JP2003329121A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JP2003329121A
JP2003329121A JP2002138176A JP2002138176A JP2003329121A JP 2003329121 A JP2003329121 A JP 2003329121A JP 2002138176 A JP2002138176 A JP 2002138176A JP 2002138176 A JP2002138176 A JP 2002138176A JP 2003329121 A JP2003329121 A JP 2003329121A
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speed
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gear ratio
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Atsushi Nakayama
淳 中山
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機が手動変速モードに設定された状
態のもとでエンジントルクの変動が発生しても変速ショ
ックを生じさせることなく、車両の走行フィーリングを
向上する。 【解決手段】 この無段変速機は、車両の走行状態に応
じて変速比を無段階に変速する自動変速モードと、変速
比を固定する手動変速モードとを備えており、手動変速
モードが選択された状態のもとで、トルクが急激に変化
したときには、選択された変速比の許容範囲内において
はフィードバック制御を行うことなく許容範囲を超えた
ときにフィードバック制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変速モードとして自
動変速モードと手動変速モードとを備えた無段変速機の
変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両に用いられる無段変速
機としては、ベルト式やトロイダル式がある。ベルト式
無段変速機は、入力軸に設けられる入力側のプライマリ
プーリと、出力軸に設けられる出力側のセカンダリプー
リと、これらのプーリに掛け渡されるベルトやチェーン
などの動力伝達要素とを有し、それぞれのプーリの溝幅
を変化させて動力伝達要素の巻き付け径を変化させるこ
とによって、変速比を無段階に変化させて入力軸の回転
を出力軸に伝達することができる。
【0003】このような無段変速機には、変速比を運転
状態に応じて連続的に制御する通常の自動変速モードに
加えて、運転者がマニュアルトランスミッション(MT)車
のように、変速段を任意に選択することができる手動変
速モードつまりマニュアルモードを備えたものがある。
自動変速モードと手動変速モードとの切り換えを行うた
めに、セレクトレバーにマニュアルモードスイッチが設
けられている。手動変速モードのもとでアップシフトと
ダウンシフトの選択を、セレクトレバーに設けられたア
ップシフト用とダウンシフト用のスイッチ操作により行
うようにしたり、セレクトレバーの操作により行うよう
にしている。セレクトレバーの操作により変速段の選択
を行うようにする場合には、セレクトレバーの移動軌跡
を案内する通常のシフトゲートに加えてマニュアルゲー
トを設け、マニュアルゲートにセレクトレバーを操作し
た状態でアップシフト側とダウンシフト側とのいずれか
にセレクトレバーを操作することにより変速段が選択さ
れる。
【0004】ベルト式無段変速機にあっては、手動変速
モードが設定されるとベルトのプーリに対する巻き付け
径が所定の変速比に固定され、マニュアル変速機のよう
に変速特性が設定される。この手動変速モードでは、プ
ライマリプーリの目標回転数と実際のエンジン回転数と
の偏差を求め、所定の目標変速比に収束するように、偏
差分をフィードバックしてエンジン回転数を制御するよ
うにしている。このように、手動変速モードではエンジ
ン回転数、車速およびスロットル開度などにより求めら
れる運転状態に基づいて、所定の目標変速比に収束する
ように無段変速機はフィードバック制御されることにな
る。たとえば、特開平8-326858号公報は、変速比に応じ
て最終目標エンジン回転数をフィードバック制御するよ
うにした技術を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような手動変速モ
ードの制御下において、運転者がアクセルペダルを急激
に踏み込んだり、あるいは戻した場合にはエンジントル
クに急激な変化が起こり、この外乱に対して変速比を一
定に保つようにフィードバック制御が働くので、入力ト
ルクが増加すると変速比が一瞬低速段側に変化するため
プライマリプーリの回転が上がる。逆にトルクが急激に
抜けると変速比は一瞬高速段側に変化するためプライマ
