JP2003331858A - 燃料電池用セパレータとその製造方法及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータとその製造方法及び燃料電池

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JP2003331858A JP2002133610A JP2002133610A JP2003331858A JP 2003331858 A JP2003331858 A JP 2003331858A JP 2002133610 A JP2002133610 A JP 2002133610A JP 2002133610 A JP2002133610 A JP 2002133610A JP 2003331858 A JP2003331858 A JP 2003331858A
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太郎 辻村
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眞好 喜多川
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吉貞 道浦
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恵一 前川
Nobuo Kitada
信雄 北田
Kenji Azuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工が容易で割れや反りがなく、機械的強
度、電気伝導性、耐食性に優れ軽量でありコストを低減
することができる燃料電池用セパレータとその製造方法
及び燃料電池を提供する。 【解決手段】 アルミニウム2.5〜3.5重量%、亜
鉛0.5〜1.5重量%、マンガン0.15重量%以
上、鉄0.01重量%以下、ケイ素0.10重量%以
下、銅0.10重量%以下、ニッケル0.005重量%
以下、カルシウム0.04重量%以下、希土類金属0.
1〜0.3重量%、残りがマグネシウムであるマグネシ
ウム合金を温度553K、押し出し比率7%で熱間押し
出し加工した。熱間押し出し加工後のマグネシウム合金
を温度573Kで10時間時効処理して、超塑性鍛造加
工によって流路溝90a及び取付孔90bを一体成形し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料電池用セパ
レータとその製造方法及び燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池用セパレータは、電気的及び腐
食環境におかれる一つの構造物として取り扱われてお
り、燃料電池用セパレータの材料には軽量、機械的強
度、電気伝導性及び耐食性が求められ、大量使用される
ためコストの低減が強く望まれている。従来、グラファ
イト、天然若しくは人口黒鉛、アモルファスカーボン、
膨張黒鉛などのカーボン系材料や、ステンレス鋼、アル
ミニウム合金又はチタン合金などを使用した燃料電池用
セパレータが知られている。カーボン系材料は、軽くて
強度を有するが脆くて加工が困難であり、カーボン自体
のコストが非常に高く、燃料電池用セパレータとして大
量に使用する際にはコストに問題があった。このため、
ステンレス鋼、アルミニウム合金又はチタン合金を使用
した燃料電池用セパレータが製造されている。
【0003】特開平10-228914号公報には、アルミニウ
ム、チタン、ステンレス鋼などに金めっきを施した燃料
電池用セパレータが開示されており、特開平8-180883号
公報にはステンレス鋼又はチタン合金をプレス加工によ
って形成した燃料電池用セパレータが開示されており、
特開2000-309854号公報にはオーステナイト系ステンレ
ス鋼からなる燃料電池用セパレータが開示されている。
ステンレス鋼は、強度を有し加工に問題はないが、カー
ボンに比べて6倍程度の重量があるため電池自体の重量
が増加して、鉄道車両や自動車などに搭載することが困
難である。また、アルミニウム合金及びチタン合金は、
強度がありステンレス鋼に比べて軽量であるがめっきな
どの処理が必要になる。
【0004】一方、マグネシウム合金は、アルミニウム
合金よりも軽くて強度があり電気導電性を有する材料で
あるため、アルミニウム合金製の燃料電池用セパレータ
よりも軽量なセパレータを提示できる可能性がある。こ
のため、マグネシウム合金製の燃料電池用セパレータを
製造する際のマグネシウム合金の加工方法、材料の選定
及び表面処理技術が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開2000-58080号公報
には、流体通路を有するマグネシウム合金製の基板の表
面に保護層が形成された燃料電池用セパレータが開示さ
れている。このマグネシウム合金の加工方法は、ダイカ
スト、機械加工、エッチング又はチクソモールディング
法である。マグネシウム合金としては、板として使用す
る場合には、JISH 4201に規定されている1種,4種,
5種又は7種が開示され、ダイカストとして使用する場
合にはJIS H 5303に規定されている記号MD1A,MD1B又は
MD1Dが開示されている。防食方法としては、保護層がカ
ーボン又は炭化ケイ素の場合には、スパッタリング法、
CVD法又は蒸着法が開示されており、保護層がニッケ
ル、クロム又はスズの場合には無電解めっき法又は電気
めっき法が開示されている。
