JP2003335881A - 生分解性発泡体シート - Google Patents

生分解性発泡体シート

Info

Publication number
JP2003335881A
JP2003335881A JP2002149288A JP2002149288A JP2003335881A JP 2003335881 A JP2003335881 A JP 2003335881A JP 2002149288 A JP2002149288 A JP 2002149288A JP 2002149288 A JP2002149288 A JP 2002149288A JP 2003335881 A JP2003335881 A JP 2003335881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
resin
mass
biodegradable
polycaprolactone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002149288A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Jinno
文夫 神野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2002149288A priority Critical patent/JP2003335881A/ja
Publication of JP2003335881A publication Critical patent/JP2003335881A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、生分解性、クッション性にすぐれ、
画質のすぐれた画像をプリントできる記録シート用基材
として有用な生分解性発泡シートの提供。 【解決手段】 ポリカプロラクトン(PCL)或はPC
Lと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物からなる生分解
性樹脂100質量部に対して、2〜30質量部のポリオ
レフィンを混合した樹脂組成物からシート状体を作製
し、それを発泡させて(好ましくは放射線照射)、平均
気泡径が0.1〜20μmの独立気泡を1.1〜20倍
の発泡倍率で、シート内に分布させた生分解性発泡シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性発泡シー
トに関するものである。さらに詳しく述べるならば、本
発明は、ポリカプロラクトンを含む生分解性シートであ
って、その全体に分布している微細な独立気泡を有する
生分解性発泡シートに関するものである。この生分解性
発泡シートは、ビデオプリンター用受像紙の基材等に有
用なものであって、断熱性、成形性、耐熱性、使用時の
物性、廃棄後の生化学的分解性等の点においてバランス
のとれたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオプリンター用受像紙の基材
に用いられるシートとして、ポリエステル樹脂中に、そ
れに非相溶な熱可塑性樹脂、代表的にはポリプロピレン
を配合して微細に分散し、この混合樹脂をフィルムに成
形し、それを二軸延伸することにより製造されている。
このシート中には微細気泡が分布しており、得られたシ
ートは白色不透明なポリエステルベースのシートであ
る。このようなシートは、シート中に空隙を分布させる
ことによって、プリント時にシートに付与される力に対
するクッション性が向上し、印字適性、走行性等が付与
されているものである。
【0003】従来、上記の多孔質シートを形成する主成
分樹脂として、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポ
リオレフィン系樹脂を用いることが主流をなしている。
しかし、このような樹脂から製造されたシートは、廃棄
する際、その量が大きく、かつそれを埋設すると半永久
的に地中に残留し、またそれが投棄された揚合は景観を
損なうという問題を生じている。そこで、これらの問題
を解決するために、近年、生分解性樹脂が注目されてい
る。ここに生分解性樹脂とは、材料としての使用時には
汎用のプラスチックスとほぼ同等の物性を示すが、廃棄
後、土表面、土壌中、堆肥中、活性汚混中、水中等の自
然環境下においては速やかにバクテリアやカビ等の微生
物により生化学的に、又は温度、湿度、光等の自然条件
により、分解して原資化され得る高分子化合物をいい、
これは、微細に分解され、ものによっては最終的には二
酸化炭素と水になるものである。
【0004】従来、生分解性樹脂としては、上記諸要求
を満足させるために、特定の脂肪族ポリエステル系生分
解性樹脂の他に、澱粉−EVOH(エチレン−ビニルア
ルコール共重合体)系樹脂、EVOH系樹脂−脂肪族ポ
リエステル系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂−ポリオ
レフィン系樹脂等、並びにこれらのブレンドからなる樹
脂組成物が知られており、これらの樹脂又は樹脂組成物
は、シート等の各種の形状に成形されて実用に供されて
いる。しかし、実用上シートとして要求される物性、廃
棄後に要求される生化学的分解性等、およびシートの製
造時に要求される成形性において、バランスの優れた実
用可能な生分解性シートは未だ報告されていない。
【0005】ところが、これら生分解性樹脂であって
も、結晶性が高いもの、及びウレタン結合を樹脂分子内
に導入したものでは、通常微生物による生分解性が低下
することが認められている。このことは、樹脂の非晶部
分から生分解が進み、結晶部分は分解しにくく、未分解
のまま残りやすいことが知られていること、及びポリオ
ールとして生分解性に優れているポリカプロラクトンポ
リオールを用いても、ポリイソシアネートとしてヘキサ
メチレンジイソシアネートを用いたカプロラクトン系の
ポリウレタンの生分解性は、それをJIS K6950
で規定されている活性汚泥中での分解試験で評価する
と、殆ど分解が認められないという結果になることから
も明かである。このような傾向は、比較的低密度のウレ
タン結合含有樹脂においても認められていることから、
本来生分解性のあるポリエステル樹脂であっても、それ
を高分子量化するためにポリエステル構造中に導入され
た、数質量%程度の少量のウレタン結合の存在が、その
生分解性を低下させる原因になっていることが多い。事
実、数平均分子量10,000程度のコハク酸系のポリ
エステル樹脂の分子4〜5個を、その分子末端水酸基
を、ポリイソシアネートを用いて連結して、数平均分子
量が40,000〜50,000になるように高分子量
化すると、得られたポリエステル樹脂の生分解性を、J
IS K6950で規定されている活性汚泥中における
分解試験により評価すると、それは難分解性という評価
結果になる。特開平8−188706号公報には、生分
解性樹脂として知られているポリカプロラクトン(以
下、PCLと略称することがある)80〜100質量%
と、生物によって産出される生分解性直鎖状ポリエステ
ル系樹脂20〜0質量%との混合物100質量部に対し
て、滑剤0.3〜0.8質量部を配合して組成物を調製
し、この組成物を成形して得られた生分解性プラスチッ
クシートが開示されている。しかし、このシートは成形
時の機械的強度に問題があり、シートを量産することは
困難であるばかりか、このシートから製造された袋は、
生ゴミと共にコンポスト化装置に投入しても袋の生化学
的分解に100日もかかり、これでは分解速度が十分速
いとは言えない。
【0006】また、これらの生分解性材料を使用して多
