JP2003334507A - 廃棄物焼却灰の資源化方法および資源化システム - Google Patents

廃棄物焼却灰の資源化方法および資源化システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般廃棄物および産業廃棄物の少なくとも一
方を焼却した焼却灰を普通セメントの原料として資源化
することで広範な用途に用い得るようにすることにあ
る。 【解決手段】 一般廃棄物および産業廃棄物の少なくと
も一方を焼却した焼却灰をセメント原料として資源化す
る方法において、電気防蝕する鋼板で側面及び底面を形
成するとともに屋根を設けた貯留槽内に前記焼却灰を貯
留し、その焼却灰に水を散布してその焼却灰から塩分を
洗い流すことでその焼却灰を普通セメントの原料とし、
前記焼却灰から浸出した水から塩分を除去した後その水
を前記焼却灰に散布して水を循環させることを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般廃棄物およ
び産業廃棄物の少なくとも一方を焼却した焼却灰をセメ
ント原料として資源化する方法およびシステムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
廃棄物および産業廃棄物の量は膨大であるため、近年、
それらをストーカ方式や流動床方式等通常の焼却施設で
焼却して減容化してから最終処分場で埋立て処理するこ
とが行われているが、この方法では、焼却灰にしても未
だ量が相当に多いため、最終処分場を繰返し作り続ける
必要がある一方で、新たな最終処分場を作ることについ
て住民の同意が得にくいという問題がある。
【0003】また、一般廃棄物や産業廃棄物を通常の焼
却施設で焼却した焼却灰は未だ重金属やダイオキシン等
の有害物質が含まれている可能性があることから、現在
の最終処分場では降雨等によって埋立て焼却灰を洗浄す
るとともにそこからの浸出水を処理することで焼却灰お
よび浸出水の無害化が図られているが、焼却灰が無害化
するまで浸出水の処理施設を運転し続けなければなら
ず、しかも降雨等による埋立て焼却灰の洗浄では無害化
の時期を予測し難いため、水処理施設の運転費や最終処
分場の維持管理費が嵩むという問題がある。
【0004】このため一般廃棄物および産業廃棄物を焼
却した焼却灰の資源化による活用が試みられており、そ
の活用の一形態として僅かであるがセメントの原料の粘
土として利用することが行われている。
【0005】しかしながら、上記のようにセメントの原
料として利用する場合に従来は、それらの廃棄物を焼却
した焼却灰を一切処理しないでそのまま貯留施設に貯留
し、その後にセメント会社で処理してセメントに用いて
いる処、そのままの焼却灰は一般に塩分濃度が濃いため
鉄筋を腐蝕させることから、鉄筋コンクリート用の普通
セメントには使用できず、それゆえ無筋コンクリート分
野で用いられるエコセメントの原料とされており、用途
が限られるという問題がある。
【0006】ところで本願発明者は、先に特開2000
−126711号にて開示したように、電気防蝕する鋼
板で側面及び底面を形成するとともに屋根を設けた廃棄
物処分場の貯留槽内に廃棄物を貯留し、その廃棄物に水
を散布するとともにその廃棄物からの浸出水を処理して
上記散布水にすることで循環させ、安定した条件で廃棄
物の無害化を進めることを提案しており、その廃棄物処
分場について研究を進めた結果、水の散布によって廃棄
物の塩分をも除去し得ることを発見した。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上述の知見に鑑みて従来の課題を有利に解決
した資源化の方法およびシステムを提供することを目的
