JP2003347244A - 半導体ウエハの研磨方法 - Google Patents
半導体ウエハの研磨方法Info
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上する半導体ウエハの研磨方法を得る。 【解決手段】 半導体ウエハ23の被研磨面に研磨パッ
ド1を当接し、半導体ウエハ23の被研磨面と研磨パッ
ドの当接面に砥粒4を含有する研磨液を供給しながら、
研磨パッド1と半導体ウエハ23の被研磨面とを相対的
に移動させて、砥粒4により研磨するが、研磨液に、上
記砥粒4より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大きい
スペーサ粒子5を含有させる。
の平坦化が向上する半導体ウエハの研磨方法を得る。 【解決手段】 半導体ウエハ23の被研磨面に研磨パッ
ド1を当接し、半導体ウエハ23の被研磨面と研磨パッ
ドの当接面に砥粒4を含有する研磨液を供給しながら、
研磨パッド1と半導体ウエハ23の被研磨面とを相対的
に移動させて、砥粒4により研磨するが、研磨液に、上
記砥粒4より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大きい
スペーサ粒子5を含有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハの研
磨方法に関するもので、スクラッチ等の欠陥を低減しパ
ターンの平坦化を向上できる研磨方法に関するものであ
る。
磨方法に関するもので、スクラッチ等の欠陥を低減しパ
ターンの平坦化を向上できる研磨方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程の一つとして、化
学的機械的研磨(CMP)と称するウエハの平坦化を行
う工程がある。これは、砥粒を含む研磨液を用い、半導
体ウエハを発泡ポリウレタン等からなる研磨パッドに押
し付けながら研磨を行うもので、砥粒による機械的な作
用とウエハ表面の化学的な作用の両方で研磨は進行する
が、上記作用を適度に調整することで、スクラッチ等の
欠陥を抑制し、十分な研磨速度を維持しつつ、平坦化精
度が得られる研磨を実現しようとする。
学的機械的研磨(CMP)と称するウエハの平坦化を行
う工程がある。これは、砥粒を含む研磨液を用い、半導
体ウエハを発泡ポリウレタン等からなる研磨パッドに押
し付けながら研磨を行うもので、砥粒による機械的な作
用とウエハ表面の化学的な作用の両方で研磨は進行する
が、上記作用を適度に調整することで、スクラッチ等の
欠陥を抑制し、十分な研磨速度を維持しつつ、平坦化精
度が得られる研磨を実現しようとする。
【0003】また、砥粒を研磨パッドに固定し、上記研
磨液において砥粒を除いたものを用いた砥粒固定タイプ
の研磨方法もある。
磨液において砥粒を除いたものを用いた砥粒固定タイプ
の研磨方法もある。
【0004】半導体ウエハには、高集積化、高性能化の
ため各種の材料が使用され、研磨液の選定等、それに応
じた各種のCMP技術が必要である。特に、回路パター
ンに用いられる銅等の軟らかい材料の研磨については、
スクラッチ等の抑制が重要な問題であり、これに対応し
たCMP技術が盛んに研究されている。これに対する基
本的な考え方は、半導体ウエハ表面にかかる接触圧力を
できるだけ小さくすることにより、機械的な作用を小さ
くし、添加剤による化学的な作用を大きくするというこ
とである。例えば特開2000−212776号公報、
特開平7−86216号公報には、砥粒として硬度が低
い有機物を用いる方法が開示されている。また、特開2
000−269169号公報には高分子粒子上に吸着さ
れた砥粒を用いる方法が開示されている。
ため各種の材料が使用され、研磨液の選定等、それに応
じた各種のCMP技術が必要である。特に、回路パター
ンに用いられる銅等の軟らかい材料の研磨については、
スクラッチ等の抑制が重要な問題であり、これに対応し
たCMP技術が盛んに研究されている。これに対する基
本的な考え方は、半導体ウエハ表面にかかる接触圧力を
できるだけ小さくすることにより、機械的な作用を小さ
くし、添加剤による化学的な作用を大きくするというこ
とである。例えば特開2000−212776号公報、
特開平7−86216号公報には、砥粒として硬度が低
い有機物を用いる方法が開示されている。また、特開2
000−269169号公報には高分子粒子上に吸着さ
れた砥粒を用いる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の砥粒を用い
た研磨は、研磨パッドの表面にダイヤモンドドレッサー
等で凹凸を形成し、これをウエハ表面に接触させ移動す
ることで研磨を行っているが、ウエハ面に接触する部分
は、研磨パッド凸部の一部分だけであり、しかもこの接
触部分に挟まれた砥粒によって研磨が進行する。このよ
うな状態では、研磨パッド全体にかける圧力を小さくし
ても、現実の接触部分にかかる力は大きくなり、砥粒自
体にかかる力は、さらに大きくなってしまうので、これ
によりスクラッチが発生するのである。上記従来の、砥
粒そのものを軟らかくする方法を用いても、また、高分
子粒子上に砥粒を吸着させる方法においても、砥粒に対
して掛かる局所的な力は大きいのでスクラッチ発生の可
能性を回避できないという課題があった。
た研磨は、研磨パッドの表面にダイヤモンドドレッサー
等で凹凸を形成し、これをウエハ表面に接触させ移動す
ることで研磨を行っているが、ウエハ面に接触する部分
は、研磨パッド凸部の一部分だけであり、しかもこの接
触部分に挟まれた砥粒によって研磨が進行する。このよ
うな状態では、研磨パッド全体にかける圧力を小さくし
ても、現実の接触部分にかかる力は大きくなり、砥粒自
体にかかる力は、さらに大きくなってしまうので、これ
によりスクラッチが発生するのである。上記従来の、砥
粒そのものを軟らかくする方法を用いても、また、高分
子粒子上に砥粒を吸着させる方法においても、砥粒に対
して掛かる局所的な力は大きいのでスクラッチ発生の可
能性を回避できないという課題があった。
【0006】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、スクラッチの発生が防止された半導
体ウエハの研磨方法を得ることを目的とする。
されたものであり、スクラッチの発生が防止された半導
体ウエハの研磨方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の半導
体ウエハの研磨方法は、半導体ウエハの被研磨面に研磨
パッドを当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と研磨パ
