JP2003347819A - アンテナ及びそのアンテナを有する携帯電話機 - Google Patents
アンテナ及びそのアンテナを有する携帯電話機Info
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Abstract
テナを有する携帯電話機を提供する。 【解決手段】 熱膨張率が小さい第一の材料を基材1と
し、その基材1の表面に電気抵抗率が小さい第二の材料
2,3を複合化した。熱変形がないので、アンテナ特性
が安定する。
Description
用いるアンテナ及びそのアンテナを有する携帯電話機に
係り、特に、アンテナ特性が安定なアンテナ及びそのア
ンテナを有する携帯電話機に関するものである。
導電材料には、従来、銅或いはリン青銅などの銅を主成
分とした合金が主に使用されている。これは、導電材料
を銅系のものにすることにより、アンテナに必要な高い
導電性を確保することができるためである。
は金メッキを行ったものもある。これは、導電材料の表
面の酸化を防止するための保護メッキである。金メッキ
は、端子部分の接触抵抗を低減する目的で行うこともあ
る。
は、電波の送信時や受信時に熱が発生する。携帯電話機
を長時間使用すると、発生熱によってアンテナに使用さ
れている材料は膨張・変形する。アンテナの変形はアン
テナ特性に影響する。例えば、平面アンテナでは、アン
テナの表面積やスリットの形状がアンテナ特性(対応周
波数、帯域幅、利得)に大きく影響を与える。よって、
アンテナ特性を安定させるためには、熱による材料の変
形が極力小さいことが望まれる。
合、現状の携帯電話の周波数帯(数百MHz〜約2GH
z)では熱膨張によるアンテナ特性のずれは許容範囲に
収めることができるが、それより高周波数帯(2GHz
〜)では熱膨張がアンテナ特性のずれに与える影響が相
対的に大きい、つまりアンテナ特性が熱に対して敏感で
あるため、アンテナ特性のずれが許容範囲から外れてし
まう。従って、従来のアンテナを用いた携帯電話機は、
熱が発生したとき、十分な送受信機能を果たすことがで
きない。
えば、低熱膨張率のニッケル単体をアンテナ本体に用い
た場合、導電特性がアンテナとして十分でなく、しかも
ニッケル単体は磁性体であるため、ニッケル単体でアン
テナを構成することは不適切である。
し、アンテナ特性が安定なアンテナ及びそのアンテナを
有する携帯電話機を提供することにある。
に本発明のアンテナは、熱膨張率が小さい第一の材料を
基材とし、その基材の表面に電気抵抗率が小さい第二の
材料を複合化したものである。
/K以下であり、上記第二の材料の電気抵抗率が5μΩ
・cm以下であってもよい。
とする材料であってもよい。
とする材料であってもよい。
を樹脂からなる成形体にさらに複合化してもよい。
することにより複合化してもよい。
第二の材料を複合化したアンテナを搭載した携帯電話機
である。
図面に基づいて詳述する。
テナは、熱膨張率が小さい第一の材料を板状の基材1と
し、その基材1の表(おもて)面及び裏面の表面(ひょ
うめん;以下、注釈なきはひょうめん)に電気抵抗率が
小さい第二の材料を板状の表面材2として張り合わせる
ことにより複合化したものである。図2に示されるよう
に、基材1の表裏両面に第二の材料を表面層3としてメ
ッキすることにより複合化してもよい。
する目的のために、アンテナに必要とされる導電特性を
有する材料や熱膨張率を低減させる材料について種々検
討した結果、アンテナの構造的な主要部分を占める材料
(以下、基材という)として、例えば、鉄/ニッケル
(Fe−Ni)系合金のような低熱膨張率の材料を用
い、その基材の表面にアンテナの電気的な役割を担う材
料として、例えば、銅などの電気伝導率の高い金属を複
合一体化することによって、上記の目的を満足するアン
テナを完成するに至った。
の小さいFe−Ni系合金を用いる。ただし、Fe−N
i系合金は、電気伝導率が低いため、この材料のみでア
ンテナとするのは不適切である。そこで、基材1の表面
に電気伝導率の高い銅、銀、金などの表面材2を複合化
することで、高周波アンテナに必要とされる導電率と低
熱膨張率とを同時に満たすようにした。
される高周波がアンテナの表面から厚さ数μmの領域を
流れるという高周波特有の現象(表皮効果)を利用した
ものである。この表皮効果により、アンテナ電流の大部
分が表面材2を流れることになり、基材1の電気伝導率
が低いことは問題とならない。
を板状に形成した基材1と第二の材料を板状に形成した
表面材2とをクラッド圧延によって一体化する方法、或
いは基材1の表面に第二の材料をメッキして表面層3と