とするものであり、この発明の廃棄物焼却灰の資源化方
法は、一般廃棄物および産業廃棄物の少なくとも一方を
焼却した焼却灰をセメント原料として資源化する方法に
おいて、電気防蝕する鋼板で側面及び底面を形成すると
ともに屋根を設けた貯留槽内に前記焼却灰を貯留し、そ
の焼却灰に水を散布してその焼却灰から塩分を洗い流す
ことでその焼却灰を普通セメントの原料とし、前記焼却
灰から浸出した水から塩分を除去した後その水を前記焼
却灰に散布して水を循環させることを特徴とするもので
ある。
【0008】そして、この発明の廃棄物焼却灰の資源化
システムは、一般廃棄物および産業廃棄物の少なくとも
一方を焼却した焼却灰をセメント原料として資源化する
システムにおいて、電気防蝕する鋼板で側面及び底面を
形成するとともに屋根を設けた貯留槽内に前記焼却灰を
貯留し、その焼却灰に水を散布してその焼却灰から塩分
を洗い流すことでその焼却灰を普通セメントの原料と
し、その焼却灰からの浸出水を前記貯留槽外に取り出す
焼却灰貯留施設と、前記浸出水から塩分を除去した後そ
の水を前記焼却灰に散布する水として前記焼却灰貯留施
設に戻す浸出水処理施設と、を具えてなるものである。
【0009】かかるこの発明の資源化方法および資源化
システムによれば、一般廃棄物および産業廃棄物の少な
くとも一方を焼却した焼却灰をセメント原料として資源
化する際、焼却灰に水を散布してその焼却灰から塩分を
洗い流すことでその焼却灰を普通セメントの原料として
資源化するので、その原料を広範な用途に用いることが
できる。しかも、屋根を設けた貯留槽内に焼却灰を貯留
してその焼却灰に水を散布するので、安定した条件で焼
却灰の無害化を進め得て、無害化の時期を容易に予測す
ることができ、また焼却灰中に浸透した水に塩分が含ま
れるので、電気防蝕を有効に機能させ得て、鋼板で形成
した貯留槽を容易に長期間維持することができ、それゆ
え浸出水処理施設の運転費や焼却灰貯留施設の維持管理
費を安価に済ませることができる。
【0010】さらにこの発明の資源化方法および資源化
システムによれば、貯留槽に屋根を設けて焼却灰の飛散
を防止するとともに焼却灰からの浸出水から塩分を除去
した水を焼却灰に散布し循環させてクローズドシステム
を構成するので、雨水で無害化するため屋根を設けない
最終処分場や、屋根は設けるが焼却灰を一切処理しない
でそのまま貯留する貯留施設と比較して環境負荷を軽減
することができる。
【0011】なお、この発明の資源化システムにおいて
は、前記貯留槽は三つの区画に区分されていると好まし
い。貯留槽を繰り返し使用する場合に、三番目の区画に
焼却灰を搬入するときに二番目の区画で脱塩し、最初の
区画から脱塩後の焼却灰を搬出でき、その後も各区画を
同様に使用できるので、貯留槽を効率的に使用できるか
らである。
【0012】また、この発明の資源化システムにおいて
は、前記浸出水の塩分濃度を監視してそれが所定濃度以
下となったとき前記貯留層内からの前記焼却灰の搬出を
行うことが好ましい。本願発明者の実験によれば、焼却
灰中の塩化物イオン濃度は焼却灰からの浸出水の塩化物
イオン濃度と同等かそれよりも低かったので、浸出水の
塩化物イオン濃度を監視していれば、貯留層内の焼却灰
の塩化物イオン濃度を把握でき、所定塩分濃度以下の焼
却灰を貯留層内から搬出し得るからである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1は、この発明の廃棄物焼却灰の資源化方法の一
実施例を実施する、この発明の廃棄物焼却灰の資源化シ
ステムの一実施例の外観を示す斜視図、図2は、その実
施例の資源化システムの構成を示す説明例、図3は、そ
の実施例の資源化システムにおける焼却灰貯留施設の貯
留層を示す斜視図、図4は、その実施例の資源化システ
