JP2003334234A - スリット入り弾性封止体 - Google Patents

スリット入り弾性封止体

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JP2003334234A
JP2003334234A JP2002144860A JP2002144860A JP2003334234A JP 2003334234 A JP2003334234 A JP 2003334234A JP 2002144860 A JP2002144860 A JP 2002144860A JP 2002144860 A JP2002144860 A JP 2002144860A JP 2003334234 A JP2003334234 A JP 2003334234A
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JP
Japan
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film
elastic
resin film
slit
porous polyolefin
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JP2002144860A
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English (en)
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Isamu Tateishi
勇 立石
Yasushi Morimoto
康史 森本
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注射器のシリンジにおける先端部や中空の鈍
針等のように、先端が鋭利ではない部材であっても刺通
させることができ、しかも当該部材の刺通前においては
十分な密封性を保持することができるスリット入り弾性
封止体を提供する。 【解決手段】 薬液容器の口部20等を封止する弾性封
止体として、筒状部材の挿通方向xに沿って伸びるスリ
ット14を有する弾性体11と、弾性体11の表面のう
ち筒状部材の穿刺位置16を含む面12および/または
筒状部材の貫通位置17を含む面13を被覆する積層樹
脂フィルム15とを備え、かつ、積層樹脂フィルム15
が多孔性ポリオレフィンフィルムを含む積層体であるも
のを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液等を収容する
容器の口部、輸液回路の混注口等を封止するためのスリ
ット入り弾性封止体に関する。
【0002】
【従来の技術】点滴液、注射液等の薬液を収容する容器
の口部や、点滴液等の注入に使用する輸液回路(輸液ラ
イン)の混注口は、一般にゴム栓等のシール材によって
封止されており、この口部や混注口から薬液・薬剤を注
入、混合する際には、金属製中空針(注射針)等の先端
が鋭利な部材が用いられてきた。一方、近年、感染症対
策等の観点から、誤って手指を刺してしまうおそれのあ
る先端の鋭利な中空針の使用自体を極力低減させること
が試みられている。
【0003】特開平7−236697号公報は、先端が
鋭利ではない筒状部材(中空の鈍針)を用いて薬液・薬
剤の注入、混合を実現するための手段として、混注口を
封止するゴム栓にあらかじめ切り込みを設けた輸液回路
を提案している。この輸液回路に設けられたゴム栓のよ
うにあらかじめ切り込みが設けられていると、先端が鋭
利ではない筒状部材であっても容易に挿通させることが
できる。しかしながら、上記公報のようにゴム栓にあら
かじめ切り込みを設けた場合には、口部や混注口の密封
性が損なわれるという新たな問題が生じる。特に、薬液
容器に充填される薬液・薬剤によっては、充填後に高圧
蒸気滅菌や熱水滅菌等の滅菌処理を施す必要があるにも
かかわらず、口部を封止するゴム栓等のシール材に切り
込みが設けられていると、滅菌処理時に蒸気や熱水が侵
入するのを防止できない。従って、ゴム栓にあらかじめ
切り込みを設ける方法は、薬液容器に充填する薬液・薬
剤の種類によっては採用できないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決したシ
ール材として、特開平5−124664号公報には、切
り込み部を備えたシール本体の天面に、アルミ箔のよう
な引裂強度の低いやや弾性のある材料で作られる保護膜
を設けた例が開示されている(同公報の〔0022〕欄
および図4参照)。このシール材によれば、例えば注射
