JP2003327027A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP2003327027A
JP2003327027A JP2002138499A JP2002138499A JP2003327027A JP 2003327027 A JP2003327027 A JP 2003327027A JP 2002138499 A JP2002138499 A JP 2002138499A JP 2002138499 A JP2002138499 A JP 2002138499A JP 2003327027 A JP2003327027 A JP 2003327027A
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Japan
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frame
vehicle seat
headrest
backrest
seating
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JP2002138499A
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English (en)
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Mitsumasa Nakamura
光政 中村
Takako Fukuda
貴子 福田
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Honda Motor Co Ltd
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
TS Tech Co Ltd
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Priority to CNB038110024A priority patent/CN100434304C/zh
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Priority to US10/514,503 priority patent/US20060061190A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で且つ車両用シートの組付け作業が容易
で、荷物等を車内に搭載する場合に、車内に広いスペー
スを確保することができる車両用シートを提供する。 【解決手段】 着座部10と、背もたれ部20とを有す
る車両用シートSにおいて、着座部10及び背もたれ部
20は、枠状の着座フレーム42,背もたれフレーム4
4と、フレームに着脱可能に取り付けられたベースプレ
ート12,22及びスプリングプレート14,24と、
フレームに着脱可能に取り付けられた表皮カバー16,
26と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は車両用シートに係
り、特に軽量、且つ組み付けが容易な車両用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両用シートは、着座部と背もた
れ部とを有しており、これら着座部と背もたれ部は、そ
れぞれ所定形状の車両用シートフレームと、このフレー
ムに支持されると共にフレームを覆って着座者の臀部及
び背中を支持するためのクッション材(例えば、ウレタ
ンフォームクッション材)と、これらを被覆するための
表皮材と、を備えて構成されている。
【0003】そして、上記車両用シートの組付けでは、
着座部と背もたれ部の各部位において、車両用シートフ
レームにクッション材を被せ、その後、それらを表皮材
で被覆している。
【0004】このように、車両用シートの組付けは、着
座部及び背もたれ部のそれぞれに対して行う必要があり
組付け工程が多いと共に、表皮材をクッション材に被覆
する作業においては、表皮材とクッション材との間の滑
りが悪いため、作業の困難性及び品質の不均一性を伴
う。
【0005】したがって、一旦、車両用シートが組み付
けられると、表皮材やクッション材等をシートフレーム
から容易に取り外すことができないものとなっている。
そして、車両用シート、特に着座部及び背もたれ部のク
ッション材は、車両フロア内で大きな容積が占めるた
め、車両フロア内に荷物等を搭載するためのスペースを
確保する妨げになることがある。
【0006】以上のようなことから、車両フロア内に十
分な搭載スペースを確保するための技術として、車両用
シートの背もたれ部を伏倒可能として、背もたれ部後面
を車両フロアに対してフラットとなるようにして車両用
シート上にスペースを確保する技術や、車両用シートを
車両フロアから着脱可能として、車両フロアにスペース
を確保する技術が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両用シート
を伏倒等させて所定の空間を形成する技術の場合、前記
したように車両用シート自体の容積が大きいため、十分
な搭載スペースを確保することに限界があった。
【0008】また、車両用シートを車両フロアから取り
外して搭載スペースを確保する技術の場合、車両用シー
トの脱着作業において車両用シートが重量物であるた
め、作業性が悪いという問題があった。
【0009】本発明の目的は、軽量で且つ車両用シート
の組付け作業が容易で、荷物等を車内に搭載する場合
に、車内に広いスペースを確保することができる車両用
シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明に係
