JP2003339639A - 内視鏡用滅菌装置 - Google Patents

内視鏡用滅菌装置

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JP2003339639A
JP2003339639A JP2002151330A JP2002151330A JP2003339639A JP 2003339639 A JP2003339639 A JP 2003339639A JP 2002151330 A JP2002151330 A JP 2002151330A JP 2002151330 A JP2002151330 A JP 2002151330A JP 2003339639 A JP2003339639 A JP 2003339639A
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Norio Seki
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DAIKYO KIKAI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内視鏡内の十分な滅菌を可能にする。 【解決手段】 本装置は、滅菌庫10内に収容される内
視鏡100を滅菌ガスにより滅菌する内視鏡用滅菌装置
であって、内視鏡100内の気体を吸引し、滅菌庫10
内に排出可能なエアポンプ13が、滅菌庫10内に設け
られていることを特徴とする。エアポンプ13により内
視鏡100内への滅菌ガスの流入が促進されるため、内
視鏡100の外表面と同様に、その内部空洞も十分に滅
菌することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、滅菌庫内に収容される
内視鏡を滅菌ガスにより滅菌する内視鏡用滅菌装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】医療用の内視鏡は、体腔内に挿入して使
用されるものであるため、その内視鏡に細菌が付着して
いると、この細菌が体内に進入して感染を起こすおそれ
がある。このため、医療用の内視鏡は、使用前に内視鏡
用滅菌装置を用いて滅菌処理がなされている。かかる内
視鏡用滅菌装置としては、消毒液や滅菌ガスを利用した
ものが知られている。このうち、滅菌ガスを利用したも
のは、内視鏡が収容される滅菌庫を備え、この滅菌庫内
において、内視鏡を滅菌ガスにさらすことにより、滅菌
するものである。ここで使用される滅菌ガスとしては、
エチレンオキサイドガス、オゾンガス、ホルムアルデヒ
ドガス等が知られている。
【0003】例えば、特公平3−67420号公報に
は、ホルムアルデヒドガスを利用して内視鏡等の医療器
具を殺菌する殺菌保管中和装置が開示されている。この
装置は、殺菌モード時において、ホルムアルデヒドの水
溶液を収納した気化槽内で発生したホルムアルデヒドを
気化槽と殺菌室内で循環させて殺菌を行い、また殺菌終
了後の排気モードでは、殺菌室内にフィルタを介して外
気を供給すると同時に、殺菌室内のホルムアルデヒドを
中和槽及び消臭槽を通して中和、消臭して大気中に排気
し、かつ上記殺菌モード時及び排気モード時の殺菌室内
のホルムアルデヒドの濃度をガスセンサによって監視す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
内視鏡用滅菌装置では、滅菌庫内において、内視鏡を単
に滅菌ガスにさらすだけであるため、内視鏡の外表面
は、比較的短時間で十分な滅菌ができても、内視鏡の内
部空洞には滅菌ガスが流入し難いので、内視鏡内の滅菌
は不十分なものとなりやすく、さらに十分な滅菌を行う
のは困難であった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、内視鏡内への滅菌ガスの流入を促進し、内視鏡の
