JP2003340215A - 塗装前処理液の不純物除去装置 - Google Patents

塗装前処理液の不純物除去装置

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JP2003340215A
JP2003340215A JP2002152796A JP2002152796A JP2003340215A JP 2003340215 A JP2003340215 A JP 2003340215A JP 2002152796 A JP2002152796 A JP 2002152796A JP 2002152796 A JP2002152796 A JP 2002152796A JP 2003340215 A JP2003340215 A JP 2003340215A
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impurities
liquid
adsorption
removing impurities
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JP2002152796A
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Takao Ono
孝雄 大野
Michitaka Harakawa
道隆 原川
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Toyotsu Engineering and Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装前処理液内に分散された油分を長期間に
わたり除去して前処理液の寿命を延長し、これにより廃
棄処理が必要な廃液量を減少させる。 【解決手段】 タンク10内の前処理液をフィルタエレ
メント18を備えた濾過式フィルタ装置15に供給して
前処理液中の細かい固体よりなる不純物を捕捉して除去
し、この細かい固体が除去された前処理液を濾過式フィ
ルタ装置から吸着式フィルタ装置20に供給してその中
に分散されたエマルジョン化した油分よりなる不純物を
吸着して除去し、このエマルジョン化した油分が除去さ
れた前処理液を吸着式フィルタ装置からタンクに戻す。
濾過式フィルタ装置は、フィルタエレメントの表面に捕
捉された細かい固体よりなる不純物を洗浄して除去する
洗浄機能を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着塗装などにお
ける塗装前処理液タンク内に収容された前処理液内の油
分を含む不純物を除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装においては、水溶性樹脂塗料を
入れたタンク中に被塗物を浸漬し、被塗物と電極の間に
直流電流を通じて、被塗物の表面に塗膜を形成する。板
金加工品などの被塗物にはプレス加工あるいは機械加工
の際に使用されたプレス油、機械油や加工に伴う金属粉
末など、あるいはまた加工後の取り扱いに使用する手袋
の繊維くずなどが付着しており、そのまま電着塗装用タ
ンク内に入れると塗装品質に悪影響を与えるので、これ
らの付着物を除去するための塗装前処理が行われ、また
塗装の下地を作るために塗装前処理も行われる。
【0003】この塗装前処理としては、予備脱脂、脱
脂、水洗、化成処理、水洗、後処理、乾燥などがある。
例えば脱脂では、界面活性剤と薬剤を添加した脱脂液が
収容された脱脂槽中に被塗物を浸漬して機械油などの油
分を除去し、同時に金属粉末や繊維くずなどの細かい固
体よりなる不純物を除去して被塗物を清浄化している。
しかし時間の経過と共に、このようにして除去された油
分や細かい固体よりなる不純物は脱脂液内に蓄積され、
浮上油、水溶液中に乳化(エマルジョン化)した油分等
により油分濃度が上昇し、脱脂、洗浄機能が減少する。
そして油分濃度が許容値を越えると、脱脂液内の液交換
を行うことにより塗装品質の維持が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は
