JP2003327533A - 固形製剤 - Google Patents
固形製剤Info
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- JP2003327533A JP2003327533A JP2002251254A JP2002251254A JP2003327533A JP 2003327533 A JP2003327533 A JP 2003327533A JP 2002251254 A JP2002251254 A JP 2002251254A JP 2002251254 A JP2002251254 A JP 2002251254A JP 2003327533 A JP2003327533 A JP 2003327533A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 胃内の酸を速やかに中和させることのでき
る、腸溶性被覆を施さない、酸に不安定な活性成分、特
に、抗潰瘍作用を有するベンツイミダゾール系化合物を
含有する固形製剤であって、活性成分の速やかな薬理効
果の発現と、炭酸ガスの発生を極力抑制した固形製剤を
提供すること。 【解決手段】 酸に不安定な活性成分、特に、ベンツイ
ミダゾール系化合物と、金属酸化物および金属水酸化物
から選ばれる少なくとも1種の成分とを含有し、崩壊時
間が7分以内である腸溶性被覆を施していない胃崩壊性
固形製剤。
る、腸溶性被覆を施さない、酸に不安定な活性成分、特
に、抗潰瘍作用を有するベンツイミダゾール系化合物を
含有する固形製剤であって、活性成分の速やかな薬理効
果の発現と、炭酸ガスの発生を極力抑制した固形製剤を
提供すること。 【解決手段】 酸に不安定な活性成分、特に、ベンツイ
ミダゾール系化合物と、金属酸化物および金属水酸化物
から選ばれる少なくとも1種の成分とを含有し、崩壊時
間が7分以内である腸溶性被覆を施していない胃崩壊性
固形製剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形製剤、さらに
詳しくは、酸に不安定な活性成分、特に、抗潰瘍剤とし
て有用なベンツイミダゾール系化合物のような酸に不安
定な活性成分を含有する医薬用固形製剤に関する。
詳しくは、酸に不安定な活性成分、特に、抗潰瘍剤とし
て有用なベンツイミダゾール系化合物のような酸に不安
定な活性成分を含有する医薬用固形製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ランソプラゾール、オメプラゾール、ラ
ベプラゾール等のベンツイミダゾール系化合物は、胃酸
分泌抑制作用や胃粘膜防御作用等を有していることから
消化性潰瘍治療剤として、広く使用されている。しか
し、これらの化合物の安定性は悪く、湿度、温度、光に
対して不安定である。特に、酸に対して不安であり、水
溶液あるいは懸濁液では、pHが低くなるに従って、極
めて不安定となる。また、製剤すなわち、錠剤、散剤、
細粒剤、カプセル剤等での安定性は、化合物単独以上に
製剤処方中の他成分との相互作用が強いため不安定とな
り、製造時および保存時に着色変化あるいは分解が観察
される。これらを安定化するために、特開平10−36
290号では医薬用固形組成物用のマグネシウムおよび
/またはカルシウムの無機塩基塩からなる安定化剤を配
合した後、腸溶性の被覆を施した腸溶性顆粒剤あるいは
腸溶性細粒剤等が開示されている。しかし、このような
腸溶性の製剤を製造するためには、あらかじめベンツイ
ミダゾール系化合物を含む細粒あるいは顆粒等を製造し
た後、腸溶性被覆を施す工程が必要となる。また、服用
後消化管内で腸溶性皮膜が溶解し薬物が吸収されるまで
の時間を要するため、服用初期の速やかな薬理効果が期
待しにくい。一方、米国特許5,840,737、WO
00/26185には腸溶性被覆処理を施さないオメプ
ラゾール、あるいはランソプラゾールと重炭酸塩のアル
カリ金属塩とを組み合わせてなる溶液、懸濁液、錠剤、
カプセル剤等が開示されている。しかし、これらは重炭
酸塩を組み合わせた製剤であるため、胃内の酸と反応
し、炭酸ガスを発生するため、ゲップの原因となり、コ
ンプライアンス上好ましくない。
ベプラゾール等のベンツイミダゾール系化合物は、胃酸
分泌抑制作用や胃粘膜防御作用等を有していることから
消化性潰瘍治療剤として、広く使用されている。しか
し、これらの化合物の安定性は悪く、湿度、温度、光に
対して不安定である。特に、酸に対して不安であり、水
溶液あるいは懸濁液では、pHが低くなるに従って、極
めて不安定となる。また、製剤すなわち、錠剤、散剤、
細粒剤、カプセル剤等での安定性は、化合物単独以上に
製剤処方中の他成分との相互作用が強いため不安定とな
り、製造時および保存時に着色変化あるいは分解が観察
される。これらを安定化するために、特開平10−36
290号では医薬用固形組成物用のマグネシウムおよび
/またはカルシウムの無機塩基塩からなる安定化剤を配
合した後、腸溶性の被覆を施した腸溶性顆粒剤あるいは
腸溶性細粒剤等が開示されている。しかし、このような
腸溶性の製剤を製造するためには、あらかじめベンツイ
ミダゾール系化合物を含む細粒あるいは顆粒等を製造し
た後、腸溶性被覆を施す工程が必要となる。また、服用
後消化管内で腸溶性皮膜が溶解し薬物が吸収されるまで
の時間を要するため、服用初期の速やかな薬理効果が期
待しにくい。一方、米国特許5,840,737、WO
00/26185には腸溶性被覆処理を施さないオメプ
ラゾール、あるいはランソプラゾールと重炭酸塩のアル
カリ金属塩とを組み合わせてなる溶液、懸濁液、錠剤、
カプセル剤等が開示されている。しかし、これらは重炭
酸塩を組み合わせた製剤であるため、胃内の酸と反応
し、炭酸ガスを発生するため、ゲップの原因となり、コ
ンプライアンス上好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベンツイミ
ダゾール系化合物をはじめとする、酸に不安定な活性成
分を含む医薬用の固形製剤における上記のような問題点
を解消した、胃内の酸を速やかに中和させることのでき
る腸溶性被覆を施さない固形製剤であって、活性成分の
速やかな薬理効果の発現と、炭酸ガスの発生を極力抑制
した固形製剤を提供することを目的とする。
ダゾール系化合物をはじめとする、酸に不安定な活性成
分を含む医薬用の固形製剤における上記のような問題点
を解消した、胃内の酸を速やかに中和させることのでき
る腸溶性被覆を施さない固形製剤であって、活性成分の
速やかな薬理効果の発現と、炭酸ガスの発生を極力抑制
した固形製剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、腸溶性被
覆を施さない酸に不安定な活性成分を含む固形製剤にお
いて、金属酸化物および/または金属水酸化物が胃酸中
和剤として適していることを見出し、さらに検討を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
覆を施さない酸に不安定な活性成分を含む固形製剤にお
いて、金属酸化物および/または金属水酸化物が胃酸中
和剤として適していることを見出し、さらに検討を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)酸に不安定な
活性成分と、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれ
る少なくとも1種の成分とを含有する胃崩壊性固形製
剤、(2)崩壊時間が7分以内である上記(1)記載の
固形製剤、(3)腸溶性被覆を施していない製剤である
上記(1)記載の固形製剤、(4)さらにアルカリ土類
金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物から選ば
れる少なくとも1種の成分を含有する上記(1)記載の
固形製剤、(5)酸に不安定な活性成分がプロトンポン
プインヒビター(proton pump inhibitor;以下、“P
PI”と略す。)である上記(1)記載の固形製剤、
(6)PPIがベンツイミダゾール系化合物である上記
(5)記載の固形製剤、(7)ベンツイミダゾール系化
合物が式(I):
活性成分と、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれ
る少なくとも1種の成分とを含有する胃崩壊性固形製
剤、(2)崩壊時間が7分以内である上記(1)記載の
固形製剤、(3)腸溶性被覆を施していない製剤である
上記(1)記載の固形製剤、(4)さらにアルカリ土類
金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物から選ば
れる少なくとも1種の成分を含有する上記(1)記載の
固形製剤、(5)酸に不安定な活性成分がプロトンポン
プインヒビター(proton pump inhibitor;以下、“P
PI”と略す。)である上記(1)記載の固形製剤、
(6)PPIがベンツイミダゾール系化合物である上記
(5)記載の固形製剤、(7)ベンツイミダゾール系化
合物が式(I):
【化2】
〔式中、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環、
R1は水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル
基、アシル基またはアシルオキシ基、R2、R3および
R4は、それぞれ同一または異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、、およびYは窒素原子またはCHを示す〕で表
される化合物またはその塩である上記(6)記載の固形
製剤、(8)ベンツイミダゾール系化合物が、ランソプ
ラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプ
ラゾールまたはそれらの光学活性体である上記(6)記
載の固形製剤、(9)金属酸化物および金属水酸化物
が、その1%水溶液または1%水懸濁液のpHが8.0
以上を示す金属酸化物および金属水酸化物である上記
(1)記載の固形製剤、(10)酸化マグネシウム、ケ
イ酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲルおよび
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群から選ば
れる少なくとも1種の金属酸化物を含有する上記(1)
記載の固形製剤、(11)水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、水酸化アルミニ
ウムと水酸化マグネシウムの共沈物、水酸化アルミニウ
ムと炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムの共沈物および
水酸化アルミニウムと炭酸水素ナトリウムの共沈物から
なる群から選ばれる少なくとも1種の金属水酸化物を含
有する上記(1)記載の固形製剤、(12)アルカリ土
類金属の炭酸塩が、炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシ
ウムである上記(4)記載の固形製剤、(13)水溶性
の高い塩基性添加物がトロメタモール、コハク酸二ナト
リウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、
リン酸二カリウムまたはL−アルギニンである上記
(4)記載の固形製剤、(14)酸化マグネシウムを含
有する上記(1)記載の固形製剤、(15)水酸化マグ
ネシウムを含有する上記(1)記載の固形製剤、(1
6)酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムを含有
する上記(1)記載の固形製剤、(17)酸化マグネシ
ウムが約500℃から約1000℃の温度で焼成したも
のであり、且つ、95%以上の純度を有する上記(1
4)または(16)記載の固形製剤、(18)酸化マグ
ネシウムが約10m2/g〜約50m2/gのBET比
表面積を有する上記(14)記載の固形製剤、(19)
ベンツイミダゾール系化合物1重量部に対し、金属酸化
物および金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種の成
分を0.1〜1500重量部含有する上記(6)記載の
固形製剤、(20)ベンツイミダゾール系化合物1重量
部に対し、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれる
少なくとも1種の成分と、アルカリ土類金属塩とを合計
で0.1〜1800重量部含有する上記(6)記載の固
形製剤、(21)固形製剤が錠剤、顆粒剤またはカプセ
ル剤である上記(1)記載の固形製剤、(22)酸に不
安定な活性成分を含有する群と、金属酸化物もしくは金
属水酸化物は含有するが活性成分は含有しない群とに群
分け配合された上記(1)記載の固形製剤、(23)活
性成分と、金属酸化物、金属水酸化物、アルカリ土類金
属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物から選ばれ
る少なくとも1種の成分の両方を含有する群と、酸に不
安定な活性成分を含有せず、金属酸化物、金属水酸化
物、アルカリ土類金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基
性添加物から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する
群とに群分け配合された上記(4)記載の固形製剤等を
提供するものである。
R1は水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル
基、アシル基またはアシルオキシ基、R2、R3および
R4は、それぞれ同一または異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、、およびYは窒素原子またはCHを示す〕で表
される化合物またはその塩である上記(6)記載の固形
製剤、(8)ベンツイミダゾール系化合物が、ランソプ
ラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプ
ラゾールまたはそれらの光学活性体である上記(6)記
載の固形製剤、(9)金属酸化物および金属水酸化物
が、その1%水溶液または1%水懸濁液のpHが8.0
以上を示す金属酸化物および金属水酸化物である上記
(1)記載の固形製剤、(10)酸化マグネシウム、ケ
イ酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲルおよび
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群から選ば
れる少なくとも1種の金属酸化物を含有する上記(1)
記載の固形製剤、(11)水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、水酸化アルミニ
ウムと水酸化マグネシウムの共沈物、水酸化アルミニウ
ムと炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムの共沈物および
水酸化アルミニウムと炭酸水素ナトリウムの共沈物から
なる群から選ばれる少なくとも1種の金属水酸化物を含
有する上記(1)記載の固形製剤、(12)アルカリ土
類金属の炭酸塩が、炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシ
ウムである上記(4)記載の固形製剤、(13)水溶性
の高い塩基性添加物がトロメタモール、コハク酸二ナト
リウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、
リン酸二カリウムまたはL−アルギニンである上記
(4)記載の固形製剤、(14)酸化マグネシウムを含
有する上記(1)記載の固形製剤、(15)水酸化マグ
ネシウムを含有する上記(1)記載の固形製剤、(1
6)酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムを含有
する上記(1)記載の固形製剤、(17)酸化マグネシ
ウムが約500℃から約1000℃の温度で焼成したも
のであり、且つ、95%以上の純度を有する上記(1
4)または(16)記載の固形製剤、(18)酸化マグ
ネシウムが約10m2/g〜約50m2/gのBET比
表面積を有する上記(14)記載の固形製剤、(19)
ベンツイミダゾール系化合物1重量部に対し、金属酸化