器のシリンジ(注射筒)における先端部のように、先端
が鋭利ではない筒状部材による刺通性を保持しつつ、シ
ール材全体として十分な密閉性を保持することができ
る。
【0005】しかしながら、保護膜の材料として用いら
れるアルミ箔等の金属薄膜は、その特性上、注射器のシ
リンジ等で穿刺することによって鰭状の金属屑(いわゆ
るバリ)を生じるおそれがあり、こうして生じたバリが
薬液を介して体内に混入する危険性もある。また、金属
を含むことで、焼却処理時の問題も懸念される。
【0006】一方、アルミ箔等の金属薄膜に代えて、樹
脂フィルムを保護膜として使用した場合には、一般にバ
リのような破片を生じるおそれは少ない。しかしなが
ら、通常、樹脂フィルムは伸びが大きな素材である。こ
のため、例えば図6に示すように、注射器のシリンジ3
0における先端部31のような先端が鋭利ではない筒状
部材でシール材80を穿刺した場合に、スリット14を
備えた弾性体11を貫通させることができるものの、保
護膜85については、樹脂フィルム自身が伸張すること
から、開裂させることができないという問題が生じる。
一方、樹脂フィルムを厚くしたり、硬くもろくしたりし
て伸びを少なくしようとすると、前記筒状部材で開裂を
生じさせることができなくなってしまったり、プラスチ
ックの破片(ばり)を生じたりするおそれがある。
【0007】そこで、本発明の目的は、注射器のシリン
ジにおける先端部や中空の鈍針等のように、先端が鋭利
ではない部材であっても刺通させることができ、しかも
当該部材の刺通前においては十分な密封性を保持するこ
とのできるスリット入り弾性封止体を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための本発明に係るスリット入り弾性封止
体は、筒状部材の挿通方向に沿って伸びるスリットを有
する弾性体と、当該弾性体の表面のうち上記筒状部材の
穿刺位置を含む面および/または上記筒状部材の貫通位
置を含む面を被覆する積層樹脂フィルムとを備え、か
つ、当該積層樹脂フィルムが多孔性ポリオレフィンフィ
ルムを含む積層体であることを特徴とする。
【0009】本発明に係るスリット入り弾性封止体では
弾性体にあらかじめスリットが設けられていることか
ら、例えばシリンジの先端部のように先端が鋭利ではな
い筒状部材であっても、これを押し込む際の押圧力によ
って、弾性体の内部に容易に穿刺させかつ貫通させるこ
とができる。一方、弾性体を被覆する積層樹脂フィルム
は、多孔性のポリオレフィンフィルムを含んでいること
によりフィルム全体としての引裂強度が低くなっている
ことから、先端が鋭利ではない筒状部材であっても押圧
力によって容易に破断、開裂を生じさせることができ
る。
【0010】それゆえ、本発明に係るスリット入り弾性
封止体を薬液容器等の口部や輸液回路の混注口等におけ
る封止部材として使用したときは、注射針等のように鋭
利な尖端を備える部材を用いなくても、当該薬液容器や
混注口への薬液の注入、混合、採取といった処理操作を
行なうことができる。かかるスリット入り弾性封止体
は、薬液容器や輸液回路等を使用する際の安全性を高め
るものとして、医療現場等において好適に用いられる。
【0011】本発明に係るスリット入り弾性封止体にお
いて、積層樹脂フィルムは、(i) 多孔性ポリオレフィン
フィルムと無孔性ポリオレフィンフィルムとの積層体、
または(ii)当該積層体の多孔性ポリオレフィンフィルム
と無孔性ポリオレフィンフィルムとの間に接着性樹脂フ
ィルムを有するもの、すなわち多孔性ポリオレフィンフ
ィルムと無孔性ポリオレフィンフィルムとを接着性樹脂
フィルムを介して積層してなるものであるのが好まし
い。
【0012】弾性体の表面を被覆する樹脂フィルムが多
孔性ポリオレフィンフィルムのみからなるものであるな
らば、機械的強度が不十分であるために筒状部材を穿刺
させる前に開裂、破断が生じたり、弾性体のスリットか
ら液漏れが生じたりするといった問題を招くおそれがあ
る。それゆえ、筒状部材を穿刺、貫通させる際の操作性
を損なわない範囲で、多孔性ポリオレフィンフィルム
に、孔を有しない樹脂フィルムを積層する必要がある。
しかしながら、多孔性ポリオレフィンとの密着性、相溶
性等が十分ではない樹脂を積層すると、積層樹脂フィル
ムに層分離を生じさせるおそれがある。本来、多孔性ポ
リオレフィンフィルムに積層される孔を有しない樹脂フ
ィルムは筒状部材を穿刺、貫通させにくいものであるも
のの、筒状部材の押圧による多孔性ポリオレフィンフィ
ルムの破断、開裂につられる形で他のフィルムにも破
断、開裂が生じることから、積層樹脂フィルム全体に筒
状部材を貫通させることができる。従って、積層樹脂フ