リプーリの回転が下がる。このため、一時的に変速ショ
ックが生じることになる。
【0006】本発明の目的は、無段変速機が手動変速モ
ードに設定された状態のもとでエンジントルクの変動が
発生しても変速ショックを生じさせることなく、車両の
走行フィーリングを向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の無段変速機の変
速制御装置は、入力側回転体と出力側回転体との間に動
力伝達要素を有し、車両の走行状態に応じて前記入力側
回転体と出力側回転体との変速比を無段階に変速する自
動変速モードと、変速比を固定する手動変速モードとを
備えた無段変速機の変速制御装置において、変速モード
を前記自動変速モードと前記手動変速モードとに切り換
えるモード切り換えスイッチと、前記手動変速モードが
選択された状態のもとで、選択された変速比の許容範囲
内においてはフィードバック制御を行うことなく前記許
容範囲を超えたときに前記フィードバック制御を行う制
御手段とを有することを特徴とする。
【0008】本発明の無段変速機の変速制御装置は、エ
ンジンから前記入力側回転体に入力されるトルクを検出
するトルク検出手段を有し、前記変速比が許容範囲内の
もとでは前記トルクに応じて前記フィードバック制御を
行うか否かを切り換えることを特徴とする。
【0009】本発明の無段変速機の変速制御装置は、前
記トルクが急激に変化したときには、選択された変速比
の許容範囲内においてはフィードバック制御を行うこと
なく前記許容範囲を超えたときに前記フィードバック制
御を行うことを特徴とする。
【0010】本発明の無段変速機の変速制御装置は、前
記許容範囲は隣り合う他の変速段の変速比との中間値を
超えないことを特徴とする。
【0011】本発明にあっては、手動変速モードつまり
マニュアルモードが選択された状態のもとでは、目標変
速比に許容範囲を設けてその範囲ではフィードバック制
御の不感帯としたので、許容範囲を超えたときにのみフ
ィードバック制御が行われて入力側回転体の目標回転数
と実回転数との偏差に応じてエンジン回転数が制御され
る。これにより、変速ショックを生じさせることなく、
スムーズな走行が確保される。許容範囲内であっても、
エンジンから入力側回転体に入力されるトルクに応じて
フィードバック制御を行うか否かを切り換えるようにし
ても良く、トルクが急激に変化したときにフィードバッ
ク制御を行うか否かを切り換えるようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は無段変速機の一例と
してのベルト式の無段変速機の駆動系を示す概略図であ
り、この無段変速機はエンジン1により駆動されるクラ
ンク軸2の回転がトルクコンバータ3と前後進切換装置
4を介して伝達される駆動側のプライマリ軸5と、これ
と平行となった被駆動側のセカンダリ軸6とを有してい
る。
【0013】プライマリ軸5には入力側回転体としての
プライマリプーリ7が設けられており、このプライマリ
プーリ7はプライマリ軸5に一体となった固定プーリ7
aと、これに対向してプライマリ軸5にボールスプライ
ンなどにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ
7bとを有し、プーリのコーン面間隔つまりプーリ溝幅
が可変となっている。セカンダリ軸6には出力側回転体
としてのセカンダリプーリ8が設けられており、このセ
カンダリプーリ8はセカンダリ軸6に一体となった固定
プーリ8aと、これに対向してセカンダリ軸6に可動プ
ーリ7bと同様にして軸方向に摺動自在に装着される可
動プーリ8bとを有し、プーリ溝幅が可変となってい
る。
【0014】プライマリプーリ7とセカンダリプーリ8
との間には動力伝達要素としてのベルト9が掛け渡され
ており、両方のプーリ7,8の溝幅を変化させてそれぞ
れのプーリに対するベルト9の巻き付け径の比率を変化
させることにより、プライマリ軸5の回転がセカンダリ
軸6に無段階に変速されて伝達されることになる。駆動
ベルト9のプライマリプーリ7に対する巻き付け径をR
pとし、セカンダリプーリ8に対する巻き付け径をRsと
すると、変速比つまりプーリ比iはi=Rs/Rpとな
る。
【0015】セカンダリ軸6の回転は減速歯車およびデ
ィファレンシャル装置11を有する歯車列を介して駆動
輪12a,12bに伝達されるようになっており、前輪
駆動の場合には駆動輪12a,12bは前輪となる。
【0016】プライマリプーリ7の溝幅を変化させるた
めに、プライマリ軸5にはプランジャ13が固定され、
このプランジャ13の外周面に摺動自在に接触するプラ
イマリシリンダ14が可動プーリ7bに固定されてお
り、プランジャ13とプライマリシリンダ14とにより
駆動油室15が形成されている。一方、セカンダリプー
リ8の溝幅を変化させるために、セカンダリ軸6にはプ
ランジャ16が固定され、このプランジャ16の外周面