【0006】特開2000-164225号公報には、ダイカスト
法により鋳造されたマグネシウム合金製の燃料電池用セ
パレータが開示されている。このマグネシウム合金とし
ては、アルミニウム、亜鉛、マンガン、希土類金属など
を合金塑性とする12種類が開示され、防食方法として
は物理蒸着法、めっき又は塗装によってニッケルなどの
金属、炭化物又は窒化物を被覆する方法が開示されてい
る。
【0007】特開2000-106196号公報には、2〜10重
量%のアルミニウム合金を含有する半溶融状態のマグネ
シウム合金を射出成形した燃料電池用セパレータが開示
されている。防食方法としては、金めっき、銀めっき又
はクロムめっきによって表面を被覆し保護する方法が記
載されている。
【0008】しかし、このような従来のマグネシウム合
金製の燃料電池用セパレータでは、薄板状に形成して表
面に流通路を形成することが困難であり、金型と材料の
双方を加熱して加工するため、製品に反りや割れが発生
するおそれがあった。
【0009】この発明の課題は、加工が容易で割れや反
りがなく、機械的強度、電気伝導性、耐食性に優れ軽量
でありコストを低減することができる燃料電池用セパレ
ータとその製造方法及び燃料電池を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、以下に記載
するような解決手段により、前記課題を解決する。な
お、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明す
るが、この実施形態に限定するものではない。請求項1
の発明は、超塑性合金によって形成された燃料電池用セ
パレータ(9,10)である。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、マグネ
シウム合金又はアルミニウム合金であることを特徴とす
る燃料電池用セパレータである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、アルミ
ニウム2.5〜3.5重量%、亜鉛0.5〜1.5重量
%、マンガン0.15重量%以上、鉄0.01重量%以
下、ケイ素0.10重量%以下、銅0.10重量%以
下、ニッケル0.005重量%以下、カルシウム0.0
4重量%以下、希土類金属0.1〜0.3重量%、残り
がマグネシウムであることを特徴とする燃料電池用セパ
レータである。
【0013】請求項4の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、アルミ
ニウム5.5〜7.2重量%、亜鉛0.5〜1.5重量
%、マンガン0.15〜0.4重量%、鉄0.01重量
%以下、ケイ素0.10重量%以下、銅0.10重量%
以下、ニッケル0.005重量%以下、希土類金属0.
1〜0.3重量%、残りがマグネシウムであることを特
徴とする燃料電池用セパレータである。
【0014】請求項5の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、アルミ
ニウム8.5〜9.5重量%、亜鉛0.45〜0.9重
量%、マンガン0.17〜0.4重量%、鉄0.01重
量%以下、ケイ素0.05重量%以下、銅0.03重量
%以下、ニッケル0.001重量%以下、希土類金属
0.1〜0.3重量%、残りがマグネシウムであること
を特徴とする燃料電池用セパレータである。
【0015】請求項6の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、亜鉛
4.8〜6.2重量%、ジルコニウム0.45〜0.8
重量%、銅0.03重量%以下、ニッケル0.005重
量%以下、希土類金属0.1重量%、残りがマグネシウ
ムであることを特徴としている燃料電池用セパレータで
ある。
【0016】請求項7の発明は、請求項1に記載の燃料
電池用セパレータにおいて、前記超塑性合金は、亜鉛
5.5〜6.4重量%、ジルコニウム0.5〜1.0重
量%、銅0.03重量%以下、ニッケル0.005重量
%以下、希土類金属0.1重量%、残りがマグネシウム
であることを特徴とする燃料電池用セパレータである。
【0017】請求項8の発明は、請求項1から請求項7
までのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータにお
いて、前記超塑性合金は、結晶粒が5ミクロン以下であ
ることを特徴とする燃料電池用セパレータである。
【0018】請求項9の発明は、請求項1から請求項8
までのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータにお
いて、前記超塑性合金の表面にセラミックス層、導電性
水ガラス層又は金属めっき層(11,12)が形成され
ていることを特徴とする燃料電池用セパレータである。
【0019】請求項10の発明は、請求項9に記載の燃
料電池用セパレータにおいて、前記導電性水ガラス層
は、膜厚が0.1mm〜0.5mmであることを特徴と
する燃料電池用セパレータである。
【0020】請求項11の発明は、超塑性合金を加熱す
る加熱工程(#100)と、前記加熱工程後の前記超塑
性合金を超塑性鍛造加工する超塑性鍛造工程(#20
0)とを含む燃料電池用セパレータの製造方法である。
【0021】請求項12の発明は、請求項11に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、前記加熱工
程は、前記超塑性合金を熱間加工する熱間加工工程(#
