
を試みる。この瞬間、上記の条件2により、メモリ10
07の値は850となる。ジョグダイヤル1001の角
度を、−60度としよう。これにより、100<dTと
なり、(−60)×60÷400=−9倍の速さで再生
(9倍速で逆転再生)される。つまり、101−850
から、101−849、101−848、…という順番
に、9倍速の速さで画像が次々と表示デバイス105に
表示されていく。
【0083】ユーザは、表示デバイス1005に表示さ
れていく画像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬
間の画像が見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬
間に、ジョグダイヤル1001を0度の位置に戻す。し
かし、9倍速という高速で次々と画像が表示されていく
ので、人間の反応速度は追いつかず、ジョグダイヤル1
001を0度にした瞬間には、既にゴールを切る瞬間の
画像(101−700)よりも前の画像(例えば、10
1−650)を表示している(図7のウ)。
【0084】そこで、ユーザは、正の方向(時計回り)
にジョグダイヤル1001を回転させて、正方向の再生
を再度試みる。この瞬間、上記の条件4により、メモリ
1006の値は650となる。このときジョグダイヤル
1001に印加された回転角度を20度とすると、10
0<dTとなり、20×20÷400=1倍の速さで再
生される。つまり、101−650から、101−65
1、101−652、…という順番に、1倍速の速さで
画像が次々と表示デバイス1005に表示されていく。
【0085】ユーザは、表示デバイス1005に表示さ
れていく画像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬
間の画像が見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬
間に、ジョグダイヤル1001を0度の位置に戻す。し
かし、人間の反応速度は追いつかず、ジョグダイヤル1
001を0度にした瞬間は、既にゴールを切る瞬間の画
像(101−700)よりも僅かに進んだ画像(例え
ば、101−710)を表示している(図7のエ)。
【0086】そこで、ユーザは、負の方向(反時計回
り)にジョグダイヤル1001を回転させて、逆転再生
を試みる。この瞬間、上記の条件2により、メモリ10
07の値は710となる。このときジョグダイヤル10
01に印加された回転角度を−10度とすると、dT=
710−650=60となり、10<dT≦100であ
るから、θ×(θの絶対値)÷{4400−(40×d
T)}=(−10)×10÷{4400−(40×6
0)}=−0.05倍の速さで再生(0.05倍速で逆
転再生)される。つまり、101−710から、101
−709、101−708、…という順番に、0.05
倍速の遅さで次々と表示デバイス1005に表示されて
いく。
【0087】ユーザは、表示デバイス1005に表示さ
れていく画像を見続けると、そのうち、ゴールを切る瞬
間の画像が見えてくる。ユーザは「見えた」と思った瞬
間に、ジョグダイヤル1001を0度の位置に戻す。
0.05倍という低速で画像が次々と変化していくの
で、これに人間の反応速度は追いつくことができる。し
たがって、ジョグダイヤル1001を0度にした瞬間、
丁度、ゴールを切る瞬間の画像(101−700)を表
示させることができる(図7のオ)。
【0088】本実施形態によれば、このようにして、ジ
ョグダイヤル1001を駆使して、所望の画像(101
−700)を得ることができる。図7中の矢印104が
示すように、101−1から出発して101−850ま
で16倍速で再生される。そして、101−650まで
9倍速で逆転再生される。そして、101−710まで
1倍速で再生される。そして、最後に、101−700
まで0.05倍速で逆転再生される。
【0089】従来の技術では、図3の参照番号103に
示したように、数10回にも及ぶ、再生と逆転再生を繰
り返して、101−700にたどり着いていた。これに
対し、本発明を適用することで、僅か数回で目的の画像
までたどり着くことができる。これは、正方向の再生と
逆転再生を繰り返して、徐々に、探索範囲が狭まってく
ると、ジョグダイヤル1001の回転角度θに対応する
速度が遅くなってくるからである。実際、上記例ではd
T=710−650=60となると、10<dT≦10
0になり、100<dTのときに比べて、F(dT,
θ)の値は格段に小さくなる。
【0090】また、図7のエの地点で、ユーザが急に心
変わりして101−700よりもかなり手前(例えば、
101−200前後)を見たくなったとしよう。このよ
うな場合、図7のエの地点から、負の方向(反時計回
り)にジョグダイヤル1001を回転させて、逆転再生
を試みる。この瞬間、メモリ1007の値は710とな
る。このときジョグダイヤル1001に印加されている
回転角度を−60度とすると、dT=710−650=
60となり、10<dT≦100であるから、θ×(θ
の絶対値)÷{4400−(40×dT)}=(−6
0)×60÷{4400−(40×60)}=−1.8
倍の速さで再生(1.8倍速で逆転再生)される。つま
り、101−710から、101−709、101−7
