JP2003340319A - エアナイフノズル - Google Patents

エアナイフノズル

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JP2003340319A
JP2003340319A JP2002148627A JP2002148627A JP2003340319A JP 2003340319 A JP2003340319 A JP 2003340319A JP 2002148627 A JP2002148627 A JP 2002148627A JP 2002148627 A JP2002148627 A JP 2002148627A JP 2003340319 A JP2003340319 A JP 2003340319A
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chamber
flow
flow velocity
pressurized air
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JP2002148627A
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Yasuyuki Moriguchi
泰之 森口
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Hitachi High Tech Corp
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Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でコンパクトな構成によって、均一で厚
みの薄い帯状となるように整流化させた加圧エアを噴射
できるようにしたエアナイフノズルを提供する。 【解決手段】 エアナイフノズル4のノズル本体10に
エアチャンバ14の後方位置に仕切り壁17を隔てた後
方位置に設けた流速減殺室18が形成されており、加圧
エア供給管11からの加圧エアは流速減殺室18から連
通路19を介してエアチャンバ14内に導かれる。エア
チャンバ14内に整流板21が設けられ、両外郭部材1
2内面の整流板21の表裏両面に対面する位置は、エア
噴射通路15に向けて間隔が狭くなるテーパ面12aが
形成されており、両テーパ面12aと整流板21の表裏
両面との間の隙間が加圧エアを層流状態にするための助
走通路22となり、エア噴射通路15を通過する際に、
流れが層流状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薄板基板を
洗浄した後に、これを乾燥するため等に用いられるエア
ナイフノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄板基板に対して所定の処理を行なうに
当って、その表面の汚れ等を除去するために、シャワ
ー、ディッピング、スクラブ等による洗浄が行なわれ
る。洗浄後の基板は、必要に応じてリンス等の処理を行
なった後に乾燥される。ここで、基板の乾燥方式として
は、スピン乾燥によることもできるが、インライン方式
で洗浄、リンス、乾燥、表面処理等を行なえるようにす
るために、エアナイフノズルを用いて、基板を水平搬送
する間に、この基板の表面(または表裏両面)に付着し
ている液を除去するエアナイフ乾燥方式は、例えば特開
2001−227868号公報等に開示されているよう
に、従来から広く知られている。
【0003】このエアナイフ乾燥方式に用いられるエア
ナイフノズルは、水平搬送手段により搬送される基板の
搬送方向と直交する方向(以下、左右方向という)の全
長に及ぶように細い帯状の加圧エアを噴射するエア噴射
部を備えている。このエア噴射部からの加圧エアの噴射
方向は、基板の搬送方向に対して斜め前方から後方に向
けて所定角度、好ましくは概略45°前後の角度を持た
せるようにする。これによって、所定の速度で搬送され
ている基板の表面に対して加圧エアを作用させることに
よって、その表面に付着している液滴や液膜を剥離させ
て、搬送方向の後方に向けて移動させて、この液を後端
エッジ及び側部エッジから除去し、もってその乾燥が行
なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エアナイフ
ノズルによる基板乾燥方式では、加圧エアは基板の左右
方向、つまり幅方向の全長に及ぶようになっていなけれ
ばならない。基板の幅寸法が小さい場合はともかく、大
判の基板を乾燥させるためには、エアナイフノズルにお
けるエア噴射部の長さがそれに応じて長くなる。そし
て、エア噴射部の全長にわたってほぼ一定の圧力と流速
とをもって加圧エアを噴射させなければ、基板に乾燥む
らが発生することになる。しかも、乾燥の効率化及び完
全性、さらに省エア化を図るには、基板に吹き付けられ
るエアの圧力が高く、しかも帯状に噴射されるエアの厚
みはできるだけ薄くする必要がある。エアナイフノズル
から噴射される加圧エアの圧力及び流速の均一化を図る
には、エアチャンバの内部を実質的に静圧状態とする必
要があり、またエア噴射部から厚みの薄いエアを高圧で
噴射させるには、エア噴射部を通る間に加圧エアが整流
化されなければならない。エアナイフノズルのエアチャ
ンバには加圧エア供給管から加圧エアが供給されること
から、このエアチャンバ内への流入時に乱流が発生し、
エアチャンバ内の圧力の均一化が図られないだけでな
く、エアチャンバ内でのエアの流れ方向が部分的にエア
噴射部に向かうこと等から、エア噴射部の全長にわたっ
て均一な圧力及び流速でエアを噴射させることができ
ず、しかもエアチャンバ内への流入時における流速の影
響でエア噴射部内での整流化の妨げとなることもある。
特に、乾燥すべき基板のサイズが大きくなればなるほ
ど、エアチャンバ及びエア噴射部の長さが長くなるの
で、部分的な噴射むらの発生等がより顕著になる。
【0005】また、エア噴射部において、加圧エアの整
流化を図るには、このエア噴射部のエアチャンバへの接
続部から開口端までの長さを十分長くして、エア噴射部
内で加圧エアの流れを層流状態にしなければならず、こ
の層流状態になるまでに長い助走距離を設ける必要が生
じる。その結果、ノズル本体の構成が大きくなってしま
う。また、エア噴射部はスリット形状の細い隙間となる
が、この隙間の全長が長く、しかも奥行きが大きいと、
その隙間管理が困難になり、全体が均一な隙間として形
成できない場合がある。
【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、小型でコンパクトな
構成によって、均一で厚みの薄い帯状となるように整流
化させた加圧エアを噴射できるようにしたエアナイフノ
ズルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、1乃至複数本の加圧エア供給管が接
続され、この加圧エア供給管から供給される加圧エアが
流入するエアチャンバと、このエアチャンバ内の加圧エ
アを帯状にして被処理物に向けて噴射させるスリットか
らなるエア噴射部を備えたエアナイフノズルであって、
前記エアチャンバに設けられ、前記加圧エア供給管から
供給された加圧エアの流速を減殺する流速減殺手段と、
前記エアチャンバ内に設けられ、前記エア噴射部に向け
て流れる加圧エアの流れを整流化させる整流助長手段と
を備える構成としたことをその特徴とするものである。
【0008】エアチャンバには1乃至複数本の加圧エア
供給管が接続される関係から、加圧エア供給管から広い
空間を有するエアチャンバに直接流入させると、このエ
アチャンバ内で噴流が発生し、かつ流れが拡散されるこ
とになる。そこで、少なくとも直接エア噴射部に向けた
方向の流れが生じるのを阻止すると共に、エアチャンバ
内での加圧エアの流速そのものを減殺させるようにし
た。エアチャンバ内では静圧状態となるのが理想的であ
るが、必ずしも完全に流速のない状態である必要はな
い。従って、流速減殺手段は加圧エア供給管からの噴流
エネルギを吸収するものである。具体的には、例えばエ
アチャンバと仕切り壁を隔てて流速減殺室を設けるよう
になし、加圧エア供給管からこの流速減殺室への流入部
を仕切り壁に対面させるように構成する。この場合にお
いて、流速減殺室とエアチャンバとの間の連通路として
は、仕切り壁の上下を跨ぐようにして通るように構成す
ることができる。
【0009】また、整流助長手段は、エア噴射部のエア
チャンバへの開口側からエア噴射口までの距離を短くし
て、なおかつエア噴射部内で層流状態とするために必要
な助走距離を得るためのものである。この整流助長手段