外表面と同様に、その内部空洞も十分に滅菌することを
可能にした内視鏡用滅菌装置を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の本発明は、滅菌庫内に収容される
内視鏡を滅菌ガスにより滅菌する内視鏡用滅菌装置であ
って、内視鏡内の気体を吸引し、滅菌庫内に排出可能な
エアポンプが、滅菌庫内に設けられていることを特徴と
する内視鏡用滅菌装置を提供する。請求項2に記載の本
発明は、滅菌庫内に収容される内視鏡を滅菌ガスにより
滅菌する内視鏡用滅菌装置であって、滅菌庫内の滅菌ガ
スを吸引し、内視鏡内に供給可能なエアポンプが、滅菌
庫内に設けられていることを特徴とする内視鏡用滅菌装
置を提供する。請求項3に記載の本発明は、前記エアポ
ンプが、滅菌庫内で内視鏡を支持する支持体に設置され
ていると共に、該支持体が、滅菌庫内に配設されたガイ
ドレールに沿って滅菌庫外へスライド可能に設けられて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の内視鏡用滅
菌装置を提供する。請求項4に記載の本発明は、前記支
持体が、内視鏡を渦巻き状に保持する保持部を有して構
成されていることを特徴とする請求項3記載の内視鏡用
滅菌装置を提供する。請求項5に記載の本発明は、前記
支持体が、前記ガイドレールに沿って滅菌庫外へスライ
ド可能に設けられる棚と、前記保持部を有すると共に、
前記棚に取り外し可能に設けられるトレーとを有して構
成されていることを特徴とする請求項4記載の内視鏡用
滅菌装置を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳しく説明する。図1は、本発明の一の実施
の形態に係る内視鏡用滅菌装置の全体構成を模式的に示
した図である。この図に示したように、本実施形態に係
る内視鏡用滅菌装置は、滅菌庫10を有して構成され
る。
【0008】滅菌庫10には、該滅菌庫10内に供給さ
れる滅菌ガスを生成し発生するガス発生装置20が給気
ダクト30を介して接続されている。ガス発生装置20
としては、例えば、メタノールを加熱して気化させたも
のを、触媒を用いて酸化させることにより、ホルムアル
デヒドを含有した滅菌ガスを生成し発生するものを用い
ることができる。
【0009】なお、本発明に係る内視鏡用滅菌装置にお
いて使用される滅菌ガスとしては、常温・常圧下での滅
菌処理が可能である等の利点を考慮して、本実施形態の
ように、ホルムアルデヒドを含有した滅菌ガスを採用す
ることが好ましいが、これに限定されるものではなく、
他の滅菌ガスを採用することも可能である。また、ホル
ムアルデヒドを含有した滅菌ガスを生成するにあたっ
て、メタノールを原料として用いることなく、ホルマリ
ン(ホルムアルデヒドの水溶液)を原料として用いるガ
ス発生装置を採用することも勿論可能である。
【0010】ガス発生装置20から発生するホルムアル
デヒドを含有した滅菌ガスは高温であるため、給気ダク
ト30の途中には、その滅菌ガスを所定温度に冷却する
冷却装置40が設けられている。この冷却装置40は、
給気ダクト30の周囲に冷風を当てることにより給気ダ
クト30内の滅菌ガスを冷却するものである。なお、ガ
ス発生装置20に、この冷却装置40と同様の働きをす
るものを内蔵して、予め所定温度に冷却された滅菌ガス
を発生させるようにしてもよい。
【0011】滅菌庫10内に形成される内視鏡の収容空
間は、使用される滅菌ガスが効果的に細菌を死滅させる
ことができるように、その環境が管理される。具体的に
は、滅菌庫10内に形成される内視鏡の収容空間(雰囲
気)を、温度調節手段及び湿度調節手段を用いて、所定
の温度及び湿度に維持し得るようになっている。ここ
で、温度調節手段としては、例えば、滅菌庫10内の温
度を検出する温度センサ(図示せず)と、滅菌庫10内
を加温するヒータ50と、温度センサが検出した温度と
予め設定された温度とを比較してヒータ50を制御する