層シートを成形する場合に、脂肪族ポリエステル樹脂1
00質量部に対してポリカプロラクトンを1〜200質
量部を配合した生分解性ポリエステル樹脂の層は、シー
トのMD方向(長手方向、引っ張り方向、巻き取り方
向)に高い強度を示すが、TD方向(MDと直角方向)
の強度が十分でないと言う問題がある。
【0007】またビデオプリンター用受像紙の基材等と
して使用されるシート材料は、高い断熱性を有すること
が必要であり、断熱性を高める方法として顔料を添加し
て延伸することによりシート中に多数の微細なボイドを
形成する方法が一般的に行われている。しかし、この方
法では生分解性樹脂の結晶化が促進され、生分解性を低
下させる原因となる。また、発泡体化する技術としてポ
リカプロラクトン樹脂中に熱分解性の発泡剤を混合した
後に、放射線照射によりゲル化し、加熱して発泡させる
方法が特開平11−279311号公報に記載されてい
る。しかし、この方法では発泡体の気泡径は100μm
〜1cm程度と大きくなるため、写真画像を形成する基
材の表面が粗くなり、画質を低下させる原因となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性に優
れ、生分解速度が速く、画質の良好な画像を受像でき、
ビデオプリンター用受像紙の基材等に有用な生分解性発
泡体シートを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の問題点について鋭意検討した結果、シートの原料とし
て、ポリカプロラクトン単独又はポリカプロラクトンと
脂肪族ポリエステル樹脂との組成物に、それに非相溶な
ポリオレフィンを2〜30質量%含有させたものを用
い、これから得られたシートに、放射線処理を施して発
泡させることによって得られる生分解性発泡シートが、
従来技術の問題点を解決しうることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】本発明の生分解性発泡シートは、ポリカプ
ロラクトン或はポリカプロラクトンと脂肪族ポリエステ
ル樹脂との混合物からなる生分解性樹脂と、この生分解
性樹脂に対して非相溶性を有するポリオレフィン樹脂と
を含む樹脂組成物からなるシート状体であって、前記樹
脂組成物中の前記ポリオレフィン樹脂の含有量が、前記
生分解性樹脂100質量部に対して2〜30質量部であ
り、前記シート状体の全体にわたって独立気泡が分布し
ていて、この独立気泡の平均気泡径が0.1〜20μm
であり、かつ、前記独立気泡の発泡倍率が1.1〜20
であることを特徴とする。本発明の生分解性発泡シート
において、前記独立気泡が、前記樹脂組成物から形成さ
れたシート状体に、放射線照射を施すことによって形成
されたものであることが好ましい。本発明の生分解性発
泡シートにおいて、前記独立気泡が、前記樹脂組成物か
ら形成されたシート状体に、50〜150℃の温度にお
いて放射線照射を施すことによって形成されたものであ
ることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の生分解性発泡シートは、
例えばビデオプリンター用等の受像紙の基材、特に昇華
型、溶融型等の感熱転写用受像紙の基材として、十分に
高濃度な画像の受容性を呈するが、このことは、シート
中の微細気泡によるクッション性と断熱性が有効に作用
していることを示している。これらの特性を満足するた
めには、微細気泡が扁平化せず、球状もしくは楕円球状
で残存していることが好ましい。このような発泡シート
を得るためには、特定の温度で樹脂組成物シートに放射
線を照射して樹脂組成物の放射線分解による気泡の形成
とゲル化による強度の向上を同時に達成することが好ま
しい。
【0012】本発明で使用するポリカプロラクトンは、
例えばアルコールなどの活性水素を開始剤として用い、
ε−カプロラクトンを常法の開環重合により重合させる
ことにより得られるものである。前記開始剤の官能基数
には、特に制限はなく、アルコールとしては、例えばメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、tert−ブチルアルコール、イソペンチルアル
コール、tert−ペンチルアルコール、n−ヘキシル
アルコール、n−オクチルアルコール、ラウリルアルコ
ール、セチルアルコール、シクロペンタノール、シクロ
ヘキサノール、アリルアルコール、クロチルアルコー
ル、メチルビニルカルビノール、ベンジルアルコール、
1−フェニルエチルアルコール、トリフェニルカルビノ
ールまたはシンナミルアルコール等の1価アルコール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジオール等の2価アルコール類、及びト
リメチロールプロパン、グリセリン等の3価アルコール
類等が示される。中でも2価アルコール又は3価アルコ
ールなどが好ましく使用される。ポリカプロラクトンの
分子量は、低分子量から高分子量まで広い範囲にわたり
使用できるが、低分子量のポリカプロラクトンを使用し
た場合は、樹脂組成物の溶融粘度が低下し、成形性が向
上する等のメリットが得られるが、混練樹脂の耐熱性及
び得られるシートの機械強度が不十分であるため、その
添加量が制限される。しかし高分子量のポリカプロラク
トンを使用すると、得られるシートの耐熱性、機械特
性、生分解性をいずれも高くバランスさせることが可能
であるので、その配合率を多くすることができる。ポリ
カプロラクトンの数平均分子量は1,000〜1,00
0,000であることが好ましいが、効率的な橋かけの
点で5,000〜500,000であることが好まし
く、より好ましくは10,000〜200,000であ
る。また、本発明に使用されるポリカプロラクトンは、
ε−カプロラクトンの単独重合体以外に、ε−カプロラ
クトンとともに、バレロラクトン、グリコリド、ラクチ
ドなどのコモノマー構成単位を、例えば20モル%以下
の含有量で含む共重合体も使用可能である。上記分子量
1,000〜1,000,000のポリカプロラクトン
は、JIS K6726の規定による相対粘度1.15
〜2.80を有するものであり、特に好ましくは1.5
0〜2.80を有するものが用いられる。市販のポリカ
プロラクトンとしては、プラクセル(商標、ダイセル化
学社製)等が挙げられる。
【0013】本発明では生分解性を促進させる目的で、
ポリカプロラクトンと脂肪族ポリエステル樹脂とを併用
することが出来る。ポリカプロラクトンと併用する脂肪
族ポリエステルについては特に限定はないが、融点が1
00℃以上で、熱可塑性を有し、生分解性に優れるもの
を用いることが好ましい。脂肪族ポリエステル樹脂の一
つは、低分子脂肪族ジカルボン酸と低分子脂肪族ジオー
ルとのポリエステルであり、例えば炭素原子数1〜10
の直鎖又は分岐脂肪族ジオールと、炭素原子数1〜10
の直鎖又は分岐脂肪族ジカルボン酸からのポリエステル
を用いることが好ましい。脂肪族ポリエステル樹脂中の
ジオール含有量は、20質量%〜70質量%であること
が好ましく、かつ脂肪族ジカルボン酸の含有量は30質
量%〜80質量%であることが好ましい。具体的には、
コハク酸と1,4−ブタンジオールから得られるポリエ
ステル樹脂、コハク酸とエチレングリコールから得られ
るポリエステル樹脂、シュウ酸とネオペンチルグリコー
ルから得られるポリエステル樹脂、シュウ酸と1,4−
ブタンジオールから得られるポリエステル樹脂、及びシ
ュウ酸とエチレングリコールから得られるポリエステル
樹脂等が例示できるが、特に好ましいものはコハク酸と
1,4−ブタンジオールから得られるポリエステル樹脂
である。脂肪族ポリエステル樹脂の好ましい数平均分子
量は、1,000〜500,000であり、より好まし
