JP2003338560A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JP2003338560A
JP2003338560A JP2003102835A JP2003102835A JP2003338560A JP 2003338560 A JP2003338560 A JP 2003338560A JP 2003102835 A JP2003102835 A JP 2003102835A JP 2003102835 A JP2003102835 A JP 2003102835A JP 2003338560 A JP2003338560 A JP 2003338560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mos transistor
circuit
gate
transistor
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003102835A
Other languages
English (en)
Inventor
Nozomi Matsuzaki
望 松崎
Hiroyuki Mizuno
弘之 水野
Shinji Horiguchi
真志 堀口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003102835A priority Critical patent/JP2003338560A/ja
Publication of JP2003338560A publication Critical patent/JP2003338560A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一基板に、ゲート絶縁膜の厚さが異なる複数
のMOSトランジスタを形成する半導体装置の製造方法
を提供する。 【解決手段】同一シリコン基板に、第1MOSトランジ
スタのゲート絶縁膜厚が第2MOSトランジスタよりも
大きい半導体装置の製造方法であって、第1MOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜及びゲート電極をそれぞれ形成
するための第1層及び第2層の酸化膜層を形成し、第1
層105と第2層106を整形して、第1MOSトランジスタ
のゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、形成された第
1MOSトランジスタのゲート絶縁膜及びゲート電極以
外の第1層及び第2層を除去し、第2MOSトランジス
タのゲート絶縁膜及びゲート電極をそれぞれ形成するた
めの第3層111及び第4層112を形成し、第3層と上記第
4層を整形して、第2MOSトランジスタのゲート絶縁
膜及びゲート電極を形成する半導体装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOSトランジス
タを構成要素に持つ半導体集積回路に関し、特に2V以
下の低電圧電源下で動作させるのに適した、トンネル電
流が流れる程に薄いゲート絶縁膜を有するMOSトラン
ジスタを用いた半導体集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微細なMOSトランジスタからなる半導
体集積回路の一従来例として、「1994カスタム・イ
ンテグレーテッド・サーキット・コンファレンス(CI
CC)」の267ページから270ページに掲載されて
いる「Limitationof CMOS Supp
ly−Voltage Scaling by MOS
FET Threshold−Voltage Var
iation」が挙げられる(非特許文献1参照)。こ
の文献には、トランジスタのしきい値と待機時のリーク
電流の関係が説明されている。
【0003】
【非特許文献1】「1994カスタム・インテグレーテ
ッド・サーキット・コンファレンス(CICC)」、2
67ページから270ページ、「Limitation
ofCMOS Supply−Voltage Sc
aling by MOSFET Threshold
−Voltage Variation」
【非特許文献2】月刊semiconductor world 1995
年7月号80〜94頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在一般のMOSトラ
ンジスタでは1.8〜2.5V程度のゲート電圧(ゲー
ト・ソース間電圧で、通常は電源電圧に等しい)で、5
〜6nm程度のゲート絶縁膜を用いている。一般にMOS
トランジスタの製造ルールが微細化されるにつれ、ゲー
ト絶縁膜も薄膜化される。発明者らは次世代のMOSト
ランジスタでは、2V以下のゲート電圧で、4nm以下のゲ
ート絶縁膜を用いたトランジスタを予想している。
【0005】MOSトランジスタの動作速度は原理的に
はゲート絶縁膜の厚さに反比例して高速化すると考えら
れる。しかし、あまりに薄い絶縁膜にはトンネル電流が
流れることが知られている。MOSトランジスタでは、
本来流れないはずのソース・ゲート電流あるいはドレイ
ン・ゲート電流といったリーク電流(トンネルリーク電
流)となって現われる。そしてMOSトランジスタの待
機時消費電力を増大させるという問題を生じる。以下ト
ンネルリーク電流が流れるこのような絶縁膜を薄ゲート
絶縁膜と呼び、このような絶縁膜を用いたMOSトラン
ジスタを薄膜MOSトランジスタと呼ぶことにする。ま
た、トンネルリーク電流が流れないMOSトランジスタ
を厚膜MOSトランジスタということにする。トンネル
リーク電流の問題については、月刊semiconductor worl
d 1995年7月号80〜94頁(非特許文献2参照)に指摘が
あるが、この問題を解決するアイデアは提示されていな
かった(非特許文献2参照)。
【0006】図10を用いてトンネル電流による待機時
消費電力の増大について具体的に説明する。
【0007】図10(a)は、厚膜MOSトランジスタ
のドレイン電圧・電流特性を示している。ここではゲー
ト酸化膜の厚さを約6nmと想定した。酸化膜厚が十分に
厚いため、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間
に流れるトンネルチーク電流は無視できる。
【0008】図10(b)は薄膜MOSトランジスタの
ドレイン電圧・電流特性を示している。ゲート酸化膜の
厚さを3.5nmと想定した。酸化膜厚が薄いため、ゲー
ト・ソース間およびゲート・ドレイン間にリーク電流が
流れる。したがって、ドレイン電圧が0Vでもゲート電
圧が0Vでない場合、ゲート・ドレイン間に無視できな
い電流が流れる。(b)ではゲート電圧が2.0Vのと
き、0.5mA程度のドレイン電流が流れている。
【0009】厚膜MOSトランジスタで構成されたCM
OS回路ではゲートリークは無視できる量なので、ソー
ス・ドレイン間にリーク電流がないかぎり定常電流(D
C電流)は流れない。ところが薄膜MOSトランジスタ
で構成されたCMOS回路ではゲートリークが流れるの
で、定常電流(DC電流)が流れる。従って、回路が動
作していない場合でも電力を消費することになる。
【0010】図11にはゲート絶縁膜の厚さとゲートリ
ーク電流の関係を示す。ゲート電圧が2〜3V程度あっ
ても、絶縁膜の厚さが6nm程度以上あればトンネルリー
ク電流は問題のないレベルである。一方、ゲート電圧を
2〜1.5Vと現状より低くしたとしても、ゲート絶縁
膜の厚さが約3nm程度に薄くなると、リーク電流の大き
さが無視できなくなることがわかる。ゲート電圧2V前
後ならば、絶縁膜の厚さ4nm前後が境界と考えられる。
前掲semiconductor world によると、ゲート酸化膜の厚
さ5nmを臨界として量子力学的なトンネル効果が見られ
ることが指摘されており、ゲート酸化膜が1.5nmと薄い
場合はもちろん、3nm〜3.5nm程度でも顕著なトンネル電
流が流れることが指摘されている。図11に示すように
省電力のためにゲート電圧は小さくなる方向にあるが、
それでも、ゲート絶縁膜が2.9nmから2.0nmへと薄
くなると、1V以下のゲート電圧でも大きなリーク電流
が流れることがわかる。なお、現在のところ酸化シリコ
ンの性質を維持しうるゲート酸化膜の最小厚さは10オ
ングストローム程度と推測されている。
【0011】また、MOSトランジスタのしきい値を上
昇させて、ソース・ドレイン間に流れるサブスレッシシ
ョルドリーク電流を抑制する技術を用いても、ソース・
ゲート間に流れるトンネル電流に起因する待機時消費電
力を低減させることは原理的に不可能である。
【0012】ゲートリーク電流(トンネル電流)はゲー
ト絶縁膜の膜厚を厚くすることで対処でき待機時消費電
力を小さくできるが、既に述べたようにそのようなMO
Sトランジスタを回路に用いれば回路動作速度が遅くな
り、所望の性能を得ることはできない。
【0013】本発明の目的は、回路動作速度を犠牲にす
ることなく、待機時の消費電力を小さくすることが可能
な半導体集積回路装置を提供することにある。
【0014】本発明は上記目的を達成するために、トン
ネルリーク電流を無視しうる厚膜MOSトランジスタ
と、トンネルリーク電流の問題があるが高速の動作可能
な薄膜MOSトランジスタを効果的に使い分け、低消費
電力で高性能な半導体集積回路装置を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、同一基板上
に、ソース・ゲート間あるいはドレイン・ゲート間に流
れるリーク電流の大きさが異なる複数種類のMOSトラ
ンジスタを設けるとともに、複数種類のMOSトランジ
スタのうち、リーク電流が大きい少なくとも1つのMO
Sトランジスタで構成された主回路と、主回路と2つの
電源の少なくとも一方の間に挿入され、リーク電流が小
さい少なくとも1つのMOSトランジスタで構成された
制御回路を有する半導体集積回路装置として構成され
る。
【0016】MOSトランジスタのゲート絶縁膜の厚さ
は、3.5nm以下でかなりの高速性能を得ることがで
き、また、3.0nm以下から、2.0nm以下へと薄
くすることにより、さらに高速となる。しかし、トンネ
ルリーク電流も増えるため、リーク電流の小さいMOS
トランジスタで、薄膜MOSトランジスタへの待機電源
を遮断することが望ましい。電源遮断用のMOSトラン
ジスタのゲート絶縁膜の厚さは、5.0nm以上であれ
ば十分効果があり、高速性を要求されなければ、10.
