JP2003346254A - 紛失予防システム及び捜索システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】子供や物品等の管理対象を紛失することを予防
するか、或いは、子供や物品等の管理対象を紛失しても
容易に捜索できるようにすること。 【解決手段】ＩＣタグと、携帯型質問器とを備え、前記
ＩＣタグは、管理対象に取付けられ、管理データを記憶
し、質問器からの質問信号に応答して管理データを応答
信号として質問器に送信し、前記携帯型質問器は、管理
データを記憶し、ＩＣタグに対して質問信号を送信し、
ＩＣタグから送信される応答信号を受信し、ＩＣタグと
の間隔が一定の距離以上に広がると警報を発することを
特徴とする紛失予防システム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、子供や物品等の管
理対象を紛失することを予防する技術、或いは、子供や
物品等の管理対象を紛失した場合に捜索する技術に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、外出時に子供が迷子とならないよ
うに、保護者は、子供の手を引いて、子供が側から離れ
ないようにしている。

【０００３】また従来、遊園地、ショッピングモール、
テーマパーク、球場等の施設では、子供が迷子になった
ときは、迷子センタなどで子供自身から氏名などを聞き
出して、放送を行い、保護者をさがしたり、逆に施設内
の放送機器によって子供を呼び出したり、施設の係員や
保護者が施設内を捜索したりしている。

【０００４】また従来、個人は財布、貴重品、カバン、
鍵、その他必要な物品を所持して行動する場合、それら
をどこかに忘れたり、紛失することのないように、細心
の注意をしている。万が一、それらをどこかに忘れた
り、紛失した場合、遊園地、ショッピングモール、テー
マパーク、球場等の施設内であれば、その施設の事務所
に届けている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は係る従来技術
の状況を鑑みてなされたもので、子供や物品等の管理対
象を紛失することを予防するか、或いは、子供や物品等
の管理対象を紛失しても容易に捜索できるようにするこ
とを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明において上記の課
題を達成するために、まず請求項１の発明では、ＩＣタ
グと、携帯型質問器とを備え、前記ＩＣタグは、管理対
象に取付けられ、管理データを記憶し、質問器からの質
問信号に応答して管理データを応答信号として質問器に
送信し、前記携帯型質問器は、管理データを記憶し、Ｉ
Ｃタグに対して質問信号を送信し、ＩＣタグから送信さ
れる応答信号を受信し、ＩＣタグとの間隔が一定の距離
以上に広がると警報を発することを特徴とする紛失予防
システムとしたものである。

【０００７】また請求項２の発明では、前記管理データ
は、前記携帯型質問器に入力されたものであることを特
徴とする請求項１に記載の紛失予防システムとしたもの
である。

【０００８】また請求項３の発明では、携帯電話機が、
前記携帯型質問器であることを特徴とする請求項１又は
２に記載の紛失予防システムとしたものである。

【０００９】また請求項４の発明では、固定型質問器
と、操作端末とを備え、前記固定型質問器は、施設内の
各箇所に配置され、管理データを記憶し、ＩＣタグに対
して質問信号を送信し、ＩＣタグから送信される応答信
号を受信し、管理データを応答信号として受信すると操
作端末に通知し、前記操作端末は、施設内の各箇所に配
置され、管理データを応答信号として受信した質問器が
配置されている施設内での位置を表示することを特徴と
する捜索システムとしたものである。

【００１０】また請求項５の発明では、前記管理データ
は、請求項１〜３の何れか１項に記載の携帯型質問器に
よって、登録されたものであり、また、請求項１〜３の
何れか１項に記載の携帯型質問器によって、削除される
ものであることを特徴とする請求項４に記載の捜索シス
テムとしたものである。

【００１１】また請求項６の発明では、前記操作端末
は、前記位置の近傍にいる施設の係員に管理対象の保護
を依頼する手段を有していることを特徴とする請求項４
又は５に記載の捜索システムとしたものである。