110)を含むことを特徴とする燃料電池用セパレータ
の製造方法である。
【0022】請求項13の発明は、請求項11又は請求
項12に記載の燃料電池用セパレータの製造方法におい
て、前記加熱工程は、前記超塑性合金を熱処理する熱処
理工程(#120)を含むことを特徴としている燃料電
池用セパレータの製造方法である。
【0023】請求項14の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項3に
記載の超塑性合金を温度573〜773Kで1時間焼鈍
処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を金型温度4
73〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1
sで超塑性鍛造加工することを特徴とする燃料電池用セ
パレータの製造方法である。
【0024】請求項15の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項3に
記載の超塑性合金を温度553〜623K、押し出し比
率14対1で熱間押し出し加工し、この熱間押し出し加
工後にこの超塑性合金を温度573〜773Kで10時
間焼鈍処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を金型
温度473〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×1
-1/sで超塑性鍛造加工することを特徴とする燃料電
池用セパレータの製造方法である。
【0025】請求項16の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項4に
記載の超塑性合金を圧下率10〜15%で冷間圧延し、
この冷間圧延後にこの超塑性合金を温度473〜500
Kで10時間時効処理し、この時効処理後にこの超塑性
合金を金型温度473〜723K、ひずみ速度2×10
-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工することを特徴と
する燃料電池用セパレータの製造方法である。
【0026】請求項17の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項4に
記載の超塑性合金を温度673Kで10時間焼鈍処理
し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を温度543〜7
73K、押し出し比率64対1で熱間押し出し加工し、
この熱間押し出し加工後にこの超塑性合金を金型温度4
73〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1
sで超塑性鍛造加工することを特徴とする燃料電池用セ
パレータの製造方法である。
【0027】請求項18の発明は、請求項12に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項5に
記載の超塑性合金を温度543〜773K、押し出し比
率64対1で熱間押し出し加工し、この熱間押し出し加
工後にこの超塑性合金を金型温度473〜723K、ひ
ずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工
することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法
である。
【0028】請求項19の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項5に
記載の超塑性合金を温度543〜773K、押し出し比
率64対1で熱間押し出し加工し、この押し出し加工後
にこの超塑性合金を温度473〜573Kで10時間時
効処理し、この時効処理後にこの超塑性合金を金型温度
473〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1
/sで超塑性鍛造加工することを特徴とする燃料電池用
セパレータの製造方法である。
【0029】請求項20の発明は、請求項12に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項6に
記載の超塑性合金を温度583K、押し出し比率100
対1で熱間押し出し加工し、この押し出し加工後にこの
超塑性合金を金型温度473〜723K、ひずみ速度2
×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工することを
特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法である。
【0030】請求項21の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項6に
記載の超塑性合金を温度583〜773K、押し出し比
率100対1で熱間押し出し加工し、この熱間押し出し
加工後にこの超塑性合金を温度621Kで10時間焼鈍
処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を金型温度4
73〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1
sで超塑性鍛造加工することを特徴とする燃料電池用セ
パレータの製造方法である。
