JP2003344607A - 反射防止体およびその製造方法 - Google Patents

反射防止体およびその製造方法

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JP2003344607A
JP2003344607A JP2002156692A JP2002156692A JP2003344607A JP 2003344607 A JP2003344607 A JP 2003344607A JP 2002156692 A JP2002156692 A JP 2002156692A JP 2002156692 A JP2002156692 A JP 2002156692A JP 2003344607 A JP2003344607 A JP 2003344607A
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oxide
electron beam
antireflection
layer
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Keizo Ogata
敬三 緒方
Shoichi Mochizuki
正一 望月
Kenshirou Shimada
健志郎 島田
Keiichi Sato
馨一 佐藤
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、透明基材にハードコート層、高屈折
率層、低屈折率層を形成することにより、簡便かつ安価
にして十分な反射防止性を有した耐擦傷性の優れた反射
防止体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】透明基材に被覆された電子線硬化型反射防
止層を、加速電圧を120kV以下で電子線を照射し
て、電子線により硬化させてなる反射防止体である。さ
らには反射防止層が、屈折率が1.60以上の高屈折率
層と屈折率が1.60未満の低屈折率層を交互に2層以
上積層した層である上記反射防止体である。また、高屈
折率層が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、
酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化
錫または酸化ニオブ のいずれか1種または2種以上の
超微粒子の金属酸化物を含有する上記反射防止体であ
る。低屈折率層が、フッ化マグネシウム、フッ化リチウ
ムもしくは酸化ケイ素の超微粒子の金属化合物、フッ素
樹脂またはシリコーン樹脂のいずれか1種または2種以
上を含有する上記反射防止体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワープロ・コンピ
ュータ・テレビ等の各種ディスプレイ、液晶表示装置に
用いる偏光板の表面、CD、DVD等の光デイスクの表
面、プラスチック製サングラスレンズ・度付き眼鏡レン
ズ・カメラ用ファインダーレンズ等の光学レンズ、各種
計器のカバー、自動車・電車等の窓ガラス等の、表面の
反射防止に優れた反射防止体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ワープロ・コンピュータ・テレビ
等の各種ディスプレイ、液晶表示装置に用いる偏光板の
表面、プラスチック製サングラスレンズ・度付き眼鏡レ
ンズ等には、ガラスやプラスチック等の透明(着色透明
も含む)基材が用いられており、これらの透明基材を通
して物体や文字、図形の視覚情報を観察する場合に、こ
れらの透明基材の表面が光で反射して内部の視覚情報が
見えにくいという問題があった。このような問題を解決
するために反射防止層を形成すればこれらの要求を満足
させられる。具体的には、ガラスやプラスチックの表面
に膜厚0.1μm程度のTiO2やMgF2等の高屈折
率層と低屈折率層を交互に多層でスパッタリング、プラ
ズマCDV等の気相法により形成する方法(特開平12
−336196号公報)があった。また表面に微細な凹
凸を設けて光の散乱現象を利用して反射像の明瞭度を減
少させる方法が知られている 。しかしながら、多層反
射防止膜では、製造工程が複雑になり実用上連続で生産
する事は非常に困難であり、コストも非常に高いものと
なる。また表面に凹凸をつけることは有効な方法である
が、その効果を向上させるほど透過像の解像度が低下し
てしまうという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
基材に反射防止体を形成することによって、簡便かつ安
価にして十分な反射防止性を有した反射防止体を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基材に被
覆された電子線硬化型反射防止層を、加速電圧を120
kV以下で電子線を照射して、電子線により硬化させて
なる反射防止体を提供する。
【0005】第2の発明は、反射防止層の膜厚が0.1
〜30μmである上記反射防止体である。
【0006】第3の発明は、加速電圧が10〜80kV
である上記反射防止体である。
【0007】第4の発明は、反射防止層が、屈折率が
1.60以上の高屈折率層と屈折率が1.60未満の低
屈折率層を交互に2層以上積層した層である上記反射防
止体を提供する。
【0008】第5の発明は、高屈折率層が、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化
インジウム、酸化ハフニウム、酸化錫または酸化ニオブ
のいずれか1種または2種以上の超微粒子の金属酸化
物を含有する上記反射防止体を提供する。
【0009】第6の発明は、低屈折率層が、フッ化マグ
ネシウム、フッ化リチウムもしくは酸化ケイ素の超微粒
子の金属化合物、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂のい
ずれか1種または2種以上を含有する上記反射防止体を
提供する。
【0010】第7の発明は、光デイスク基材に被覆され
た電子線硬化型反射防止層を、加速電圧を120kV以
下にして電子線を照射して、電子線により硬化させてな
る反射防止体を提供する。
【0011】第8の発明は、透明基材に被覆された電子
線硬化型反射防止層を、加速電圧を120kV以下で電
子線を照射して、電子線により硬化させる反射防止体の
製造方法を提供する。
【0012】なお、本発明では、反射防止は、防眩性等
をも意味する。また、硬化は、架橋、改質または乾燥を
も意味する。
【0013】本発明の反射防止体は、通常、透明基材の
表裏面の少なくとも一方の面にバインダー樹脂を主体と
するハードコート層が形成され、その上に屈折率が1.