【００１２】また請求項７の発明では、前記質問信号
は、周波数がホッピングされた信号であることを特徴と
する請求項１〜６の何れかに記載の紛失予防システム又
は捜索システムとしたものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を説明
する。

【００１４】１．ＩＣタグ ここでは、紛失予防システムと捜索システムで共通して
用いられるＩＣタグについて、説明する。

【００１５】ＩＣタグは、管理対象に取付けられ、管理
データを記憶し、質問器からの質問信号に応答して管理
データを応答信号として質問器に送信する。

【００１６】管理対象は、管理者が紛失を予防したいも
のであって、例えば、子供等の人、ペット等の動物、貴
重品等の物品が挙げられる。

【００１７】ＩＣタグは、例えば、ペンダント、ブロー
チ、シール、ラベルの形態に加工して、管理対象に取付
けられるようにする。

【００１８】管理データは、管理者が管理対象を管理す
るためのデータである。管理対象が子供であれば、管理
データには、例えば、子供の氏名、保護者の氏名、連絡
先が含まれる。管理対象がペットや貴重品であれば、管
理データには、例えば、持ち主の氏名、連絡先が含まれ
る。また、管理目的に応じて、管理データには、日付等
のデータが含まれても良い。

【００１９】質問信号及び応答信号の送受信は、無線で
行われ、それには一般に到達距離がある。後述するよう
に、到達距離以上に、ＩＣタグと携帯型質問器とが離れ
ると、警報が発せられるので、到達距離のことを警戒間
隔とも云う。

【００２０】質問信号は、周波数がホッピングされた信
号であっても良い。周波数がホッピングされた信号に
は、例えば、ブルートゥース（商標）通信方式に準拠し
た信号が挙げられる。ブルートゥース（商標）通信方式
は、様々な機器で利用されているため、ブルートゥース
対応の機器を、質問器に流用することが可能になること
があり得る。尚、質問信号が、周波数がホッピングされ
た信号である場合、応答信号は、周波数がホッピングさ
れた信号であっても良いし、一定周波数の信号であって
も良い。

【００２１】２．紛失予防システム 次に、紛失予防システムについて、説明する。

【００２２】紛失予防システムは、ＩＣタグと、携帯型
質問器とを備える。

【００２３】携帯型質問器は、管理データを記憶し、Ｉ
Ｃタグに対して質問信号を送信し、ＩＣタグから送信さ
れる応答信号と受信し、ＩＣタグとの間隔が一定の距離
以上に広がると警報を発する。

【００２４】管理者が、携帯型質問器に、管理データを
入力すると、携帯型質問器は、その管理データを記憶
し、また、その管理データを、ＩＣタグに書き込む。

【００２５】携帯型質問器は、質問信号を発信し続けて
も、応答信号が受信できない場合、或いは、質問信号を
発信し続けて応答信号が受信できても、受信した応答信
号と、記憶している管理データとが一致せず、管理デー
タを応答信号として受信できなくなった場合に、ＩＣタ
グとの間隔が到達距離以上に広がったと判断して、警報
を発する。警報は、例えば、警告音を鳴らしたり、ラン
プを点滅したり、或いは、振動によって発する。

【００２６】また携帯電話機は、携帯型質問器を内蔵す
ることによって、携帯電話機であると同時に携帯型質問
器であっても良い。

【００２７】３．捜索システム 次に捜索システムについて、説明する。

【００２８】捜索システムは、固定型質問器と、操作端
末とを備える。

【００２９】固定型質問器は、施設内の各箇所に配置さ
れ、管理データを記憶し、ＩＣタグに対して質問信号を
送信し、ＩＣタグから送信される応答信号を受信し、管
理データを応答信号として受信すると操作端末に通知す
る。