08、…という順番に、1.8倍速の速さで次々と表示
デバイス1005に表示されていく。
【0091】従来技術によれば、θ×(θの絶対値)÷
400=(−60)×60÷400=−9倍の速さで再
生されるのに対して、本発明を適用すると−1.8倍と
いう遅さになってしまう。ユーザは、101−200近
辺まで早く飛ばし見をしたい。しかるに、本発明を適用
すると速度が遅くなってしまう。しかしながら、この点
については、心配は不要である。
【0092】何故なら、図7のエの地点から、逆転再生
を試みた瞬間、メモリ106の値は650であり、メモ
リ1007の値は710である。図7のエの地点で、ジ
ョグダイヤル1001の回転角度を−60度にすると、
先に説明したように、−1.8倍の速度となる。しばら
くすると、表示デバイス1005に表示される画像は、
101−650となり、さらに、101−649とな
る。この瞬間、上記の条件3により、メモリ1006の
値は649となる。これにより、dT=710−649
=61となり、ジョグダイヤル1001の回転角度が−
60度のままであっても、再生速度はθ×(θの絶対
値)÷{4400−(40×dT)}=(−60)×6
0÷{4400−(40×61)}=−1.84倍とな
る。
【0093】さらに、逆転再生が続いて、例えば、表示
デバイス1005に表示される画像が101−620と
なったとしよう。上記の条件3により、メモリ1006
の値は620となる。これにより、dT=710−62
0=90となり、ジョグダイヤル1001の回転角度が
−60度のままであっても、再生速度は、θ×(θの絶
対値)÷{4400−(40×dT)}=(−60)×
60÷{4400−(40×90)}=−4.5倍とな
る。
【0094】さらに、逆転再生が続いて、例えば、表示
デバイス1005に表示される画像が101−610未
満となったとしよう。上記の条件3により、メモリ10
06の値は610未満となる。これにより、dT>71
0−610=100(つまり、100<dT)となり、
ジョグダイヤル1001の回転角度が−60度のままで
あっても、再生速度は、θ×(θの絶対値)÷400=
(−60)×60÷400=−9倍となる。
【0095】このように、ユーザが急に心変わりして1
01−700よりもかなり手前(例えば、101−20
0前後)を見たくなった場合でも、時間が経てばすぐ
に、従来と同様に−9倍という高速で再生することがで
きるので、101−200まですぐに飛ばし見ができ
る。この様子を、図7の105に示している。
【0096】要するに本発明によれば、上記した条件1
〜4により、メモリ1006とメモリ1007の値を変
更して、これらメモリの値の差dTに依存した再生速度
F(dT,θ)で再生するようにしている。ここで、関
数F(dT,θ)は、ジョグダイヤル101の回転角度
の変化dTに対して単調増加であり、且つ、θに対して
単調増加な関数である。これにより、正方向の再生と逆
転再生を繰り返して、徐々に、探索範囲が狭まってくる
と、ジョグダイヤル1001の回転角度θに対応する速
度が、自動で遅くなってくるので、ユーザは、欲しい画
像をゆっくりと見つけ出すことができる。
【0097】また、ユーザが急に心変わりした場合に
は、狭まった探索範囲外に出て行くことで、条件3ある
いは条件4によりdTの値が大きくなり、ジョグダイヤ
ル1001の回転角度θに対応する速度が自動で速くな
るので、ユーザに不満を与えない高速な再生速度に戻る
ことが可能である。
【0098】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示
という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書
の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の
要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範
囲の欄を参酌すべきである。
【0099】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
データ・ストリーム中から所望の再生位置を探索する作
業を好適に支援することができる、優れた情報処理装置
及び情報処理方法、記憶媒体、並びにコンピュータ・プ
ログラムを提供することができる。
【0100】また、本発明によれば、ジョグダイヤルな
どのデータ・ストリームの探索方向を指示するユーザ入
力装置を使って再生位置の探索作業を支援することがで
きる、優れた情報処理装置及び情報処理方法、記憶媒
体、並びにコンピュータ・プログラムを提供することが
できる。
【0101】また、本発明によれば、ジョグダイヤルの
微妙なユーザ操作に頼らず所望の再生位置を探索するこ
とができる、優れた情報処理装置及び情報処理方法、記
憶媒体、並びにコンピュータ・プログラムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョグダイヤルの回転する角度に応じて、再生
速度が変更する仕組みを模式的に示した図である。
【図2】ジョグダイヤルを用いて動画像中から所望の画
像を選び出すための手順を説明するための図である。
【図3】ジョグダイヤルを用いて動画像中から所望の画