【0031】請求項22の発明は、請求項13に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項6に
記載の超塑性合金を温度583K、押し出し比率100
対1で熱間圧延加工し、この熱間圧延加工後にこの超塑
性合金を温度583Kで30分間焼鈍処理し、この焼鈍
処理後にこの超塑性合金を金型温度473〜723K、
ひずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加
工することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方
法である。
【0032】請求項23の発明は、請求項12に記載の
燃料電池用セパレータの製造方法において、請求項7に
記載の超塑性合金を温度553K、押し出し比率64対
1で熱間押し出し加工し、この熱間押し出し加工後にこ
の超塑性合金を金型温度473〜723K、ひずみ速度
2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工すること
を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法である。
【0033】請求項24の発明は、請求項11から請求
項23までのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレー
タの製造方法において、前記超塑性鍛造加工後の前記超
塑性合金の表面にセラミックス層、導電性水ガラス層又
は金属めっき層を形成する保護層形成工程(#300)
を含むことを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方
法である。
【0034】請求項25の発明は、請求項1から請求項
10までのいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータ
を備える燃料電池(1)である。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について詳しく説明する。図1は、この発明
の実施形態に係る燃料電池の構成図である。燃料電池1
は、酸化及び還元反応のエネルギーを直接電気エネルギ
ーに変換する装置である。燃料電池1は、鉄道車両、自
動車などの移動体や、設置用小型分散電源などに使用さ
れる固体高分子型燃料電池やリン酸型燃料電池である。
燃料電池1は、図1に示すように、複数の単位電池2
と、両端部の単位電池2を固定する一対の端部固定板3
と、単位電池2を並べた状態で一対の端部固定板3に固
定する取付棒4と、一対の端部固定板3を支持する支持
板5などから構成されている。
【0036】図2は、この発明の実施形態に係る燃料電
池の単位電池の構成図である。単位電池2は、燃料電池
1を構成する単位燃料電池セルである。単位電池2は、
図2に示すように、例えば水素イオン交換基を有するフ
ッ素系イオン交換樹脂膜などからなる固体高分子膜6
と、この固体高分子膜6の一方の表面に積層され、粒子
状の白金触媒と黒鉛粉などからなる燃料電極膜(アノー
ド(水素極))7と、この固体高分子膜6の他方の表面
に積層され、粒子状の白金触媒と黒鉛粉などからなる酸
化剤電極膜(カソード(酸素極))8と、燃料電極膜7
の表面に積層されたセパレータ9と、酸化剤電極膜8の
表面に積層されたセパレータ10と、セパレータ9,1
0の表面に形成された保護層11,12などから構成さ
れている。
【0037】図3は、この発明の実施形態に係る燃料電
池用セパレータの外観図であり、図3(A)は図2に示
すIII-IIIA側から見た図であり、図3(B)は図2に示
すIII-IIIB側から見た図である。セパレータ9,10
は、隣接する単位電池2の間に設置されて燃料ガスや酸
化性ガスを遮断する部材である。セパレータ9,10
は、固体高分子膜6、燃料電極膜7及び酸化剤電極膜8
を積み重ねた状態で両側から挟み込み単位電池2の隔壁
として機能するとともに、電導性、耐食性、熱伝導性な
どの機能も有する。セパレータ9,10は、マグネシウ
ム合金又はアルミニウム合金などの超塑性合金によって
形成されている。ここで、超塑性とは、材料に対してあ
る温度とひずみ速度を与えた場合に、材料の伸びが10
0%以上にもなる現象である。セパレータ9には、図3
(A)に示すように、水素ガス又は水素含有ガス(燃料
ガス)が流れる流路溝9aと、取付棒4が貫通する取付
孔9bが形成されている。セパレータ10には、図3
(B)に示すように、空気のような酸化性ガスが流れる
流路溝10aと、取付棒4が貫通する取付孔10bが形
成されている。セパレータ9,10は、図3に示すよう
に、例えば外観形状が正方形であり厚さが2〜5mmで
あり、流路溝9a,10aは深さが0.5〜1mm、幅
が1〜3mmである。
【0038】保護層11,12は、セパレータ9,10
の表面を保護する部分である。保護層11,12は、セ
パレータ9,10の全面に形成されたセラミックス層、
導電性水ガラス層又は金属めっき層などである。
【0039】次に、この発明の実施形態に係る燃料電池
の動作を説明する。水素ガス又は水素含有ガスが流路溝
9aに流れると燃料電極膜7に水素が供給され、酸化性
ガスが流路溝10aに流れると酸化剤電極膜8に酸素が
供給される。燃料電極膜7の触媒によって水素が水素イ
オンになって、固体高分子膜6内を移動すると、酸化剤
電極膜8の触媒によって酸素と反応して水となる。この
過程で燃料電極膜7から酸化剤電極膜8に電子が移動し
