JP2003333760A - 複数の二次電池の充電方法及び充電装置 - Google Patents

複数の二次電池の充電方法及び充電装置

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JP2003333760A
JP2003333760A JP2002142599A JP2002142599A JP2003333760A JP 2003333760 A JP2003333760 A JP 2003333760A JP 2002142599 A JP2002142599 A JP 2002142599A JP 2002142599 A JP2002142599 A JP 2002142599A JP 2003333760 A JP2003333760 A JP 2003333760A
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Japan
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charging
voltage
secondary battery
battery
charge
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JP2002142599A
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English (en)
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Taneo Nishino
種夫 西野
Hiromi Takaoka
浩実 高岡
Shigetomo Matsui
繁朋 松井
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Techno Core International Co Ltd
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New Industry Research Organization NIRO
Techno Core International Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次電池の未充電又は過充電を防止し、確実
に充電を行うことが可能な複数の二次電池の充電方法及
び充電装置を提供する。 【解決手段】 二次電池1に電圧を印加する充電電圧制
御手段3と、二次電池1の充電状態を把握する際に満充
電平衡電圧Eeqを印加するチェック電圧制御手段4と、
充電電圧又はチェック電圧の切り替えを行う電圧切替手
段7と、チェック電圧印加時における二次電池1の電流
を検出する電流検出手段5と、上記電流検出手段5から
の信号に基づいて二次電池1の充電状態を把握する制御
手段6と、上記制御手段6からの充電完了信号に基づい
て、充電電圧を印加する二次電池1の切り替えを行う電
池指定切替手段8とを有する。上記複数の二次電池1・
1のうち、ある二次電池1の充電が完了すると、自動的
に次の未充電の二次電池1に回路が切り替わって、個別
に充電を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉛蓄電池、ニッ
ケル−カドミウム電池、ニッケル−水素金属電池、リチ
ウムイオン電池等の複数の二次電池の充電方法及び充電
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルカメラ、ディジタルム
ービー、ノートパソコン等の電子機器、携帯電話等の通
信機器、電動工具、掃除機といった動力機器等の電源
に、二次電池を使用するケースが著しく増加してきてい
る。上記二次電池とは、充放電を繰り返し行うことがで
きる電池をいい、電気エネルギーを化学エネルギーに変
換して蓄え、また逆に蓄えた化学エネルギーを電気エネ
ルギーに変換して利用される。上記二次電池のうちで実
用的に使用されている代表的なものとしては、ニッケル
−カドミウム電池、ニッケル−水素金属電池、リチウム
イオン電池、NAS電池等が挙げられる。
【0003】また、従来から市販されている二次電池の
充電器は、一般的に、複数の二次電池をセットできるも
のが主流になっている。例えば4個の二次電池をセット
することができる充電器では、全ての電池を直列接続す