ィルムの層分離は避けなければならず、そのためにも、
上記(i) のように、多孔性ポリオレフィンフィルムと同
種の樹脂からなるフィルムを積層するか、あるいは上記
(ii)のように、多孔性ポリオレフィンフィルムと孔を有
しない(無孔性の)ポリオレフィンフィルムとを接着樹
脂フィルムを介して積層するのが好ましい。
【0013】なお、多孔性ポリオレフィンフィルムに積
層される孔を有しない樹脂フィルムとしては、ポリオレ
フィンフィルムのほか、例えばエチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
【0014】また、本発明のスリット入り弾性封止体に
おいて、弾性体の表面と直接に接触する積層樹脂フィル
ムの表面は、多孔性ポリオレフィンフィルム側の面であ
ってもよく、無孔性ポリオレフィンフィルム等の他のフ
ィルムからなる面であってもよい。多孔性ポリオレフィ
ンフィルムとともに積層樹脂フィルムを形成する孔を有
しないポリオレフィン系の重合体は、耐薬品性に優れた
素材であって、薬液との接触によって溶出物が発生する
という問題を生じさせないものであることから、直接に
薬液・薬剤と接触する面に用いても、薬液容器等の使用
上、障害となることがない。さらに、ポリオレフィン系
重合体は焼却しても有毒ガスを発生しない素材であるこ
とから、弾性封止体使用後の廃棄処分の過程において煩
わしい問題を生じることがない。
【0015】しかも、ポリオレフィン系の重合体は一定
のガスバリア性や水蒸気バリアを有しており、耐熱性に
も優れていることから、これを積層樹脂フィルムに使用
することによって、薬液容器や輸液回路の口部の密封性
を高めることができる。具体的には、無孔性ポリオレフ
ィンフィルムを有する積層樹脂フィルムを開裂させる前
(弾性封止体を使用する前)において、当該積層樹脂フ
ィルムを備える弾性封止体が口部に設けられている薬液
容器等については、そのままの状態で滅菌処理等に供す
ることができる。
【0016】積層樹脂フィルムの製造方法は特に限定さ
れるものではなく、従来公知の種々のラミネート技術を
採用することができる。例えば、上記(ii)の積層樹脂フ
ィルムを製造する場合には、多孔性ポリオレフィンフィ
ルムと無孔性ポリオレフィンフィルムとを、押出ラミネ
ート法、ホットメルトラミネート法またはドライラミネ
ート法によって積層すればよい。上記(ii)の、多孔性ポ
リオレフィンフィルムと無孔性ポリオレフィンフィルム
とを接着樹脂フィルムを介して積層する場合には、多孔
性ポリオレフィンフィルムや無孔性ポリオレフィンフィ
ルムとの接着性を良好なものとする上で、接着樹脂フィ
ルムが変性ポリオレフィンであるのが好ましい。
【0017】変性ポリオレフィンとしては、例えばマレ
イン酸、アクリル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸
をグラフト化したポリエチレンやポリプロピレンが挙げ
られる。接着樹脂フィルムの厚みは特に限定されるもの
ではないが、5〜30μm程度とするのが好ましい。本
発明に用いられる多孔性ポリオレフィンフィルムとして
は、例えば公知の多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性
ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
【0018】当該多孔性ポリオレフィンフィルムにおけ
るポリオレフィンの密度やメルトフローレートについて
は特に限定されるものではないが、積層樹脂フィルムの
破断性を良好なものとする上で、密度が0.900〜
0.930g/cm3 のポリプロピレンや、密度が0.
945〜0.970g/cm3 の高密度ポリエチレンが
好適であり、中でも上記ポリプロピレンが本発明にとっ
てより好適である。多孔性ポリオレフィンフィルムは、
発泡法、抽出法、延伸法等の公知の方法によって多孔質
のフィルムを形成させたり、既製のポリオレフィンフィ
ルムに物理的な穿孔処理を施したりすることによって得
られる。特に、特開平5−38765号公報に記載され
ているような、表面に微粒子状の突起を設けてなるロー
ルをポリオレフィンフィルムに接触させる、といった物
理的な穿孔処理によって得られたフィルムは、フィルム
素材中に添加物を加えることなく孔を形成することがで
き、一定した平均孔径と孔数とを保つことができること
から、本発明に用いられる多孔性ポリオレフィンフィル
ムの製造方法として好適である。
【0019】本発明に係るスリット入り弾性封止体にお
いて、多孔性ポリオレフィンフィルムは、(I) 延伸処理
を施されてなるもの、および/または(II)平均孔径0.