制御装置(図示せず)とを有して構成されるものを用い
ることができる。一方、湿度調節手段としては、例え
ば、滅菌庫10内の湿度を検出する湿度センサ(図示せ
ず)と、滅菌庫10内を加湿する加湿器60と、湿度セ
ンサが検出した湿度と予め設定された湿度とを比較して
加湿器60を制御する制御装置(図示せず)とを有して
構成されるものを用いることができる。また、必要に応
じて滅菌庫10内の温度を下げるための冷却装置や、湿
度を下げるための除湿器を設けることもできる。
【0012】滅菌時における温度・湿度の設定は、使用
される滅菌ガスによって適宜決定されるものであるが、
例えば、本実施形態のように、ホルムアルデヒドを含有
する滅菌ガスを使用した場合は、滅菌時における滅菌庫
10内の温度が、20℃〜50℃の範囲、より好ましく
は30℃〜40℃の範囲に設定されることが望ましい。
また、ホルムアルデヒドを含有する滅菌ガスは、相対湿
度が高い程、滅菌効果が高いことが知られているが、相
対湿度がある程度以上高くなると、結露が発生し、滅菌
庫10内を汚染することになるので、温度範囲が20℃
〜50℃の範囲において、相対湿度が50%〜90%の
範囲、より好ましくは80%〜90%の範囲に設定され
ることが望ましい。滅菌時における滅菌庫10内の温度
・湿度を、上記範囲に設定し、滅菌時において、かかる
設定範囲内の温度及び相対湿度を維持することにより、
ホルムアルデヒドを含有する滅菌ガスの滅菌効果を十分
に発揮させ、かつ結露現象の発生を少なくすることがで
きる。
【0013】滅菌庫10内には、ガス発生装置20から
発生した滅菌ガスが供給されるが、滅菌時における滅菌
ガス中に含まれる滅菌に有効な成分の濃度、例えば、ホ
ルムアルデヒドを含有する滅菌ガスであれば、ホルムア
ルデヒドの濃度を、所定値以上に保つことが効率よく滅
菌を行う上で重要である。このため、滅菌庫10内に、
かかる有効成分の濃度を検出するためのガスセンサ(図
示せず)等を設けて、これを監視し、ガス発生装置20
と連携して滅菌時における滅菌ガス中の有効成分の濃度
を所定値以上に保つように設定しておくことが好まし
い。
【0014】また、滅菌庫10内には、ガス発生装置2
0から発生する滅菌ガスを、滅菌庫10内へ導くと共
に、該滅菌庫10内で攪拌するファン70を設けること
が好ましい。これにより、滅菌庫10内に形成される内
視鏡の収容空間全体に、滅菌ガスを均一の濃度で行き渡
らせることが可能になる。
【0015】滅菌庫10内に供給された滅菌ガスを排気
する際には、ガス発生装置20からの滅菌ガスの発生を
停止させ、該ガス発生装置20に設けられた吸気口21
から外気を取り込み、その外気を図示しないフィルタを
通過させることにより清浄なものとして滅菌庫10内に
供給すると共に、バルブ80を開放して、滅菌ガスを排
気処理装置90へ送り込み、該排気処理装置90により
無害化した後、大気に排出する。これにより、滅菌庫1
0内の換気がなされる。
【0016】なお、使用者の安全を確保する観点から、
十分な換気がなされる前に不用意に滅菌庫10の開閉扉
を開けてしまうことを防止するため、滅菌庫10内に残
存する滅菌ガスの濃度を上記したガスセンサで検出し、
そのガス濃度が所定値以下となるまでは開閉扉を開ける
ことができないように強制的にロックしておくことがで
きるロック機構を開閉扉に設けることが好ましい。
【0017】図2は、本実施形態において採用した滅菌
庫10を示す概略斜視図である。この図に示したよう
に、滅菌庫10は、内視鏡100を出し入れするための
開閉扉11を有し、その内部には、滅菌庫10内に収容
される内視鏡100を支持する支持体12が設けられて
いる。
【0018】この支持体12は、滅菌庫10内における
両側壁面に配設されたガイドレール12aに沿って、滅
菌庫10外へスライド可能に設けられる棚12bと、該
棚12bに取り外し可能に設けられるトレー12cとを
有して構成されている。また、トレー12cの上面に