ることによって充電するか、又は直列接続された2個の
二次電池同士を並列接続することによって充電するよう
に構成されている。そして、上記各二次電池の温度上昇
を検知したり、あるいは一定電流での電圧降下を検知す
ることによって、充電が完了したか否かを判断する方法
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記二次電
池の機構そのものは、複雑な化学反応に伴った電気化学
理論に基づくエネルギー変換の律則に従っており、この
律則は、二次電池の個々の状態、例えば、蓄電状態、使
用された履歴、環境条件等によって複雑に様相が異な
る。従って、上記のように状態が異なる二次電池を複数
個組み合わせて、単一の電源で充電することは原理的に
困難である。また、これを敢えて行うとすると、例え
ば、2個の二次電池を充電する場合、片方の電池に合わ
せて充電を行うと、他方の充電が過充電となって電池に
損傷を与えたり、また逆に未充電のままであったりする
という問題が生じることになる。さらに、大電流を流し
て高速充電を行う場合は特に、上記のように複数の二次
電池を直列、あるいは並列充電しようとすると、一方が
必ず暴走状態に入り、二次電池に損傷を与えるだけでな
く、膨潤爆発に繋がる危険な状態に入る恐れがあるとい
う問題もある。
【0005】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、二次電池の未充
電又は過充電を防止し、確実に充電を行うことが可能な
複数の二次電池の充電方法及び充電装置を提供すること
にある。また、上記二次電池の充電時間の短縮化を図る
こともこの発明の目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の複数の
二次電池の充電方法は、複数の二次電池1・1を充電制
御する方法において、ある一つの二次電池1の充電が完
了すると、自動的に次の未充電の二次電池1に回路が切
り替わって、個別に充電が行われるように構成されてい
ることを特徴としている。
【0007】上記請求項1の複数の二次電池の充電方法
では、複数の二次電池1・1を1個ずつ個別に充電して
いるため、制御が簡単で、全ての二次電池1・1を確実
に充電することが可能となる。
【0008】また請求項2の複数の二次電池の充電装置
は、二次電池1に電圧を印加する充電電圧制御手段3
と、上記二次電池1の充電状態を把握する制御手段6
と、上記制御手段6からの充電完了信号に基づいて、充
電電圧を印加する二次電池1の切り替えを行う電池指定
切替手段8とを有することを特徴としている。
【0009】上記請求項2の複数の二次電池の充電装置
では、上記二次電池1の充電状態を把握し、充電完了信
号に基づいて、充電電圧を印加する二次電池1の切り替
えを行うように構成されている。このように上記各二次
電池1は、その充電状態を確認しながら1個1個確実に
充電が行われるため、未充電の二次電池1が生じたり、
また過充電となって過度な化学反応(酸化還元反応)を
引き起こしたりすることなく、全ての二次電池1・1を
満充電状態まで適正に充電することができる。またこれ
によって、各二次電池1の内部構造に損傷を与えるのを
防止することができるため、サイクル寿命を飛躍的に向
上させることができる。
【0010】さらに請求項3の複数の二次電池の充電装
置は、上記二次電池1の充電状態を把握する際に満充電
平衡電圧Eeqを印加するチェック電圧制御手段4と、上
記充電電圧とチェック電圧との切り替えを行う電圧切替
手段7と、上記チェック電圧印加時における二次電池1
の電流を検出する電流検出手段5と、上記電流検出手段
5からの信号に基づいて二次電池1の充電状態を把握す
る制御手段6とを有することを特徴としている。
【0011】上記請求項3の複数の二次電池の充電装置
では、定期的にチェック電圧を印加し、この際に検出さ
れる電流信号を検出するという容易な方法で、二次電池
1の充電状態を把握することができる。
【0012】また請求項4の複数の二次電池の充電装置
は、上記充電電圧の印加、又は印加停止の切り替えを行
う電圧切替手段7と、上記充電電圧の印加停止時におけ
る二次電池1の開放電圧を検出する電圧検出手段と、上
記電圧検出手段からの信号に基づいて二次電池1の充電
状態を把握する制御手段6とを有することを特徴として
いる。
【0013】上記請求項4の複数の二次電池の充電装置
では、定期的に充電電圧の印加を停止し、この際に検出