の構成としては、エアチャンバを区画形成する壁を利用
することができる。即ち、エアチャンバを構成する内壁
をエア噴射部の開口側に向けて連続的に狭くなるテーパ
状空間となし、このテーパ状空間内に、断面が三角形や
流線形等のように、表裏両面が先端に向けて厚みが減少
する平面または曲面形状の板体からなる整流板を、その
頂点部がエア噴射部側に向くようにして配置する構成と
すれば良い。さらに、整流助長手段の配設位置に上下の
位置に加圧エアの流れ方向に向けて突出する複数の断面
が四角形,円形等となった棒状部材からなる流量平均化
手段を設ければ、エア噴射部の長さ方向における加圧エ
アの噴射圧及び流速をより均一化させることができる。
【0010】エアチャンバは全長に及ぶ単一のチャンバ
で構成することもできるが、局所的な乱流や澱み等を発
生させないようにするには、エア噴射部の長さ方向に複
数に分割する方が望ましい場合がある。このように複数
のエアチャンバを設けることによって、エア供給管から
供給される加圧エアは、流速減殺手段により流速が減殺
されると共に、これら各エアチャンバに分配される。従
って、各エアチャンバにおいて、それぞれの内部圧力の
均一化が図られる。また、エアチャンバを複数に分割す
る場合、エアナイフノズルを長さ方向に複数の単位ユニ
ットから構成し、これら単位ユニットを連結することに
よって、1本のエアナイフノズルとすることができる。
従って、連結するユニット数を適宜設定することによっ
て、乾燥されるべき基板のサイズが変化しても、そのサ
イズに応じて最適のエアナイフノズルを構成することが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、図1においては、本発明に係るエア
ナイフノズルを使用して、方形の薄板基板からなるワー
クが洗浄された後の乾燥を行なう構成としたものとして
説明する。ただし、本発明はこのこの種の乾燥装置に限
定されるものではなく、要はワークの表面に付着する液
を除去する場合に適用されるものであり、またワークも
前述した方形薄板基板に限定されないことは言うまでも
ない。
【0012】而して、図1において、1はワークであっ
て、ワーク1は、例えば搬送ローラからなる搬送コンベ
ア2により図中の矢印方向に水平状態で搬送される。こ
のワーク1の搬送経路の途中位置に乾燥室3が設けられ
ており、この乾燥室3内でワーク1の表裏両面が乾燥さ
れる。このために、乾燥室3における搬送コンベア2の
上下位置にエアナイフノズル4が装着されている。エア
ナイフノズル4は搬送コンベア2によるワーク1の搬送
面と平行な面に配置されているが、図2にも示したよう
に、ワーク1の搬送方向と直交する方向に対して所定角
度θだけ傾斜させるようにして、その両端がブラケット
5に支持された状態に取り付けられている。また、図3
に示したように、エアナイフノズル4から噴射される加
圧エアはワーク1に対して矢印で示した方向から、好ま
しくは45°前後の角度をもって入射される。なお、エ
アナイフノズル4をワーク1の搬送方向と直交する方向
に設けるようにしても良い。
【0013】以上のように構成することによって、搬送
コンベア2によりワーク1が乾燥室3内に搬入される
と、エアナイフノズル4から噴射される加圧エアの作用
によって、このワーク1の表裏両面に付着している液滴
や液膜がワーク1の搬送方向の斜め後方側に押し出され
るように移動して、その側部及び後端部のエッジから除
去される。これによって、ワーク1の表裏両面が乾燥さ
れ、搬送コンベア2により乾燥室3から次の工程に移行
することになる。
【0014】ここで、ワーク1に対する乾燥をむらなく
効率的に行い、かつ加圧エアの消費量を最小限に抑制す
るには、エアナイフノズル4のエア噴射部の全長にわた
って均一な圧力と流速とをもって加圧エアを噴射させる
と共に、噴射圧をできるだけ高くしなければならない。
また、エアナイフノズル4から噴射される加圧エアを整
流化させて、厚みの薄い帯状とする必要がある。
【0015】以上の要請を満たすために、本発明におい
ては、エアナイフノズル4を図4乃至図9に示した構成
とした。まず、図4において、エアナイフノズル4は、
ノズル本体10と、このノズル本体10に接続した1乃
至複数本(図示したものにあっては2本)の加圧エア供
給管11とを有するものである。