ッドの当接面に砥粒を含有する研磨液を供給しながら、
上記研磨パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に
移動させて、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研
磨方法において、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒
の粒径より大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有さ
せることを特徴とする方法である。
体ウエハの研磨方法は、半導体ウエハの被研磨面に研磨
パッドを当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と研磨パ
ッドの当接面に砥粒を含有する研磨液を供給しながら、
上記研磨パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に
移動させて、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研
磨方法において、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒
の粒径より大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有さ
せることを特徴とする方法である。
【0008】本発明に係る第2の半導体ウエハの研磨方
法は、砥粒を表面に含有する研磨パッドを、半導体ウエ
ハの被研磨面に当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と
研磨パッドの当接面に研磨液を供給しながら、上記研磨
パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させ
て、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法に
おいて、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径よ
り大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有させること
を特徴とする方法である。
法は、砥粒を表面に含有する研磨パッドを、半導体ウエ
ハの被研磨面に当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と
研磨パッドの当接面に研磨液を供給しながら、上記研磨
パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させ
て、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法に
おいて、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径よ
り大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有させること
を特徴とする方法である。
【0009】本発明に係る第3の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、半導体ウエハはパターンを有することを特徴と
する方法である。
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、半導体ウエハはパターンを有することを特徴と
する方法である。
【0010】本発明に係る第4の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子の平均粒径が砥粒の平均粒径の3
〜30倍であることを特徴とする方法である。
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子の平均粒径が砥粒の平均粒径の3
〜30倍であることを特徴とする方法である。
【0011】本発明に係る第5の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子の平均粒径が10μm以下である
ことを特徴とする方法である。
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子の平均粒径が10μm以下である
ことを特徴とする方法である。
【0012】本発明に係る第6の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子が膨潤率15〜500重量%の膨
潤粒子であることを特徴とする方法である。
法は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法に
おいて、スペーサ粒子が膨潤率15〜500重量%の膨
潤粒子であることを特徴とする方法である。
【0013】本発明に係る第7の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第1ないし第6のいずれかの半導体ウエハの
研磨方法におけるスペーサ粒子の体積換算粒度分布にお
いて、最大頻度となる粒径の5倍以下の粒径のスペーサ
粒子を用いることを特徴とする方法である。
法は、上記第1ないし第6のいずれかの半導体ウエハの
研磨方法におけるスペーサ粒子の体積換算粒度分布にお
いて、最大頻度となる粒径の5倍以下の粒径のスペーサ
粒子を用いることを特徴とする方法である。
【0014】本発明に係る第8の半導体ウエハの研磨方
法は、半導体ウエハの被研磨面に、研磨パッドとの摩擦
力が異なる領域が露出する時点付近から、上記第3ない
し第7のいずれかの半導体ウエハの研磨方法を施すこと
を特徴とする方法である。
法は、半導体ウエハの被研磨面に、研磨パッドとの摩擦
力が異なる領域が露出する時点付近から、上記第3ない
し第7のいずれかの半導体ウエハの研磨方法を施すこと
を特徴とする方法である。
【0015】本発明に係る第9の半導体ウエハの研磨方
法は、上記第8の半導体ウエハの研磨方法において、被
研磨面と研磨パッドとの摩擦力を測定しながら研磨し、
上記摩擦力の増加により、研磨パッドとの摩擦力の異な
る領域の露出を検知することを特徴とする方法である。
法は、上記第8の半導体ウエハの研磨方法において、被
研磨面と研磨パッドとの摩擦力を測定しながら研磨し、
上記摩擦力の増加により、研磨パッドとの摩擦力の異な
る領域の露出を検知することを特徴とする方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の第1の実
施の形態の半導体ウエハの研磨方法は、半導体ウエハの