0nm以上とすることができる。
【0017】このようなMOSトランジスタは、ゲート
絶縁膜の厚さを変えたり、ゲート電極のキャリア濃度も
しくは分布を変えたり、ドレインあるいはソース電極の
キャリア濃度もしくは分布を変えることにより、所望の
特性を得ることができる。一般に、ゲート絶縁膜の厚さ
を厚くすると、ゲート長の大きさも増やす必要がある。
【0018】また、製造プロセス上では、2種類のMO
Sトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極は別々に形
成すると特性制御が正確となる。特に、薄いゲート絶縁
膜の方がプロセス中の特性の制御が難しいため、厚いゲ
ート絶縁膜を先に形成し、薄いゲート絶縁膜を後に形成
する方が好ましい。また、2種類のMOSトランジスタ
を別々に構成する際、ゲート電極層の上に保護用の絶縁
膜を形成しておくと、次のプロセスによるゲート電極の
劣化を防止することができる。
【0019】ここで、本発明の半導体集積回路装置にお
いて、特に高速性を要求される情報信号を処理する部
分、例えばCPUの中の論理回路(NAND,NOR等の論理ゲー
ト)、ラッチ、高速性が要求されるメモリ、などは薄膜
MOSトランジスタで構成することが望ましい。
【0020】また、これら薄膜MOSトランジスタの待
機中の電源を遮断するスイッチは電源遮断用トランジス
タとして厚膜MOSトランジスタを用いるのが好まし
い。さらに、高速性が要求されない回路、また、高耐圧
が要求される回路は厚膜MOSトランジスタで構成する
のがよい。例えば、高速性が要求されないSRAM、D
RAM、マスクROMなどのメモリセル、ゲート絶縁膜
破壊防止のために挿入される保護回路などである。ま
た、高電圧が印加される厚膜MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン構造はLDD型のような電界緩和構造とする
ことが望ましい。
【0021】また、本発明の半導体集積回路装置を集積
回路チップとして構成した場合には、チップ内外の信号
レベルが異なる場合があるため、信号のレベル変換を行
うレベル変換回路を備えることが望ましいが、このと
き、チップ外部の高い信号レベルがかかる部分には厚膜
MOSトランジスタを、チップ内部の低い信号レベルが
かかる部分には薄膜MOSトランジスタを用いることが
回路の信頼性からも望ましい。
【0022】厚膜MOSトランジスタで構成されるメモ
リセルは機能的にはレジスタファイル、キャッシュメモ
リ、TBL、およびDRAMセルのうちの少なくとも一つを含
み、スタンバイ時にデータを保持するように構成される
のが好ましい。しかし、メモリセルはアクセス速度の速
い第1の種類のメモリと、それよりアクセス速度の遅い
第2の種類のメモリを含み、第1のメモリを構成するM
OSトランジスタのリーク電流は、第2のメモリを構成
するMOSトランジスタのリーク電流よりも大きいよう
に階層的に構成しても良い。
【0023】さらに、電源遮断用トランジスタが薄膜M
OSトランジスタの電源を遮断したとき、薄膜MOSト
ランジスタで構成される論理回路などの出力を保持する
レベル保持回路を有することにより、薄膜MOSトラン
ジスタの電源遮断による影響をなくすことができる。こ
のレベル保持回路はリーク電流が小さい厚膜MOSトラ
ンジスタで構成するのが好ましい。
【0024】本発明に用いるような、薄膜MOSトラン
ジスタはゲート電圧が2Vに達しない0.8V、もしく
は、1.2V程度の電圧で動作されるときであっても、
リーク電流が大きくなるので、上記のような待機中の電
源の遮断は消費電流低減の効果大である。
【0025】なお、このように、リーク電流が大きいM
OSトランジスタとリーク電流が小さいMOSトランジ
スタは異なるゲート電圧で駆動されることが望ましい。
具体的には、リーク電流が大きいMOSトランジスタ
は、リーク電流が小さいMOSトランジスタよりも低い
電圧をゲートとソースもしくはドレインの間に印加して
駆動される。
【0026】また、本願発明の一側面はソース・ゲート
間あるいはドレイン・ゲート間に存在する絶縁膜の厚さ
が4nm以下の第1のMOSトランジスタと、この絶縁膜
の厚さが4nmを越える第2のMOSトランジスタが同一
のシリコン基板上に形成されている半導体集積回路装置
としても特徴化される。
【0027】また、本願発明の他の側面ではソース・ゲ
ート間あるいはドレイン・ゲート間に存在する絶縁膜の
厚さが4nm以下の第1のMOSトランジスタと、ソース
・ゲート間あるいはドレイン・ゲート間に存在する絶縁
膜の厚さが第1のMOSトランジスタのそれよりも厚い
第2のMOSトランジスタを有し、第1のMOSトラン
ジスタのソース・ゲート間あるいはドレイン・ゲート間
に流れる電流を第2のMOSトランジスタで制御する半
導体集積回路装置である。
【0028】また、他の一側面ではソース・ゲート間あ
るいはドレイン・ゲート間に存在する絶縁膜の厚さが4
nm以下の第1のMOSトランジスタと、第1のMOSト
ランジスタへの電源の供給を遮断する第2のMOSトラ
ンジスタを有し、電源の遮断中において第1のMOSト
ランジスタの出力をホールドするレベルホールド回路を
有する半導体集積回路装置として具体化される。
【0029】さらにまた他の側面ではソース・ゲート間
あるいはドレイン・ゲート間に流れるリーク電流の大き
い第1のMOSトランジスタと、リーク電流が第1のM
OSトランジスタよりも小さい第2のMOSトランジス
タが同一のシリコン基板上に形成されており、第2のM
OSトランジスタを第1のMOSトランジスタよりも高
電圧の電源で駆動する半導体集積回路装置として表され
る。
【0030】また、本発明の集積回路構成は、振幅電圧
Vcc2の入力信号を入力してこれに応答する半導体集積回
路装置であって、入力信号の振幅電圧をVcc1に降下させ
て内部信号を形成するレベル変換回路を有し、内部信号
を入力とするMOSトランジスタのゲート・ソース間あ
るいはゲート・ドレイン間のリーク電流は、入力信号を
入力とするMOSトランジスタのそれよりも大きい半導
体集積回路装として具体化される。
【0031】また、本願発明を特にマイコンなどの集積
回路装置に適用すると、演算処理装置と、マスクRO
M、SRAM、DRAMのうち少なくとも一つを含む記
憶装置をMOSトランジスタで構成した半導体集積回路
装置であって、演算装置中の論理回路を構成するMOS
トランジスタのゲート絶縁膜厚は、記憶装置のメモリセ
ルを構成するMOSトランジスタのゲート絶縁膜よりも
薄い半導体集積回路装置として構成されることが望まし
い。
【0032】本発明は、また同一シリコン基板上に、少
なくとも、ソース・ゲート間あるいはドレイン・ゲート
間に流れるトンネル電流の大きさが異なる複数種類のM
OSトランジスタを設けるとともに、トンネル電流の大
きさが異なる複数種類のMOSトランジスタのうち、ト
ンネル電流が大きい少なくとも1つのMOSトランジス
タで構成された主回路と、トンネル電流が小さい少なく
とも1つのMOSトランジスタで構成され、主回路と2
つの電源の少なくとも一方の間に挿入された制御回路と
を有し、制御回路に供給される制御信号により、主回路
を構成するトンネル電流が大きいMOSトランジスタの
ソース・ゲート間あるいはドレイン・ゲート間に電流が
流れることの許容/不許容を制御するようにしたことを
特徴としている。
【0033】また、複数種類のMOSトランジスタは、
ゲート絶縁膜の厚さが異なるMOSトランジスタ、また
は、同一種類でかつ濃度の異なる不純物が導入されたゲ
ート電極を有する同一導電型のMOSトランジスタで構
成されることを特徴としている。
【0034】さらに、ゲート絶縁膜の厚さが異なるMO
Sトランジスタで構成した場合、厚いゲート絶縁膜を有
するMOSトランジスタのゲート電極側壁にフッ化水素
酸に溶解しない絶縁材料からなるサイド・ウォール・ス
ペーサを被着したことを特徴としている。このサイド・
ウォール・スペーサは、前述のLDD構造を形成する際の
マスクとして用いることもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態では、
ソース・ゲート間あるいはドレイン・ゲート間にトンネ
ル電流が流れるMOSトランジスタと実質的にこのよう
なトンネル電流が流れない(または流れても非常に小さ
い)MOSトランジスタを同一シリコン基板上に設け、
トンネル電流が流れるMOSトランジスタを論理素子な
どの主回路として用い、トンネル電流が流れない(また
は流れても非常に小さい)MOSトランジスタを該主回
路への電源供給/遮断制御用の制御回路として用いる。
この構成により、回路動作速度を犠牲にすることなく、
待機時の消費電力を小さくすることが可能になる。
【0036】以下、本発明の半導体集積回路装置を図面
を用いて説明する。
【0037】図1および図2は、最小加工寸法0.18
ミクロンの際に、トンネル電流が流れるMOSトランジ
スタと実質的にこのようなトンネル電流が流れない(ま
たは流れても非常に小さい)MOSトランジスタを同一
シリコン基板上に設けた半導体集積回路装置の製造手順
を説明する図である。図1は厚さの異なる絶縁膜を用い
た本発明の第1の実施例を、図2は不純物濃度を利用し
た本発明の第2の実施例を示している。尚、ここで言う
最小加工寸法は、通常はMOSトランジスタの加工ゲー
ト長で規定され、ソースおよびドレインとゲート電極の
重なりは殆ど無い。一方、ゲート長の形状加工寸法より
も、電気的な特性を評価して得られるゲート長を、敢え
て短くする製造方法も存在する。その場合、電気的特性
に基づいたゲート長、すなわち「実効ゲート長」が重要
となる。図1および図2では、ゲート長の形状加工寸法と
実効ゲート長とに殆ど差が無い形態を示すが、ゲート長
の形状加工寸法より実効ゲート長を意図的に短くする製
造方法でも、本技術の適用が可能である旨、明言してお
く。
【0038】図1を用いて本発明の第1の実施例を説明
する。本実施例は、ゲート絶縁膜の厚さを変えることに
よってトンネル電流が流れるMOSトランジスタと実質
的にこのようなトンネル電流が流れないMOSトランジ
スタを製造する例である。本実施例はp型MOSトラン
ジスタおよびn型MOSトランジスタ双方で、2種類の
ゲート絶縁膜厚を有するものを製造するが、図が煩雑に
なることを防ぐため、ここではp型MOSトランジスタ
の断面のみを記載する。n型シリコン基板101上に、
熱酸化膜300nmからなる素子分離絶縁領域102、
n型不純物層103およびn型不純物層104を形成す
る。103および104は平均濃度 1×1017/c
m3 程度であり、本来、同一チップ内に存在するn型
MOSトランジスタ(薄膜、厚膜共)との素子分離に必
要な領域である。103および104への不純物導入方
法は特に問わない。
【0039】各MOSトランジスタのしきい値が所望の
値になるようにイオン打ち込みを行なった後、全面に厚
さ10nmのシリコンの熱酸化膜105を形成し、続い
て厚さ120 nmのポリシリコン層106を全面に被
着する。106全面にリンイオンを導入して、ポリシリ
コン層106内部のリン平均濃度を 1×1020/c
m3 以上に調整する。この時のリンイオン導入方法
は、加速エネルギー40KeV程度で2×1015/c
m2 程度のイオン打ち込みを用いてもよく、あるいは
ボロン・ドープト・ポリシリコンやプリデポジションを
用いてもよい。続いて、全面に膜厚50nmのシリコン
酸化膜からなるゲート電極保護膜107を被着する
(a)。107の作用については、後述する。
【0040】熱酸化膜105、ポリシリコン層106お
よびゲート電極保護膜107をフォトリソグラフィとド
ライエッチング工程により加工し、ショート・チャネル
効果を考慮して加工ゲート長0.18μm以上のゲート
電極108を形成する。このゲート電極108は厚膜M
OSトランジスタのゲート電極を構成する。ゲート電極
をマスクとして、フッ化ボロンを20KeVで2×10
14/cm2 程度導入しp型導電層109Lとなし、
ゲート電極108に対するLDD型(Lightly
Doped Drain)ソース・ドレイン領域とす
る。その理由は、厚膜MOSトランジスタに印可される
電圧は、ホットキャリアによる特性劣化の影響を受けな
くなるほどには低くないからである。信頼性確保のた
め、LDD構造に代表される電界緩和構造の採用が望ま
しい。p型不純物の導入はイオン打込みを用い、平均濃
