JP2003335535A - 棒状ワーク先端の球状成型加工装置および球状成型加工方法 - Google Patents

棒状ワーク先端の球状成型加工装置および球状成型加工方法

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JP2003335535A
JP2003335535A JP2002144396A JP2002144396A JP2003335535A JP 2003335535 A JP2003335535 A JP 2003335535A JP 2002144396 A JP2002144396 A JP 2002144396A JP 2002144396 A JP2002144396 A JP 2002144396A JP 2003335535 A JP2003335535 A JP 2003335535A
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work
shaped
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JP2002144396A
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English (en)
Inventor
Koichi Nishimura
宏一 西村
Katsushige Nakai
克滋 中井
Hiroshi Koshi
浩志 越
Goji Morita
剛司 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 棒状ワーク先端の球状加工を自動化し、加工
品質の均一化、加工処理数の安定化と大量生産化、およ
び安全性の向上を図った棒状ワーク先端の球状成型加工
装置および球状成型加工方法を提供すること。 【解決手段】 ガラスファイバ先端の球状成型加工装置
は、3つのガラスファイバ21をそれぞれ保持可能な4
つのファイバ保持部22〜25と、ガラスファイバ21
先端を加熱して球状に成型加工するガスバーナと、各フ
ァイバ保持部を、ガラスファイバ21を同保持部に保持
させる第1位置、保持されたガラスファイバ21先端を
ガスバーナにより加熱する第2位置、同先端が球状に成
型加工されたガラスファイバ21を冷却する第3位置、
および、加工済みのガラスファイバ21をファイバ保持
部から外して収納する第4位置の4つの位置に順に移動
させる回転台27と、回転台27を駆動するモータとを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円柱形のガラスフ
ァイバ、金属製或いはプラスチック製丸棒等の棒状ワー
クの先端を球状に成型加工する棒状ワーク先端の球状成
型加工装置および加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半径方向に中心から周辺にかけて
放物線状の屈折率分布を持つ屈折率分布型ロッドレンズ
が、複写機、LEDプリンタ、画像読取り装置等の各種
OA機器や光通信システム等の光学系に広く使用されて
いる。このような屈折率分布型ロッドレンズにおける屈
折率分布を形成する方法として、イオン交換法が知られ
ている。このイオン交換法では、図10に示すように、
均質な高屈折率ガラスからなる円柱形のガラスファイバ
11を溶融塩12中に浸漬し、ガラスを高屈折率化して
いる元素と溶融塩中のアルカリ金属イオン等とを交換
し、ガラスファイバ11周縁部を低屈折率化し、屈折率
分布を形成する。このとき、高温の溶融塩12中にガラ
スファイバ11を保持するために、ガラスファイバ11
の先端をファイバ径より径の大きい球状(球状部11
a)に加工する。そして、このガラスファイバ11の軸
部を同軸部よりやや大きい径の孔をもつ金属板13等に
通してその球状部11aを金属板13等に係止させるこ
とで、ガラスファイバ11が溶融塩12中に吊り下げら
れる。
【0003】このようなガラスファイバ11先端の球状
部11aは、従来次のような方法で作られていた。ま
ず、酸素・アセチレンガスバーナを固定台に一定角度で
固定し、酸素、アセチレンのガス量を調節して一定形状
の炎を形成する。作業者がガラスファイバを持ってその
先端を炎に当て、ガラスファイバを回転させながらその
先端を加熱溶融させることで、その先端を直径約3mm
の球状に成型加工する。続いて、ガラスファイバ先端の
形状(球状)を保持するために、ガラスファイバを回転
させながら炎から遠ざけ、ガラスファイバを大気中でし
ばらく冷却する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のガラスファイバ先端の成型方法では、次のような問
題点がある。
【0005】(1)ガラスファイバ先端を球状に成型加
工する作業を作業者が手作業で行なうので、その先端の
加工形状が作業者によって異なり、加工品質にバラツキ
が生じる。(2)加工時間は作業者の熟練度に依存し作
業者毎に異なるため、単位時間当たりの加工処理数の管
理とその数を増やすのが難しい。(3)作業者がガラス
ファイバ先端を溶接用酸素アセチレンバーナの炎に当て
て加工する際に、作業者の手が炎に近づくので、作業安
全性が低い。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、棒状ワーク先端の球状加工を自動
化し、加工品質の均一化、加工処理数の安定化と大量生
産化、および安全性の向上を図った棒状ワーク先端の球
状成型加工装置および加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、棒状ワーク先端を球状に成
型加工する棒状ワーク先端の球状成型加工装置であっ
て、少なくとも1つの棒状ワークを保持可能なワーク保
持手段と、前記棒状ワーク先端を加熱して球状に成型加
工する加熱手段と、前記ワーク保持手段を、前記棒状ワ
ークを同保持手段に保持させる第1位置、同保持手段に
より保持された前記棒状ワーク先端を前記加熱手段によ
り加熱する第2位置、同先端が球状に成型加工された棒
状ワークを冷却する第3位置、および、加工済みの棒状
ワークを前記保持手段から外して収納する第4位置の4
つの位置に順に移動させる移動手段と、該移動手段を駆
動する駆動手段とを備えることを要旨とする。
【0008】この構成によれば、ワーク保持手段が第1
位置にあるとき、同保持手段に棒状ワークを保持させ
る。この後、駆動手段により移動手段を駆動してワーク