【0016】ノズル本体10は、図5乃至図8から明ら
かなように、上下の外郭部材12,12と、これら両外
郭部材12,12間に配置されたチャンバ形成部材13
とから大略構成される。これら外郭部材12及びチャン
バ形成部材13は、共にノズル本体10の全長に及ぶ長
さを有するものであって、上下の外郭部材12,12で
チャンバ形成部材13を挟持するようにして、ねじ止
め,接着等の手段で組み付けられる。これによって、両
外郭部材12,12の内面と、チャンバ形成部材13の
前面との間に加圧エアが流入するエアチャンバ14が形
成される。ここで、エアチャンバ14は、ノズル本体1
0の長さ方向において、複数箇所(図5においては5箇
所)に分割されている。
【0017】両外郭部材12,12の先端部分の両端部
は接合されているが、中間部分は非接合状態となり、そ
の間にスリット状のエア噴射通路15が形成される。エ
ア噴射通路15の基端側はエアチャンバ14に開口し、
また先端部はエア噴射口16となっている。従って、エ
アチャンバ14に連通し、先端がエア噴射口16となっ
たエア噴射通路15がエア噴射部となる。
【0018】加圧エア供給管11はチャンバ形成部材1
3の後端部に接続されており、この加圧エア供給管11
はエアチャンバ14に加圧エアを直接供給するのではな
く、エアチャンバ14とは仕切り壁17を隔てた後方位
置に設けた流速減殺室18内に導入されるようになって
いる。エアチャンバ14の前方にエア噴射通路15の基
端部が開口しているので、加圧エア供給管11を直接エ
アチャンバ14に接続すると、この加圧エア供給管11
から流入した加圧エアの一部がそのままエア噴射通路1
5に導かれてしまうことになり、エア噴射口16から噴
射される加圧エアの圧力及び流速がその長さ方向におい
てばらついてしまう。そこで、加圧エア供給管11から
供給される加圧エアを流速減殺室18内で一度仕切り壁
17に当てて、その流速を低下させると共に、全体に拡
散させるようにしている。この流速減殺室18は、チャ
ンバ形成部材13を上下方向に貫通するように設けた長
孔形状のものから構成され、その長さはエア噴射通路1
5の全長とほぼ一致している。
【0019】しかも、流路減殺部18内に流入した加圧
エアは各エアチャンバ14に分配される。このために、
上下の外郭部材12における仕切り壁17の上下の端面
と対面する位置には凹溝からなる連通路19が形成され
ている。従って、加圧エア供給管11から流速減殺室1
8内に流入して仕切り壁17に当ることにより減速され
た加圧エアは、この仕切り壁17に沿って流れることに
なり、ノズル本体10の長さ方向に向けてほぼ均一とな
るように拡散されて、連通路19から各エアチャンバ1
4に流入することになる。
【0020】チャンバ形成部材13を構成する仕切り壁
17のエアチャンバ14側に向く面には、図8からも明
らかなように、エア噴射通路15側に向けて突出する保
持アーム20が連結して設けられている。保持アーム2
0は、上下一対のものからなり、ノズル本体10の長さ
方向において、一定のピッチ間隔をもって複数箇所設け
られている。上下に配置した保持アーム20の間には、
整流板21が挿入されて、ねじ止めや接着等の手段で固
定されている。ここで、保持アーム20はエアチャンバ
14を複数に分割する機能も発揮するものである。
【0021】整流板21は、断面が三角形状(または流
線形状等)をした細長い板材からなり、その頂点部21
aはエア噴射通路15のエアチャンバ14への開口部近
傍にまで延在されている。また、整流板21の前述した
頂点部とは反対側の部位は、必ずしも必須ではないが、
やはり断面が三角形状となっている。この部位における
保持アーム20,20間に挿入される部位は保持アーム
20への連結部を構成する平面部21bとなっており、
これによって整流板21は上下の保持アーム20,20
間に安定した状態で挟み込まれるようになる。
【0022】そして、両外郭部材12の内面において、
整流板21の表裏両面に対面する位置は、エア噴射通路
15に向けて間隔が狭くなるテーパ面12aが形成され
ており、このテーパ面12aの傾斜角度は整流板21に
おける頂点部21aに向かう傾斜角とほぼ一致してい
る。しかも、整流板21の表裏両面と上下の外郭部材1
2のテーパ面12aとの間の隙間間隔の合計はエア噴射
通路15の間隔と実質的に同じか、またはそれより若干