される開放電圧を検出するという容易な方法で、二次電
池1の充電状態を把握することができる。
【0014】さらに請求項5の複数の二次電池の充電装
置は、上記二次電池1に印加する充電電圧は、満充電平
衡電圧Eeq以上の所定の電圧値であることを特徴として
いる。
【0015】上記請求項5の複数の二次電池の充電装置
では、満充電平衡電圧Eeq以上の所定の電圧値で充電を
行うように構成しているため、比較的に大きな充電電流
が二次電池1に流されることになる。これによって、複
数の二次電池1・1を個別に充電する方法を用いても、
個々の二次電池1の充電に要する時間を短くすることが
できるため、結果的に全ての二次電池1・1を充電する
のに要する時間の短縮化を図ることができる。
【0016】また請求項6の複数の二次電池の充電装置
は、上記二次電池1の充電完了、充電中又は充電所要時
間tを表示することが可能な表示手段9を設けたことを
特徴としている。
【0017】上記請求項6の複数の二次電池の充電装置
では、二次電池1の充電完了、又は充電中、又は満充電
に達するまでの所要充電時間tを表示する表示手段9を
設けたことによって、ユーザは現在の充電状態、又は満
充電までに要する時間を知ることができるため、利便性
を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明の複数の二次電池
の充電方法及び充電装置の具体的な実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図1はこの発
明の第1実施形態における複数の二次電池の充電装置の
構成を示すブロック図である。図1において、10は複
数の二次電池1・1が並設して収納された二次電池ボッ
クス、2は電源部であり、上記電源部2は商用交流電気
を直流に変換する変圧、整流回路を含んでいる。また、
3は上記二次電池1に印加する充電電圧を制御する充電
電圧制御部(充電電圧制御手段)、4は上記二次電池1
の充電状態を把握する際に印加するチェック電圧を制御
するチェック電圧制御部(チェック電圧制御手段)であ
る。さらに5は、上記チェック電圧印加時における二次
電池1の電流を検出するための電流検出部(電流検出手
段)であり、上記電流検出部5で検出された電流値を制
御部(制御手段)6に送信するように構成している。こ
こで、上記制御部6では、上記各二次電池1が満充電に
達したか否かの判断や、印加電圧、及び二次電池1の切
り替え指令、充電された二次電池の個数等のカウント、
及び満充電までの所要充電時間tの演算等が行われる。
また7は、上記制御部6からの指令に基づいて上記二次
電池1に充電電圧を供給するか、又はチェック電圧を供
給するかの切り替えを行う電圧切替部(電圧切替手段)
である。さらに8は上記制御部6からの充電完了信号に
基づいて、ある二次電池1に接続された上記充電電圧制
御部3やチェック電圧制御部4等を含む回路の接続を、
他の未充電の二次電池1に切り替える電池指定切替部
(電池指定切替手段)である。さらに9は、上記制御部
6で演算された所要充電時間t、又は充電中か充電完了
かを表示するための表示部(表示手段)である。
【0019】次に、この第1実施形態における複数の二
次電池1の充電方法について述べる。この実施形態にお
いては複数の二次電池1・1を、個別に一個一個充電す
るように構成している。そこでまず、本願における上記
各二次電池1の充電方法を説明する上で基本となる二次
電池1の充電電圧と充電電流との特性について、図2の
グラフに基づいて説明する。図2におけるグラフの横軸
には電池端子電圧を、また縦軸には充電電流をとってお
り、充電率が異なる各二次電池1の電圧−電流特性をそ
れぞれ示している。すなわち図における破線で示す曲線
は、二次電池1の充電率が略0%の状態(電池がなくな
った状態)を示しており、この場合は標準電圧E0(公
称電圧)より低い電圧を印加しても充電電流が流れ出
す。ここで上記標準電圧E0は、二次電池1の正極、負
極を構成する物質によって決まる定数で、例えば、ニッ
ケル−カドミウム二次電池の場合は約1.2Vとなる。
また、上記印加電圧を上昇させていくにつれて、略それ
に比例して充電電流も増大するが、所定の電圧を過ぎる
と、印加電圧に対する充電電流の増加率は減少し、上に
凸の曲線を辿り、さらに昇圧すると、充電電流はほとん
ど上昇しなくなり、さらには電流ピーク値を経て充電電
流が減少し始める。
【0020】また、同図の一点鎖線で示す充電率が約5
