JP2003346698A - 電子線装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

電子線装置及びデバイス製造方法

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JP2003346698A
JP2003346698A JP2002157097A JP2002157097A JP2003346698A JP 2003346698 A JP2003346698 A JP 2003346698A JP 2002157097 A JP2002157097 A JP 2002157097A JP 2002157097 A JP2002157097 A JP 2002157097A JP 2003346698 A JP2003346698 A JP 2003346698A
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electron beam
sample
electron
beam apparatus
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JP2002157097A
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
Toru Satake
徹 佐竹
Shinji Nomichi
伸治 野路
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料表面の画像を検出する電子線装置におい
て、マルチビームを用いる場合の二次電子像の拡大率及
び合焦条件を容易に合わせることを可能にする。 【解決手段】 電子線装置は、一次電子線を試料に照射
する一次電子光学系、検出系、及び一次電子線の照射に
よって試料面から放出される二次電子線を検出器へ指向
させる検出系を備える。一次電子光学系はマルチビーム
生成器、マルチビームを試料上に同時に走査させる走査
用偏向器、マルチビームを減速し試料に照射すると共に
二次電子線を加速する対物レンズ、及び対物レンズを通
過した複数の二次電子線を検出系へ偏向させる二次電子
線分離器を含む。検出系は単一のシリコン基板に形成さ
れる複数の検出器を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料に電子線を照
射し、試料から生じる二次電子線を検出し処理すること
により試料表面の微細形状のSEM(Scanning Electro
n Microscope;走査電子顕微鏡)画像を取得し評価を行
う検査装置に関する。試料表面の微細形状は、例えば最
小線幅0.1μm以下の高密度パターンを有する半導体
ウエハ又はマスクである。また本発明は、そのような検
査装置を用いる半導体デバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡を用いて半導体ウエハ等
の検査対象(試料)を検査する検査装置は、公知であ
る。この検査装置は、細く絞った電子線を極めて間隔の
小さいラスタ幅でラスタ走査を行い、検査対象から放出
される二次電子を検出器で検出してSEM画像を形成
し、2つの異なる試料の対応する個所のSEM画像同志
を比較する等により試料の欠陥を検出する。電子線を用
いるパターン評価装置は、スループット(through put;
処理量)が著しく小さいので、マルチビームやマルチ
カラム(複数鏡筒)を用いる装置が提案されたが、実用
の装置は市販されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチビームを
用いる欠陥検査装置は、二次電子を結像させる二次光学
系が一次光学系と共通のレンズを多数用いるので、二次
電子像の拡大率や合焦条件を合わせるのが困難であると
いう問題点を有する。従来の電子線シングルビームを用
いる評価装置は、E×B分離器を必要とするため、対物
レンズ近傍の構造が複雑になる問題点を有する。またE
×B偏向器は、偏向色収差が問題になり、一次電子線を
あまり細く絞れない問題点を有する。
【0004】従来の電子装置は、電子線の視野が小さい
ので、アラインメントに時間がかかるという問題を有す
る。また一次電子線の照射量が多くなると絶縁物表面が
帯電するという問題を有する。更に最適ビーム径の基準
がなく、また2つ以上の評価モードがある場合の最適ビ
ーム径も明らかでない問題を有する。従来の電子装置
は、電位コントラストを測定するとき、フィルターを簡
単な構造で得ることができない問題を有する。またエア
ベアリングと真空の間の関係をうまく整合させる方法を
有していない。本発明は、上記従来技術の問題を解決す
る電子線装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子線装置は、
一次電子線を試料に照射する一次電子光学系と、検出系
と、一次電子線の照射によって試料面から放出される二
次電子線を検出する検出系とを備え、試料面の評価を行
う。一次電子光学系はマルチビーム生成器、マルチビー
ムを試料上に同時に走査させる走査用偏向器、マルチビ
ームを減速し試料に照射すると共に二次電子線を加速す
る対物レンズ、及び対物レンズを通過した複数の二次電
子線を検出系へ偏向させる二次電子線分離器を含む。検
出系は単一のシリコン基板に形成された複数の検出器を
含む。
【0006】マルチビーム生成器は複数の電子放出領域
を有する単一のカソードを有する電子銃及び複数の電子
線を形成する複数の開口を有する第1のマルチ開口板を
備える。検出系は第2のマルチ開口板を備える。第2の
マルチ開口板の開口は第1のマルチ開口板の開口に1対
1に対応し前記複数の検出器の前に配置されて複数の二
次電子線を検出器へ導く。
【0007】好ましくは、第1のマルチ開口板の複数の
開口は、一次電子光学系の光軸を中心とするほぼ同一円
周上に配置され且つ一次電子線の走査方向に平行な線上
に投影した点がほぼ等間隔となるように配置される。ま
た一次電子光学系は更に電子銃と試料との間に磁気レン
ズを備える。磁気レンズは複数の一次電子線を一次電子
光学系の光軸のまわりに回転可能である。
【0008】本発明の電子線装置は、複数の検出器のそ