する方法などがある。
とするFe−Ni系合金のみに限らず、熱膨張率が13
×10-6/K以下のものであれば、好適である。
限らず、電気抵抗率が5μΩ・cm以下のものであれ
ば、好適である。従って、銀、銀を含む合金、金、金を
含む合金なども好適である。
合化した複合材を使って平面アンテナを構成するに限ら
ず、図3に示されるように、丸棒状の基材1の表面に表
面材2を複合化することによって、ロッド型のアンテナ
を構成してもよい。
試作品によって行う。
料からなる導体板4をアンテナとして機能させるために
プレスで打ち抜いて放射素子7、接地(GND)8、給
電点9を形成し、ポリカーボネート樹脂(PC)を射出
成形して導体板4を取り付けるための平面部とその平面
部を支持するための折曲部とを有するポリカーボネート
成形体5を作成し、このポリカーボネート成形体5に上
記のプレス加工した導体板4を圧着して複合一体化す
る。この一体化品をポリ塩化ビフェニル(PCB)の基
板6に取り付ける。この図3に示した構造のアンテナを
各種材料の導体板4によって試作した。
Ni合金条(厚さ23mm)、表面材2として銅条(厚
さ0.15mm)を使用し、圧延法によりクラッドして
複合材を作成し、さらに圧延を繰り返して基材1及び表
面材2の合計の厚さを150μmとした。この導体板4
をプレス成形により図3の形状に加工してポリカーボネ
ート成形体5に圧着した。
Ni合金条(厚さ23mm)、表面材2として銅条(厚
さ0.15mm)を使用し、圧延法によりクラッドして
複合材を作成し、さらに圧延を繰り返して基材1及び表
面材2の合計の厚さを150μmとした。この導体板4
をプレス成形により図3の形状に加工してポリカーボネ
ート成形体5に圧着した。
Ni合金条(厚さ23mm)、表面材2として銅条(厚
さ0.15mm)を使用し、圧延法によりクラッドして
複合材を作成し、さらに圧延を繰り返して基材1及び表
面材2の合計の厚さを150μmとした。この導体板4
をプレス成形により図3の形状に加工してポリカーボネ
ート成形体5に圧着した。
Ni合金条(厚さ10mm)、表面層3のメッキ材料と
して銀Agを使用し、基材1に圧延を繰り返し、その上
に銀メッキを行い、基材1及び表面層3の合計の厚さを
150μmとした。この導体板4をプレス成形により図
3の形状に加工してポリカーボネート成形体5に圧着し
た。
50μm)を使用し、この単体材料からなる導体板4を
プレス成形により図3の形状に加工してポリカーボネー
ト成形体5に圧着した。
mm)、表面材2として銅条(厚さ0.15mm)を使
用し、圧延法によりクラッドして複合材を作成し、さら
に圧延を繰り返して基材1及び表面材2の合計の厚さを
150μmとした。この導体板4をプレス成形により図
3の形状に加工してポリカーボネート成形体5に圧着し
た。
(厚さ23mm)、表面材2として銅条(厚さ0.15
mm)を使用し、圧延法によりクラッドして複合材を作
成し、さらに圧延を繰り返して基材1及び表面材2の合
計の厚さを150μmとした。この導体板4をプレス成
形により図3の形状に加工してポリカーボネート成形体
5に圧着した。
15mm)を使用し、この単体材料からなる導体板4を
プレス成形により図3の形状に加工してポリカーボネー
ト成形体5に圧着した。
u−6.0wt%Sn−0.1wt%P)(厚さ0.1
5mm)を使用し、この単体材料からなる導体板4をプ
レス成形により図3の形状に加工してポリカーボネート
成形体5に圧着した。
料と低電気抵抗率の材料とを複合化してなる本発明に該
当するものである。#8、#9は、導体板4が単体材料
からなる従来技術に該当するものである。#5〜#7
は、比較対照のために作成したものである。
Hz)、帯域幅(MHz)、反射損失(リターンロス)
を計測し、表1にまとめた。
0GHzをそれぞれ目標としたときの実測値であり、帯
域幅、反射損失は、その各条件での実測値である。これ
らのアンテナ特性の計測は、試験前に30分間の通電を
行った直後に実施した。
例、#5〜#7は比較例、#8、#9は従来例と区分し
ている。複合材の構成の欄には、複合材の各材料又は単
体材料の名称を元素記号、重量比、ステンレス規格など
で示した。複合材の場合は、表面材/基材/表面材とい
う書式で記入した。総合評価は、対応周波数、帯域幅、
反射損失に関する個別評価を総合したもので、○はアン
テナ特性が良好、×は不良であることを表す。
して、目標とする周波数どおりの対応周波数を確保でき
ている。これに対し、#8、#9は、対応周波数が目標
周波数と数十MHzのずれを生じており、5.0GHz