0%の状態では、充電率が略0%のときよりも充電電圧
の立ち上がり電圧(開放電圧)が高くなり、上記電流ピ
ーク値の電圧は逆に低くなる。そして、同図の二点鎖線
で示す充電率が約90%の状態では、充電率が約50%
のときよりもさらに充電電圧の立ち上がり電圧が高くな
り、電流ピーク値の電圧もさらに低くなる。そして、同
図の実線で示す100%の状態では、充電率が約90%
のときよりもさらに充電電圧の立ち上がり電圧が高くな
り、電流ピーク値の電圧もさらに低くなる。一方、上記
充電率に対する立ち上がり電圧の上昇率については、満
充電状態に近づくにつれて減少する傾向にある。
【0021】さらに図2において、斜線で示す領域D、
すなわち上記電流ピーク値を連ねた境界線よりも電圧の
高い領域では、活物質の酸化還元反応がさらに進んで、
電気分解反応を引き起こす不可逆化学反応領域Dとな
る。この不可逆化学反応領域Dでは、意図しない発熱反
応や、膨潤等の異常により、ともすれば二次電池1の内
部構造の破壊に繋がる恐れがある。またそこまでには至
らないにしても、不可逆反応が伸展し、二次電池1のサ
イクル寿命に大きな影響を与えてしまうため、上記不可
逆化学反応領域Dに達しないように充電制御することが
必要となる。
【0022】ところで、上記二次電池1の蓄電容量は、
充電電流と充電時間との積で求められる。これより充電
時間を短くしようとすれば、充電電流を増やすことが必
要である。そこで、図2に示す上記充電率が略0%の二
次電池1の端子電圧を、比較的に高い充電電流を流すこ
とが可能な充電印加電圧値Esに固定して充電を行った
場合について検討する。同図において、上記充電電流は
時間と共にIsoからIsdに減少し、このIsdで上記不可逆
化学反応領域Dの上限に達し、ここで満充電となる。し
かしながら、上記所定の充電印加電圧値Esにおいて満
充電となるときの充電電流の値Isdは、必ずしも一定値
をとるわけではなく、同一メーカにおける同一機種の二
次電池1同士でも30%程度の差が生じることがある。
まして他メーカにおける同一機種においては、50%程
度、あるいはそれ以上の差が生じることがあるため、実
際の充電では、このIsdで満充電状態を判断して充電を
終了するとなると、機種によっては過度に充電が進ん
で、不可逆化学反応領域Dに達するものもあり、適切で
はない。これに対して、上記二次電池1の端子電圧を、
満充電平衡電圧Eeqに固定して充電するようにすると、
この場合は満充電状態で充電電流が0となるため、充電
終了の判定が行いやすく、また不可逆化学反応領域Dに
達することもないため、二次電池1の内部構造に損傷を
与える心配がない。しかしながら、上記充電印加電圧値
Esで充電する場合に比べて、充電電流が低いため、上
記充電時間が桁違いに長くなってしまう。
【0023】そこでこの第1実施形態では、上記二次電
池1の充電特性に鑑み、以下のような制御を行うことに
よって、上記二次電池1に損傷を与えることなく、急速
充電を行うように構成した。すなわち、この実施形態に
おいては、並設されたN個の二次電池のうち、まず1つ
目の二次電池1に、満充電平衡電圧Eeq以上の所定の充
電印加電圧Esを一定時間T1印加する大電流充電を行
った後、今度は上記印加電圧Esをそれよりも低いチェ
ック電圧Ecに切り替えて、このチェック電圧Ecを微
小時間T2印加する。ここで、上記チェック電圧Ecに
は満充電平衡電圧Eeqを用いるのが好ましい。そして、
上記チェック電圧Ec印加時における電流値Icを検出
し、この電流値Icと予め設定した判定基準値J(すな
わち、充電完了時に検出されると考えられる電流値)と
を比較することによって、上記電流値Icの方が大きけ
れば再び上記充電印加電圧Esでの充電を行い、上記電
流値Icが判定基準値J以下であれば、満充電状態にあ
るとして上記1つ目の二次電池1の充電を停止する。こ
のとき、制御部6から充電完了信号を受けた電池指定切
替部8は、上記二次電池1から、次の未充電の二次電池
1に回路を切り替えて、上記と同様の充電制御を行う。
そしてこの充電制御は、N個の二次電池1・1全てが充
電完了となるまで繰り返し行われるように構成されてい
る。
【0024】また、この実施形態においては、上記電流
値Icから二次電池1の充電中、又は充電完了、又は満
充電までの所要充電時間tを求め、これを二次電池1の
表示部9(表示手段)にLED、又はLCD等によって
表示するように構成している。ところで、上記満充電ま