度 5×1018/cm3 程度とする。これは、必用と
するMOSトランジスタの特性に応じて、調整して構わ
ない。
【0041】ゲート電極108の側壁には窒化シリコン
からなる厚さ100nmのサイドウォール・スペーサ1
10を形成する。サイドウォール・スペーサ110は、
この後全面をフッ化水素酸で洗浄する際に、ゲート電極
108直下の酸化シリコン膜(この膜はゲート電極10
8のゲート絶縁膜として機能する)が浸食されないため
の保護膜として機能する。この直後にフッ化ボロンを2
0KeVで2×1015/cm2 程度導入しp型導電
層109となし、ゲート電極108に対するソース・ド
レイン領域とする。p型不純物の導入はイオン打込みを
用い、平均濃度5ラ1019/cm3 程度とする。
【0042】このように形成されたゲート電極108を
有するMOSトランジスタのゲート絶縁膜は、本実施例
では、10nmである。本例に示した0.18μmのゲ
ート長でMOSトランジスタを設計した場合、電源電圧
は1.8〜1.5Vとなる。ゲート酸化膜中の電界は
1.8MV/cm2 程度となる。トンネル電流は10
 ̄20A/cm2 以下と非常に小さく、MOSトラン
ジスタの正常な動作を妨げることはない。ゲートリーク
電流による消費電力の増大もない。このp型MOSトラ
ンジスタは、ゲート絶縁膜が厚い(本実施例では10n
m)ためにトンネル電流は殆ど流れない。このp型MO
Sトランジスタは、電源から主回路へ電荷を供給(ON
時)したり遮断(OFF時)したりするために使用され
る。
【0043】次に、サイドウォール・スペーサ110を
形成した後、全面をフッ化水素酸で洗浄し、素子分離絶
縁領域102、ゲート電極108が形成された領域以
外、即ちシリコン基板101が露出した表面に、厚さ
3.5 nmの熱酸化膜111を形成する。引き続き厚
さ180nmのポリシリコン112を全面に被着させ
る。ポリシリコン112全面にリンイオンを加速エネル
キー25 KeVで5×1015/cm2 程度導入し、
不純物平均濃度 1×1020/cm3 程度のn型ポリ
シリコンにする。その直上に、膜厚100nmの酸化シ
リコン113を被着する(b)。113はゲート電極の
保護膜である。
【0044】熱酸化膜111、ポリシリコン112およ
び酸化シリコン113をフォトリソグラフィ工程および
ドライエッチング工程により加工し、ゲート長0.18
μmのゲート電極114とする。ゲート電極114は薄
膜MOSトランジスタのゲートを構成する。ここで、先
の工程で形成した107がなければ、113の加工時に
は、厚膜MOSトランジスタのゲート電極106も同時
に除去されてしまう。
【0045】本製造形態では107は必要である。この
直後に、フッ化ボロン20KeV、2×1015/cm
2 程度のイオン打込みによりp型ソース・ドレイン領
域115を設ける(c)。薄膜MOSトランジスタで適
用される電圧はかなり低くなるため、厚膜MOSトラン
ジスタで懸念されるようなホットキャリアの影響は少な
くなるので、LDD構造のような電界緩和構造とする必
要はない。
【0046】続いて、ショートチャネル効果抑制のため
のイオン打込みを行なうが、図が煩雑になることを防ぐ
ためここでは記載を省略してある。そして層間絶縁膜1
16を形成した後、第1の金属配線層117をもって各
トランジスタの端子を接続する(d)。必要に応じて、
第2、第3の配線層を形成する。この薄いゲート酸化膜
を有するMOSトランジスタは、電源電圧1.8Vとい
う低電源電圧であっても、ゲート酸化膜にかかる電界は
5MV/cm2 以上となり、ゲートリーク電流は1×
10 ̄6A/cm2になる。この薄いゲート酸化膜を有
するMOSトランジスタは、従来のスケーリング則に従
って製造されており、主回路に使用するのに適してい
る。尚、厚膜MOSトランジスタのゲート長は薄膜MO
Sトランジスタのゲート長、即ち、同一チップ内に存在
するトランジスタの最小ゲート長よりも大きくすること
が望ましい。厚膜MOSトランジスタのしきい値は薄膜
MOSトランジスタのそれよりも高く設定する必要があ
る。しかし、同一のゲート長でゲート酸化膜のみを厚く
すると、しきい値が低くなる傾向にあることがよく知ら
れている。しきい値が低くなると、MOSトランジスタ
が完全にオフしない状態になりやすい、即ち、サブスレ
ッショルド電流により、薄膜MOSトランジスタに電流
が供給されてしまう。これでは本発明の効果を発揮でき
なくなる。この現象は、ソース・トレインの距離を大き
くする、即ち、ゲート長を大きくすることで解決でき
る。この方法は、一般に「スケーリング則」として呼び
習わされてきた、MOSトランジスタの設計指針と整合
性が良い。即ち、スケーリングしなかったMOSトラン
ジスタを適用すれば十分である。但し、その分、面積が
増大することは否めない。
【0047】他の方法として、厚膜MOSトランジスタ
のチャネル部の不純物濃度を高くする方法が挙げられ
る。この手法は、先の方法よりもゲート長を小さくでき
るので、チップにおけるMOSトランジスタの占める面
積を小さく抑える長所がある。短所としては、MOSト
ランジスタの内部にかかる電界が、スケーリング則で規
定される以上に大きくなるため、MOSトランジスタの
耐圧や信頼性が低くなることである。
【0048】図50は、n型MOSトランジスタのみを
記載した形態である。これは図1で説明したMOSトラ
ンジスタと同一基板上に製造することを前提にしてい
る。以下、簡略に製造方法を説明する。
【0049】n型シリコン基板5101上に、熱酸化膜
300nmからなる素子分離絶縁領域5102、n型不
純物層5103およびn型不純物層5104を形成す
る。5103および5104は平均濃度1×1017/
cm3程度であり、本来、同一チップ内に存在するp型
MOSトランジスタ(薄膜、厚膜共)との素子分離に必
要な領域である。5103および5104への不純物導
入方法は特に問わない。
【0050】各MOSトランジスタのしきい値が所望の
値になるようにイオン打ち込みを行なった後、全面に厚
さ10nmのシリコンの熱酸化膜5105を形成し、続
いて厚さ120 nmのポリシリコン層5106を全面
に被着する。6106全面にボロンイオンを導入して、
ポリシリコン層5106内部のボロン平均濃度を 1×
1020/cm3 以上に調整する。この時のボロンイ
オン導入方法は、加速エネルギー40KeV程度で2×
1015/cm2 程度のイオン打ち込みを用いてもよ
く、あるいはボロン・ドープト・ポリシリコンを用いて
もよい。続いて、全面に膜厚50nmのシリコン酸化膜
からなるゲート電極保護膜5107を被着する(a)。
【0051】熱酸化膜5105、ポリシリコン層510
6およびゲート電極保護膜5107をフォトリソグラフ
ィとドライエッチング工程により加工し、ショート・チ
ャネル効果を考慮して加工ゲート長0.18μm以上の
ゲート電極5108を形成する。このゲート電極510
8は厚膜MOSトランジスタのゲート電極を構成する。
ゲート電極をマスクとして、ヒ素を35KeVで2×1
014/cm2 程度導入しn型導電層5109Lとな
し、ゲート電極5108に対するLDD型(Light
ly Doped Drain)ソース・ドレイン領域と
する。その理由は、図1で詳述した通りである。このn
型不純物の導入はイオン打込みを用い、平均濃度 5×
1018/cm3 程度とする。これは、必用とするM
OSトランジスタの特性に応じて、調整して構わない。
【0052】ゲート電極5108の側壁には窒化シリコ
ンからなる厚さ100nmのサイドウォール・スペーサ
5110を形成する。サイドウォール・スペーサ511
0は、この後全面をフッ化水素酸で洗浄する際に、ゲー
ト電極5108直下の酸化シリコン膜(この膜はゲート
電極5108のゲート絶縁膜として機能する)が浸食さ
れないための保護膜として機能する。この直後にリンを
40KeVで2×1015/cm2 程度導入しn型導
電層5109となし、ゲート電極5108に対するソー
ス・ドレイン領域とする。n型不純物の導入はイオン打
込みを用い、平均濃度 5×1019/cm3 程度とす
る。
【0053】このように形成されたゲート電極5108
を有するMOSトランジスタのゲート絶縁膜は、本実施
例では、10nmである。
【0054】次に、サイドウォール・スペーサ5110
を形成した後、全面をフッ化水素酸で洗浄し、素子分離
絶縁領域5102、ゲート電極5108が形成された領
域以外、即ちシリコン基板5101が露出した表面に、
厚さ3.5 nmの熱酸化膜5111を形成する。引き
続き厚さ180nmのポリシリコン5112を全面に被
着させる。ポリシリコン5112全面にボロンイオンを
加速エネルギー40KeVで5×1015/cm2 程
度導入し、不純物平均濃度 1×1020/cm3 程度
のn型ポリシリコンにする。その直上に、膜厚100n
mの酸化シリコン5113を被着する(b)。
【0055】熱酸化膜5111、ポリシリコン5112
および酸化シリコン5113をフォトリソグラフィ工程
およびドライエッチング工程により加工し、ゲート長
0.18μmのゲート電極5114とする。ゲート電極
5114は薄膜MOSトランジスタのゲートを構成す
る。この直後に、ヒ素40KeV、 2×1015/c
m2 程度のイオン打込みによりn型ソース・ドレイン
領域5115を設ける(c)。
【0056】続いて、ショートチャネル効果抑制のため
のイオン打込みを行なうが、図が煩雑になることを防ぐ
ためここでは記載を省略してある。そして層間絶縁膜5
116を形成した後、第1の金属配線層5117をもっ
て各トランジスタの端子を接続する(d)。必要に応じ
て、第2、第3の配線層を形成する。
【0057】図2を用いて本発明の第2の実施例を説明
する。本実施例は、ゲートおよびソース部分の不純物濃
度を変えることによってトンネル電流が流れるMOSト
ランジスタと実質的にこのようなトンネル電流が流れな
いMOSトランジスタを製造する例である。本実施例で
は、第1の実施例(図1)と同様に、p型MOSトラン
ジスタの断面のみを記載する。n型シリコン基板201
上に、素子分離絶縁領域202、n型不純物層203お
よびp型不純物層204を形成する。ここでn型不純物
層203は、主回路を構成するトランジスタのウエル領
域に供するものであり、n型不純物層204は主回路へ
の電源供給および電源遮断用MOSトランジスタのウエ
ルに供するものである。n型不純物層203および20
4の不純物平均濃度は 1×1017/cm3程度であ
る。n型不純物層203および204への不純物導入方
法は特に問わない。各トランジスタを形成する領域に、
しきい値調整用イオンをイオン打込みで導入した後、露
出した基板表面に厚さ3.5 nmのシリコンの熱酸化
膜205を形成する。続いて、205直上全面に厚さは
180 nmのポリシリコン層206を被着する
(a)。
【0058】通常の回路動作をするためのトランジスタ
を形成する領域へは、リンイオン207aを加速エネル
ギー25 KeVで2×1015/cm2 導入して、
n型ポリシリコン207とする。
【0059】電源遮断の機能を持つトランジスタを形成
する領域へのリンイオン208aの導入は、35KeV
で2×1015/cm2 導入して、n型ポリシリコン
208を形成する(b)。
【0060】これらのボロンイオン導入工程の差異によ
り、電源遮断の機能を持つトランジスタのゲート電極は
上部のみ不純物濃度が高くなり(ほぼ1×1020/c
m3)、ゲート絶縁膜に近いゲート電極下部の不純物濃
度は低くなる(ほぼ1×1017/cm3)。従って、
ゲート電極下部のキャリア濃度は低くなり、ゲート絶縁
膜の厚いMOSトランジスタに電気的に類似した特性を
示す。即ち、ゲート絶縁膜に流れるトンネル電流を小さ
く抑えることができる。
【0061】リンイオン207aおよび208aの打込
み後、全面に100 nmのシリコン酸化膜209を堆
積する。熱酸化膜205、n型ポリシリコン208、お
よびシリコン酸化膜209をフォトリソグラフィとドラ
イエッチング工程により加工し、ゲート電極210およ
び211を形成する(c)。ゲート電極210のゲート
長は0.18μmとする。ゲート電極211はゲート酸
化膜が厚く見えるので、ショートチャネル効果を考慮し
てゲート長を0.18μm以上とする。ゲート電極21
0および211形成直後にp型導電層212を形成し、
ゲート電極210に対するソース・ドレイン領域とす
る。同様に、p型導電層213を形成し、ゲート電極2