保持手段を第2位置に移動させ、棒状ワーク先端を加熱
手段により加熱してその先端を球状に成型加工する。こ
の後、駆動手段により移動手段を駆動してワーク保持手
段を第3位置に移動させ、先端が球状に成型加工された
棒状ワークを冷却する。この後駆動手段により移動手段
を駆動してワーク保持手段を第4位置に移動させ、加工
済みの棒状ワークを同保持手段から外して収納する。こ
のように、移動手段を駆動手段により駆動してワーク保
持手段を第1位置から第4位置まで順に移動させること
で、棒状ワーク先端の球状加工を自動で行うことができ
る。これにより、(1)棒状ワーク先端の球状加工の自
動化が可能になる。(2)上記従来技術のように加工品
質にバラツキが生じるのを抑制でき、加工品質の均一化
を図れる。(3)第1位置にてワーク保持手段に棒状ワ
ークを保持させてから、第4位置にて加工済みの棒状ワ
ークをワーク保持手段から外すまでの時間、すなわち加
工時間が一定する。このため、単位時間当たりの加工処
理数の管理とその数を増やすのが容易になる。(4)第
2位置では、ワーク保持手段により保持された棒状ワー
ク先端を加熱手段により加熱してその先端を球状に成型
加工するので、作業安全性が高くなる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前記移動
手段は、前記駆動手段により一定角度ずつ間欠的に回転
して前記ワーク保持手段を前記4つの位置に順に移動さ
せる回転台であることを要旨とする。
【0010】この構成によれば、移動手段を、駆動手段
により一定角度ずつ間欠的に回転してワーク保持手段を
4つの位置に順に移動させる回転台とすることで、回転
台の周囲に加熱手段等の各種設備を配置できるので、装
置全体の小型化を図ることができ、装置の占有スペース
を小さくすることができる。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前記回転
台には、前記ワーク保持手段が一定角度毎に設けられて
いることを要旨とする。
【0012】この構成によれば、回転台にワーク保持手
段が一定角度毎に設けられているので、回転台が1回転
する間に、各ワーク保持手段が棒状ワークの保持から加
工済み棒状ワークの搬出までの1サイクルを完了するこ
とができる。例えば、一定角度を90度とし、回転台に
4つのワーク保持手段を設ける場合には、移動台が1回
転する間に、各ワーク保持手段が前記1サイクルの作業
を完了することになる。これにより、移動台が1回転す
る間での加工処理数、すなわち単位時間当たりの加工処
理数をさらに増やすことができる。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか一項に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置
において、前記ワーク保持手段は、複数の前記棒状ワー
クを保持する複数のワーク保持治具を備え、該各ワーク
保持治具は、前記第1位置では水平姿勢をとり、前記棒
状ワークを保持穴で受けて保持するとともに、前記第2
位置では前記棒状ワーク先端を上方へ向ける垂直姿勢を
とるように回動可能に設けられていることを要旨とす
る。
【0014】この構成によれば、ワーク保持手段に設け
た複数のワーク保持治具は、第1位置では水平姿勢をと
るので、複数の棒状ワークを水平に並べて対応する各ワ
ーク保持治具の保持穴に向けて押すことにより、複数の
棒状ワークを対応する各ワーク保持治具に容易に保持さ
せることができる。また、ワーク保持治具は、第2位置
では保持した棒状ワーク先端を上方へ向けるので、その
先端を加熱手段により加熱しやすくなる。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項4に記載の
棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前記複数
のワーク保持治具は、前記第2位置で前記複数の棒状ワ
ーク先端を前記加熱手段により加熱する際に、各々が保
持している棒状ワークを軸回りに回転させることを要旨
とする。
【0016】この構成によれば、ワーク保持治具は、第
2位置で各棒状ワーク先端を加熱手段により加熱する際
に、各棒状ワークを軸回りに回転させるので、各棒状ワ
ーク先端が加熱手段により均一に加熱され、加工品質が
さらに向上する。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項4又は5に
記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前
記第1位置には、前記複数の棒状ワークを対応する前記
各ワーク保持治具の保持穴と一致するように整列させる
整列台と、前記複数の棒状ワークをその先端位置が揃う
ように前記各保持穴に向けて押すワーク送り板とが設け
られていることを要旨とする。
【0018】この構成によれば、第1位置にて、整列台
により複数の棒状ワークを対応する各ワーク保持治具の
保持穴と一致するように整列させ、ワーク送り板により
複数の棒状ワークをその先端位置が揃うように各保持穴
に向けて押す。このため、第1位置において複数本の棒
状ワークを対応する各ワーク保持治具に自動で保持させ
ることができる。また、複数のワーク保持治具は、複数
の棒状ワークをその先端位置が揃うように保持するの
で、第2位置にて各棒状ワーク先端を加熱手段により加
熱する際における加熱手段の位置決めが容易になる。
【0019】請求項7に係る発明は、請求項6に記載の
棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前記整列
台は、前記複数の棒状ワークが対応する前記各ワーク保
持治具の保持穴に向けて投入される方向に所定間隔で基
板に複数個設けられており、これらの整列台のうち、前
記ワーク送り板が前記複数の棒状ワークを前記複数のワ
ーク保持治具の保持穴に向けて押す際に、同ワーク送り
板の移動領域内にある整列台は、その移動領域外へ退避
可能に構成されていることを要旨とする。
【0020】この構成によれば、複数の整列台のうち、
ワーク送り板が複数の棒状ワークを複数のワーク保持治
具の保持穴に向けて押す際に、同ワーク送り板の移動領
域内にある整列台は、その移動領域外へ退避する。これ
により、ワーク送り板は整列台により移動を妨げられる
ことなく複数の棒状ワークを複数のワーク保持治具によ
る保持位置まで押すことができる。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項1〜7のい