60以上の高屈折率層、さらに屈折率が1.60未満の
低屈折率層を交互に2層以上積層した層である。本発明
では、反射防止層がハードコート層を兼ねることができ
るため、ハードコート層を使用しないでもよい。好まし
くは最外層(最表面層)となる低屈折率層を少なくとも
電子線硬化型反射防止層とする。硬化型樹脂層により耐
擦傷性を付与することができる。高屈折率層を電子線硬
化型にすることも、蒸着やスパッタにより形成してもよ
い。
【0014】図1は本発明の反射防止体の代表的な層構
成を示す概略断面図であり、1は透明基材、2はハード
コート層、3は高屈折率層、4は低屈折率層である。
【0015】前記透明基材は、例えばガラス、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、メタクリルスチレン樹脂、トリア
セチルセルロース(TAC)樹脂、ジアセチルセルロー
ス樹脂、アセテートブチレートセルロース樹脂、ポリエ
ーテルサルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル
樹脂、トリメチルペンテン樹脂、ポリエーテルケトン樹
脂、ポリアクリロニトリル樹脂等のシート、板等であ
り、さらにはこれらのガラスや樹脂の2種以上の積層体
が挙げられる。またこれらの透明基板は無色透明でもよ
くその用途によっては着色されてもよく、また物理特性
の向上のためにあらかじめハードコート処理を施してい
ても構わない。透明基板の厚さは50μm〜5mmであ
り、好ましくは0.2mm〜20mm程度の厚さであ
る。
【0016】前記ハードコート層は、透明基板がポリカ
ーボネート等の軟らかいプラスチック板の場合に耐擦傷
性を上げる為必要に応じて設ける。ハードコート層に使
用するバインダー樹脂には熱硬化型樹脂、紫外線硬化型
樹脂または電子線硬化型樹脂であり、好ましくは、アク
リレート系の硬化型樹脂である。
【0017】例えばポリエステル樹脂、ポリエーテル樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アル
キッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹
脂、ポリチオールポリエン樹脂等のバインダー樹脂、あ
るいは多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アク
リレート等のオリゴマーまたはプレポリマーならびに反
応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン
等の単官能モノマーおよび多官能モノマー、例えば、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキ
サンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレング
ルコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート等を使用する硬化型バインダー樹
脂である。ハードコート層の厚さとしては、1μm〜2
5μm、好ましくは5μm〜15μmの厚さに設定され
る。必要に応じて添加剤を使用してもよい。
【0018】前記高屈折率層は、ハードコート層に使用
した電子線硬化型樹脂に超微粒子の高屈折率金属酸化
物、例えばTiO2(屈折率2.3〜2.7)、ZnO
(屈折率1.90)ZrO2(屈折率2.05)、Ce
O2(屈折率1.95)、Sb2O5(屈折率1.7
1)、SnO2、ITO (屈折率1.95)、Y2O
3(屈折率1.87)、La2O3 (屈折率1.9
5)、Al2O3(屈折率1.63)いずれか1種また
は2種以上の選ばれたものを添加した樹脂組成物を塗布
することにより容易に形成することができる。超微粒子
の粒子形(BET法)は、0.01〜0.30μmの範
囲が好ましい。高屈折率層の厚みは約0.1μm前後の
薄膜で形成すると反射防止効果において有利である。
【0019】また同様に低屈折率層は、ハードコート層
に使用した電子線硬化型樹脂に超微粒子の低屈折率金属
化合物、例えばMgF2(屈折率1.40)、LiF
(屈折率1.40)、SiOX(x:1.50≦x≦
2.00)(屈折率1.35〜1.48)いずれか1種
または2種以上の選ばれたものを添加した樹脂組成物を
塗布することにより容易に形成することができる。超微
粒子の粒子形(BET法)は、0.01〜0.30μm
の範囲が好ましい。またはフッ素樹脂およびシリコーン
樹脂のいずれか1種または2種の樹脂組成物を塗布する