11に対するソース・ドレイン領域とする(d)。p型
不純物の導入はイオン打込みを用い、フッ化ボロンを2
0KeV、 2×1015/cm2程度導入する。ショ
ートチャネル効果抑制のためのイオン打込みは、図が煩
雑になることを防ぐためここでも記載を省略してある。
層間絶縁膜214を形成した後、第1の金属配線層21
5をもって各トランジスタの端子を接続する。必要に応
じて、第2、第3の配線層を形成する。なお、第2の実
施例(図2)の方法は、酸化膜のトンネル電流を根本的
に低減させるまでの効果はないので、図1記載の形態よ
りは消費電力低減効果は小さい。一方、単なるイオンの
打ち分けのみで済むプロセスであるから、簡便に製造で
きる長所がある。製造後のチェックは、実際に動作させ
る必要がある図2のプロセスによるものよりも、ゲート
絶縁膜の厚さを測定するだけで良い図1のプロセスによ
るものの方が有利である。
【0062】次に、図3および図4を用いて本発明の第
3の実施例を説明する。図3および図4は本発明に係わ
る半導体集積回路装置の具体的構成例で、図3は本実施
例のレイアウト図であり、図4は、図3のレイアウト図
のA−A'間の断面図である。本回路装置は連続した2
NANDゲート回路をもった例である。
【0063】図3において、MPおよびMNは電源遮断
用(制御回路用)のMOSトランジスタであり、ゲート
絶縁膜の厚さは5nm程度でも使用可能であるが、本実施
例では10nmである。また、TPおよびTNは論理回
路用(主回路用)のMOSトランジスタであり、ゲート
絶縁膜の厚さは3.5nmである。本実施例ではこのよ
うに、ゲート絶縁膜の厚さの異なる2種類のMOSトラ
ンジスタを用いている。このとき、ゲート絶縁膜の厚さ
の厚いMOSトランジスタのゲート長LMは、ゲート絶
縁膜の厚さの薄いMOSトランジスタのゲート長よりも
大きくしている。これは前述の通り、ゲート絶縁膜に適
したゲート長を設定する必要があり、絶縁膜が厚いとき
にゲート長が短いと、ソース・ドレイン間のサブスレッ
シショルドリークが生じ、on/offが完全に行えなくなる
からである。
【0064】図4を用いて本実施例における半導体集積
回路装置の内部構造を説明する。この実施例においては
基本的に薄膜MOSトランジスタを用いて高速の動作を
得ているが、薄膜MOSトランジスタの待機時における
リーク電流の消費を防止するために、待機時の電源を遮
断するスイッチを設けるものである。そして、このスイ
ッチの部分にはトンネルリーク電流の小さな厚膜MOS
トランジスタを用いる。
【0065】n型基板301上にp型ウエル302を設
け、素子分離領域303を設ける。304ないし307
は論理回路用MOSトランジスタTPのソース・ドレイ
ン領域、308および309は電源遮断用MOSトラン
ジスタMPのソース・ドレイン領域である。310およ
び311は論理回路用MOSトランジスタTPのゲート
電極、312は電源遮断用MOSトランジスタMPのゲ
ート電極である。GITはTPのゲート酸化膜、GIM
はMPのゲート酸化膜である。
【0066】第1の層間膜313を形成し、それを穿孔
して第1の配線層314,315,316,317によ
り各トランジスタのソース、ドレインおよびゲート電極
に結線する。配線層314および316は論理回路用M
OSトランジスタpMOSLのソース領域へ、配線層3
15は論理回路用MOSトランジスタpMOSLのドレ
イン領域へ接続されている。配線層317は論理回路用
MOSトランジスタpMOSLのソース領域と電源遮断
用MOSトランジスタpMOSVのドレイン領域を接続
している。配線層318は電源遮断用MOSトランジス
タpMOSVのソース領域へ接続されている。
【0067】第2の層間膜319を形成した後、それを
穿孔して第2の配線層320,321を前記第1の配線
層の所望の領域に結線する。配線層320は電源遮断用
MOSトランジスタpMOSVのドレインをシャントす
る。配線層321は電源遮断用MOSトランジスタpM
OSVのソースをシャントする第1の電源線である。
【0068】配線層321は穿孔した第2の層間膜31
9を通じて第1の配線層318へ結線される。以上のレ
イアウトにより、論理回路用MOSトランジスタpMO
SLおよびnMOSLで構成される論理回路と第1の電
源との接続を電源遮断用MOSトランジスタpMOSV
で制御できる。なお、ここでもp型の電源遮断用MOS
トランジスタpMOSVのみを記したが、厚いゲート絶
縁膜を有するn型の電源遮断用MOSトランジスタnM
OSVを、論理回路用MOSトランジスタnMOSLと
第2の電源線の間に接続することもできる。以降説明す
る回路図(図5,図6ないし図9参照)ではこの構成も
記載してある。
【0069】図5を用いて本発明の第4の実施例を説明
する。図5は、本発明を最も簡単なインバータ回路に適
用したものである。
【0070】図5において、L1はCMOSインバータ
であり、TP1およびMP1はp型MOSトランジス
タ、TN1およびMN1はn型MOSトランジスタであ
る。(本出願のトランジスタ回路図では以降、p型MO
Sトランジスタはゲート端子部に○印を付けて記す。)
TP1およびTN1はそれぞれ図1のTPおよびTNに
対応する。TP1およびTN1のMOSトランジスタの
ゲート絶縁膜厚はMP1およびMN1のMOSトランジ
スタのゲート絶縁膜厚よりも薄い。以下、TP1および
TN1のように薄いゲート絶縁膜を使用したトランジス
タを薄膜MOSトランジスタまたは薄膜トランジスタ、
MP1およびMN1のように厚いゲート絶縁膜を使用し
たトランジスタを厚膜MOSトランジスタまたは厚膜ト
ランジスタと記す。(本出願のトランジスタ回路図では
以降、薄膜MOSトランジスタは円で囲んで示す。)な
お、通常、TFT(Thin Film Transis
tor)と呼ばれる薄膜トランジスタは絶縁基板上に薄
膜形成技術で作ったものであるが、本発明でいう薄膜、
厚膜トランジスタは単純にゲート絶縁膜の厚さの比較だ
けで便宜上定義付けしているものであることに注意され
たい。
【0071】CMOSインバータL1と第1の電源Vd
d,第2の電源Vssの間に厚膜MOSトランジスタM
P1およびMN1が挿入されている。この回路を使用し
て信号を処理する際(定常時)には、制御信号CSを
‘H’とする。この信号により、厚膜MOSトランジス
タMP1およびMN1はONし、第1の電源Vddおよ
び第2の電源Vssを直接インバータL1に接続する。
CMOSインバータL1は薄膜MOSトランジスタTP
1およびTN1で構成されているので、そのゲート・ソ
ース間およびゲート・ドレイン間にリーク電流(トンネ
ル電流)が流れる。このリーク電流は厚膜MOSトラン
ジスタMP1およびMN1を通じて第1の電源Vddと
第2の電源Vss間に流れ、回路全体としての消費電力
が増加する。この回路を使用しない時、すなわち待機時
には、制御信号CSを‘L’とする。この時、厚膜MO
SトランジスタMP1およびMN1はOFFし、第1の
電源Vdd,第2の電源VssとCMOSインバータL
1は分離される。上記ゲート・ソース間およびゲート・
ドレイン間のリーク電流は、厚膜MOSトランジスタM
P1およびMN1がオフであるため第1の電源Vddと
第2の電源Vss間に流れることはない。この時、第1
の電源Vddおよび第2の電源Vssが供給されないの
でCMOSインバータL1はインバータとして機能しな
いが(CSが‘L’の時、出力OUTはハイインピーダ
ンス状態になる。)、厚膜MOSトランジスタMP1お
よびMN1によって、上記リーク電流による消費電力増
加を防ぐことができる。この実施例では厚膜MOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜の厚さを3.5nm、薄膜MOSト
ランジスタのゲート絶縁膜の厚さを6.0nmとしたが、
膜厚の差が少しでもあれば(すなわち、厚膜トランジス
タのトンネルリーク電流が薄膜トランジスタのトンネル
リーク電流より少なければ)、待機時のリーク電流減少
の効果を得ることができる。なお、通常クロックドイン
バータ回路と呼ばれる回路はCSをクロック入力にした
形になっているが、MP1とTP1およびMN1とTN
1が直列接続になっていれば、MP1とTP1の順番お
よび、MN1とTN1の順番を変えても回路動作には支
障がない。本発明の回路ではMP1とTP1の接続順番
を変えたり、MN1とTN1の接続順番を変えたりする
とその効果がなくなるという点で性質の異なるものであ
る。
【0072】次に、図6および図7を用いて本発明の第
5の実施例を説明する。本実施例は、本発明を薄膜PM
OSトランジスタTP1ないしTP3と薄膜n型MOS
トランジスタTN1ないしTN3から構成された3段構
成のCMOSインバータに適用した実施例である。
【0073】同図において、p型MOSトランジスタM
P1ないしMP3およびn型MOSトランジスタMN1
ないしMN3は厚膜トランジスタである。
【0074】図6では、回路の第1の電源Vddおよび
第2の電源Vssと3個のCMOSインバータの各電源
電極Vcd1,Vcs1ないしVcd3,Vcs3間に
厚膜MOSトランジスタを挿入している。厚膜MOSト
ランジスタに印加する制御信号CSを‘L’にすること
で、薄膜MOSトランジスタTP1ないしTP3、TN
1ないしTN3のゲート・ソース間およびゲート・ドレ
イン間に流れる電流を小さくすることができ、消費電力
を削減できる。
【0075】図7の実施例では、3段のインバータを形
成する薄膜MOSトランジスタのソースを仮想電源線V
cd0,Vcs0に接続し、仮想電源線Vcd0,Vc
s0および第1の電源Vdd,第2の電源Vssの間に
厚膜MOSトランジスタを挿入している。この構成によ
り図6の場合と同様の効果が得られる。
【0076】図6と図7を比較すると、図7の方が小面
積になることが多い。MP1ないしMP3およびMN1
ないしMN3のゲート幅は、それぞれのインバータの遅
延時間が、MP1ないしMP3およびMN1ないしMN
3を挿入したことにより遅くならないように決定する必
要がある。図6の場合にはたとえばMP1およびMN1
のゲート幅はTP1およびTN1のゲート幅と同じ大き
さ程度にすることになる。ところが、図7ではそれぞれ
のインバータの活性化率を考慮に入れてMP1およびM
N1のゲート幅を決めることができる。すなわち、MP
1およびMN1に接続されている論理回路(図7の例で
は3段のインバータ)の最大活性化率を考慮してMP1
およびMN1のゲート幅を決める。図7の例では3段の
インバータのうち、一度に動作するインバータは1段だ
けなので、その1段のインバータに十分に電流を供給で
きるようなゲート幅にMP1およびMN1を設計すれば
よい。結果的には図6のMP1ないしMP3およびMN
1ないしMN3のゲート幅と同じゲート幅程度で済むこ
とになり、図7の方が図6よりも小面積になる。
【0077】図8を用いて本発明の第6の実施例を説明
する。図8は、図7に示した第5の実施例にレベルホル
ダLH1を接続し、制御信号CSがL'になってインバ
ータの動作が停止し、出力(OUT2)がハイインピー
ダンス状態になっても、出力OUTのレベルを保持でき
るようにした実施例である。制御信号CSが‘H’から
‘L’に変わったときに、‘H’のときの最後の論理レ
ベルを保持する。ここではレベルホルダLH1としてイ
ンバータ2個によるラッチで実現しているが、制御信号
CSがL'のときに出力OUTのレベルが保持でき、出
力OUTを入力とする次段の回路に影響がないようなも
のであれば如何なるものでもよい。
【0078】本実施例ではレベルホルダー回路LH1は高
速性を要求しないものとし、厚膜MOSトランジスタで
構成してリーク電流を押さえた。高速性を要求する場合
には、レベルホルダー回路は薄膜MOSトランジスタで
構成することもできるが、インバータ本体よりリーク電
流が増えては意味がないので、設計に留意する必要があ
る。
【0079】また、レベルホルダー回路の挿入する場所
は回路中のどこであっても良いわけではない、たとえば
図8で、OUT1やOUT2に挿入して意味がない。制
御信号CSが‘L’のときも論理レベルを保持する必要
のある信号線(図8ではOUT3)に挿入する必要があ
る。
【0080】図9を用いて本発明の第7の実施例を説明
する。上述した図5(第4の実施例)ないし図8(第6
の実施例)では薄膜MOSトランジスタで「インバー
タ」を形成した実施例を示したが、薄膜MOSトランジ