れぞれの後段に対応して設けられる複数の増幅器、及び
増幅器の利得又はオフセットを個別に調整する器具を備
え、複数の検出器で検出される電子線量の不均一性を補
正可能である。電子線装置は、複数の検出器のそれぞれ
の後段に対応して設けられる複数の増幅器、第1のマル
チ開口板の開口に流れる電流値を測定監視する器具、及
び測定された電流値に基いて複数の増幅器の利得又はオ
フセットを調整する器具を備え、電子銃からの一次電子
線の強度の時間的変動が補正可能である。
【0009】 一次電子光学系は、更にNA開口及び少
なくとも2段のレンズを含み、該少なくとも2段のレン
ズは電子銃とNA開口との間に配置されNA開口に形成
されるクロスオーバの拡大像の拡大率を調整し、該少な
くとも2段のレンズを調整することにより複数の一次電
子線の間隔又はビーム径が調整可能にされる。本発明に
おいて、複数の一次電子線の試料上の照射点の最小間隔
は、検出器上での二次電子線の拡大像のボケを検出系の
拡大率で除算した値より大きく設定される。
【0010】本発明の電子線装置は、電子銃、コンデン
サレンズ、及び対物レンズを有し、対物レンズと試料間
に一次電子線に対する減速場を形成し、電磁偏向によっ
て光軸から離れた位置に一次電子線を偏向し、静電偏向
又は電磁偏向によって試料上を走査する一次電子光学
系、並びに試料から放出される二次電子を前記電磁偏向
器によって二次電子検出器の方向へ偏向し検出する検出
系を含む。検出系の構成部品は、一次電子光学系の部品
と共通とすることができる。一次電子光学系は更に収差
を補正する収差補正器を含み、該収差補正器は電磁レン
ズと静電レンズの組合わせ、電磁レンズと静電偏向器の
組合わせ、又は電磁レンズと電磁偏向器の組合わせを含
む。
【0011】本発明において、二次電子線分離器は、E
×B分離器であり、一次電子光学系に対して電磁的に偏
向される量が電界により偏向される量のほぼ2倍になる
よう設定される。本発明の電子線装置は、更に評価開始
前に試料上の評価領域の位置と一次電子線の照射点とを
整合させる整合器を含み、該整合器は、複数の一次電子
線の内の1つが試料上のアラインメントマークを走査し
た場合に、その一次電子線に対応する検出器からのアラ
インメント信号として利用するように構成される。アラ
インメントマークは長方形の4隅が存在する形状又はダ
イシングラインの一部である。
【0012】本発明の電子線装置は、更に一次電子線の
ビーム量を調整する調整器を含む。調整器は、チャージ
アップによる位置的に変動する試料表面電位を、像観察
に必要な最低値と、試料を損傷させること無く歪みのな
い画像が得られる最大値との間の範囲に調整するために
一次電子線のビーム量を調整する。一次電子線のビーム
径は試料上のビーム径を最適化してS/N比を最大にす
るように設定される。
【0013】本発明において、ビーム径は試料の評価す
べきパターンの最小線幅dと一次電子線のビーム径Dの
比D/dが0.8〜1.4の範囲にあるように設定され
る。好ましくは比D/dが0.95〜1.25の範囲に
あるように設定される。
【0014】本発明において、ビーム径は試料の評価す
べきパターンの最小線幅の2倍のピッチの周期的パター
ンを走査する場合の変調伝達関数MTFが0.19〜
0.58の範囲にあるように設定される。好ましくは、
ビーム径は、試料の評価すべきパターンの最小線幅の2
倍のピッチの円周的パターンを走査する場合の変調伝達
関数MTFが0.26〜0.45の範囲にあるように設
定される。ビーム径は、試料の評価すべきパターンの最
小線幅がdi(i=1,2・・)である2以上の評価モ
ードを実行する場合に、ビーム径Diを最小線幅diに
対応して切換設定可能であり、且つDi/diが0.8
〜1.4の範囲にあるように設定される。
【0015】 本発明の電子線装置は、半導体ウエハの
欠陥検査、線幅測定、合せ精度測定又は電位コントラス
ト測定に使用される。本発明において、試料と対物レン
ズの間に配置される軸対称電極又は対物レンズの試料側
に最も近い電極のいずれかにより所定の電位障壁が形成
され、試料のパターンが有する電位に依存して電位障壁
を超えた二次電子のみを二次電子検出器に導く。
【0016】本発明において、一次電子光学系に含まれ
るレンズは、セラミック材料の表面に金属コーティング
した軸対称レンズにより構成される。また、好ましくは
本発明の電子線装置を1列に複数台配置し、該複数台の
電子線装置により1つの試料を評価する。
【0017】本発明の電子線装置は、更に電子線制御部
を含み、該電子線制御部は、試料の被評価領域を分割し
た小領域単位で一次電子線を照射し、且つ1つの小領域
の照射を完了後に隣接する小領域を1以上スキップして
未照射の小領域の照射を実行する。
【0018】本発明の電子線装置は、更に電子線走査制
御部を含み、該電子線走査制御部は、試料の被評価領域
を分割した小領域単位で一次電子線を照射し、且つ1つ
の小領域の照射を実行する際にその照射の開始時に次に
照射を行う小領域に近い側から照射を開始し遠い側で照
射を完了する。
【0019】本発明において、試料はXYステージ上に
載置され、該XYステージ部材はハウジング内に収容さ
れ且つ静圧軸受けによりハウジングに対して非接触で支
持され、前記ハウジングは真空排気され、前記対物レン
ズはの周囲には試料面上の照射領域を排気する差動排気
機構が設けられる。
【0020】本発明において、前記XYステージの静圧
軸受けに供給されるガスはドライ窒素又は高純度の不活
性ガスであり、これらのガスは該XYステージを収納す
るハウジングから排気された後、加圧され再び静圧軸受
けに供給される。本発明の半導体デバイス製造方法は、
本発明の電子線装置を用いて製造プロセス途中又は製造
後の半導体デバイスの評価を行う。
【0021】
【発明の実施の形態】図1Aは、本発明の第1の実施の
形態の電子線装置の概略図であり、図1Bはマルチ開口
3における光軸19を中心とする円周上のマルチビーム
E1−E6を一軸へ投影した状態を示す概略図、図1C
は試料表面10上における円周上のマルチビームE1−
E6の配置状態を示す概略図である。電子銃1から放出
される電子線E0は、コンデンサレンズ2で集束されマ
ルチ開口3を照射する。電子線E0は、マルチ開口3で
