JP2003342346A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

ポリイミド樹脂

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JP2003342346A
JP2003342346A JP2002154548A JP2002154548A JP2003342346A JP 2003342346 A JP2003342346 A JP 2003342346A JP 2002154548 A JP2002154548 A JP 2002154548A JP 2002154548 A JP2002154548 A JP 2002154548A JP 2003342346 A JP2003342346 A JP 2003342346A
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JP
Japan
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polyimide resin
aromatic
isocyanate
aliphatic
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JP2002154548A
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Maki Tanaka
マキ 田中
Noriyuki Daito
範行 大東
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温で組み立て可能で、強固な接着特性、優
れた耐熱性を有するエレクトロニクス実装材料用の接着
剤フィルムに最適なポリイミド樹脂を提供すること。 【解決手段】スチレン/無水マレイン酸共重合体(A)
と芳香族イソシアネート及び/又は脂肪族イソシアネー
トとを反応させて得られる重合体に、芳香族テトラカル
ボン酸二無水物および芳香族ジアミン及び/又は脂肪族
ジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂で、成
分(A)が全酸成分のうち1〜50モル%含んでなるも
のが好ましく、構造中に反応性官能基を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、新規なポリイミド
樹脂に関し、さらに詳しくは熱硬化性組成物との反応性
に優れ、良好な機械特性、耐熱性を有する半導体接着材
フィルムに好適な熱可塑性ポリイミド樹脂に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は、耐熱性が高いのみな
らず、高強度・高弾性で機械特性に優れ、高絶縁・低誘
電率で電気特性に優れ、また耐薬品性、耐放射線性、難
燃性にも優れていることから、高集積半導体などの電
気、電子材料として必須の材料となってきた。フィルム
としてフレキシブル印刷配線板や耐熱性接着テープの基
材に、また樹脂ワニスとして半導体絶縁皮膜、保護皮膜
に広く利用されている。
【0003】近年、半導体の高集積化が急速に進むな
か、半導体チップと基板とを接着するための接着剤フィ
ルムの信頼性向上が強く望まれており、これに伴い、該
半導体用接着剤フィルムの更なる高耐熱性、高強度、高
弾性化が求められている。また、半導体装置の組み立て
工程では、接着時に高温で組み立てを行うと、半導体チ
ップと基板との熱膨張係数の差によって組み立て後に残
留応力が発生してしまい、半導体装置の信頼性が著しく
低下してしまう。従って、低温で接着可能であり、しか
も組み立て後に高耐熱性、高強度、高弾性などの特性を
持つことが望まれてきた。しかし、低温接着性を向上さ
せる目的で樹脂のガラス転移温度を低くすると、高温時
の弾性率が低下してしまい、耐熱信頼性が低くなってし
まうという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、は、
低温で組み立てが可能で、しかも組み立て後の熱時弾性
率を大幅に向上させることが可能な樹脂を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい性質を有する熱可塑性ポリイミド樹脂を開発すべく
鋭意研究を重ねた結果、ポリイミド分子構造内に反応性
官能基を付与することで得られる新規な熱可塑性ポリイ
ミド樹脂が、その目的を達成しうることを見出し、これ
らの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、 (1) スチレン/無水マレイン酸共重合体(A)と芳
香族イソシアネートおよび/又は脂肪族イソシアネート
とを反応させて得られる重合体に芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン
とを反応させて得られるポリイミド樹脂、
【0007】(2)下記一般式(1)で表される構造を
含む第(1)項記載のポリイミド樹脂、
【化3】 (式中のR2は脂肪族基または芳香族基であり、n=2〜
10を示す。R1、R3、およびR4のうち少なくとも一つが
一般式(2)で表される構造を有する。
【0008】
【化4】 式中のR5は脂肪族基または芳香族基を示す。Xは、反応
性官能基で、アクリレート基、アセチレン基、ビニル
基、アミノ基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシ
シラン基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イ
ソシアネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテ
ル基、ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、ア
ルキル化アミノメチロール基、アセタール基、カルボキ
シル基、ヒドロキシル基、又はケタール基である。)
【0009】(3)成分(A)が全酸成分のうち1から
50モル%以下含んでなる第(1)又は(2)項記載の
ポリイミド樹脂、である。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0010】
【発明実施の形態】本発明のポリイミド樹脂は、スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体と芳香族イソシアネートお
よび脂肪族イソシアネートとを予め反応させた後、該反
応物に酸二無水物、ジアミンとを反応させることにより
得ることができる。
【0011】スチレン/無水マレイン酸共重合体は、ス