スタで構成された回路であれば如何なる機能をもつもの
でもよい。この例を図9に示す。図9は、図5のインバ
ータを2入力(IN1,IN2)を有するNANDゲー
トに変えたものである。この構成によっても図5と同様
に消費電力の増加を防ぐことができる。
【0081】図5ないし図9に示した実施例では、制御
信号CSにつながれた制御回路として厚い酸化膜で構成
された厚膜MOSトランジスタを用いているが、制御信
号CSによって薄膜MOSトランジスタのゲート・ソー
ス間およびゲート・ドレイン間のリーク電流の量を制御
できればるものであれば如何なるものでもよい。例え
ば、図2に示した製造工程に対応した、ゲート電極の空
乏化率が主回路のそれより大きいMOSトランジスタ
や、薄膜ゲート絶縁膜でもあってもゲートリークが小さ
いゲート絶縁膜で構成されたMOSトランジスタで構成
してもよい。
【0082】また、図5ないし図9に示した実施例で
は、MOSトランジスタの基板電極について特に言及し
ていないが、本発明ではその接続は特に規定しない。例
えば、p型MOSトランジスタの基板電極は第1の電源
Vddに、n型MOSトランジスタの基板電極は第2の
電源Vssに接続してもよい。また、図5では薄膜MO
SトランジスタTP1の基板電極をVcd1に、薄膜ト
ランジスタTN1の基板電極をVcs1に接続してもよ
い。この場合、主回路であるインバータL1に、基板電
極を電源に接続しているCMOSインバータの標準セル
をそのまま使用できる。
【0083】図1および図2に記載した手順で製造した
半導体集積回路装置は、下記、図5ないし図9全ての回
路構成に適用できる。さらに図5ないし図9に記載され
た実施例は、その回路の動作頻度が小さい回路へ用いれ
ばより効果がある。たとえば,メモリ回路のワードデコ
ータ・ドライバ回路が挙げられる。シングルポートのメ
モリ回路の場合,ワード線数だけあるワードデコータ・
ドライバ回路は一度に一つのワードデコータ・ドライバ
回路しか活性化されない。他の多数あるワードデコータ
・ドライバ回路は不活性のままであり、ゲートリークが
あると定常電流が流れ消費電力が増加する。上記実施例
を用いれば、多数ある不活性のワードデコータ・ドライ
バ回路の消費電力を低減できる。
【0084】図12〜図19は薄膜MOSトランジスタ
TP1-TP4,TN1-TN4で構成された回路における待機時のリ
ーク電流を低減するための厚膜MOSトランジスタの挿
入方法の他の例を示す。
【0085】図12と図13は待機時間中のINとOUTの
倫理レベルが等しい場合の例である。図12に示すよう
に待機時間中にIN=OUT=H'であることがわかっていれ
ば、Vss側のみにスイッチMN1を挿入すればよく、Vdd側
には不要である。
【0086】図13に示すように待機時間中にIN=OUT=
‘L’であることがわかっていれば、Vss側のみにスイ
ッチMP1を挿入すればよく、Vdd側には不要である。LH
1はレベルホールド回路で、待機時間中に出力をホール
ドするものである。
【0087】図14〜図17は待機時間中のINとOUTの
論理レベルが異なる場合の例である。図14に示すよう
に、待機時間中にINとOutの論理レベルが異なる場合に
は、IN-OUT間のリークを防止するために、INまたはOUT
にスイッチを挿入する。IN=‘H’,OUT=‘L’の場合
は、VssとOUTに入れるかVddとINに入れる。図14はVss
とOUTにスイッチNM1とスイッチMP4,MN4を入れたもので
ある。
【0088】図15はスイッチをVssとOUTに入れるので
はなく、VddとINに入れたものである(MP1,MP5,NM5で示
される)。負荷駆動能力の必要なOUTにスイッチを入れ
る場合、そのスイッチは大きなゲート幅のMOSトラン
ジスタで構成する必要があるため望ましくないので、実
用上は図15の例の方が良い。
【0089】図16に示すように、待機時間中にINの論
理レベルがOutの論理レベルと異なる場合には、IN-OUT
間のリークを防止するために、INまたはOUTにスイッチ
を挿入する。IN=‘L’,OUT=‘H’の場合は、VddとOUT
にスイッチMP1とMP4,MN4を入れる。
【0090】図17はスイッチをVddとOUTに入れるので
はなく、VssとINに入れたものである(MN1,MP5,NM5で示
される)。負荷駆動能力の必要なOUTにスイッチを入れ
ることは望ましくないので、実用上は図17の例の方が
良い。
【0091】図18は待機時のIN,OUTの論理レベルは不
明だが、IN=OUTであることがわかっている場合の例であ
り、VddとVssにスイッチMP1とMN1を入れれば良い。inと
outにはスイッチは不要である。
【0092】図19は入力信号が複数(IN1,IN2)ある
場合の例を示す。待機時にはIN1=‘H’,IN2=OUT=
‘L’であり、VddとIN1にスイッチMP1とMP5,M
N5を入れれば良い。
【0093】図12から図19の例で明らかなように、
ゲートリーク電流を削減するための厚膜MOSトランジ
スタの挿入箇所は回路によって最適な場所がある。した
がって、回路全体で同一の挿入方法にする必要はなく、
回路ブロック毎に最適な箇所に挿入すればよい。
【0094】図20と図21は、レベルホールド回路LH
1の他の例を示す。図20はインバータ2段構成として
おり、後段のトランジスタの電流駆動能力は、INに接
続されている論理ゲートのトランジスタのそれより十分
小さく、また、その論理ゲートのトンネルリーク電流よ
り十分大きくする。
【0095】図21は後段をクロックドインバータにし
た例であり、トランジスタの電流駆動能力の設計自由度
が大きくなる効果がある。
【0096】以上の実施例の説明では、トランジスタの
しきい値については何も限定していないが、薄膜MOS
トランジスタを低しきい値にし、厚膜MOSトランジス
タをそれよりも高しきい値にするのが効果的である。ト
ランジスタを低しきい値にするといわゆるサブスレッシ
ョルドリーク電流がソース・ドレイン間に流れるが、電
源間に挿入した高しきい値の厚膜MOSトランジスタで
そのリーク電流をカットすることができる。以下の図2
2からの実施例では基本的に厚膜MOSトランジスタは
サブスレッショルドリーク電流が問題にならない程度の
たとえば0.5V程度の高しきい値で、また、薄膜MO
Sトランジスタはたとえば0.1V程度の低しきい値で
構成した例を示す。
【0097】また、以上の実施例では薄膜MOSトラン
ジスタのゲート端子に入力される電圧と厚膜MOSトラ
ンジスタのゲート端子に入力される電圧との関係につい
ては何も言及していないが、厚膜MOSトランジスタの
ゲート端子に入力される電圧を薄膜MOSトランジスタ
のゲート端子に入力される電圧よりも高くすると効果的
である。厚膜MOSトランジスタのゲート酸化膜は厚い
ために薄膜MOSトランジスタよりも高い電圧を印加で
き、これにより厚膜MOSトランジスタの電流駆動能力
を高めるられる。図5から図21までの実施例ではCS
および/CSの信号振幅を大きくすればよい。その時に
は、厚膜MOSトランジスタのゲート長は薄膜MOSト
ランジスタのゲート長よりも長くするのがよい。厚膜M
OSトランジスタのしきい値を高くできるし、高電圧で
動作する厚膜MOSトランジスタのデバイスの信頼性を
向上させることができる。以下の図22からの実施例で
は基本的に厚膜MOSトランジスタにはたとえば3.3
V程度の高電圧を印加し、また、薄膜MOSトランジス
タにはたとえば1.5V程度の低電圧を印加した例を示
す。
【0098】以下に本発明を用いた各種の半導体集積回
路例を示す。図22は本発明による半導体集積回路のブ
ロック図を示したものである。以下の図において、面積
比率において主に薄膜MOSトランジスタで構成されて
いる回路ブロックを実線で、厚膜MOSトランジスタで
構成される回路ブロックを点線で、両者が混在する回路
ブロックを両者で囲んで区別した。
【0099】CPUコアなどからなる主回路2201は入出力
回路2202を介して、入出力端子と信号をやりとりする。
主回路2201はまた、メモリ直接周辺回路2204を介してメ
モリセル2205(例えばDRAMで構成される)と信号をやり
とりする。スタンバイ制御回路(電源制御回路)2206は
上記各モジュール内の薄膜MOSトランジスタに対して
その電源等の制御する。通常半導体集積回路チップ内の
信号電圧とチップ外の信号振幅が異なるので、後述する
レベル変換回路で信号振幅のレベル変換を行っている。
【0100】図22において、点線で示されるメモリセ
ル2205は主にトンネルリーク電流が無視しうるゲー
ト酸化膜を有するMOS(厚膜MOSトランジスタ)によ
り構成される。ゲート酸化膜は例えば5〜10nm程度の
厚い酸化膜である。
【0101】主回路2201、入出力回路2202、メモリ直接
周辺回路2204、およびスタンバイ制御回路2206は薄膜M
OSトランジスタを主として用いる。特に論理素子を多
く含む主回路は、薄膜MOSトランジスタの割合が多
い。
【0102】これらの回路中にある薄膜MOSトランジ
スタは、図5から図21で詳述したように、待機時のリ
ーク電流を低減するため電源制御用のスイッチで電源を
遮断できるようにしてある。電源制御用スイッチとなる
トランジスタにはリーク電流があると意味がないので、
厚膜MOSトランジスタを用いる。これら電源スイッチ
用MOSはスタンバイ制御回路2206からの制御によりo
n/offが行われる。
【0103】また、この半導体集積回路装置の中で、電
源スイッチ用の厚膜MOSトランジスタの他に、チップ
外部からの大きな信号振幅の入力が直接かかる部分のト
ランジスタ(I/O回路等)にも厚膜MOSトランジス
タを用いる。これは大きな信号振幅が入力されるI/O
回路には高ゲート耐圧MOSが必要で、一般に厚膜MO
Sトランジスタはゲート耐圧が高いためである。I/O
回路に用いる高耐圧MOSトランジスタに図5から図2
1までで説明した薄膜MOSトランジスタのゲートリー
ク削減のための厚膜MOSトランジスタを用いることが
できる。両者のMOSトランジスタに同じ厚膜MOSト
ランジスタを用いることでプロセスの簡単化が実現でき
る。
【0104】メモリセル2205は待機時にデータを保
持する必要のあるメモリで、これらはトンネルリーク電
流が無視しうる厚膜MOSトランジスタで構成される。
メモリセルに厚膜MOSトランジスタを使用すれば動作
速度が遅くなるが、ゲートリークによる消費電力増加の
問題がないので、待機時にメモリセルに電源を供給し続
けることができる。逆に、待機時に情報を保持する必要
がないメモリはそのメモリセルに薄膜MOSトランジス
タを使用することができる。待機時には、メモリセルに
蓄えられている情報は消えてしまうが、メモリセルに供
給する電源をオフすることによってゲートリークによる
消費電力増加を防ぐことができる。また、メモリの容量
が小容量で待機時に電源を供給し続けてもゲートリーク
による消費電力増加が無視できるのであれば、同様にメ
モリセルを薄膜MOSトランジスタで構成することがで
きる。たとえばレジスタファイル等は小容量であるため
リーク電流がそれほど問題にならなず、速度が重視され
る。このようなメモリは薄膜MOSトランジスタで構成
することが望ましい。また、本実施例の半導体集積回路
装置においては、特にラッチ、フリップフロップ等のメ
モリ回路は高速を要求されるために薄膜MOSトランジ
スタを用いることが望ましい。なお、高電圧で駆動さ
れ、早い応答性が要求されない回路、例えば前述の薄膜
MOSトランジスタの電源制御用のスイッチは厚膜MO
Sトランジスタを用いることが望ましい。
【0105】図22の例ではチップは少なくとも2種類
の電源で駆動されており、電源Vcc2はVcc1より
大きく設定されている。厚膜MOSトランジスタは電流
供給能力の高いVcc2により駆動されることとし、膜膜M
OSトランジスタはVcc1により駆動されることとする。
以下の実施例ではVcc1は1.5V、Vcc2は3.3V
と仮定しているが、それぞれVcc2>Vcc1の関係
を満たせばどのような値であってもよいことは言うまで
ない。
【0106】以上で説明した図22の半導体集積回路で
は、主な部分を薄膜MOSトランジスタで構成している
ので、高速の動作が可能となる。
【0107】図23は半導体集積回路の他の実施例であ
る。基本構成は論理回路などで構成される主回路2301
と、入出力回路2302、およびスタンバイ制御回路2303で
構成されている。この例では、外部から供給される3.
