JP2003343206A - ガスタービンのシール方法およびシール構造 - Google Patents
ガスタービンのシール方法およびシール構造Info
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Abstract
ンの効率を向上させながら、効率的にロータ・ディスク
の冷却がなし得るガスタービンのシール方法およびシー
ル構造を提供する。 【解決手段】 タービン・ロータとステータとの間にラ
ビリンスシール4を有するガスタービンのシールにおい
Tて、例えばラビリンスシール4のシールリング4aの
前端部にシールエア衝突部4dを形成し、このシールエ
ア衝突部4dにロータ・ディスク・ブレナム6からのシ
ールエアSAを衝突させてシールをなすものである。
Description
ール方法およびシール構造に関する。さらに詳しくは、
ガスタービンのタービン・ロータとステータとの間をシ
ールするシール方法およびシール構造に関する。
ータとステータとの間のシール機構としていわゆるラビ
リンスシールを用いたシール機構が知られている。
例を示す。このシール機構A´は、タービン動翼1´、
1´が設けられるロータ・ディスク2´、2´と静翼3
´の基端部3a´との間にラビリンスシール4´を設け
るとともに、動翼1´、1´およびロータ・ディスク2
´、2´表面と静翼3´の基端部3a´との間に形成さ
れるディスク・キャビティ5´にロータ・ディスク・ブ
レナム6´を介して圧縮機からの抽気をシール空気SA
´として供給し、これによって、燃焼器からの高温ガス
のディスク・キャビティ5´内への侵入を抑制し、ラビ
リンスシール4´によるシール機能を補完するととも
に、タービン各部、特にロータのディスクキャビティ5
´を包囲し、高速回転する動翼1´、1´およびロータ
・ディスク2´、2´が過熱状態となって折損しないよ
う冷却するものとされている。
ール空気SA´の供給が充分でないと、ディスク・キャ
ビティ5´内への高温ガスの巻き込みを防止することが
できない(図2中の点線参照)ばかりでなく冷却が不充
分となって、動翼1´、1´およびロータ・ディスク2
´、2´が過熱されて折損等の事故を招くおそれがあ
る。その一方で、シール空気の供給量が増加するとガス
タービンの効率が低下するため、シールエアの供給量を
可能な限り抑えつつ効率的に冷却することが必要とされ
る。
ールエアSA´のシールエア導入通路2a´出口流速が
数百メートル毎秒にも達するため、シールエアSA´が
ロータ・ディスク2´、2´の周方向に所定の間隔で設
けられるシールエア導入通路2a´から直接的に高温ガ
スの流路7´に流出する傾向があり、動翼1´、1´お
よびロータ・ディスク2´、2´の冷却が効率的に実施
されないといった問題点がある。
術の課題に鑑みなされたものであって、シールエアの必
要供給量を低減させてタービンの効率を向上させなが
ら、効率的に動翼およびロータ・ディスクの冷却がなし
得るガスタービンのシール方法およびシール構造を提供
することを目的としている。
シール方法は、タービン・ロータとステータとの間にラ
ビリンスシールを有するガスタービンのシール方法であ
って、ラビリンスシールのシールリングにシールエア衝
突部を形成し、該シールエア衝突部にロータ・ディスク
・ブレナムからのシールエアを衝突させてシールをなす
ことを特徴とする。
ては、シールエア衝突部に環状溝を形成し、該環状溝に
ロータ・ディスク・ブレナムからのシールエアを衝突さ
せるのが好ましい。
は、タービン・ロータとステータとの間にラビリンスシ
ールを有するガスタービンのシール構造であって、ラビ
リンスシールのシールリングにシールエア衝突部が形成
されてなることを特徴とする。
ては、シールエア衝突部に環状溝が形成されてなるのが
好ましい。
構造はガスタービンに備えられる。
スク・キャビティに対して周方向均一にシールエアが供
給されてシール性能が向上する。また、ロータ・ディス
ク・ブレナムからのシールエアはシールエア衝突部との
衝突により流速が低下しているので、動翼およびロータ
・ディスクにシールエアの膜が形成されて冷却効率が向
上する。さらに、例えば、ラビリンスシールのシールリ