ずれか一項に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置
において、前記加熱手段は、前記ワーク保持手段が前記
第2位置に位置するのに同期して同保持手段に保持され
た前記棒状ワーク先端を加熱するのに最適な加熱位置に
退避位置から移動可能に構成されていることを要旨とす
る。
【0022】この構成によれば、加熱手段を、ワーク保
持手段が第2位置に位置するのに同期して同保持手段に
保持された棒状ワーク先端を加熱するのに最適な加熱位
置に移動させるので、加熱手段による棒状ワーク先端の
球状成型を自動で行なうことができる。
【0023】請求項9に係る発明は、請求項1〜8のい
ずれか一項に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置
において、前記第4位置には、加工済みの棒状ワーク
を、球状に成型加工された同ワーク先端の球状部を引っ
掛けて前記ワーク保持手段から引き出す引き出し治具が
設けられていることを要旨とする。
【0024】この構成によれば、第4位置において、引
き出し治具により加工済みの棒状ワーク先端の球状部を
引っ掛けて棒状ワークをワーク保持手段から自動で引き
出すことができる。これにより、棒状ワークの保持から
加工済みの棒状ワークの取り出しまでを自動で行うこと
ができる。
【0025】請求項10に係る発明は、請求項9に記載
の棒状ワーク先端の球状成型加工装置において、前記第
4位置には、前記引き出し治具により引き出された加工
済みの前記棒状ワークを収納トレイへ送る案内手段とが
設けられており、該案内手段は、前記引き出された加工
済みの棒状ワークを受けて搬送するコンベアと、該コン
ベアにより搬送される前記棒状ワークを傾斜を利用して
斜め下方へ案内する上側傾斜板、該上側傾斜板により案
内される前記棒状ワークを受け、その棒状ワークが所定
量になるとその重量で回転する回転トレイとを備え、該
回転トレイの回転により同回転トレイに溜まった棒状ワ
ークが前記収納トレイ内へ送られるように構成されてい
ることを要旨とする。
【0026】この構成によれば、第4位置において、引
き出し治具により引き出された加工済みの棒状ワークを
案内手段により収納トレイに順次自動で収納させること
ができる。また、加工済みの棒状ワークを収納トレイに
収納させるのに、コンベアを除き、案内手段には電気等
の一切のエネルギを使う必要がなく、ランニングコスト
を低減することができる。
【0027】請求項11に係る発明は、棒状ワーク先端
を球状に成型加工する棒状ワーク先端の球状成型加工方
法であって、少なくとも1つの棒状ワークを保持可能な
ワーク保持手段を第1位置に移動させて前記ワーク保持
手段に棒状ワークを保持させる工程と、前記ワーク保持
手段を前記第1位置から第2位置に移動させ、この第2
位置で前記ワーク保持手段に保持された棒状ワーク先端
を加熱して球状に成型加工する加熱工程と、前記ワーク
保持手段を前記第2位置から第3位置へ移動させ、この
第3位置で先端が球状に成型加工された棒状ワークを冷
却する冷却工程と、前記ワーク保持手段を前記第3位置
から第4位置へ移動させ、この第4位置で加工済みの棒
状ワークを同保持手段から外して収納する収納工程とを
備えることを要旨とする。
【0028】この構成によれば、ワーク保持手段を第1
位置に移動させて同保持手段に棒状ワークを保持させ
る。この後、ワーク保持手段を第2位置に移動させ、棒
状ワーク先端を加熱して球状に成型加工する。この後、
ワーク保持手段を第3位置に移動させ、先端が球状に成
型加工された棒状ワークを冷却する。この後、ワーク保
持手段を第4位置に移動させ、加工済みの棒状ワークを
同保持手段から外して搬出する。このように、ワーク保
持手段を第1位置から第4位置まで順に移動させること
で、棒状ワーク先端の球状加工を自動で行うことができ
る。これにより、(1)棒状ワーク先端の球状加工の自
動化が可能になる。(2)上記従来技術のように加工品
質にバラツキが生じるのを抑制でき、加工品質の均一化
を図れる。(3)第1位置にてワーク保持手段に棒状ワ
ークを保持させてから、第4位置にて加工済みの棒状ワ
ークをワーク保持手段から外すまでの時間、すなわち加
工時間が一定する。このため、単位時間当たりの加工処
理数の管理とその数を増やすのが容易になる。(4)第
2位置では、ワーク保持手段により保持された棒状ワー
ク先端を加熱してその先端を球状に成型加工するので、
作業安全性が高くなる。
【0029】請求項12に係る発明は、請求項11に記
載の棒状ワーク先端の球状成型加工方法において、前記
ワーク保持手段を一定角度ずつ間欠的に回転させて前記
ワーク保持手段を前記4つの位置に順に移動させること
を要旨とする。
【0030】この構成によれば、ワーク保持手段を一定
角度ずつ間欠的に回転させて同保持手段を4つの位置に
順に移動させることで、ワーク保持手段の回転方向に沿
って各種設備を配置できるので、装置全体の小型化を図
ることができ、装置の占有スペースを小さくすることが
できる。
【0031】請求項13に係る発明は、請求項11又は
12に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工方法におい
て、前記ワーク保持手段に前記棒状ワークを保持させる
工程では、複数の前記棒状ワークを該各ワークの先端位
置が揃うように前記ワーク保持手段に保持させることを
要旨とする。
【0032】この構成によれば、複数の棒状ワークを該
各ワークの先端位置が揃うようにワーク保持手段に保持
させるので、第2位置にて各棒状ワーク先端を加熱手段
により加熱する際における加熱手段の位置決めが容易に
なる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したガラスフ
ァイバ先端の球状成型加工装置および球状成型加工方法
の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0034】図1は一実施形態に係るガラスファイバ先
端の球状成型加工装置20の概略構成を示しており、図
2は同装置を図1の下方から見た側面図である。図1お
よび図2に示すように、球状成型加工装置20は、棒状
ワークとしてのガラスファイバ21を保持可能なワーク
保持手段としての4つのファイバ保持部22,23,2
4,25と、ガラスファイバ21先端を加熱して球状に
成型加工する加熱手段としての酸素・アセチレンガスバ