被研磨面に研磨パッドを当接し、上記半導体ウエハの被
研磨面と研磨パッドの当接面に砥粒を含有する研磨液を
供給しながら、上記研磨パッドと半導体ウエハの被研磨
面とを相対的に移動させて、上記研磨液の化学的な作用
と上記砥粒とにより研磨する際に、特に、上記研磨液
に、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大
きい粒子を含有させる方法で、上記粒子は、研磨パッド
と半導体ウエハの被研磨面に介在し、上記粒子を本明細
書において「スぺーサ粒子」と定義する。また、本実施
の形態の半導体ウエハの研磨方法の別の研磨方法として
は、上記半導体ウエハの研磨方法において、研磨パッド
の表面に砥粒を固定したものを用い、研磨液には砥粒を
除いたものを用いる他は、上記と同様に砥粒により研磨
する方法がある。以下、本発明を、砥粒を研磨液に含有
する場合について説明するが、砥粒固定の場合も同様の
効果を得ることができる。
施の形態の半導体ウエハの研磨方法は、半導体ウエハの
被研磨面に研磨パッドを当接し、上記半導体ウエハの被
研磨面と研磨パッドの当接面に砥粒を含有する研磨液を
供給しながら、上記研磨パッドと半導体ウエハの被研磨
面とを相対的に移動させて、上記研磨液の化学的な作用
と上記砥粒とにより研磨する際に、特に、上記研磨液
に、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大
きい粒子を含有させる方法で、上記粒子は、研磨パッド
と半導体ウエハの被研磨面に介在し、上記粒子を本明細
書において「スぺーサ粒子」と定義する。また、本実施
の形態の半導体ウエハの研磨方法の別の研磨方法として
は、上記半導体ウエハの研磨方法において、研磨パッド
の表面に砥粒を固定したものを用い、研磨液には砥粒を
除いたものを用いる他は、上記と同様に砥粒により研磨
する方法がある。以下、本発明を、砥粒を研磨液に含有
する場合について説明するが、砥粒固定の場合も同様の
効果を得ることができる。
【0017】図1は、本発明の第1の実施の形態の半導
体ウエハの研磨方法の説明図で、図中、1は研磨パッ
ド、23は半導体ウエハ、21は半導体ウエハ23の凹
凸を有する基材である例えばシリコン酸化膜パターン
で、通常、表面にバリアメタルが設けられている。22
は半導体ウエハ23の回路パターン、4は砥粒、5はス
ペーサ粒子で、砥粒4より軟らかく、かつ砥粒4の粒径
より大きい粒子である。
体ウエハの研磨方法の説明図で、図中、1は研磨パッ
ド、23は半導体ウエハ、21は半導体ウエハ23の凹
凸を有する基材である例えばシリコン酸化膜パターン
で、通常、表面にバリアメタルが設けられている。22
は半導体ウエハ23の回路パターン、4は砥粒、5はス
ペーサ粒子で、砥粒4より軟らかく、かつ砥粒4の粒径
より大きい粒子である。
【0018】本実施の形態に係わるスペーサ粒子5は、
図1に示すように、研磨パッド1と半導体ウエハ23間
に介在させられることにより、研磨パッド1と半導体ウ
エハ23表面との直接的な接触圧力を抑制することによ
り、砥粒4自体に局所的にかかる圧力を低減し、スクラ
ッチの発生を低減することができる。さらに、上記スペ
ーサ粒子は、研磨パッドと半導体ウエハ間で転がった
り、変形することによって、研磨パッドにかかる圧力が
砥粒に局在するのを緩和することができるので、半導体
ウエハの被研磨面でのスクラッチの発生が防止され、平
坦化が向上する。
図1に示すように、研磨パッド1と半導体ウエハ23間
に介在させられることにより、研磨パッド1と半導体ウ
エハ23表面との直接的な接触圧力を抑制することによ
り、砥粒4自体に局所的にかかる圧力を低減し、スクラ
ッチの発生を低減することができる。さらに、上記スペ
ーサ粒子は、研磨パッドと半導体ウエハ間で転がった
り、変形することによって、研磨パッドにかかる圧力が
砥粒に局在するのを緩和することができるので、半導体
ウエハの被研磨面でのスクラッチの発生が防止され、平
坦化が向上する。
【0019】上記スペーサ粒子に用いられる材質は特に
限定するものではないが、アクリル酸、メタクリル酸、
スチレン等のビニルモノマーの重合体や共重合体、各種
シリコン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂またはポリカーボネート樹脂重合体の粒子が使用
可能である。スペーサ粒子の硬さは、砥粒より軟らかい
ことが必要で、砥粒の硬さ以上であれば、粒子が砥粒と
して働き、研磨における平坦化性能が劣化したり、スク
ラッチを発生する可能性がある。しかし、軟らかすぎる
と、上記スペーサ粒子としての機能を呈するのが困難に
なるので、研磨中にその形状を維持できる程度の硬さを
有するものであることが望ましい。
限定するものではないが、アクリル酸、メタクリル酸、
スチレン等のビニルモノマーの重合体や共重合体、各種
シリコン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂またはポリカーボネート樹脂重合体の粒子が使用
可能である。スペーサ粒子の硬さは、砥粒より軟らかい
ことが必要で、砥粒の硬さ以上であれば、粒子が砥粒と
して働き、研磨における平坦化性能が劣化したり、スク
ラッチを発生する可能性がある。しかし、軟らかすぎる
と、上記スペーサ粒子としての機能を呈するのが困難に
なるので、研磨中にその形状を維持できる程度の硬さを
有するものであることが望ましい。
【0020】また、上記スペーサ粒子として、樹脂を膨
潤させた膨潤粒子を用いることは好ましい。つまり、樹
脂単独では硬すぎるものも膨潤させることでスペーサ粒
子として用いることができ、また本来軟らかい材質のも
のに関しても、スクラッチ発生等の可能性をより低減で
きる効果がある。また、粒子の硬さは温度や他の添加成
分によって増加する可能性があるが、膨潤させることに
より硬さ変化を抑制できるという効果もある。
潤させた膨潤粒子を用いることは好ましい。つまり、樹
脂単独では硬すぎるものも膨潤させることでスペーサ粒
子として用いることができ、また本来軟らかい材質のも
のに関しても、スクラッチ発生等の可能性をより低減で
きる効果がある。また、粒子の硬さは温度や他の添加成
分によって増加する可能性があるが、膨潤させることに
より硬さ変化を抑制できるという効果もある。
【0021】上記膨潤粒子を得るための溶剤としては
水、炭化水素またはシリコーン等の水に不溶で、常温で
流動性を有するものを用いることができる。粒子の膨潤
率(=膨潤粒子の重量/樹脂成分の重量)は、粒子の比
重を測定することによって可能である。望ましい膨潤率
は樹脂の種類等によって異なるが、各種の樹脂について
検討した結果、15〜500重量%、さらに望ましくは