くは20,000〜500,000であり、更に好まし
くは40,000〜500,000の範囲のものであ
る。脂肪族ポリエステル樹脂の他の例としては、合成ポ
リ乳酸等の生分解性のポリエステル樹脂、前記特開平9
−235360号、同9−233956号各公報記載の
三元共重合体の脂肪族ポリエステル、特開平7−177
826号公報記載の乳酸とヒドロキシカルボン酸共重合
体、ε−カプロラクトンとε−カプロラクタムより合成
されるポリアミドエステル樹脂、ポリアミノ酸樹脂等が
挙げられる。ポリ乳酸樹脂の市販品としては、ECOP
LA(商標、カーギル社製)、ラクテイ(商標、島津製
作所製)等が挙げられる。発泡シートにおける脂肪族ポ
リエステルの配合比は、ポリカプロラクトン100質量
部に対して脂肪族ポリエステル100質量部以下である
ことが好ましい。脂肪族ポリエステルをこれより多く配
合すると十分な発泡性を示さない場合がある。
【0014】またウレタン結合を含む脂肪族ポリエステ
ル樹脂としては、前記脂肪族ポリエステル樹脂のうちの
低分子量脂肪族ポリエステル樹脂を、脂肪族ジイソシア
ネート化合物により高分子量化したものが好ましく用い
られる。前記脂肪族ジイソシアネート化合物としては、
へキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ートメチルエステル{OCN−(CH−CH(−
NCO)(−COOCH)}、トリメチルへキサメチ
レンジイソシアネート等が例示されるが、中でもへキサ
メチレンジイソシアネートを用いることが好ましい。ま
たウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル樹脂の好まし
い数平均分子量としては、20,000以上、更に好ま
しくは40,000以上の範囲である。市販のウレタン
変性ポリエステル樹脂としては、例えば、ビオノーレ
(商標、昭和高分子株式会社製)等を例示することがで
きる。
【0015】上記ポリカプロラクトン或はポリカプロラ
クトンと生分解性ポリエステル樹脂との混合物からなる
生分解性樹脂には、それらと非相溶性のオレフィン樹脂
が、生分解性樹脂100質量部に対して2〜30質量部
の含有量で含まれさらに、必要に応じて他の樹脂添加剤
が含まれていてもよい。この樹脂添加剤としては、可塑
剤、熱安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、核剤、光分
解剤、生分解促進剤、酸化防止剤、自動酸化剤、紫外線
安定剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、流滴剤、架橋
剤、抗菌剤、防臭剤、充填剤、着色剤、及び/又は澱粉
が含まれていてもよい。前記生分解性樹脂に対して非相
溶性のポリオレフィンの添加により、それが発泡核とな
り巨大発泡の形成を抑止して均一な発泡体を得ることが
できる。前記非相溶ポリオレフィンとしては、例えば、
エチレン共重合体やその他のポリオレフィンが用いられ
る。本発明に用いられる樹脂組成物中には、前記樹脂成
分とは異なる樹脂、例えば水素添加スチレン−ブタジエ
ンゴム、ポリウレタン、ポリアミド、ポリヒドロキシブ
チレート等の1種以上を含んでいてもよい。本発明の樹
脂組成物に、特に、光分解促進剤、自動酸化剤等を添加
すると、所望の期間経過の頃に本発明のシートに脆性を
付与する上で好ましい。
【0016】本発明において、シート形成用樹脂組成物
に含まれるポリオレフィンは、非晶質であることが好ま
しく、この非晶質ポリオレフインは、例えば20〜80
モル%のエチレン、及び/又はプロピレン単位と、他の
ポリオレフィン単位(例えば、n−ブテン、n−ヘキセ
ン、n−オクテンなど)と付加共重合したものを用いる
ことが好ましく、より好ましくは、エチレン及び/又は
プロピレンの含有率は40〜60モル%である。エチレ
ンもしくはプロピレン単位のモル分率が20モル%未満
の場合、得られる共重合体には、250℃を超えるTg
を有するポリオレフィンと同様の問題(例えば脆化して
加工性が低下することなど)が生じることがある。一
方、それが80モル%を超える場合には、得られる共重
合体には、Tgが25℃に満たないポリオレフィンと同
様の問題(例えば柔らかすぎて強度が不十分となること
など)が生じることがある。
【0017】本発明で用いる非晶質ポリオレフィンのメ
ルトフローインデックス(MFI)は、通常2〜30m
l/10分であることが好ましく、より好ましくは5〜
25ml/10分である。MFIが2ml/10分未満
の場合、得られる非晶質ポリオレフィンの生分解性樹脂
中における分散性が不十分になり、シート中に生成する
独立気泡の粒径が過大になり、それに伴い、得られるシ
ートにおいて、隠蔽性のむらが顕著になり、延伸時の破
断がしばしば誘起されるなどの問題が生ずることがあ
る。一方、MFIが30ml/10分を超える場合に
は、得られるシート中の独立気泡生成能が低下すると同
時に、密度の均一性のコントロールが困難となり、生産
性が悪化することがある。
【0018】本発明で用いる非晶質ポリオレフィンの質
量平均分子量は、1,000〜30,000であること
が好ましく、より好ましくは3,000〜10,000
の範囲内である。質量平均分子量が1,000未満の場
合、MFIが30ml/10分を超える湯合と同様の問
題を生ずることがある。また、質量平均分子量が30,
000を超える場合には、MFIが2ml/10分未満
の場合と同様の問題を生ずることがある。
【0019】本発明においてシート形成用樹脂組成物中
に必要により含まれる可塑剤としては、脂肪族二塩基酸
エステル、フタル酸エステル、ヒドロキシ多価カルボン
酸エステル、ポリエステル系可塑剤、脂肪酸エステル、
エポキシ系可塑剤またはこれらの混合物が挙げられる。
たとえば、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DO
P)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソデ
シル(DIDP)等のフタル酸エステル、アジピン酸−
ジ−2−エチルへキシル(DOA)、アジピン酸ジイソ
デシル(DIDA)等のアジピン酸エステル、アゼライ
ン酸−ジ−2−エチルへキシル(DOZ)等のアゼライ
ン酸エステル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルへキ
シル、アセチルクエン酸トリブチル等のヒドロキシ多価
カルボン酸エステル、ポリプロピレングリコールアジピ
ン酸エステル等のポリエステル系可塑剤であり、これら
は一種または二種以上の混合物で用いられる。好ましく
は、アゼライン酸−ジ−2−エチルへキシル(DOZ)
が挙げられる。これら可塑剤の添加量としては、ポリカ
プロラクトン、又はポリカプロラクトンと脂肪族ポリエ
ステル樹脂との混合物の100質量部に対して、3〜3
0質量部の範囲内にあることが好ましく、さらに好まし
くは5〜15質量部である。この添加量が3質量部未満
であると、可塑剤添加による破断伸びや衝撃強度の向上
効果が不十分になることがあり、またそれが30質量部
を超えると、可塑剤添加による破断強度及び衝撃強度向
上効果が却って不十分になることがある。
【0020】本発明において、シート形成用樹脂組成物
中に必要により含ませてもよい熱安定剤としては、脂肪
族カルボン酸塩を用いることができる。脂肪族カルボン
酸としては、特に脂肪族ヒドロキシカルボン酸を用いる
ことが好ましい。脂肪族ヒドロキシカルボン酸として
は、乳酸、及びヒドロキシ酪酸等のように天然に存在す
るものを用いることが好ましい。脂肪族カルボン酸の塩