物および金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種の成
分を0.1〜1500重量部含有する上記(6)記載の
固形製剤、(20)ベンツイミダゾール系化合物1重量
部に対し、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれる
少なくとも1種の成分と、アルカリ土類金属塩とを合計
で0.1〜1800重量部含有する上記(6)記載の固
形製剤、(21)固形製剤が錠剤、顆粒剤またはカプセ
ル剤である上記(1)記載の固形製剤、(22)酸に不
安定な活性成分を含有する群と、金属酸化物もしくは金
属水酸化物は含有するが活性成分は含有しない群とに群
分け配合された上記(1)記載の固形製剤、(23)活
性成分と、金属酸化物、金属水酸化物、アルカリ土類金
属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物から選ばれ
る少なくとも1種の成分の両方を含有する群と、酸に不
安定な活性成分を含有せず、金属酸化物、金属水酸化
物、アルカリ土類金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基
性添加物から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する
群とに群分け配合された上記(4)記載の固形製剤等を
提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における酸に不安定な活性
成分は、特に限定するものではなく、胃酸に曝されると
不安定になるいずれの活性成分にも適応できる。かかる
酸に不安定な活性成分としては、例えば、PPI、エリ
スロマイシン系抗菌性化合物、セラペプターゼ、セミア
ルカリプロティナーゼ等のような消炎酵素剤等が挙げら
れる。特に、本発明はPPIに適している。このような
PPIとしては、ベンツイミダゾール系化合物や例えば
テナトプラゾール(tenatoprazole)などのイミダゾピ
リジン化合物のような類縁化合物を挙げることができ
る。ベンツイミダソール系化合物の具体例については後
述するが、本発明はこれらに限られず、他の酸に不安定
な活性成分にも同様に適用できる。
成分は、特に限定するものではなく、胃酸に曝されると
不安定になるいずれの活性成分にも適応できる。かかる
酸に不安定な活性成分としては、例えば、PPI、エリ
スロマイシン系抗菌性化合物、セラペプターゼ、セミア
ルカリプロティナーゼ等のような消炎酵素剤等が挙げら
れる。特に、本発明はPPIに適している。このような
PPIとしては、ベンツイミダゾール系化合物や例えば
テナトプラゾール(tenatoprazole)などのイミダゾピ
リジン化合物のような類縁化合物を挙げることができ
る。ベンツイミダソール系化合物の具体例については後
述するが、本発明はこれらに限られず、他の酸に不安定
な活性成分にも同様に適用できる。
【0007】本発明で用いられるPPIであるベンツイ
ミダゾール系化合物としては、式(I):
ミダゾール系化合物としては、式(I):
【化3】
〔式中、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環、
R1は水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル
基、アシル基またはアシルオキシ基、R2、R3および
R4は、それぞれ同一または異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、、およびYは窒素原子またはCHを示す〕で表
される化合物またはその塩が挙げられる。好ましい化合
物は、式(I)において、環Aが、ハロゲン原子、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC1-4アルコキシ基および5または6
員複素環基から選ばれた置換基を有していてもよいベン
ゼン環であり、R1が水素原子であり、R2がC1−6
アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキ
シ−C1−6アルコキシ基またはジ−C1−6アルキル
アミノ基であり、R3が水素原子、C1−6アルコキシ
−C1‐6アルコキシ基またはハロゲン化されていても
よいC1−6アルコキシ基であり、R4が水素原子また
はC1−6アルキル基であり、Yが窒素原子である化合
物である。特に好ましくは、式(Ia):
R1は水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル
基、アシル基またはアシルオキシ基、R2、R3および
R4は、それぞれ同一または異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、、およびYは窒素原子またはCHを示す〕で表
される化合物またはその塩が挙げられる。好ましい化合
物は、式(I)において、環Aが、ハロゲン原子、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC1-4アルコキシ基および5または6
員複素環基から選ばれた置換基を有していてもよいベン
ゼン環であり、R1が水素原子であり、R2がC1−6
アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキ
シ−C1−6アルコキシ基またはジ−C1−6アルキル
アミノ基であり、R3が水素原子、C1−6アルコキシ
−C1‐6アルコキシ基またはハロゲン化されていても
よいC1−6アルコキシ基であり、R4が水素原子また
はC1−6アルキル基であり、Yが窒素原子である化合
物である。特に好ましくは、式(Ia):
【化4】
〔式中、R1は水素原子、R2はC1−3アルキル基ま
たはC1−3アルコキシ基、R3はハロゲン化されてい
るかまたはC1−3アルコキシ基で置換されていてもよ
いC1−3アルコキシ基、R4は水素原子またはC
1−3アルキル基、R 5は、水素原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1−3アルコキシ基またはピロリル基
(例えば、1‐,2−または3−ピロリル基)を示す〕
で表される化合物である。式(Ia)において、R1が
水素原子、R2がC1−3アルキル基、R3がハロゲン
化されていてもよいC1−3アルコキシ基、R4が水素
原子、R5が水素原子またはハロゲン化されていてもよ
いC1−3アルコキシ基である化合物が特に好ましい。
たはC1−3アルコキシ基、R3はハロゲン化されてい
るかまたはC1−3アルコキシ基で置換されていてもよ
いC1−3アルコキシ基、R4は水素原子またはC
1−3アルキル基、R 5は、水素原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1−3アルコキシ基またはピロリル基
(例えば、1‐,2−または3−ピロリル基)を示す〕
で表される化合物である。式(Ia)において、R1が
水素原子、R2がC1−3アルキル基、R3がハロゲン
化されていてもよいC1−3アルコキシ基、R4が水素
原子、R5が水素原子またはハロゲン化されていてもよ
いC1−3アルコキシ基である化合物が特に好ましい。
【0008】上記式(I)で表される化合物〔以下、化
合物(I)と称する〕中、環Aで示される「置換基を有
していてもよいベンゼン環」の「置換基」としては、例
えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有
していてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、置換基を有
していてもよいアルコキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、カルボキシ基、アシル基、アシルオキシ基、5
ないし10員複素環基などが挙げられ、これらの置換基
はベンゼン環に1ないし3個程度置換していてもよい。
置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異
なっていてもよい。これらの置換基のうち、ハロゲン原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいアルコキシ基などが好ましい。ハロゲン
原子としては、フッ素、塩素、臭素原子などが挙げられ
る。なかでもフッ素が好ましい。「置換基を有していて
もよいアルキル基」の「アルキル基」としては、例え
ば、C1−7アルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec‐ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル基
など)が挙げられる。「置換基を有していてもよいアル
キル基」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
基等)、カルバモイル基などで例示でき、これらの置換
基の数は1ないし3個程度であってもよい。置換基の数
が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていて
もよい。「置換基を有していてもよいアルコキシ基」の
「アルコキシ基」としては、例えば、C1−6アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ等)
などが挙げられる。「置換基を有していてもよいアルコ
キシ基」の「置換基」としては、上記「置換基を有して
いてもよいアルキル基」の「置換基」と同様のものが例
示でき、置換基の置換数も同様である。「アリール基」
としては、例えば、C6−14アリール基(例えば、フ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2
−アンスリル基等)などが挙げられる。「アリールオキ
シ基」としては、例えば、C6−14アリールオキシ基
(例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−
ナフチルオキシ基等)などが挙げられる。「アシル基」
としては、例えば、ホルミル、アルキルカルボニル、ア
ルコキシカルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモ
イル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル基な
どが挙げられる。「アルキルカルボニル基」としては、
C1−6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、
プロピオニル基等)などが挙げられる。「アルコキシカ
ルボニル基」としては、例えば、C1−6アルコキシ−
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル基等)などが挙げられる。「アルキルカルバモイル
基」としては、N−C1−6アルキル−カルバモイル基
(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル基
等)、N,N−ジC1 −6アルキル−カルバモイル基
(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ
エチルカルバモイル基等)などが挙げられる。「アルキ
ルスルフィニル基」としては、例えば、C1−7アルキ
ルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチ
ルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピル
スルフィニル基等)が挙げられる。「アルキルスルホニ
ル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルホニル
基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プ
ロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル基等)が挙
げられる。「アシルオキシ基」としては、例えば、アル
キルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ
基、カルバモイルオキシ基、アルキルカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルフィニルオキシ基、アルキルスルホ
ニルオキシ基などが挙げられる。「アルキルカルボニル
オキシ基」としては、C1−6アルキル−カルボニルオ
キシ基(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ
基等)などが挙げられる。「アルコキシカルボニルオキ
シ基」としては、例えばC1−6アルコキシ−カルボニ
ルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エト
キシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、
ブトキシカルボニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルカルバモイルオキシ基」としては、C1−6
アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカル
バモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ基等)など
が挙げられる。「アルキルスルフィニルオキシ基」とし
ては、例えばC1−7アルキルスルフィニルオキシ基
(例えば、メチルスルフィニルオキシ、エチルスルフィ
ニルオキシ、プロピルスルフィニルオキシ、イソプロピ
ルスルフィニルオキシ基等)が挙げられる。「アルキル
スルホニルオキシ基」としては、例えばC1−7アルキ
ルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキ
シ、エチルスルホニルオキシ、プロピルスルホニルオキ
シ、イソプロピルスルホニルオキシ基等)が挙げられ
る。「5ないし10員複素環基」としては、例えば、炭
素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選
ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば、1〜3個)を含
む5ないし10員(好ましくは5または6員)複素環基
が挙げられ、具体例としては、2−または3‐チエニル
基、2−、3−または4‐ピリジル基、2−または3‐
フリル基、1‐、2−または3−ピロリル基、2−、3
‐、4‐、5−または8−キノリル基、1‐、3‐、4
−または5−イソキノリル基、1‐、2−または3−イ
ンドリル基などが挙げられる。このうち好ましくは1
‐、2−または3−ピロリル基などの5または6員複素
環基である。好ましくは環Aは、ハロゲン原子、ハロゲ
ン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC1−4アルコキシ基および5または
6員複素環基から選ばれる置換基を1または2個有して
いてもよいベンゼン環である。
合物(I)と称する〕中、環Aで示される「置換基を有
していてもよいベンゼン環」の「置換基」としては、例
えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有
していてもよいアルキル基、ヒドロキシ基、置換基を有
していてもよいアルコキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、カルボキシ基、アシル基、アシルオキシ基、5
ないし10員複素環基などが挙げられ、これらの置換基
はベンゼン環に1ないし3個程度置換していてもよい。
置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異
なっていてもよい。これらの置換基のうち、ハロゲン原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいアルコキシ基などが好ましい。ハロゲン
原子としては、フッ素、塩素、臭素原子などが挙げられ
る。なかでもフッ素が好ましい。「置換基を有していて
もよいアルキル基」の「アルキル基」としては、例え