ーナ26とを備える。また、ガラスファイバ21は、図
10に示すガラスファイバ11と同様の均質な高屈折率
ガラスからなる円柱形のもので、所定の長さに切断され
ている。
【0035】また、球状成型加工装置20は、ファイバ
保持部22〜25をそれぞれ4つの位置に順に移動させ
る移動手段としての回転台27(インデックステーブ
ル)と、回転台27を駆動する駆動手段としてのモータ
Mとを備える。このモータMおよび同モータMを駆動制
御する制御部がボックス28内に収納されている。ま
た、図2における符号29はそのモータMの出力軸に連
結された回転軸である。この回転軸29がモータMによ
り回転すると、回転台27が図1の矢印で示す方向に回
転するようになっている。
【0036】4つのファイバ保持部22〜25は、回転
台27上の周方向に90度ずれた位置に設けられている
(図1参照)。各ファイバ保持部22〜25は、それぞ
れ3つのファイバ保持治具30を有している。各ファイ
バ保持部22〜25の3つのファイバ保持治具30は、
それぞれ水平姿勢をとる水平位置と垂直姿勢をとる垂直
位置との間で、一体となって回転できるように回転台2
7に設けられている。各ファイバ保持部22〜25の3
つのファイバ保持治具30をそれぞれ水平位置と垂直位
置との間で回転させるためのモータM1〜M4が、回転
台27に設けられている。なお、図1では、ファイバ保
持部22,23がそれぞれ水平位置にあることを示して
おり、また、ファイバ保持部24,25がそれぞれ垂直
位置にあることを示している。
【0037】回転台27は、モータMにより駆動されて
90度ずつ間欠的に回転するようになっている。この回
転台27の間欠的な回転により、各ファイバ保持部22
〜25が、次に説明する第1位置、第2位置、第3位置
および第4位置の4つの位置に順に移動する。その第1
位置は、図1においてファイバ保持部22がある位置
で、3本のガラスファイバ21を3つのファイバ保持治
具30にそれぞれ保持させる位置である。その第2位置
は、図1においてファイバ保持部25がある位置で、3
つのファイバ保持治具30によりそれぞれ保持された3
本のガラスファイバ21先端を酸素・アセチレンガスバ
ーナ26で加熱して球状に成型加工する位置である。そ
の第3位置は、図1においてファイバ保持部24がある
位置で、先端が球状に成型加工された3本のガラスファ
イバ21を冷却する位置である。そして、その第4位置
は、図1においてファイバ保持部23がある位置で、加
工済みの3本のガラスファイバ21を外して収納する位
置である。
【0038】こうして回転台27が90度ずつ間欠的に
回転する際に、ファイバ保持部22〜25はモータM1
〜M4にそれぞれ駆動されることにより、水平位置と垂
直位置との間で回転する。すなわち、各ファイバ保持部
22〜25は、第1位置から第2位置に移動するまでの
間に水平位置から垂直位置に回転し、第2位置から第3
位置に移動するまでの間では垂直位置に維持される。そ
して、各ファイバ保持部22〜25は、第3位置から第
4位置に移動するまでの間に垂直位置から水平位置に回
転するようになっている。
【0039】酸素・アセチレンガスバーナ26は、各フ
ァイバ保持部22〜25に保持されたガラスファイバ2
1と同数設けられている。本例では、3つの酸素・アセ
チレンガスバーナ26が設けられている。これら3つの
酸素・アセチレンガスバーナ26は、各ファイバ保持部
22〜25が上記第2位置に順に位置するのに同期して
3つのガラスファイバ21先端を加熱するのに最適な加
熱位置(図2に示す位置)に退避位置から移動するよう
に、ボックス28内の制御部によりそれぞれ駆動制御さ
れる。そのために、酸素・アセチレンガスバーナ26
は、図2に示す枠31に上下移動可能に設けられてい
る。
【0040】図1および図3に示すように、上述した第
1位置には、水平位置にある3つのファイバ保持治具3
0、例えば図1に示すファイバ保持部22の3つのファ
イバ保持治具30にガラスファイバ21をそれぞれ自動
で保持させるための機構が設けられている。この機構
は、3つのガラスファイバ21を対応する3つのファイ
バ保持治具30の各保持穴と一致するように整列させる
3つの整列台32,33,34と、ステージ35と、ワ
ーク送り板36とを備える。
【0041】3つの整列台32〜34は、3つのガラス
ファイバ21を3つのファイバ保持治具30の各保持穴
に向けて投入する方向(図1,図3の矢印方向)にほぼ
等間隔で配置され、その投入方向に直交する方向にそれ
ぞれ延びている。また、各整列台32〜34は、各整列
台の下面に作用する圧縮空気圧を制御することにより、
図4に示す上昇位置と図6の整列台32が位置している
下降位置との間で上下動可能にステージ35に設けられ
ている。また、各整列台32〜34の上面には、3つの
ガラスファイバ21を3つのファイバ保持治具30の各
保持穴と一致するように整列させるための3つのV溝3
7がそれぞれ設けられている。そして、ワーク送り板3
6は、図示を省略したモータによりステージ35上を各
ファイバ保持治具30の軸方向に往復動可能である。ワ
ーク送り板36がそのモータにより図3および図5の矢
印方向に駆動されると、ワーク送り板36が3つのガラ
スファイバ21をその先端位置が揃うように各ファイバ
保持治具30の保持穴に向けて押すようになっている。
【0042】また、3つの整列台32〜34のうち、ワ
ーク送り板36が3つのガラスファイバ21を3つのフ
ァイバ保持治具30の各保持穴に向けて押す際に、同ワ
ーク送り板36の移動領域内にある整列台は、その移動
領域外へ退避可能に構成されている。すなわち、ワーク
送り板36が整列台32に近づくにつれて整列台32が
図5に示す上昇位置から図6に示す下降位置に退避する
ことで、整列台32の移動を妨げないようになってい
る。そして、ワーク送り板36が3本のガラスファイバ
21をさらに押すのに整列台32が邪魔になる場合に
は、整列台32も上昇位置から下降位置へ退避してワー
ク送り板36の移動を妨げないようになっている。
【0043】また、図7および図8に示すように、上述
した第4位置には、加工済みの3本のガラスファイバ2
1を、3つのファイバ保持治具30から引き出すための
引き出し治具40と、引き出された加工済みのガラスフ
ァイバ21を収納トレイ41へ案内する案内手段として
の案内機構42とが設けられている。
【0044】引き出し治具40は、ボックス28内の制
御部により駆動制御されるモータ(図示省略)により駆
動されることで、図1に示す上下のガイドレール52,
