JP2003327277A - 食品包装体及び食品包装容器 - Google Patents

食品包装体及び食品包装容器

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JP2003327277A JP2002134476A JP2002134476A JP2003327277A JP 2003327277 A JP2003327277 A JP 2003327277A JP 2002134476 A JP2002134476 A JP 2002134476A JP 2002134476 A JP2002134476 A JP 2002134476A JP 2003327277 A JP2003327277 A JP 2003327277A
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aqueous solution
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Masataka Kato
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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺菌効果のある食品添加剤を食品に直接添加
しなくても、食品の殺菌又は除菌が可能であり、長時間
に渡って食品を収納しても安全で、かつ鮮度を保つこと
が可能な食品包装体を提供する。 【解決手段】 食品を収納する食品収納部と、食品収納
部に通じた殺菌剤収納部とを有し、殺菌剤収納部に高度
さらし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩又は塩素酸塩の水溶
液が収納されていることを特徴とする。これにより、高
度さらし粉又は二酸化塩素水溶液から発生する二酸化塩
素により、食品収納部に収納された食品は殺菌されるた
め、収納期間に食中毒菌が繁殖したり、食品が腐敗した
りすることが防止される。そのため、食品包装体1内部
の食品に食品添加物を直接添加しなくても、食品の除菌
・殺菌を行うことが可能となる。従って、長時間に渡っ
て食品を収納しても安全であり、かつ鮮度を保つことが
可能な食品包装体1を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜・魚肉などの
生鮮食品又はその加工品、料理等の食品の鮮度を保った
まま長時間にわたり保存することが可能な食品包装体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品の腐食や細菌増殖を防止しつつ食品
を保存するための食品包装体としては、従来、実公平6
−8845号公報、及び実公平2−121815号公報
に記載のものが知られている。
【0003】実公平6−8845号公報に記載の食品包
装体は、容器本体と蓋とから構成され、容器本体及び蓋
の内面を、樹脂及びイオン交換可能なイオンの一部又は
全部をアンモニウムイオン及び抗菌性金属イオンで置換
した抗菌性ゼオライトを主成分とした素材により形成し
たものである。
【0004】また、実公平2−121815号公報に記
載の食品包装体は、折り箱で形成され、折り箱本体の蓋
部裏面に無菌性のフィルムを貼り付けた構成としたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の食品包装体は、何れも食品包装体の容器自体を抗菌
性の素材で構成することにより、食品についた細菌の増
殖を防止するものであり、積極的に殺菌する作用を有す
るものではない。従って、容器表面に近い部分は殺菌又
は除菌されたとしても、食品の内部で細菌の繁殖が可能
であるため、長時間にわたり食品を保存することが困難
であるという欠点があった。
【0006】これに対して、例えば、コンビニエンスス
トアなどで販売されている弁当などには、保存剤として
食材にソルビン酸の散布又は混入を行うことによって殺
菌し、食品の保存性を高めることが行われている。ま
た、ワサビの成分を食品包装体の中に入れることによっ
て、食品包装体の内部の食品の殺菌又は除菌を行ってい
るものもある。
【0007】しかし、ワサビ成分による殺菌・除菌効果
は、事実上は期待されたほど得られていない。従って、
長時間の食品の保存を必要とする弁当などの殆どの食品