1〜50μmの微細孔をフィルム1cm2 当りに500
〜50000個有するものであるのが好ましい。多孔性
ポリオレフィンフィルムとして少なくとも1軸方向に延
伸されたものを用いることによって、あるいは多孔性ポ
リオレフィンフィルムにおける微細孔の平均径や密度を
上記範囲に設定することによって、積層樹脂フィルムに
筒状部材を押圧したときの当該フィルムの破断性をより
一層優れたものとすることができる。
【0020】本発明に用いられる無孔性ポリオレフィン
フィルムは、前述の発泡法、抽出法、延伸法等によって
多孔質のフィルムとして形成されたものや、物理的な穿
孔処理が施されたもの(すなわち、フィルム上に挿通孔
を有するもの)を除くほかは特に限定されるものではな
く、医療用のフィルムとして従来用いられているポリオ
レフィンフィルムを採用することができる。具体的に
は、公知のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィ
ルム等が挙げられ、上記多孔性ポリオレフィンフィルム
と同じポリオレフィンからなるものであっても、異なる
ポリオレフィンからなるものであってもよい。また、無
孔性ポリオレフィンフィルムは単一の樹脂フィルム、ブ
レンドされた樹脂のフィルム、および異なるポリオレフ
ィンからなる多層フィルムのいずれであってもよい。
【0021】無孔性ポリオレフィンフィルムの好適例と
しては、積層する素材がポリエチレンの場合は、例えば
密度が0.918〜0.965g/cm3 のポリエチレ
ン、より好ましくは密度が0.925〜0.935g/
cm3 のポリエチレンが挙げられる。積層する素材がポ
リプロピレンの場合は、例えば密度が0.900〜0.
930g/cm3 のポリプロピレンが挙げられる。無孔
性ポリオレフィンフィルムの厚みは特に限定されるもの
ではないが、15〜50μm程度とするのが好ましい。
【0022】多孔性ポリオレフィンフィルムの厚みは特
に限定されるものではないが、その引裂強さと機械的強
度とを両立させるという観点から、積層樹脂フィルム全
体の2〜90%とするのが好ましく、20〜50%とす
るのがより好ましい。特に、上記範囲を満足する範囲
で、かつ10〜40μmの範囲で設定するのがより好ま
しい。
【0023】積層樹脂フィルム全体の厚みは、刺通性の
観点から、20〜200μmとするのが好ましく、40
〜100μmとするのがより好ましい。積層樹脂フィル
ムの厚みが上記範囲を上回ったり、積層樹脂フィルム全
体に占める多孔性ポリオレフィンフィルムの厚みの割合
が上記範囲を下回ったりすると、開裂性、破断性が低下
するおそれがある。逆に、積層樹脂フィルムの厚みが上
記範囲を下回ったり、積層樹脂フィルム全体に占める多
孔性ポリオレフィンフィルムの厚みの割合が上記範囲を
超えたりすると、積層樹脂フィルムの機械的強度が低く
なり過ぎるおそれがある。
【0024】本発明のスリット入り弾性封止体は、上記
積層樹脂フィルムの総厚みが20〜200μmであっ
て、当該積層樹脂フィルムに占める多孔性ポリオレフィ
ンフィルムの厚みの割合は2〜90%であるのが好まし
い。積層樹脂フィルムの総厚みが上記範囲を下回ると、
その強度が不十分になるおそれがある。逆に、上記範囲
を超えると、先端が鋭利ではない筒状部材で積層樹脂フ
ィルムを破断、開裂させにくくなるおそれがある。積層
樹脂フィルムの総厚みは上記範囲の中でも特に4〜10
0μmであるのが好ましい。
【0025】本発明に係るスリット入り弾性封止体の好
適態様としては、これに限定されるものではないが、例
えば延伸処理が施されてなる厚さ10〜40μmの多孔
性ポリプロピレンフィルムと、厚さ5〜30μmの不飽
和カルボン酸変性ポリオレフィンフィルムと、厚さ15
〜50μmの無孔性ポリエチレンフィルムとを、この順
に積層してなるものが挙げられる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るスリット入り
弾性封止体について、図面を参照しつつ詳細に説明す
る。 〔スリット入り弾性封止体の実施形態〕本発明に係るス
リット入り弾性封止体10の一実施形態としては、例え
ば図1に示すように、筒状部材の挿通方向xに沿って伸
びるスリット14を有する弾性体11と、当該弾性体1
1の表面のうち筒状部材の貫通位置17を含む面13を
被覆する積層樹脂フィルム15と、からなるものが挙げ
られる。
【0027】図1では、スリット入り弾性封止体10
を、薬液容器等の口部20に配置した状態で示してい
る。弾性体11の表面のうち、筒状部材16の穿刺位置
を含む面12は、薬液容器の口部20等に配置された場
合に天面となる面である。一方、筒状部材が弾性体11
を貫通する部位(貫通位置)17を含む面13は、薬液
容器の口部20等に配置された場合に底面となる面であ