に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ17が可動プ
ーリ8bに固定されており、プランジャ16とセカンダ
リシリンダ17とにより駆動油室18が形成されてい
る。それぞれの溝幅は、プライマリ側の駆動油室15に
導入されるプライマリ圧Ppと、セカンダリ側の駆動油
室18に導入されるセカンダリ圧Psとを調整すること
により設定される。
【0017】それぞれの駆動油室15,18に対して
は、エンジンあるいは電動モータにより駆動されるオイ
ルポンプ21によってオイルパン20内の作動油が供給
されるようになっており、オイルポンプ21の吐出口に
接続されたセカンダリ圧路22は、駆動油室18に連通
されるとともにセカンダリ圧調整弁23のセカンダリ圧
ポートに連通されている。このセカンダリ圧調整弁23
によって駆動油室18に供給されるセカンダリ圧Ps
は、ベルト9に必要な伝達容量に見合った圧力に調整さ
れる。
【0018】セカンダリ圧路22はプライマリ圧調整弁
24のセカンダリ圧ポートに連通油路25を介して接続
されており、このプライマリ圧調整弁24のプライマリ
圧ポートはプライマリ圧路26を介してプライマリ側の
駆動油室15に連通されている。このプライマリ圧調整
弁24によってプライマリ圧Ppは、目標変速比、車速
などに応じた値に調整され、プライマリプーリ7の溝幅
が変化して変速比が制御される。セカンダリ圧調整弁2
3およびプライマリ圧調整弁24は、それぞれ比例ソレ
ノイド弁であり、変速制御装置30からそれぞれのソレ
ノイドコイル23a,24aに供給される電流値を制御
することによってセカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppが
調整される。
【0019】トルクコンバータ3はクランク軸2に連結
されたポンプ側シェル3aと、トルクコンバータ出力軸
19に連結されたタービンランナー3bとを有し、トル
クコンバータ出力軸19にはポンプ側シェル3aに固定
されたフロントカバー27に押圧してエンジントルクを
伝達するロックアップクラッチ28が取り付けられてい
る。ロックアップクラッチ28の一方側にはロックアッ
プクラッチ28をフロントカバー27に押圧して係合す
るための制御油圧が供給されるアプライ室28aが形成
され、他方側には係合状態を開放するリリース室28b
が形成されている。リリース室28bに供給した油圧を
アプライ室28aを介して循環させることによりロック
アップクラッチ28が開放されてトルクコンバータ3は
作動状態になる。一方、リリース室28bに供給する油
圧を調圧することにより、ロックアップクラッチは半ク
ラッチ状態つまりスリップ状態となる。
【0020】変速制御装置30には、プライマリプーリ
7の回転数を検出するプーリ回転数センサ31、車両の
走行速度を検出する車速センサ32、運転者がセレクト
レバーを操作することにより選択されたDレンジやRレ
ンジなどの走行レンジを検出するレンジ検出センサ3
3、エンジン1のスロットルバルブの開度を検出するス
ロットルセンサ34からの信号が入力されるようになっ
ている。さらに変速制御装置30には、エンジン回転数
を検出するエンジン回転数センサ35、走行モードを手
動変速モードに設定するマニュアルモードスイッチ3
6、手動変速モードのもとでアップシフトを入力するた
めのアップシフトスイッチ37、およびダウンシフトを
入力するためのダウンシフトスイッチ38などからの信
号が入力されるようになっている。なお、スロットル開
度を検出するためにスロットルセンサ34に代えて、ア
クセルペダルの開度を検出するアクセルセンサなどを使
用するようにしても良い。また、車速センサ32として
セカンダリプーリの回転数を検出するセンサを使用し
て、その回転数から車速を演算するようにしても良い。
【0021】この無段変速機は、マニュアルモードスイ
ッチ36を操作することにより、走行状態に応じて自動
的に変速機が設定される自動変速モードと、手動操作に
よって変速段を設定する手動変速モードつまりマニュア
ルモードとに切り換えられることになる。
【0022】図2は図1に示す無段変速機の変速特性図
であり、自動変速モードにあっては、たとえば、アクセ
ルペダルを全開として加速したときには、プライマリプ
ーリ7の回転は変速比が最大変速比であるローRLのま
まA点まで達し、その後は、変速比が最小変速比である
オーバードライブRO側に変速されるとともに若干回転
を上昇させながら車速Vを増加させて最高速点Bに達す
る。この状態からアクセルペダルを戻したり、ブレーキ
ングを行った場合には変速比がオーバードライブ側RO
に固定されたままC,Dを経て減速し、さらに最低変速
ラインに沿って変速比がオーバードライブからロー側に
変速されるとともにE点に達し、ブレーキングによって
ローのまま車両が停止する。実際の走行では、車両の走
行状態に応じて、ロー側の変速比RLとオーバードライ
ブ側の変速比ROとの間であって、符号AからEで示さ