については、保存料としてソルビン酸の添加することに
より殺菌又は除菌が行われているのが実情である。この
ソルビン酸は、健康上無害なものではあるが、直接口に
する食品であるだけに、あまり気持ちのよいものではな
い。また、弁当において保存料としてソルビン酸を添加
する場合においても、料理を包装した直後の過程におい
て、細菌の繁殖しやすい温度領域を避けるために急冷処
理を行っているのが現状である。すなわち、食品中の細
菌の繁殖しやすい温度は20〜40℃であるが、料理の
作りたての状態では、食材の温度は通常40〜50℃で
ある。そこで、この温度領域に食材が長時間おかれるの
を防止するため、食材を急冷処理し、20℃以下の温度
とすることで細菌の繁殖を防止している。従って、急冷
処理のための設備が必要であり、処理コストもかかると
いう欠点があった。
【0008】そこで、本発明は、上記従来技術の欠点を
取り除くためになされたものであって、その目的とする
ところは、殺菌効果のある食品添加剤を食品に直接添加
しなくても、食品の殺菌又は除菌が可能であり、長時間
に渡って食品を収納しても安全で、かつ鮮度を保つこと
が可能で、殺菌又は除菌に要するコストも低廉な食品包
装体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】要するに本発明の食品包
装体の第1の構成は、食品を収納する食品収納部と、前
記食品収納部に通じた殺菌剤収納部とを有し、前記殺菌
剤収納部に高度さらし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩又は
塩素酸塩の水溶液が収納又は保持されていることを特徴
とするものである。この構成により、以下のような作用
が得られる。
【0010】まず、殺菌剤収納部に収納又は保持された
高度さらし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩又は塩素酸塩の
水溶液(以下、「高度さらし粉等の水溶液」という。)
は、二酸化塩素の気体を発生させ、この気体状態の二酸
化塩素が食品収納部に流入する。これにより、食品収納
部に収納された食品は殺菌される。特に、二酸化塩素の
場合、殺菌力は塩素の2.6倍と高く、強力な殺菌効果
があるため、食品の殺菌効果が大きい。従って、包装体
内部の食品に食品添加物を直接添加しなくても、食品の
除菌・殺菌を行うことが可能となる。また、ここで用い
る二酸化塩素水溶液は希釈されており塩素臭が少ないた
め、食品に異臭が移ることはない。更に、二酸化塩素は
沸点が11℃であるために、常温においても揮発し、殺
菌作用を継続させることができる。従って、食品収納部
に収納された食品の鮮度は保たれる。また、二酸化塩素
は沸点が低く揮発性が高いため、食品包装体に包装した
食品を取り出した後、早期に二酸化塩素は揮発してなく
なり、仮に食品に残留していたとしても、当該食品を食
べても健康を害することはない。また、料理の包装体と
して使用する場合、食材が温かい間に食品を包装する
と、食品包装体の内部温度が上昇し、殺菌剤収納部の高
度さらし粉等の水溶液から二酸化塩素がより多く揮発す
る。これにより、食品包装体の内部の除菌が進み細菌数
が減少する。従って、従来のように、上述した料理の急
冷処理を行う必要がなく、殺菌又は除菌に要するコスト
も低廉となる。更に、二酸化塩素は除菌又は殺菌効果が
大きいため、肉や魚介類の包装パックとして食品包装体
を使用する場合には、肉や魚の鮮度を保つ作用がある。
従って、食品包装体に包装された肉や魚介類は、長期間
にわたって変色を生ぜず、新鮮な状態のままの色が維持
される(例えば、肉の場合には赤い色が保たれ、魚の場
合には目が白く濁ったりしない状態が維持される)。
【0011】ここで、食品収納部に収納する食品につい
ては、特に特定するものではなく、肉、魚、野菜等の生
鮮食品及びその加工食品、弁当、料理等が考えられる。
具体的には、食品包装体の用途としては、例えば、弁当
箱、肉や魚介類等の生鮮食品のパック、寿司や握り飯の
ような料理の容器等が考えられる。殺菌剤収納部を形成
する位置は特に限定するものではなく、食品収納部の上
部や下部あるいは側部であってもよい。例えば、固形状
の食品を収納する場合は、食品収納部の下部に殺菌剤収
納部を設け、殺菌剤収納部と食品収納部を穴あき板で仕
切るように構成してもよい。また、料理や液体状の食品