としては、ナトリウム、カルシウム、アルミニウム、バ
リウム、マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、鉛、銀、
銅等の塩が挙げられる。これらは、一種または二種以上
の混合物として用いることができる。熱安定剤の添加量
としては、ポリカプロラクトン、又はポリカプロラクト
ンと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物の合計100質
量部に対して、0.5〜10質量部の範囲内で、用いら
れることが好ましく、より好ましくは、0.5〜5質量
部の範囲内で用いられる。上記範囲内で熱安定剤を用い
ると、得られるシートの衝撃強度(アイゾット衝撃値)
が向上し、破断伸び、破断強度、及び衝撃強度のばらつ
きが小さくなるという効果がある。
【0021】本発明において、樹脂組成物中に必要によ
り含ませてもよい光分解促進剤としては、例えば、ベン
ゾイン類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェ
ノン、及び4,4−ビス(ジメチルアミノ)べンゾフェ
ノンなどのベンゾフェノン誘導体;アセトフェノン、及
びα,α−ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェ
ノン誘導体;キノン類;チオキサントン類;フタロシア
ニンなどの光励起材、アナターゼ型酸化チタン、エチレ
ン−一酸化炭素共重合体、芳香族ケトンと金属塩とから
なる増感剤などが例示される。これらの光分解促進剤は
単一種で用いられてもよく2種以上を併用してもよい。
【0022】本発明において、シート形成用樹脂組成物
中に含有されることが好ましい生分解促進剤には、例え
ば、オキソ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸、などの炭素数2〜6程度のオキ
ソ酸)、飽和ジカルボン酸(例えば、蓚酸、マロン酸、
コハク酸、無水コハク酸、グルタル酸、などの炭素数2
〜6程度の低級飽和ジカルボン酸など)などの有機酸;
これらの有機酸と炭素数1〜4程度のアルコールとの低
級アルキルエステルが含まれる。好ましい生分解促進剤
には、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの炭素数2〜6
程度の有機酸、及び椰子殻活性炭等が含まれる。これら
の生分解促進剤も単一種で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0023】本発明において、樹脂組成物中に必要によ
り含ませてもよい滑剤としては、一般に用いられている
内部滑剤及び/又は外部滑剤を使用することができる。
たとえば、脂肪酸エステル、炭化水素樹脂、パラフィ
ン、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸、脂肪酸アミド、アルキ
レンビス脂肪酸アミド、脂肪族ケトン、脂肪酸低級アル
コールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪
酸ポリグリコールエステル、脂肪族アルコール、多価ア
ルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール、金属石
鹸、変性シリコーン、及びこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。好ましくは、脂肪酸エステル、及び炭化水
素樹脂等が用いられる。上記脂肪酸アミドから適切なも
のを選択する場合には、もちろん樹脂組成物中に含まれ
るポリカプロラクトン及び生分解性脂肪族ポリエステル
樹脂の融点未満の融点を有する脂肪酸アミドを選択する
必要がある。例えば、合成脂肪族ポリエステル樹脂の融
点を考慮して、脂肪酸アミドとしては融点160℃以下
の脂肪酸アミドが選ばれる。上記脂肪酸アミドの中で、
環境汚染を防止する観点から、安全性が高く、且つ、F
DA(米国食品医薬品局)に登録されているエチレンビ
スステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン
酸アミド、及びエルカ酸アミドを用いることが好まし
い。その配合量は、ポリカプロラクトン、又はポリカプ
ロラクトンと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物100
質量部に対し、滑剤を0.05〜5質量部用いることが
好ましく、より好ましくは、0.1〜3質量部である。
滑剤の添加量が0.05質量部未満であると、滑剤添加
効果が不十分になることがあり、またそれが5質量部を
超えると、得られるシートをロールに巻き上げることが
困難になり、その物性も不十分になることがある。滑剤
の市販品としては、リケスターEW−100(商標、理
研ビタミン社製)やへキストワックスOP(商標、ヘキ
スト社製)等が挙げられる。
【0024】また、本発明において、樹脂組成物中に、
必要により含ませてもよいウェッティング剤(湿潤剤)
として用いられる液状滑剤は、融点が70℃以下のもの
を用いることが好ましく、常温で液状のものがより好ま
しく使用される。例えば、流動パラフィン、パラフィン
ワックス,ステアリルアルコール,ステアリン酸等の
他,ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリ
ド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ステア
リルステアレート等のステアリン酸エステル類などを挙
げることができる。
【0025】なお、上記液状滑剤中最も好ましい流動パ
ラフィンは、経口急性毒性(ラット、LD50=5g/
kg)が低く、非常に安全であり、食品衛生法の食品添
加物として認められている。従って、本発明のシートを
廃棄した場合、環境汚染防止の点で非常に好都合の材料
である。上述のごとく滑剤としては液状滑剤を選択した
が、若し固体滑剤を使用する場合は、樹脂組成物を含む
シートの成分の融点が、該固体滑剤の融点よりも高いこ
とが必要であり、この滑剤の融点以下の低温ではその効
果を発現することが困難である。室温において液体であ
る流動パラフィンは、この点において好ましい滑剤であ
る。
【0026】液状滑剤の使用目的は、ポリカプロラクト
ン及び生分解性脂肪族ポリエステル樹脂が、通常ペレッ
トもしくはビーズ状で供給され、これに嵩比重の極めて
低い微粉末シリカ等を均一に混合しようとすると、前記
ペレット又はビーズの表面を可及的にウェットにしてお
くことが好ましいためである。このような目的に使用さ
れる液状滑剤の添加量は、ポリカプロラクトン或はポリ
カプロラクトンと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物1
00質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好
ましく、より好ましくは0.2〜0.7質量部の範囲内
で用いられる。その添加量が3質量部を超えると、液状
滑剤が混合用タンブラーの内面に多量に付着し、べたつ
いて安定な混合が難しくなることがあり、またそれが
0.1質量部未満では、ウェッティング剤としての効果
が充分には発揮できないことがある。
【0027】本発明において、シート形成用樹脂組成物
に、必要として含まれる充填剤としては、微粉末シリ
カ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ホワイトカーボ
ン、石綿、陶土(焼成)、ガラス繊維等が挙げられる。
珪酸カルシウム、微粉末シリカの使用により、原料シー