53により案内されて同図の左右方向に移動可能になっ
ている。引き出し治具40を図1の左方に移動させ、同
治具に設けた3つのクランプ40aを開閉させること
で、加工済みの3本のガラスファイバ21の球状部(図
9に示す球状部21a)をそれらのクランプ40aで引
っ掛けるようになっている。これら3つのクランプ40
aの開閉は、上記制御部により制御されるようになって
いる。この後、引き出し治具40がモータにより駆動さ
れて図1の右方に移動すると、3つのクランプ40aに
より引っ掛けられた3つのガラスファイバ21が3つの
ファイバ保持治具30から引き出されるようになってい
る。こうして引き出された加工済みの3つのガラスファ
イバ21は、引き出し治具40の3つのクランプ40a
を制御部により開くと、同クランプ40aからそれぞれ
外れて下方へ落下するようになっている。
【0045】案内機構42は、コンベア43と、上側傾
斜板44と、回転トレイ45と、下側傾斜板46とを備
えている。コンベア43は、引き出し治具40の3つの
クランプ40aから外れて落下する3つのガラスファイ
バ21を受けて図7の矢印方向に搬送する。上側傾斜板
44は、コンベア43により搬送されるガラスファイバ
21を傾斜を利用して斜め下方へ案内する。回転トレイ
45は、上側傾斜板44により案内されるガラスファイ
バ21を受ける。回転トレイ45上に所定量のガラスフ
ァイバ21が溜まり、同トレイに作用する時計方向への
回転モーメントが重り47による反時計方向への回転モ
ーメントより大きくなると、回転トレイ45が時計方向
へ回転するようになっている。この回転により、回転ト
レイ45上に溜まったガラスファイバ21が下側傾斜板
46上に送られる。そして、上側傾斜板44と一体に形
成された下側傾斜板46は、回転トレイ45から送られ
るガラスファイバ21を傾斜を利用して斜め下方にある
収納トレイ41へ送るようになっている。
【0046】また、図2に示すように、回転軸29の上
部には、第2位置にて酸素・アセチレンガスバーナ26
によりガラスファイバ21先端を加熱する際の熱を上方
を逃がす遮熱板50が90度間隔で4つ設けられてい
る。
【0047】そして、ボックス28内に設けた上記制御
部は、第2位置にて3つの酸素・アセチレンガスバーナ
26により3つのガラスファイバ21先端をそれぞれ加
熱する際に、各ファイバ保持部22〜25のうち第2位
置にあるファイバ保持部の3つのファイバ保持治具30
を軸回りに回転させるようになっている。
【0048】次に、ガラスファイバ21先端を球状に成
型加工するガラスファイバ先端の球状成型加工方法につ
いて説明する。なお、以下の説明において、4つのファ
イバ保持部22〜25のうち、ファイバ保持部22のみ
について説明し、他のファイバ保持部23,24および
25についてはファイバ保持部22と同じであるので説
明を省略する。
【0049】ガラスファイバ先端の球状成型加工方法
は、以下の工程からなる。 (工程1)3つの酸素・アセチレンガスバーナ26のボ
ンベ(図示省略)をそれぞれ開き、トーチを点火して炎
の調整をする。
【0050】(工程2)整列台32〜35の3つのV溝
37(図4参照)に3つのガラスファイバ21を載せ
る。 (工程3)この状態で装置の運転を開始すると、ボック
ス28内の上記制御部がワーク送り板36用のモータを
駆動制御し、ワーク送り板36を図3および図5の矢印
方向に移動させる。これにより、ワーク送り板36が3
つのガラスファイバ21を第1位置にあるファイバ保持
部22の3つのファイバ保持治具30の保持穴に向けて
押して保持穴に挿入する。このとき、3つのガラスファ
イバ21は、ワーク送り板36により押されることで各
々の先端位置が揃った状態で3つのファイバ保持治具3
0の保持穴に挿入される。
【0051】(工程4)この後、制御部は、3つのファ
イバ保持治具30のチャックを開閉するアクチュエータ
(図示省略)を駆動制御して、各保持治具のチャックを
閉める。これにより、3つのガラスファイバ21がそれ
ぞれファイバ保持治具30により保持される。
【0052】(工程5)この後、上記制御部は、モータ
Mを駆動制御して回転台27を時計方向に90度回転さ
せるとともに、この回転によりファイバ保持部22が第
2位置に移動するまでの間に、モータM1を駆動制御し
てファイバ保持部22を水平位置から垂直位置へ回転さ
せる。また、制御部は、ファイバ保持部22が第2位置
に移動するまでの間に、同ファイバ保持部22の3つの
ファイバ保持治具30をそれぞれ軸回りに回転させる。
【0053】(工程6)この後、或いはファイバ保持部
22が第2位置に移動するまでの間に、制御部は、図示
を省略した酸素・アセチレンガスバーナ26用のモータ
を駆動して、3つの酸素・アセチレンガスバーナ26
を、退避位置から図2に示す加熱位置までそれぞれ移動
(下降)させる。これにより、3つの酸素・アセチレン
ガスバーナ26が3つのガラスファイバ21先端をそれ
ぞれ加熱溶融し、これらの先端を球状に加工する。この
工程が加熱工程に相当する。
【0054】(工程7)その球状加工が終了すると、制
御部は、3つの酸素・アセチレンガスバーナ26を加熱
位置から退避位置へ上昇させるとともに、モータMを駆
動制御して回転台27を時計方向に90度回転させる。
これにより、加工済みのガラスファイバ21を保持した
ファイバ保持部22が第2位置から第3位置に移動す
る。この第3位置では、加工済みの3つのガラスファイ
バ21をしばらく大気中で冷却させる。この工程が冷却
工程に相当する。
【0055】(工程8)この後、制御部は、モータMを
駆動制御して回転台27を時計方向に90度回転させる
とともに、この回転によりファイバ保持部22が第3位
置から第4位置に移動するまでの間に、モータM1を駆
動制御してファイバ保持部22を垂直位置から水平位置
へ回転させる。
【0056】(工程9)この後、制御部は、上記アクチ
ュエータを駆動制御して3つのファイバ保持治具30の
チャックをそれぞれ開いて緩める。これとともに、制御
部は、引き出し治具40用のモータ(図示省略)を駆動
制御することで、引き出し治具40を図1および図7の
左方へ移動させ、引き出し治具40の3つのクランプ4
0aにより加工済みの3つのガラスファイバ21先端の
球状部を引っ掛ける。この後、制御部は、引き出し治具
40用のモータ(図示省略)を駆動制御して引き出し治
具40を図1および図7の右方へ移動させる。これによ
り、加工済みの3つのガラスファイバ21が引き出し治
具40により3つのファイバ保持治具30からそれぞれ
引き出される。