を収納する場合は、食品収納部の下部に殺菌剤収納部を
設け、殺菌剤収納部と食品収納部を穴あき板や通気性の
大きい不織布等で仕切るように構成してもよい。この場
合、高度さらし粉等の水溶液は、液体状のままであって
もよいが、不織布や綿状繊維等の多孔質材料からなる吸
収体に浸透又は噴霧させておくことが好ましい。高度さ
らし粉等の水溶液が液体状のままであれば、振動により
当該水溶液が殺菌剤収納部から漏れだして、食品収容部
に収容された食品を濡らすこととなりやすいからであ
る。更に、殺菌剤収納部は、容器又は室のようなもので
ある必要はなく、例えば、食品包装体を肉や魚介類を包
装するパックとして使用する場合には、殺菌剤収納部
は、肉や魚介類の下に敷くスポンジに高度さらし粉等の
水溶液を浸透又は噴霧させたようなものであってもよ
い。また、食品包装体を刺身パックに使用する場合に
は、殺菌剤収納部は、刺身とともに包装する千切り大根
に高度さらし粉等の水溶液を浸透又は噴霧させたような
ものであってもよい。尚、ここでいう「高度さらし粉」
は、水溶液の状態で二酸化塩素を発生する高度さらし粉
をいう。「食品収納部に通じた」とは、貫通孔などによ
り食品収納部と殺菌剤収納部とが連通している状態のみ
ならず、食品収納部の内部に殺菌剤収納部が置かれてい
る場合も含まれる。「亜塩素酸塩」としては、例えば、
亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸カルシウム等を使用する
ことができる。また、「塩素酸塩」としては、例えば、
塩素酸ナトリウムや塩素酸カルシウム等を使用すること
ができる。これら塩素酸塩や亜塩素酸塩は、単独で水溶
液として使用することができるが、二酸化塩素の発生を
促すために、クエン酸などの酸を添加してもよい。ま
た、「収納又は保持」としたのは、殺菌剤収納部を容器
又は室のように構成してその内部に高度さらし粉等の水
溶液を「収納」する場合のみならず、殺菌剤収納部をス
ポンジや不織布のような吸水性のある素材で構成してそ
のスポンジ等に高度さらし粉等の水溶液を含浸させて
「保持」する場合も含まれるためである。また、殺菌作
用が持続する時間は、殺菌剤収納部に収納する高度さら
し粉等の水溶液の量又は当該水溶液の濃度によって調整
することができる。但し、二酸化塩素の人体への影響を
なくすため、食品収納部に流入する二酸化塩素の濃度が
0.1ppm以下となるように、希薄な水溶液が使用さ
れる。
【0012】また、本発明の食品包装体の第2の構成
は、前記第1の構成において、前記殺菌剤収納部には、
高度さらし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩又は塩素酸塩の
水溶液が浸透又は噴霧された吸収体が収納されているこ
とを特徴とする。
【0013】すなわち、この構成により、高度さらし粉
等の水溶液を吸収体に浸透又は噴霧させることで、殺菌
剤収納部から高度さらし粉等の水溶液が漏れ出す心配が
なくなる。また、不織布等の吸収体内部には数多くの保
水空間があり、表面積が大きいため、高度さらし粉等の
水溶液から二酸化塩素を効率よく発生させることがで
き、食品収納部に収納された食品が効果的に殺菌され
る。
【0014】ここで、「吸収体」とは、水を吸収して毛
管水として内部に保水する作用を有する部材をいう。具
体的には、「吸収体」として、フエルト生地、ペーパタ
オル等の不織布や刺身の下に布く肉マット等のスポン
ジ、千切りダイコンなどを使用することができる。「浸
透又は噴霧」としたのは、吸収体を、高度さらし粉等の
水溶液に吸収体を浸けたり、高度さらし粉等の水溶液を
吸収体にふりかけることによって、高度さらし粉等の水
溶液を吸収体に浸透させる場合のみならず、霧吹き等に
より吸収体に高度さらし粉水溶液を噴霧することによっ
て付着させる場合も含まれることを意味する。
【0015】また、本発明の食品包装体の第3の構成
は、前記第1又は2の構成において、上部に開口する器
状の容器本体と、前記容器本体の開口部に脱着自在に形
成された蓋部とを有し、前記食品収納部は、前記容器本
体と前記蓋部とにより囲繞される空間として形成されて
おり、前記蓋部の内部には、通気口により前記食品収納
部と連通された前記殺菌剤収納部が形成されていること
を特徴とする。このように構成することにより、以下の
ような作用が得られる。
【0016】まず、二酸化塩素は空気よりも比重が大き