ト又は製品シートのブロッキング防止性を向上させるこ
とができる。微粉末シリカとしては、湿式法でつくられ
たシリカ、又は、四塩化ケイ素の酸水素焔中での高温加
水分解により製造されたシリカ等が用いられるが、特に
粒径が50nm以下のものを用いることが好ましい。そ
の添加方法としては、本発明に係るポリカプロラクトン
単独、又はポリカプロラクトンと脂肪族ポリエステルと
の混合物を含む樹脂組成物に加熱混練する方法が最も好
ましい。この添加方法においては、樹脂組成物にかなり
の高い剪断力が作用し、シリカの二次凝集粒子がほぐさ
れ、シートのブロッキング防止効果を著しく向上させる
ことができる。なお、微粉末シリカの添加量は、ポリカ
プロラクトン、又はポリカプロラクトンと脂肪族ポリエ
ステル樹脂との混合物100質量部に対して0.1〜3
質量部の範囲内にあることが好ましく、それによって上
記効果を十分に発揮することができる。
【0028】本発明のシートをビデオプリンタ用紙とし
て使用する際には、シートの帯電が問題になるので、導
電性樹脂等の導電性材料やノニオン系、カチオン系また
はアニオン系の帯電防止剤をシート形成用樹脂組成物中
に含ませてもよい。
【0029】本発明において、シート形成用樹脂組成物
中に、必要により含有させてもよい澱粉としては、生澱
粉、加工澱粉及びこれらの混合物が挙げられる。生澱粉
としてはトウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コ
ムギ澱粉、キャッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、
コメ澱粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱
粉、ヒシ澱粉等が挙げられ、加工澱粉としては、物理的
変性澱粉(α−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉
等)、酵素変性澱粉(加水分解デキストリン、酵素分解
デキストリン、アミロース等)、化学分解変性澱粉(酸
処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉
等)、化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル
化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)などが挙げられ
る。上記の中、エステル化澱粉としては、酢酸エステル
化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱
粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱
粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセト酢酸エステ
ル化澱粉など;エーテル化澱粉としては、アリルエーテ
ル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カルボキシメチルエ
ーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、ヒド
ロキシプロピルエーテル化澱粉など;カチオン化澱粉と
しては、澱粉と2−ジエチルアミノエチルクロライドの
反応物、澱粉と2,3−エポキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライドの反応物など;架橋澱粉として
は、ホルムアルデヒド架橋澱粉、エピクロルヒドリン架
橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架橋澱粉などが
挙げられる。上記澱粉の添加量には格別の限定はない
が、生分解性向上という添加目的を効果的に達成するた
めには、ポリカプロラクトン或はポリカプロラクトンと
脂肪族ポリエステル樹脂の混合物100質量部に対し
て、10〜80質量部用いることが好ましく、25〜5
0質量部の範囲内で用いられることがより好ましい。
【0030】本発明の生分解性発泡シートが受像紙の基
材として使用されたときには、精細な画像を得るという
観点から、白色で高い隠蔽度を備えていることが好まし
い。かかる物性を付与するため、シート用樹脂組成物に
蛍光増白剤を含有させることが好ましい。本発明に有用
な蛍光増白剤としては、波長400〜700nmにおい
て蛍光ピークを示すものであれば種類を問わないが、好
適なものとしては、ユピテックスOB(商標、チバガイ
ギー社)、OB−1(商標、イーストマン社)およびミ
カホワイト(商標、日本化薬−三菱化学)等の市販品が
挙げられる。蛍光増白剤の本発明のシート中の含有量
は、0.3質量%以下であることが好ましく、より好ま
しくは0.01〜0.3質量%であることが好ましい。
蛍光増白剤の含有量が0.3質量%を超えると、原料コ
ストが増加する上、増白剤による白色度改良の効果が飽
和する傾向がある。一方、蛍光増白剤の含有量が0.0
1質量%未満では、白色度の改良が不十分となる場合が
ある。さらに好ましい蛍光増白剤の含有量は、0.01
〜0.25質量%である。
【0031】シートの白色度をさらに高めるため、シー
ト形成用樹脂組成物中に白色無機粒子を併用することも
有効である。白色無機粒子としては、酸化チタン、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられるが、これらの
中でも、粒径が小さく粒状である酸化チタンが画像受容
性の点で好ましい。
【0032】本発明において生分解性樹脂含有樹脂組成
物中に配合することのできる酸化チタン粒子の結晶形態
は、アナターゼ型及びルチル型のいずれでもよいが、白
色度および耐候性の点からアナターゼ型酸化チタン粒子
を用いることが好ましい。さらに酸化チタン粒子のポリ
エステルへの分散性向上および耐候性向上を目的とし
て、粒子の表面をアルミニウム、ケイ素、亜鉛等の酸化
物および/または有機化合物で処理したものも用いるこ
とができる。
【0033】酸化チタン粒子の平均粒径は0.2〜0.
5μmの範囲内にあることが好ましい。平均粒径が0.
2μm未満であったり、0.5μmを超えたりすると、
得られるシートの隠蔽度が不十分になり、光線透過の防
止が不十分となる傾向がある。また、酸化チタン粒子の
添加量は、樹脂組成物の合計質量に対して通常1〜20
質量%である。粒子の添加量が1質量%未満では、得ら
れるシートの隠蔽度が不十分となり、光線透過防止性が
不十分となる傾向がある。粒子の添加量が20質量%を
超えると、シート製膜時に破断を生じやすくなったり、
得られたシートの機械的強度が不十分になる傾向があ
る。
【0034】ポリカプロラクトン或はポリカプロラクト
ンと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物からなる生分解
性樹脂、及びそれと非相溶性のポリオレフィン及び必要
に応じて添加される添加剤との混練方法としては、一般
的な方法が好ましく使用でき、具体的には各成分のペレ
ット又は粉体、或は固体の細片等を、へンシェルミキサ
ー又はリボンミキサーで乾式混合し、この混合物を単軸
又は2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、又
はミキシングロールなど溶融混合機に供給して溶融混練
することができる。また、液状のポリカプロラクトンを
添加する場合でも、同様の方法で混練することができ
る。例えば、本発明に用いられる樹脂組成物の一例の製
造方法について説明すると、先ずポリカプロラクトン、
又はポリカプロラクトンと脂肪族ポリエステルとの混合