ムにおける浸出水処理施設での浸出水の処理手順を示す
説明図である。
【0014】この実施例の廃棄物焼却灰の資源化システ
ムは、一般廃棄物および産業廃棄物の少なくとも一方を
焼却した焼却灰を普通セメントの原料(粘土)として資
源化するシステムであって、図1および図2に示すよう
に、循環水散布型の焼却灰貯留施設1と、浸出水処理施
設2とを具えており、ここにおける焼却灰貯留施設1
は、一般廃棄物を焼却した焼却灰Aを貯留するために、
地盤G中に掘った穴内に設け、通常の方法で電気防蝕す
る鋼板3で側面及び底面を水密に形成するとともにその
鋼板3の外側をコンクリート層4で囲んだ貯留槽5と、
その貯留槽5の全体を覆う屋根6と、浸出水処理施設2
が処理した水および補給水(雨水等)を循環水として貯
める貯水池7と、その貯水池7内の水を汲み出すポンプ
8と、ポンプ8が貯水池7内から汲み出した水を貯留槽
5内の焼却灰Aにムラなく散布する散水管9と、貯留槽
5内の焼却灰Aからの浸出水を集めて貯留槽5外に導く
集水管10と、集水管10からの浸出水を貯める調整池
11とを具えている。なお、貯留槽5は、図3に示すよ
うに、後述の如き繰返し使用のために三つの区画に区分
してあり、各区画には焼却灰の搬入出路5aとその搬入
出路5aから底面に至る斜路5bとを設けてある。
【0015】またここにおける浸出水処理施設2は、貯
留槽5内の焼却灰Aからの浸出水を無害化するとともに
そこから塩分を除去するために、図4に示すように、調
整池11から上記浸出水を受け入れてその浸出水のpH
(ペーハー)を調整する槽2aと、その槽2aを出た水
に含まれている異物を凝集沈殿させる槽2bと、その槽
2bを出た水に含まれている異物の生物的処理を行う槽
2cと、その槽2cを出た水を砂で濾過する槽2dと、
その槽2dを出た水に含まれている異物を光化学分解す
る槽2eと、その槽2eを出た水に含まれている異物を
活性炭で吸着除去する槽2fと、その槽2fを出た水に
含まれている異物をキレート樹脂で吸着除去する槽2g
と、その槽2gを出た水に含まれている塩化物イオン
(塩分)を除去する脱塩処理を行う槽2hとを具えてお
り、その最後の槽2hを出た水は上記貯水池7に貯めら
れる。
【0016】なお、上記槽2a〜2hには既知のものを
用いることができ、例えば、脱塩処理を行う槽2hは、
電気透析法や逆浸透法、イオン交換法等により塩化物イ
オン(塩分)を除去するように構成すれば良い。そして
この浸出水処理施設2では、貯留槽5内の焼却灰Aから
の浸出水の塩化物イオンの濃度を定期的に監視し、その
濃度が、普通セメントの原料使用基準である128pp
m以下となったら、先に記した本願発明者の実験から、
貯留槽5内の焼却灰Aの塩化物イオンの濃度もそれと同
等かそれ以下となっているはずであり、貯留槽5内の焼
却灰Aは塩分に関しては普通セメントの原料とし得るの
で、その焼却灰Aを貯留層5内から搬出し得ると判断す
る。
【0017】かかる資源化システムを用いた上記実施例
の資源化方法は、一般廃棄物および産業廃棄物の少なく
とも一方を焼却した焼却灰Aを普通セメントの原料(粘
土)として資源化する際に、焼却灰貯留施設1の、電気
防蝕する鋼板3で側面及び底面を形成するとともに屋根
6を設けた貯留槽5内にその焼却灰Aを貯留し、その焼
却灰Aに散水管9で水を散布してその焼却灰Aを無害化
するとともにその焼却灰Aから塩分を洗い流すことでそ
の焼却灰Aを普通セメントの原料とし、その焼却灰Aか
ら浸出した水を浸出水処理施設2で処理してその浸出水
を無害化するとともにその浸出水から塩分を除去した
後、その水を焼却灰貯留施設1に戻し散水管9で焼却灰
Aに散布して水を循環させる。
【0018】図5は、上記実施例の資源化システムおよ
び資源化方法で焼却灰を資源化する場合の運用サイクル