20〜300重量%である。上記膨潤率が15重量%以
上でほぼ十分な効果が得られ、20重量%以上あればさ
らに好ましい。膨潤率が15重量%未満では粒子が硬
く、砥粒として働き、研磨における平坦化性能が劣化し
たり、スクラッチを発生したりする可能性がある。
水、炭化水素またはシリコーン等の水に不溶で、常温で
流動性を有するものを用いることができる。粒子の膨潤
率(=膨潤粒子の重量/樹脂成分の重量)は、粒子の比
重を測定することによって可能である。望ましい膨潤率
は樹脂の種類等によって異なるが、各種の樹脂について
検討した結果、15〜500重量%、さらに望ましくは
20〜300重量%である。上記膨潤率が15重量%以
上でほぼ十分な効果が得られ、20重量%以上あればさ
らに好ましい。膨潤率が15重量%未満では粒子が硬
く、砥粒として働き、研磨における平坦化性能が劣化し
たり、スクラッチを発生したりする可能性がある。
【0022】膨潤率の上限は、樹脂の種類に依存するが
500重量%程度まで大きくでき、300重量%以下で
あれば望ましい。膨潤率が大きくなるに従い軟弱になる
ので、500重量%より大きくなると、研磨中に粒子形
状が維持できなくなり接触圧力の抑制や摩擦力低減の効
果が得られなくなる。
500重量%程度まで大きくでき、300重量%以下で
あれば望ましい。膨潤率が大きくなるに従い軟弱になる
ので、500重量%より大きくなると、研磨中に粒子形
状が維持できなくなり接触圧力の抑制や摩擦力低減の効
果が得られなくなる。
【0023】また、上記スペーサ粒子の粒子径は、体積
標準の粒度分布における平均粒径として、砥粒の粒子径
より3〜30倍が望ましく、5倍以上あることがより望
ましい。粒子径が3倍未満では、十分な接触圧力の抑制
や摩擦力低減の効果が得にくく、スクラッチ抑制の効果
や平坦化性能向上の効果が得にくい。また、30倍を越
えると研磨パッドと被研磨面との間に介在し難くなり、
スペーサ粒子として機能し難くなる。また、上記スペー
サ粒子の粒子径は10μm以下が望ましく、5μm以下
がさらに望ましい。粒子径が10μmを越えると研磨パ
ッド表面と半導体ウエハが十分に接触しないため、砥粒
による研磨が進行し難くなる。
標準の粒度分布における平均粒径として、砥粒の粒子径
より3〜30倍が望ましく、5倍以上あることがより望
ましい。粒子径が3倍未満では、十分な接触圧力の抑制
や摩擦力低減の効果が得にくく、スクラッチ抑制の効果
や平坦化性能向上の効果が得にくい。また、30倍を越
えると研磨パッドと被研磨面との間に介在し難くなり、
スペーサ粒子として機能し難くなる。また、上記スペー
サ粒子の粒子径は10μm以下が望ましく、5μm以下
がさらに望ましい。粒子径が10μmを越えると研磨パ
ッド表面と半導体ウエハが十分に接触しないため、砥粒
による研磨が進行し難くなる。
【0024】しかし、スペーサ粒子の粒子径に関して
は、粒子径の大きさそのものより、粒度分布の方が重要
である場合がある。即ち、接触圧力の抑制の効果を得
て、良好な研磨特性を得るためには、粒子径の分布が少
ない程好ましい。特に、大きな粒子径の粒子が混在して
いる場合、良好な研磨が行えない場合が多い。体積標準
の粒度分布における最大頻度となる粒子径の5倍を越え
た大きい粒子径を有する粒子が検知されないような状態
であることが好ましい。3.5倍以上大きな粒子径の粒
子を含まないことがさらに好ましい。つまり、大きな粒
子が存在すると、他の大部分の粒子のスペーサ粒子とし
ての作用を抑制するからである。
は、粒子径の大きさそのものより、粒度分布の方が重要
である場合がある。即ち、接触圧力の抑制の効果を得
て、良好な研磨特性を得るためには、粒子径の分布が少
ない程好ましい。特に、大きな粒子径の粒子が混在して
いる場合、良好な研磨が行えない場合が多い。体積標準
の粒度分布における最大頻度となる粒子径の5倍を越え
た大きい粒子径を有する粒子が検知されないような状態
であることが好ましい。3.5倍以上大きな粒子径の粒
子を含まないことがさらに好ましい。つまり、大きな粒
子が存在すると、他の大部分の粒子のスペーサ粒子とし
ての作用を抑制するからである。
【0025】なお、粒子径は粒度分布計で測定すること
ができるが、膨潤が大きい場合には非膨潤状態で測定
し、膨潤率を考慮して換算することが好ましい。超音波
減衰方式の粒度分布測定装置では膨潤状態の測定が困難
になる場合がある。
ができるが、膨潤が大きい場合には非膨潤状態で測定
し、膨潤率を考慮して換算することが好ましい。超音波
減衰方式の粒度分布測定装置では膨潤状態の測定が困難
になる場合がある。
【0026】本実施の形態に係わるスペーサ粒子の添加
量は、研磨液に対して0.1〜20重量%が望ましく、
0.5〜15重量%がさらに望ましい。0.1重量%未
満では十分な摩擦力低減効果が得られず、20重量%を
越えると研磨速度が低下が大きくなり過ぎ、好ましくな
い。
量は、研磨液に対して0.1〜20重量%が望ましく、
0.5〜15重量%がさらに望ましい。0.1重量%未
満では十分な摩擦力低減効果が得られず、20重量%を
越えると研磨速度が低下が大きくなり過ぎ、好ましくな
い。
【0027】本発明の実施の形態に係わる研磨パッド
は、発泡ポリウレタンが使用されることが多いが、フッ
素樹脂やその他の熱可塑または熱硬化性の有機系樹脂も
使用できる。研磨パッド表面は、微小な凹凸を有する方
が好ましく、凹凸の形成方法は限定するものではない
が、パッド材の発泡による多孔化、ドレス処理、切削加
工などがある。
は、発泡ポリウレタンが使用されることが多いが、フッ
素樹脂やその他の熱可塑または熱硬化性の有機系樹脂も
使用できる。研磨パッド表面は、微小な凹凸を有する方
が好ましく、凹凸の形成方法は限定するものではない
が、パッド材の発泡による多孔化、ドレス処理、切削加
工などがある。
【0028】また、本発明の実施の形態に係わる半導体
ウエハとは表面がSi、W、Tn、Pt、Ru、Al、
Cu等の金属、または合金、これら金属の酸化物、窒化
物、硼化物、炭化物、その他の反応物からなるものであ
る。特に、上記酸化シリコン基材上にTaやTaNから
なるバリアメタルを設け、例えば銅からなる回路パター
ンを有したものを用いる。
ウエハとは表面がSi、W、Tn、Pt、Ru、Al、
Cu等の金属、または合金、これら金属の酸化物、窒化
物、硼化物、炭化物、その他の反応物からなるものであ
る。特に、上記酸化シリコン基材上にTaやTaNから
なるバリアメタルを設け、例えば銅からなる回路パター
ンを有したものを用いる。
【0029】また、本発明の実施の形態に係わる研磨液
としては、上記半導体ウエハ表面と反応性を有する液
で、例えばフッ酸、塩酸または各種有機酸等の酸性溶液
や、各種アミン類または弱酸の塩等のアルカリ性溶液