る。図1に示す実施形態において、スリット14は、弾
性体11の穿刺位置16を含む面12から貫通位置17
を含む面13にわたって貫通している。しかし、貫通位
置17を含む面13が積層樹脂フィルム15によって被
覆されていることから、スリット入り弾性封止体10全
体としては口部20を密閉した状態にある。
【0028】図1に示すスリット入り弾性封止体10に
よれば、例えば注射器のシリンジにおける先端部のよう
に先端が鋭利ではない筒状の部材を弾性体11の穿刺位
置16から貫通位置17に向けて(挿通方向xに沿っ
て)押し込んだ場合であっても積層樹脂フィルム15が
容易に開裂することから、弾性封止体10全体を貫通さ
せることができる(図6に示すように、保護膜85が伸
張するだけで、開裂しないという現象を生じることがな
い)。
【0029】図1に示す実施形態において、先端が鋭利
ではない筒状部材によって弾性体11中を貫通させる際
の刺通性は、弾性体11を貫通するスリット14によっ
て確保されている。積層樹脂フィルム部分の刺通性は、
上記のとおり、当該積層樹脂フィルムが多孔性ポリオレ
フィンフィルムを含むものであることにより、確保され
ている。図1に示すスリット入り弾性封止体10によれ
ば、弾性体11の貫通位置17を含む面13側に、多孔
性ポリオレフィンフィルムを含む積層樹脂フィルム15
が被覆されていることにより、例えば薬液容器等に充填
される薬液等と、弾性封止体10を構成する弾性体11
とが直接に接触するのを防止することができる。多孔性
ポリオレフィンフィルムは、前述のように、耐薬品性に
優れ、溶出物等の問題もないオレフィン系重合体からな
るものであることから、直接に薬液・薬剤と接触する用
途にも好適に用いることができる。
【0030】本発明に係るスリット入り弾性封止体の他
の実施形態としては、例えば図2〜図4に示すものが挙
げられる。図2に示すスリット入り弾性封止体10a
は、スリット14aが弾性体11aを貫通しておらず、
穿刺位置16近傍で薄肉部18を形成しているほかは、
図1に示すスリット入り弾性封止体10と同様である。
薄肉部18の強度(特に、引裂強度)が、先端が鋭利で
はない筒状部材によって容易に開裂させ得るものである
ならば、図2に示す実施形態のように、スリット14a
が弾性体11aを貫通していなくてもよい。なお、図2
では、図1と同様に、スリット入り弾性封止体10aを
薬液容器等の口部20に配置した状態で示している。以
下、図3および図4に示す実施形態においても同様であ
る。図2に示すスリット入り弾性封止体10aのよう
に、スリット14aが面12側に露出していない場合に
は、弾性体11aの穿刺位置16を明確にすることを目
的として、弾性体11aの当該面12に窪み19や突起
等の目印を設けるのが好ましい。
【0031】図3に示すスリット入り弾性封止体10b
は、スリット14bを有する弾性体11bと、弾性体1
1bの、筒状部材の穿刺位置16を含む面12を被覆す
る積層樹脂フィルム15と、からなるものである。
【0032】図3に示す実施形態において、スリット1
4bは、弾性体11bの穿刺位置16を含む面12から
貫通位置17を含む面13に亘って貫通している。しか
し、その一方(穿刺位置を含む面12)が積層樹脂フィ
ルム15によって被覆されていることから、スリット入
り弾性封止体10b全体としては、口部20を密閉した
状態にある。図3に示すスリット入り弾性封止体10b
によれば、弾性体11bの穿刺位置16を含む面12側
に、多孔性ポリオレフィンフィルムを含む積層樹脂フィ
ルム15が被覆されていることにより、例えば薬液容器
の保管中などにおいて弾性体11bの面12上に付着し
た埃が穿刺位置16からスリット14bの内部に侵入す
るおそれを除去することができる。
【0033】図4に示すスリット入り弾性封止体10c
は、スリット14cを有する弾性体11cと、弾性体1
1cの、筒状部材の穿刺位置16を含む面12を被覆す
る積層樹脂フィルム15aと、筒状部材の貫通位置17
を含む面13を被覆する積層樹脂フィルム15bと、か
らなるものである。図4に示す実施形態において、スリ
ット14cは、弾性体11bの穿刺位置16を含む面1
2から貫通位置17を含む面13に亘って貫通してい
る。しかし、その両方の面12,13が積層樹脂フィル
ム15a,15bによって被覆されていることから、ス
リット入り弾性封止体10c全体としては、口部20を
密閉した状態にある。図4に示すスリット入り弾性封止
体10cによれば、弾性体11cの穿刺位置16を含む
面12側と、貫通位置17を含む面13側との双方に、
多孔性ポリオレフィンフィルムを含む積層樹脂フィルム
15a,15bが被覆されていることから、例えば薬液
容器等に充填される薬液等と弾性体11cとの直接の接
触を防止し、かつ、穿刺位置16における汚染を防止す