3Vの電圧Vcc2を降圧回路2304で1.5VのVcc1に降圧
させる。降圧回路2304は主回路などと同一のチップ上に
あってもよいし、別のチップ上に形成されていてもよ
い。主回路2301は、主に薄膜MOSトランジスタで構成
され、高速動作が可能となる。降圧回路2304は主に厚膜
MOSトランジスタで構成される。入出力回路2302、ス
タンバイ制御回路には薄膜と厚膜のMOSトランジスタ
が混在する。これらの回路において、薄膜MOSトラン
ジスタはVcc1で、厚膜MOSトランジスタはVcc2で駆動
することとする。スタンバイ制御回路は、リーク電流に
よる電力損失を押さえるために、回路の待機時に降圧回
路2304の出力をオフにする。また、入出力回路2302から
主回路2301への出力も‘L’とする。主回路2301への入
力が‘L’になり、かつ主回路に供給される電源電圧が
0Vになるため、主回路中の主なノードの電位がL'に
なりトンネルリークによる消費電力増加を削減できる。
なお、薄膜MOSトランジスタを低しきい値にした場
合、サブスレッショルドリーク電流による消費電力増加
も同時に削減できることは言うまでない。
【0108】図24は他の実施例であり、図23と共通
の部分は同じ符号で示した。この実施例では外部から2
種の電源Vcc1とVcc2がチップに供給されるが、Vcc1は厚
膜PMOSトランジスタで構成されたスイッチ2404を介
して主回路2301などに供給される。待機時にはスタンバ
イ制御回路2303により、スイッチ2404がオフになり、Vc
c1の給電がオフとなる。また、図23と同様に待機時に
は出力回路2302から主回路2301への出力は‘L’とな
る。スイッチ2404は主回路などと同一のチップ上にあっ
てもよいし、チップ外に外づけしたパワーMOSトラン
ジスタであってもよい。ここでスイッチ2404は厚膜MO
Sトランジスタで構成されている。図23と同様に、主
回路2301への入力が‘L’になり、かつ主回路に供給さ
れる電源電圧が0Vになるため、主回路中の主なノード
の電位が‘L’になりトンネルリークによる消費電力増
加を削減できる。
【0109】図25は図23にさらに主回路の動作速度
ばらつきを補償する回路を組み込んだ実施例を示す図で
ある。先の実施例と同様の構成は同一の番号を付した。
この実施例では主回路2501は遅延モニタ回路MONIを備え
ている。遅延モニタ回路MONIは主回路中の論理回路の遅
延時間をモニタするものである。したがって、この遅延
モニタ回路は原則として主回路の薄膜MOSトランジス
タと同様の薄膜MOSトランジスタで構成する。遅延モ
ニタ回路は、例えばリングオシレータで構成される。Vc
c2からVcc1を作る降圧回路2504は、主回路中の遅延モニ
タ回路HONIからの信号に応じて、主回路のトランジスタ
の製造及び温度等の環境の変化による主回路を構成する
論理回路の遅延時間のばらつきを補償するようにVcc1の
値を制御する。これは例えば図28に示すようなPLL方
式で実現される。たとえば、温度が上昇し、主回路を構
成する論理回路の遅延時間が遅くなったときには、降圧
回路2504はその出力Vcc1を上昇させる。また逆に、
温度が低下し、主回路を構成する論理回路の遅延時間が
速くなったときには、降圧回路2504はその出力Vcc1
を下降させる。これにより主回路を構成する論理回路の
遅延時間を一定に保つことができる。
【0110】図26は他の実施例を示す図である。図2
5ではモニタ回路MONIによって主回路を構成する論
理回路の遅延時間をモニタする実施例を示したが、ここ
では、チップの製造時の検査で主回路を構成するMOS
トランジスタあるいは論理回路の特性を測定し、そのデ
バイス情報を2605に格納しておく。この2605からの
制御信号に基づいて、降圧回路2604はVcc1の値を決定す
る。たとえば、チップ検査時に主回路を構成するトラン
ジスタのしきい値が設計値よりも大きめに製造されたこ
とが分かると、降圧回路2604がVcc1を設計値よ
りも大きな値で出力するように2605に記憶する。ま
た逆に、チップ検査時に主回路を構成するトランジスタ
のしきい値が設計値よりも小さめに製造されたことが分
かると、降圧回路2604がVcc1を設計値よりも小
さな値で出力するように2605に記憶する。このよう
にすることによって、製造ばらつきを補償できる。な
お、2605に記憶するデバイス情報はトランジスタの
しきい値でもよいし、トランジスタの飽和電流値でもよ
い、要は主回路を構成する論理回路の遅延時間を反映す
るものであればよい。また、その記憶方法は特に問わな
い。簡単な方法としてはたとえば図27の降圧回路のV
refの値をイオンビームによってヒューズ(アルミ配
線等)を切断するFIB加工を用いた物理的な方法等で
変化させる方法でもよい。
【0111】図25の方法では、主回路のトランジスタ
の製造及び温度等の環境の変化を補償することができる
が、図26の方法では、主回路のトランジスタの製造ば
らつきのみを補償することができる。しかし、図26の
方法の方が図25の方法よりも簡便で面積オーバーヘッ
ドが小さくできるという利点がある。
【0112】図25や図26の方法以外にも、製造及び
温度等の環境の変化に伴う主回路の動作速度ばらつきを
補償する方法は考えられるが、いかなる方法でのよい。
【0113】図27は、図23で示した高電圧Vcc2を低
い電圧Vcc1に変換する降圧回路(電圧リミッタ)2304の
回路構成例である。この降圧回路はスタンバイ制御回路
2303からの制御信号STBで制御され、Vcc1の供給をon/of
fする。電圧リミッタは高い電圧をとりあつかうので、
原則として厚膜MOSトランジスタで構成する。ただ
し、位相補償容量CCはμA程度ならばリーク電流があっ
てもよい。薄膜MOSトランジスタで形成した方が回路
面積を小さくできる。特にCCは通常数百〜数千pFであ
るので、チップの面積縮小に効果がある。分圧回路DI
V1を構成するトランジスタもμA程度のリーク電流は
許容でき、リークがあっても分圧抵抗として働くだけな
ので、薄ゲート絶縁膜を有するMOSトランジスタで構
成できる。
【0114】図28は図25で説明した遅延モニタ回路
MONIと降圧回路2504の詳細回路図である。遅延モニタと
してはCMOSインバータで構成したリングオシレータ
を用いている。この回路はPhase Locked
Loop(PLL)を形成しており、遅延モニタMONIの
発振周波数と主回路へのクロック信号f1とを周波数位相
比較記PFDで比較し、レベル変換器LC3を通してチャージ
ポンプ回路CPを駆動する。CPの出力はローパスフィルタ
ーLPFを通過して、Vrefとして出力される。このVrefの
値をもとにVcc1が作られる。クロック信号f1に応じたVc
c1が作られる。ここで、リングオシレータMONI、周
波数位相比較器PFDは薄膜MOSトランジスタで構成
する。また、チャージポンプは電源としてVcc2を用
いるために厚膜MOSトランジスタで構成する。主回路
をクロック信号f1に同期させて動作させることで、そ
のクロック周波数に最適な電源電圧で主回路を動作させ
ることができる。
【0115】図29は図28の遅延モニタ回路と降圧回
路の他の例を示す。基本構成は図28と同様であるが、
主回路に供給する電源Vcc1を遅延モニタ回路に供給す
るVcc3とを分離している。Vcc1とVcc3は本来同じ電圧で
あるが、Vcc1には主回路からノイズが混入することがあ
る。そこで、Vcc1に混入するノイズの遅延モニタ回路へ
の影響を低減するため、遅延モニタ回路への電源Vcc
3をVcc1とは独立にしてモニタ精度を向上させてい
る。
【0116】図30は図22〜図26における入出力回
路2202,2302の例を示す。ここでは1ビット分のみを示
している。入出力回路はチップ内部と外部の信号を入出
力端子PADを介して行う。SELが‘L’のときPAD
は入力端子となり、SELが‘H’のときは出力端子と
なる。LC1はレベル変換回路であり、スタンバイ制御回
路2206,2303(図22〜図26参照)からの制御信号STB
が‘L’のときにVcc1の振幅の信号を振幅の大きなVcc2
の信号に変換して出力端子PADから外部に出力する。従
ってレベル変換回路LC1と入出力端子PADの間のトランジ
スタはVcc2で駆動される厚膜MOSトランジスタで構成
する。ここではPULLはプルアップする必要があるときに
‘L’にしてPMOSのプルアップトランジスタでプルアッ
プする。このPMOSは厚膜MOSトランジスタで構成す
る。回路のスタンバイ(待機)を示すSTBが‘H’のと
き、チップ内部の薄膜MOSトランジスタは電源を遮断
されているので、LC1は出力をホールドする。
【0117】入力側においては、外部から入力されるVc
c2の振幅を有する信号を、4004Pおよび4004N
で構成されるインバータでVcc1の振幅に変換する。従っ
て、その二つのトランジスタはレベル変換前の信号を扱
うので厚膜MOSトランジスタで構成する。待機時には
4015P2によってPADからの信号はカットされ、
INは‘L’に固定される。
【0118】抵抗R1、R2、ダイオード4002D
1、4002D2、トランジスタ4014Nは入力保護
回路である。なお、ダイオード4002D1および40
02D2はMOSトランジスタで構成しても良い。この
入力保護回路中のMOSトランジスタは高耐圧の厚膜M
OSトランジスタで構成する。
【0119】図31は図30のレベルホールド及びレベ
ル変換回路LC1の具体的な回路例を示している。スタ
ンバイ制御信号STBによって、レベルホールド回路3101
はVcc1の振幅の信号をホールドし、その後レベル変換回
路3102でVcc2の振幅に変換して出力する。
【0120】図32は図30のレベルホールド及びレベ
ル変換回路LC1の他の具体的な回路例を示している。
スタンバイ制御信号STBによって、レベルホールド回路3
201はレベル変換回路3202からみて出力側にあり、Vcc2
の振幅の信号に変換後の信号をホールドし出力する。
【0121】図31と図32を比較すると、機能的には
小さな振幅(Vcc1)の信号を大きな振幅(Vcc
2)の信号にレベル変換し、STBがH'になったとき
にはその直前の値を出力し続けるという意味で同じであ
る。ただし、図31の方が小面積で済むという利点があ
る。
【0122】図33はスタンバイ制御回路2206,2303
(図22〜図26参照)の例を示す。主回路2202,2301
などから出されるSTBIN信号(Vcc1振幅)をVcc2にレベ
ル変換してSTBおよびその反転信号/STBを作る。速度が
重視されないので、リーク電流を防止するため主に厚膜
MOSトランジスタで構成するが、Vcc1の信号振幅
を扱う部分は薄膜MOSトランジスタを用いている(円
で囲んだトランジスタ部分)。本図では、STBIN信
号を出力する回路もSTB信号により待機状態になるこ
とを想定し、待機時にSTBIN信号が不定となるのを、STB
出力を保持するようにゲート幅小(W小)のトランジス
タ3301,3302でラッチをかけて保護している。
【0123】図34はマイコンの実施例である。記憶容
量が大きくてゲートリークが問題になるため、命令キャ
ッシュ3401とデータキャッシュ3402のメモリセル3403,3
404には厚膜MOSトランジスタを用いている。なお、
消費電力よりも高速性を重視し、高速が要求される部分
を薄膜MOSトランジスタで構成し、階層的なメモリ構
造とすることもできる。また、同様に速度を重視するT
LB(3410や3411中にある)やレジスタファイ
ル(3405や3406)は薄膜MOSトランジスタを
主体として消費電力を低減する。
【0124】命令発行ユニット3412、汎用レジスタ340
5、浮動小数点レジスタ3406、整数演算ユニット3407、
浮動小数点演算ユニット3408、ロード・ストアユニット
3409は、速度が重要であり、また、小容量であれば消費
電力の影響は無視できるので薄膜MOSトランジスタで
形成している。スタンバイ制御回路3413、入出力回路34
14はすでに説明したものと同様なので説明は省略する。
【0125】図35は、図30に示した入出力回路の部
分断面図である。図中Aで示す部分は入力保護回路であ
り、Bで示す部分は入出力回路領域である。入出力回路
領域はレベル変換回路を含んでいる。
【0126】n型基板4006上にp型ウエル4007PとN型
ウエル4007Nを設け、素子分離領域4008を設ける。4010P
1,4009P1,4009P,4010N1は入力保護回路用MOSトラン
ジスタpMOSLのソース・ドレイン領域である。R1
およびR2は抵抗素子、4004P1,4004P2,4000N2,4000P2,
4004N1,および4004N2はレベル変換回路MOSトランジ
スタのソース・ドレイン領域である。4004N4、4
004P4はMOSトランジスタ4004P,4004
Nのゲート電極である。4004N3、4004P3は
MOSトランジスタ4004P,4004Nのゲート絶
縁膜である。また、配線層4013は、コンタクトホー
ル4012を介して電源を供給する。ここで、入力回路
領域中レベル変換回路は厚膜MOSトランジスタ4004P
3,4004N3で形成されている。その他の概略は図4に示す
構成と同様である。
【0127】図36〜図42は本発明のマスクROMの例
を示すものである。マスクROMでは、基本的にビット
線にプリチャージされた電荷を放電して接地電位とする
か、そのまま保持して高電位に保つかで2値の情報を蓄
積する。
【0128】図36は拡散層プログラム方式のNOR型マ
スクROMのブロック図を示す。ワードデコーダ360
4はN組の行アドレスとM組の列アドレスを受けて、メモ
リセルの中の一つのアドレス(メモリセル単位)を選択
する。ワードドライバ3602はワードデコーダの出力
を受けて当該メモリセル単位を駆動する。ここで、後述
するようにメモリセルは厚膜MOSトランジスタで構成
しているため、ワード線振幅は大振幅(Vcc2)にな
っている。このためワードドライバにはVcc2が給電
された厚膜MOSトランジスタで構成されており、通常
CPUなどから送られる小振幅(Vcc1)のアドレス
は、レベル変換回路を通して信号振幅をVcc2の振幅に変
換してワードドライバに接続されている。小振幅信号を
扱うワードデコーダ3604は薄膜MOSトランジスタ
で構成されている。メモリセル3601を薄膜トランジ
スタで構成すると最大値として(一つのビット線につな
がれているメモリセルの数)×(メモリセル一個あたり
のゲートリーク電流)だけのリーク電流が、ワード線を
通じてビット線に流れてしまう。このため厚膜トランジ
スタで構成している。従って、一つのビット線につなが
れるメモリセル数が多くなる、すなわち、メモリが大容