は、内視鏡60を渦巻き状に保持し得るように、ガイド
ピンからなる保持部12dが設けられている。
【0019】かかる支持体12によれば、滅菌庫10内
から滅菌庫10外へ引き出すことができ、またその逆
に、外方から滅菌庫10内へ収納できるため、内視鏡1
00の出し入れが非常に容易である。また、棚12bに
対して、トレー12cが着脱可能に設けられているた
め、取り外したトレー12c上に内視鏡100を予めセ
ットすることができ、内視鏡100のセット作業及びリ
セット作業が容易である。また、内視鏡100は種々の
形状・寸法のものが存するので、保持部12dを構成す
るガイドピン同士の間隔やその配置などを各種内視鏡に
合わせてレイアウトした交換用のトレーを用意しておく
ことで、トレー12cを交換するだけで、各種の内視鏡
に対応することが可能となる。また、保持部12dを有
することにより、内視鏡100を渦巻き状に容易にセッ
トすることができる。また、保持部12dにより、内視
鏡100が渦巻き状に保持されるため、内視鏡100内
における滅菌ガスの流通を良好なものとすることができ
ると共に、省スペース化を図ることができる。
【0020】なお、支持体12は、本実施形態のよう
に、階層的に複数設けられることが好ましい。これによ
り、一度に複数の内視鏡100を滅菌処理することが可
能となる。また、支持体12を構成する棚12bやトレ
ー12cには、厚さ方向に貫通する貫通孔(図示せず)
が数多く設けられており、支持体12によって滅菌ガス
の流れを遮断しないようになっている。この貫通孔を設
ける代わりに、棚12bとトレー12cをメッシュ状体
で構成してもよい。
【0021】滅菌庫10内には、また、エアポンプ13
が設けられている。このエアポンプ13は、チューブ1
3aを介して内視鏡100に接続され、吸気側から内視
鏡100内の気体を吸引し、排気側から滅菌庫10内に
排出する働きをするものである。ここで、内視鏡100
は、先端の挿入部100aから後端の操作部100bま
で通じる内部空洞100cを有しており、この内部空洞
100cを利用してバイオプシワイヤ等の処置具を体内
に挿入できるようになっている(図2及び図3参照)。
チューブ13aは、図3に示したように、内視鏡100
の操作部100b付近に設けられた処置具の挿入部10
0dに対して密着可能な中空のコネクタ13bを介して
接続されている。そして、エアポンプ13が、そのチュ
ーブ13aを介して内視鏡100内の気体を吸引するこ
とにより、滅菌庫10内の滅菌ガスが内視鏡100先端
側の開口部から内視鏡100の内部空洞100cに流入
する。これにより、内視鏡100内への滅菌ガスの流入
が強制的に促進され、内視鏡100の内部空洞100c
の隅々にまで滅菌ガスを行き渡らせることが可能とな
る。従って、内視鏡100の外表面と同様に、比較的短
時間で内視鏡100内を十分に滅菌することができる。
その結果、従来よりも内視鏡100内の滅菌レベルを飛
躍的に向上させることができ、かつ滅菌処理時間を短縮
することが可能になる。
【0022】なお、エアポンプ13としては、上記した
ガスの流れとは逆に、吸気側が滅菌庫10内の滅菌ガス
を吸引し、排気側から内視鏡100内に圧送供給可能な
ものとすることもできる。かかるエアポンプ13によっ
ても、内視鏡100内への滅菌ガスの流入を強制的に促
進することができるため、従来よりも内視鏡100内の
滅菌レベルを飛躍的に向上させ、かつ滅菌処理時間を短
縮することが可能になる。
【0023】エアポンプ13として、内視鏡100内の
気体を吸引するタイプのもの又は内視鏡100内へ滅菌
ガスを圧送するタイプのもののいずれを採用した場合で
も、当該エアポンプ13は、滅菌庫10内に設けられて
いることが好ましい。このようにエアポンプ13が滅菌
庫10内に設けられていることで、エアポンプ13自体
も滅菌されるため、エアポンプ13内での細菌の繁殖を
防止することができ、また、エアポンプ13と内視鏡1