脱脂液内に分散されて蓄積された油分を除去することは
行われていなかったので、油分の蓄積による脱脂機能の
低下を防ぐことはできず、この油分の蓄積により脱脂液
の寿命が定められてしまうという問題があった。この問
題は脱脂液に限らず、金属素地に対する塗膜の付着力強
化や防食性向上の目的で行う化成処理などの塗装前処理
液についても同様に存在する。
【0005】本発明は、濾過式フィルタ装置と吸着式フ
ィルタ装置を組み合わせることにより吸着式フィルタ装
置の機能を充分に発揮させ、塗装前処理液内に分散され
た油分を長期間にわたり除去して前処理液の寿命を延長
し、これにより廃棄処理が必要な廃液量を減少させるこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る塗装前処理液の不純物除去装置は、タンク内に収容さ
れた塗装前処理液内の不純物を除去する装置において、
タンク内の前処理液が供給管路を介して供給されて前処
理液中の細かい固体よりなる不純物を捕捉して除去する
フィルタエレメントを備えた濾過式フィルタ装置と、こ
の濾過式フィルタ装置からの細かい固体よりなる不純物
が除去された前処理液が供給されてその中に分散された
エマルジョン化した油分よりなる不純物を吸着して除去
する吸着式フィルタ装置と、この吸着式フィルタ装置か
らのエマルジョン化した油分よりなる不純物が除去され
た前処理液をタンク内に戻す戻し管路よりなることを特
徴とするものである。
【0007】前項に記載の塗装前処理液の不純物除去装
置の濾過式フィルタ装置は、フィルタエレメントの表面
に捕捉された細かい固体よりなる不純物を外洗または逆
洗により除去する洗浄機能を備えたものであることが好
ましい。
【0008】前2項に記載の塗装前処理液の不純物除去
装置の吸着式フィルタ装置は、前処理液が通過する向き
に順に重ねて配置された、前処理液中の微細な固体より
なる不純物を捕捉して除去する表面濾過層と、前処理液
中に分散されたエマルジョン化した油分よりなる不純物
を吸着して除去する吸着剤よりなる吸着層と、この吸着
層を通過した僅かな細かい固体よりなる不純物および吸
着剤を捕捉して流出を防止する仕上層よりなることが好
ましい。
【0009】
【発明の作用および効果】エマルジョン化した油分より
なる不純物を吸着して除去する吸着式フィルタ装置20
は、ある限度以上の固体よりなる不純物が与えられて目
詰まりを生じると前処理液が通過しなくなるので、エマ
ルジョン化した油分よりなる不純物を吸着して除去する
能力が残されていても使用することができなくなり、交
換しなければならなくなる。しかしながら本発明によれ
ば、吸着式フィルタ装置20には外洗式フィルタ装置1
5により細かい固体よりなる不純物が除去された前処理
液が供給されるので、吸着式フィルタ装置20は固体よ
りなる不純物による目詰まりを生じることはなく、従っ
てエマルジョン化した油分よりなる不純物を吸着して除
去する能力が限度に達する前に、固体よりなる不純物に
よる目詰まりが生じて吸着式フィルタ装置20が使用で
きなくなることはない。従って、吸着式フィルタ装置の
機能を充分に発揮させ、前処理液内に分散された油分を
長期間にわたり除去して前処理液の寿命を延長し、これ
により処理が必要な廃液量を減少させて塗装前処理液の
不純物除去装置の運転に伴うコストを減少させることが
できる。
【0010】濾過式フィルタ装置は、フィルタエレメン
トの表面に捕捉された細かい固体よりなる不純物を外洗
または逆洗により除去する洗浄機能を備えたものとした
塗装前処理液の不純物除去装置によれば、比較的小さい
濾過式フィルタ装置でも吸着式フィルタ装置に供給され
る前処理液内の固体よりなる不純物の量を常に所定値以
下に保つことができるので、塗装前処理液の不純物除去
装置全体を小型化することができる。
【0011】吸着式フィルタ装置は、前処理液が通過す
る向きに順に重ねて配置された、前処理液中の微細な固
体よりなる不純物を捕捉して除去する表面濾過層と、前
処理液中に分散されたエマルジョン化した油分よりなる
不純物を吸着して除去する吸着剤よりなる吸着層と、こ
の吸着層を通過した僅かな細かい固体よりなる不純物お