物と、好ましくは液状滑剤とをタンブラーに入れて10
〜20分間攪拌混合し、これに、好ましくは脂肪酸アミ
ドを添加し、さらに、これに好ましくは微粉末シリカ及
び澱粉を加えて、更に20〜30分間攪拌混合する。そ
の後、得られた樹脂組成物を単軸或いは2軸押出機等に
より、140〜210℃程度の温度で溶融混練し、各種
添加剤を含む樹脂組成物の粉末又はペレットを得ること
ができる。
【0035】脂肪族ポリエステル樹脂とポリカプロラク
トンとを混練する場合は、両者に相溶性の有ることが、
混練により得られる樹脂組成物の機械特性を高めるため
には好ましいが、両者に相溶性が無い場合は、例えば、
脂肪族ポリエステルとポリカプロラクトンとの共重合体
等のような相溶化剤、或は両者の中間の極性を有する樹
脂等を添加することが好ましい。
【0036】本発明に係る放射線照射処理に使用される
放射線源としては、α線、β線、γ線、X線、電子線、
紫外線等を使用することができるが、コバルト60から
のγ線、電子線、X線がより好ましく、中でも該γ線と
か電子加速器の使用による電子線照射処理が高分子材料
の橋かけ構造導入には最も便利である。放射線を照射す
る際の温度により分解と架橋のバランスが変わってく
る。好適な温度範囲は50〜150℃であり、50℃未
満では分解が進みすぎて強度が得られないことがあり、
温度が150℃より高いと樹脂粘度が下がりすぎて発泡
させた際に気泡径が大きくなりすぎることがある。より
好ましい温度範囲は60〜140℃であり、さらに好ま
しくは70〜140℃である。本発明の微細気泡含有生
分解性樹脂シートの発泡倍率は、1.1〜20であるこ
とが必要であり、好ましくは1.2〜17、さらに好ま
しくは1.5〜15である。発泡倍率が1.1未満で
は、クッション性が劣り、ビデオプリンター用等の受像
紙基材として用いた際、プリント時の印字濃度が低下す
るとともに、単位面積当たりのコストアップとなるため
好ましくない。発泡倍率が20を超えると、製膜時に破
断が頻発し、生産性が劣るようになるので好ましくな
い。
【0037】本発明の生分解性樹脂発泡シートの見掛け
密度(β)は、0.6〜1.3g/cm3であることが
好ましく、より好ましくは0.8〜1.2g/cm3
さらに好ましくは0.9〜1.1g/cm3である。見
掛け密度(β)が0.6g/cm3未満では、シートに
製膜する工程において破断が頻発し、生産性が不十分に
なることがある。βが1.3g/cm3を超えると、得
られるシートのクッション性が劣り、ビデオプリンター
用等の受像紙基材として用いた際、プリント時の印字濃
度が低下し、単位面積当たりのプリントコストが上昇す
ることになる。
【0038】本発明の生分解性樹脂発泡シートは、12
0℃−30分における熱収縮率が3.0%以下であるこ
とが好ましい。この熱収縮率が3.0%を超える場合、
得られるシートを紙の両面に貼合した受像紙として使用
する際に、印字後のシートのカールが大きくなり、受像
紙としての品質を損ねることになる。より好ましい熱収
縮率の範囲は−1.0〜+2.0%であり、さらに好ま
しくは−0.5〜+1.0%である。
【0039】本発明の生分解性樹脂発泡シートは、それ
を受像紙基材として使用したときに美麗な画像を得ると
いう観点から、高い光沢度を有することが好ましく、具
体的にはJIS Z8741−1983の方法3による
60°光沢度G60が60%以上であることが好まし
く、より好ましいG60は80%以上であり、さらに好
ましくは90%以上である。G60が60%未満の場
合、シートが受容する画像の精細さ(光沢感)が不十分
になることがある。また、G60が120%を超える場
合には、シート表面が過度に平坦となり、ロール加工の
際にブロッキングしたり、キズが生じやすくなり、複数
枚の受像紙が重なって搬送されるなどの不都合を生ずる
ことがある。
【0040】本発明の生分解性樹脂発泡シートの表面粗
度Raは、0.03〜5μmであることが好ましい。R
aが0.03μmより小さい場合は、シート表面が平坦
過ぎて、光沢度が上限を超えた場合と同様の不都合を生
ずることがある。一方、Raが5μmを超えると、受容
した画像の精細さが不十分になることがある。より好ま
しいRaの範囲は、0.04〜2μmであり、さらに好
ましくは0.04〜1μmである。
【0041】本発明の生分解性樹脂発泡シートは、シー
トを5枚重ねて測定したときJISP8123−196
1によって定義されるハンター白色度(Wb)が、その
少なくとも片面において85%以上であることが好まし
い。ハンター白色度が85%未満の場合には、それを受
像基材として用いた際に、画像(色調)の精細さが不十
分になり、高級感を損なうことがある。好ましいハンタ
ー白色度は88%以上であり、さらに好ましくは90%
以上である。
【0042】また、本発明の生分解性樹脂発泡シートの
白さについて、別に、JIS Z8722およびZ87
30により定義されるb値を指標とすることができる。
具体的には、シートを5枚重ねて測定したときのb値
が、+1.0〜−10の範囲内にあることが好ましい。
b値が+1.0を超える場合には、得られるシートの黄
色味が強く、受像基材としての高級感を損なうことがあ
る。一方、b値が−10未満の場合には、シートが青味
がかかり、受容画像の色彩に変調を与えることがある。
より好ましいシートb値は−1.0〜−8.0、さらに
好ましくは−3.0〜−7.0の範囲内である。
【0043】本発明の生分解性樹脂発泡シートには、そ
の表面及び/又は裏面上に塗布層を設けることができ
る。この塗布面は、生分解性樹脂シートの片面及び両面
のいずれであってもよいが、ビデオプリンター用受像紙
の重送防止の点で、両面に帯電防止能を有する塗布層が
形成されていることが好ましい。
【0044】帯電防止性塗布層の表面固有抵抗値は、1
×1012Ω以下であることが好ましく、より好ましくは
1×1011Ω未満であり、さらに好ましくは1×1010
Ω未満である。
【0045】上記帯電防止性塗布層の組成は、所望の表
面固有抵抗値(1×1012Ω以下)を満たす限り特に限
定はないが、例えば、(a)主鎖にピロリジウム環を有
するポリマー、(b)ポリエステル、ポリアクリレー
ト、ポリウレタンおよび含塩素系ポリマーから選ばれる
少なくとも1種のポリマー、並びに(c)メラミン系お
よび/またはエポキシ系の架橋剤とを含有する塗布層を
例示することができる。
【0046】また、本発明の生分解性樹脂発泡シートに
上述のような塗布層を設ける方法としては、原崎勇次
著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に
示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、
ロッドコーター、エアドクターコーターや、カーテンコ
ーター、ダイコーター、リップコーター等を用いること
ができる。これらの塗布装置を用いて、通常、長手方向
に一軸延伸されたシートに塗布液を塗布し、乾操または
未乾操の状態で、さらに先の一軸延伸方向と直角の方向
に延伸した後、熱処理を施す方法が、製造コストの面か
ら好ましく採用されている。
【0047】塗布層用塗布液を塗布した後、延伸処理を
施さない場合、形成される塗布層と生分解性樹脂シート
との密着力が弱く、実用に適した接着性を得られない場
合がある。また、塗布後に熱処理を施さない場合、塗布
層の乾燥が不十分となり、シートがブロッキングするこ
とがある。
【0048】帯電防止用塗布層の厚さは、最終的な乾操
後の厚さにおいて、通常0.01〜0.5μmの範囲内
にあることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.