での所要充電時間tは、例えば図3に示すような電流値
Icと所要充電時間tとの関係を示したグラフから求め
ることができる。すなわち図3に示すグラフは、チェッ
ク電圧Ecとして満充電平衡電圧Eeqを印加した時に検
出される電流値Icと、満充電までに要する充電時間t
との関係を示しているが、充電率が0%の二次電池1
に、満充電平衡電圧Eeqを印加したときに検出される電
流値IcをIeqo(図2参照)とすると、上記グラフは、
充電が進むにつれて所要充電時間tが短くなると共に、
これに伴って検出される電流値も小さくなることを示し
ている。そしてこの場合は、上記電流値がIc=0にな
ったとき、充電率100%の満充電状態となるため、所
要充電時間もt=0となる。従って、このようなグラ
フ、又は上記グラフから導出される関係式を予め作成し
ておけば、検出される電流値Icから満充電までの所要
充電時間tを簡単に求めることができる。
【0025】次に、上記第1実施形態における複数の二
次電池1の充電方法についての制御フローチャートを図
4に示す。この実施形態ではN個の二次電池1・1を充
電する場合について述べる。まず上記ステップS1にお
いて、充電された二次電池1の個数を示すnの値に初期
値として0を代入する。次にステップS2において上記
nの値にn+1を代入し、ステップS3に移行する。上
記ステップS3において、ユーザが何等かの充電開始操
作を行うと、上記二次電池1に満充電平衡電圧Eeq以上
の所定の充電印加電圧EsがT1時間継続して印加され
る(ステップS4)。ここで、上記充電印加電圧Es
は、ニッケルカドミウム、ニッケル水素、リチウムイオ
ン二次電池等の種類と型番によって予め設定される値で
あり、例えば、上記ニッケルカドミウム二次電池の場
合、上記充電印加電圧Esは約1.65V±0.02が
選択される。また、上記印加時間T1の設定に関して
は、上記充電印加電圧Esを印加した場合における充電
電流の時間変化から割出される。そして上記T1時間経
過後、ステップS5において、上記充電電圧をチェック
電圧Ec(例えば、満充電平衡電圧Eeq)に切り替え
る。そして、上記チェック電圧Ecを二次電池1にT2
時間印加している間に、上記二次電池1に流れる電流値
Icを電流検出部5で検出する(ステップS6)。次に
ステップS7において、上記判定基準値J(充電完了時
に検出されると考えられる電流値)と検出された電流値
Icとを比較して、上記検出された電流値Icが判定基
準値Jよりも大きければ、ステップS4に戻って、上記
充電印加電圧Esを二次電池1に印加する上記充電制御
を繰り返し行う一方、上記電流値Icが判定基準値J以
下であれば、二次電池1は満充電状態にあることを意味
しているため、ステップS8に移行して、現在充電され
ている二次電池1がN番目であるか否かの判断を行う。
そして上記二次電池1がN番目でない場合は、ステップ
S9に移行して、電池指定切替部8により現在の二次電
池1から未充電の二次電池1への回路の切り替えを行
い、ステップS2に再び戻って上記制御を繰り返し行
う。一方、上記二次電池1がN番目である場合は、全て
の二次電池1・1の充電が完了したとして、ここで充電
を停止するように構成されている。
【0026】ところで、上記所定の充電印加電圧Esが
印加される充電時間T1は、二次電池1の容量、構造、
形状等によって異なるが、例えばニッケルカドミウム二
次電池の場合は、約120秒が選ばれる。またチェック
電圧Ecを印加する時間T2としては約0.1秒が選ば
れる。また、上記チェック電圧Ecに満充電平衡電圧E
eqを用いた場合、上記したように、充電率100%(満
充電状態)で電流値Icが略ゼロになるため、判定が行
い易く好適である。しかしこの場合も、実際には電池に
よって極僅かながらバラツキが生じるため、これによる
過充電を防止しようとすれば、上記判定基準値Jの値と
しては0mAよりもやや大きな値、例えば、10mA程
度で設定するとより好ましい。
【0027】以上のように上記第1実施形態における複
数の二次電池1の充電方法によれば、一つの二次電池1
の充電が完了すると、自動的に次の未充電の二次電池1
に回路が切り替わって、1個ずつ個別に充電が行われる
ように構成されているため、制御が簡単で、全ての二次
電池1・1を確実に充電することが可能となる。さら
に、各二次電池1の充電中においては、定期的にチェッ
ク電圧が印加され、この際に流れる電流値Icを検出す
るという容易な方法で、二次電池1の充電状態を把握す