よび吸着剤を捕捉して流出を防止する仕上層よりなるも
のとした塗装前処理液の不純物除去装置によれば、濾過
式フィルタ装置により除去できずに残った前処理液中の
微細な固体よりなる不純物も表面濾過層25により除去
されて吸着層に供給されるので、吸着式フィルタ装置の
機能をさらに充分に発揮させ、前処理液内に分散された
油分を一層長期間にわたり除去して前処理液の寿命を延
長し、これにより処理が必要な廃液量を一層減少させて
塗装前処理液の不純物除去装置の運転に伴うコストを一
層減少させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図1および図2図に示す
実施の形態により、本発明による塗装前処理液の不純物
除去装置の説明をする。この実施の形態は、塗装前処理
液である界面活性剤と薬剤を添加した脱脂液中の不純物
を除去するのに本発明を適用したものであり、図1に示
すように、脱脂液中の細かい固体よりなる不純物を捕捉
して除去する濾過式フィルタ装置15と、脱脂液中に分
散されたエマルジョン化した油分よりなる不純物を吸着
して除去する吸着式フィルタ装置20と、脱脂液を収容
するタンク10と両フィルタ装置15,20を連結する
管路ならびにバイパス管路34などにより構成されてい
る。
【0013】濾過式フィルタ装置15は、図1に示すよ
うに、ケーシング16と、その内部に同軸的に設けられ
た円筒形のフィルタエレメント18と、フィルタエレメ
ント18の外側に隙間をおいて同軸的にケーシング16
に固定された円筒状のバッフル板17よりなるものであ
る。この濾過式フィルタ装置15は、フィルタエレメン
ト18により脱脂液を濾過する作用と、この濾過により
フィルタエレメント18の表面に捕捉された細かい固体
よりなる不純物を定期的に外洗して除去する作用を繰り
返す行うものである。供給ポンプ38を設けた供給管路
30は切替弁40において上下の分岐管路30a,30
bに分岐され、これにより塗装装置の脱脂槽との間で循
環されるタンク10内の脱脂液は、バッフル板17の内
側となるケーシング16内またはバッフル板17の外側
となるケーシング16内に送り込まれる。フィルタエレ
メント18の下部には、ケーシング16を液密に通り抜
けて濾過の際にフィルタエレメント18により濾過され
た脱脂液を吸着式フィルタ装置20に送り出すための、
開閉弁41が設けられた連結管路31が連通され、また
ケーシング16の下部には、外洗の際にケーシング16
内の脱脂液を排出するための、開閉弁42が設けられた
排出管路33が連通されている。
【0014】吸着式フィルタ装置20は、図1に示すよ
うに、ケーシング21と、その中心部に上下端が液密に
固着されて下部に孔22aが形成された中心筒体22
と、このケーシング21と中心筒体22の間の空間に上
から順に重ねて配置された表面濾過層25と、吸着層2
6と、仕上層27よりなるものである。表面濾過層25
はフェルト状の繊維よりなり濾過式フィルタ装置15の
フィルタエレメント18により濾過しきれなかった脱脂
液中の微細な固体よりなる不純物を捕捉して除去するも
のであり、吸着層26は活性炭などをベースにした濾材
で脱脂液中に分散されたエマルジョン化した油分よりな
る不純物を吸着して除去するものであり、仕上層27は
高密度不織布フィルタよりなり吸着層26を通過した僅
かな細かい固体よりなる不純物および吸着剤を捕捉して
流出を防止するものであり、吸着層26の厚さが全体の
厚さの大部分を占めている。またケーシング21と中心
筒体22の間の空間には、表面濾過層25の上側と仕上
層27の下側にそれぞれ空間28,29が形成され、フ
ィルタエレメント18により濾過された脱脂液が連結管
路31を介して供給される供給口23は上部空間28に
連通され、下部空間29は孔22aを介して中心筒体2
2の内部に連通され、中心筒体22の内部は取出口24
から戻し管路32を通ってタンク10内に連通されてい
る。
【0015】この実施の形態では、エマルジョン化した
油分よりなる不純物の除去容量を増大するために3個の
吸着式フィルタ装置20を設けているが、必要な除去容
量に応じて吸着式フィルタ装置20の数は任意である。
また開閉弁41と第2ポンプ39の間となる連結管路3