の例を示す説明図であり、この例では焼却灰の洗浄脱塩
期間を5年と仮定して、施設1,2の建設後、各区画に
5年ずつかけて三つの区画〜への焼却灰の第1回の
搬入を行い、三つ目の区画への第1回の搬入の期間中
は一つ目の区画からの焼却灰の第1回の搬出を行い、
その後の二つ目の区画からの焼却灰の第1回の搬出の
期間中は一つ目の区画への焼却灰の第2回の搬入を行
い、続く三つ目の区画からの焼却灰の第1回の搬出の
期間中は二つ目の区画への焼却灰の第2回の搬入を行
い、さらにその後の三つ目の区画への第2回の搬入の
期間中は一つ目の区画からの焼却灰の第2回の搬出を
行い、その後順次に二つ目の区画からの焼却灰の第2
回の搬出と三つ目の区画からの焼却灰の第2回の搬出
とを行う。
【0019】これにより上記期間中最初からの30年間
は焼却灰の埋立て供用期間となり、普通セメントの原料
(粘土)の供用期間は10年目から40年目までの30
年間となる。そして最後の10年間は埋立てを行わない
ので施設1,2の維持管理期間となり、最初からの35
年間が浸出水処理施設2の運転期間となる。
【0020】図6は、最終処分場二施設を順次に使用す
る場合と、無処理型貯留施設を使用する場合と、上記実
施例の循環水散布型貯留施設を使用する場合との環境負
荷の大きさの経年変化を比較して示す説明図であり、こ
の図から明らかなように、上記実施例の循環水散布型貯
留施設を使用する場合は環境負荷が最も小さい状態で年
月が経過する。しかも、施設の寿命時に最終処分場では
廃棄物が完全に安定化している保障がないため浸出水の
処理施設の運転延長を余儀なくされる可能性があるが、
上記実施例の循環水散布型貯留施設では散布水量の調節
等により焼却灰の安定化の時期を施設の寿命時に合わせ
ることができる。
【0021】従って、この実施例の資源化方法および資
源化システムによれば、一般廃棄物および産業廃棄物の
少なくとも一方を焼却した焼却灰Aをセメント原料とし
て資源化する際、焼却灰Aに水を散布してその焼却灰A
から塩分を洗い流すことでその焼却灰Aを普通セメント
の原料として資源化するので、その原料を広範な用途に
用いることができる。しかも、屋根6を設けた貯留槽5
内に焼却灰Aを貯留してその焼却灰Aに水を散布するの
で、安定した条件で焼却灰Aの無害化を進め得て、無害
化の時期を容易に予測することができ、また、焼却灰A
中に浸透した水に塩分が含まれるので、電気防蝕を有効
に機能させ得て、鋼板3で形成した貯留槽5を容易に長
期間維持することができ、それゆえ浸出水処理施設2の
運転費や焼却灰貯留施設1の維持管理費を安価に済ませ
ることができる。
【0022】さらに、この実施例の資源化方法および資
源化システムによれば、貯留槽5に屋根6を設けて焼却
灰Aの飛散を防止するとともに焼却灰Aからの浸出水か
ら塩分を除去した水を焼却灰Aに散布し循環させてクロ
ーズドシステムを構成するので、上述のように、雨水で
無害化するため屋根を設けない最終処分場や、屋根を設
けても焼却灰を一切処理しないでそのまま貯留する貯留
施設と比較して環境負荷を軽減することができる。
【0023】さらに、この実施例の資源化方法および資
源化システムによれば、貯留槽5は三つの区画に区分さ
れているので、貯留槽5を繰り返し使用する場合に、上
述のように三番目の区画に焼却灰を搬入するときに、
二番目の区画で脱塩するとともに最初の区画から脱
塩後の焼却灰を搬出でき、その後も各区画を同様に使用
できるので、貯留槽を効率的に使用することができる。
【0024】さらに、この実施例の資源化方法および資
源化システムによれば、浸出水の塩分濃度を監視してそ
れが所定濃度以下となったとき貯留層5内からの焼却灰
Aの搬出を行うようにしているので、所定塩分濃度以下
になった焼却灰Aを貯留層5内から搬出し得て、良好な