るように構成されているため、未充電の二次電池1が生
じたり、また過充電となって過度な化学反応(酸化還元
反応)を引き起こしたりすることなく、全ての二次電池
1・1を満充電状態まで適正に充電することができる。
またこれによって、二次電池1の内部構造に損傷を与え
るのを防止することができるため、サイクル寿命を飛躍
的に向上させることができる。さらに、この方法での主
なる充電は、満充電平衡電圧Eeq以上の所定の充電印加
電圧Esで行われるため、比較的に大きな充電電流が二
次電池1に流されることとなる。これによって、複数の
二次電池1・1を個別に充電する方法を用いても、個々
の二次電池1の充電に要する時間を短くすることができ
るため、結果的に全ての二次電池1・1を充電するのに
要する時間の短縮化を図ることができる。また、上記二
次電池1の充電中、又は充電完了、又は所要充電時間t
を表示部7に表示するように構成したことによって、ユ
ーザは現在の充電状態、又は満充電までに要する時間を
知ることができるため、利便性の向上を図ることができ
る。
【0028】次に、この発明の第2実施形態における複
数の二次電池の充電方法について説明する。この実施形
態においては、上記第1実施形態に示すチェック電圧制
御部4を削除すると共に、上記電圧切替部7で充電電圧
の印加、又は印加停止の切り替えを行うように構成し、
さらに電流検出部5の替わりに電圧検出部を設けて、上
記二次電池1への充電電圧の印加停止時における開放電
圧Eを測定することによって、二次電池1の満充電状態
を把握するように構成した点が異なる。より具体的に述
べると、並設されたN個の二次電池のうち、まず1つ目
の二次電池1に、上記満充電平衡電圧Eeq以上の充電印
加電圧Esを一定時間T1印加する大電流充電を行い、
この後、上記印加電圧Esを遮断して、この状態で測定
される二次電池1の開放電圧E(Eα、Eβ、Eγ等)
と、上記充電印加電圧Esとの差を求める。そしてこの
差電圧Δを、予め設定した判定基準値Jと比較し、上記
差電圧Δの方が大きければ上記充電印加電圧Esでの充
電を継続する一方、上記差電圧Δが判定基準値J以下で
あれば、満充電状態にあるとして上記1つ目の二次電池
1の充電を停止する。このとき、制御部6から充電完了
信号を受けた電池指定切替部8は、上記二次電池1か
ら、次の未充電の二次電池1に回路を切り替えて、上記
と同様の充電制御を行う。そしてこの充電制御をN個の
二次電池1・1全てが充電完了となるまで繰り返し行
う。ここで、この実施形態における上記判定基準値J
は、充電印加電圧Esと、上記二次電池1が満充電状態
にあるときの開放電圧E=Eeq(満充電平衡電圧)との
差、すなわちJ=Es−Eeqの値として構成される。
【0029】これより、上記第2実施形態における二次
電池1の充電方法についての制御フローチャートを図5
に示す。この実施形態ではN個の二次電池1・1を充電
する場合について述べる。まず上記ステップS1におい
て、充電された二次電池1の個数を示すnの値に初期値
として0を代入する。次にステップS2において上記n
の値にn+1を代入し、ステップS3に移行する。上記
ステップS3において、ユーザが何等かの充電開始操作
を行うと、上記二次電池1に所定の充電印加電圧Esが
1時間継続して印加される(ステップS4)。ここ
で、上記充電印加電圧Esは、ニッケルカドミウム、ニ
ッケル水素、リチウムイオン二次電池等の種類と型番に
よって予め設定される値であり、例えば、上記ニッケル
カドミウム又はニッケル水素型の場合、上記充電印加電
圧Esは約1.65V±0.02が選択される。また、
上記印加時間T1の設定に関しては、上記充電印加電圧
Esを印加した場合における充電電流の時間変化から割
出される。そして上記T1時間経過後、ステップS5に
おいて今度は上記充電印加電圧EsをT2時間遮断し、
この状態で、二次電池1の開放電圧E(Eα、Eβ、E
γ等)を電圧検出部で検出する(ステップS6)。次に
ステップS7において、上記充電印加電圧Esと開放電
圧Eとの差電圧Δを求める。そしてステップS8におい
て、上記差電圧Δが予め定めた判定基準値Jより大きけ
れば、ステップS4に戻って再び上記充電印加電圧Es
を二次電池1に印加する上記充電制御を繰り返し行う。
一方、上記差電圧Δが判定基準値J以下であれば、二次
電池1は満充電状態にあることを意味しているため、ス
テップS9に移行して、現在充電されている二次電池1
がN番目であるか否かの判断を行う。そして上記二次電