チレン/マレイン酸比が1:1〜6:1のものを用いる
ことが好ましく、4:1のものがより好ましい。スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体は、全酸成分の1〜50モ
ル%、好ましくは5〜30モル%である。1モル%未満で
は効果はでない。50モル%を超えると官能基が多くな
るためにワニスがゲル化したり、保存性が悪化する恐れ
がある。
【0012】本発明で用いる酸二無水物としては、例え
ば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無
水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスト
リメリット酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビスフェ
ノールA二無水物、無水ピロメリット酸、4,4’−
(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、等が挙げられ、これらを単独あるいは2
種以上混合して用いられる。また耐熱性および有機溶剤
への溶解性の点から3,3’,4,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−ビス
フェノールA二無水物からなる群の中から選択された1
種または2種以上の酸二無水物を用いることが好まし
い。
【0013】また、本発明で用いるジアミン成分として
は、芳香族ジアミンでは2,2−ビス(4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキ
サフルオロプロパン、ビス−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニルスルフォン、ビス−4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニルスルフォン、1,3−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル等が挙げられる。更に、脂肪族ジアミン
では1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,12−ジア
ミノドデカン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,
4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシ
クヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジ
メチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジエチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’
−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチル−ジシ
クヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,
5,5’−テトラエチル−ジシクヘキシルメタン、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメ
チル−ジシクヘキシルメタン、4,4’− ジアミノ−
3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、4,4’− ジ
アミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジシクロヘ
キシル、4,4’−ジアミノジシクヘキシルエーテルな
どが挙げられ、更に他のジアミン成分としては4,4’
−メチレンジ−O−トルイジン、4,4’−メチレンジ
−2,6−キシリジン、4,4’−メチレンジ−2,6
−ジエチルアニリン、4,4’−ジアミノ−3,3’−
ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,
2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4
−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビス−
4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビ
ス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−
(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、
3,4−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,4ジアミノジフェニルス
ルフォン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、2,5ジアミノトル
エン、2,4ジアミノトルエン、4,6−ジメチル−m
−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニ
レンジアミン、2,4,6−トリメチル−m−フェニレ
ンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,
3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル等
を挙げることができる。
【0014】また、前記ポリイミド樹脂のジアミン成分
の一つとして式(3)で表されるシロキサン化合物をジ
アミン成分総量の5〜50モル%用いることがより好ま
しい。
【化5】 (式中、R1,R2は炭素数1〜4で二価の脂肪族基ま
たは芳香族基、R3,R4,R5およびR6は一価の脂
肪族基または芳香族基を表し、kは1〜100の整数で
ある。) 5モル未満では樹脂の溶解性が低下し、50モルを超え
るとガラス転移温度が下がり過ぎて耐熱性が悪化する恐
れがある。シロキサン化合物としては、例えば、1,3
−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサ
ン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチル
シロキサン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)テト
ラメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノフェニ
ル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミ
ノフェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス
(3−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,
3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルシロキ
サン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェ
ニルシロキサン等が挙げられ、これらを単独あるいは2
種以上混合して用いられる。
【0015】一般式(1)中の反応性官能基Xを付与す
るための芳香族イソシアネートおよび脂肪族イソシアネ
ートとしては、たとえば、2−メタクリロイルオキシエ
チルイソシアネート等が挙げられる。ポリイミドに付加
する反応性官能基の個数を制御するために、アニリンと
組み合わせて用いることもできる。
【0016】反応は非プロトン性極性溶剤中で行われ
る。非プロトン性極性溶剤は、例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトア
ミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)、アニソール、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
グライム、シクロヘキサノン、ガンマ−ブチロラクトン
(GBL)、1,4−ジオキサン(1,4−DO)等で
ある。
【0017】上記非プロトン性極性溶媒と相溶性がある
非極性溶媒を混合して使用しても良い。非極性溶媒とし
ては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳
香族炭化水素が使用できる。混合溶媒における非極性溶
媒の割合は、30重量%以下であることが好ましい。こ
れは非極性溶媒が30重量%を超えると共沸による熱イ
ミド化の反応速度が著しく低下し目的の分子量のポリイ
ミド樹脂を得ることが困難になる恐れがあるためであ
る。
【0018】本発明のポリイミド樹脂の合成方法は、あ
らかじめスチレン/無水マレイン酸共重合体とイソシア
ネート成分とを公知であるイソシアナート法を用いてイ
ミド化し、該共重合体に反応性官能基Xを付与する。上
記の手法で得られるイミド化反応物とテトラカルボン酸
二無水物とを有機溶剤中で懸濁後、加熱還流させ、予め
有機溶剤中で溶解させておいたジアミンを滴下すること
で、脱水環化してイミド化しポリイミドにする。イミド
化反応によって生じた水は閉環反応を妨害するため、水
と相溶しない有機溶剤を系中に加えて共沸させてディー
ン・スターク(Dean-Stark)管などの装置を使用して系
外に排出する。水と相溶しない有機溶剤としてはジクロ
ルベンゼンが知られているが、エレクトロニクス用とし
ては塩素成分が混入する恐れがあるので、好ましくは前
記芳香族炭化水素を使用する。また、イミド化反応の触
媒として無水酢酸、β-ピコリン、ピリジンなどの化合
物を使用することは妨げない。
【0019】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。実施例に用いたスチレン/無水マレイン酸共重
合体は、スチレン/マレイン酸比が4:1であるエルフ
・アトケム株式会社製のEF−40である。
【0020】実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた4つ口セパラブル
フラスコに、スチレン/無水マレイン酸共重合体43.
85重量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシア
ネート9.31重量部、アニソール124.03重量部
を仕込み、常温で攪拌した。次いで、4つ口セパラブル
フラスコにディーンスターク還流冷却管を取り付け、オ
イルバスにより加熱した。120℃付近で溶液重合が起
こり、イミド化に伴い脱炭酸による発泡が起こった。こ
れを2.0時間加熱還流したところで反応を終了し、ア
クリレート基を有するスチレン/無水マレイン酸共重合
体を得た。
【0021】得られた反応物48.4重量部に、酸成分
として4,4’−オキシジフタル酸二無水物8.17重
量部、アニソール63.37重量部、トルエン23.4
7重量部とを混合させ、懸濁溶液を得た。ジアミン成分
として2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル)プロパン6.16gとα,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量83
6)12.54重量部をアニソール30.0重量部中で
125℃で加熱溶解させたものを滴下ロートに入れる。
次いで、4つ口セパラブルフラスコにディーンスターク
還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると懸
濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まったらジ
アミン溶液を1時間かけてゆっくり滴下した。この際、
イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系
外へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したとこ
ろで反応を終了し、アニソールに可溶なポリイミド樹脂
を得た。
【0022】得られたポリイミド樹脂100重量部に対
して、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
株式会社製、商品名EOCN−1020−80)15重
量部、イミダゾール化合物(四国化成工業株式会社製、
商品名1B2MZ)0.15重量部、(メタ)アクリル
酸系エステルモノマー(新中村化学株式会社、商品名N
KエステルHD)15重量部、光重合開始剤(チバガイ
キ株式会社、IG651)0.15重量部を加え攪拌混
合した後、真空脱気した。この樹脂ワニスを厚さ50μ
mのポリエチレンテレフタラート支持基材上にロールコ
ーターで乾燥後の膜厚が40μmになるように塗布し、
60℃で2分、80℃で2分、90℃で2分、熱風循環
式乾燥機の中で加熱乾燥を行い、離型フィルムの付いた
ポリイミド樹脂フィルムを得た。
【0023】次に、得られたポリイミド樹脂フィルムの
接着強度を測定した。
【0024】[240℃熱時接着強度]7×7mmの金
型でフィルムを打ち抜き、圧着温度160℃、圧力2M