量になるにつれ本発明の効果が大きくなる。メモリセル
3601を薄膜トランジスタで構成すると非選択セルか
らのリーク電流がながれ、ビット線へのノイズの混入と
同等の働きをし、S/Nを悪化させ、誤動作の原因とな
る。レベル変換回路3603、センスアンプ回路360
5、スタンバイ制御回路3606は薄膜MOSトランジ
スタと厚膜MOSトランジスタの両者を含む。
【0129】図36の例では“1”を保持するセルMMN0
0には、トランジスタを形成しないようにする。すなわ
ち、拡散層を形成しない。ワード線W12を‘H’にする
とMMN11がonになり、ビット線BL1は‘L’になる。一方
“0”を保持するセルMMN11はトランジスタを構成し、
ワード線W11を‘H’にしても、ビット線BLIは‘L’に
ならない。
【0130】図37はイオン打ち込みプログラム方式の
NOR型マスクROMの例を示す。基本的に図36の例と同様
であるが、メモリセル3701内部構成が若干異なる。
ワード線W21,W22を‘H’にする際に、セルのトランジ
スタがonになるかoffになるかを、各MOSトランジスタの
閾値電圧Vthで制御する。
【0131】図38は図37のメモリセルの要部断面図
である。ワード線を選択した時にMOSがonになるかど
うかで、情報を決定する。ワード線の電圧(メモリセル
のゲートに印加される電圧)は、ワードドライバの出力
の電圧なので、この回路の場合はVcc2(>Vcc1)とな
る。よって、高いVthとはVth>Vcc2を意味する。低いVt
hの場合は、MOSがonになれば十分なので、Vth<Vccc
2となる。本実施例においては、ワード線W21に接続され
るMOSのゲート絶縁膜直下の部分に低いVthとするた
めの拡散層を設けている。
【0132】図39はコンタクトホールプログラム方式
のNOR型マスクROMの例を示す。基本的に図36の例と同
様であるが、メモリセル3901内部構成が若干異な
る。各トランジスタMMN31,MMN32の構成は同一である
が、ビット線BL3に接続されているかどうかで、出力の
‘H’と‘L’を制御する。
【0133】図40は図39のメモリセル部分の要部断
面図である。右側のMOSのはビット線BL3に接続され
ていない。
【0134】図41はイオン打ち込みプログラム方式の
NAND型マスクROMの例を示す。基本的に図36の例と同
様であるが、メモリセル4101の内部構成が若干異な
る。MOSトランジスタはセルブロックを構成している。
これらのMOSトランジスタの閾値を正にするか(エン
ハンスメント型)、負にするか(デプリーション型)
で、記憶内容が“1”か“0”かが定まる。この例では
MMN4nをデプリーション型のMOSとする。選択ワード線BS
4を‘H’にすると、ブロック選択トランジスタBSMN4が
Onになる。同時にこのブロック内のワード線のどれかを
選択して‘L’にする。選択されたワード線がW4nだっ
た場合、このブロックにはセル電流が流れBSMN4を通じ
てビット線BL4に信号‘L’が出力される。
【0135】図42は図41のメモリセルの要部断面図
を示す。以上の図面で共通の部分は同一の符号をつけて
説明を省略した。
【0136】以上のように各種のマスクROMに本発明
は適用できるが、NOR方式のメモリでは、MOSトラン
ジスタが並列に多数アレイ化されており、入力が多いた
めリーク電流が多い構造なので、本発明によるリーク電
流低減の効果が顕著である。
【0137】図43は本発明に関わるDRAMの例である。
主に厚膜MOSトランジスタで構成される入出力回路4
311、スタンバイ制御回路4306、およびワードド
ライバ4312はVcc1よりも高電圧に設定されるVcc2,V
PPで動作する。メモリセル4301中のトランジスタ
は、情報を電荷の形で貯めているキャパシタンスから電
荷が漏れるのを防ぐために厚膜MOSトランジスタで構
成する。その厚膜トランジスタを駆動するため、ワード
線Wは大振幅で駆動する。このとき、従来のDRAMの
ようにキャパシタンスから電荷が漏れるのを防ぐという
同様の目的で、メモリセル中のトランジスタを高しきい
値にするのがよい。小振幅信号を扱うデコーダ431
3、4318や、アドレスバッファ4315、4316
は薄膜MOSトランジスタで構成し、低電圧のVcc1で駆
動する。センスアンプ4305は厚膜MOSトランジス
タと薄膜MOSトランジスタが混在する。
【0138】入力回路4311に入力される信号Aiは大
きな振幅Vcc2を有しているので、これを小振幅Vcc1にし
てアドレスバッファ4315、4316、デコーダ43
13、4318で取り扱う。このため入力回路はVcc1へ
のレベル変換前の回路は厚膜MOSトランジスタが適し
ている。また、同様の理由で、出力回路4320も厚膜
MOSトランジスタを有する。アドレスバッファ431
5、4316、デコーダ4313、4318内の薄膜M
OSトランジスタに供給する電源を厚膜MOSトランジ
スタで制御することは、既述の実施例と同様である。図
示されていないが、ロウデコーダ4313中にはレベル
変換回路があり、Vcc1の振幅の信号をより大きい振幅
(Vpp)の信号にしてワードドライバ4321に供給
している。
【0139】本実施例では電圧Vcc2を3.3V,Vcc1を1.8
V、Vppを3.6V、VDDを1.5Vとした。これらの電圧は外部
から印加してもよいし、電圧コンバータを用いて内部で
電圧変換して形成しても良い。
【0140】図44には、図43のセンスアンプ430
5の内部構成を示す。待機時にはビット線対B,/Bはプリ
チャージ回路PCによってVDD1/2にプリチャージされてい
る。また、センスアンプ駆動線NCS,PCSは共にVDD1/2レ
ベルにある。従って、センスアンプSAを構成するトラン
ジスタTP11,TP12,TN11,TN12はいずれもソース、ドレイ
ン、ゲートがすべて同じ電位にあるため、サブスレッシ
ショルドリーク電流も、トンネルリーク電流も流れな
い。したがって、これらは薄膜MOSトランジスタで構
成し、センス動作を高速化することができる。
【0141】プリチャージ信号PCBは、待機時には高い
電位(>VDD1/2)である。そこで、プリチャージ回路を
構成するトランジスタMN11-MN13は厚ゲート酸化膜を有
するMOSで構成し、トンネルリーク電流を防止する。
なお、ソースとドレインが同電位なので高しきい値であ
る必要はない。
【0142】入出力ゲートYGを構成するトランジスタMN
14,MN15も厚膜MOSトランジスタで構成する。これら
のトランジスタのゲートにはカラムデコーダの出力YSが
入力されており、待機時には接地レベルにあるからであ
る。
【0143】図45は、図43のセンスアンプ回路43
05の詳細を示す。入力信号のうち、Ai,Ajはアドレス
信号、φはタイミング信号である。一般のメモリではメ
モリアレイが複数のサブアレイに分割されているため、
選択されたサブアレイのセンスアンプのみを動作させる
ためにアドレス信号(通常はロウアドレス信号のうち上
位の数ビット)が必要である。NANDゲートNA1及びイン
バータIV1,IV2は薄膜MOSトランジスタで構成する。
待機時にはAi,Aj,φは‘L’,SANも‘L’,SAPは
‘H’であるから、トンネルリーク電流を防止するため
に、NA1とIV1の電源側、IV2の接地側と入力にスイッチ
を入れて待機時の電源をカットする。また、SAN,SAPの
レベルを保持するためにレベルホールド回路LH1,LH2を
設ける。
【0144】NCS,PCSのプリチャージ回路は、厚膜MO
Sトランジスタとする。駆動トランジスタMN20,MP20は
厚膜MOSトランジスタとする。これらのトランジスタ
のソース、ドレイン、ゲートは待機時には全て異なる電
位にあるので、それらの間のリークを防止するためであ
る。
【0145】図46は、図43のメインアンプ4309
の構成例を示す。この例は2段階の差動アンプMA1,MA2
で構成されている。これらのアンプを構成するトランジ
スタは薄膜MOSトランジスタとして増幅動作の高速化
を図る。アンプの入力信号D0,/D0、1段目の出力信号D
1,/D1、2段目の出力回路D2,/D2は、いずれも図示され
ないプリチャージ回路によって、待機時にはH'になっ
ているのでリーク電流が流れないからである。しかし、
活性化トランジスタMN31,MN32は厚膜MOSトランジス
タとして、VSSへのリークを防止する。
【0146】図47は本発明のSRAMの実施例である。基
本的な回路構成は既に述べたROM,DRAMと同様であり詳細
は省略する。ここでは、メモリセル4701の構造につ
いて説明する。メモリセル4701は基本的にはフリッ
プフロップで構成され、これは厚膜MOSトランジスタ
で構成される。
【0147】メモリセル4701を構成するトランジス
タの内、トランスファトランジスタ(アクセストランジ
スタとも呼ぶ)を薄膜トランジスタで構成すると最大値
として(一つのビット線につながれているメモリセルの
数)×(メモリセル一個あたりのゲートリーク電流)だ
けのリーク電流が、ワード線を通じてビット線に流れて
しまうので、ビット線へのノイズの混入と同等の働きを
し、S/Nを悪化させる。したがって、少なくともトラ
ンスファトランジスタは厚膜トランジスタとするのがよ
い。トランスファトランジスタ以外のトランジスタのゲ
ートリークは消費電力の増加にしか関与しないため、消
費電力を重視しないのであれば薄膜MOSトランジスタ
で構成してもよい。一つのビット線につながれるメモリ
セル数が多くなる、すなわち、メモリが大容量になるに
つれ本発明の効果が大きくなる。また、トランスファト
ランジスタのしきい値電圧についても同様のことが言え
る。トランスファトランジスタのしきい値が小さいと、
最大値として(一つのビット線につながれているメモリ
セルの数)×(メモリセル一個あたりのトランスファー
トランジスタのソース・ドレイン間サブスレッショルド
リーク電流)だけのリーク電流が、ビット線に流れる。
これはビット線へのノイズの混入と同等の働きをし、S
/Nを悪化させる。これを防ぐためには、トランスファ
トランジスタのしきい値を高くするとよい。これはたと
えばトランスファトランジスタへのチャネルインプラの
量を変えて調整してもよいし、トランスファトランジス
タのゲート長を少し長めに設計してもよい。
【0148】図48は図47のワードデコーダ470
4、ワードドライバ4702、レベル変換回路4703
の回路例を示す。ワードデコーダは小振幅の信号が入力
される。このため、薄膜MOSトランジスタで構成さ
れ、さらに、待機時のゲートリーク電流をカットするた
めの厚膜MOSトランジスタMN11を有する。ワード線は
大振幅で駆動されるため、ワードドライバはVcc2の
電源電圧で動作する回路となっており、ワードデコーダ
とワードドライバの間にレベル変換回路を有する。レベ
ル変換回路は小振幅から大振幅の信号を形成するため、
基本的に厚膜MOSトランジスタで構成する。基本的に
は図33で説明したもの同様である。
【0149】待機時にはSTBは‘H’となり、電源V
cc1はオフされる。厚膜MOSトランジスタMN12
によってレベル変換回路の出力WL2は‘H’(3.3
V)になり、ワード線WLの電位は‘L’(0.0V)
に固定される。これにより待機時のメモリセルからビッ
ト線への電流漏れを防いでいる。
【0150】以上のワードデコーダ4704、ワードド
ライバ4702、レベル変換回路4703の構成は先に
述べたSRAMやROMにおいても基本的には同様であ
る。
【0151】図49は図43のセンスアンプ・ライト回
路4705の具体的回路の詳細を示す。データの保持に
はビット線電位は影響しないので、待機時には電源Vc
c1をオフにすればよい。このセンスアンプ・ライト回
路は薄膜MOSトランジスタ回路で構成される。
【0152】
【発明の効果】本発明の半導体集積回路装置によれば、
回路動作速度を犠牲にすることなく、待機時の消費電力
を小さくすることが可能になり、実用的な効果が大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体集積回路装置を製造する一実施
例を示す断面図である。
【図2】本発明の半導体集積回路装置を製造する他の一
実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の半導体集積回路装置の一実施例を示す
平面図である。
【図4】図3のA−A'の断面図である。
【図5】本発明の実施例の回路図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図10】通常のMOSトランジスタおよびゲート絶縁
膜にトンネル電流が流れるMOSトランジスタの典型的
電流特性である。
【図11】ゲート絶縁膜の厚さとゲート電流密度の関係
を表すグラフ図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図14】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図15】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図16】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図17】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図18】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図19】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図20】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図21】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図22】本発明の集積回路チップの平面図。
【図23】本発明の他の実施例である集積回路チップの
平面図。
【図24】本発明の他の実施例である集積回路チップの
平面図。
【図25】本発明の他の実施例である集積回路チップの
平面図。
【図26】本発明の他の実施例である集積回路チップの
平面図。
【図27】本発明の降圧回路の回路図。
【図28】本発明の他の実施例である降圧回路の回路
図。
【図29】本発明の他の実施例である降圧回路の回路
図。
【図30】入出力回路の回路図。
【図31】レベルホールド付レベル変換回路の回路図。
【図32】他のレベルホールド付レベル変換回路の回路
図。
【図33】スタンバイ制御回路の回路図。
【図34】本発明のマイクロコンピュータのブロック
図。