【0057】(工程10)引き出された3つのガラスフ
ァイバ21がコンベア43上に位置したところで、制御
部が引き出し治具40の3つのクランプ40aを開く。
これにより、3つのガラスファイバ21がコンベア43
上に落下する。
【0058】コンベア43上に落下した3つのガラスフ
ァイバ21は、コンベア43により図7の矢印方向に搬
送され、上側傾斜板44により斜め下方へ案内されて回
転トレイ45上に溜まる。回転トレイ45上に所定量の
ガラスファイバ21が溜まり、同トレイに作用する時計
方向への回転モーメントが重り47による反時計方向へ
の回転モーメントより大きくなると、回転トレイ45が
時計方向へ回転する。この回転により、回転トレイ45
上に溜まったガラスファイバ21が下側傾斜板46上に
送られ、下側傾斜板46により収納トレイ41へ送られ
る。なお、上記工程9,10が収納工程に相当する。
【0059】以上ファイバ保持部22について説明した
動作を、他の3つのファイバ保持部23についても繰り
返し行なうことにより、回転台27が1回転する間に1
2本のガラスファイバ21先端の球状加工がなされ、加
工済みの12本のガラスファイバ21が収納トレイ41
に収納される。
【0060】以上のように構成された一実施形態によれ
ば、以下の作用効果を奏する。 (イ)第1位置にあるファイバ保持部、例えばファイバ
保持部22の3つのファイバ保持治具30により3つの
ガラスファイバ21を保持させる。この後、モータMに
より回転台27を回転させてファイバ保持部22を第2
位置に移動させ、この第2位置で3つのガラスファイバ
21先端を酸素・アセチレンガスバーナ26により加熱
してその先端を球状に成型加工する。この後、モータM
により回転台27を回転させてファイバ保持部22を第
3位置に移動させ、この第3位置で先端が球状に成型加
工された3つのガラスファイバ21を冷却する。この
後、モータMにより回転台27をさらに回転させてファ
イバ保持部22を第4位置に移動させ、この第4位置で
加工済みのガラスファイバ21をファイバ保持部22か
ら外して収納トレイ41に収納する。
【0061】このように、回転台27をモータMにより
駆動して4つのファイバ保持部22〜25を第1位置か
ら第4位置まで順に移動させることで、ガラスファイバ
21先端の球状加工を自動で行うことができる。これに
より、(1)ガラスファイバ21先端の球状加工の自動
化が可能になる。(2)上記従来技術のように加工品質
にバラツキが生じるのを抑制でき、加工品質の均一化を
図れる。(3)第1位置にてファイバ保持部にガラスフ
ァイバ21を保持(しっかりくわえ)させてから、第4
位置にて加工済みのガラスファイバ21をファイバ保持
部から外すまでの時間、すなわち加工時間が一定する。
このため、単位時間当たりの加工処理数の管理とその数
を増やすのが容易になる。(4)第2位置では、ファイ
バ保持部により保持されたガラスファイバ21先端を酸
素・アセチレンガスバーナ26により加熱してその先端
を球状に成型加工するので、作業安全性が高くなる。
【0062】したがって、ガラスファイバ21先端の球
状加工を自動化することができるとともに、加工品質の
均一化、加工処理数の安定化と大量生産化、および安全
性の向上を図ることができる。
【0063】(ロ)回転台27をモータMにより90度
(一定角度)ずつ間欠的に回転して各ファイバ保持部2
2〜25を第1〜第4位置の4つの位置に順に移動させ
るので、回転台27の周囲に酸素・アセチレンガスバー
ナ26等の各種設備を配置できる。このため、装置全体
の小型化を図ることができ、装置の占有スペースを小さ
くすることができる。
【0064】(ハ)回転台27に4つのファイバ保持部
22〜25が90度毎に設けられているので、回転台2
7が1回転する間に、各ファイバ保持部22〜25がガ
ラスファイバ21の保持から加工済みガラスファイバ2
1の搬出までの1サイクルを完了することができる。こ
れにより、回転台27が1回転する間での加工処理数、
すなわち単位時間当たりの加工処理数をさらに増やすこ
とができる。
【0065】(ニ)各ファイバ保持部22〜25に設け
た3つのファイバ保持治具30は、第1位置では水平姿
勢をとるので、3つのガラスファイバ21を水平に並べ
て対応する各ファイバ保持部の保持穴に向けて押すこと
により、3つのガラスファイバ21を対応する各ファイ
バ保持治具30に容易に保持させることができる。ま
た、各ファイバ保持部22〜25の3つのファイバ保持
治具30は、第2位置では保持したたガラスファイバ2
1先端を上方へ向けるので、その先端を酸素・アセチレ
ンガスバーナ26により加熱しやすくなる。
【0066】(ホ)各ファイバ保持部22〜25のファ
イバ保持治具30は、第2位置で各ガラスファイバ21
先端を酸素・アセチレンガスバーナ26により加熱する
際に、各ガラスファイバ21を軸回りに回転させるの
で、各ガラスファイバ21先端が同バーナにより均一に
加熱され、加工品質がさらに向上する。
【0067】(ヘ)第1位置にて、3つの整列台32〜
34により3つのガラスファイバ21を対応する3つの
ファイバ保持治具30の保持穴と一致するように整列さ
せ、ワーク送り板36により3つのガラスファイバ21
をその先端位置が揃うように各保持穴に向けて押す。こ
のため、第1位置において3つのガラスファイバ21を
対応する各ファイバ保持治具30に自動で保持させるこ
とができる。また、各ファイバ保持部22〜25の3つ
のファイバ保持治具30は、3つのガラスファイバ21
をその先端位置が揃うように保持するので、第2位置に
て各ガラスファイバ21先端を3つの酸素・アセチレン
ガスバーナ26により加熱する際におけるこれらのバー
ナの位置決めが容易になる。
【0068】(ト)3つの整列台32〜34のうち、ワ
ーク送り板36が3つのガラスファイバ21を3つのフ
ァイバ保持治具30の保持穴に向けて押す際に、同ワー
ク送り板36の移動領域内にある整列台は、その移動領
域外へ退避する。これにより、ワーク送り板36は整列
台32〜34により移動を妨げられることなく3つのガ
ラスファイバ21を3つのファイバ保持治具30による
保持位置まで押すことができる。
【0069】(チ)3つの酸素・アセチレンガスバーナ
26を、ファイバ保持部22〜25のいずれかが第2位
置に位置するのに同期して同保持部に保持された3つの
ガラスファイバ21先端を加熱するのに最適な加熱位置
に移動させるので、同バーナによるガラスファイバ先端
の球状成型を自動で行なうことができる。
【0070】(リ)第4位置において、引き出し治具4