や、過酸化水素、過硫酸類または各種塩素酸類等の酸化
剤を含む溶液が用いられ、さらに防食剤、キレート形成
剤または界面活性剤等の添加物が入っていても良い。ま
た、本発明の実施の形態に係わる砥粒は、アルミナ、シ
リカ等の無機の粒子や有機の粒子で、研磨パッド表面よ
り硬く半導体ウエハ表面の研磨の主体となるものであ
る。
としては、上記半導体ウエハ表面と反応性を有する液
で、例えばフッ酸、塩酸または各種有機酸等の酸性溶液
や、各種アミン類または弱酸の塩等のアルカリ性溶液
や、過酸化水素、過硫酸類または各種塩素酸類等の酸化
剤を含む溶液が用いられ、さらに防食剤、キレート形成
剤または界面活性剤等の添加物が入っていても良い。ま
た、本発明の実施の形態に係わる砥粒は、アルミナ、シ
リカ等の無機の粒子や有機の粒子で、研磨パッド表面よ
り硬く半導体ウエハ表面の研磨の主体となるものであ
る。
【0030】なお、本実施の形態において、上記スペー
サ粒子を研磨液に供給タイミングを調整することで、よ
り効率の高い研磨を行うことも可能である。一般的に、
半導体ウエハの研磨は、埋もれた回路パターンを削りだ
していく工程を経てなされるので、スクラッチ発生が問
題となるのは研磨の最終段階である。そのため、研磨の
初期においては上記スペーサ粒子を添加せず、砥粒によ
る研磨が効率の高い状態で実施され研磨速度を維持しよ
うとする方法である。
サ粒子を研磨液に供給タイミングを調整することで、よ
り効率の高い研磨を行うことも可能である。一般的に、
半導体ウエハの研磨は、埋もれた回路パターンを削りだ
していく工程を経てなされるので、スクラッチ発生が問
題となるのは研磨の最終段階である。そのため、研磨の
初期においては上記スペーサ粒子を添加せず、砥粒によ
る研磨が効率の高い状態で実施され研磨速度を維持しよ
うとする方法である。
【0031】つまり、研磨における初期段階において
は、スペーサ粒子を添加して行う研磨は特に意味のある
ものではなく、研磨速度を低下させるという欠点があ
る。そこで、スペーサ粒子の添加を、研磨の初期に行わ
ず、最終段階において、全体の平坦化が完了するまでの
間のみに添加すれば、研磨全体での研磨速度を大きく落
とすことなく、最終的な平坦化を良好に行うことができ
る。この場合のスペーサ粒子を添加し始めるタイミング
は、時間管理によって行うことも可能であるが、被研磨
面に異種材料が露出すると、被研磨面に、研磨パッドと
の摩擦力が異なる領域が露出することになるので、研磨
中の半導体ウエハにかかる摩擦力を測定し、上記摩擦力
変化をモニターしながら行うことでより精密な制御が可
能となる。ここでの異種材料とは、元素種や組成比率の
異なるものの他、同一組成であっても、結晶性や多孔性
等の性状が異なるもののことである。
は、スペーサ粒子を添加して行う研磨は特に意味のある
ものではなく、研磨速度を低下させるという欠点があ
る。そこで、スペーサ粒子の添加を、研磨の初期に行わ
ず、最終段階において、全体の平坦化が完了するまでの
間のみに添加すれば、研磨全体での研磨速度を大きく落
とすことなく、最終的な平坦化を良好に行うことができ
る。この場合のスペーサ粒子を添加し始めるタイミング
は、時間管理によって行うことも可能であるが、被研磨
面に異種材料が露出すると、被研磨面に、研磨パッドと
の摩擦力が異なる領域が露出することになるので、研磨
中の半導体ウエハにかかる摩擦力を測定し、上記摩擦力
変化をモニターしながら行うことでより精密な制御が可
能となる。ここでの異種材料とは、元素種や組成比率の
異なるものの他、同一組成であっても、結晶性や多孔性
等の性状が異なるもののことである。
【0032】
【実施例】まず、表1に示す研磨液を準備した。つま
り、過酸化水素4.2%、クエン酸および修酸と、ベン
ゾトリアゾール系の防錆剤とを含有させたものを上記有
機酸の添加量によりpHを調整した研磨原液に、アルミ
ナ砥粒1.2%を含有させたものを研磨液1とする。な
お、アルミナ砥粒の粒径は20nmである。さらに、こ
れに表1に示す各種膨潤粒子を含有させるが、上記膨潤
粒子の膨潤率と粒径の調整は、スチレン、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸およびエチレングリコールジメタ
クリレートを、上記モノマーの組成または重合条件を調
整して乳化重合で共重合させて微粒子を形成し、この微
粒子の乾燥重量を調整したものを、上記pHを調整した
研磨原液中に分散処理することにより行う。
り、過酸化水素4.2%、クエン酸および修酸と、ベン
ゾトリアゾール系の防錆剤とを含有させたものを上記有
機酸の添加量によりpHを調整した研磨原液に、アルミ
ナ砥粒1.2%を含有させたものを研磨液1とする。な
お、アルミナ砥粒の粒径は20nmである。さらに、こ
れに表1に示す各種膨潤粒子を含有させるが、上記膨潤
粒子の膨潤率と粒径の調整は、スチレン、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸およびエチレングリコールジメタ
クリレートを、上記モノマーの組成または重合条件を調
整して乳化重合で共重合させて微粒子を形成し、この微
粒子の乾燥重量を調整したものを、上記pHを調整した
研磨原液中に分散処理することにより行う。
【0033】
【表1】
【0034】研磨液4はフィルター濾過により研磨液2
から大粒子成分を除去したもので、粒度分布を図2に示
すが、図から平均粒径の2倍以上の粒径の粒子がほぼ完
全に除去されているのが分かる。図2は本発明の実施例
に係わるスペーサ粒子の粒度分布図で、図中2は研磨液
2、4は研磨液4である。なお、粒度分布の測定は、ア
ルミナ砥粒を含まない研磨原液に各スペーサ粒子を添加
して行った。
から大粒子成分を除去したもので、粒度分布を図2に示
すが、図から平均粒径の2倍以上の粒径の粒子がほぼ完
全に除去されているのが分かる。図2は本発明の実施例
に係わるスペーサ粒子の粒度分布図で、図中2は研磨液
2、4は研磨液4である。なお、粒度分布の測定は、ア
ルミナ砥粒を含まない研磨原液に各スペーサ粒子を添加
して行った。
【0035】実施例1.研磨処理される半導体ウエハと
して、凹凸を有するシリコン酸化膜基材にTaNのバリ
アメタルを設けたものに回路パターンとなるCu層を形
成したものを用いる。上記回路パターンは、1mm角の
正方形内に形成されたCuの配線が0.5mmの間隔で
並んだもので、正方形内のCu配線は、線幅0.3μm
の配線が0.3μmの間隔を挟んで等間隔に並んだもの
である。
して、凹凸を有するシリコン酸化膜基材にTaNのバリ
アメタルを設けたものに回路パターンとなるCu層を形
成したものを用いる。上記回路パターンは、1mm角の
正方形内に形成されたCuの配線が0.5mmの間隔で