品質の普通セメント原料を供用することができる。
【0025】図7〜図9は、この発明の資源化方法およ
び資源化システムで用い得る焼却灰貯留施設の他の例で
あって、何れも貯留槽5を地盤G上に設けるものをそれ
ぞれ示す断面図であり、図7に示す例では、貯留槽5の
側面及び底面を、通常の方法で電気防蝕する鋼板3で水
密に形成するとともに、主に側面の鋼板3の外側をコン
クリート層4で囲み、そのコンクリート層4に屋根基礎
12を添設して貯留槽5の全体を覆う屋根6を掛け渡し
ている。
【0026】また図8に示す例では、貯留槽5の側面及
び底面を、通常の方法で電気防蝕する鋼板3で水密に形
成するとともに、側面の鋼板3の外側に補強土工法で擁
壁を作るもので、例えば多数のストリップ13aを埋設
したテールアルメ壁13で鋼板3を囲み、そのテールア
ルメ壁13の上部に屋根基礎12を設けて貯留槽5の全
体を覆う屋根6を掛け渡している。
【0027】そして図9に示す例では、貯留槽5の側面
及び底面を、通常の方法で電気防蝕する鋼板3で水密に
形成するとともに、側面の鋼板3の外側を、地盤G中に
打ち込んだ鋼製または鉄筋コンクリート製の多数の杭1
4で囲んで支持し、それらの杭14を屋根基礎として貯
留槽5の全体を覆う屋根6を掛け渡している。これらの
焼却灰貯留施設でも、先の実施例における焼却灰貯留施
設1と同様の作用効果を得ることができる。
【0028】図10は、この発明の資源化方法および資
源化システムで用い得る浸出水処理施設の他の例での浸
出水の処理手順を示す説明図であり、この例の浸出水処
理施設2は、貯留槽5内の焼却灰Aからの浸出水を無害
化するとともにそこから塩分を除去するために、調整池
11から上記浸出水を受け入れてその浸出水のpH(ペ
ーハー)を調整する槽2aと、その槽2aを出た水を濾
過してそこに含まれている異物を除去するマイクロフィ
ルター2iと、そのマイクロフィルター2iを出た水に
含まれている塩化物イオン(塩分)を1段目のRO膜
(逆浸透膜)で除去する槽2jと、その槽2を出た水に
未だ含まれている塩化物イオン(塩分)を2段目のRO
膜(逆浸透膜)で除去する槽2kとを具えており、その
最後の槽2kを出た水は上記貯水池7に貯められる。こ
の浸出水処理施設でも、先の実施例における浸出水処理
施設2と同様の作用効果を得ることができる。
【0029】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、焼却灰
貯留施設の貯留槽の区画数を所要に応じて二つ以下ある
いは四つ以上としても良く、また焼却灰貯留施設の構成
を上記例以外のものとしても良く、さらに、浸出水処理
施設の構成も、さらに他の異物を除去したり毒性を中和
あるいは除去したりするように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の廃棄物焼却灰の資源化方法の一実
施例を実施する、この発明の廃棄物焼却灰の資源化シス
テムの一実施例の外観を示す斜視図である。
【図2】 上記実施例の資源化システムの構成を示す説
明例である。
【図3】 上記実施例の資源化システムにおける焼却灰
貯留施設の貯留槽を示す斜視図である。
【図4】 上記実施例の資源化システムにおける浸出水
処理施設での浸出水の処理手順を示す説明図である。
【図5】 上記実施例の資源化システムおよび資源化方
法で焼却灰を資源化する場合の運用サイクルの例を示す
説明図である。
【図6】 最終処分場二施設を順次に使用する場合と無
処理型貯留施設を使用する場合と上記実施例の循環水散
布型貯留施設を使用する場合との環境負荷の大きさの経
年変化を比較して示す説明図である。
【図7】 この発明の資源化方法および資源化システム
で用い得る焼却灰貯留施設の他の例を示す断面図であ