ることができる。
【0034】〔弾性体〕本発明に係るスリット入り弾性
封止体における弾性体には、従来の薬液容器等における
栓として用いられている種々の材料を用いることができ
る。例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、
イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム
や、熱可塑性エラストマー等の弾性部材が挙げられる。
【0035】本発明のスリット入り弾性封止体を輸液容
器等のキャップに適用する場合において、当該キャップ
の外枠体と弾性体とを一体成形するには、外枠体を形成
するプラスチックとともに熱成形が可能な熱可塑性エラ
ストマーを弾性体として使用するのが好ましい。この場
合、キャップの製造工程を簡易なものとすることができ
る。本発明に使用可能な熱可塑性エラストマーとして
は、例えばスチレン−エチレン/ブチレンースチレンブ
ロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレ
ン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体
(SEPS)、マレイン酸変性等の変性SEBS、スチ
レン−エチレン/ブチレンブロック共重合体(SE
B)、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合
体(SEP)等のスチレン系エラストマー;エチレン−
プロピレンブロック共重合体等のオレフィン系エラスト
マー;ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。
【0036】本発明に使用可能な弾性体の特性について
は特に限定されるものではなく、一般に、医療用注入針
を貫通させるのが困難なほどに強靭または高硬度のもの
ではなく、かつ、通常の保管時に容易に変形したり、破
損したりすることのない程度の強度を有するものであれ
ばよい。本発明に使用可能な弾性体の硬度は、JIS
A硬度〔JIS K 6301に記載の方法にて測定し
たスプリング硬さHs(JIS A)〕が20〜70で
あるのが好ましく、30〜50であるのがより好まし
い。また、弾性体の圧縮永久歪みは、医療用注入針を繰
り返し抜き差ししても破損することがないように、JI
S K 6301に記載の方法にて測定した値〔圧縮永
久ひずみ率CS(%),熱処理温度・時間:70℃,2
2時間〕が30以下であるのが好ましい。
【0037】弾性体の内部に形成されるスリットは、先
端が鋭利ではない筒状の部材を容易に挿通させることの
できるものであればよい。従って、その幅、長さ(弾性
体の全長に占める割合)、形状等については特に限定さ
れるものではないが、通常、スリット部分の横断面の形
状(弾性体の表面に現れる形状)が直線(−)状であっ
て、その幅が0.5〜10mm、好ましくは1〜7m
m、より好ましくは2〜4mm程度となるように設定す
るのが適当である。
【0038】なお、スリットの幅等は、使用する筒状部
材の形状に応じて適宜設計変更することができる。ま
た、その形状も上記のものに限定されるものではない。
また、これに限定されるものではないが、筒状部材等を
挿通していない状態では、弾性体の反発力によりスリッ
ト部分が塞がれているように設計するのが好ましい。
【0039】
〔スリット入り弾性封止体の製造〕
(実施例1)厚さ5mm、直径20mmの円柱状のゴム
栓(弾性体11,天然ゴム製,JIS A硬度35)の
中央に、幅が3mmで、ゴム栓の天面から底面にまで連
通したスリット14を設けた(図1参照)。
【0040】一方、多孔性ポリオレフィン層としての、
穿孔処理が施された1軸延伸ポリプロピレンフィルム
(PPP)と、接着樹脂層としての無水マレイン酸グラ
フト変性ポリエチレンフィルム(DPE)と、ポリオレ
フィン層としての直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
(LPE)とを、押出ラミネーションによって重ね合わ
せて、積層樹脂フィルムを得た。1軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムには三井化学(株)製の商品名「ノーブレン
(R) 」(厚さ20μm,密度0.900g/cm3 )を
使用した。このフィルムには、穿孔処理によって平均孔
径10μmの微細孔を2000個/cm2 の割合で形成
した。穿孔処理は、鋭い角部を有する粒子が表面に付着
してなるロールと、表面が平滑なロールとでフィルムを
圧接する方法により行なった。
【0041】無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン
(DPE)には三井化学(株)製の商品名「アドマー