並んだもので、正方形内のCu配線は、線幅0.3μm
の配線が0.3μmの間隔を挟んで等間隔に並んだもの
である。
【0036】なお、研磨は、小型の精密研磨実験装置を
用いて、研磨時の押圧力は120g/cm2、研磨パッ
ドと半導体ウエハの平均相対速度は約1m/秒となるよ
うにして行った。また、研磨パッドとして、発泡ポリウ
レタン製のものをダイヤモンドドレッサーでドレッシン
グ処理したものを用いた。
用いて、研磨時の押圧力は120g/cm2、研磨パッ
ドと半導体ウエハの平均相対速度は約1m/秒となるよ
うにして行った。また、研磨パッドとして、発泡ポリウ
レタン製のものをダイヤモンドドレッサーでドレッシン
グ処理したものを用いた。
【0037】研磨中はウエハ回転のトルクを監視しつつ
行った。摩擦力が増大することで、Cu層が研磨されバ
リアメタル(TaN)が露出したことが確認できる。T
aNが露出するまでの研磨をCu層研磨とし、この時に
用いた研磨液の種類とCu層研磨に要した時間を表2中
に示す。また、TaNが露出し始めた後の研磨を平坦化
研磨とし、表2に示す各種研磨液で20秒間行い、半導
体ウエハの基材表面と回路パターン表面の段差、即ち図
3に示すdを触針式表面形状測定器で測定した。なお、
図3は、研磨終了後の半導体ウエハの研磨状態の説明図
である。さらに、研磨終了後、電子顕微鏡にてCu表面
を観察しスクラッチの発生を確認した。スクラッチの発
生量は光学顕微鏡によって判定した。
行った。摩擦力が増大することで、Cu層が研磨されバ
リアメタル(TaN)が露出したことが確認できる。T
aNが露出するまでの研磨をCu層研磨とし、この時に
用いた研磨液の種類とCu層研磨に要した時間を表2中
に示す。また、TaNが露出し始めた後の研磨を平坦化
研磨とし、表2に示す各種研磨液で20秒間行い、半導
体ウエハの基材表面と回路パターン表面の段差、即ち図
3に示すdを触針式表面形状測定器で測定した。なお、
図3は、研磨終了後の半導体ウエハの研磨状態の説明図
である。さらに、研磨終了後、電子顕微鏡にてCu表面
を観察しスクラッチの発生を確認した。スクラッチの発
生量は光学顕微鏡によって判定した。
【0038】
【表2】
【0039】比較例1、2.表2に示す条件で、実施例
1と同様にして、半導体パターンを研磨し、結果を表2
に示す。
1と同様にして、半導体パターンを研磨し、結果を表2
に示す。
【0040】実施例2、3.表2に示す条件で、実施例
1と同様にして、半導体パターンを研磨し、結果を表2
に示す。
1と同様にして、半導体パターンを研磨し、結果を表2
に示す。
【0041】以下、表2をもとに、上記実施例および比
較例について考察する。実施例1は、研磨液2で研磨を
行ったもので、研磨液2の膨潤粒子がスペーサ粒子とし
て作用し、上記スペーサ粒子によりCu層研磨の速度が
低下するが、スクラッチ発生は抑制され、平坦化研磨後
の段差は減少している。即ち、スペーサ粒子の添加によ
り、スクラッチの抑制と、パターンの平坦化性能向上が
できたことが分かる。一方、スペーサ粒子を含まない研
磨液1を用いた場合(比較例1)は、スクラッチが多発
し、平坦化研磨の後でも平坦化が十分ではない。
較例について考察する。実施例1は、研磨液2で研磨を
行ったもので、研磨液2の膨潤粒子がスペーサ粒子とし
て作用し、上記スペーサ粒子によりCu層研磨の速度が
低下するが、スクラッチ発生は抑制され、平坦化研磨後
の段差は減少している。即ち、スペーサ粒子の添加によ
り、スクラッチの抑制と、パターンの平坦化性能向上が
できたことが分かる。一方、スペーサ粒子を含まない研
磨液1を用いた場合(比較例1)は、スクラッチが多発
し、平坦化研磨の後でも平坦化が十分ではない。
【0042】また、膨潤率の小さい膨潤粒子を含有した
研磨液3を用いたもの(比較例2)は、Cu層研磨時間
が短くなっており、上記膨潤粒子が砥粒と同程度の硬さ
となり、圧力の局在化が防止できなかったためである。
この場合、平坦化研磨においても平坦化性能は良いもの
の、スクラッチの発生が認められた。
研磨液3を用いたもの(比較例2)は、Cu層研磨時間
が短くなっており、上記膨潤粒子が砥粒と同程度の硬さ
となり、圧力の局在化が防止できなかったためである。
この場合、平坦化研磨においても平坦化性能は良いもの
の、スクラッチの発生が認められた。
【0043】また、膨潤粒子の大粒径の部分を除去した
研磨液4を用いたもの(実施例2)は、Cu層研磨時間
はわずかに短くなっており、研磨速度が向上している。
また、平坦化性能も向上している。このことから、スペ
ーサ粒子の粒径をそろえることで、研磨速度向上と平坦
化性能の向上とが図れることが分かる。
研磨液4を用いたもの(実施例2)は、Cu層研磨時間
はわずかに短くなっており、研磨速度が向上している。
また、平坦化性能も向上している。このことから、スペ
ーサ粒子の粒径をそろえることで、研磨速度向上と平坦
化性能の向上とが図れることが分かる。
【0044】Cu層研磨には研磨液1を用い、平坦化研
磨においてはスペーサ粒子を含む研磨液4を用いて研磨
をしたものでは(実施例3)、Cu層の研磨速度を落と
すことなく、平坦化性能を向上できることが分かる。
磨においてはスペーサ粒子を含む研磨液4を用いて研磨
をしたものでは(実施例3)、Cu層の研磨速度を落と
すことなく、平坦化性能を向上できることが分かる。
【0045】
【発明の効果】本発明の第1の半導体ウエハの研磨方法
は、半導体ウエハの被研磨面に研磨パッドを当接し、上
記半導体ウエハの被研磨面と研磨パッドの当接面に砥粒
を含有する研磨液を供給しながら、上記研磨パッドと半
導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させて、上記砥
粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法において、上
記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大きいス
ペーサ粒子を、上記研磨液に含有させることを特徴とす
る方法で、スクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
は、半導体ウエハの被研磨面に研磨パッドを当接し、上
記半導体ウエハの被研磨面と研磨パッドの当接面に砥粒
を含有する研磨液を供給しながら、上記研磨パッドと半
導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させて、上記砥
粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法において、上
記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径より大きいス