【００３０】操作端末は、施設内の各箇所に配置され、
管理データを応答信号として受信した固定型質問器が配
置されている施設内での位置を表示する。

【００３１】携帯型質問器は、ブルートゥース（商標）
などの無線の通信方式で、固定の質問器と操作端末との
間で、データ通信を行なう。

【００３２】固定型質問器が記憶している管理データ
は、管理者が施設内に入るとき、携帯型質問器を用い
て、携帯型質問器が記憶している管理データを登録した
ものである。また、管理者は、施設外に出るとき、携帯
型質問器を用いて、携帯型質問器が記憶している管理デ
ータを、固定の質問器から削除する。

【００３３】固定型質問器は、質問信号を発信し続けて
応答信号を受信し、受信した応答信号と、記憶している
管理データとが一致した場合に、管理データを応答信号
として受信したとして操作端末に通知する。

【００３４】管理者は、管理対象を捜索する場合、最寄
りの操作端末に行き、携帯型質問器を用いて、携帯型質
問器が記憶している管理データを、操作端末に送信す
る。操作端末は、管理データを受信すると、この管理デ
ータを応答信号として受信した固定型質問器が配置され
ている施設内での位置を表示する。

【００３５】或いは、操作端末は、受信した管理データ
を応答信号とした受信した固定型質問器が配置されてい
る施設内での位置に関る情報を、その携帯型質問器に送
信して、その位置を携帯型質問器が表示しても良い。

【００３６】操作端末又は携帯型質問器が、管理データ
を応答信号として受信した固定型質問器が配置されてい
る施設内での位置を表示すると、管理者は、操作端末又
は携帯型質問器を用いて、その位置の近傍にいる施設の
係員に、その位置の近傍にある操作端末を介して、管理
対象の保護を依頼する。依頼を受けた係員は、操作端末
で、管理データと、管理データを応答信号として受信し
た固定型質問器が配置されている施設内での位置とを確
かめ、管理対象を特定して保護する。

【００３７】４．本発明システムの利用によって生じ得
る事象の流れの例 本発明システムの利用によって生じ得る事象の流れの例
を、図１及び２に従って、以下に紹介する。

【００３８】（１）子供を連れてデパートに買い物に行
くため、バックと子供に取り付けるＩＣタグに管理デー
タを登録する。

【００３９】（２）管理データが登録されたＩＣタグを
バックに取り付ける。

【００４０】（３）管理データが登録されたＩＣタグを
子供の首からかけて子供に持たせておく。

【００４１】（４）デパートに行く途中、目を離した隙
に子供が一人でどこかに行こうとしたが、親が所持して
いる携帯型質問器と子供に持たせているＩＣタグの距離
が警戒間隔に達したために携帯電話から警告音が鳴り、
親が子供を呼び戻した。

【００４２】（５）デパートに到着後、デパートの入口
で携帯型質問器から子供の管理データをデパートの固定
型質問器にも登録。

【００４３】（６）うっかりお店にバックを忘れそうに
なったが、携帯型質問器の警告音により、気が付いた。

【００４４】（７）買い物に夢中になっている間にまた
子供が一人でどこかにいってしまった。警告音が鳴った
が、周りの騒音により親は気が付かなかった。

【００４５】（８）デパートの建物内捜索システムが、
登録された管理データから子供の位置を随時計測してい
る。

【００４６】（９）親は子供が居ないことに気が付き、
最寄の操作端末に行き、子供の管理データを携帯型質問
器から操作端末にデータ転送し、子供の位置情報を検索
する。

【００４７】（１０）子供がおもちゃ屋さんにいること
が操作端末のディスプレイに表示される。そのまま操作
端末からおもちゃ屋に連絡する。

【００４８】（１１）連絡を受けたおもちゃ屋の店員
が、最寄の操作端末で確認した情報を元に迷子の子供を
確定し、保護する。

【００４９】（１２）親がおもちゃ屋に到着し、無事に
子供を引き取る。

【００５０】（１３）デパートの出口で固定型質問器に
登録された子供の管理データを削除し、帰宅する。

【００５１】（１４）帰宅し、バックと子供からＩＣタ
グを取り外し、次回出かけるまでしまっておく。

【００５２】

【発明の効果】請求項１の発明は、ＩＣタグを取付けた
管理対象と、携帯型質問器を持つ管理者との間隔が、一
定距離以上に広がると警報が発せられるために、管理対
象の紛失を予防することができるという効果がある。