(R) 」(厚さ15μm)を使用し、直鎖状低密度ポリエ
チレンフィルム(LPE)には同社製の商品名「ウルト
ゼックス(R) 」(エチレン/1−ブテン共重合体,厚さ
30μm,密度0.920g/cm3 )を使用した。次
いで、上記ゴム栓の底面に、上記積層樹脂フィルムをそ
の多孔性ポリオレフィン層側がゴム栓の底面と接するよ
うにして被せることにより、スリット入り弾性封止体を
得た。
【0042】(実施例2)多孔性ポリオレフィン層とし
て、上記PPPに代えて、穿孔処理が施された1軸延伸
ポリエチレンフィルム(PPE)を用いたほかは、実施
例1と同様にして、スリット入り弾性封止体を得た。実
施例2において、1軸延伸ポリエチレンフィルムには三
井化学(株)製の商品名「三井ハイブロン(R) 」(厚さ
20μm,密度0.950g/cm3 )を使用した。こ
のフィルムには、実施例1の場合と同様の穿孔処理によ
って、平均孔径10μmの微細孔を2000個/cm2
の割合で形成した。
【0043】(比較例1)実施例1で得られたのと同じ
ゴム栓の底面に、厚さ65μmの直鎖状低密度ポリエチ
レンフィルム(LPE)を被せて、スリット入り弾性封
止体を得た。比較例1において、直鎖状低密度ポリエチ
レンフィルム(LPE)には、前出の「ウルトゼックス
(R) 」(エチレン/1−ブテン共重合体,密度0.92
0g/cm3 )を使用した。
【0044】(比較例2)孔を有しない1軸延伸ポリエ
チレンフィルム(OPE)と、接着樹脂層としての無水
マレイン酸グラフト変性ポリエチレンフィルム(DP
E)と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LPE)
とを、押出ラミネーションによって重ね合わせて、積層
樹脂フィルムを得た。
【0045】1軸延伸ポリエチレンフィルムには前出の
「ノーブレン(R) 」(厚さ20μm)を、上記穿孔処理
を施さずに使用した。無水マレイン酸グラフト変性ポリ
エチレン(DPE)には前出の「アドマー(R) 」(厚さ
15μm)を使用し、直鎖状低密度ポリエチレン(LP
E)には前出の「ウルトゼックス(R) 」(エチレン/1
−ブテン共重合体,厚さ30μm)を使用した。次い
で、実施例1で得られたのと同じゴム栓の底面に、上記
積層樹脂フィルムをその1軸延伸ポリエチレンフィルム
(OPE)側がゴム栓の底面と接するようにして被せる
ことにより、スリット入り弾性封止体を得た。
【0046】〔物性試験〕 (試験例1)上記実施例および比較例のスリット入り弾
性封止体10について、以下の試験を行なった。筒状部
材の穿刺位置16(積層樹脂フィルム15が設けられて
いない側の面12におけるスリット14の露出位置)か
ら、弾性体11に対して、注射器のシリンジにおける先
端部(金属製中空針等を接続するための円柱状の部分)
を差し込んで、積層樹脂フィルム15の開裂の有無を確
認した(図1参照)。この試験は、実施例および比較例
毎に10個のサンプルを用いて行なった。上記の試験に
使用したシリンジ30の先端部31は、その外径Dが
4.2mm、中空部32の内径dが1.85mm、長さ
Tが9mmであった(図5(b) 参照)。
【0047】試験の結果、実施例1および2のスリット
入り弾性体では、全てのサンプルについて積層樹脂フィ
ルムの開裂が生じたのに対し、比較例1のスリット入り
弾性体では、図6に示すように積層樹脂フィルム15が
伸びたために、シリンジの先端部31を奥まで差し込ん
でも開裂を生じさせることができなかった。比較例2の
スリット入り弾性封止体では積層樹脂フィルムに開裂を
生じさせることができたものの、必要な押圧強度が高
く、実用的ではないことが分かった。
【0048】(試験例2)上記実施例および比較例に使
用した積層樹脂フィルムについて、前出のシリンジ30
の先端部31(D=4.2mm,d=1.85mm,T
=9mm,円柱状)で突き破るのに必要な力を、オート
グラフ〔島津(株)製の「AGS−100D」〕によ
り、200mm/分の速度で測定した。この測定は、実
施例および比較例毎に10枚のサンプルについて行なっ
た。
【0049】上記測定に際し、各実施例および比較例に
使用した積層樹脂フィルム15は、直径6.5mmの孔
を有する2枚の板90に挟み込んで使用した。シリンジ
の先端部31は、前記孔の中央部分にて積層樹脂フィル
ム15に当接し、かつ積層樹脂フィルム15に対して先
端部31が垂直に当たるように調節した(図5(a) 参
照)。測定の結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1より明らかなように、実施例1および
で使用した積層樹脂フィルムは、いずれも先端が鋭利で
はないシリンジの先端部で突き破ることができた。これ
に対し、比較例1で使用した積層樹脂フィルムは、シリ