複数の一次電子線、即ちマルチビームE1−E6に形成
される。マルチビームE−E6はコンデンサレンズ4に
よりクロスオーバー17をNA開口5に結像する。マル
チビームE−E6はレンズ4、6、9により縮小され、
可動ステージ11上の試料Wの表面10に複数の照射点
を形成する。ウエハ等の試料Wは−4KVが印加され
る。偏向器7に印可される走査信号に基づきマルチビー
ムの偏向走査が行われる。マルチビームの照射により試
料Wから放出される二次電子G1−G6が対物レンズ9
で加速され、E×B分離器12で検出器側へ偏向され、
検出器14でビーム毎に検出される。
【0022】検出器14は、単結晶シリコンウエハに複
数のPINダイオードがマルチビーム像に対応した位置
に作り込まれて成る。検出器14の前面に開口を設けク
ロストークをより小さくしてもよい。検出器14はマル
チビームの位置を正確に合わせるためR−θステージ1
5上に載せられる。検出器14から出た出力信号は、平
坦なSi面等の試料を照射する時の出力が全て同じにな
るように出力調整回路20で調整される。マルチビーム
E1−E6は、円周上にあり、図1Bに示すように、一
軸へ投影したものは等間隔になる。
【0023】図19は、図1Bと同様にマルチビームE
1−E6の円周上の配置を示す。図19において、E2
と円周の中心(光軸)19とを結ぶ直線のx軸に対する
角度θを大きくすると、E1とE2間の距離d2及びE
2とE3間の距離d1は、d1>d2であり、θを小さ
くするとd2>d1となる。d1=d2の場合に、E1
−E6の配置は最も対称性が良くなる。図19におい
て、ビーム数は、偶数であるので、d1=d1’、d2
=d2’である。
【0024】図1Cは試料表面10上における光軸を中
心とする円周上のマルチビームの配置状態を示す概略図
である。図1Cにおいて、符号22は、ビーム間の最短
距離を表す。図1Cに示すように、試料表面10上にお
けるビーム間の実距離の最大値のものを4個所にした方
が良い。上記一軸と試料上の座標を正確に合わせるため
回転レンズ18をマルチ開口3と試料Wの間に設けるこ
とができる。
【0025】図2Aは、本発明の第2の実施の形態の電
子線装置の概略構成図であり、図2Bは走査視野を示す
概略図である。図1A−Cに示す部材に付した符号と同
一の符号は、同様の部材を指示する。電子銃1から放出
される電子線は、2段のレンズ22で縮小され、試料W
の表面10に焦点を結ぶが走査視野は光軸から外れた3
1で示す領域を走査する。試料Wから放出される二次電
子は、対物レンズ24により加速され、電磁偏向器28
で偏向され、検出器30により検出される。対物レンズ
24は、レンズギャップ26が試料側にあり、レンズ主
面27を試料側へ下げる効果を有する。更に軸対称電極
25に正の高電圧を引加することによってレンズを通過
する時のビームエネルギーを大きくし、試料での軸上色
収差を小さくしている。
【0026】軸上色収差Jは、レンズ主面でのビームエ
ネルギーをV0、ビームのエネルギー幅をΔV、色収差
係数をCCとすると、J≒CCΔV/V0で表される。色
収差係数CCは、レンズ主面と試料間の距離にほぼ等し
い。
【0027】図3は、本発明の電子線装置で用いられる
E×B分離器12の概略断面図である。図3のE×B分
離器において電界Eは、6極の電極35、36により形
成される。形成しようとする電界Eの方向(矢印43)
と、光軸49(紙面に垂直)と各電極35、36の中心
とを結ぶ線48とのなす角を図3に示すようにθとする
と、各電極35、36は、cosθに比例する電圧が付
与される。真空壁38の外側に磁場形成用コイルを設け
る場合には、対向する1対のコイルを別々に巻き、両側
から合わせて締め付ける構造が好適である。y軸方向の
磁界Bを作るコイル39とx軸方向の磁界を作るコイル
40は、異なる半径方向に設けられる。強磁性のコア4
1は2つ割にして制作し、段付き端部42においてつな
ぎあわせて組合わされる。コイル39、40を真空中に
配置する場合は、コイル及びコア41を2つ割にする必
要がない。
【0028】図3に示すようにマルチ電極35、36を
形成することによって、一様な電界Eが形成される領域
の直径と電極の内径の比を大きくできるので、走査時等
においてビームが光軸49からある程度離れていても大
きい収差は発生しない。絶縁スペーサ37が電極35、
36を接地された円筒38に固定する。円筒38は、真
空壁とし、コイル39、40は、大気中又は真空中に置
くことができる。このような構造にすることによって、
E×B分離器12の電子銃側と試料側の両方にフェライ
トコア41より大きい直径を持ち且つ分割できない部品
があっても、E×B分離器12は組立て可能となる。
【0029】図4は、本発明の試料室31及びステージ
50の実施の形態を示す断面図である。試料台95は、
気体軸受9a−2、10a−2、11a−2、9b−
2、10b−2、11b−2により支持される。試料室
31をある程度の真空にするため、真空排気管20a−
2、20b−2、19−2により排気がなされる。試料
室31の真空度は、二次電子を検出するためには十分で
はないので、電子光学系70の対物レンズ72の周辺に
差動排気部25−2を設け、試料室31の内部を差動排
気用の排気口27−2及び排気管28−2を介し排気す
ると共に、ウエハWと差動排気用の部材26−2との間
隔40−2を小さくし、電子線照射が行われるウエハW
の上部を高真空度に保つ。
【0030】図5は、対物レンズ72の外側に設けた差
動排気部25−2の別の実施の形態を示す断面図であ
る。図5の差動排気部25−2は、同心状の2つの排気
口27−2a、27−2bを有し、各排気口の半径方向
寸法bは、例えば10mmであり、各排気口に連通され
る各排気通路26−2a、26−2bの直径dは、例え
ば10mmである。ウエハWと排気口の先端との間隔e
は、例えば50μmである。
【0031】図6は、本発明の試料室及びガス回収シス
テム実施の形態を示す断面図である。図6の実施の形態
は、ステージ50の静圧軸受用ガスとして不活性ガスを
使用すると共に、不活性ガスの回収システムを具備し、
環境悪化を防止すると共に高価な不活性ガスを無駄にし
ないようにする。図6の形態において、ターボ分子ポン
プ51−2、52−2は、排気管18−2、28−2を