ば、C1−7アルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec‐ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル基
など)が挙げられる。「置換基を有していてもよいアル
キル基」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C
1−6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
基等)、カルバモイル基などで例示でき、これらの置換
基の数は1ないし3個程度であってもよい。置換基の数
が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていて
もよい。「置換基を有していてもよいアルコキシ基」の
「アルコキシ基」としては、例えば、C1−6アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ等)
などが挙げられる。「置換基を有していてもよいアルコ
キシ基」の「置換基」としては、上記「置換基を有して
いてもよいアルキル基」の「置換基」と同様のものが例
示でき、置換基の置換数も同様である。「アリール基」
としては、例えば、C6−14アリール基(例えば、フ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2
−アンスリル基等)などが挙げられる。「アリールオキ
シ基」としては、例えば、C6−14アリールオキシ基
(例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−
ナフチルオキシ基等)などが挙げられる。「アシル基」
としては、例えば、ホルミル、アルキルカルボニル、ア
ルコキシカルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモ
イル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル基な
どが挙げられる。「アルキルカルボニル基」としては、
C1−6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、
プロピオニル基等)などが挙げられる。「アルコキシカ
ルボニル基」としては、例えば、C1−6アルコキシ−
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル基等)などが挙げられる。「アルキルカルバモイル
基」としては、N−C1−6アルキル−カルバモイル基
(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル基
等)、N,N−ジC1 −6アルキル−カルバモイル基
(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ
エチルカルバモイル基等)などが挙げられる。「アルキ
ルスルフィニル基」としては、例えば、C1−7アルキ
ルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチ
ルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピル
スルフィニル基等)が挙げられる。「アルキルスルホニ
ル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルホニル
基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プ
ロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル基等)が挙
げられる。「アシルオキシ基」としては、例えば、アル
キルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ
基、カルバモイルオキシ基、アルキルカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルフィニルオキシ基、アルキルスルホ
ニルオキシ基などが挙げられる。「アルキルカルボニル
オキシ基」としては、C1−6アルキル−カルボニルオ
キシ基(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ
基等)などが挙げられる。「アルコキシカルボニルオキ
シ基」としては、例えばC1−6アルコキシ−カルボニ
ルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エト
キシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、
ブトキシカルボニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルカルバモイルオキシ基」としては、C1−6
アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカル
バモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ基等)など
が挙げられる。「アルキルスルフィニルオキシ基」とし
ては、例えばC1−7アルキルスルフィニルオキシ基
(例えば、メチルスルフィニルオキシ、エチルスルフィ
ニルオキシ、プロピルスルフィニルオキシ、イソプロピ
ルスルフィニルオキシ基等)が挙げられる。「アルキル
スルホニルオキシ基」としては、例えばC1−7アルキ
ルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキ
シ、エチルスルホニルオキシ、プロピルスルホニルオキ
シ、イソプロピルスルホニルオキシ基等)が挙げられ
る。「5ないし10員複素環基」としては、例えば、炭
素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選
ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば、1〜3個)を含
む5ないし10員(好ましくは5または6員)複素環基
が挙げられ、具体例としては、2−または3‐チエニル
基、2−、3−または4‐ピリジル基、2−または3‐
フリル基、1‐、2−または3−ピロリル基、2−、3
‐、4‐、5−または8−キノリル基、1‐、3‐、4
−または5−イソキノリル基、1‐、2−または3−イ
ンドリル基などが挙げられる。このうち好ましくは1
‐、2−または3−ピロリル基などの5または6員複素
環基である。好ましくは環Aは、ハロゲン原子、ハロゲ
ン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC1−4アルコキシ基および5または
6員複素環基から選ばれる置換基を1または2個有して
いてもよいベンゼン環である。
【0009】R1で示される「置換基を有していてもよ
いアラルキル基」の「アラルキル基」としては、例え
ば、C7−16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェ
ネチルなどのC6−10アリールC1−6アルキル基
等)などが挙げられる。「置換基を有していてもよいア
ラルキル基」の「置換基」としては、上記「置換基を有
していてもよいアルキル基」の「置換基」と同様の置換
基が例示でき、置換基の数は1ないし4個程度である。
置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異
なっていてもよい。R1で示される「アシル基」として
は、例えば、上記環Aの置換基として記載した「アシル
基」が挙げられる。R1で示される「アシルオキシ基」
としては、例えば、上記環Aの置換基として記載した
「アシルオキシ基」が挙げられる。好ましいR1は水素
原子である。R2、R3またはR4で示される「置換基
を有していてもよいアルキル基」としては、上記環Aの
置換基として記載した「置換基を有していてもよいアル
キル基」が挙げられる。R2、R3またはR4で示され
る「置換基を有していてもよいアルコキシ基」として
は、上記環Aの置換基として記載した「置換基を有して
いてもよいアルコキシ基」が挙げられる。R2、R3ま
たはR4で示される「置換基を有してもよいアミノ基」
としては、例えば、アミノ基、モノ−C1−6アルキル
アミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
モノ−C6−14アリールアミノ基(例えば、フェニル
アミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ
等)、ジーC1−6アルキルアミノ基(例えば、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ等)、ジ−C6−14アリー
ルアミノ基(例えば、ジフェニルアミノ等)などが挙げ
られる。好ましいR2は、C1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−C1−6ア
ルコキシ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基である。さ
らに好ましいR2はC1−3アルキル基またはC1−3
アルコキシ基である。好ましいR3は、水素原子、C
1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはハロゲ
ン化されていてもよいC1−6アルコキシ基である。さ
らに好ましいR 3はハロゲン化されているかまたはC
1−3アルコキシ基で置換されていてもよいC1−3ア
ルコキシ基である。好ましいR4は、水素原子またはC
1−6アルキル基である。さらに好ましいR4は水素原
子またはC1−3アルキル基(特に水素原子)である。
好ましいYは窒素原子である。
いアラルキル基」の「アラルキル基」としては、例え
ば、C7−16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェ
ネチルなどのC6−10アリールC1−6アルキル基
等)などが挙げられる。「置換基を有していてもよいア
ラルキル基」の「置換基」としては、上記「置換基を有
していてもよいアルキル基」の「置換基」と同様の置換
基が例示でき、置換基の数は1ないし4個程度である。
置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異
なっていてもよい。R1で示される「アシル基」として
は、例えば、上記環Aの置換基として記載した「アシル
基」が挙げられる。R1で示される「アシルオキシ基」
としては、例えば、上記環Aの置換基として記載した
「アシルオキシ基」が挙げられる。好ましいR1は水素
原子である。R2、R3またはR4で示される「置換基
を有していてもよいアルキル基」としては、上記環Aの
置換基として記載した「置換基を有していてもよいアル
キル基」が挙げられる。R2、R3またはR4で示され
る「置換基を有していてもよいアルコキシ基」として
は、上記環Aの置換基として記載した「置換基を有して
いてもよいアルコキシ基」が挙げられる。R2、R3ま
たはR4で示される「置換基を有してもよいアミノ基」
としては、例えば、アミノ基、モノ−C1−6アルキル
アミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
モノ−C6−14アリールアミノ基(例えば、フェニル
アミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ
等)、ジーC1−6アルキルアミノ基(例えば、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ等)、ジ−C6−14アリー
ルアミノ基(例えば、ジフェニルアミノ等)などが挙げ
られる。好ましいR2は、C1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−C1−6ア
ルコキシ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基である。さ
らに好ましいR2はC1−3アルキル基またはC1−3
アルコキシ基である。好ましいR3は、水素原子、C
1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはハロゲ
ン化されていてもよいC1−6アルコキシ基である。さ
らに好ましいR 3はハロゲン化されているかまたはC
1−3アルコキシ基で置換されていてもよいC1−3ア
ルコキシ基である。好ましいR4は、水素原子またはC
1−6アルキル基である。さらに好ましいR4は水素原
子またはC1−3アルキル基(特に水素原子)である。
好ましいYは窒素原子である。
【0010】化合物(I)の具体例としては、下記の化
合物が挙げられる。2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2
−[[(3,5−ジメチルー4−メトキシ−2−ピリジ
ニル)メチル]スルフィニル]‐5‐メトキシ−1H−
ベンズイミダゾール、2−[[[4−(3−メトキシプ
ロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム
塩、5−ジフルオロメトキシ−2−[[(3,4−ジメ
トキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1
H−ベンズイミダゾールなど。これらの化合物のうち、
2−[[[3‐メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]
−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)が好
ましいなお、上記化合物(I)は、ラセミ体であっても
よく、R−体、S−体などの光学活性体であってもよ
い。例えば、(R)−2−[[[3‐メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ラ
ンソプラゾール R体と呼ぶことがある)などの光学活
性体であってもよく、また好ましい。
合物が挙げられる。2−[[[3−メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2
−[[(3,5−ジメチルー4−メトキシ−2−ピリジ
ニル)メチル]スルフィニル]‐5‐メトキシ−1H−
ベンズイミダゾール、2−[[[4−(3−メトキシプ
ロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム
塩、5−ジフルオロメトキシ−2−[[(3,4−ジメ
トキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1
H−ベンズイミダゾールなど。これらの化合物のうち、
2−[[[3‐メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]
−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)が好
ましいなお、上記化合物(I)は、ラセミ体であっても
よく、R−体、S−体などの光学活性体であってもよ
い。例えば、(R)−2−[[[3‐メチル−4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メ
チル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ラ
ンソプラゾール R体と呼ぶことがある)などの光学活
性体であってもよく、また好ましい。
【0011】化合物(I)の塩としては、薬学的に許容
される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有機塩
基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。無
機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、
マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウ
ム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例とし
ては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、ト
リエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピ
コリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
ど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエ
チレンジアミンなどとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リ
ジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。これらの塩
のうち好ましくは、アルカリ金属塩またはアルカリ土類
金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。化合
物(I)は、自体公知の方法により製造でき、例えば、
特開昭61‐50978号、米国特許4,628,09
8、特開平10‐195068号、WO 98/212
01等に記載の方法またはこれらに準じた方法により製
造される。なお、光学活性な化合物(I)は、光学分割
法(分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー
法、微生物または酵素を用いる方法など)不斉酸化など
の方法で得ることができる。例えばランソプラゾール
R体の場合は、WO 00−78745、WO 01−
83473、WO 01−87874およびWO 02
−44167記載の方法に従って製造することもでき
る。本発明で用いるPPIとしては、ランソプラゾー
ル、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾー
ルのような抗潰瘍作用を有するベンツイミダゾール系化
合物およびテナトプラゾールのようなイミダゾピリジン
化合物、またはそれらの光学活性体ならびにそれらの薬
学的に許容される塩が好ましい。本発明で用いられるベ
ンツイミダゾール系化合物の配合量は、活性成分の種
類、投与量にも異なるが、例えば、本発明の固形製剤1
重量部に対して0.001〜0.3重量部、好ましくは
0.002〜0.2重量部である。
される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有機塩
基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。無
機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、
マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウ
ム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例とし
ては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、ト
リエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピ
コリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
ど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエ
チレンジアミンなどとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リ
ジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。これらの塩
のうち好ましくは、アルカリ金属塩またはアルカリ土類
金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。化合
物(I)は、自体公知の方法により製造でき、例えば、
特開昭61‐50978号、米国特許4,628,09
8、特開平10‐195068号、WO 98/212
01等に記載の方法またはこれらに準じた方法により製
造される。なお、光学活性な化合物(I)は、光学分割
法(分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー
法、微生物または酵素を用いる方法など)不斉酸化など
の方法で得ることができる。例えばランソプラゾール
R体の場合は、WO 00−78745、WO 01−
83473、WO 01−87874およびWO 02
−44167記載の方法に従って製造することもでき
る。本発明で用いるPPIとしては、ランソプラゾー
ル、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾー
ルのような抗潰瘍作用を有するベンツイミダゾール系化
合物およびテナトプラゾールのようなイミダゾピリジン
化合物、またはそれらの光学活性体ならびにそれらの薬
学的に許容される塩が好ましい。本発明で用いられるベ
ンツイミダゾール系化合物の配合量は、活性成分の種
類、投与量にも異なるが、例えば、本発明の固形製剤1
重量部に対して0.001〜0.3重量部、好ましくは
0.002〜0.2重量部である。
【0012】本発明で用いられる金属酸化物および金属
水酸化物は、その1%水溶液または1%水懸濁液のpH
が8.0以上を示すものが好ましく、金属酸化物として
は、例えば、医薬用の酸化マグネシウム、ケイ酸マグネ
シウム(2MgO・3SiO 2・xH2O)、乾燥水酸
化アルミニウムゲル(Al2O3・xH2O)、メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウム(Al2O3・MgO・2
SiO2・xH2O)等が挙げられる。特に、酸化マグ
ネシウムが好適に使用できる。酸化マグネシウムとして
は、医療用として使用可能なもので、酸反応性にすぐ
れ、中和力のあるものが好適である。このような酸化マ
グネシウムとしては、通常の製造法で得られるものや市
販品が使用できるが、低温で焼成されたいわゆる軽焼マ
グネシアが好ましい。約500〜約1000℃の温度で焼成さ
れたものが一般に好ましく、とりわけ中和力の点から、
約600〜約900℃で焼成したもの、最も好ましくは800℃
程度で焼成されたものがよい。このような酸化マグネシ
ウムのなかでも、胃で製剤が崩壊し、酸に不安定な活性
成分が放出されるに先立ち環境を中和し、該活性成分の
残存率を高める機能を奏する酸化マグネシウムが好適で
あるが、このような酸化マグネシウムとしては、一般に
BET比表面積が10〜50m2/g、好ましくは20〜50m2/
gをもつものが好ましい。ここで、BET比表面積と
は、チッソガス吸着法により測定する比表面積であり、
一定の量の酸化マグネシウムの表面及びチッソガスが入
っていく範囲内の細孔をも含めて、チッソガスの吸着し
た量により比表面積を測定する。酸化マグネシウムとし
ては、例えば、市販されている重質酸化マグネシウム
(協和化学工業(株)製)、重質酸化マグネシウム(富
田)、重質N酸化マグネシウム(協和化学工業(株)
製)、軽質酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製)
等が挙げられる。とりわけ重質N酸化マグネシウム(協
和化学工業(株)製)等が好ましい。金属水酸化物とし
ては、例えば、医薬用の水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、合成ヒドロタルサイト(Mg6Al2(O
H)16CO3・4H2O)、水酸化アルミニウムと水
酸化マグネシウムの共沈物、水酸化アルミニウムと炭酸
マグネシウムと炭酸カルシウムの共沈物、水酸化アルミ
ニウムと炭酸水素ナトリウムの共沈物が挙げられる。こ
れらのうちとりわけ水酸化マグネシウムが製剤の崩壊性
や溶出性の点で好ましい。これらは単独でも、2種類以
上を組み合わせても良い。金属酸化物、金属水酸化物の
中には、製造時に製剤機器の表面を研磨し、錠剤の表面
を全体的あるいは部分的に黒くすることや黒い点や線、
面とすることがある。また、製錠時の杵に付着すること
も確認されている。これらの物性は、製造性を著しく損
なうものであるため、研磨性、杵付着性を有する金属酸
化物、金属水酸化物を選択する場合、このような特性を
持たない金属酸化物と金属水酸化物とを組み合わせて用
いるか、あるいは、医薬品として使用可能な下記に示す
添加剤(賦形剤、結合剤、崩壊剤等)とともに湿式ある
いは乾式造粒を行うことにより、研磨作用や杵付着性を
抑制することができることが見出された。特にPPI製
剤の場合、これらの主薬との配合性および溶出性、崩壊
性等の点で、とりわけ水酸化マグネシウム、酸化マグネ
シウムあるいは水酸化マグネシウムと酸化マグネシウム
との併用が好ましい。これらの金属酸化物および/また
は金属水酸化物は、活性成分の実質的な部分が胃酸に曝
されて不安定化するのを防ぐために、胃内における固形
製剤の崩壊と共に、好ましくは、活性成分の溶出に先立
ち、速やかに溶出して胃酸を中和する量で配合される。
個々の金属酸化物、金属水酸化物の胃酸中和能力にもよ
るが、通常、酸に不安定な活性成分1重量部に対して、
金属酸化物、金属水酸化物を約0.05〜2000重量
部、好ましくは、約0.1〜1000重量部、さらに好
ましくは、約0.1〜800重量部配合される。例え
ば、ベンツイミダゾール系化合物1重量部に対し0.1
〜1500重量部、好ましくは0.5〜800重量部、
さらに好ましくは0.1〜400重量部配合される。活
性成分がベンツイミダゾール系化合物の場合、投薬開始
と共に、通常、胃中のpHが上がっていくが、好ましく
は、通常のpH範囲の胃において、投与後約60分以
内、さらに好ましくは約40以内に、pHを4以上に上
昇させる量で配合される。通常、下記実験例に示すよう
な測定法で、約10分以内に、さらに好ましくは約7分
以内に、pHを7以上に上昇させる量で配合されるのが
好ましい。
水酸化物は、その1%水溶液または1%水懸濁液のpH
が8.0以上を示すものが好ましく、金属酸化物として
は、例えば、医薬用の酸化マグネシウム、ケイ酸マグネ
シウム(2MgO・3SiO 2・xH2O)、乾燥水酸
化アルミニウムゲル(Al2O3・xH2O)、メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウム(Al2O3・MgO・2
SiO2・xH2O)等が挙げられる。特に、酸化マグ
ネシウムが好適に使用できる。酸化マグネシウムとして
は、医療用として使用可能なもので、酸反応性にすぐ
れ、中和力のあるものが好適である。このような酸化マ
グネシウムとしては、通常の製造法で得られるものや市
販品が使用できるが、低温で焼成されたいわゆる軽焼マ
グネシアが好ましい。約500〜約1000℃の温度で焼成さ
れたものが一般に好ましく、とりわけ中和力の点から、
約600〜約900℃で焼成したもの、最も好ましくは800℃
程度で焼成されたものがよい。このような酸化マグネシ
ウムのなかでも、胃で製剤が崩壊し、酸に不安定な活性
成分が放出されるに先立ち環境を中和し、該活性成分の
残存率を高める機能を奏する酸化マグネシウムが好適で
あるが、このような酸化マグネシウムとしては、一般に
BET比表面積が10〜50m2/g、好ましくは20〜50m2/
gをもつものが好ましい。ここで、BET比表面積と
は、チッソガス吸着法により測定する比表面積であり、
一定の量の酸化マグネシウムの表面及びチッソガスが入
っていく範囲内の細孔をも含めて、チッソガスの吸着し
た量により比表面積を測定する。酸化マグネシウムとし
ては、例えば、市販されている重質酸化マグネシウム
(協和化学工業(株)製)、重質酸化マグネシウム(富
田)、重質N酸化マグネシウム(協和化学工業(株)
製)、軽質酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製)
等が挙げられる。とりわけ重質N酸化マグネシウム(協
和化学工業(株)製)等が好ましい。金属水酸化物とし
ては、例えば、医薬用の水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、合成ヒドロタルサイト(Mg6Al2(O
H)16CO3・4H2O)、水酸化アルミニウムと水
酸化マグネシウムの共沈物、水酸化アルミニウムと炭酸
マグネシウムと炭酸カルシウムの共沈物、水酸化アルミ
ニウムと炭酸水素ナトリウムの共沈物が挙げられる。こ
れらのうちとりわけ水酸化マグネシウムが製剤の崩壊性
や溶出性の点で好ましい。これらは単独でも、2種類以
上を組み合わせても良い。金属酸化物、金属水酸化物の
中には、製造時に製剤機器の表面を研磨し、錠剤の表面
を全体的あるいは部分的に黒くすることや黒い点や線、
面とすることがある。また、製錠時の杵に付着すること
も確認されている。これらの物性は、製造性を著しく損
なうものであるため、研磨性、杵付着性を有する金属酸
化物、金属水酸化物を選択する場合、このような特性を
持たない金属酸化物と金属水酸化物とを組み合わせて用
いるか、あるいは、医薬品として使用可能な下記に示す
添加剤(賦形剤、結合剤、崩壊剤等)とともに湿式ある
いは乾式造粒を行うことにより、研磨作用や杵付着性を
抑制することができることが見出された。特にPPI製
剤の場合、これらの主薬との配合性および溶出性、崩壊
性等の点で、とりわけ水酸化マグネシウム、酸化マグネ
シウムあるいは水酸化マグネシウムと酸化マグネシウム
との併用が好ましい。これらの金属酸化物および/また
は金属水酸化物は、活性成分の実質的な部分が胃酸に曝
されて不安定化するのを防ぐために、胃内における固形
製剤の崩壊と共に、好ましくは、活性成分の溶出に先立
ち、速やかに溶出して胃酸を中和する量で配合される。
個々の金属酸化物、金属水酸化物の胃酸中和能力にもよ
るが、通常、酸に不安定な活性成分1重量部に対して、
金属酸化物、金属水酸化物を約0.05〜2000重量
部、好ましくは、約0.1〜1000重量部、さらに好
ましくは、約0.1〜800重量部配合される。例え
ば、ベンツイミダゾール系化合物1重量部に対し0.1
〜1500重量部、好ましくは0.5〜800重量部、
さらに好ましくは0.1〜400重量部配合される。活
性成分がベンツイミダゾール系化合物の場合、投薬開始
と共に、通常、胃中のpHが上がっていくが、好ましく
は、通常のpH範囲の胃において、投与後約60分以
内、さらに好ましくは約40以内に、pHを4以上に上
昇させる量で配合される。通常、下記実験例に示すよう
な測定法で、約10分以内に、さらに好ましくは約7分
以内に、pHを7以上に上昇させる量で配合されるのが
好ましい。
【0013】本発明においては、必要により、これらの
金属酸化物および/または金属水酸化物に加えてアルカ
リ土類金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物か
ら選ばれる少なくとも1種の成分を配合してもよい。か
かるアルカリ土類金属の炭酸塩としては、医薬用の例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ
る。水溶性の高い塩基性添加物としては、トロメタモー
ル、コハク酸二ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、L−アルギニン
等の制酸作用を有する医薬用添加物が挙げられる。これ
らも単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらも、活性成分の実質的な部分が胃酸に曝されて不
安定化するのを防ぐために、胃内における固形製剤の崩
壊と共に、好ましくは、活性成分の溶出に先立ち、速や
かに溶出して胃酸を中和する量で配合され、個々の添加
物の胃酸中和能力にもよるが、酸に不安定な活性成分1
重量部に対し、金属酸化物、金属水酸化物との合計で、
約0.05〜2000重量部、好ましくは約0.1〜1
200重量部、さらに好ましくは約0.1〜800重量
部配合される。通常、ベンツイミダゾール系化合物1重
量部に対しては、中和剤の合計で0.1〜1800重量
部、好ましくは0.5〜1000重量部、さらに好まし
くは1〜800重量部配合される。好ましくは、通常の
pH範囲にある胃において、投与後約60分以内に、さ
らに好ましくは約40分以内にpHを4以上に上昇させ
る量で配合される。
金属酸化物および/または金属水酸化物に加えてアルカ
リ土類金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基性添加物か
ら選ばれる少なくとも1種の成分を配合してもよい。か
かるアルカリ土類金属の炭酸塩としては、医薬用の例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ
る。水溶性の高い塩基性添加物としては、トロメタモー