て直流電流が発生し、この電流が外部に出力される。反
応後の空気、酸素などのキャリアガスとともに、酸化剤
電極膜8側で生成された反応水が流路溝10aから排出
される。
【0040】次に、この発明の実施形態に係る燃料電池
用セパレータの製造方法を説明する。図4は、この発明
の実施形態に係る燃料電池用セパレータの製造方法を説
明するための工程図である。加熱工程#100は、超塑
性合金を加熱する工程である。この加熱工程#100
は、熱間押し出し又は熱間圧延などの塑性加工によって
超塑性合金を熱間加工する熱間加工工程#110と、焼
鈍又は時効処理などによって超塑性合金を熱処理する熱
処理工程#120とを含む。熱間押し出しは、温度54
3〜773K、押し出し比率(加工率)1〜7%で実施
することが好ましく、熱間圧延は温度583K、1〜2
パス、圧下率1〜20%で実施することが好ましい。塑
性加工後に必要がある場合には、焼鈍又は時効処理によ
る熱処理を実施する。焼鈍は、温度573〜773Kで
1〜10時間程度行うことが好ましく、時効処理は温度
473〜573Kで10時間程度行うことが好ましい。
加熱工程#100では、熱間加工工程#110の前に熱
処理工程#120を実施してもよく、熱間加工工程#1
10又は熱処理工程#120のいずれか一方の工程を省
略してもよい。また、加熱工程#100では、熱間加工
工程#110を省略して、超塑性合金を冷間圧延などの
塑性加工によって冷間加工した後に熱処理工程#120
を行ってもよい。冷間圧延は、室温で圧下率10〜20
%で実施することが好ましい。
【0041】超塑性鍛造工程#200は、加熱工程#1
00後の超塑性合金を超塑性鍛造加工する工程である。
この超塑性鍛造工程#200では、塑性加工後又は熱処
理後の超塑性合金が薄板状のセパレータ9,10に成形
されるとともに、このセパレータ9,10の表面に流路
溝9a,10aが同時に成形される。超塑性鍛造加工を
実施する場合には、鉄鋼材料製で流路溝が形成された金
型を温度473〜723Kに加熱して大気中で超塑性合
金に押し付け、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1/S
で板材を均一に延ばすことが好ましい。
【0042】保護層形成工程#300は、超塑性鍛造工
程#200後の超塑性合金の表面にセラミックス層、導
電性水ガラス層又は金属めっき層を形成する工程であ
る。保護層形成工程#300では、TiCなどのセラミッ
クス層が化学蒸着されたり、膜厚0.1〜0.5mmで
導電性水ガラスが塗布されたり、金、銀又はクロムなど
の金属めっき層が形成される。
【0043】この発明の実施形態に係る燃料電池用セパ
レータには、以下に記載するような効果がある。 (1) この実施形態では、セパレータ9,10を超塑性合
金によって形成したので、セパレータ9,10を容易に
成形加工することができ、接触電気抵抗が小さく機械的
強度や電気伝導性に優れたセパレータ9,10を製造す
ることができる。
【0044】(2) この実施形態では、超塑性挙動を示す
マグネシウム合金によってセパレータ9,10を形成す
るので、燃料電池1の軽量化を図ることができるととも
に、セパレータ9,10を安価に製造することができ
る。特に、自動車に比べて重量がある鉄道車両の軽量化
を図ることができる。また、マグネシウム合金はリサイ
クル性に優れているため、鉄道車両に近年要求されるて
いるリサイクル化を容易に実現することができる。
【0045】(3) この実施形態では、超塑性合金の表面
にセラミックス層、導電性水ガラス層又は金属めっき層
を形成したので、セパレータ9,10を加熱してこれら
の保護層11,12を簡単に剥離して、剥離後のセパレ
ータ9,10のリサイクル化を図ることができる。
【0046】(4) この実施形態では、超塑性合金を超塑
性鍛造によって加工するので、鍛造加工後のセパレータ
9,10の割れや反りの発生を抑えることができる。従
来の燃料電池用セパレータの製造方法では金型と材料を
加熱していたが、この実施形態では金型のみを加熱する
ため、セパレータ9,10の割れや反りの発生をおさえ
ることができる。また、従来の燃料電池用セパレータで
は薄板加工と溝加工とが別工程で行っていたが、この実
施形態では超塑性合金を簡単に薄板状に成形することが
できるとともに、複雑な流路溝9a,10aを薄板成形
と同時に容易に成形することができる。
【0047】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 (合金の選択)表1は、燃料電池用セパレータとして選
択したマグネシウム合金である。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示すように、燃料電池用セパレータ
を開発するにあたって、超塑性挙動を示す合金として、
アルミニウム、亜鉛、マンガン、鉄及び希土類金属(R
E)を中心に化学成分が調整された実施例1〜5までの
5種類のマグネシウム合金を選択した。なお、表1に示
す数値範囲が上限値以下の合金成分については、この合
金成分を少なくとも含む意味である。
【0050】(加工方法)表2は、燃料電池用セパレー
タとして選択したマグネシウム合金の加工方法と加工後
の燃料電池用セパレータの評価である。
【0051】
【表2】
【0052】(実施例1)先ず、表1に示す実施例1〜
8を熱間押し出し、熱間圧延又は冷間圧延により塑性加
工して厚さ6mmの板材を作成した。実施例1について