介し、電子光学系70及び差動排気部25−2を排気す
ると共に、排気ガスを圧縮する。また試料台52から排
気管20a−2、20b−2を通り排出されるガスは、
圧縮機53−2、54−2により圧縮され、レギュレー
タ60−2、61−2、62−2により圧力調整され、
ガス軸受に供給される。
【0032】図7は、本発明によるマーク検出方法を示
すブロック図である。図7において、各ビームの矩形の
走査視野(走査範囲)R1〜R10の中心BS1〜BS
10が、直径Dの円周H上に配置される。検出すべきマ
ークMが1辺の寸法をL、中心をNとする矩形である場
合、マークの寸法Lは、L>D−kである。ここで、D
はマルチビームがその上に配置される円周Hの持つ直径
寸法であり、kは走査範囲(矩形)の1辺の寸法であ
る。L、D、kが、L>D−kを満足する場合、図7に
示されるように、マークMがマルチビームの走査範囲R
1〜R10の内側の非走査視野に入ることにより検出不
能状態になることはない。
【0033】検出すべきマークM(中心N)と一次光学
系の光軸19が離れ過ぎることによりマークの検出がで
きない状態は、図7のマークM2の位置で生じる。光軸
19からy軸方向に(D/2)+(k/2)、x軸方向
に(D/2)+(k/2)以上離間しない限り、マーク
Mと走査視野は必ず重なる。図7のマークM2の左隅が
円Hより内側にある、即ち、マークM2の何れかの隅が
円Hより内側にある場合、マークM2の検出は可能であ
る。マークMが正方形の場合、マークM2中心Nと光軸
19との間の距離が、D/2+k/(√2)以下であれ
ば、マークMの検出は可能である。十字形のマークKの
場合は、マークKの中心Nと光軸19との間の距離はよ
り接近することが必要である。これは、マルチビームが
走査されるドーナツ状の領域と正方形マークM及び十字
形マークKを重ねた図(図7)から明らかである。
【0034】図8は、ビーム寸法(ビーム径)をいくら
にすると最もスループットを大きくすることができるか
を示すグラフである。軸上収差が支配的な収差である場
合は、ビーム電流Iは、ビーム寸法の4乗に比例する。
従って、ビーム寸法とビーム電流の関係は線G11で表
すことができる。一方、ボケたビームで小さい寸法のパ
ターンを走査すると信号の振幅はMTF倍に減少する。
横軸に(ビーム寸法/CD)を取り、CDは最小線幅、
縦軸にMTFを取ると、曲線G12が得られる。
【0035】信号のS/N比は、(MTF)√Iに比例
するので、S/N比を最小にするためには、(MTF)
2Iを最大にすれば良い。(MTF)2は、曲線G13に
なるので、(MTF)2Iは、曲線G14で示される上
に凸の曲線となる。(MTF)2Iは、(ビーム寸法/
CD)が1.1のとき最大値を取る。(ビーム寸法/C
D)が0.95〜1.25において、S/N比は、最大
値とほぼ同様であり、このときMTFの範囲は0.26
〜0.45になる。また(ビーム寸法/CD)が0.8
〜1.4においても、S/N比は、十分大きくなる。こ
のときMTFは0.19〜0.58である。更に(ビー
ム寸法/CD)が0.55〜1.5において、S/N比
はあまり小さくならない。このときのMTFは0.15
〜0.7である。
【0036】図9は、帯電の影響を最小にする検査方法
の概略図である。ウエハの被評価領域Wを試料台連続移
動方向yに平行な複数のストライプ状の小領域R1、R
2、R3・・に分割し、まず奇数番目のストライプ状の
小領域R1、R3、R5・・を評価し、奇数番めのスト
ライプ状の小領域の評価が終了した後に、偶数番目のス
トライプ状の小領域R2、R4、R6・・を評価する。
そして一次電子線を小領域の短軸方向(X軸方向)に走
査しながら、小領域の長軸方向(Y軸方向)に移動させ
る。小領域を1つスキップさせる場合、走査しながら+
Y軸方向にウエハを移動させ、小領域R1の照射を行
い、次いで、ウエハをX軸方向へ移動させた後、−Y軸
方向にウエハを移動させながら小領域R3の照射を行
う。順次、1つおきに照射を行い、小領域Riの照射
後、小領域R(i+1) (i=1,2,…,n−1)
の照射を行う。
【0037】図10は、他の電子線の走査方法を示す概
略図である。図10に示す走査方法は、小領域を走査に
より照射するに際して、走査を行う小領域に近い方から
走査を開始し、遠い側へ進めるものである。即ち、1列
毎に走査を進める場合、小領域R11を走査した後、小
領域R12をスキップして、小領域R13を走査する
が、その場合、小領域R11の走査は、小領域R13に
近い点P11から開始し、最も遠い点P12で終了す
る。小領域R11の走査が終了すると、ウエハWをステ
ップ移動させて、小領域R13の走査を点P13から開
始し、点P14まで行う。その後、小領域R13に隣接
するR14をスキップして、小領域R15をおこなう。
その行が終了すると次の行に移動して、小領域毎に同様
に走査を行う。このような走査方法によれば、帯電によ
る影響を少なくすることができる。なお、直前に走査し
た小領域Rijの走査終了点と離れている小領域の点か
ら走査を開始すると言う前提で、小領域Rijの終了
後、隣接する小領域Ri(j+1)をスキップせずに、
該小領域Ri(j+1)を走査してもよい。
【0038】また、図10の各小領域の走査において、
例えば、小領域R22に示すように、点P15から走査
を開始し、点P16に到達した時点で点P17に戻り、
そして、点P18まで走査する用にしてもよい。なお、
小領域R22内の破線は、帰線を示している。このよう
に、各小領域内において、1つおきにラスタスキャンす
ることにより、直前の走査による影響を小さくすること
ができる。スキップする線を1本ではなく、任意の複数
本とすることができる。
【0039】図9、図10に示す走査方法においては、
小領域のスキップは、電気的に制御することができるの
で、時間的なロスはほとんどなく、しかも帯電による影
響を少なくすることができる。
【0040】1つの走査方法においては、図11に示す
ように、ウエハWは、分割された小領域200単位で一
次電子線が走査される。電子線装置では、一次電子線の
視野が、小領域200より少し大きい領域300となる
ように、小領域200が設定される。小領域200は、
一次電子線を電気的に偏向できる領域に対応する。ウエ