広くなっている。従って、外郭部材12のテーパ面12
aと整流板21とにより整流助長手段が構成され、これ
ら両テーパ面12aと整流板21の表裏両面との間の隙
間が加圧エアを層流状態にするための助走通路22とし
て機能する。この助走通路22は、その全長にわたって
均一とすることもでき、また整流板21の頂点部21a
に向かうに応じて連続的に狭くなるようにする。
【0023】エアチャンバ14内の加圧エアは、このよ
うに助走通路22を経てエア噴射通路15に供給される
が、この助走通路22に移行する前に、加圧エアの流量
の平均化が図られる。このために、図5及び図7から明
らかなように、チャンバ形成部材13における保持アー
ム20が連結されている面から、断面が四角形等の形状
を有する棒状部材23が櫛の歯状に延在させている。棒
状部材23は、保持アーム20により区画形成された各
エアチャンバ14内において、整流板21の上下面に対
して間隔を持たせるようにして、一定のピッチ間隔をも
って複数本設けられている。また、棒状部材23は、整
流板21と外郭部材12のテーパ面12aとの間に形成
されている助走通路22に至る手前の位置まで延在する
長さを有するものである。
【0024】本実施の形態によるエアナイフノズル4は
以上のように構成されるものであって、このエアナイフ
ノズル4からワーク1に向けて噴射される加圧エアは薄
い帯状となり、かつその全長にわたってほぼ均一な圧力
及び流速を持たせることができ、もって加圧エアの消費
量が少なく、ワーク1の全面をむらなく効率的に乾燥さ
せることができる。
【0025】而して、加圧エア供給管11からノズル本
体10に加圧エアが供給される際に、この加圧エア供給
管11内ではノズル本体10からの噴射圧に見合った圧
力及び流速で加圧エアが流通している。従って、ノズル
本体10に流入した加圧エアは、図9に矢印で示したよ
うに、高速噴流状態となる。しかしながら、加圧エア供
給管11はノズル本体13において、その接続口13a
から仕切り壁17を有する流速減殺室18に接続されて
いるので、高速噴流状態の加圧エアはまず仕切り壁17
に当ることになる。その結果、加圧エアはこの仕切り壁
17に沿って左右(図9の紙面と直交する方向)及び上
下(図9の紙面の上下方向)に向けて方向転換すること
になって、流れ方向が分散するようになり、かつ流速そ
のものも低下する。
【0026】加圧エア供給管11は、ノズル本体10の
長さ方向に位置を隔てて2本接続されているので、各加
圧エア供給管11から流速減殺室18内に導かれた加圧
エアはこの流速減殺室18全体に向けて拡散することに
なる。そして、この流速減殺室18と各エアチャンバ1
4との間には、仕切り壁17の上下の端面を乗り越える
連通路19で連通しているので、全体にわたってほぼ均
一に拡散した加圧エアがこの連通路19を介してエアチ
ャンバ14内に導かれる。このエアチャンバ14内に流
入する加圧エアは、その流速が著しく低下しており、従
ってエアチャンバ14内はかなり静圧に近い状態に保持
できる。
【0027】エアチャンバ14内に流入した加圧エアは
上下から整流板21に向かうことになる。この流れの中
に櫛の歯に相当する棒状部材23が配列されていること
から、加圧エアは相隣接する棒状部材23,23間の隙
間を通ることになり、その流れが分割されることから、
流量の平均化が図られる。また、保持アーム20を設け
た部位毎にエアチャンバ14が形成されていることも流
量の平均化が促進されると共にエアチャンバ14内に澱
み部等が生じるのを防止することができる。
【0028】棒状部材23の作用等で平均化された流れ
となった加圧エアは外郭部材12のテーパ面12aと整
流板21との間に形成されている助走通路22を通る間
に層流化が促進される。そして、整流板21の頂点部2
1aの位置で上下2つの助走通路22が合流するが、こ
れら整流板21及びテーパ面12aの角度を浅くするこ
とによって、2つの流れの合流を円滑に行なわせ、この
合流部で乱流が発生するのを抑制することができ、ほぼ
層流状態を保ったままエア噴射通路15内に導かれ、こ
のエア噴射通路15内でさらに整流化が促進されて、実
質的に層流状態で、しかも全長にわたってほぼ均等な圧
力及び流速で厚みの薄い帯状の加圧エアがエア噴射口1
6から噴射され、乱流の発生を有効に抑制できる。その
結果、加圧エアの少ない消費量で、ワーク1の表裏両面