ル、コハク酸二ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、L−アルギニン
等の制酸作用を有する医薬用添加物が挙げられる。これ
らも単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらも、活性成分の実質的な部分が胃酸に曝されて不
安定化するのを防ぐために、胃内における固形製剤の崩
壊と共に、好ましくは、活性成分の溶出に先立ち、速や
かに溶出して胃酸を中和する量で配合され、個々の添加
物の胃酸中和能力にもよるが、酸に不安定な活性成分1
重量部に対し、金属酸化物、金属水酸化物との合計で、
約0.05〜2000重量部、好ましくは約0.1〜1
200重量部、さらに好ましくは約0.1〜800重量
部配合される。通常、ベンツイミダゾール系化合物1重
量部に対しては、中和剤の合計で0.1〜1800重量
部、好ましくは0.5〜1000重量部、さらに好まし
くは1〜800重量部配合される。好ましくは、通常の
pH範囲にある胃において、投与後約60分以内に、さ
らに好ましくは約40分以内にpHを4以上に上昇させ
る量で配合される。
【0014】本発明の固形製剤は、さらに製剤化を行う
ための賦形剤(例えば、ぶどう糖、果糖、乳糖、蔗糖、
D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、ト
レハロース、ソルビトール、トウモロコシデンプン、馬
鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、結晶セ
ルロース(microcrystalline cellulose)、無水ケイ
酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウムなど)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、部分α化デンプン、α化デンプン、アルギン酸ナト
リウム、プルラン、アラビアゴム末、ゼラチンなど)、
崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキ
シメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナト
リウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ
など)、矯味剤(例えば、クエン酸、アスコルビン酸、
酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカ
リウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチル
リチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5'−イ
ノシン酸ナトリウム、5'−グアニル酸ナトリウムな
ど)、界面活性剤(例えば、ポリソルベート、ポリオキ
シエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ラウリル
硫酸ナトリウムなど)、香料(例えば、レモン油、オレ
ンジ油、メントール、はっか油など)、滑沢剤(例え
ば、ステアリン酸マグネシウム、蔗糖脂肪酸エステル、
フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タル
ク、ポリエチレングリコールなど)、着色剤(例えば、
食用黄色5号、食用青色2号、三二酸化鉄、黄色三二酸
化鉄など)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸ナトリ
ウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウムなど)などの
添加剤を用いることができる。これらに用いられる原料
の粒子径については特に制限がないが、製造性や服用性
の観点から500μm以下の粒子が好ましい。
ための賦形剤(例えば、ぶどう糖、果糖、乳糖、蔗糖、
D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、ト
レハロース、ソルビトール、トウモロコシデンプン、馬
鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、結晶セ
ルロース(microcrystalline cellulose)、無水ケイ
酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウムなど)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、部分α化デンプン、α化デンプン、アルギン酸ナト
リウム、プルラン、アラビアゴム末、ゼラチンなど)、
崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキ
シメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナト
リウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ
など)、矯味剤(例えば、クエン酸、アスコルビン酸、
酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカ
リウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチル
リチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5'−イ
ノシン酸ナトリウム、5'−グアニル酸ナトリウムな
ど)、界面活性剤(例えば、ポリソルベート、ポリオキ
シエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ラウリル
硫酸ナトリウムなど)、香料(例えば、レモン油、オレ
ンジ油、メントール、はっか油など)、滑沢剤(例え
ば、ステアリン酸マグネシウム、蔗糖脂肪酸エステル、
フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タル
ク、ポリエチレングリコールなど)、着色剤(例えば、
食用黄色5号、食用青色2号、三二酸化鉄、黄色三二酸
化鉄など)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸ナトリ
ウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウムなど)などの
添加剤を用いることができる。これらに用いられる原料
の粒子径については特に制限がないが、製造性や服用性
の観点から500μm以下の粒子が好ましい。
【0015】本発明の固形製剤を製造する方法は自体公
知の方法でよく、例えば、ベンツイミダゾール系化合
物、金属酸化物および/または金属水酸化物、必要によ
りアルカリ土類金属の炭酸塩および/または水溶性が高
く制酸作用を有する塩基性添加物、賦形剤さらには結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、香料等を適当量
組み合わせ、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、細粒剤
等とする。これらは、日本薬局方第14改正の製剤総則
に記載されている方法により製造できる。特に湿式造粒
法による造粒が好ましい。ここで湿式造粒法とは、主薬
と賦形剤との混合物を水、結合剤あるいは溶媒に分散な
いし溶解した液を用いて造粒し、その後乾燥等して顆粒
あるいは細粒等の造粒物ないし造粒末を得る方法であ
り、造粒機構としては、押出し、流動、転動、遠心、攪
拌、噴霧などのいずれの方法を用いてもよい。また、こ
れらの製剤は皮膜剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を含む皮膜)
で被覆されていてもよいが、腸溶性被覆は施さない。
知の方法でよく、例えば、ベンツイミダゾール系化合
物、金属酸化物および/または金属水酸化物、必要によ
りアルカリ土類金属の炭酸塩および/または水溶性が高
く制酸作用を有する塩基性添加物、賦形剤さらには結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、香料等を適当量
組み合わせ、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、細粒剤
等とする。これらは、日本薬局方第14改正の製剤総則
に記載されている方法により製造できる。特に湿式造粒
法による造粒が好ましい。ここで湿式造粒法とは、主薬
と賦形剤との混合物を水、結合剤あるいは溶媒に分散な
いし溶解した液を用いて造粒し、その後乾燥等して顆粒
あるいは細粒等の造粒物ないし造粒末を得る方法であ
り、造粒機構としては、押出し、流動、転動、遠心、攪
拌、噴霧などのいずれの方法を用いてもよい。また、こ
れらの製剤は皮膜剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を含む皮膜)
で被覆されていてもよいが、腸溶性被覆は施さない。
【0016】本発明においては、製剤原料を一体として
製剤化してもよく、また、2つ以上の群に分けて製剤化
(例、層分け、崩壊性の異なる顆粒化等)してもよい。
いずれの場合も、胃内における固形製剤の崩壊と共に、
好ましくは、活性成分の溶出に先立ち、金属酸化物およ
び/または金属水酸化物、さらにはアルカリ土類金属の
炭酸塩および/または水溶性が高く制酸作用を有する塩
基性添加物が速やかに溶出して胃酸を中和し、活性成分
の実質的な部分が胃酸に曝されて不安定化するのを防ぐ
ようにする。例えば、活性成分を含む群を、核近辺に配
合し、製剤の外側層に金属酸化物および/または金属水
酸化物を配合する方法等が挙げられる。また、一体とし
て、または群分けして製剤化するいずれの場合にも、水
溶性の高い塩基性添加物を配合し、その速やかな溶出に
より、胃酸を中和することが可能である。さらに、製剤
原料を酸に不安定な活性成分を含有する群と、活性成分
を含有しない群とに群分けして製剤化し、崩壊性に時間
差を持たせ、活性成分を含有しない群を、より速壊性に
製剤化することができる。両方の群または活性成分を含
有しない群に金属酸化物および/または金属水酸化物を
配合してもよい。さらにはアルカリ土類金属の炭酸塩お
よび/または水溶性が高く制酸作用を有する塩基性添加
物を、いずれかの群あるいは両方の群に配合してもよ
い。さらにまた、活性成分も、金属酸化物、金属水酸化
物のいずれも含有せず、アルカリ土類金属の炭酸塩およ
び/または水溶性が高く制酸作用を有する塩基性添加物
を主に含む群を含む製剤にしてもよい。特に、この群を
より速く溶出させて胃pHを上昇させるのに好適であ
る。
製剤化してもよく、また、2つ以上の群に分けて製剤化
(例、層分け、崩壊性の異なる顆粒化等)してもよい。
いずれの場合も、胃内における固形製剤の崩壊と共に、
好ましくは、活性成分の溶出に先立ち、金属酸化物およ
び/または金属水酸化物、さらにはアルカリ土類金属の
炭酸塩および/または水溶性が高く制酸作用を有する塩
基性添加物が速やかに溶出して胃酸を中和し、活性成分
の実質的な部分が胃酸に曝されて不安定化するのを防ぐ
ようにする。例えば、活性成分を含む群を、核近辺に配
合し、製剤の外側層に金属酸化物および/または金属水
酸化物を配合する方法等が挙げられる。また、一体とし
て、または群分けして製剤化するいずれの場合にも、水
溶性の高い塩基性添加物を配合し、その速やかな溶出に
より、胃酸を中和することが可能である。さらに、製剤
原料を酸に不安定な活性成分を含有する群と、活性成分
を含有しない群とに群分けして製剤化し、崩壊性に時間
差を持たせ、活性成分を含有しない群を、より速壊性に
製剤化することができる。両方の群または活性成分を含
有しない群に金属酸化物および/または金属水酸化物を
配合してもよい。さらにはアルカリ土類金属の炭酸塩お
よび/または水溶性が高く制酸作用を有する塩基性添加
物を、いずれかの群あるいは両方の群に配合してもよ
い。さらにまた、活性成分も、金属酸化物、金属水酸化
物のいずれも含有せず、アルカリ土類金属の炭酸塩およ
び/または水溶性が高く制酸作用を有する塩基性添加物
を主に含む群を含む製剤にしてもよい。特に、この群を
より速く溶出させて胃pHを上昇させるのに好適であ
る。
【0017】さらには、群分けして製剤化するに際し、
活性成分を含有する群に結合力を有する添加剤(例、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、部分α化
デンプン、α化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プル
ラン、アラビアゴム末、ゼラチン、ポリエチレンオキサ
イド、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシ
ビニルポリマー、エチルセルロース、アクリル酸エチル
・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸トリメチルア
ンモニウムエチルコポリマー等)を配合し、溶出を遅ら
せることも可能である。また、活性成分を含有する群を
ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、エチルセルロース、アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチル・メタアクリル酸トリメチルアンモニ
ウムエチルコポリマー等からなる成分で被覆して溶出を
遅らせることも可能である。
活性成分を含有する群に結合力を有する添加剤(例、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、部分α化
デンプン、α化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プル
ラン、アラビアゴム末、ゼラチン、ポリエチレンオキサ
イド、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシ
ビニルポリマー、エチルセルロース、アクリル酸エチル
・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸トリメチルア
ンモニウムエチルコポリマー等)を配合し、溶出を遅ら
せることも可能である。また、活性成分を含有する群を
ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、エチルセルロース、アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチル・メタアクリル酸トリメチルアンモニ
ウムエチルコポリマー等からなる成分で被覆して溶出を
遅らせることも可能である。
【0018】さらに詳しくは、錠剤の場合には、例え
ば、ベンツイミダゾール系化合物、金属水酸化物、賦形
剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を混合し直接錠剤を圧縮
製造したり、ベンツイミダゾール系化合物と金属水酸化
物、賦形剤、水溶性が高い制酸作用を有する添加物等を
混合した後、結合剤を加えて顆粒とし、これに崩壊剤、
滑沢剤等を加え打錠して錠剤とする方法や、ベンツイミ
ダゾール系化合物と金属水酸化物、賦形剤等を混合した
後、結合剤を加え得られた顆粒と、別途金属水酸化物と
水溶性が高い制酸作用を有する添加物と賦形剤等を混合
した後、結合剤を加え得られた顆粒を別々に製造し、こ
れらの顆粒と崩壊剤、滑沢剤等を加え、打錠し錠剤を得
る方法等がある。さらに、2種以上の顆粒を製造する場
合には、ベンツイミダゾール系化合物を含む群に1種以
上の結合剤を加え溶出を抑制させたりすることも可能で
ある。顆粒剤は常法により製造できる。例えば、錠剤の
製造法と同様な方法や押し出し造粒法で製造できる。ま
た、より真球度が高く、粒度分布の低い顆粒を得るた
め、例えば、特開昭63−301816号に記載の方法
により有核顆粒を製造してもよい。糖核にヒドロキシプ
ロピルセルロース等の結合液を噴霧しながら、抗潰瘍性
作用を有するベンツイミダゾール系化合物、金属水酸化
物、賦形剤、崩壊剤等を含む粉状散布剤を被覆する方法
により得られる。該核顆粒としては、例えば、ショ糖
(75重量部)をトウモロコシデンプン(25重量部)
で自体公知の方法により被覆したノンパレル(Nonparel
l)および結晶セルロースを用いた球形核顆粒等が挙げ
られ、また、核顆粒自体が主薬となる上記した主薬成分