いため、蓋部の内部に形成された殺菌剤収納部に収納さ
れた高度さらし粉等の水溶液から、二酸化塩素が発生す
ると、発生した二酸化塩素は効率的に通気口を通って食
品収納部に流れ込み、食品収納部に収納された食品が殺
菌される。すなわち、容器本体の上部に位置する蓋部に
殺菌剤収納部を配置したことにより、空気よりも重い二
酸化塩素が食品収納部に流入する効率がよく、殺菌効果
も高くなる。また、蓋に殺菌剤収納部を形成すること
で、容器本体に複雑な形状を作り込む必要がなく、容器
本体の形状を単純化でき、容器としての耐久性を向上さ
せることができる。
【0017】この構成により、「容器本体」の形状や材
質は特に限定するものではなく、プラスチック容器、
瓶、缶等が使用される。
【0018】また、本発明の食品包装体の第4の構成に
おいては、前記第3の構成において、前記蓋部は、前記
容器本体の開口部に脱着可能に形成された蓋本体部と、
前記蓋本体部の側面のうちの前記食品収納部に対向する
側面に凹状に形成された前記殺菌剤収納部と、前記蓋本
体部に開閉自在に設けられ、前記殺菌剤収納部と前記食
品収納部とを仕切る開き蓋とを備え、前記殺菌剤収納部
には、高度さらし粉等の水溶液が浸透又は噴霧された吸
収体が収納されており、前記開き蓋には、当該開き蓋を
貫通する複数の通気口が形成されていることを特徴とす
る。
【0019】この構成によれば、蓋部の構造が単純であ
るため、蓋部をプラスチックによって容易に作ることが
できる。また、吸収体に浸透又は噴霧させた高度さらし
粉等の水溶液から二酸化塩素が揮発しつくした場合に
は、開き蓋を開けて吸収体を取り出して、新たに高度さ
らし粉等の水溶液を浸透させた吸収体を殺菌剤収納部に
収納するだけで殺菌作用を回復させることができ、食品
包装体の再利用が容易となる。
【0020】また、本発明の食品包装体の第5の構成に
おいては、前記第4の構成において、前記吸収体はお手
拭きであることを特徴とする。
【0021】この構成により、食品包装体の蓋部を開け
た後に、蓋部の裏面にある開き蓋を開けてお手拭きを取
り出し、手を拭くことにより、食品包装体に包装された
食品を取り出す前に、事前に手を殺菌することができ
る。
【0022】本発明の食品包装容器の構成は、上部に開
口する器状の容器本体と、前記容器本体の開口部に脱着
自在に形成された蓋部とを有し、前記容器本体と前記蓋
部とにより囲繞される空間として食品収納部が形成され
ており、前記蓋部の内部に、通気口により前記食品収納
部と連通された前記殺菌剤収納部が形成されていること
を特徴とする。
【0023】この構成により、殺菌剤収納部に、高度さ
らし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩又は塩素酸塩の水溶液
が浸透又は噴霧された吸収体が収納することによって、
前記本発明の食品包装体の第3の構成を得ることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に係る食
品包装体の斜視図であり、図2は容器本体の斜視図であ
り、図3は蓋部を裏面から見た斜視図である。尚、本実
施の形態の食品包装体1は、弁当箱として使用されるも
のである。
【0025】図1〜図3において、食品包装体1は、上
部に開口する器状の容器本体2と、容器本体2の開口部
に脱着自在に形成された蓋部3とから構成されている。
蓋部3の縁部には、容器本体2の縁部2aと嵌り合う嵌
合縁部3bが形成されており、容器本体2に蓋部3が嵌
められた状態において、容器本体2と蓋部3とで囲繞さ
れる空間が食品収納部4となる。容器本体2に蓋部3が
嵌められた状態においては、食品収納部4は、外部から
隔絶されて密閉状態となる。
【0026】また、蓋部3は、容器本体2の開口部に脱
着可能に形成された蓋本体部3aと、蓋本体部3aの表
裏2つの側面のうちの食品収納部4に対向する裏側面に
凹状に形成された殺菌剤収納部5と、蓋本体部3aに開
閉自在に設けられ、殺菌剤収納部5と食品収納部4とを
仕切る開き蓋3cとからなる。開き蓋3cには、当該開
き蓋3cを貫通する複数の通気口3dが形成されてお
り、開き蓋3cが閉じた状態においても、食品収納部4
と殺菌剤収納部5とは、通気口3dによって空気の出入
りが自由とされている。また、この殺菌剤収納部5に
は、高度さらし粉等の水溶液が浸透又は噴霧された不織
布6が収納されている。この不織布6はお手拭きであ