0により加工済みのガラスファイバ21先端の球状部2
1aを引っ掛けてガラスファイバ21をファイバ保持部
22〜26から自動で引き出すことができる。これによ
り、ガラスファイバ21の保持から加工済みのガラスフ
ァイバ21の取り出しまでを自動で行うことができる。
【0071】(ヌ)第4位置において、引き出し治具4
0により引き出された加工済みのガラスファイバ21を
案内機構42により収納トレイ41に順次自動で収納さ
せることができる。また、加工済みのガラスファイバ2
1を収納トレイ41に収納させるのに、コンベア43を
除き、案内機構42には電気等の一切のエネルギを使う
必要がなく、ランニングコストを低減することができ
る。
【0072】(ヲ)回転軸29の上部には、第2位置に
て酸素・アセチレンガスバーナ26によりガラスファイ
バ21先端を加熱する際の熱を上方を逃がす遮熱板50
が90度間隔で4つ設けられているので、その熱が装置
に及ぼす悪影響を遮熱板50により抑制することができ
る。
【0073】[ 変形例] ・上記一実施形態では、回転台27を90度ずつ間欠的
に回転して各ファイバ保持部22〜25を第1〜第4位
置の4つの位置に順に移動させるようにしているが、本
発明はこれに限定されない。ファイバ保持部を前記4つ
の位置に順に移動させる移動手段として、回転台27に
代えて、所定量ずつ間欠的に直進してファイバ保持部を
4つの位置に順に移動させて、途中で方向を変えて元の
位置に戻るような移動台を用いる場合にも本発明は適用
可能である。
【0074】・上記一実施形態では、回転台27には4
つのファイバ保持部22〜25が90度間隔で設けられ
ているが、回転台27には、1つ、或いは「4」以外の
複数のファイバ保持部を設ける場合にも本発明は適用可
能である。例えば、回転台27に、8つのファイバ保持
部を45度間隔で設ける場合には、回転台27を45度
ずつ間欠的に回転することになる。
【0075】・上記一実施形態では、各ファイバ保持部
22〜25には3つのファイバ保持治具30をそれぞれ
設けてあるが、各ファイバ保持部に設けるワーク保持治
具の数は「3」に限定されない。
【0076】・上記一実施形態では、加熱手段として酸
素・アセチレンガスバーナ26を用いているが、加熱手
段を図9に示す構成のものにしてもよい。この加熱手段
は、近赤外ランプ60を用い、同ランプ60により近赤
外光60aを板状カーボン61に照射し、この照射によ
り赤熱した板状カーボン61にガラスファイバ21先端
を近づけることで、同先端に球状部21aを加工するよ
うにしてもよい。また、板状カーボン61に変えて伝熱
性酸化物を用いてもよい。
【0077】・上記一実施形態では、円柱形のガラスフ
ァイバ21先端を球状に加工する加工装置および加工方
法について説明したが、本発明は、金属製或いはプラス
チック製丸棒等の棒状ワーク先端を球状に加工する加工
装置および加工方法にも適用可能である。
【0078】・上記一実施形態において、第1位置にあ
るファイバ保持部のファイバ保持治具30に、上記ガラ
スファイバ21に代えて、先端に球状部21aのあるガ
ラスファイバ、すなわち上記イオン交換後のロッドレン
ズを保持させるようにしてもよい。この場合、第2位置
においては、酸素・アセチレンガスバーナ26等の加熱
手段に代えて、球状部21aを切断するための切断機を
配置するようにしてもよい。このような構成により、ロ
ッドレンズの保持(取付け)、球状部の切断、冷却、取
り外しおよび収納を全て自動で行なうことができるロッ
ドレンズ先端の球状部切断装置および切断方法を実現す
ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項11に係る発明によれば、棒状ワーク先端の球状加
工を自動化することができるとともに、加工品質の均一
化、加工処理数の安定化と大量生産化、および安全性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態に係るガラスファイバ先端の球状
成型加工装置の概略構成を示す平面図。
【図2】 同装置を図1の下方から見た側面図。
【図3】 図1の一部拡大図。
【図4】 図3のX−X線に沿った断面図。
【図5】 図3のY−Y線に沿った断面図。
【図6】 図5と同様の断面図で、ガラスファイバをワ
ーク保持治具に投入する際の様子を示す説明図。
【図7】 図1の一部拡大図。
【図8】 図7のZ方向から見た側面図。
【図9】 加熱手段として近赤外ランプを用ってガラス
ファイバ先端を成型する様子を示す説明図。
【図10】 均質な高屈折率ガラスからなる円柱形のガ
ラスファイバ11を溶融塩中に浸漬して行なうイオン交
換法の説明図。
【符号の説明】
20…ガラスファイバ先端の球状成型加工装置、21…
棒状ワークとしてのガラスファイバ、22〜25…ワー
ク保持手段としてのファイバ保持部、26…加熱手段と
してのガスバーナ、27…移動手段としての回転台、3
0…ワーク保持治具としてのファイバ保持治具、32〜
34…整列台、35…基板としてのステージ、36…ワ
ーク送り板、40…引き出し治具、41…収納トレイ、
42…案内機構、43…コンベア、44…上側傾斜板、
45…回転トレイ、M…駆動手段としてのモータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越 浩志 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子 株式会社内 (72)発明者 森田 剛司 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子 株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB42Z AC87 4G015 BA05 BB02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状ワーク先端を球状に成型加工する棒
    状ワーク先端の球状成型加工装置であって、 少なくとも1つの棒状ワークを保持可能なワーク保持手
    段と、 前記棒状ワーク先端を加熱して球状に成型加工する加熱
    手段と、 前記ワーク保持手段を、前記棒状ワークを同保持手段に
    保持させる第1位置、同保持手段により保持された前記
    棒状ワーク先端を前記加熱手段により加熱する第2位
    置、同先端が球状に成型加工された棒状ワークを冷却す
    る第3位置、および、加工済みの棒状ワークを前記ワー