【００５３】請求項２の発明は、管理者が、管理目的や
管理対象に応じて、最も適切な管理データを、ＩＣタグ
及び携帯型質問器に登録できるという効果がある。

【００５４】請求項３の発明は、携帯電話機を、携帯型
質問器に流用できるという効果がある。

【００５５】請求項４の発明は、施設内で紛失した管理
対象の位置を的確かつ容易に把握できるという効果があ
る。

【００５６】請求項５の発明は、携帯型質問器に登録さ
れた管理データを、固定型質問器に容易に登録でき、ま
た固定型質問器から容易に削除できるので、施設の利用
者は捜索システムを簡便に利用できるという効果があ
る。

【００５７】請求項６の発明は、操作端末で管理対象を
発見すると、管理対象の近くいる施設の係員に、管理対
象の保護を即座に依頼できるという効果がある。

【００５８】請求項７の発明は、質問信号が、周波数が
ホッピングされた信号であるため、混信や妨害に強く、
通信障害の少ない紛失予防システム或いは捜索システム
を提供することが可能となるという効果がある。また、
ブルートゥース対応の端末等、従来の端末を、質問器に
流用することも可能となり、紛失予防システム或いは捜
索システムのコストダウンも可能となるという効果があ
る。

【００５９】以上、本発明は、子供や物品等の管理対象
を紛失することを予防するか、或いは、子供や物品等の
管理対象を紛失しても容易に捜索できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明システムの利用によって生じ得る事象の
流れの例を説明する図。

【図２】本発明システムの利用によって生じ得る事象の
流れの例の続きを説明する図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｂ 5/02 Ｈ０４Ｂ 5/02 Ｈ０４Ｍ 1/66 Ｈ０４Ｍ 1/66

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ＩＣタグと、携帯型質問器とを備え、 前記ＩＣタグは、管理対象に取付けられ、管理データを
   記憶し、質問器からの質問信号に応答して管理データを
   応答信号として質問器に送信し、 前記携帯型質問器は、管理データを記憶し、ＩＣタグに
   対して質問信号を送信し、ＩＣタグから送信される応答
   信号を受信し、ＩＣタグとの間隔が一定の距離以上に広
   がると警報を発することを特徴とする紛失予防システ
   ム。
2. 【請求項２】前記管理データは、前記携帯型質問器に入
   力されたものであることを特徴とする請求項１に記載の
   紛失予防システム。
3. 【請求項３】携帯電話機が、前記携帯型質問器であるこ
   とを特徴とする請求項１又は２に記載の紛失予防システ
   ム。
4. 【請求項４】固定型質問器と、操作端末とを備え、 前記固定型質問器は、施設内の各箇所に配置され、管理
   データを記憶し、ＩＣタグに対して質問信号を送信し、
   ＩＣタグから送信される応答信号を受信し、管理データ
   を応答信号として受信すると操作端末に通知し、 前記操作端末は、施設内の各箇所に配置され、管理デー
   タを応答信号として受信した質問器が配置されている施
   設内での位置を表示することを特徴とする捜索システ
   ム。
5. 【請求項５】前記管理データは、請求項１〜３の何れか
   １項に記載の携帯型質問器によって、登録されたもので
   あり、また、請求項１〜３の何れか１項に記載の携帯型
   質問器によって、削除されるものであることを特徴とす
   る請求項４に記載の捜索システム。
6. 【請求項６】前記操作端末は、前記位置の近傍にいる施
   設の係員に管理対象の保護を依頼する手段を有している
   ことを特徴とする請求項４又は５に記載の捜索システ
   ム。
7. 【請求項７】前記質問信号は、周波数がホッピングされ
   た信号であることを特徴とする請求項１〜６の何れかに
   記載の紛失予防システム又は捜索システム。