ことにより容易に形成することができる。低屈折率層の
厚みも約0.1μm前後の薄膜で形成すると反射防止効
果において有利である。
【0020】本発明は、反射防止体を電子線により硬化
させることを特徴とする。従来塗料、印刷インキ、接着
剤等の被覆剤の硬化方法として電子線硬化が提案されて
いる。電子線硬化は、真空中で電子を電圧にて加速し、
この加速された電子を空気中または窒素ガス等の不活性
ガス中の常圧雰囲気中に取り出し、被照射体に対して電
子線(EB)を照射する方法であり、加速電圧は通常1
50kV〜1MVである。
【0021】電子線照射による硬化の利点としては、次
の点が挙げられる。希釈剤として有機溶剤を含有させ
る必要がないので環境に優しい。硬化速度が速い(生
産性大)。熱乾燥よりも硬化作業面積が少なくてす
む。基材に熱がかからない(熱に弱いものにも適用可
能)。後加工がすぐできる(冷却、エージング等が不
要である)。電気的作業条件を管理すればよいから、
熱乾燥の際の温度管理よりも管理しやすい。開始剤、
増感剤がなくてもよいので、これらの悪影響がないもの
ができる(品質の向上)。
【0022】しかし、従来の電子線硬化では、上述した
ように加速電圧が通常150kV〜1MVと高いため、
X線が発生し、装置に大掛かりなシールドを設ける必要
がある。また、このような高エネルギーの電子線を用い
る場合には、オゾン発生による作業環境への悪影響が懸
念されている。さらに、酸素ラジカルの発生に起因し
て、被覆剤表面において反応が阻害されるため、窒素等
の不活性ガスによるイナーティングを必須とする。
【0023】さらに、高加速電圧による電子線は到達深
度が深いため、樹脂フィルム等の基材を劣化させること
がある。例えば、セルロースのグリコキシド結合の切断
に起因する崩壊が比較的低線量で生じ、特に耐折強度の
低下は照射線量が10kGy(キログレイ)以下でも顕
著に現れることが知られており、問題となりがちであ
る。特に、基材に印刷または塗装された厚さ0.01〜
30μmの被覆剤においては、その厚さが薄い場合に基
材の劣化が問題となりやすい。
【0024】このため、加速電圧が低く、装置の小形化
を図ることができる低エネルギー電子線照射装置および
方法が期待されている。このような要望に応えるべく、
低加速電圧で電子線照射する装置および方法が検討され
ており、例えば、特開平5−77862号公報には、低
加速電圧で電子線照射する例として、200kV、30
0kGyで照射を行う方法が記載されている。しかしな
がら、この公報に示された照射方法でも、加速電圧の低
下が十分とはいえず、基材の劣化が生じるおそれがあ
り、その劣化により防眩性やヘイズ値に影響を与える。
【0025】従って、本発明では、作業環境への悪影響
が少なく、基材劣化の問題の少ない、基材に施された厚
さ0.01〜30μmの反射防止層を硬化させる手段を
提供する。
【0026】本発明では、基板に施された厚さ0.01
〜30μmの被覆剤(反射防止層、ハードコート層)を
電子線照射により硬化させるにあたり、加速電圧を12
0kV以下、好ましくは100kV以下、より好ましく
は10〜80kV、さらには20〜60kVで電子線を
照射する。
【0027】電子線照射装置としては、真空管型電子線
照射装置が望ましく、円筒状をなすガラスまたはセラミ
ック製の真空容器と、その容器内に設けられ、陰極から
放出された電子を電子線として取り出して加速する電子
線発生部と、真空容器の端部に設けられ、電子線を射出
する電子線射出部と、給電部より給電するためのピン部
と、を少なくとも有する。電子線射出部には薄膜状の照
射窓が設けられている。この照射窓は、ガスは透過せ
ず、電子線を透過する機能を有している。この真空管型
電子線照射装置は、従来のドラム型の電子線照射装置の
ごとく、電子線発生部であるドラム内を常に真空引きし
ながら電子線を照射するタイプの装置と異なり、電子線
発生部を真空引きする必要がないため、小型で、設置面
積をとらず、さらにX線遮蔽の設備も比較的簡易なもの
とすることができる。またイナーテイングを通常行う
が、酸素濃度が従来の装置に比べ、高めにであっても照
射処理が可能なことが多い。
【0028】なお、真空管型電子線照射装置としては、
通常、円柱状の形状を有する照射管を用いるものであ
り、たとえば、1本ないし複数本の照射管を用いた装置
である。以上のような照射管を有する装置は、米国特許
第5,414,267号に開示されている装置が知られ
ている。
【0029】本発明者らは、このような低加速電圧での
電子線照射が可能な装置を用いて、基板に施された反射