であってもよい。該核顆粒の平均粒度としては、一般に
14〜80メッシュである。カプセル剤の場合には、単
に混合した粉末をあるいは上記で得られた錠剤用あるい
は顆粒剤用の粒を充填することにより得られる。
ば、ベンツイミダゾール系化合物、金属水酸化物、賦形
剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を混合し直接錠剤を圧縮
製造したり、ベンツイミダゾール系化合物と金属水酸化
物、賦形剤、水溶性が高い制酸作用を有する添加物等を
混合した後、結合剤を加えて顆粒とし、これに崩壊剤、
滑沢剤等を加え打錠して錠剤とする方法や、ベンツイミ
ダゾール系化合物と金属水酸化物、賦形剤等を混合した
後、結合剤を加え得られた顆粒と、別途金属水酸化物と
水溶性が高い制酸作用を有する添加物と賦形剤等を混合
した後、結合剤を加え得られた顆粒を別々に製造し、こ
れらの顆粒と崩壊剤、滑沢剤等を加え、打錠し錠剤を得
る方法等がある。さらに、2種以上の顆粒を製造する場
合には、ベンツイミダゾール系化合物を含む群に1種以
上の結合剤を加え溶出を抑制させたりすることも可能で
ある。顆粒剤は常法により製造できる。例えば、錠剤の
製造法と同様な方法や押し出し造粒法で製造できる。ま
た、より真球度が高く、粒度分布の低い顆粒を得るた
め、例えば、特開昭63−301816号に記載の方法
により有核顆粒を製造してもよい。糖核にヒドロキシプ
ロピルセルロース等の結合液を噴霧しながら、抗潰瘍性
作用を有するベンツイミダゾール系化合物、金属水酸化
物、賦形剤、崩壊剤等を含む粉状散布剤を被覆する方法
により得られる。該核顆粒としては、例えば、ショ糖
(75重量部)をトウモロコシデンプン(25重量部)
で自体公知の方法により被覆したノンパレル(Nonparel
l)および結晶セルロースを用いた球形核顆粒等が挙げ
られ、また、核顆粒自体が主薬となる上記した主薬成分
であってもよい。該核顆粒の平均粒度としては、一般に
14〜80メッシュである。カプセル剤の場合には、単
に混合した粉末をあるいは上記で得られた錠剤用あるい
は顆粒剤用の粒を充填することにより得られる。
【0019】得られた本発明の固形製剤は、米国薬局方
(USP)<701>Disintegrationに示される方法に
基づく崩壊時間の測定で、崩壊時間が7分以内、好まし
くは、5分以内、さらに好ましくは4分以内の、腸溶性
被覆を施さない胃崩壊性の固形製剤である。本発明の固
形製剤はそのまま経口投与することができる。また、
水、ジュース、ヨーグルト等であらかじめ分散ないし溶
解させた後、液状あるいは半固体状で服用することも可
能である。なお、本発明の固形製剤において、活性成分
が、例えば、ランソプラゾールやその光学活性体等、式
(I)で表されるベンツイミダゾール系化合物である場
合、これらの化合物は優れた抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制
作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクター・ピロリ作用等
を有し、また、毒性は低いので、医薬として有用であ
る。この場合、本発明の固形製剤は、哺乳動物(例え
ば、ヒト、サル、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、
ラット、マウスなど)において、消化性潰瘍(例えば、
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、ゾリンジャー・エ
リソン(Zollinger-Ellison)症候群等)、胃炎、GE
RD(Gastroesophageal Reflux Diseases;逆流性食道
炎、食道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic GER
D)等)、NUD(Non Ulcer Dyspepsia)、胃癌(イン
ターロイキン−1の遺伝子多形によるインターロイキン
−1βの産生促進に伴う胃癌を含む)、胃MALTリン
パ腫等の治療および予防、ヘリコバクター・ピロリ除
菌、消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍および出血性胃炎に
よる上部消化管出血の抑制、侵襲ストレス(手術後に集
中管理を必要とする大手術や集中治療を必要とする脳血
管障害、頭部外傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こる
ストレス)による上部消化管出血の抑制、非ステロイド
系抗炎症剤に起因する潰瘍の治療および予防;手術後ス
トレスによる胃酸過多および潰瘍の治療および予防など
を目的として経口投与できる。ヘリコバクター・ピロリ
除菌のためには、本発明の固形製剤と、ペニシリン系抗
生物質(例えば、アモキシシリン等)およびエリスロマ
イシン系抗生物質(例えば、クラリスロマイシン等)と
を併用して用いるのが好ましい。本願発明製剤はとりわ
け、GERD(Symptomatic GERDや逆流性食道炎等)の
治療や予防剤に好適に適用される。1日の投与量は、症
状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、投与の時期、
間隔、有効成分の種類などによって異なり、特に限定さ
れないが、例えば、抗潰瘍剤として、成人(60kg)
に対し、経口的に投与する場合、有効成分として約0.
5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/
日である。これらベンツイミダソール系化合物含有製剤
は、1日1回または2〜3回に分けて投与してもよい。
(USP)<701>Disintegrationに示される方法に
基づく崩壊時間の測定で、崩壊時間が7分以内、好まし
くは、5分以内、さらに好ましくは4分以内の、腸溶性
被覆を施さない胃崩壊性の固形製剤である。本発明の固
形製剤はそのまま経口投与することができる。また、
水、ジュース、ヨーグルト等であらかじめ分散ないし溶
解させた後、液状あるいは半固体状で服用することも可
能である。なお、本発明の固形製剤において、活性成分
が、例えば、ランソプラゾールやその光学活性体等、式
(I)で表されるベンツイミダゾール系化合物である場
合、これらの化合物は優れた抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制
作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクター・ピロリ作用等
を有し、また、毒性は低いので、医薬として有用であ
る。この場合、本発明の固形製剤は、哺乳動物(例え
ば、ヒト、サル、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、
ラット、マウスなど)において、消化性潰瘍(例えば、
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、ゾリンジャー・エ
リソン(Zollinger-Ellison)症候群等)、胃炎、GE
RD(Gastroesophageal Reflux Diseases;逆流性食道
炎、食道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic GER
D)等)、NUD(Non Ulcer Dyspepsia)、胃癌(イン
ターロイキン−1の遺伝子多形によるインターロイキン
−1βの産生促進に伴う胃癌を含む)、胃MALTリン
パ腫等の治療および予防、ヘリコバクター・ピロリ除
菌、消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍および出血性胃炎に
よる上部消化管出血の抑制、侵襲ストレス(手術後に集
中管理を必要とする大手術や集中治療を必要とする脳血
管障害、頭部外傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こる
ストレス)による上部消化管出血の抑制、非ステロイド
系抗炎症剤に起因する潰瘍の治療および予防;手術後ス
トレスによる胃酸過多および潰瘍の治療および予防など
を目的として経口投与できる。ヘリコバクター・ピロリ
除菌のためには、本発明の固形製剤と、ペニシリン系抗
生物質(例えば、アモキシシリン等)およびエリスロマ
イシン系抗生物質(例えば、クラリスロマイシン等)と
を併用して用いるのが好ましい。本願発明製剤はとりわ
け、GERD(Symptomatic GERDや逆流性食道炎等)の
治療や予防剤に好適に適用される。1日の投与量は、症
状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、投与の時期、
間隔、有効成分の種類などによって異なり、特に限定さ
れないが、例えば、抗潰瘍剤として、成人(60kg)
に対し、経口的に投与する場合、有効成分として約0.
5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/
日である。これらベンツイミダソール系化合物含有製剤
は、1日1回または2〜3回に分けて投与してもよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 主薬群の製造 ランソプラゾール240g、水酸化マグネシウム116
0g、D−マンニトール616g、トウモロコシデンプ
ン264gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピ
ルセルロース120gを精製水1380gに溶解した8
%水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2188gの造粒
末を得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム870g、D−マンニトール110
7g、トウモロコシデンプン474gを流動層造粒機に
仕込み、精製水750gを噴霧して造粒し、乾燥して2
199gの造粒末を得た。主薬群300g、外層群40
8.5g、クロスポビドン37.5g、ステアリン酸マ
グネシウム11gを袋混合し、混合末を得た。ロータリ
ー式打錠機を用いて1錠750mgを13mmФ隅角平
面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が
観察されなかった。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 主薬群の製造 ランソプラゾール240g、水酸化マグネシウム116
0g、D−マンニトール616g、トウモロコシデンプ
ン264gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピ
ルセルロース120gを精製水1380gに溶解した8
%水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2188gの造粒
末を得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム870g、D−マンニトール110
7g、トウモロコシデンプン474gを流動層造粒機に
仕込み、精製水750gを噴霧して造粒し、乾燥して2
199gの造粒末を得た。主薬群300g、外層群40
8.5g、クロスポビドン37.5g、ステアリン酸マ
グネシウム11gを袋混合し、混合末を得た。ロータリ
ー式打錠機を用いて1錠750mgを13mmФ隅角平
面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が
観察されなかった。
【0021】実施例2
主薬群の製造
ランソプラゾール120g、水酸化マグネシウム200
g、D−マンニトール580g、トウモロコシデンプン
240gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピル
セルロース60gを精製水690gに溶解した8%水溶
液を噴霧して造粒し、乾燥して1161.1gの造粒末
を得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム720g、D−マンニトール25
9.5g、結晶セルロース(セオラスKG−801)2
25g、クロスポビドン112.5gを流動層造粒機に
仕込み、精製水500gを噴霧して造粒し、乾燥して1
138.8gの造粒末を得た。主薬群300g、外層群
439g、ステアリン酸マグネシウム11gを袋混合
し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1錠7
50mgを13mmФ隅角平面の杵で製錠した。得られ
た錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
g、D−マンニトール580g、トウモロコシデンプン
240gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピル
セルロース60gを精製水690gに溶解した8%水溶
液を噴霧して造粒し、乾燥して1161.1gの造粒末
を得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム720g、D−マンニトール25
9.5g、結晶セルロース(セオラスKG−801)2
25g、クロスポビドン112.5gを流動層造粒機に
仕込み、精製水500gを噴霧して造粒し、乾燥して1
138.8gの造粒末を得た。主薬群300g、外層群
439g、ステアリン酸マグネシウム11gを袋混合
し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1錠7
50mgを13mmФ隅角平面の杵で製錠した。得られ
た錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
【0022】実施例3
主薬群の製造
ランソプラゾール120g、水酸化マグネシウム580
g、D−マンニトール332g、トウモロコシデンプン
108gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピル
セルロース60gを精製水690gに溶解した8%水溶
液を噴霧して造粒し、乾燥して982.1gの造粒末を
得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム108.8g、トロメタモール45
3.8g、D−マンニトール52.5g、結晶セルロー
ス(セオラスKG−801)127.5g、クロスポビ
ドン63.7gを流動層造粒機に仕込み、精製水400
g噴霧して造粒し、乾燥して758.7gの造粒末を得
た。主薬群270g、外層群483.8g、ステアリン
酸マグネシウム11.2gを袋混合し、混合末を得た。
ロータリー式打錠機を用いて1錠850mgを13mm
Ф隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや
杵付着が観察されなかった。
g、D−マンニトール332g、トウモロコシデンプン
108gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピル
セルロース60gを精製水690gに溶解した8%水溶
液を噴霧して造粒し、乾燥して982.1gの造粒末を
得た。 外層群の製造 水酸化マグネシウム108.8g、トロメタモール45
3.8g、D−マンニトール52.5g、結晶セルロー
ス(セオラスKG−801)127.5g、クロスポビ
ドン63.7gを流動層造粒機に仕込み、精製水400
g噴霧して造粒し、乾燥して758.7gの造粒末を得
た。主薬群270g、外層群483.8g、ステアリン
酸マグネシウム11.2gを袋混合し、混合末を得た。
ロータリー式打錠機を用いて1錠850mgを13mm
Ф隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや
杵付着が観察されなかった。
【0023】実施例4
ランソプラゾール150g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)グレード重質N)500g、水酸化マグネ
シウム725g、D−マンニトール1390g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース70gを精製水2430gに溶解した
2.8%水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2771.