Pa、加圧時間0.3秒で仮圧着し、次いで、圧着温度
160℃、圧力1MPa、圧時間1.0秒でフィルムを
42−合金のリードフレームに貼り付ける。次いで、4
mm角のシリコンチップを、上記7×7mmのフィルム
に、圧着温度180℃、圧力1MPa、圧着時間1.0
秒でチップマウントし、180℃で1時間硬化させる。
硬化後、プッシュプルゲージを用い240℃−20秒後
での熱時ダイシェア強度を測定した。
【0025】比較例1 実施例1と同様の4つ口セパラブルフラスコに、酸成分
として4,4’−オキシジフタル酸二無水物41.05
重量部をアニソール226.3重量部、トルエン12
5.0重量部に懸濁させる。そして、ジアミン成分とし
て1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン4
1.1重量部とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポ
リジメチルシロキサン(平均分子量836)83.6重
量部をアニソール273.7重量部中に70℃で溶解さ
せたものを滴下ロートに入れる。次いで、ディーンスタ
ーク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱する
と懸濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まった
らジアミン溶液を1時間ゆっくり滴下した。この際、イ
ミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外
へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したところ
で反応を終了し、アニソールに可溶なポリイミド樹脂を
得た。
【0026】得られたポリイミド樹脂100重量部に対
して、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
株式会社製商品名EOCN−1020−80)30重量
部、イミダゾール化合物(四国化成工業株式会社製、商
品名1B2MZ)0.15重量部、(メタ)アクリル酸
系エステルモノマー(新中村化学株式会社、商品名NK
エステルHD)15重量部、光重合開始剤(チバガイキ
株式会社、IG651)0.15重量部を加え攪拌混合
した後、真空脱気した。この樹脂ワニスを厚さ50μm
のポリエチレンテレフタラート支持基材上にロールコー
ターで乾燥後の膜厚が40μmになるように塗布し、6
0℃で2分、80℃で2分、90℃で2分、熱風循環式
乾燥機の中で加熱乾燥を行い、離型フィルムのついたポ
リイミド樹脂フィルムを得た。
【0027】得られたポリイミド樹脂フィルムを実施例
1と同様の手法で240℃熱時接着強度を測定した。
【0028】実施例1のポリイミド樹脂フィルムの硬化
前のガラス転移温度は75℃、硬化後のガラス転移温度
は131.8℃であった。また、240℃熱時弾性率は
31.0MPa、240℃熱時接着強度は5.7MPaで
あった。これに対し、比較例1のポリイミド樹脂フィル
ムの硬化前ガラス転移温度は74℃、硬化後のガラス転
移温度は92℃であった。また、240℃熱時弾性率は
10.5MPa、240℃熱時接着強度は1MPaであっ
た。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、低温で組
み立て可能であり、しかも組み立て後のガラス転移温度
および熱時弾性率を大幅に向上させることが可能であ
る。さらに、強固な接着特性、優れた耐熱性を有するエ
レクトロニクス実装材料に最適な接着材フィルムを提供
することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 DP03 DP13 DP20 HA01 HA04 HA18 HC02 LA16 RA08 4J043 QB58 RA34 SA06 SA07 SA11 SA43 SA44 SA64 SA85 TA22 UA041 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA262 UA771 UB021 UB061 UB062 UB121 UB122 UB152 UB162 UB301 UB302 UB401 UB402 WA09 WA13 WA23 ZB01 ZB47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン/無水マレイン酸共重合体(A)
    と芳香族イソシアネート及び/又は脂肪族イソシアネー
    トとを反応させて得られる重合体に、芳香族テトラカル
    ボン酸二無水物および芳香族ジアミン及び/又は脂肪族
    ジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂。
  2. 【請求項2】下記一般式(1)で表される構造を含む請
    求項1記載のポリイミド樹脂。 【化1】 (式中のR2は脂肪族基または芳香族基であり、n=2〜
    10を示す。R1、R3、およびR4のうち少なくとも一つが
    一般式(2)で表される構造を有する。 【化2】 式中のR5は脂肪族基または芳香族基を示す。Xは、反応
    性官能基で、アクリレート基、ビニル基、アセチレン
    基、アミノ基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシ
    シラン基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イ
    ソシアネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテ
    ル基、ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、ア
    ルキル化アミノメチロール基、アセタール基、カルボキ
    シル基、ヒドロキシル基、又はケタール基である。)
  3. 【請求項3】成分(A)が全酸成分のうち1〜50モル
    %含んでなる請求項1又は2記載のポリイミド樹脂。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7265182B2 (en) * 2004-07-09 2007-09-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyamic acid cross-linked polymer and formable composition therefrom
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