像を選び出すための手順を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像表示装置100
0の機能構成を模式的に示した図である。
【図5】制御回路1003による画像表示装置1000
の動作制御の処理手順を示したフローチャートである。
【図6】ステップS4における処理動作をより詳細に示
したフローチャートである。
【図7】図2に示した101−1、101−2、…、1
01−1000の1000枚の画像からなる動画像か
ら、ゴールを切る瞬間に撮影された画像である101−
700を、図5に示した処理手順に従って選び出すとき
の画像表示装置1000の動作を示した図である。
【符号の説明】
1000…画像表示装置 1001…ジョグダイヤル,1002…回転角度検知回
路 1003…制御回路,1004…外部機器インターフェ
ース 1005…表示デバイス 1006,1007,1008…メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/93 H04N 5/93 Z Fターム(参考) 5B020 CC12 DD05 FF16 5C052 AC01 AC08 DD04 5C053 HA21 HA29 LA06 LA11 5D077 AA23 BA08 CA02 CB12 DC22 DC25 EA06 EA35 FA06 HC03 5E501 AA20 AC37 BA05 CA03 CB20 EA01 FA15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時系列的にデータが配列されてなるデータ
    ・ストリーム中から所望の再生位置を探索する情報処理
    装置であって、 操作方向と各操作方向への変位量を入力可能なユーザ入
    力手段と、 前記ユーザ入力手段により入力された操作方向に基づく
    再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく再生速度
    を決定するデータ再生制御手段と、 前記データ再生制御手段により決定された再生方向及び
    再生速度でデータ・ストリームを再生するデータ再生手
    段とを備え、 前記データ再生制御手段は、前記データ再生手段により
    再生された中で最後尾の再生位置と最前の再生位置との
    時間軸上での距離に応じて、前記ユーザ入力手段の操作
    変位量とデータの再生速度との関係を変更する、ことを
    特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】前記ユーザ入力手段は回転操作子からな
    り、前記データ再生制御手段は、前記回転操作子の回転
    方向に基づいて再生方向を決定するとともに、前記回転
    操作子の回転変位量に基づいて再生速度を決定する、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 【請求項3】前記データ再生制御手段は、前記データ再
    生手段により再生された中で最後尾の再生位置と最前の
    再生位置との時間軸上での距離の変化、並びに、前記ユ
    ーザ入力手段の操作変位量に対して再生速度を略単調増
    加で変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報
    処理装置。
  4. 【請求項4】前記データ再生制御手段は、現在保持され
    ている最後尾の再生位置よりも前記データ再生手段によ
    る再生位置の方が時間軸上の後方であるか、又は、前記
    ユーザ入力装置に印加された操作方向が正から負に転じ
    たときに、最後尾の再生位置を変更する、ことを特徴と
    する請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 【請求項5】前記データ再生制御手段は、現在保持され
    ている最前の再生位置よりも前記データ再生手段による
    再生位置の方が時間軸上の前方にあるか、又は、前記ユ
    ーザ入力装置に印加された操作方向が負から正に転じた
    ときに、最前の再生位置を変更する、ことを特徴とする
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 【請求項6】時系列的にデータが配列されてなるデータ
    ・ストリーム中から所望の再生位置を探索する情報処理
    方法であって、 操作方向と各操作方向への変位量を入力可能なユーザ入
    力ステップと、 前記ユーザ入力ステップにより入力された操作方向に基
    づく再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく再生
    速度を決定するデータ再生制御ステップと、 前記データ再生制御ステップにより決定された再生方向
    及び再生速度でデータ・ストリームを再生するデータ再
    生ステップとを備え、 前記データ再生制御ステップでは、前記データ再生ステ
    ップにより再生された中で最後尾の再生位置と最前の再
    生位置との時間軸上での距離に応じて、前記ユーザ入力
    ステップにおける操作変位量とデータの再生速度との関
    係を変更する、ことを特徴とする情報処理方法。