は、加工方法A,Bを実施した。加工方法Aについて
は、温度573〜773Kで1時間焼鈍処理した後に超
塑性鍛造加工を実施した。加工方法Bについては、温度
553〜623K、押し出し比率14対1で熱間押し出
し加工した後に、温度573〜773Kで10時間焼鈍
処理してから超塑性鍛造加工を実施した。
【0053】(実施例2)実施例2については、加工方
法C,Dを実施した。加工方法Cについては、圧下率1
0〜15%で冷間圧延した後に温度473〜500Kで
10時間時効処理してから超塑性鍛造加工を実施した。
加工方法Dについては、温度673Kで10時間焼鈍処
理した後に温度543〜773K、押し出し比率64対
1で熱間押し出し加工をしてから超塑性鍛造加工を実施
した。
【0054】(実施例3)実施例3については、加工方
法E,Fを実施した。加工方法についてEは、温度54
3〜773K、押し出し比率64対1で熱間押し出し加
工した後に超塑性鍛造加工を実施した。加工方法Fにつ
いては、温度543〜773K、押し出し比率64対1
で熱間押し出し加工した後に温度473〜573Kで1
0時間時効処理してから超塑性鍛造加工を実施した。
【0055】(実施例4)実施例4については、加工方
法G,H,Iを実施した。加工方法Gについては、温度
583K、押し出し比率100対1で熱間押し出し加工
した後に超塑性鍛造加工を実施した。加工方法Hについ
ては、温度583〜773K、押し出し比率100対1
で熱間押し出し加工した後に温度621Kで10時間焼
鈍処理してから超塑性鍛造加工を実施した。加工方法I
については、温度583K、押し出し比率100対1で
熱間圧延加工した後に温度583Kで0.5時間焼鈍処
理してから超塑性鍛造加工を実施した。
【0056】(実施例5)実施例5については、加工方
法Jを実施した。加工方法Jは、温度553K、押し出
し比率64対1で熱間押し出し加工した後に超塑性鍛造
加工を実施した。
【0057】図5は、この発明の実施例に係る燃料電池
用セパレータの外観図である。図5に示す燃料電池用セ
パレータ90は、実施例1のマグネシウム合金を温度5
53K、押し出し比率7%で熱間押し出し加工した後に
温度573Kで10時間時効処理して得られた板材に、
超塑性鍛造加工によって流路溝90a及び取付孔90b
を成形したものである。この燃料電池用セパレータ90
は、製品寸法が150mm×150mm×2mmであ
り、燃料電池用セパレータ90の板表面には深さ0.5
mm、幅2mmの寸法で流路溝90aが加工されてい
る。表2に示すように、この実施例1については、超塑
性鍛造加工後の製品に割れや反りがなく極めて良好であ
り、実施例2〜5についても実施例1に次いで良好であ
った。
【0058】マグネシウム合金を超塑性鍛造加工するた
めには、結晶粒や粒界析出物を制御する必要がある。こ
の実施例では、マグネシウム合金を超塑性鍛造加工する
前の前処理として熱処理を実施することによって、結晶
粒を5ミクロン以下に微細化することができ、粒界及び
粒内析出物の制御を行うことができた。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、燃料電池用セパレータを超塑性合金によって形成し
たので、加工が容易で割れや反りがなく、機械的強度、
電気伝導性、耐食性に優れ軽量でありコストを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る燃料電池の構成図で
ある。
【図2】この発明の実施形態に係る燃料電池の単位電池
の構成図である。
【図3】この発明の実施形態に係る燃料電池用セパレー
タの外観図であり、(A)は図2に示すIII-IIIA側から
見た図であり、(B)は図2に示すIII-IIIB側から見た
図である。
【図4】この発明の実施形態に係る燃料電池用セパレー
タの製造方法を説明するための工程図である。
【図5】この発明の実施例に係る燃料電池用セパレータ
の外観図である。
【符号の説明】
1 燃料電池 2 単位電池 6 固体高分子膜 7 燃料電極膜 8 酸化剤電極膜 9,10 セパレータ 9a,10a 流路溝 11,12 保護層 90 燃料電池用セパレータ #100 加熱工程 #110 熱間加工工程 #120 熱処理工程 #200 超塑性鍛造工程 #300 保護層形成工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22F 1/00 612 C22F 1/00 612 613 613 630 630K 661 661Z 683 683 684 684C 685 685Z 686 686B 691 691B 691C 694 694A 694B C22K 3:00 C22K 3:00 (72)発明者 森 久史 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 辻村 太郎 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 宮本 岳史 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 喜多川 眞好 大阪府大阪市西区北堀江一丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 (72)発明者 道浦 吉貞 大阪府大阪市西区北堀江一丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 (72)発明者 前川 恵一 大阪府大阪市西区北堀江一丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 (72)発明者 北田 信雄 大阪府大阪市西区北堀江一丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 (72)発明者 東 健司 大阪府富田林市寺池台三丁目4番9号 Fターム(参考) 5H026 AA06 BB01 BB02 BB04 CX04 EE08 HH05