1と、開閉弁42の下流となる排出管路33は、開閉弁
43を設けたバイパス管路34により連通されている。
このバイパス管路は、フィルタエレメント18により濾
過された脱脂液の流量制御をするもので、第2ポンプ3
9への供給量とタンク10へのリターン液量を手動ある
いは自動で制御するための管路である。
【0016】次に上述した実施の形態の作動の説明をす
る。タンク10内の脱脂液は電着塗装装置の脱脂槽との
間で循環され、この脱脂液中には被塗物から除かれたプ
レス油、機械油が細かい油適となって分散され、また加
工に伴う金属粉末や加工後の取り扱いに使用した手袋の
繊維くずなどが浮遊している。フィルタエレメント18
により脱脂液を濾過する際には、切替弁40は供給管路
30を下分岐管路30b側に連通され、開閉弁41は開
かれ、開閉弁42および43は閉じられている。この状
態では、供給ポンプ38によりタンク10から吸入され
た脱脂液は、供給管路30から下分岐管路30bを通っ
てバッフル板17外側のケーシング16内に供給され、
実線の矢印に示すように、円筒状のバッフル板17によ
りフィルタエレメント18のほゞ全面に均等に分散され
通過し、金属粉末や繊維くずなどの細かい固体よりなる
不純物は大部分がフィルタエレメント18の表面に捕捉
され、それらが除去された脱脂液は開閉弁41および第
2ポンプ39を設けた連結管路31から各吸着式フィル
タ装置20に送り込まれる。
【0017】吸着式フィルタ装置20の供給口23から
上部空間28内に送り込まれた脱脂液は、フィルタエレ
メント18により濾過しきれなかった微細な固体よりな
る不純物がフェルト状の繊維よりなる表面濾過層25に
より捕捉して除去される。この脱脂液は次いで活性炭な
どをベースにした濾材よりなる吸着層26を通り、脱脂
液中に分散されたエマルジョン化した油分よりなる不純
物が吸着して除去される。そして最後に高密度不織布フ
ィルタよりなる仕上層27を通り、吸着層26を通過し
た僅かな細かい固体よりなる不純物および吸着剤も捕捉
されて流出が防止され、このようにして細かい固体およ
び分散されたエマルジョン化した油分よりなる不純物が
除去された脱脂液は下部空間29から孔22aを通って
中心筒体22内に入り、取出口24から戻し管路32を
通ってタンク10内に戻される。これを繰り返すことに
よりタンク10内の脱脂液中の細かい固体および分散さ
れたエマルジョン化した油分よりなる不純物は除去され
る。
【0018】以上の過程において濾過式フィルタ装置1
5のフィルタエレメント18の表面には脱脂液中から捕
捉された細かい固体よりなる不純物が捕捉され、目詰ま
りが生じて流通抵抗が大きくなるので、この実施の形態
ではフィルタエレメント18の表面に捕捉された細かい
固体よりなる不純物を定期的に外洗して除去している。
この外洗の際には、切替弁40は供給管路30を上分岐
管路30a側に連通され、開閉弁41および43は閉じ
られ、開閉弁42は開かれている。この状態では、供給
ポンプ38によりタンク10から吸入された脱脂液は、
供給管路30から上分岐管路30aを通ってバッフル板
17内側のケーシング16内に供給され、破線の矢印に
示すように、バッフル板17とフィルタエレメント18
の間を通り、フィルタエレメント18の表面に捕捉され
た細かい固体よりなる不純物を洗い流し、開閉弁42が
開いた排出管路33から外部に排出している。これによ
りフィルタエレメント18の表面に捕捉された細かい固
体よりなる不純物は除去されてフィルタエレメント18
の濾過機能は回復される。このフィルタエレメント18
の外洗は、例えば30分毎に7.5秒ずつ行われる。
【0019】次に図2により、実際の作動の例を説明す
る。この図2は約6ヶ月あまりにわたるタンク10内の
油分濃度および界面活性剤濃度の時間的変化を記録した
ものである。この例では、時点Pにおいて図1に示す構
造の塗装前処理液の不純物除去装置を取り付け、期間Q
とRにおいて不純物除去装置の作動をそれぞれ5日間停
止している。実線Aはタンク10内の脱脂液の油分濃度
の測定値の変化を示すグラフで、二点鎖線Bは塗装前処
理液の不純物除去装置を取り付けなかった場合のタンク