3μmの範囲である。塗布層の厚さが0.01μm未満
では、帯電防止効果等が不十分になることがある。ま
た、それが0.5μmを超えると、得られるシートが、
相互にブロッキングしやすくなることがある。
【0049】本発明の生分解性樹脂発泡シートをビデオ
プリンター用基材として使用する場合、通常シート上に
昇華型染料受容層(以下、単に受容層と記す)が設けら
れている。受容層形成用主成分としては、一般にポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化
ビニル樹脂およびこれらの混合物あるいは共重合体等が
使用され、また必要に応じて、各種ワックス類、シリコ
ン類等の離型改良剤、シリカ、酸化チタン等の無機粒子
を添加することもできる。
【0050】受容層の厚さは、最終的な乾操後の厚さと
して、通常0.5〜50μmの範囲内にあることが好ま
しく、より好ましくは1.0〜20μmの範囲である。
受容層の厚さが0.5μm未満では、十分な印画濃度が
得られないことがある。一方、それが50μmを超える
と、基材を発泡体にして断熱性を高めた効果が十分に発
現しなくなることがある。
【0051】本発明の生分解性発泡シートの製造方法
は、一般に所定に配合されたポリマーを溶融、押出して
フィルム状に成形した後、これに少なくとも一軸方向に
ロール延伸法、テンター延伸法等によって延伸を施す。
なお、微細気泡を良好に形成するとともにシート強度や
寸法安定性を適度に満足させるためには、二軸延伸方法
および熱処理方法を併用することが好ましい。このシー
トに前記放射線照射を施して、微細独立気泡を形成させ
る。
【0052】また、本発明の生分解性樹脂発泡シートの
厚さは、通常15〜250μmであることが好ましく、
より好ましくは25〜100μmの範囲である。また厚
さが20μm未満の場合は、厚さに応じて気泡径を調整
する必要がある。厚さが15μm未満の場合は、発泡体
にすることによる強度の低下が顕著になり実用的ではな
い。また本発明の生分解性樹脂発泡シートの特徴である
クッション性が十分に満足されないことがある。
【0053】本発明の生分解性発泡シートは、その特徴
を生かし、微細気泡含有積層シート単体として用いるこ
とができ、また、これを紙、合成紙、プラスチックフィ
ルム等の他の素材との貼合わせ体として、ビデオプリン
ター用を始めとする各種感熱転写用受像紙、ラベル、記
録紙、ポスター、シールプリント用台紙、平版印刷板、
包装材料、付箋などに好適に使用される。
【0054】
【実施例】本発明を下記実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。なお、実施例中「%」及び「部」とあるのは、特に
断りのない限り「質量%」及び「質量部」を表す。ま
た、下記試験を行った。
【0055】(1)シート中のポリカプロラクトンのゲ
ル分率(常温クロロホルム不溶分の割合であり、架橋度
を表す。)は次式により求めた。 ゲル分率(%)=(W2/W1)×100 (但し、上式中、W1はシート浸漬前のシートに含まれ
るポリカプロラクトン(PCL)の乾燥質量を表し、W
2はシートを常温において、クロロホルム中に、3時間
浸漬後のシートに含まれるポリカプロラクトン不溶分の
乾燥質量を表す。)
【0056】(2)生分解性試験サンプルの生分解性評
価方法は、JIS K6950に準じた活性汚泥を使用
する方法、土壌中の埋設、海水中や河川中への浸漬、コ
ンポストでの評価など種々あるが、下記の実施例におい
ては、一般フィールドにおける生分解性と相関関係があ
るとされるJIS K6950の方法に準じて行った。
【0057】(3)受容層形成および印画評価 受容層としてポリエステル樹脂(東洋紡績製、商標:バ
イロン200)67質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体(ユニオンカーバイド社製、商標:VYHH)3
0質量部、シリコンオイル(信越化学工業製、商標:K
F−6004)3質量部をトルエン/MEK=1/1の
混合溶媒400質量部に溶解して、20質量%の溶液と
した塗料を調製した。この塗料を、発泡体シートの片面
に乾燥後の膜厚が5μmとなるように、塗布した。シー
トの受容層上に、昇華熱転写プリンタ(ソニー製UP−
5500)を用いて、ブラック階調画像をプリントし、
STEP14の画像の濃度をマクべス濃度計(サカタイ
ンクス社製:RD−914、フィルター無し)を用いて
測定した。画質はSTEP9の部分の濃度ムラを目視で
評価した。
【0058】(4)発泡体の平均気泡径 透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)
を用い、発泡シートの断面を3,000〜200,00
0倍に拡大した断面写真を観察して平均気泡径を求め
た。すなわち、断面写真の気泡部分をマーキングして、
その気泡の像をハイビジョン画像解析処理装置PIAS
−IV((株)ピアス製)を用いて画像処理を行い、測
定視野内の計100個の気泡を真円に換算したときの平
均径を算出し、平均気泡径とした。 (5)発泡倍率の評価 発泡処理前と発泡処理後の生分解性シートを5cm角の
大きさにサンプリングし、密度測定器(SARTORI
US社製:ME215S型)によってシートの密度を測
定して、(発泡処理前のシート密度)÷(発泡処理後の
シート密度)から発泡倍率を算出した。
【0059】実施例1 ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製、商
標:プラクセルH7、数平均分子量:1.28×1
5)のペレット100質量部に、メルトフローインデ
ックス18ml/10分、ガラス転移点160℃、質量
平均分子量5000の非晶性環状ポリオレフィンコポリ
マー(ノルボルネン−エチレン共重合体、ノルボルネン
含有率55mol%)13質量部と、平均粒径0.3μ
mの酸化チタン粒子2.5質量部と、蛍光増白剤(イー
ストマン社製、商標:ROB−1)0.1質量部とを混
合し、得られたペレット混合物をTダイ押出機により1
50℃でフィルム状に押出し、その長手方向に3倍に延
伸して冷却ロールを通過させ、厚さ0.2mmのシート
を調製した。このシートを温度70℃の条件下で、電子
線を加速電圧:250kV、照射量:80kGyの条件
で照射し、発泡シートを得た。得られたシートに前記
(3)に記載の方法に従い、受容層を形成し、その上に
プリントされた画像の画質を評価した。試験結果を表1
に示す。
【0060】実施例2 実施例1と同様にして生分解性発泡シートを作製し、そ
の表面上に受容層を形成し、上記試験を行った。但し、
ポリカプロラクトン100質量部の代わりに、ポリカプ
ロラクトン80質量部と、ヒドロキシ酪酸−ヒドロキシ
吉草酸共重合体樹脂(3HB−3HV)(商標:BIO
POLE、バイオポール、ゼネカ製、ヒドロキシ吉草酸
含有率5モル%)20質量部とを用いた。
【0061】実施例3 実施例1と同様にして発泡シートを作製し、その表面上
に受容層を形成し、上記試験を行った。但し、ポリカプ
ロラクトン100質量部の代わりに、ポリカプロラクト
ン70質量部とポリ乳酸(島津製作所製、商標:ラクテ
ィ)30質量部を用いた。
【0062】実施例4 実施例1と同様にして発泡シートを作成し、その表面上
に受容層を形成し、上記試験を行った。但し、ポリカプ
ロラクトン100質量部の代りに、ポリカプロラクトン
95質量部及び実施例3に記載のポリ乳酸5質量部とを
用い、また非晶性環状ポリオレフィンコポリマー13質
量部の代りに、非晶性環状ポリオレフィンコポリマー2
5質量部とを用い、温度55℃の条件下で電子線を照射
した。
【0063】実施例5 実施例1と同様にして発泡シートを作成し、その表面上
に受容層を形成し、上記試験を行った。但し、非晶性環
状ポリオレフィンコポリマー13質量部の代りに非晶性
環状ポリオレフィンコポリマー5質量部を用い、温度1
40℃の条件下で電子線を照射した。
【0064】比較例1 ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製、商
標:プラクセルH7、数平均分子量:1.28×1
5)のペレット100質量部に、平均粒径0.3μm
の酸化チタン粒子2.5質量部と、蛍光増白剤(イース
トマン社製、商標:OB−1)0.1質量部とを混合
し、このペレット混合物をTダイ押出機に供して150
℃で押出し、その長手方向に3倍に延伸して冷却ロール
を通過させ、厚さ0.2mmのシートを調製した。この
シートに温度70℃の条件下で、電子線を加速電圧:2
50kV、照射量:80kGyの条件下で照射し、発泡
シートを得た。得られたシートに前記(3)に記載の方
法に従って受容層を設け、その上にプリントされた画像
について評価を行った。
【0065】比較例2 実施例1と同様にして生分解性樹脂発泡シートを作製
し、その表面上に受容層を形成し、上記試験を行った。
但し、電子線照射温度を170℃に設定した。得られた
発泡シートの表面上に、前記(3)に記載の方法に従っ