00との接続経路が一切滅菌庫10外に露出しないので
大気中の細菌が入り込むことを完全に防止することがで
きる。従って、滅菌庫10内を常に滅菌処理により適し
た環境にすることができる。
【0024】なお、エアポンプ13は、少なくとも1台
あればよい。また、エアポンプ13の配設箇所は限定さ
れるものではないが、支持体12に設置されることが好
ましい。本実施形態のように、エアポンプ13が各支持
体12ごとに設置されることで、内視鏡100に対する
チューブ13aの着脱操作が容易となる。
【0025】上記のように構成される内視鏡用滅菌装置
は、以下のように使用される。すなわち、まず、事前に
洗浄水等を用いて洗浄された使用済みの内視鏡100
を、保持部12dに係合して渦巻き状にトレー12c上
にセットし、該トレー12cを棚12bに固定する。そ
して、支持体12(棚12b及びトレー12c)をガイ
ドレール12aに沿ってスライドさせることにより、内
視鏡100を滅菌庫10内に収容する。滅菌庫10の開
閉扉11を閉めた後、ガス発生装置20、冷却装置4
0、ヒータ50及びファン70の運転を開始する。ま
た、バルブ80を若干開放しておき、滅菌ガス等の流入
量分ずつ滅菌庫10内の空気を排出させる。このバルブ
80の開放は滅菌工程中も継続させる。
【0026】ガス発生装置20では、ホルムアルデヒド
を含有した滅菌ガスが生成される。発生した滅菌ガス
は、ファン70が運転を開始することによって生じる気
流にのって給気ダクト30内を移動し、滅菌庫10内へ
供給される。この際、給気ダクト30内を流れる滅菌ガ
スは、冷却装置40によって所定温度に冷却される。滅
菌庫10内は、ヒータ50により加温され、その熱によ
り内視鏡100を乾燥させる。
【0027】滅菌庫10内に供給される滅菌ガスの濃度
が予め設定した濃度に達するまでにはある程度の時間を
要するため、上記のように、内視鏡100の乾燥工程と
同時並行して、滅菌庫10内へ滅菌ガスを供給すること
が好ましい。なお、ガス発生装置20により生成される
滅菌ガスは、水分を多く含まないように調整されること
が必要である。多量の水分を含む場合には、かかる水分
の凝集により結露が発生し易く、ホルムアルデヒドが容
易に酸化されギ酸等の不純物を生じ易くなるからであ
る。また、滅菌ガス中の水分量を極めて少量にすること
で、内視鏡100の乾燥工程と滅菌ガスの供給を同時に
行うことが可能となり、滅菌処理にかかる時間を短縮す
ることができる。
【0028】上記工程により内視鏡100が十分に乾燥
されると、次に、内視鏡100の滅菌工程に移行する。
滅菌工程では、滅菌庫10内が、上記したヒータ50等
から構成される温度調節手段及び加湿器60等から構成
される湿度調節手段により、滅菌ガスが滅菌効果を十分
に発揮し得る温度・湿度となるように管理される。具体
的には、滅菌工程中の滅菌庫10内の温度が20℃〜5
0℃の範囲、より好ましくは30℃〜40℃の範囲で維
持され、相対湿度が50%〜90%の範囲、より好まし
くは80%〜90%の範囲で維持されるように管理され
る。
【0029】また、ファン70により、滅菌庫10内に
供給される滅菌ガスを攪拌して、滅菌ガスを滅菌庫10
内全体にほぼ均一の濃度で行き渡らせている。滅菌ガス
の濃度は、図示しないガスセンサにより検出し、滅菌工
程中、常に所定値以上を保つように管理されている。な
お、加湿器60から発生する蒸気もファン70により滅
菌庫10内へ適宜導入し、滅菌ガスと共に滅菌庫10内
で循環させている。
【0030】また、滅菌工程では、エアポンプ13を動
作させる。このエアポンプ13により、内視鏡100内
の気体を吸引させ、これにより、内視鏡100の内部空
洞100cに滅菌ガスを強制的に流入させ、吸い込んだ
気体(滅菌ガス)を滅菌庫100内に排出させている。
かかるエアポンプ13により、内視鏡100内への滅菌
ガスの流入を強制的に促進することができるため、内視
鏡100の内部空洞100cの隅々にまで滅菌ガスを行