る車両用シートSによれば、枠状のフレームである着座
フレーム42と、該着座フレーム42に着脱可能に取り
付けられたプレート部(ベースプレート12,スプリン
グプレート14)と、該プレート部を覆うと共に前記着
座フレーム42に着脱可能に取り付けられた表皮カバー
16と、を備える着座部10を有することにより解決さ
れる。
【0011】このように、着座部10の構成部材は、枠
状の着座フレーム42から着脱可能に構成されているの
で、前記構成部材を取り外して車両用シートSの枠状の
着座フレーム42のみを露出させることができる。この
ため、車両フロアに背の高い搭載物を立てた状態で積み
込むときに、前記構成部材を取り外して枠状の着座フレ
ーム42内に前記搭載物を配置することができる。
【0012】したがって、従来は、車両用シートの座面
から天井までの高さの搭載物しか積み込めなかったが、
上記構成としたことにより、車両フロアの床面から天井
までの高さの搭載物の積み込みが可能となる。
【0013】また、前記課題は、本発明に係る車両用シ
ートSによれば、着座部10と、背もたれ部20とを有
する車両用シートSにおいて、前記着座部10及び背も
たれ部20は、枠状のフレームとしての着座フレーム4
2,背もたれフレーム44と、該着座フレーム42,背
もたれフレーム44に着脱可能に取り付けられたプレー
ト部(ベースプレート12,22,スプリングプレート
14,24)と、該プレート部を覆うと共に前記着座フ
レーム42,背もたれフレーム44に着脱可能に取り付
けられた表皮カバー16,26と、を備えることにより
解決される。
【0014】このような構成としたことにより、着座部
10及び背もたれ部20の構成部材を取り外して枠状の
着座フレーム42,背もたれフレーム44のみを露出さ
せることができるので、前記枠状の着座フレーム42,
背もたれフレーム44内に搭載物を配置することが可能
となる。このとき、搭載物を枠状の着座フレーム42,
背もたれフレーム44に固定することが容易であるの
で、安定的に運搬することが可能となるので好適であ
る。
【0015】また、前後方向の2つの車両用シートSに
おいて、背もたれ部20の構成部材を取り外せば、両背
もたれフレーム44内に長い形状の搭載物を挿通させて
配置することが可能となるので好適である。
【0016】また、前記車両用シートSは、前記背もた
れ部20の上部に位置するヘッドレスト部30を有し、
該ヘッドレスト部30は、枠状のヘッドレストフレーム
46と、該ヘッドレストフレーム46に着脱可能に取り
付けられるプレート部(ベースプレート32)と、を備
え、前記ヘッドレスト部30のヘッドレストフレーム4
6は、前記背もたれ部20の背もたれフレーム44に配
設されたヘッドレストフレーム取付部44bに着脱可能
に取り付けられると共に、前記ヘッドレスト部30のヘ
ッドレストフレーム46は、前記ヘッドレスト部30の
ヘッドレストフレーム46の略全体が前記背もたれ部2
0の背もたれフレーム44に囲まれた範囲内に位置する
ように前記ヘッドレストフレーム取付部44bに取り付
け可能であれば好適である。
【0017】このように構成することにより、車両フロ
アに搭載物と積み込む際に、ヘッドレスト部30を取り
外せば車両用シートS上部に搭載スペースを容易に確保
することができる。
【0018】また、背もたれ部20の構成部材を取り外
した状態で、ヘッドレスト部30のヘッドレストフレー
ム46を背もたれ部20の背もたれフレーム44内に位
置させれば、例えば、背もたれフレーム44内に配置さ
れた搭載物をヘッドレスト部30のヘッドレストフレー
ム46で押さえる等することにより、さらに安定した状
態で搭載物の積み込み・運搬が可能となる。さらに、ヘ
ッドレスト部30のヘッドレストフレーム46を反対方
向に取り付けて、該ヘッドレストフレーム46内に、細
長い搭載物を挿通させて配置することも可能となるので
好適である。
【0019】また、前記着座部10は、跳ね上げ可能で
あれば、着座部10を跳ね上げた状態で、背の高い搭載
物を車両用シートSの前部に立てた状態で配置すること
ができるので好適である。
【0020】また、前記プレート部は、PP(ポリプロ
ピレン)ビーズ発泡体、PE(ポリエチレン)ビーズ発
泡体、PP発泡体、PE発泡体、AS樹脂(アクリロニ
トリル/スチレン樹脂)発泡体、EVA(エチレン酢酸
ビニル共重合樹脂)及びウレタンフォーム材のいずれか
又は組合せを用いることが可能である。PPビーズ発泡
体は耐候性に優れており、PEビーズ発泡体は安価であ
り、EVA及びウレタンフォーム材は柔軟性に富んでお
り、このような異なる材質を、車両用シートSの用途に
応じて選択することが可能であると共に、車両用シート
Sの軽量化を図ることができるので好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配
置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範
囲内で種々改変することができるものである。
【0022】図1は車両用シートの前方斜視図、図2は
後方斜視図、図3はフレームの斜視図、図4は着座部を
跳ね上げた状態の斜視図、図5はフレームの説明図、図
6はベースプレートの説明図、図7はスプリングプレー
トの説明図、図8は表皮カバーの説明図、図9は着座部
の断面図である。
【0023】本発明の車両用シートSは、図1及び図2
に示すように、着座部10と、背もたれ部20と、ヘッ
ドレスト部30と、を備えており、これらは、金属製の
フレーム40に取り付けられている。なお、図1に示す
車両用シートSは、右座席用であり、左座席用の車両用
シートSは、図1及び図2とは対称に構成される。
【0024】フレーム40は、図3に示すように、着座