ペーサ粒子を、上記研磨液に含有させることを特徴とす
る方法で、スクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
【0046】本発明の第2の半導体ウエハの研磨方法
は、砥粒を表面に含有する研磨パッドを、半導体ウエハ
の被研磨面に当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と研
磨パッドの当接面に研磨液を供給しながら、上記研磨パ
ッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させ
て、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法に
おいて、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径よ
り大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有させること
を特徴とする方法で、スクラッチの発生が防止され、半
導体ウエハの平坦化が向上するという効果がある。
は、砥粒を表面に含有する研磨パッドを、半導体ウエハ
の被研磨面に当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と研
磨パッドの当接面に研磨液を供給しながら、上記研磨パ
ッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させ
て、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法に
おいて、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径よ
り大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有させること
を特徴とする方法で、スクラッチの発生が防止され、半
導体ウエハの平坦化が向上するという効果がある。
【0047】本発明の第3の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、半導体ウエハはパターンを有することを特徴とす
る方法で、スクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、半導体ウエハはパターンを有することを特徴とす
る方法で、スクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
【0048】本発明の第4の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子の平均粒径が砥粒の平均粒径の3〜
30倍であることを特徴とする方法で、スクラッチの発
生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上するという
効果がある。
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子の平均粒径が砥粒の平均粒径の3〜
30倍であることを特徴とする方法で、スクラッチの発
生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上するという
効果がある。
【0049】本発明の第5の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子の平均粒径が10μm以下であるこ
とを特徴とする方法で、スクラッチの発生が防止され、
半導体ウエハの平坦化が向上するという効果がある。
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子の平均粒径が10μm以下であるこ
とを特徴とする方法で、スクラッチの発生が防止され、
半導体ウエハの平坦化が向上するという効果がある。
【0050】本発明の第6の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子が膨潤率15〜500重量%の膨潤
粒子であることを特徴とする方法で、効率よく、スクラ
ッチの発生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上す
るという効果がある。
は、上記第1または第2の半導体ウエハの研磨方法にお
いて、スペーサ粒子が膨潤率15〜500重量%の膨潤
粒子であることを特徴とする方法で、効率よく、スクラ
ッチの発生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上す
るという効果がある。
【0051】本発明の第7の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第1ないし第6のいずれかの半導体ウエハの研
磨方法におけるスペーサ粒子の体積換算粒度分布におい
て、最大頻度となる粒径の5倍以下の粒径のスペーサ粒
子を用いることを特徴とする方法で、効率よく、スクラ
ッチの発生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上す
るという効果がある。
は、上記第1ないし第6のいずれかの半導体ウエハの研
磨方法におけるスペーサ粒子の体積換算粒度分布におい
て、最大頻度となる粒径の5倍以下の粒径のスペーサ粒
子を用いることを特徴とする方法で、効率よく、スクラ
ッチの発生が防止され、半導体ウエハの平坦化が向上す
るという効果がある。
【0052】本発明の第8の半導体ウエハの研磨方法
は、半導体ウエハの被研磨面に、研磨パッドとの摩擦力
が異なる領域が露出する時点付近から、上記第3ないし
第7のいずれかの半導体ウエハの研磨方法を施すことを
特徴とする方法で、効率よく、スクラッチの発生が防止
され、半導体ウエハの平坦化が向上するという効果があ
る。
は、半導体ウエハの被研磨面に、研磨パッドとの摩擦力
が異なる領域が露出する時点付近から、上記第3ないし
第7のいずれかの半導体ウエハの研磨方法を施すことを
特徴とする方法で、効率よく、スクラッチの発生が防止
され、半導体ウエハの平坦化が向上するという効果があ
る。
【0053】本発明の第9の半導体ウエハの研磨方法
は、上記第8の半導体ウエハの研磨方法において、被研
磨面と研磨パッドとの摩擦力を測定しながら研磨し、上
記摩擦力の増加により、研磨パッドとの摩擦力の異なる
領域の露出を検知することを特徴とする方法で効率よ
く、容易にスクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