10内の油分濃度の変化を推定したグラフである。実線
Aに示すように、タンク10内の脱脂液の油分濃度の実
測値は、この実施の形態の塗装前処理液の不純物除去装
置を取り付けた時点Pの直後に急激に低下して不純物除
去装置を取り付けない場合の3分の2程度になり、この
不純物除去装置の作動を停止すると上昇するが、再び作
動させれば多少のタイムラグをおいて再び低下する。そ
して時点Pから約5ヶ月後に油分濃度の測定値は上昇し
始めたが、これは吸着式フィルタ装置20による油分吸
着量がほゞ限度に達したためと思われ、この時点で吸着
式フィルタ装置20を交換すれば、タンク10内の脱脂
液の油分濃度をある低い一定範囲内に維持することがで
きる。
【0020】また破線Cはタンク10内の脱脂液の界面
活性剤濃度の測定値の変化を示すグラフで、時点Pの後
に暫減するが、定期的に界面活性剤と薬剤を捕縄するこ
とにより実用上差し支えない範囲で塗装前処理液の不純
物除去装置を運転することができる。
【0021】上述した実施の形態では、塗装前処理液で
ある脱脂液中の不純物を除去するのに本発明を適用した
例につき説明したが、本発明はこれに限られるものでは
なく、脱脂および水洗後に行われる塗装前処理である化
成処理のための液に適用することも可能である。
【0022】上述した実施の形態によれば、吸着式フィ
ルタ装置20には濾過式フィルタ装置15により細かい
固体よりなる不純物が除去された前処理液が供給される
ので、吸着式フィルタ装置20はの表面濾過層25は固
体よりなる不純物による目詰まりを生じることはなく、
従ってエマルジョン化した油分よりなる不純物を吸着し
て除去する吸着層26の能力が限度に達する前に、表面
濾過層25に目詰まりが生じて吸着式フィルタ装置20
が使用できなくなることはない。従って、吸着式フィル
タ装置の機能を充分に発揮させ、前処理液内に分散され
た油分を長期間にわたり除去して前処理液の寿命を延長
し、これにより処理が必要な廃液量を減少させて塗装前
処理液の不純物除去装置の運転に伴うコストを減少させ
ることができる。
【0023】上述した実施の形態では、濾過式フィルタ
装置15は、フィルタエレメント18の表面に捕捉され
た細かい固体よりなる不純物を定期的に外洗により除去
する洗浄機能を備えたものとしたので、比較的小さい濾
過式フィルタ装置15でも吸着式フィルタ装置20に供
給される前処理液内の固体よりなる不純物の量を常に所
定値以下に保つことができるので、塗装前処理液の不純
物除去装置全体を小型化することができる。しかしなが
ら本発明はこれに限定されるものではなく、上分岐管路
30aからの前処理液をフィルタエレメント18の内側
に供給しフィルタエレメント18を逆向きに通す逆洗に
よりフィルタエレメント18に捕捉された細かい固体よ
りなる不純物を除去するするようにしてもよい。また塗
装前処理液が脱脂および水洗後に行われる塗装の下地を
作るための化成処理液である場合など、塗装処理液中に
細かい固体よりなる不純物が少ない場合には、濾過式フ
ィルタ装置15として、フィルタエレメント18の表面
に捕捉された細かい固体よりなる不純物を除去する洗浄
機能を有しない濾過式フィルタ装置を用いて実施するこ
とも可能である。
【0024】また上述した実施の形態では、吸着式フィ
ルタ装置20は、前処理液が通過する向きに順に重ねて
配置された、濾過式フィルタ装置15により除去できな
かった前処理液中の微細な固体よりなる不純物を捕捉し
て除去する表面濾過層25と、前処理液中に分散された
エマルジョン化した油分よりなる不純物を吸着して除去
する吸着剤よりなる吸着層26と、この吸着層26を通
過した僅かな細かい固体よりなる不純物および吸着剤を
捕捉して流出を防止する仕上層27よりなるものとして
おり、これによれば、濾過式フィルタ装置15により除
去しきれずに残った前処理液中の微細な固体よりなる不
純物も表面濾過層25により除去されて吸着層26に供
給されるので、吸着式フィルタ装置20の機能をさらに
充分に発揮させ、前処理液内に分散された油分を一層長
期間にわたり除去して前処理液の寿命を延長し、これに
より処理が必要な廃液量を一層減少させて塗装前処理液
の不純物除去装置の運転に伴うコストを一層減少させる