ンジの先端部による押圧ではフィルムが伸びるだけで、
いずれのサンプルについても開裂するには至らなかっ
た。また、比較例2で使用した積層樹脂フィルムには開
裂が生じたものの、開裂を生じさせるのに必要な押圧強
度が実用上不適当な程度に高く、しかもフィルムの伸び
が大きいという問題もあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明に係るスリット入り弾性封止体の
一実施形態を示す断面図、(b)はその平面図である。
【図2】本発明に係るスリット入り弾性封止体の他の実
施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係るスリット入り弾性封止体のさらに
他の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係るスリット入り弾性封止体のさらに
他の実施形態を示す断面図である。
【図5】(a) は積層樹脂フィルムの引裂強度測定試験の
方法を示す説明図であって、(b) および(c) は注射器の
シリンジにおける先端部の形状を説明するための部分拡
大図である。
【図6】従来のスリット入り弾性体の問題点を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 スリット入り弾性封止体 11 弾性体 12 穿刺位置を含む面 13 貫通位置を含む面 14 スリット 15 積層樹脂フィルム 16 穿刺位置 17 貫通位置 x 挿通方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 51/18 A61J 1/00 335Z A61M 5/14 459L Fターム(参考) 3E084 AA12 AB05 BA02 BA09 EA02 EB01 EB02 EC03 FA09 GB08 LA01 LB02 4C066 AA09 BB01 BB02 CC01 DD01 EE11 GG05 GG07 JJ06 JJ07 LL06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状部材の挿通方向に沿って伸びるスリッ
    トを有する弾性体と、 当該弾性体の表面のうち上記筒状部材の穿刺位置を含む
    面および/または上記筒状部材の貫通位置を含む面を被
    覆する積層樹脂フィルムとを備え、かつ、 当該積層樹脂フィルムが多孔性ポリオレフィンフィルム
    を含む積層体であるスリット入り弾性封止体。
  2. 【請求項2】上記積層樹脂フィルムが、多孔性ポリオレ
    フィンフィルムと無孔性ポリオレフィンフィルムとの積
    層体である請求項1記載のスリット入り弾性封止体。
  3. 【請求項3】上記積層体の多孔性ポリオレフィンフィル
    ムと無孔性ポリオレフィンフィルムとの間に接着性樹脂
    フィルムを有する請求項2記載のスリット入り弾性封止
    体。
  4. 【請求項4】上記接着性樹脂フィルムが変性ポリオレフ
    ィンフィルムである請求項3記載のスリット入り弾性封
    止体。
  5. 【請求項5】上記多孔性ポリオレフィンフィルムにおけ
    るポリオレフィンがポリプロピレンである請求項1〜4
    のいずれかに記載のスリット入り弾性封止体。
  6. 【請求項6】上記多孔性ポリオレフィンフィルムが延伸
    処理を施されてなるものである請求項1〜5のいずれか
    に記載のスリット入り弾性封止体。
  7. 【請求項7】上記多孔性ポリオレフィンフィルムが、平
    均孔径0.1〜50μmの微細孔をフィルム1cm2
    りに500〜50000個有するものである請求項1〜
    6のいずれかに記載のスリット入り弾性封止体。
  8. 【請求項8】上記無孔性ポリオレフィンフィルムにおけ
    るポリオレフィンがポリエチレンである請求項1〜7の
    いずれかに記載のスリット入り弾性封止体。
  9. 【請求項9】上記積層樹脂フィルムの総厚みが20〜2
    00μmであって、当該積層樹脂フィルムに占める多孔
    性ポリオレフィンフィルムの厚みの割合が2〜90%で
    ある請求項1〜8のいずれかに記載のスリット入り弾性
    封止体。
  10. 【請求項10】上記積層樹脂フィルムが、延伸処理が施
    されてなる厚さ10〜40μmの多孔性ポリプロピレン
    フィルムと、厚さ5〜30μmの不飽和カルボン酸変性
    ポリオレフィンフィルムと、厚さ15〜50μmの無孔
    性ポリエチレンフィルムとを、この順に積層してなるも
    のである請求項1〜9記載のスリット入り弾性封止体。
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