池1がN番目でない場合は、ステップS10に移行し
て、電池指定切替部8により現在の二次電池1から未充
電の二次電池1への回路の切り替えを行い、ステップS
2に再び戻って上記制御を繰り返し行う。一方、上記二
次電池1がN番目である場合は、全ての二次電池1・1
の充電が完了したとして、ここで充電を停止するように
構成されている。
【0030】ところで、上記所定の充電印加電圧Esが
印加される充電時間T1は、二次電池1の容量、構造、
形状等によって異なるが、例えば単三型のニッケルカド
ミウム、ニッケル水素二次電池の場合は、60〜90秒
が選ばれる。また上記遮断時間T2は、二次電池1の充
電状態から遮断した経過において、電池端子電圧が安定
し計測可能な状態に達するのに要する時間で決められ、
上記と同上の二次電池1の場合については1〜5秒が選
ばれる。なお、上記制御を行う際に設計上注意を要する
のは、上記開放電圧Eの電圧の検知は、一般に電池の平
衡電圧を測るときのように計測系に電流が流れない計測
系の高インピーダンス状態でなければならない。また、
この実施形態におけるその他の構成、及び作用効果は、
上記第1実施形態と略同様であるため、その説明を省略
する。
【0031】以上にこの発明の二次電池1の充電方法の
具体的な実施の形態について説明をしたが、この発明は
上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の
範囲内で種々変更して実施することが可能である。すな
わち上記各実施形態では、二次電池1の電流又は電圧を
検出し、これに基づいて二次電池1の充電状態を把握す
る方法について述べたが、上記以外の方法で充電状態を
把握することも可能である。また上記二次電池1の回路
構成も、複数の二次電池1・1の中の一つの二次電池1
の充電が完了すると、自動的に次の未充電の二次電池1
に回路が切り替わって、個別に充電が行われるように構
成されていれば、上記各実施形態に示すような回路構成
に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】以上のように上記請求項1の複数の二次
電池の充電方法によれば、複数の二次電池を1個ずつ個
別に充電しているため、制御が簡単で、全ての二次電池
を確実に充電することが可能となる。
【0033】上記請求項2の複数の二次電池の充電装置
によれば、各二次電池は、その充電状態を確認しながら
1個1個確実に充電が行われるため、未充電の二次電池
が生じたり、また過充電となって過度な化学反応(酸化
還元反応)を引き起こしたりすることなく、全ての二次
電池を満充電状態まで適正に充電することができる。ま
たこれによって、各二次電池の内部構造に損傷を与える
のを防止することができるため、サイクル寿命を飛躍的
に向上させることができる。
【0034】上記請求項3の複数の二次電池の充電装置
によれば、定期的にチェック電圧を印加し、この際に検
出される電流信号を検出するという容易な方法で、二次
電池の充電状態を把握することができる。
【0035】上記請求項4の複数の二次電池の充電装置
によれば、定期的に充電電圧の印加を停止し、この際に
検出される開放電圧を検出するという容易な方法で、二
次電池の充電状態を把握することができる。
【0036】上記請求項5の複数の二次電池の充電装置
によれば、複数の二次電池を個別に充電する方法を用い
ても、比較的に大きな充電電流を流すことによって、個
々の二次電池の充電に要する時間を短くすることができ
るため、結果的に全ての二次電池を充電するのに要する
時間の短縮化を図ることができる。
【0037】上記請求項6の複数の二次電池の充電装置
によれば、ユーザは現在の充電状態、又は満充電までに
要する時間を知ることができるため、利便性を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態における複数の二次電
池の充電装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記二次電池の充電率ごとの電流−電圧特性を
示すグラフである。
【図3】上記二次電池の電流値と所要充電時間との関係
を示すグラフである。
【図4】上記第1実施形態における複数の二次電池の充
電方法を示す制御フローチャートである。
【図5】第2実施形態における複数の二次電池の充電方