から付着液が確実に、しかもむらなく効率的に剥離され
て除去される。
【0029】而して、エア噴射通路15の上流側に形成
した助走通路22は整流板21の上下を通る流路であ
り、かつこの整流板21と外郭部材12のテーパ面12
aとの間に形成される通路であるから、加圧エアの流れ
を層流状態とするために、エア噴射口16に通じるエア
噴射通路15の全長を長くする必要はない。従って、ノ
ズル本体10の構成を小型化、コンパクト化することが
できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型でコンパクトな構成によって、均一で厚みの薄い帯
状となるように整流化させた加圧エアを噴射できる等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアナイフノズルを用いたワークの乾燥装置の
概略構成図である。
【図2】乾燥室の内部構成を示す平面図である。
【図3】エアナイフノズルによる加圧エアの噴射状態を
示す作用説明図である。
【図4】本発明の実施の一形態を示すエアナイフノズル
の外観図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】図5のC−C断面図である。
【図8】図5のD−D断面図である。
【図9】図6のE−E拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ワーク 4 エアナイフノズル 10 ノズル本体 11 加圧エア供給管 12 外郭部材 12a テーパ面 13 チャンバ形成部材 14 エアチャンバ 15 エア噴射通路 16 エア噴射口 17 仕切り壁 18 流速減殺室 19 連通路 20 保持アーム 21 整流板 21a 頂点部 21b 平面部 22 助走通路 23 棒状部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1乃至複数本の加圧エア供給管が接続さ
    れ、この加圧エア供給管から供給される加圧エアが流入
    するエアチャンバと、このエアチャンバ内の加圧エアを
    帯状にして被処理物に向けて噴射させるスリットからな
    るエア噴射部を備えたエアナイフノズルにおいて、 前記エアチャンバに設けられ、前記加圧エア供給管から
    供給された加圧エアの流速を減殺する流速減殺手段と、 前記エアチャンバ内に設けられ、前記エア噴射部に向け
    て流れる加圧エアの流れを整流化させる整流助長手段と
    を備える構成としたことを特徴とするエアナイフノズ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記流速減殺手段は、前記エアチャンバ
    と仕切り壁を隔てて設けた流速減殺室からなり、前記加
    圧エア供給管からの流入部はこの仕切り壁に対面してお
    り、また前記流速減殺室と前記エアチャンバとの間に
    は、前記仕切り壁の上下を通る連通路が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のエアナイフノズル。
  3. 【請求項3】 前記整流助長手段は、前記エアチャンバ
    に前記エア噴射部の開口側に向けて連続的に狭くなるテ
    ーパ状空間を形成すると共に、このテーパ状空間内に、
    表裏両面が先端に向けて厚みが減少する平面または曲面
    形状の板体からなる整流板を、その先端が前記エア噴射
    部側に向くように配置する構成としたことを特徴とする
    請求項1記載のエアナイフノズル。
  4. 【請求項4】 前記整流助長手段の配設位置の上下位置
    に、加圧エアの流れ方向に向けて突出する複数の棒状部
    材からなる流量平均化手段を設ける構成としたことを特
    徴とする請求項1記載のエアナイフノズル。
  5. 【請求項5】 前記エアチャンバは前記エア噴射部の長
    さ方向に複数に分割されており、前記エア供給管から供
    給される加圧エアは、前記流速減殺手段によって、その
    流速が減殺されると共に、前記各エアチャンバに分配さ
    れるように構成したことを特徴とする請求項1記載のエ
    アナイフノズル。
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