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超塑性合金によって形成された燃料電池
    用セパレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、マグネシウム合金又はアルミニウム
    合金であること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、アルミニウム2.5〜3.5重量
    %、亜鉛0.5〜1.5重量%、マンガン0.15重量
    %以上、鉄0.01重量%以下、ケイ素0.10重量%
    以下、銅0.10重量%以下、ニッケル0.005重量
    %以下、カルシウム0.04重量%以下、希土類金属
    0.1〜0.3重量%、残りがマグネシウムであるこ
    と、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、アルミニウム5.5〜7.2重量
    %、亜鉛0.5〜1.5重量%、マンガン0.15〜
    0.4重量%、鉄0.01重量%以下、ケイ素0.10
    重量%以下、銅0.10重量%以下、ニッケル0.00
    5重量%以下、希土類金属0.1〜0.3重量%、残り
    がマグネシウムであること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、アルミニウム8.5〜9.5重量
    %、亜鉛0.45〜0.9重量%、マンガン0.17〜
    0.4重量%、鉄0.01重量%以下、ケイ素0.05
    重量%以下、銅0.03重量%以下、ニッケル0.00
    1重量%以下、希土類金属0.1〜0.3重量%、残り
    がマグネシウムであること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、亜鉛4.8〜6.2重量%、ジルコ
    ニウム0.45〜0.8重量%、銅0.03重量%以
    下、ニッケル0.005重量%以下、希土類金属0.1
    重量%、残りがマグネシウムであること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    において、 前記超塑性合金は、亜鉛5.5〜6.4重量%、ジルコ
    ニウム0.5〜1.0重量%、銅0.03重量%以下、
    ニッケル0.005重量%以下、希土類金属0.1重量
    %、残りがマグネシウムであること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか1
    項に記載の燃料電池用セパレータにおいて、 前記超塑性合金は、結晶粒が5ミクロン以下であるこ
    と、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までのいずれか1
    項に記載の燃料電池用セパレータにおいて、 前記超塑性合金の表面にセラミックス層、導電性水ガラ
    ス層又は金属めっき層が形成されていること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の燃料電池用セパレー
    タにおいて、 前記導電性水ガラス層は、膜厚が0.1mm〜0.5m
    mであること、 を特徴とする燃料電池用セパレータ。
  11. 【請求項11】 超塑性合金を加熱する加熱工程と、 前記加熱工程後の前記超塑性合金を超塑性鍛造加工する
    超塑性鍛造工程と、 を含む燃料電池用セパレータの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 前記加熱工程は、前記超塑性合金を熱間加工する熱間加
    工工程を含むこと、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に記載の燃
    料電池用セパレータの製造方法において、 前記加熱工程は、前記超塑性合金を熱処理する熱処理工
    程を含むこと、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項3に記載の超塑性合金を温度573〜773Kで
    1時間焼鈍処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を
    金型温度473〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1
    ×10-1/sで超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項3に記載の超塑性合金を温度553〜623K、
    押し出し比率14対1で熱間押し出し加工し、この熱間
    押し出し加工後にこの超塑性合金を温度573〜773
    Kで10時間焼鈍処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性