て受容層を形成し、その上にプリントされた画像につい
て評価した。
【0066】比較例3 実施例1と同様にして発泡シートを作製し、その上に受
容層を形成し、上記試験を行った。但し、電子線照射量
を150kGyにした。
【0067】上記実施例1〜5及び比較例1〜3におい
て得られたシートの性質と画像評価の結果を表1に示
す。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、生分解性が向
上し、シートの成形性、使用時の物性(特に縦、横共に
十分な引張強度を有する)、廃棄後の生化学的分解性等
の点においてバランスのよい生分解性発泡シートが得ら
れる。本発明で提供される生分解性発泡シートを記録シ
ートの基材として用いることにより、良好な印字濃度と
画質を発現し、さらにJIS K6950で規定する都
市下水汚泥中での4週間培養後の分解率が20%以上、
好ましくは30%を上回る生分解性を示す記録シートが
得られる。また本発明で提供される生分解性発泡シート
は、ポリカプロラクトンを原料に用いているので、従来
のポリエチレンやポリプロピレン製のものに比べ、帯電
しにくいという利点を有し、実用性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:00) C08L 23:00 Fターム(参考) 4F073 AA05 AA32 BA06 BA23 BB01 CA41 4F074 AA16 AA17 AA66 AA68 AA98 CB91 CC02X CC04Y CC06Y CC32Y CC48 DA02 DA03 DA12 DA24 DA52 4J002 BB002 BB042 BB142 CF032 CF181 CF182 CF191 FD010 FD020 FD030 FD170 FD200 GS00 4J200 AA04 AA06 AA24 AA25 BA05 BA09 BA10 BA18 BA22 CA01 CA09 DA00 EA04 EA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカプロラクトン或はポリカプロラク
    トンと脂肪族ポリエステル樹脂との混合物からなる生分
    解性樹脂と、この生分解性樹脂に対して非相溶性を有す
    るポリオレフィン樹脂とを含む樹脂組成物からなるシー
    ト状体であって、 前記樹脂組成物中の前記ポリオレフィン樹脂の含有量
    が、前記生分解性樹脂100質量部に対して2〜30質
    量部であり、 前記シート状体の全体にわたって独立気泡が分布してい
    て、この独立気泡の平均泡径が0.1〜20μmであ
    り、かつ、前記独立気泡の発泡倍率が1.1〜20であ
    ることを特徴とする生分解性発泡シート。
  2. 【請求項2】 前記独立気泡が、前記樹脂組成物から形
    成されたシート状体に、放射線照射を施すことによって
    形成されたものである、請求項1に記載の生分解性発泡
    シート。
  3. 【請求項3】 前記独立気泡が、前記樹脂組成物から形
    成されたシート状体に、50〜150℃の温度において
    放射線照射を施すことによって形成されたものである、
    請求項1又は2に記載の生分解性発泡シート。
JP2002149288A 2002-05-23 2002-05-23 生分解性発泡体シート Pending JP2003335881A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149288A JP2003335881A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 生分解性発泡体シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149288A JP2003335881A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 生分解性発泡体シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003335881A true JP2003335881A (ja) 2003-11-28

Family

ID=29706375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149288A Pending JP2003335881A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 生分解性発泡体シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003335881A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266507A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 生分解性胴巻きラベル、及び、そのラベル付き容器
JP2007084816A (ja) * 2005-08-26 2007-04-05 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを基材とした成形品、熱収縮性ラベル及び容器
JP2010501682A (ja) * 2006-08-29 2010-01-21 ティアンジン グリーンバイオ マテリアル カンパニー リミテッド 発泡材料用ポリヒドロキシアルカン酸共重合体及びポリ乳酸含有組成物
JP2012082333A (ja) * 2010-10-13 2012-04-26 Tosoh Corp 発泡用生分解性樹脂組成物および発泡成形品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266507A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 生分解性胴巻きラベル、及び、そのラベル付き容器
JP2007084816A (ja) * 2005-08-26 2007-04-05 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを基材とした成形品、熱収縮性ラベル及び容器
JP2010501682A (ja) * 2006-08-29 2010-01-21 ティアンジン グリーンバイオ マテリアル カンパニー リミテッド 発泡材料用ポリヒドロキシアルカン酸共重合体及びポリ乳酸含有組成物
JP2012082333A (ja) * 2010-10-13 2012-04-26 Tosoh Corp 発泡用生分解性樹脂組成物および発泡成形品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1837363B1 (en) Matte film or sheet
US7879440B2 (en) Matte film
JP5264176B2 (ja) 生分解性樹脂発泡体および生分解性樹脂成形容器
JP2000085054A (ja) 崩壊性積層体およびその製造方法
JP4824579B2 (ja) 改善された熱的性質を有する高透明度フィルム
US8604123B1 (en) Biodegradable polymer composition with calcium carbonate and methods and products using same
EP2658906B1 (en) Eco-friendly foaming sheet
JP2002327107A (ja) ポリ乳酸系フィルムおよびその製造方法
JP2008019338A (ja) 防汚性艶消しフィルムまたはシート
JPWO2002094935A1 (ja) 生分解速度が制御された生分解性樹脂組成物、フィルム及び農業用マルチフィルム
JP2004099671A (ja) 生分解性フィルムおよびその製造方法
JP2003335881A (ja) 生分解性発泡体シート
JP2005263931A (ja) 無機フィラー入り艶消しフィルム
JP2000264343A (ja) 生分解性チャック付き袋
JP4846202B2 (ja) 艶消しフィルム
JP2005263932A (ja) 微粒子ポリマー入り艶消しフィルム
JP4331467B2 (ja) 耐熱性を有する生分解性軽量パネル
JP2000103025A (ja) 生分解性積層体
JP2005306932A (ja) 生分解性合成紙及びその製造方法
JPH11279393A (ja) 生分解性テープ、包装・梱包用テープ及び粘着テープ
JP4846206B2 (ja) 艶消しフィルム
JPH11279392A (ja) 分解性テープ
JPH11279311A (ja) 分解性樹脂発泡体
JPH11279271A (ja) 樹脂ペレットの製造方法
JP2000108230A (ja) 分解性気泡緩衝体及びその製造方法