き渡らせることが可能となり、内視鏡100の外表面と
同様に、短時間で内視鏡100内を十分に滅菌すること
ができる。
【0031】内視鏡100の滅菌が終了すると、次に、
滅菌庫10内の滅菌ガスの排気工程に移行する。排気工
程では、ガス発生装置20による滅菌ガスの生成を停止
させると共に、ガス発生装置20の吸気口21から取り
込まれる外気を、図示しないフィルタを通過させること
により清浄なものとし、これをファン70により吸引し
て滅菌庫10内へ供給する。また、同時に、バルブ80
を全開して、滅菌庫10内の滅菌ガスを排気処理装置9
0へ送出する。滅菌ガスは、この排気処理装置90によ
り、無害化され、大気中に排出される。上記のようにし
て滅菌庫10内が安全なレベルにまで換気されたなら
ば、開閉扉11を開放して、支持体12を滅菌庫10外
へスライドさせ、外表面のみならず内部空洞も十分に滅
菌された内視鏡100を取り出す。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内視
鏡用滅菌装置によれば、内視鏡内への滅菌ガスの流入を
促進して、内視鏡の外表面と同様に、その内部空洞も十
分に滅菌することができる。また、乾燥工程、滅菌工
程、排気工程という一連の滅菌処理にかかる時間を従来
よりも短縮することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一の実施の形態に係る内視鏡
用滅菌装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】図2は、上記実施の形態において採用した滅菌
庫を示す概略斜視図である。
【図3】図3は、エアポンプに接続されたチューブと内
視鏡との接続状態を示す図である。
【符号の説明】
10 滅菌庫 11 開閉扉 12 支持体 12a ガイドレール 12b 棚 12c トレー 12d 保持部 13 エアポンプ 20 ガス発生装置 30 給気ダクト 40 冷却装置 50 ヒータ 60 加湿器 70 ファン 80 バルブ 90 排気処理装置 100 内視鏡

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滅菌庫内に収容される内視鏡を滅菌ガス
    により滅菌する内視鏡用滅菌装置であって、内視鏡内の
    気体を吸引し、滅菌庫内に排出可能なエアポンプが、滅
    菌庫内に設けられていることを特徴とする内視鏡用滅菌
    装置。
  2. 【請求項2】 滅菌庫内に収容される内視鏡を滅菌ガス
    により滅菌する内視鏡用滅菌装置であって、滅菌庫内の
    滅菌ガスを吸引し、内視鏡内に供給可能なエアポンプ
    が、滅菌庫内に設けられていることを特徴とする内視鏡
    用滅菌装置。
  3. 【請求項3】 前記エアポンプが、滅菌庫内で内視鏡を
    支持する支持体に設置されていると共に、該支持体が、
    滅菌庫内に配設されたガイドレールに沿って滅菌庫外へ
    スライド可能に設けられていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の内視鏡用滅菌装置。
  4. 【請求項4】 前記支持体が、内視鏡を渦巻き状に保持
    する保持部を有して構成されていることを特徴とする請
    求項3記載の内視鏡用滅菌装置。
  5. 【請求項5】 前記支持体が、前記ガイドレールに沿っ
    て滅菌庫外へスライド可能に設けられる棚と、前記保持
    部を有すると共に、前記棚に取り外し可能に設けられる
    トレーとを有して構成されていることを特徴とする請求
    項4記載の内視鏡用滅菌装置。
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Cited By (8)

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