防止体を硬化させるための条件を検討した結果、被覆剤
の厚さが0.01〜30μmの通常用いられる範囲にお
いては、120kV、好ましくは100kV以下の低加
速電圧で被覆剤を十分に硬化または架橋させることが可
能であり、かつこのような加速電圧では基材の劣化が生
じない。
【0030】より好ましくは、被覆剤の厚さを0.1〜
10μmに設定し、加速電圧を10〜60kVの範囲に
設定して反射防止体を硬化させる。反射防止体の厚さお
よび加速電圧をこのような範囲に設定することにより、
特に良好な硬化状態を得ることが可能となった。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施の形態について具体的に
説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施例によ
り何等限定されるものではない。例中、%とは、重量%
を表す。「ハードコート層用塗布液Aの調整」分子量1
000〜2000のポリエステル樹脂とジペンタエリス
リトールヘキサアクリレートとN−ビニルピロリドンを
加熱溶解して塗布液Aとした。このとき粘度は1000
mPa・s(25℃)である。「高屈折率層Bの調整」
ハードコート層用塗布液Aと希釈溶剤メチルエチルケト
ンの混合溶媒にエアーミキサーで攪拌しながら超微粒子
二酸化チタンを添加した。なお、この溶液を塗布、電子
線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.70であった。
高屈折率層の乾燥膜厚は0.10μmとなるように調整
した。「低屈折率層Cの調整」ハードコート層用塗布液
Aと希釈溶剤メチルエチルケトンの混合溶媒にエアーミ
キサーで攪拌しながら超微粒子フッ化マグネシウムを添
加した。なお、この溶液を塗布、電子線硬化して得られ
た塗膜の屈折率は1.40であった。低屈折率層の乾燥
膜厚は0.10μmとなるように調整した。 実施例1 透明基板として厚さ2mmのPMMA板(アクリライト
L:商品名、三菱レーヨン製)を用意した。ハードコー
ト層用塗布液Aを前記PMMA板の片面に10μm/d
ryとなるようにグラビヤリバースコートにより塗布
し、電子線を50kVで40kGy照射し、塗膜を硬化
した。その上に前記高屈折率層Bを0.10μm/dr
yとなるようにバーコーターを用いて塗布し、80℃で
1分乾燥の後、電子線を50kVで30kGy照射し、
塗膜を硬化した。さらにその上に前記低屈折率層Cを
0.10μm/dryとなるようにバーコーターを用い
て塗布し、80℃で1分乾燥の後、電子線を50kVで
30kGy照射し、塗膜を硬化した。得られた反射防止
体の鉛筆硬度は、5H〜6Hであった。 実施例2 透明基板として厚さ2mmのPMMA板(アクリライト
L:商品名、三菱レーヨン製)を用意した。ハードコー
ト層用塗布液Aを前記PMMA板の片面に15μm/d
ryとなるようにグラビヤリバースコートにより塗布
し、電子線を60kVで50kGy照射し、塗膜を硬化
した。その上に前記高屈折率層Bを0.10μm/dr
yとなるようにバーコーターを用いて塗布し、80℃で
1分乾燥の後、電子線を50kVで30kGy照射し、
塗膜を硬化した。さらにその上に前記低屈折率層Cを
0.10μm/dryとなるようにバーコーターを用い
て塗布し、80℃で1分乾燥の後、電子線を50kVで
30kGy照射し、塗膜を硬化した。得られた反射防止
体の鉛筆硬度は、5H〜6Hであった。 比較例1 実施例1と同様に作成した反射防止体に、電子線を15
0kVで200kGy照射し,塗膜を硬化した。 比較例2 実施例2と同様に作成した反射防止体に、電子線を20
0kVで300kGy照射し,塗膜を硬化した。「反射
防止体の評価」作成した反射防止体について、以下の項
目の評価を行った。また、得られた反射防止体のヘイズ
及び防眩性の評価結果を表1に示す。 (1)ヘイズ(%):得られた反射防止体のヘイズをヘ
イズメーターMODEL1001DP(日本電色工業株
式会社製)を用いて測定した。 (2)防眩性の評価:作成した反射防止体にルーバーな
しのむき出し蛍光灯(8000cd/cm2)を映し、
その反射像のボケの程度を以下の基準で評価した。
【0032】蛍光灯の輪郭が全く〜ほとんどわからな
い:○、蛍光灯はぼけているが、輪郭は識別できる:
×、をそれぞれ示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から、本発明により得られた反射防止
体は、基材劣化がなくヘイズ、防眩性に優れ反射防止効
果に有効である。
【0035】
【発明の効果】本発明の反射防止体は、電子線硬化型反