5gの造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セル
ロース(セオラスKG−801)315g、クロスポビ
ドン157.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠700mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
学工業(株)グレード重質N)500g、水酸化マグネ
シウム725g、D−マンニトール1390g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース70gを精製水2430gに溶解した
2.8%水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2771.
5gの造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セル
ロース(セオラスKG−801)315g、クロスポビ
ドン157.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠700mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
【0024】実施例5
ランソプラゾール60g、酸化マグネシウム120g、
水酸化マグネシウム406g、D−マンニトール584
gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロ
ース28gを精製水472gに溶解した5.6%水溶液
を噴霧して造粒し、乾燥して1144.3gの造粒末を
得た。造粒末581g、結晶セルロース(セオラスKG
−801)70g、クロスポビドン35g、ステアリン
酸マグネシウム14gを袋混合し、混合末を得た。ロー
タリー式打錠機を用いて1錠700mgを13mmφ隅
角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや杵付
着が観察されなかった。
水酸化マグネシウム406g、D−マンニトール584
gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロ
ース28gを精製水472gに溶解した5.6%水溶液
を噴霧して造粒し、乾燥して1144.3gの造粒末を
得た。造粒末581g、結晶セルロース(セオラスKG
−801)70g、クロスポビドン35g、ステアリン
酸マグネシウム14gを袋混合し、混合末を得た。ロー
タリー式打錠機を用いて1錠700mgを13mmφ隅
角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや杵付
着が観察されなかった。
【0025】実施例6
ランソプラゾール150g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウ
ム725g、D−マンニトール1316.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5gを
精製水2256.5gに分散、溶解した水溶液を噴霧し
て造粒し、乾燥して2817.7gの造粒末を得た。造
粒末2614.5g、結晶セルロース(セオラスKG−
801)315g、クロスポビドン157.5g、ステ
アリン酸マグネシウム63gを袋混合し、混合末を得
た。ロータリー式打錠機を用いて1錠700mgを13
mmφ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ず
みや杵付着が観察されなかった。
学工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウ
ム725g、D−マンニトール1316.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5gを
精製水2256.5gに分散、溶解した水溶液を噴霧し
て造粒し、乾燥して2817.7gの造粒末を得た。造
粒末2614.5g、結晶セルロース(セオラスKG−
801)315g、クロスポビドン157.5g、ステ
アリン酸マグネシウム63gを袋混合し、混合末を得
た。ロータリー式打錠機を用いて1錠700mgを13
mmφ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ず
みや杵付着が観察されなかった。
【0026】実施例7
ランソプラゾール105g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシウ
ム761.3g、D−マンニトール1300.3g、ア
スパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキ
シプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5
gを精製水2376.5gに分散、溶解した水溶液を噴
霧して造粒し、乾燥して2754.6gの造粒末を得
た。造粒末2573g、結晶セルロース(セオラスKG
−801)310g、クロスポビドン155g、ステア
リン酸マグネシウム62gを袋混合し、混合末を得た。
ロータリー式打錠機を用いて1錠1000mgを16m
mφ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみ
や杵付着が観察されなかった。
学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシウ
ム761.3g、D−マンニトール1300.3g、ア
スパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキ
シプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5
gを精製水2376.5gに分散、溶解した水溶液を噴
霧して造粒し、乾燥して2754.6gの造粒末を得
た。造粒末2573g、結晶セルロース(セオラスKG
−801)310g、クロスポビドン155g、ステア
リン酸マグネシウム62gを袋混合し、混合末を得た。
ロータリー式打錠機を用いて1錠1000mgを16m
mφ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみ
や杵付着が観察されなかった。
【0027】実施例8
ランソプラゾール75g、酸化マグネシウム(協和化学
工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウム
725g、D−マンニトール1391.5g、アスパル
テーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロ
ピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄1.75g、
三二酸化鉄1.75gを精製水2256.5gに分散、
溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2828.
0gの造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セル
ロース(セオラスKG−801)315g、クロスポビ
ドン157.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠700mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウム
725g、D−マンニトール1391.5g、アスパル
テーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプロ
ピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄1.75g、
三二酸化鉄1.75gを精製水2256.5gに分散、
溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2828.
0gの造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セル
ロース(セオラスKG−801)315g、クロスポビ
ドン157.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠700mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
【0028】実施例9
ランソプラゾール52.5g、酸化マグネシウム(協和
化学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシ
ウム761.3g、D−マンニトール1352.8g、
アスパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロ
キシプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄1.
75g、三二酸化鉄1.75gを精製水2376.5g
に分散、溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2
771.6gの造粒末を得た。造粒末2573g、結晶
セルロース(セオラスKG−801)310g、クロス
ポビドン155g、ステアリン酸マグネシウム62gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠1000mgを16mmφ隅角平面の杵で製錠し
た。得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかっ
た。
化学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシ
ウム761.3g、D−マンニトール1352.8g、
アスパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロ
キシプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄1.
75g、三二酸化鉄1.75gを精製水2376.5g
に分散、溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2
771.6gの造粒末を得た。造粒末2573g、結晶
セルロース(セオラスKG−801)310g、クロス
ポビドン155g、ステアリン酸マグネシウム62gを
袋混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて
1錠1000mgを16mmφ隅角平面の杵で製錠し
た。得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかっ
た。
【0029】実施例10
ランソプラゾール300g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウ
ム725g、D−マンニトール1166.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄2.5g、
三二酸化鉄1gを精製水2256.5gに分散、溶解し
た水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2783.0gの
造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セルロース
(セオラスKG−801)315g、クロスポビドン1
57.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを袋混合
し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1錠7
00mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。得られ
た錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
学工業(株)Nグレード)500g、水酸化マグネシウ
ム725g、D−マンニトール1166.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄2.5g、
三二酸化鉄1gを精製水2256.5gに分散、溶解し
た水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して2783.0gの
造粒末を得た。造粒末2614.5g、結晶セルロース
(セオラスKG−801)315g、クロスポビドン1
57.5g、ステアリン酸マグネシウム63gを袋混合
し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1錠7
00mgを13mmφ隅角平面の杵で製錠した。得られ
た錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
【0030】実施例11
ランソプラゾール210g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシウ
ム761.3g、D−マンニトール1195.3g、ア
スパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキ
シプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄2.4
5g、三二酸化鉄1.05gを精製水2376.5gに
分散、溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して28
23.7gの造粒末を得た。造粒末2573g、結晶セ
ルロース(セオラスKG−801)310g、クロスポ
ビドン155g、ステアリン酸マグネシウム62gを袋
混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1
錠1000mgを16mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
学工業(株)Nグレード)525g、水酸化マグネシウ
ム761.3g、D−マンニトール1195.3g、ア
スパルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキ
シプロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄2.4
5g、三二酸化鉄1.05gを精製水2376.5gに
分散、溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して28
23.7gの造粒末を得た。造粒末2573g、結晶セ
ルロース(セオラスKG−801)310g、クロスポ
ビドン155g、ステアリン酸マグネシウム62gを袋
混合し、混合末を得た。ロータリー式打錠機を用いて1
錠1000mgを16mmφ隅角平面の杵で製錠した。
得られた錠剤は、黒ずみや杵付着が観察されなかった。
【0031】実施例12
ランソプラゾール150g、酸化マグネシウム(協和化
学工業(株)Nグレード)700g、水酸化マグネシウ
ム435g、D‐マンニトール1406.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5gを
精製水1906.5gに分散、溶解した水溶液を噴霧し
て造粒し、乾燥して2756.4gの造粒末を得た。造
粒末2614.5g、結晶セルロース(セオラスKG‐
801)350g、クロスポビドン175g、ステアリ
ン酸マグネシウム70gを袋混合し、混合末を得た。ロ
ータリー式打錠機を用いて1錠 700mgを13mm
φ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや
杵付着が観察されなかった。
学工業(株)Nグレード)700g、水酸化マグネシウ
ム435g、D‐マンニトール1406.5g、アスパ
ルテーム70gを流動層造粒機に仕込み、ヒドロキシプ
ロピルセルロース140g、黄色三二酸化鉄3.5gを
精製水1906.5gに分散、溶解した水溶液を噴霧し
て造粒し、乾燥して2756.4gの造粒末を得た。造
粒末2614.5g、結晶セルロース(セオラスKG‐
801)350g、クロスポビドン175g、ステアリ
ン酸マグネシウム70gを袋混合し、混合末を得た。ロ
ータリー式打錠機を用いて1錠 700mgを13mm
φ隅角平面の杵で製錠した。得られた錠剤は、黒ずみや
杵付着が観察されなかった。
【0032】実験例1
崩壊試験
USP<701>Disintegrationで示された方法に基づ
いて崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表1に示す。
いて崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表1に示す。
【表1】
【0033】pH変化の測定
100mLのビーカーに0.05モルの塩酸100mL
(37℃)の試験液を入れ、USPの溶出試験法のバス