る。
【図8】 この発明の資源化方法および資源化システム
で用い得る焼却灰貯留施設のさらに他の例を示す断面図
である。
【図9】 この発明の資源化方法および資源化システム
で用い得る焼却灰貯留施設のさらに他の例を示す断面図
である。
【図10】 この発明の資源化方法および資源化システ
ムで用い得る浸出水処理施設の他の例での浸出水の処理
手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 焼却灰貯留施設 2 浸出水処理施設 2a〜2k 槽 3 鋼板 4 コンクリート層 5 貯留槽 5a 搬入出路 5b 斜路 6 屋根 7 貯水池 8 ポンプ 9 散水管 10 集水管 11 調整池 12 屋根基礎 13 テールアルメ壁 13a ストリップ 14 杭 A 焼却灰 G 地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 考 東京都港区芝浦4丁目4番44号 株式会社 横河ブリッジ内 (72)発明者 花嶋 正孝 福岡県福岡市城南区七隈5丁目5番6号 (72)発明者 樋口 壯太郎 福岡県福岡市城南区七隈8丁目19番1号 福岡大学内 Fターム(参考) 4D004 AA36 AB05 AB06 BA06 CA40 CA50 CC03 DA01 DA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般廃棄物および産業廃棄物の少なくと
    も一方を焼却した焼却灰をセメント原料として資源化す
    る方法において、 電気防蝕する鋼板で側面及び底面を形成するとともに屋
    根を設けた貯留槽内に前記焼却灰を貯留し、その焼却灰
    に水を散布してその焼却灰から塩分を洗い流すことでそ
    の焼却灰を普通セメントの原料とし、 前記焼却灰から浸出した水から塩分を除去した後その水
    を前記焼却灰に散布して水を循環させることを特徴とす
    る、廃棄物焼却灰の資源化方法。
  2. 【請求項2】 一般廃棄物および産業廃棄物の少なくと
    も一方を焼却した焼却灰をセメント原料として資源化す
    るシステムにおいて、 電気防蝕する鋼板で側面及び底面を形成するとともに屋
    根を設けた貯留槽内に前記焼却灰を貯留し、その焼却灰
    に水を散布してその焼却灰から塩分を洗い流すことでそ
    の焼却灰を普通セメントの原料とし、その焼却灰からの
    浸出水を前記貯留槽外に取り出す焼却灰貯留施設と、 前記浸出水から塩分を除去した後その水を前記焼却灰に
    散布する水として前記焼却灰貯留施設に戻す浸出水処理
    施設と、 を具えてなる、廃棄物焼却灰の資源化システム。
  3. 【請求項3】 前記貯留槽は三つの区画に区分されてい
    ることを特徴とする、請求項2記載の廃棄物焼却灰の資
    源化システム。
  4. 【請求項4】 前記浸出水の塩分濃度を監視してそれが
    所定濃度以下となったとき前記貯留層内からの前記焼却
    灰の搬出を行うことを特徴とする、請求項2または3記
    載の廃棄物焼却灰の資源化システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233489A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Taiheiyo Cement Corp 焼却残渣の処理方法及び処理システム
JP5997403B1 (ja) * 2016-03-29 2016-09-28 公信 山▲崎▼ 汚染土壌を浄化する土壌浄化施設のための雨水処理方法

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