れる範囲内で自由に変速比が設定される。
【0023】一方、手動変速モードにあっては、図2に
示すように、ローライン上の第1速R1からオーバード
ライブライン上の第5速R5までのいずれかに目標変速
比が設定される。ただし、変速段数については6段でも
7段でも任意の段数とすることができる。
【0024】このような手動変速モードにおいて、運転
者がアクセルペダルを緩やかに踏み込んだり戻したりし
たときには、プライマリプーリ7の目標回転数と実際の
エンジン回転数との偏差を算出し、その偏差分をフィー
ドバック制御して所定の変速比に追従するようにエンジ
ン回転数が制御される。これにより、それぞれの変速比
を保持しつつ各変速比R1〜R5の線上に沿ってプライマ
リプーリ7の回転数と車速Vとが変化することになる。
これに対して、急激にアクセルペダルが踏み込まれたり
戻される操作が行われたときに、目標変速比に収束する
ようにエンジン回転数をフィードバック制御すると、プ
ライマリプーリ7の回転数が一瞬上昇したり低下するこ
とになる。
【0025】そこで、本発明にあっては、手動変速モー
ドが設定されている状態のもとで、アクセルペダルが急
激に踏み込まれたり戻されてエンジントルクに急激な変
化が発生したときには、図2においてハッチングで示す
ようにプライマリプーリ7の目標回転数に許容範囲を設
けるようにしている。つまり、プライマリプーリ7の目
標回転数と実際の回転数との偏差が許容範囲内であれ
ば、その許容範囲内ではフィードバック制御を行わない
不感帯としている。これにより、トルクの急激な変化に
よって変速比が増加ないし減速方向に転じても、プライ
マリプーリ7の目標回転数が所定の許容範囲であれば、
偏差分をフィードバックさせ変速比に追従させるような
制御は行われない。ただし、トルクの急変が発生してい
ない状況下では、変速比を実線で示す変速比固定ライン
に追従するようにフィードバック制御が行われ、トルク
の急激な変化がプライマリプーリ7の目標回転数の許容
範囲を超えた場合にもフィードバック制御が行われる。
【0026】それぞれの変速比R1〜R5において、トル
クが急激に変化した場合にフィードバック制御を行わな
い範囲は、それぞれ図2において実線で示される目標変
速比を中心に回転数が上下に20%を超えない範囲に設
定されている。つまり、第1速の目標変速比R1が選択
された場合にはそのときの目標回転数よりも20%低い
回転数を下限値L1としており、第5速の目標変速比R5
が選択された場合にはそのときの目標回転数よりも20
%高い回転数を上限値H5としており、第2速から第4
速が選択された場合には、それぞれの目標回転数よりも
上下にそれぞれ同様の割合で上限値H2〜H4と下限値L
2〜L4とを設定している。
【0027】ただし、トルクが急激に変化した場合にフ
ィードバック制御を行わない許容範囲としては、第1速
〜第4速の下限値L1〜L4がそれぞれ上側の変速段との
中間のラインを超えないようにし、第2速〜第5速の上
限値H2〜H5がそれぞれの下側の変速段との中間のライ
ンを超えないようにすれば、前述した20%に限られな
い。
【0028】図3は手動変速モードが選択された状態に
おける変速制御ルーチンを示すフローチャートであり、
このルーチンはたとえば10msec毎に実行される。ステッ
プS1ではエンジン回転数センサ35、車速センサ3
2、レンジ検出センサ33、マニュアルモードスイッチ
36およびスロットルセンサ34などの各種センサから
の出力信号を読み取って車両の走行状態を判定する。こ
のステップS1において読み取ったセンサからの信号に
よって、ステップS2においては手動変速モードが選択
されているか否かを判定し、ステップS3においてはエ
ンジントルクが急変したか否かを判定する。この判定は
スロットル開度とエンジン回転数に基づいてエンジント
ルクを算出し、予め実験などにより求めた所定値と比較
することにより、エンジントルクが急激に変化したか否
かを判定する。
【0029】ステップS3においてエンジントルクが急
変していないと判定されたときには、ステップS4が実
行されてプライマリプーリ7の目標回転数と実回転数と
の偏差が算出され、ステップS5において偏差分をフィ
ードバック制御することによって、選択された変速比に
追従するようにエンジン回転数が制御される。一方、ス
テップS3においてエンジントルクが急激に変化したこ
とが判定されたときには、ステップS6においてはプラ
イマリプーリ7の目標回転数のズレ量が許容範囲内とな
っているか否か、つまり偏差が許容範囲内となっている
か否かが判定される。
【0030】ステップS6において許容範囲を超えてい
ると判定されたときには、プライマリプーリ7の目標回
転数と実回転数との偏差がステップS7で算出され、ス
テップS8においては選択されている変速比に追従する
ように、偏差分をフィードバックしてエンジン回転数が
制御される。ステップS7における偏差の算出に際して
は、それぞれの変速比R1〜R5において、上限値よりも