ケットを用い、実施例1、実施例2または実施例3で得
た錠剤1個を投入し、毎分100回転で試験を行った。
経時的にpH変化を測定した。表2に示すように、試験
液のpHは速やかに上昇し、3分でpH7以上とするこ
とができた。
(37℃)の試験液を入れ、USPの溶出試験法のバス
ケットを用い、実施例1、実施例2または実施例3で得
た錠剤1個を投入し、毎分100回転で試験を行った。
経時的にpH変化を測定した。表2に示すように、試験
液のpHは速やかに上昇し、3分でpH7以上とするこ
とができた。
【表2】
【0034】溶出挙動の測定
37℃のpH6.8のリン酸緩衝液900mLに、実施
例1、実施例2、実施例3の錠剤または腸溶性被覆を施
したランソプラゾール粒を充填したタケプロンカプセル
剤(30mg)を1個投入し、75rpmの攪拌下で溶
出したランソプラゾール量を紫外部286nmの吸光度
を測定することにより求め、溶出率を算出した。結果を
表3に示す。カプセル剤の溶出に比較し、速やかな溶出
挙動であった。
例1、実施例2、実施例3の錠剤または腸溶性被覆を施
したランソプラゾール粒を充填したタケプロンカプセル
剤(30mg)を1個投入し、75rpmの攪拌下で溶
出したランソプラゾール量を紫外部286nmの吸光度
を測定することにより求め、溶出率を算出した。結果を
表3に示す。カプセル剤の溶出に比較し、速やかな溶出
挙動であった。
【表3】
【0035】実験例2
崩壊試験
USP<701>Disintegrationで示された方法に基づ
いて崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表4に示す。
いて崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表4に示す。
【表4】
【0036】溶出挙動の測定
37℃のpH6.8のリン酸緩衝液900mLに、実施
例4または実施例5で得られた錠剤を1個投入し、実験
例1と同様の条件下で、溶出したランソプラゾール量を
紫外部286nmの吸光度を測定することにより求め、
溶出率を算出した。前述のタケプロンカプセル剤の溶出
に比較し、速やかな溶出挙動であった。結果を表5に示
す。
例4または実施例5で得られた錠剤を1個投入し、実験
例1と同様の条件下で、溶出したランソプラゾール量を
紫外部286nmの吸光度を測定することにより求め、
溶出率を算出した。前述のタケプロンカプセル剤の溶出
に比較し、速やかな溶出挙動であった。結果を表5に示
す。
【表5】
【0037】実験例3
崩壊試験
USP<701>Disintegrationで示された方法に基づい
て崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表6に示す。
て崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表6に示す。
【表6】
【0038】溶出挙動の測定
37℃のpH6.8のリン酸緩衝液900mLに、実施
例6、実施例7、実施例8または実施例9の錠剤を1個
投入し、実験例1と同様の条件下で、溶出したランソプ
ラゾール量を紫外部286nmの吸光度を測定すること
により求め、溶出率を算出した。前出のカプセル剤の溶
出に比較し、速やかな溶出挙動であった。結果を表7に
示す。
例6、実施例7、実施例8または実施例9の錠剤を1個
投入し、実験例1と同様の条件下で、溶出したランソプ
ラゾール量を紫外部286nmの吸光度を測定すること
により求め、溶出率を算出した。前出のカプセル剤の溶
出に比較し、速やかな溶出挙動であった。結果を表7に
示す。
【表7】
【0039】実験例4
崩壊試験
USP<701>Disintegrationで示された方法に基づい
て崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表8に示す。
て崩壊時間の測定を行った。 条件 精製水1000mL、ディスクなし 結果を表8に示す。
【表8】
【0040】溶出挙動の測定
37℃のpH6.8のリン酸緩衝液900mlに、実施
例10、実施例11または実施例12の錠剤を1個投入
し、実験例1と同様の条件下で、溶出したランソプラゾ
ール量を紫外部286nmの吸光度を測定することによ
り求め、溶出率を算出した。結果を表9に示す。前出の
カプセル剤の溶出に比較し、速やかな溶出挙動であっ
た。
例10、実施例11または実施例12の錠剤を1個投入
し、実験例1と同様の条件下で、溶出したランソプラゾ
ール量を紫外部286nmの吸光度を測定することによ
り求め、溶出率を算出した。結果を表9に示す。前出の
カプセル剤の溶出に比較し、速やかな溶出挙動であっ
た。
【表9】
【0041】
【発明の効果】本発明の医薬固形製剤は、酸に不安定な
活性成分、例えば、PPIであるベンツイミダゾール系
化合物を含有するにもかかわらず、腸溶性被覆を施さな
いことから、簡単な製造法により得ることができる。ま
た、製剤からの活性成分の初期溶出が腸溶性被覆を施し
た製剤より速やかとなることから、薬理作用を発現する
時間を早くすることができる。さらに、胃中での中和と
安定化のため、主に金属酸化物や金属水酸化物を使用す
るので、重炭酸塩や炭酸塩を多量に使用した製剤投与時
に、胃中で発生する炭酸ガスが抑えられ、ゲップ等を抑
える効果も有する。
活性成分、例えば、PPIであるベンツイミダゾール系
化合物を含有するにもかかわらず、腸溶性被覆を施さな
いことから、簡単な製造法により得ることができる。ま
た、製剤からの活性成分の初期溶出が腸溶性被覆を施し
た製剤より速やかとなることから、薬理作用を発現する
時間を早くすることができる。さらに、胃中での中和と
安定化のため、主に金属酸化物や金属水酸化物を使用す
るので、重炭酸塩や炭酸塩を多量に使用した製剤投与時
に、胃中で発生する炭酸ガスが抑えられ、ゲップ等を抑
える効果も有する。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 47/12 A61K 47/12
47/18 47/18
A61P 1/04 A61P 1/04
43/00 111 43/00 111
C07D 401/12 C07D 401/12
Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC26 DD12 EE01
4C076 AA31 AA37 AA53 BB01 CC16
DD26Z DD27B DD29B DD30B
DD42Z DD50Z DD51Z FF06
FF33 FF61 FF65 FF66
4C086 AA01 AA02 BC39 GA07 GA08
MA03 MA05 MA10 MA35 MA37
MA41 MA52 NA03 ZA68 ZC41
Claims (23)
- 【請求項1】 酸に不安定な活性成分と、金属酸化物お
よび金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種の成分と
を含有する胃崩壊性固形製剤。 - 【請求項2】 崩壊時間が7分以内である請求項1記載
の固形製剤。 - 【請求項3】 腸溶性被覆を施していない製剤である請
求項1記載の固形製剤。 - 【請求項4】 さらにアルカリ土類金属の炭酸塩および
水溶性の高い塩基性添加物から選ばれる少なくとも1種
の成分を含有する請求項1記載の固形製剤。 - 【請求項5】 酸に不安定な活性成分がプロトンポンプ
インヒビター(PPI)である請求項1記載の固形製
剤。 - 【請求項6】 PPIがベンツイミダゾール系化合物で
ある請求項5記載の固形製剤。 - 【請求項7】 ベンツイミダゾール系化合物が式
(I): 【化1】 〔式中、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環、
R1は水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル
基、アシル基またはアシルオキシ基、R2、R3および
R4は、それぞれ同一または異なって、水素原子、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいア
ミノ基、およびYは窒素原子またはCHを示す〕で表さ
れる化合物またはその塩である請求項6記載の固形製
剤。 - 【請求項8】 ベンツイミダゾール系化合物が、ランソ
プラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パント
プラゾールまたはそれらの光学活性体である請求項6記
載の固形製剤。 - 【請求項9】 金属酸化物および金属水酸化物が、その
1%水溶液または1%水懸濁液のpHが8.0以上を示
す金属酸化物および金属水酸化物である請求項1記載の
固形製剤。 - 【請求項10】 酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウ
ム、乾燥水酸化アルミニウムゲルおよびメタケイ酸アル
ミン酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも
1種の金属酸化物を含有する請求項1記載の固形製剤。 - 【請求項11】 水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、合成ヒドロタルサイト、水酸化アルミニウムと水
酸化マグネシウムの共沈物、水酸化アルミニウムと炭酸
マグネシウムと炭酸カルシウムの共沈物および水酸化ア
ルミニウムと炭酸水素ナトリウムの共沈物からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の金属水酸化物を含有する請
求項1記載の固形製剤。 - 【請求項12】 アルカリ土類金属の炭酸塩が、炭酸カ
ルシウムまたは炭酸マグネシウムである請求項4記載の
固形製剤。 - 【請求項13】 水溶性の高い塩基性添加物がトロメタ
モール、コハク酸二ナトリウム、リン酸水素ナトリウ
ム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウムまたはL−
アルギニンである請求項4記載の固形製剤。 - 【請求項14】 酸化マグネシウムを含有する請求項1
記載の固形製剤。 - 【請求項15】 水酸化マグネシウムを含有する請求項
1記載の固形製剤。 - 【請求項16】 酸化マグネシウムおよび水酸化マグネ
シウムを含有する請求項1記載の固形製剤。 - 【請求項17】 酸化マグネシウムが約500℃から約
1000℃の温度で焼成したものであり、且つ、95%
以上の純度を有する請求項14または16に記載の固形
製剤。 - 【請求項18】 酸化マグネシウムが約10m2/g〜
約50m2/gのBET比表面積を有する請求項14記
載の固形製剤。 - 【請求項19】 ベンツイミダゾール系化合物1重量部
に対し、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれる少
なくとも1種の成分を0.1〜1500重量部含有する
請求項6記載の固形製剤。 - 【請求項20】 ベンツイミダゾール系化合物1重量部
に対し、金属酸化物および金属水酸化物から選ばれる少
なくとも1種の成分と、アルカリ土類金属塩とを合計で
0.1〜1800重量部含有する請求項6記載の固形製
剤。 - 【請求項21】 固形製剤が錠剤、顆粒剤またはカプセ
ル剤である請求項1記載の固形製剤。 - 【請求項22】 酸に不安定な活性成分を含有する群
と、金属酸化物もしくは金属水酸化物は含有するが活性
成分は含有しない群とに群分け配合された請求項1記載
の固形製剤。 - 【請求項23】 活性成分と、金属酸化物、金属水酸化
物、アルカリ土類金属の炭酸塩および水溶性の高い塩基
性添加物から選ばれる少なくとも1種の成分の両方を含
有する群と、酸に不安定な活性成分を含有せず、金属酸
化物、金属水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩および
水溶性の高い塩基性添加物から選ばれる少なくとも1種
の成分を含有する群とに群分け配合された請求項4記載
の固形製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002251254A JP2003327533A (ja) | 2001-08-31 | 2002-08-29 | 固形製剤 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001263481 | 2001-08-31 | ||
JP2001-263481 | 2001-08-31 | ||
JP2001341477 | 2001-11-07 | ||
JP2001-341477 | 2001-11-07 | ||
JP2002060006 | 2002-03-06 | ||
JP2002-60006 | 2002-03-06 | ||
JP2002251254A JP2003327533A (ja) | 2001-08-31 | 2002-08-29 | 固形製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003327533A true JP2003327533A (ja) | 2003-11-19 |
Family
ID=29716223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002251254A Withdrawn JP2003327533A (ja) | 2001-08-31 | 2002-08-29 | 固形製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003327533A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005099698A1 (ja) * | 2004-04-15 | 2005-10-27 | Eisai R & D Management Co., Ltd. | 安定化された4-アミノ-5-クロロ-N-[(1R,3r,5S)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-2-[1-メチルブタ-2-インイルオキシ]ベンズアミド含有組成物 |
WO2007074909A1 (ja) | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 放出制御固形製剤 |
WO2007074910A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 放出制御固形製剤 |
JP2009209048A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Tomita Pharmaceutical Co Ltd | 医薬用酸化マグネシウム |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002251254A patent/JP2003327533A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005099698A1 (ja) * | 2004-04-15 | 2005-10-27 | Eisai R & D Management Co., Ltd. | 安定化された4-アミノ-5-クロロ-N-[(1R,3r,5S)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル]-2-[1-メチルブタ-2-インイルオキシ]ベンズアミド含有組成物 |
WO2007074909A1 (ja) | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 放出制御固形製剤 |
WO2007074910A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-05 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 放出制御固形製剤 |
JPWO2007074910A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2009-06-04 | 武田薬品工業株式会社 | 放出制御固形製剤 |
JPWO2007074909A1 (ja) * | 2005-12-28 | 2009-06-04 | 武田薬品工業株式会社 | 放出制御固形製剤 |
JP2009209048A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Tomita Pharmaceutical Co Ltd | 医薬用酸化マグネシウム |
JP4714929B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2011-07-06 | 富田製薬株式会社 | 酸に不安定な薬剤用安定化剤 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050518 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070803 |