ことができる。
【0025】なお上述した実施の形態では、外洗の際に
フィルタエレメント18から除去された細かい固体より
なる不純物を含む前処理液は開閉弁42を通って外部に
排出しているが、開閉弁42を通った前処理液は、図1
の破線に示すように、フィルタ36を設けた排液戻し管
路35を通して戻し管路32からタンク10内に戻し、
フィルタ36が詰まればこれを交換するようにしてもよ
い。この場合において、塗装前処理液が脱脂および水洗
後に行われる塗装の下地を作るための化成処理液である
場合など、塗装処理液中に細かい固体よりなる不純物が
少ない場合には、フィルタ36を省略してもよい。
【0026】また説明は省略したが、タンク10内に収
容された前処理液の表面に浮上する油膜についても、そ
れが浮上する前のエマルジョン化したあるいはそれほど
ではないが細かい油滴の状態で本装置により除去可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による塗装前処理液の不純物除去装置
の一実施形態の全体構造を示すスケルトン図である。
【図2】 図1に示す実施の形態の塗装前処理液の不純
物除去装置を設けたタンク内の脱脂液の油分濃度および
界面活性剤濃度の時間的変化を示す図である。
【符号の説明】
10…タンク、15…濾過式フィルタ装置、18…フィ
ルタエレメント、20…吸着式フィルタ装置、25…表
面濾過層、26…吸着層、27…仕上層、30…供給管
路、32…戻し管路、34…バイパス管路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 36/00 B05C 21/00 B05C 11/10 C25D 13/24 301Z 21/00 B01D 35/02 Z C25D 13/24 301 29/10 530A Fターム(参考) 4D017 AA03 BA06 CA03 CB01 DA01 EA03 4D064 AA40 4D066 AB03 BB02 4F042 AB00 CA01 CB02 CB25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内に収容された塗装前処理液内の
    不純物を除去する装置において、前記タンク内の前処理
    液が供給管路を介して供給されて前処理液中の細かい固
    体よりなる不純物を捕捉して除去するフィルタエレメン
    トを備えた濾過式フィルタ装置と、この濾過式フィルタ
    装置からの細かい固体よりなる不純物が除去された前処
    理液が供給されてその中に分散されたエマルジョン化し
    た油分よりなる不純物を吸着して除去する吸着式フィル
    タ装置と、この吸着式フィルタ装置からのエマルジョン
    化した油分よりなる不純物が除去された前処理液を前記
    タンク内に戻す戻し管路よりなることを特徴とする塗装
    前処理液の不純物除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗装前処理液の不純物
    除去装置において、前記濾過式フィルタ装置は、前記フ
    ィルタエレメントの表面に捕捉された細かい固体よりな
    る不純物を外洗または逆洗により除去する洗浄機能を備
    えたものであることを特徴とする塗装前処理液の不純物
    除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の塗装前
    処理液の不純物除去装置において、前記吸着式フィルタ
    装置は、前処理液が通過する向きに順に重ねて配置され
    た、前処理液中の微細な固体よりなる不純物を捕捉して
    除去する表面濾過層と、前処理液中に分散されたエマル
    ジョン化した油分よりなる不純物を吸着して除去する吸
    着剤よりなる吸着層と、この吸着層を通過した僅かな細
    かい固体よりなる不純物および前記吸着剤を捕捉して流
    出を防止する仕上層よりなることを特徴とする塗装前処
    理液の不純物除去装置。
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