ハから発生される二次電子を検出後、ウエハを移動させ
て次の小領域200を照射するが、該次の領域は、隣接
する小領域を少なくとも1以上スキップした未照射の小
領域とする。帯電電荷は、時間とともに減少するので、
照射済の小領域の帯電による影響が十分に小さく時間の
経過後に、スキップした小領域を照射する。照射順序の
選択方法の一例として、図11に示したように、64に
分割した小領域を、、、、……の順序で照射する
と、1つの小領域を照射後の該小領域に隣接する小領域
の照射まで、十分な時間をおくことができる。なお、ウ
エハWを移動中に、照射済みの小領域から検出した二次
電子に基づく検査を実行することが好適である。このよ
うな小領域の照射順序の選択は、1つの一次電子線を用
いる電子線装置にも適用できる。
【0041】図12は、E×B分離器の作用を説明する
ための分解斜視図、図13は、E×B分離器の一次電子
線に作用する力を示す概略図、図14は、E×B分離器
の一次電子線に作用する力を示す概略図である。図12
に示すように、磁界をかける磁極31Bと電界をかける
電極31Eを90°ずらして配置すると、一次電子線2
0−8aに対しては、図13に示すように、磁界Bによ
る力FBと電界Eによる力FEとが逆方向に働いて、両
者の差の分だけビーム軌道は曲げられる。すなわち、静
電偏向器による偏向角をα、電磁偏向器による偏向角を
2αとすると、αだけ偏向される。一方、二次電子線3
0−8aに対しては、図14に示すように、磁界Bによ
る力FBと電界Eによる力FEとが同一方向に働いて、
互いに強調されるので、二次電子線30−8aは、大き
く曲げられ、上記の場合では、3αだけ偏向される。こ
の構成は、ウイーンフィルタと同じであるが、本実施形
態では、二次電子分離器として機能させている。
【0042】図15は、本発明の電子線装置の他の実施
の形態を示す断面図である。図15の実施形態では、カ
ソード31−9、ウエーネルト32−9、アノード33
−9の電極を備える電子銃30−9、電子銃30−9か
ら放出される一次電子線をウエハWへ結像させる一次光
学系、及びウエハから発生される二次電子を検出器38
−9へ案内する二次光学系を含む。一次光学系におい
て、電子銃30−9から放出される一次電子線は、軸合
せ偏向器34−9、35−9でコンデンサレンズ36−
9に軸合せされ、コンデンサレンズ36−9で集束さ
れ、対物レンズ41−9でウエハに合焦され、静電偏向
器37−9及び電磁偏向器29−9で2段偏向され、ウ
エハ上を走査する。
【0043】ウエハ上の一次電子線の走査点から発生す
る二次電子は、対物レンズ41−9の中央電極49−9
の正の高電圧で加速され、細く集束され対物レンズを通
過する。対物レンズ41−9を通過した二次電子は、E
×B分離器29−9、30−9で、図15の右方へ偏向
され、検出器38−9で検出される。この場合、コンデ
ンサレンズ36−9及び対物レンズ41−9が光学系の
外径寸法を決める部品となるが、これらのレンズ36−
9、41−9の外径寸法を小さくすることにより、この
電子線装置の電子光学系70の鏡筒を小外径とすること
ができる。鏡筒の外径が小さい場合、そのような鏡筒を
1枚のウエハ上に複数個配置することができるので、複
数の鏡筒により複数の電子線で同時に1枚のウエハに画
像形成し評価することにより、高スループットでウエハ
の評価を行うことができる。
【0044】図16は、本発明の電子線装置を複数個配
置した場合の実施形態を示す説明図である。図16に示
した実施形態においては、単体の電子光学系の鏡筒69
を4筒×2列に配置している。これは、コンデサレンズ
及び対物レンズ等のサイズを小さくして鏡筒の外形サイ
ズを小さくすることによって実現することができるが、
これを、図15に示した電子光学系を一例として説明す
る。図15に示した電子光学系70において、コンデン
サレンズ36−9及び対物レンズ41−9を軸対称レン
ズとして構成し、これらのレンズの外径寸法を小さくす
るために、コンデンサレンズ36−9を、一体のセラミ
ックスの円柱43−9から上部電極44−9、中央電極
45−9、下部電極46−9を削出し、削出されたセラ
ミックス表面に金属をコーティングして製造する。対物
レンズ41−9も同様に、一体のセラミックスの円柱4
7−9から上部電極48−9、中央電極49−9、下部
電極50−9を削出し、削出されたセラミックス表面に
金属をコーティングして製造する。
【0045】上記の製造方法により、各レンズの外径寸
法を40mmφ以下にすることができ、8インチのウエ
ハ表面に、図16に示すように、鏡筒69を4筒×2列
に配置することができる。セラミックス表面にコーティ
ングする金属材料は、仕事関数の大きい白金とすること
によって電極間の小さい間隔に高い電圧を印加できるこ
とがわかった。この結果、軸上色収差を小さくでき小寸
法のビームで大電流をうることができた。なお、図15
において、26−9で示す部分は、コンデンサレンズ3
6−9の中央電極45−9に電圧を与えるための電圧導
入端子である。また、図16において、38−9は、図
15に示した検出器38−9を示す。
【0046】図15に示す電子光学系だけでなく、先に
説明した任意の実施形態の電子光学系においても、コン
デンサレンズ及び対物レンズを図15に示す構造にする
ことにより、複数の鏡筒を同時にウエハ上に配置し検査
することができる。
【0047】図17は、本発明の実施の形態の電子線装
置を使用する半導体デバイス製造方法の例を示すフロー
図である。図17の半導体デバイス製造方法は、以下の
主工程を含む。(1)ウエハ52を製造するウエハ製造
工程51又はウエハ52を準備するウエハ準備工程、
(2)露光に使用するマスク(レチクル)62を製作す
るマスク製造工程61又はマスクを準備するマスク準備
工程、(3)ウエハに必要な加工を行うウエハプロセッ
シング工程53、(4)ウエハ上に形成されたチップを
1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工
程54、(5)できたチップ55を検査するチップ検査
工程56及び検査に合格したチップからなる製品(半導
体デバイス)57を得る工程。なお、これらの主程は、
それぞれ幾つかのサブ工程を含む。図17の右方部分