る。すなわち、不織布6は、高度さらし粉等の水溶液を
吸収する吸収体を構成する。
【0027】以上のように構成された本実施の形態に係
る食品包装体1について、以下その作用を説明する。ま
ず、弁当箱である食品包装体1を使用する場合、食品収
納部4に食品を詰める。また、蓋部3の裏側面に設けら
れた開き蓋3cを開き、殺菌剤収納部5に収納された不
織布6を取り出し、この不織布6に高度さらし粉等の水
溶液を浸透又は噴霧させた後、再び不織布6を殺菌剤収
納部5内に収納し、開き蓋3cを閉じておく。この状態
で、蓋部3の嵌合縁部3bを容器本体2の縁部2aに嵌
め込み、食品を食品収納部4の内部に密封する。
【0028】このように食品が食品収納部4に密封され
た状態において、食品包装体1を常温下においたとき、
不織布6に浸透又は噴霧された高度さらし粉等の水溶液
から二酸化塩素が発生する。発生した二酸化塩素は、空
気よりも比重が重い気体であるため、通気口3dを通っ
てその下部にある食品収納部4に流入する。そして、食
品を殺菌及び除菌し、食品収納部4の内部を、微生物や
細菌の繁殖が停止し且つ除菌・殺菌作用が継続している
状態とする。
【0029】このように、食品収納部4はほぼ無菌状態
に保たれるため、食品収納部4に収納された食品は腐食
せず、長時間に渡って鮮度が保たれる。高度さらし粉等
の水溶液は、不織布6に浸透又は噴霧されているため、
殺菌剤収納部5から高度さらし粉等の水溶液が漏れ出し
て、食品が濡れる心配もない。また、二酸化塩素は無味
であり、希釈により塩素臭も極めて薄く、0.1ppm
以下の濃度では毒性もないため、食品に不快な臭気が付
くこともなく、安全性も保たれる。
【0030】次に、使用者が弁当を食べる場合には、使
用者は蓋部3を開けた後、蓋部3の裏側面にある開き蓋
3cを開き、中の不織布6を取り出して、これで手を拭
く。そうすることによって、二酸化塩素の作用により、
使用者の手が除菌される。従って、使用者が、食品収納
部4に収納された食品を食べる際にも、使用者は手を清
潔な状態にすることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の食品包装体の第1
の構成によれば、高度さらし粉等の水溶液から発生する
二酸化塩素により、食品収納部に収納された食品は殺菌
されるため、収納期間に食中毒菌が繁殖したり、食品が
腐敗したりすることが防止される。そのため、食品包装
体内部の食品に食品添加物を直接添加しなくても、食品
の除菌・殺菌を行うことが可能となる。従って、長時間
に渡って食品を収納しても安全であり、かつ鮮度を保つ
ことが可能な食品包装体を提供することができる。ま
た、二酸化塩素の殺菌力が強いため、コンビニエンスス
トアで販売されている弁当やハイキングに持っていく弁
当のように長時間にわたって常温下で保存する食品を包
装する場合でも、本発明の食品包装体を使用することに
より、食品に直接防腐剤を混入する必要がなくなる。ま
た、高度さらし粉等の水溶液は希釈されているために殆
ど無臭であり、包装した食品の味や香りを落とすことな
く保存することが可能である。また、二酸化塩素は揮発
性が高いため、殺菌又は除菌後は空気中に霧散し、食品
包装体に包装した食品を食べても健康を害する心配はな
く、食品の保存における安全性を向上させることができ
る。
【0032】また、本発明の第2の構成によれば、殺菌
剤収納部から高度さらし粉等の水溶液が漏れ出す心配が
なく、外部から頻繁に振動が加えられる可能性のある弁
当箱や出前容器としても使用することが可能な食品包装
体を提供することができる。
【0033】また、本発明の第3の構成によれば、二酸
化塩素が食品収納部に流入する効率がよいため、包装さ
れた食品の殺菌効果が高い食品包装体を提供することが
できる。また、容器本体には複雑な構造を作り込む必要
がないため、容器としての耐久性は維持され、かつ容器
本体内部の食品の安全性及び鮮度を保つことが可能な食
品包装体を提供することができる。
【0034】また、本発明の第4の構成によれば、蓋部
をプラスチックによって容易に作ることができるため、
安価に製造することができ、弁当箱等に使用するのに適
した食品包装体を提供することができる。また、吸収体
を取り替えることが容易であるため、再利用が容易な食
品包装体を提供することができる。
【0035】また、本発明の第5の構成によれば、食品
包装体に包装された食品を取り出す前に、お手拭きによ