では特にそのずれが大きい。
て目標対応周波数1.8GHz、5.0GHzで帯域幅
が共に広く、いずれも150MHzを超えている。#
8、#9は、1.8GHzでは150MHzを超える帯
域幅を確保できているものの、5.0GHzでは50M
Hz以下の帯域幅しか得られていない。
8GHz、5.0GHzで反射損失が共に−10dB以
下であるのに対し、#8、#9は、対応周波数で反射損
失が−2dB程度であった。
の低下は、試験前の通電で発生した熱によって導体板4
が熱膨張したことが主原因であると考えられる。本発明
による#1〜#4のアンテナ特性が良好なのは、基材1
の熱膨張率が小さいために導体板4の熱膨張が抑えられ
たことが奏効していると考えられる。
に影響を与えて、アンテナとして十分に機能していな
い。
であるSUS304を基材1として使用したため、#
8、#9と同様のアンテナ特性の低下が見られる。
証された。
Ni系合金及びCu系材料によって構成できるため、材
料コストが安価であることを保持し、かつ、アンテナ特
性を大幅に向上させることができる。
材料と低電気抵抗率の材料とを複合したアンテナを図1
〜図4に示した形態或いは携帯電話機の構造に合わせた
形状に形成し、従来のアンテナに代えて使用したもので
ある。この場合、携帯電話機の長時間使用によってアン
テナの温度が高くなっても、アンテナの変形がなく、2
GHz以上の高周波数帯においてもアンテナ特性が低下
しない。
る。
えられると共に、高周波電流が表皮効果によって高電気
伝導率の表面材に流れるので、高いアンテナ特性を実現
しつつそのアンテナ特性を発熱条件下でも安定させるこ
とができる。
ある。
ある。
ある。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱膨張率が小さい第一の材料を基材と
し、その基材の表面に電気抵抗率が小さい第二の材料を
複合化したことを特徴とするアンテナ。 - 【請求項2】 上記第一の材料の熱膨張率が13×10
-6/K以下であり、上記第二の材料の電気抵抗率が5μ
Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1記載のア
ンテナ。 - 【請求項3】 上記第一の材料が鉄及びニッケルを主成
分とする材料であることを特徴とする請求項1又は2記
載のアンテナ。 - 【請求項4】 上記第二の材料が銅又は銀又は金を主成
分とする材料であることを特徴とする請求項1〜3いず
れか記載のアンテナ。 - 【請求項5】 上記第一、第二の材料を複合化した複合
材を樹脂からなる成形体にさらに複合化したことを特徴
とする請求項1〜4いずれか記載のアンテナ。 - 【請求項6】 上記第一、第二の材料を重ね合わせて圧
延することにより複合化したことを特徴とする請求項1
〜5いずれか記載のアンテナ。 - 【請求項7】 請求項1〜6いずれか記載のアンテナを
搭載したことを特徴とする携帯電話機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002154303A JP3915599B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | アンテナ及びそのアンテナを有する携帯電話機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003347819A true JP2003347819A (ja) | 2003-12-05 |
JP3915599B2 JP3915599B2 (ja) | 2007-05-16 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002154303A Expired - Fee Related JP3915599B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | アンテナ及びそのアンテナを有する携帯電話機 |
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Country | Link |
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-
2002
- 2002-05-28 JP JP2002154303A patent/JP3915599B2/ja not_active Expired - Fee Related
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