は、そのうちのウエハプロセッシング工程53のサブ工
程を示す。
【0048】上記(1)〜(5)の主工程の中で、半導
体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウエ
ハプロセッシング工程53である。この工程では、設計
された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリや
MPUとして動作するチップを多数形成する。このウエ
ハプロセッシング工程は、以下の工程を含む。(6)絶
縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を形成
する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程64(CVDや
スパッタリング等を用いる)。(7)この薄膜層やウエ
ハ基板を酸化する酸化工程64。(8)薄膜層やウエハ
基板等を選択的に加工するためのマスク(レチクル)を
用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィー工
程63。(9)レジストパターンに従って薄膜層や基板
を加工するエッチング工程64(例えばドライエッチン
グ技術を用いる)。(10)イオン・不純物注入拡散工
程64。(11)レジスト剥離工程。(12)加工され
たウエハを検査する検査工程。なお、ウエハプロセッシ
ング工程53は、必要な層数だけ繰り返し行い、設計通
り動作する半導体デバイスを製造する。
【0049】図17のフロー図は、上記(6)、(9)
及び(10)をまとめて1つのブロック64で示し、付
加的なウエハ検査工程65を含み、更に繰り返し工程を
ブロック66で示す。上記(12)の加工されたウエハ
を検査する検査工程に本発明の検査装置を用いることに
より、微細なパターンを有する半導体デバイスでもスル
ープットよく検査でき、全数検査が可能になり、製品の
歩留まり向上、欠陥製品の出荷防止が可能である。
【0050】図18は、図17の製造方法におけるリソ
グラフィ工程63の詳細を示すフロー図である。図18
に示すように、リソグラフィ工程63は、(13)前段
の工程で回路パターンが形成されたウエハ上にレジスト
を被覆するレジスト塗布工程71、(14)レジストを
露光する露光工程72、(15)露光されたレジストを
現像してレジストパターンを得る現像工程73、(1
6)現像されたレジストパターンを安定化させるための
アニール工程74から成る。なお、半導体デバイス製造
工程、ウエハプロセッシング工程、及びリソグラフィ工
程は、周知のものである。
【0051】
【発明の効果】本発明によると、(1)マルチ検出器が
1つの結晶基板に集積されるので、マルチビームの間隔
を大きくする必要がなく、一次光学形と共通の部品で構
成される二次光学系によりマルチビームを検出すること
ができる。(2)単ビームの場合、二次電子検出でE×
B分離器が不用であるので、一次電子線にE×B分離器
による収差が混入せず、小さなビーム寸法で大電流が得
られる。(3)本発明のアラインメントではマルチビー
ムのどれかがマークを走査すれば信号検出ができるの
で、アラインメント時間が短くてすむ。また正方形のマ
ークを用いると光軸とマークとの間隔が大きく離れてい
てもマークを検出できる。
【0052】本発明の方法によると、(4)チャージア
ップの影響を最小限にすることができる。(5)ビーム
がボケ過ぎて信号振幅が小さくなり過ぎることはなく、
ビーム径を小さくし過ぎてビーム電流が小さくなり過ぎ
ることもない。(6)試料室の真空度が比較的悪くても
試料の光軸付近を超高真空にすることができる。(7)
二次電子のフィルター作用を持たせることができるの
で、電位コントラストが容易に測定できる。
【0053】本発明の走査方法においては、小領域のス
キップは、電気的に制御することができるので、時間的
なロスはほとんどなく、しかも帯電による影響を少なく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは本発明の第1の実施の形態の電子線装
置の概略構成図、図1Bは円周上のマルチビームEを一
軸へ投影した状態を示す概略図、図1Cは試料面10上
における円周上のマルチビームの配置状態を示す概略
図。
【図2】図2Aは本発明の第2の実施の形態の電子線装
置の概略構成図、図2Bは走査視野を示す概略図。
【図3】本発明の電子線装置で用いられるE×B分離器
12の概略断面図。
【図4】本発明の試料室31及びステージ50の実施の
形態を示す断面図。
【図5】対物レンズ72の外側に設けた差動排気部25
−2の別の実施の形態を示す断面図。
【図6】本発明の試料室及びガス回収システム実施の形
態を示す断面図。
【図7】本発明によるマーク検出方法を示すブロック
図。
【図8】ビーム寸法(ビーム径)をいくらにすると最も
スループットを大きくすることができるかを示すグラ
フ。
【図9】帯電の影響を最小にする電子線の走査方法を示
す概略図。
【図10】他の電子線の走査方法を示す概略図。
【図11】本発明の電子線のウエハ上の走査方法を説明
するための図。
【図12】E×B分離器の作用を説明するための分解斜
視図。
【図13】E×B分離器の一次電子線に作用する力を示
す説明図。
【図14】E×B分離器の二次電子線に作用する力を示
す説明図。
【図15】本発明の電子線装置の他の実施の形態を示す
断面図。
【図16】本発明の電子線装置を複数個配置した場合の
実施形態を示す説明図。
【図17】本発明の実施の形態の電子線装置を使用する
半導体デバイス製造方法の例を示すフロー図。
【図18】図17の製造方法におけるリソグラフィ工程
63の詳細を示すフロー図である。
【図19】マルチビームE1−E6の円周上の配置状態
を示す概略図である。
【符号の説明】
1:電子銃、2:コンデンサレンズ、3:マルチ開口、
4:レンズ、5:NA開口、6:レンズ、7:走査用偏
向器、8:偏向器、9:対物レンズ、10:表面、1
2:E×B分離器、14:検出器、15:ステージ、1
6、17:クロスオーバ、18:回転レンズ、19:光
軸、20:出力調整回路、22:レンズ、24:対物レ
ンズ、25:軸対称電極、26:レンズギャップ、2