    ク保持手段から外して収納する第4位置の4つの位置に
    順に移動させる移動手段と、 該移動手段を駆動する駆動手段とを備えることを特徴と
    する棒状ワーク先端の球状成型加工装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前記駆動手段により一
    定角度ずつ間欠的に回転して前記ワーク保持手段を前記
    4つの位置に順に移動させる回転台であることを特徴と
    する請求項1に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装
    置。
  3. 【請求項3】 前記回転台には、前記ワーク保持手段が
    一定角度毎に設けられていることを特徴とする請求項2
    に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク保持手段は、複数の前記棒状
    ワークを保持する複数のワーク保持治具を備え、該各ワ
    ーク保持治具は、前記第1位置では水平姿勢をとり、前
    記棒状ワークを保持穴で受けて保持するとともに、前記
    第2位置では前記棒状ワーク先端を上方へ向ける垂直姿
    勢をとるように回動可能に設けられていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一項に記載の棒状ワーク先
    端の球状成型加工装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のワーク保持治具は、前記第2
    位置で前記複数の棒状ワーク先端を前記加熱手段により
    加熱する際に、各々が保持している棒状ワークを軸回り
    に回転させることを特徴とする請求項4に記載の棒状ワ
    ーク先端の球状成型加工装置。
  6. 【請求項6】 前記第1位置には、前記複数の棒状ワー
    クを対応する前記各ワーク保持治具の保持穴と一致する
    ように整列させる整列台と、前記複数の棒状ワークをそ
    の先端位置が揃うように前記各保持穴に向けて押すワー
    ク送り板とが設けられていることを特徴とする請求項4
    又は5に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置。
  7. 【請求項7】 前記整列台は、前記複数の棒状ワークが
    対応する前記各ワーク保持治具の保持穴に向けて投入さ
    れる方向に所定間隔で基板に複数個設けられており、こ
    れらの整列台のうち、前記ワーク送り板が前記複数の棒
    状ワークを前記複数のワーク保持治具の保持穴に向けて
    押す際に、同ワーク送り板の移動領域内にある整列台
    は、その移動領域外へ退避可能に構成されていることを
    特徴とする請求項6に記載の棒状ワーク先端の球状成型
    加工装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段は、前記ワーク保持手段が
    前記第2位置に位置するのに同期して同保持手段に保持
    された前記棒状ワーク先端を加熱するのに最適な加熱位
    置に退避位置から移動可能に構成されていることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の棒状ワーク
    先端の球状成型加工装置。
  9. 【請求項9】 前記第4位置には、加工済みの棒状ワー
    クを、球状に成型加工された同ワーク先端の球状部を引
    っ掛けて前記ワーク保持手段から引き出す引き出し治具
    が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れか一項に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置。
  10. 【請求項10】 前記第4位置には、前記引き出し治具
    により引き出された加工済みの前記棒状ワークを収納ト
    レイへ送る案内手段とが設けられており、該案内手段
    は、前記引き出された加工済みの棒状ワークを受けて搬
    送するコンベアと、該コンベアにより搬送される前記棒
    状ワークを傾斜を利用して斜め下方へ案内する上側傾斜
    板、該上側傾斜板により案内される前記棒状ワークを受
    け、その棒状ワークが所定量になるとその重量で回転す
    る回転トレイとを備え、該回転トレイの回転により同回
    転トレイに溜まった棒状ワークが前記収納トレイ内へ送
    られるように構成されていることを特徴とする請求項9
    に記載の棒状ワーク先端の球状成型加工装置。
  11. 【請求項11】 棒状ワーク先端を球状に成型加工する
    棒状ワーク先端の球状成型加工方法であって、 少なくとも1つの棒状ワークを保持可能なワーク保持手
    段を第1位置に移動させて前記ワーク保持手段に棒状ワ
    ークを保持させる工程と、 前記ワーク保持手段を前記第1位置から第2位置に移動
    させ、この第2位置で前記ワーク保持手段に保持された
    棒状ワーク先端を加熱して球状に成型加工する加熱工程
    と、 前記ワーク保持手段を前記第2位置から第3位置へ移動
    させ、この第3位置で先端が球状に成型加工された棒状
    ワークを冷却する冷却工程と、 前記ワーク保持手段を前記第3位置から第4位置へ移動
    させ、この第4位置で加工済みの棒状ワークを同保持手
    段から外して収納する収納工程とを備えることを特徴と
    する棒状ワーク先端の球状成型加工方法。
  12. 【請求項12】 前記ワーク保持手段を一定角度ずつ間
    欠的に回転させて前記ワーク保持手段を前記4つの位置
    に順に移動させることを特徴とする請求項11に記載の
    棒状ワーク先端の球状成型加工方法。
  13. 【請求項13】 前記ワーク保持手段に前記棒状ワーク
    を保持させる工程では、複数の前記棒状ワークを該各ワ
    ークの先端位置が揃うように前記ワーク保持手段に保持
    させることを特徴とする請求項11又は12に記載の棒
    状ワーク先端の球状成型加工方法。
JP2002144396A 2002-05-20 2002-05-20 棒状ワーク先端の球状成型加工装置および球状成型加工方法 Pending JP2003335535A (ja)

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