    合金を金型温度473〜723K、ひずみ速度2×10
    -5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項4に記載の超塑性合金を圧下率10〜15%で冷
    間圧延し、この冷間圧延後にこの超塑性合金を温度47
    3〜500Kで10時間時効処理し、この時効処理後に
    この超塑性合金を金型温度473〜723K、ひずみ速
    度2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工するこ
    と、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項4に記載の超塑性合金を温度673Kで10時間
    焼鈍処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を温度5
    43〜773K、押し出し比率64対1で熱間押し出し
    加工し、この熱間押し出し加工後にこの超塑性合金を金
    型温度473〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×
    10-1/sで超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項12に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項5に記載の超塑性合金を温度543〜773K、
    押し出し比率64対1で熱間押し出し加工し、この熱間
    押し出し加工後にこの超塑性合金を金型温度473〜7
    23K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで超塑
    性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項5に記載の超塑性合金を温度543〜773K、
    押し出し比率64対1で熱間押し出し加工し、この押し
    出し加工後にこの超塑性合金を温度473〜573Kで
    10時間時効処理し、この時効処理後にこの超塑性合金
    を金型温度473〜723K、ひずみ速度2×10-5
    1×10-1/sで超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項12に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項6に記載の超塑性合金を温度583K、押し出し
    比率100対1で熱間押し出し加工し、この押し出し加
    工後にこの超塑性合金を金型温度473〜723K、ひ
    ずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加工
    すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項6に記載の超塑性合金を温度583〜773K、
    押し出し比率100対1で熱間押し出し加工し、この熱
    間押し出し加工後にこの超塑性合金を温度621Kで1
    0時間焼鈍処理し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を
    金型温度473〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1
    ×10-1/sで超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項13に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項6に記載の超塑性合金を温度583K、押し出し
    比率100対1で熱間圧延加工し、この熱間圧延加工後
    にこの超塑性合金を温度583Kで30分間焼鈍処理
    し、この焼鈍処理後にこの超塑性合金を金型温度473
    〜723K、ひずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで
    超塑性鍛造加工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項12に記載の燃料電池用セパレ
    ータの製造方法において、 請求項7に記載の超塑性合金を温度553K、押し出し
    比率64対1で熱間押し出し加工し、この熱間押し出し
    加工後にこの超塑性合金を金型温度473〜723K、
    ひずみ速度2×10-5〜1×10-1/sで超塑性鍛造加
    工すること、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項11から請求項23までのいず
    れか1項に記載の燃料電池用セパレータの製造方法にお
    いて、 前記超塑性鍛造加工後の前記超塑性合金の表面にセラミ
    ックス層、導電性水ガラス層又は金属めっき層を形成す
    る保護層形成工程を含むこと、 を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項1から請求項10までのいずれ
    か1項に記載の燃料電池用セパレータを備える燃料電
    池。
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