7:レンズ主面、28:電磁偏向器、30:検出器、3
1:試料室、35、36:電極、38:円筒(真空
壁)、39、40:コイル、41:コア、42:段付き
端部、49:光軸、50:ステージ、69:鏡筒、7
0:電子光学系、69:鏡筒、95:試料台、B:磁
界、BS1〜BS10:R1〜R10の中心、E:電
界、E1〜E6:マルチビーム(一次電子線)、G1−
G6:二次電子線、H:円周、K:十字形マーク、M:
正方形マーク、N:マークK及びMの中心、R1〜R1
0:矩形の走査視野、W:試料(ウエハ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/18 H01J 37/18 37/20 37/20 D 37/244 37/244 H01L 21/66 H01L 21/66 J (72)発明者 野路 伸治 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 2F067 AA41 CC17 EE05 EE14 HH06 JJ05 KK04 LL15 NN03 PP12 QQ02 QQ14 2G001 AA03 AA10 BA07 CA03 EA05 GA05 GA06 JA02 JA03 KA03 LA11 MA05 PA07 4M106 AA01 AA02 BA02 CA39 DB07 5C001 AA03 CC04 5C033 CC01 FF03 KK09 NN01 NP04 NP05 NP06 UU02 UU03 UU04 UU08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次電子線を試料に照射する一次電子光
    学系と、試料面から放出される二次電子線を検出する検
    出系とを備え、試料面の評価を行う電子線装置であっ
    て、 一次電子光学系はマルチビーム生成器、マルチビームを
    試料上に同時に走査させる走査用偏向器、マルチビーム
    を減速し試料に照射すると共に二次電子線を加速する対
    物レンズ、及び対物レンズを通過した複数の二次電子線
    を検出系へ偏向させる二次電子線分離器を含み、検出系
    は単一のシリコン基板に形成された複数の検出器を含む
    電子線装置。
  2. 【請求項2】 前記マルチビーム生成器は複数の電子放
    出領域を有する単一のカソードを有する電子銃及び複数
    の電子線を形成する複数の開口を有する第1のマルチ開
    口板を備え、検出系は第2のマルチ開口板を備え、第2
    のマルチ開口板の開口は第1のマルチ開口板の開口に1
    対1に対応し前記複数の検出器の前に配置されて複数の
    二次電子線を検出器へ導く請求項1の電子線装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のマルチ開口板の複数の開口は
    一次電子光学系の光軸を中心とするほぼ同一円周上に配
    置され且つ一次電子線の走査方向に平行な線上に投影し
    た点がほぼ等間隔となるように配置される請求項2の電
    子線装置。
  4. 【請求項4】 前記一次電子光学系は更に電子銃と試料
    との間に磁気レンズを備え、該磁気レンズは複数の一次
    電子線を一次電子光学系の光軸のまわりに回転可能であ
    る請求項1の電子線装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の検出器のそれぞれの後段に対
    応して設けられる複数の増幅器、及び増幅器の利得又は
    オフセットを個別に調整する器具を備え、複数の検出器
    で検出される電子線量の不均一性を補正可能にする請求
    項1の電子線装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の電子線装置であって、複数の
    検出器のそれぞれの後段に対応して設けられる複数の増
    幅器、第1のマルチ開口板の開口に流れる電流値を測定
    監視する器具、及び測定された電流値に基いて複数の増
    幅器の利得又はオフセットを調整する器具を備え、電子
    銃からの一次電子線の強度の時間的変動が補正可能であ
    る電子線装置。
  7. 【請求項7】 請求項1の電子線装置であって、一次電
    子光学系は更にNA開口及び少なくとも2段のレンズを
    含み、該少なくとも2段のレンズは電子銃とNA開口と
    の間に配置されNA開口に形成されるクロスオーバの拡
    大像の拡大率を調整し、該少なくとも2段のレンズを調
    整することにより複数の一次電子線の間隔又はビーム径
    が調整可能にされる電子線装置。
  8. 【請求項8】 請求項1の電子線装置であって、複数の
    一次電子線の試料上の照射点の最小間隔は、検出器上で
    の二次電子線の拡大像のボケを検出系の拡大率で除算し
    た値より大きく設定される電子線装置。
  9. 【請求項9】 電子銃、コンデンサレンズ、及び対物レ
    ンズを有し、対物レンズと試料間に一次電子線に対する
    減速場を形成し、電磁偏向によって光軸から離れた位置
    に一次電子線を偏向し、静電偏向又は電磁偏向によって
    試料上を走査する一次電子光学系、並びに試料から放出
    される二次電子を前記電磁偏向器によって二次電子検出
    器の方向へ偏向し検出する検出系を含む電子線装置。
  10. 【請求項10】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子光学系は更に収差を補正する収差補正器を
    含み、該収差補正器は電磁レンズと静電レンズの組合わ
    せ、電磁レンズと静電偏向器の組合わせ、又は電磁レン
    ズと電磁偏向器の組合わせを含む電子線装置。
  11. 【請求項11】 請求項1の電子線装置であって、二次
    電子線分離器は、E×B分離器であり、一次電子光学系
    に対して電磁的に偏向される量が電界により偏向される
    量のほぼ2倍になるよう設定される電子線装置。
  12. 【請求項12】 請求項1の電子線装置であって、更に
    評価開始前に試料上の評価領域の位置と一次電子線の照