り手を殺菌することができるため、食品を食べる際の安
全性が向上する。また、食品包装体内部の食品の保存性
に優れ、またお手拭きも備えられているため、特に、弁
当箱に使用するのに適した食品包装体を提供することが
できる。
【0036】本発明の食品包装容器の構成によれば、殺
菌剤収納部に、高度さらし粉、二酸化塩素、亜塩素酸塩
又は塩素酸塩の水溶液が浸透又は噴霧された吸収体が収
納することによって、前記本発明の食品包装体の第3の
構成により得られる効果と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る食品包装体の斜
視図である。
【図2】 容器本体の斜視図である。
【図3】 蓋部を裏面から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 食品包装体 2 容器本体 2a 縁部 3 蓋部 3a 蓋部本体 3b 嵌合縁部 3c 開き蓋 3d 通気口 4 食品収納部 5 殺菌剤収納部 6 不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E035 AA04 AA05 AA11 AB10 BA01 BB10 BC02 CA02 3E067 AB01 AB02 AB04 AB08 AB13 BA01A BA03A BA04A BA05A BB08A BB11A BB14A EE25 EE28 EE29 EE30 GC05 GD01 4B021 LA07 LA17 LW02 LW03 MC01 MK14 MP05 MQ05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収納する食品収納部と、前記食品
    収納部に通じた殺菌剤収納部とを有し、 前記殺菌剤収納部に高度さらし粉、二酸化塩素、亜塩素
    酸塩又は塩素酸塩の水溶液が収納又は保持されているこ
    とを特徴とする食品包装体。
  2. 【請求項2】 前記殺菌剤収納部には、高度さらし粉、
    二酸化塩素、亜塩素酸塩又は塩素酸塩の水溶液が浸透又
    は噴霧された吸収体が収納されていることを特徴とする
    請求項1に記載の食品包装体。
  3. 【請求項3】 上部に開口する器状の容器本体と、前記
    容器本体の開口部に脱着自在に形成された蓋部と、を有
    し、 前記食品収納部は、前記容器本体と前記蓋部とにより囲
    繞される空間として形成されており、 前記蓋部の内部には、通気口により前記食品収納部と連
    通された前記殺菌剤収納部が形成されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の食品包装体。
  4. 【請求項4】 前記蓋部は、 前記容器本体の開口部に脱着可能に形成された蓋本体部
    と、 前記蓋本体部の側面のうちの前記食品収納部に対向する
    側面に凹状に形成された前記殺菌剤収納部と、 前記蓋本体部に開閉自在に設けられ、前記殺菌剤収納部
    と前記食品収納部とを仕切る開き蓋とを備え、 前記殺菌剤収納部には、高度さらし粉、二酸化塩素、亜
    塩素酸塩又は塩素酸塩の水溶液が浸透又は噴霧された吸
    収体が収納されており、 前記開き蓋には、当該開き蓋を貫通する複数の通気口が
    形成されていることを特徴とする請求項3に記載の食品
    包装体。
  5. 【請求項5】 前記吸収体はお手拭きであることを特徴
    とする請求項4に記載の食品包装体。
  6. 【請求項6】 上部に開口する器状の容器本体と、前記
    容器本体の開口部に脱着自在に形成された蓋部と、を有
    し、 前記容器本体と前記蓋部とにより囲繞される空間として
    食品収納部が形成されており、 前記蓋部の内部に、通気口により前記食品収納部と連通
    された前記殺菌剤収納部が形成されていることを特徴と
    する食品包装容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010184837A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Kawamoto Sangyo Kk 二酸化塩素包装体及びその包装材料

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