【図35】入出力回路の断面図。
【図36】本発明のマスクROMの回路図。
【図37】本発明のマスクROMの他の回路図。
【図38】図37のマスクROMの部分断面図。
【図39】本発明のマスクROMの他の回路図。
【図40】図39のマスクROMの部分断面図。
【図41】本発明のマスクROMの他の回路図。
【図42】図41のマスクROMの部分断面図。
【図43】本発明のDRAMの回路構成図。
【図44】図43のセンスアンプの回路図。
【図45】図43のセンスアンプ駆動信号発生回路の回
路図。
【図46】図43のメインアンプの回路図。
【図47】本発明のSRAMの回路図。
【図48】図47のワードデコーダ、ワードドライバ、
レベル変換回路を示す回路図。
【図49】図47のセンスアンプ及びライト回路を示す
回路図。
【図50】本発明のn型MOSトランジスタの要部拡大
断面図。
【符号の説明】
101…n型シリコン基板、102…素子分離絶縁領
域、103,104…n型不純物層、105…熱酸化
膜、106…ポリシリコン層、107…ゲート電極保護
膜、108…ゲート電極、109,109L…p型導電
層、110…サイドウォール・スペーサ、111…熱酸
化膜、112…ポリシリコン、113…酸化シリコン、
114…ゲート電極、115…p型ソース・ドレイン領
域、116…層間絶縁膜、117…第1の金属配線層、
201…n型シリコン基板、202…素子分離絶縁領
域、203,204…n型不純物層、205…熱酸化
膜、206…ポリシリコン層、207,208…n型ポ
リシリコン、207a,208a…リンイオン、209
…シリコン酸化膜、210,211…ゲート電極、21
2,213…p型導電層、214…層間絶縁膜、215
…第1の金属配線層、5101…n型シリコン基板、5
102…素子分離絶縁領域、5103,5104…n型
不純物層、5105…熱酸化膜、5106…ポリシリコ
ン層、5107…ゲート電極保護膜、5108…ゲート
電極、5109,5109L…n型導電層、5110…
サイドウォール・スペーサ、5111…熱酸化膜、51
12…ポリシリコン、5113…酸化シリコン、511
4…ゲート電極、5115…n型ソース・ドレイン領
域、5116…層間絶縁膜、5117…第1の金属配線
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/10 481 H01L 27/10 381 27/108 H03K 19/094 B 27/11 27/112 H03K 19/00 19/0948 (72)発明者 堀口 真志 神奈川県川崎市多摩区中野島六丁目29番2 号 207号室 Fターム(参考) 5F048 AB01 AB03 AB04 AC01 BB03 BB06 BB07 BB16 BB18 BC06 BC20 BD04 BD10 BE03 BE04 BF07 BF11 BF16 BG12 DA18 DA27 5F083 AD00 BS27 CR02 GA05 GA06 LA03 LA04 LA05 LA06 LA09 5J056 AA03 BB17 BB49 CC00 CC14 CC21 DD13 DD29 EE06 FF07 FF08 GG09 HH00 KK02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一シリコン基板に異なる厚さのゲート絶
    縁膜を有する複数のMOSトランジスタを形成する半導
    体装置の製造方法であって、上記異なる厚さのゲート絶
    縁膜は別々に被着される半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】同一シリコン基板に異なる厚さのゲート絶
    縁膜を有する複数のMOSトランジスタを形成する半導
    体装置の製造方法であって、厚さの厚いゲート絶縁膜を
    厚さの薄いゲート絶縁膜よりも先に形成する半導体装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】同一シリコン基板にゲート絶縁膜とゲート
    絶縁電極の積層構造を有するMOSトランジスタを複数
    有し、上記複数のMOSトランジスタのうちには第1M
    OSトランジスタと第2MOSトランジスタとを含み、
    上記第1MOSトランジスタのゲート絶縁膜厚は上記第
    2MOSトランジスタのゲート絶縁膜厚よりも大きい半
    導体装置の製造方法であって、 上記第1MOSトランジスタのゲート絶縁膜及びゲート
    電極をそれぞれ形成するための第1層及び第2層を形成
    し、 上記第1層と上記第2層を整形して、上記第1MOSト
    ランジスタのゲート絶縁膜及び上記ゲート電極を形成
    し、上記形成された上記第1MOSトランジスタのゲー
    ト絶縁膜及び上記ゲート電極以外の上記第1層及び上記
    第2層を除去し、 上記第2MOSトランジスタのゲート絶縁膜及びゲート
    電極をそれぞれ形成するための第3層及び第4層を形成
    し、 上記第3層と上記第4層を整形して、上記第2MOSト
    ランジスタのゲート絶縁膜及び上記ゲート電極を形成す
    る半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上記第1MOSトランジスタのゲート絶縁膜厚は10n
    mであり、上記第2MOSトランジスタのゲート絶縁膜
    厚は3.5nmである半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3において、 上記第1層と第2層は酸化膜層である半導体装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記第1MOSトランジスタの側壁に誘電体層を設ける
    半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、 上記誘電体層は窒化シリコンである半導体装置の製造方
    法。
JP2003102835A 1996-04-08 2003-04-07 半導体装置の製造方法 Withdrawn JP2003338560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003102835A JP2003338560A (ja) 1996-04-08 2003-04-07 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8512496 1996-04-08
JP8-85124 1996-04-08
JP2003102835A JP2003338560A (ja) 1996-04-08 2003-04-07 半導体装置の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1997536055 Division 1997-04-08

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003338560A true JP2003338560A (ja) 2003-11-28

Family

ID=29713532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003102835A Withdrawn JP2003338560A (ja) 1996-04-08 2003-04-07 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003338560A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323295A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Asahi Kasei Microsystems Kk ラッチ回路及びフリップフロップ回路
JP2008546168A (ja) * 2005-05-13 2008-12-18 モスエイド テクノロジーズ コーポレイション 論理セルのセル隣接により形成された信号バスを有する集積回路
JP2011216922A (ja) * 2011-08-05 2011-10-27 Renesas Electronics Corp 半導体集積回路装置
JPWO2011125230A1 (ja) * 2010-04-09 2013-07-08 富士通株式会社 半導体装置、半導体装置の試験方法及び試験プログラム
JP2013254968A (ja) * 2013-07-19 2013-12-19 Renesas Electronics Corp 半導体集積回路装置
US8683414B2 (en) 2005-06-07 2014-03-25 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device with independent power domains
JP2014057053A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2014057298A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の駆動方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323295A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Asahi Kasei Microsystems Kk ラッチ回路及びフリップフロップ回路
TWI414149B (zh) * 2005-05-13 2013-11-01 Mosaid Technologies Inc 具有以邏輯單元之單元拱台形成信號匯流排之積體電路
JP2008546168A (ja) * 2005-05-13 2008-12-18 モスエイド テクノロジーズ コーポレイション 論理セルのセル隣接により形成された信号バスを有する集積回路
KR101281440B1 (ko) * 2005-05-13 2013-07-02 모사이드 테크놀로지스 인코퍼레이티드 로직 셀들의 셀 접합부에 의해 형성된 신호 버스를 구비한집적 회로
US9455699B2 (en) 2005-06-07 2016-09-27 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
US8683414B2 (en) 2005-06-07 2014-03-25 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device with independent power domains
US9087818B2 (en) 2005-06-07 2015-07-21 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device with independent power domains
US10014320B2 (en) 2005-06-07 2018-07-03 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
US10446581B2 (en) 2005-06-07 2019-10-15 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
US10896919B2 (en) 2005-06-07 2021-01-19 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
JP5314190B2 (ja) * 2010-04-09 2013-10-16 富士通株式会社 半導体装置、半導体装置の試験方法及び試験プログラム
JPWO2011125230A1 (ja) * 2010-04-09 2013-07-08 富士通株式会社 半導体装置、半導体装置の試験方法及び試験プログラム
JP2011216922A (ja) * 2011-08-05 2011-10-27 Renesas Electronics Corp 半導体集積回路装置
JP2014057053A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2014057298A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の駆動方法
JP2013254968A (ja) * 2013-07-19 2013-12-19 Renesas Electronics Corp 半導体集積回路装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5232816B2 (ja) 半導体集積回路装置
US7633315B2 (en) Semiconductor integrated circuit device
US8203868B2 (en) Semiconductor memory device
JP5057430B2 (ja) 半導体集積回路とその製造方法
KR101252997B1 (ko) 반도체 집적 회로 장치
US7589993B2 (en) Semiconductor memory device with memory cells operated by boosted voltage
US20050276094A1 (en) Semiconductor memory
JP2003338560A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2008085348A (ja) 半導体集積回路装置
JP2007194649A (ja) 半導体集積回路装置
Sagario et al. Design of single poly flash memory cell with power reduction technique at program mode in 65nm CMOS process
JP2005192234A (ja) 半導体集積回路装置と半導体装置の製造方法
JP5914725B2 (ja) 半導体集積回路装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061226

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070214

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070214