    射点とを整合させる整合器を含み、該整合器は、複数の
    一次電子線の内の1つが試料上のアラインメントマーク
    を走査した場合に、その一次電子線に対応する検出器か
    らのアラインメント信号として利用するように構成され
    る電子線装置。
  13. 【請求項13】 請求項12の電子線装置であって、前
    記アラインメントマークは長方形の4隅が存在する形状
    又はダイシングラインの一部である電子線装置。
  14. 【請求項14】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、更に一次電子線のビーム量を調整する調整器を含
    み、該調整器はチャージアップによる位置的に変動する
    試料表面電位を、像観察に必要な最低値と、試料を損傷
    させること無く歪みのない画像が得られる最大値との間
    の範囲に調整するために一次電子線のビーム量を調整す
    る電子線装置。
  15. 【請求項15】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は試料上のビーム径を最適化
    してS/N比を最大にするように設定される電子線装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は試料の評価すべきパターン
    の最小線幅dと一次電子線のビーム径Dの比D/dが
    0.8〜1.4の範囲にあるように設定される電子線装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は試料の評価すべきパターン
    の最小線幅dと一次電子線のビーム径Dの比D/dが
    0.95〜1.25の範囲にあるように設定される電子
    線装置。
  18. 【請求項18】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は試料の評価すべきパターン
    の最小線幅の2倍のピッチの円周的パターンを走査する
    場合の変調伝達関数MTFが0.19〜0.58の範囲
    にあるように設定される電子線装置。
  19. 【請求項19】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は、試料の評価すべきパター
    ンの最小線幅の2倍のピッチの周期的パターンを走査す
    る場合の変調伝達関数MTFが0.26〜0.45の範
    囲にあるように設定される電子線装置。
  20. 【請求項20】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子線のビーム径は、試料の評価すべきパター
    ンの最小線幅がdi(i=1,2・・)である2以上の
    評価モードを実行する場合に、ビーム径Diを最小線幅
    diに対応して切換設定可能であり、且つDi/diが
    0.8〜1.4の範囲にあるように設定される電子線装
    置。
  21. 【請求項21】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、半導体ウエハの欠陥検査、線幅測定、合せ精度測定
    又は電位コントラスト測定に使用される電子線装置。
  22. 【請求項22】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、更に試料と対物レンズの間に配置される軸対称電極
    又は対物レンズの試料側に最も近い電極のいずれかによ
    り所定の電位障壁を形成し、試料のパターンが有する電
    位に依存して電位障壁を超えた二次電子のみを二次電子
    検出器に導く電子線装置。
  23. 【請求項23】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、一次電子光学系に含まれるレンズは、セラミック材
    料の表面に金属コーティングした軸対称レンズにより構
    成される電子線装置。
  24. 【請求項24】 請求項1又は9の電子線装置を1列に
    複数台配置し、該複数台の電子線装置により1つの試料
    を評価する電子線装置。
  25. 【請求項25】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、更に電子線制御部を含み、該電子線制御部は、試料
    の被評価領域を分割した小領域単位で一次電子線を照射
    し、且つ1つの小領域の照射を完了後に隣接する小領域
    を1以上スキップして未照射の小領域の照射を実行する
    電子線装置。
  26. 【請求項26】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、更に電子線走査制御部を含み、該電子線走査制御部
    は、試料の被評価領域を分割した小領域単位で一次電子
    線を照射し、且つ1つの小領域の照射を実行する際にそ
    の照射の開始時に次に照射を行う小領域に近い側から照
    射を開始し遠い側で照射を完了する電子線装置。
  27. 【請求項27】 請求項1又は9の電子線装置であっ
    て、試料はXYステージ上に載置され、該XYステージ
    部材はハウジング内に収容され且つ静圧軸受けによりハ
    ウジングに対して非接触で支持され、前記ハウジングは
    真空排気され、前記対物レンズの周囲には試料面上の照
    射領域を排気する差動排気機構が設けられる電子線装
    置。
  28. 【請求項28】 請求項27の電子線装置であって、前
    記XYステージの静圧軸受けに供給されるガスはドライ
    窒素又は高純度の不活性ガスであり、これらのガスは該
    XYステージを収納するハウジングから排気された後、
    加圧され再び静圧軸受けに供給される電子線装置。
  29. 【請求項29】 請求項1乃至28のいずれか1項の電
    子線装置を用いて製造プロセス途中又は製造後の半導体
    デバイスの評価を行うことを特徴とする半導体デバイス
    製造方法。
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