は、上記第8の半導体ウエハの研磨方法において、被研
磨面と研磨パッドとの摩擦力を測定しながら研磨し、上
記摩擦力の増加により、研磨パッドとの摩擦力の異なる
領域の露出を検知することを特徴とする方法で効率よ
く、容易にスクラッチの発生が防止され、半導体ウエハ
の平坦化が向上するという効果がある。
【図1】 本発明の第1の実施の形態の半導体ウエハの
研磨方法の説明図である。
研磨方法の説明図である。
【図2】 本発明の実施例に係わるスペーサ粒子の粒度
分布図である。
分布図である。
【図3】 実施例と比較例における、研磨終了後の半導
体ウエハの研磨状態の説明図である。
体ウエハの研磨状態の説明図である。
1 研磨パッド、4 砥粒、5 スペーサ粒子、21
基材、22 回路パターン、23 半導体ウエハ。
基材、22 回路パターン、23 半導体ウエハ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B24B 57/02 B24B 57/02
(72)発明者 渡谷 隆
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
(72)発明者 千葉原 宏幸
東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三
菱電機株式会社内
Fターム(参考) 3C047 FF08 GG15
3C058 AA07 AC04 CB01 DA17
Claims (9)
- 【請求項1】 半導体ウエハの被研磨面に研磨パッドを
当接し、上記半導体ウエハの被研磨面と研磨パッドの当
接面に砥粒を含有する研磨液を供給しながら、上記研磨
パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に移動させ
て、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研磨方法に
おいて、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒の粒径よ
り大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有させること
を特徴とする半導体ウエハの研磨方法。 - 【請求項2】 砥粒を表面に含有する研磨パッドを、半
導体ウエハの被研磨面に当接し、上記半導体ウエハの被
研磨面と研磨パッドの当接面に研磨液を供給しながら、
上記研磨パッドと半導体ウエハの被研磨面とを相対的に
移動させて、上記砥粒により研磨する半導体ウエハの研
磨方法において、上記砥粒より軟らかく、かつ上記砥粒
の粒径より大きいスペーサ粒子を、上記研磨液に含有さ
せることを特徴とする半導体ウエハの研磨方法。 - 【請求項3】 半導体ウエハはパターンを有することを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエ
ハの研磨方法。 - 【請求項4】 スペーサ粒子の平均粒径が砥粒の平均粒
径の3〜30倍であることを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の半導体ウエハの研磨方法。 - 【請求項5】 スペーサ粒子の平均粒径が10μm以下
であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の半導体ウエハの研磨方法。 - 【請求項6】 スペーサ粒子が膨潤率15〜500重量
%の膨潤粒子であることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の半導体ウエハの研磨方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
載の半導体ウエハの研磨方法におけるスペーサ粒子の体
積換算粒度分布において、最大頻度となる粒径の5倍以
下の粒径のスペーサ粒子を用いることを特徴とする半導
体ウエハの研磨方法。 - 【請求項8】 半導体ウエハの被研磨面に、研磨パッド
との摩擦力が異なる領域が露出する時点付近から、請求
項3ないし請求項7のいずれかに記載の半導体ウエハの
研磨方法を施すことを特徴とする半導体ウエハの研磨方
法。 - 【請求項9】 被研磨面と研磨パッドとの摩擦力を測定
しながら研磨し、上記摩擦力の増加により、研磨パッド
との摩擦力の異なる領域の露出を検知することを特徴と
する請求項8に記載の半導体ウエハの研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002155061A JP2003347244A (ja) | 2002-05-29 | 2002-05-29 | 半導体ウエハの研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002155061A JP2003347244A (ja) | 2002-05-29 | 2002-05-29 | 半導体ウエハの研磨方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003347244A true JP2003347244A (ja) | 2003-12-05 |
Family
ID=29771671
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003347244A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005109481A1 (ja) * | 2004-05-11 | 2005-11-17 | Nitta Haas Incorporated | 研磨組成物および基板の研磨方法 |
WO2007020939A1 (ja) * | 2005-08-16 | 2007-02-22 | Vitamin C60 Bioresearch Corporation | 研磨スラリー |
-
2002
- 2002-05-29 JP JP2002155061A patent/JP2003347244A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005109481A1 (ja) * | 2004-05-11 | 2005-11-17 | Nitta Haas Incorporated | 研磨組成物および基板の研磨方法 |
WO2007020939A1 (ja) * | 2005-08-16 | 2007-02-22 | Vitamin C60 Bioresearch Corporation | 研磨スラリー |
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