実回転数が大きい場合の偏差が算出され、下限値よりも
実回転数が小さい場合の偏差が算出される。
【0031】一方、ステップS6において偏差が許容範
囲内であると判定されたときには、ステップS9が実行
されて、偏差がゼロの場合と同様にしてフィードバック
制御を行うことなく、いわばオープンループ制御が実行
される。
【0032】このように手動変速モードが選択された状
態のもとで、アクセルペダルが急激に踏み込まれたり戻
されることによって、エンジントルクが急激に変化した
ときには、プライマリプーリ7の目標回転数の実回転数
に対するズレ量が許容範囲であれば、フィードバック制
御によりエンジン回転数を制御しないので、変速ショッ
クの発生を防止することができ、車両の走行フィーリン
グを向上させることができる。
【0033】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。たとえば、図1に示す無段変速機はベルト式無段
変速機であるが、入力側ディスクと出力側ディスクとの
間にそれぞれのディスクに形成されたトロイダル面にパ
ワーローラを配置するようにしたトロイダル式の無段変
速機に対して適用しても良い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、手動変速モードつまり
マニュアルモードが選択された状態のもとでは、目標変
速比に許容範囲を設けてその範囲ではフィードバック制
御の不感帯としたので、許容範囲を超えたときにのみフ
ィードバック制御が行われて入力側回転体の目標回転数
と実回転数との偏差に応じてエンジン回転数が制御され
る。これにより、変速ショックを生じさせることなく、
車両の走行フィーリングを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機の一例としてのベルト式無段変速機
の駆動系を示す概略図である。
【図2】図1に示した無段変速機の変速特性図である。
【図3】手動変速モードが選択された状態における変速
制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 5 プライマリ軸 6 セカンダリ軸 7 プライマリプーリ 8 セカンダリプーリ 30 変速制御装置 35 エンジン回転数センサ 36 マニュアルモードスイッチ 37 アップシフトスイッチ 38 ダウンシフトスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 63:06 F16H 63:06 Fターム(参考) 3J552 MA07 MA12 MA17 NA01 NB01 PA02 RA12 SA31 SA34 SB02 SB12 TA01 TA04 VA18Z VA34W VA37Z VA62Z VA70Z VA74W VA74Y VB01Z VC01Z VC03Z VD11Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側回転体と出力側回転体との間に動
    力伝達要素を有し、車両の走行状態に応じて前記入力側
    回転体と出力側回転体との変速比を無段階に変速する自
    動変速モードと、変速比を固定する手動変速モードとを
    備えた無段変速機の変速制御装置において、 変速モードを前記自動変速モードと前記手動変速モード
    とに切り換えるモード切り換えスイッチと、 前記手動変速モードが選択された状態のもとで、選択さ
    れた変速比の許容範囲内においてはフィードバック制御
    を行うことなく前記許容範囲を超えたときに前記フィー
    ドバック制御を行う制御手段とを有することを特徴とす
    る無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無段変速機の変速制御装
    置において、エンジンから前記入力側回転体に入力され
    るトルクを検出するトルク検出手段を有し、前記変速比
    が許容範囲内のもとでは前記トルクに応じて前記フィー
    ドバック制御を行うか否かを切り換えることを特徴とす
    る無段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の無段変速機の変速制御装
    置において、前記トルクが急激に変化したときには、選
    択された変速比の許容範囲内においてはフィードバック
    制御を行うことなく前記許容範囲を超えたときに前記フ
    ィードバック制御を行うことを特徴とする無段変速機の
    変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無
    段変速機の変速制御装置において、前記許容範囲は隣り
    合う他の変速段の変速比との中間値を超えないことを特
    徴とする無段変速機の変速制御装置。
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