法を示す制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 二次電池 3 充電電圧制御部(充電電圧制御手段) 4 チェック電圧制御部(チェック電圧制御手段) 5 電流検出部(電流検出手段) 6 制御部(制御手段) 7 電圧切替部(電圧切替手段) 8 電池指定切替部(電池指定切替手段) 9 表示部(表示手段) Es 充電印加電圧 Ec チェック電圧 Eeq 満充電平衡電圧 E 開放電圧 Ic 電流値 t 所要充電時間 J 判定基準値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高岡 浩実 大阪府大阪市北区西天満6丁目8−7 テ クノコアインターナショナル株式会社内 (72)発明者 松井 繁朋 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内 Fターム(参考) 2G016 CB11 CB31 CC01 CC04 CC06 CC07 CC12 CC17 CC23 CE01 CE03 5G003 AA01 BA02 CA04 CA15 CB06 GC05 5H030 AA03 AA08 AS11 BB01 DD08 FF42 FF43 FF44 FF52

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の二次電池(1・1)を充電制御す
    る方法において、ある一つの二次電池(1)の充電が完
    了すると、自動的に次の未充電の二次電池(1)に回路
    が切り替わって、個別に充電が行われるように構成され
    ていることを特徴とする複数の二次電池の充電方法。
  2. 【請求項2】 二次電池(1)に電圧を印加する充電電
    圧制御手段(3)と、上記二次電池(1)の充電状態を
    把握する制御手段(6)と、上記制御手段(6)からの
    充電完了信号に基づいて、充電電圧を印加する二次電池
    (1)の切り替えを行う電池指定切替手段(8)とを有
    することを特徴とする複数の二次電池の充電装置。
  3. 【請求項3】 上記二次電池(1)の充電状態を把握す
    る際に満充電平衡電圧(Eeq)を印加するチェック電圧
    制御手段(4)と、上記充電電圧とチェック電圧との切
    り替えを行う電圧切替手段(7)と、上記チェック電圧
    印加時における二次電池(1)の電流を検出する電流検
    出手段(5)と、上記電流検出手段(5)からの信号に
    基づいて二次電池(1)の充電状態を把握する制御手段
    (6)とを有することを特徴とする請求項2の複数の二
    次電池の充電装置。
  4. 【請求項4】 上記充電電圧の印加、又は印加停止の切
    り替えを行う電圧切替手段(7)と、上記充電電圧の印
    加停止時における二次電池(1)の開放電圧を検出する
    電圧検出手段と、上記電圧検出手段からの信号に基づい
    て二次電池(1)の充電状態を把握する制御手段(6)
    とを有することを特徴とする請求項2の複数の二次電池
    の充電装置。
  5. 【請求項5】 上記二次電池(1)に印加する充電電圧
    は、満充電平衡電圧(Eeq)以上の所定の電圧値である
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかの複数
    の二次電池の充電装置。
  6. 【請求項6】 上記二次電池(1)の充電完了、充電中
    又は充電所要時間(t)を表示することが可能な表示手
    段(9)を設けたことを特徴とする請求項2〜請求項5
    のいずれかの複数の二次電池の充電装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013183561A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Sharp Corp 蓄電システム、蓄電制御装置、および、蓄電制御方法
JP2019092321A (ja) * 2017-11-15 2019-06-13 Fdk株式会社 充電装置及び充電方法
JP2022078938A (ja) * 2020-11-13 2022-05-25 エネルキャンプ カンパニー リミテッド 複数個のバッテリーパックが装着されたパワーステーションの充電及び放電の制御方法

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