ングの前端部にシールエア衝突部を形成している場合に
は、ロータ・ディスク・ブレナムからのシールエアはシ
ールエア衝突部との衝突により、ラビリンスシールの前
方にエアカーテンが形成されるので、ラビリンスシール
のシールフィンの局所的な温度上昇が避けられる。
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
ービンのシール方法が適用されてなるシール構造の概略
構成を示す。
の図示は省略)において、燃焼器(不図示である)から
の高温・高圧のガス(以下、高温ガスという(図1中の
点線参照))が、タービン翼部をバイパスしてタービン
の駆動に寄与しないことがないように、タービン・ロー
タとステータとの間をシールするシール構造とされる。
ービンの軸方向に多段に設けられ、外周面に多数のター
ビン動翼(タービン・ブレード、以下動翼という)1,
1が設けられてなるロータ・ディスク(以下、ディスク
という)2,2と、タービン静翼(ノズル・ガイド・ベ
ーン、以下静翼という)3の基端部3aとの間をシール
するラビリンスシール(Labyrinth Seal)4とを備え、
ラビリンスシール4のシール機能を補完するようディス
ク・キャビティ5に、例えば圧縮機(不図示である)か
らの抽気をシールエアSAとしてロータ・ディスク・ブ
レナム6を介して供給するようにしてなるものとされ
る。
翼3の各基端部3aによって外周側から支持される、断
面が軸方向に幅広の板状とされるシールリング4aと、
シールリング4aの内周面と全周に亘って対向するよう
に、タービン軸方向に並ぶようにして各ディスク2,2
に設けられる複数の環状のシールフィン4b、4b、…
と、各ディスク2,2のシールフィン4b、4b、…と
それぞれ対向させるようにシールリング4aの内周面に
全周に亘って設けられるハニカム4c、4cとから構成
されている。
4aは、上流側に所定長さ延伸されてシールエア衝突部
4dとされその内周面には、後で詳細に説明するインピ
ンジメント溝4fが形成されている。
ィスク2,2と静翼3の基端部3aとの間に形成された
空間とされる。
1およびロータ・ディスク2,2の表面が高温ガスに直
接さらされるのを回避出来るように、ディスクキャビテ
ィ5に対してシールエアSAが供給される。
からの抽気を一旦溜めるように、各ディスク2,2の間
に形成される空間とされる。また、シールエアSAは、
一端がディスク・キャビティ5に開口し他端がロータ・
ディスク・ブレナム6に開口するように、静翼3に対し
てタービン軸方向上流側のロータ・ディスク(以下、上
流側ディスクという)2Aに、タービン周方向に所定間
隔で穿設される各シールエア供給通路2aを介してロー
タ・ディスク・ブレナム6からディスク・キャビティ5
に供給される。
ント溝4fを説明する。
4a内周面のハニカム4c、4cに対して、タービン軸
方向の上流側に形成されたシールエア衝突部4d内面を
1周するように設けられた環状の溝とされる。インピン
ジメント溝4fは、各シールエア供給通路2aのディス
ク・キャビティ5側開口と対向するようにして設けられ
ており、シールエア供給通路2aを介してディスク・キ
ャビティ5内に噴出されたシールエアSAは、インピン
ジメント溝4fの底面に衝突し、溝4fに沿って周方向
に拡がると同時に減速されて軸方向に進む。
る動翼1およびロータ・ディスク2表面近傍は静翼3近
傍よりも低圧であり、かつ前記表面近傍の径方向内側は
外側よりも低圧であるという一般的性質(ポンピングの
原理)によって、シールエアSAは図に矢印gで示すよ
うに、動翼1および上流側ロータ・ディスク2A表面に
沿って表面全体を覆うようにして高温ガスの流路7まで
流れる。
れば、シールエアSAをシールリング4aの前端部に形
成された、シールエア衝突部4d内周面に設けられたイ
ンピンジメント溝4fと衝突させるようにしてディスク
・キャビティ5に供給するので、動翼1およびロータ・
ディスク2の回転によるポンピングの原理を利用して動
翼1およびロータ・ディスク2表面にシールエアSAに
よる膜を形成することができ、動翼およびロータ・ディ
スク2に対する冷却性能が向上する。