射防止層により耐擦傷性のハードコート性能が与えられ
ているので、反射防止体全体として耐擦傷性の優れたも
のとなる。
【0036】本発明の反射防止体は、低屈折率層が無機
物のみから製造されたものではなく、電子硬化型樹脂組
成物の塗布により形成されているので、透明基材の変形
に対して最表面層におけるクラックの発生を防止するこ
とができる。
【0037】本発明の反射防止体は、その形成方法が塗
布により得られるので、スパッタリング、蒸着、プラズ
マCVD法等の真空法や熱を用いる方法に比べて反射防
止体の製造を容易に行うことができる。
【0038】本発明の反射防止体は、前記各効果に加え
て、ヘイズ、防眩性に優れた、反射防止効果機能を与え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的な反射防止体の概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・透明基材 2・・・・・・ハードコート層 3・・・・・・高屈折率層 4・・・・・・低屈折率層
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 馨一 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA03 AA15 CC03 CC06 CC26 CC42 DD17 4F100 AA05E AA20E AA21D AA25D AA26D AA28D AK01B AK17E AK25 AK52E AK79E AT00A BA08 BA25 DE01E EH46 EH462 EJ08 EJ082 EJ53 EJ532 EJ86 EJ862 GB41 JB14B JN01A JN06 JN18B JN18C JN18D JN18E

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材に被覆された電子線硬化型反射防
    止層を、加速電圧を120kV以下で電子線を照射し
    て、電子線により硬化させてなることを特徴とする反射
    防止体。
  2. 【請求項2】反射防止層の膜厚が0.1〜30μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の反射防止体。
  3. 【請求項3】加速電圧が10〜80kVである請求項1
    または2記載の反射防止体。
  4. 【請求項4】反射防止層が、屈折率が1.60以上の高
    屈折率層と屈折率が1.60未満の低屈折率層を交互に
    2層以上積層した層であることを特徴とする請求項1な
    いし3いずれか記載の反射防止体。
  5. 【請求項5】高屈折率層が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
    化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化
    ハフニウム、酸化錫または酸化ニオブ のいずれか1種
    または2種以上の超微粒子の金属酸化物を含有すること
    を特徴とする請求項4記載の反射防止体。
  6. 【請求項6】低屈折率層が、フッ化マグネシウム、フッ
    化リチウムもしくは酸化ケイ素の超微粒子の金属化合
    物、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂のいずれか1種ま
    たは2種以上を含有することを特徴とする請求項4また
    は5記載の反射防止体。
  7. 【請求項7】光デイスク基材に被覆された電子線硬化型
    反射防止層を、加速電圧を120kV以下にして電子線
    を照射して、電子線により硬化させてなることを特徴と
    する反射防止体。
  8. 【請求項8】透明基材に被覆された電子線硬化型反射防
    止層を加速電圧を120kV以下にして電子線を照射し
    て、電子線により硬化させることを特徴とする反射防止
    体の製造方法。
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JP2013050641A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Dainippon Printing Co Ltd ハードコートフィルム、偏光板、前面板及び画像表示装置

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