  7. 【請求項7】前記ユーザ入力手段は回転操作子からな
    り、前記データ再生制御ステップでは、前記回転操作子
    の回転方向に基づいて再生方向を決定するとともに、前
    記回転操作子の回転変位量に基づいて再生速度を決定す
    る、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 【請求項8】前記データ再生制御ステップでは、前記デ
    ータ再生ステップにおいて再生された中で最後尾の再生
    位置と最前の再生位置との時間軸上での距離の変化、並
    びに、前記ユーザ入力ステップにおける操作変位量に対
    して再生速度を略単調増加で変更する、ことを特徴とす
    る請求項6に記載の情報処理方法。
  9. 【請求項9】前記データ再生制御ステップでは、現在保
    持されている最後尾の再生位置よりも前記データ再生ス
    テップにおける再生位置の方が時間軸上の後方である
    か、又は、前記ユーザ入力ステップで印加された操作方
    向が正から負に転じたときに、最後尾の再生位置を変更
    する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理方
    法。
  10. 【請求項10】前記データ再生制御ステップでは、現在
    保持されている最前の再生位置よりも前記データ再生ス
    テップによる再生位置の方が時間軸上の前方にあるか、
    又は、前記ユーザ入力ステップで印加された操作方向が
    負から正に転じたときに、最前の再生位置を変更する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  11. 【請求項11】時系列的にデータが配列されてなるデー
    タ・ストリーム中から所望の再生位置を探索するための
    処理をコンピュータ・システム上で実行するように記述
    されたコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可読
    形式で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コンピ
    ュータ・ソフトウェアは、 操作方向と各操作方向への変位量を入力可能なユーザ入
    力ステップと、 前記ユーザ入力ステップにより入力された操作方向に基
    づく再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく再生
    速度を決定するデータ再生制御ステップと、 前記データ再生制御ステップにより決定された再生方向
    及び再生速度でデータ・ストリームを再生するデータ再
    生ステップとを備え、 前記データ再生制御ステップでは、前記データ再生ステ
    ップにより再生された中で最後尾の再生位置と最前の再
    生位置との時間軸上での距離に応じて、前記ユーザ入力
    ステップにおける操作変位量とデータの再生速度との関
    係を変更する、ことを特徴とする記憶媒体。
  12. 【請求項12】時系列的にデータが配列されてなるデー
    タ・ストリーム中から所望の再生位置を探索するための
    処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコン
    ピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラ
    ムであって、 操作方向と各操作方向への変位量を入力可能なユーザ入
    力ステップと、 前記ユーザ入力ステップにより入力された操作方向に基
    づく再生方向、及び該操作方向への変位量に基づく再生
    速度を決定するデータ再生制御ステップと、 前記データ再生制御ステップにより決定された再生方向
    及び再生速度でデータ・ストリームを再生するデータ再
    生ステップとを備え、 前記データ再生制御ステップでは、前記データ再生ステ
    ップにより再生された中で最後尾の再生位置と最前の再
    生位置との時間軸上での距離に応じて、前記ユーザ入力
    ステップにおける操作変位量とデータの再生速度との関
    係を変更する、ことを特徴とするコンピュータ・プログ
    ラム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009177507A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Canon Inc 動画像再生装置及び方法、プログラム、並びに記憶媒体
CN102238351A (zh) * 2010-05-07 2011-11-09 Tcl集团股份有限公司 电视机播放音视频文件快进快退的方法及电视机、遥控器
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JP2017215839A (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 キヤノン株式会社 画像検索装置、その制御方法、およびプログラム

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