シールエアSAは、一旦溝4fに沿って周方向に流れる
ため、シールエアSAを周方向に均一に供給することが
可能となる。これによって、動翼およびロータ・ディス
ク2の周方向の温度分布を均一なものとすることができ
る。その結果、局所的な過熱状態を避けるための過剰な
シールエアSAを供給する必要もなくなる。したがっ
て、シールエアSAの供給量を最低限度に抑えることが
でき、ガスタービンの効率を向上させることが可能とな
る。
アカーテンが形成されるため、シールフィン4bの周方
向に対して局所的な温度上昇が抑えられる。その結果、
シールフィン4bの周方向および軸方向(各列)の温度
分布を均一とすることが可能となる。これにより、シー
ルフィン4bとハニカム4cとの間隙を均一化すること
も容易となり、シール性を向上させることができる。
させることができるので、シールフィン4bとハニカム
4cとの間の局所的なラビング(こすれ)の発生を抑制
することが可能となる。その結果、シールフィン4bお
よびハニカム4cの耐久性が向上する。
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態
ではシールエア衝突部4dはシールリング4aの前端部
に形成されているが、冷却能力の向上のためにシールリ
ング4aの後端部にも設けてもよい。
ディスク・キャビティに均一にシールエアが供給されて
シール効率が向上するという優れた効果が得られる。ま
た、ロータ・ディスク・ブレナムからのシールエアはシ
ールエア衝突部との衝突により流速が低下しているの
で、動翼およびロータ・ディスクにシールエアの膜が形
成されて冷却効率が向上するという優れた効果も得られ
る。さらに、例えば、ラビリンスシールのシールリング
の前端部にシールエア衝突部を形成している場合には、
ロータ・ディスク・ブレナムからのシールエアはシール
エア衝突部との衝突により、ラビリンスシールの前方に
エアカーテンが形成されるので、ラビリンスシールのシ
ールフィンの局所的な温度上昇が避けられるという優れ
た効果も得られる。
ル構造の概略図である。
概略図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 タービン・ロータとステータとの間にラ
ビリンスシールを有するガスタービンのシール方法であ
って、 ラビリンスシールのシールリングにシールエア衝突部を
形成し、該シールエア衝突部にロータ・ディスク・ブレ
ナムからのシールエアを衝突させてシールをなすことを
特徴とするガスタービンのシール方法。 - 【請求項2】 シールエア衝突部に環状溝を形成し、該
環状溝にロータ・ディスク・ブレナムからのシールエア
を衝突させることを特徴とする請求項1記載のガスター
ビンのシール方法。 - 【請求項3】 タービン・ロータとステータとの間にラ
ビリンスシールを有するガスタービンのシール構造であ
って、 ラビリンスシールのシールリングにシールエア衝突部が
形成されてなることを特徴とするガスタービンのシール
構造。 - 【請求項4】 シールエア衝突部に環状溝が形成されて
なることを特徴とする請求項3記載のガスタービンのシ
ール構造。 - 【請求項5】 請求項3または4記載のシール構造を備
えてなることを特徴とするガスタービン。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002146625A JP3911571B2 (ja) | 2002-05-21 | 2002-05-21 | ガスタービンのシール方法およびシール構造 |
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JP3911571B2 JP3911571B2 (ja) | 2007-05-09 |
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- 2002-05-21 JP JP2002146625A patent/JP3911571B2/ja not_active Expired - Lifetime
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