フレーム42と、背もたれフレーム44と、ヘッドレス
トフレーム46と、サイドフレーム48と、を備えてい
る。
【0025】サイドフレーム48は、左右の構成部から
なり、図1に示す車両用シートSにおいて、着座者の右
側に位置する構成部にはリクライニング機構が備えら
れ、左側の構成部には着座部スライド機構のロック機構
が備えられている。そして、これらは、合成樹脂製のサ
イドカバー48aで覆われている。
【0026】また、車両用シートSは、サイドフレーム
48下部に配設された4箇所の取付けマウントによっ
て、車両フロアに取り付けられる。
【0027】上記リクライニング機構は、サイドカバー
48aから臨むリクライニングストラップ49aが引か
れるとフレーム支持板49bのロックが外れ、フレーム
支持板49bを介して、背もたれ部20のリクライニン
グ調整が可能となる。また、着座部スライド機構は、ス
ライドレバー49cを操作することにより、ロックが外
れ、着座部10の前後方向の位置調整が可能となる。
【0028】着座フレーム42は、金属パイプの略矩形
環状枠であり、両サイドフレーム48間に軸架された取
付支軸43を支軸として、跳ね上げ可能に取り付けられ
ており、着座位置ではサイドフレーム48に取り付けら
れた係止部49eによって支持される。
【0029】そして、図4に示すように車両用シートS
は、フレーム40に他の構成部材を組付けた状態におい
ても着座部10を跳ね上げた状態に維持することが可能
となっている。
【0030】また、本例では図3及び図4に示すように
表皮カバー取付用の取付用突起42aが、着座フレーム
42の下側8箇所に配設されている。なお、取付用突起
42aは、着座フレーム42の外側若しくは内側に配設
されていても良い。
【0031】背もたれフレーム44は、着座フレーム4
2と同様に金属パイプの略矩形環状枠であり、図中左側
下部分でフレーム支持板49bと螺子留めされ結合され
ている。背もたれフレーム44の図中右側下端部は、サ
イドカバー48a内の不図示の支軸に取り付けられてい
る。
【0032】また、本例では表皮カバー取付用の取付用
突起44aが背もたれフレーム44の外側6箇所に配設
されている。なお、取付用突起44aは、背もたれフレ
ーム44の後側若しくは内側に配設されていても良い。
【0033】ヘッドレストフレーム46は、金属製のU
字型枠であり、背もたれフレーム44の上部に配設され
ているヘッドレストフレーム取付部44bに挿し込まれ
て締め付け固定される。また、ヘッドレストフレーム4
6は、差し込まれる長さによって、高さ調整ができるよ
うになっている。
【0034】また、図5に示すようにヘッドレストフレ
ーム46は、ベースプレート22が取り付けられていな
い状態では、ヘッドレストフレーム取付部44bに反対
方向から差し込んで固定することができ、このようにす
れば、背もたれフレーム44上に荷物積み込み用のスペ
ースを確保することができる。
【0035】また、本例ではヘッドレストフレーム46
は、上下方向途中で僅かにくの字形状に屈曲させて形成
されているが、これに限らず、上下方向途中で屈曲させ
なくても良い。この場合、ヘッドレストフレーム46を
背もたれフレーム44に対し、ヘッドレストフレーム4
6の水平部分近傍まで押し組むことが可能となり、車両
用シートS上部にスペースを確保することがさらに容易
となるので好適である。
【0036】次に、上記フレーム40に配設される着座
部10、背もたれ部20、ヘッドレスト部30について
説明する。図6乃至図8に示すように、着座部10は、
プレート部としてのベースプレート12及びスプリング
プレート14と、表皮カバー16が着座フレーム42に
取り付けられて構成されている。
【0037】また、背もたれ部20は、同様にプレート
部としてのベースプレート22及びスプリングプレート
24と、表皮カバー26が、背もたれフレーム44に取
り付けられて構成されている。また、ヘッドレスト部3
0は、プレート部としてのベースプレート32と、表皮
カバー36が、ヘッドレストフレーム46に取り付けら
れて構成されている。
【0038】ベースプレート12,22,32及びスプ
リングプレート14,24は、PP(ポリプロピレン)
ビーズ発泡体、PE(ポリエチレン)ビーズ発泡体、P
P発泡体、PE発泡体、AS樹脂(アクリロニトリル/
スチレン樹脂)発泡体、EVA(エチレン酢酸ビニル共
重合樹脂)及びウレタンフォーム材などの発泡体によっ
て形成されている。
【0039】図6に示すように、ベースプレート12,
22,32は、略矩形の板状発泡体である。ベースプレ
ート12,22の表面左右両端部には、同じく発泡体で
成形された断面略半円状の凸条のブロック13,23が
配設されている。また、ベースプレート12,22の裏
面には、それぞれ着座フレーム42、背もたれフレーム
44のフレーム枠内側に嵌め込むための段部12b,2
2bが形成されている。
【0040】また、ベースプレート32の下部には、取
付用孔32aが開口しており、取付用孔32aにヘッド
レストフレーム46のU字型部分を挿入することによ
り、ベースプレート32はヘッドレストフレーム46に
取り付けられる。
【0041】本例のベースプレート12,22では、ブ
ロック13,23が、それぞれ脱着可能となっている。
図9(A)に着座部10の断面図を示す。図示するよう
に、ベースプレート12の表面には取付用溝12aが形
成されており、ブロック13の取付用突起13aを取付
用溝12aに嵌合させることにより、ブロック13はベ
ースプレート12に容易に取り付けられる。これは、ブ
ロック23及びベースプレート22についても同様であ
る。
【0042】ベースプレート12,22、ブロック1
3,23等は、金型内に発泡樹脂を注入することにより
成形されるが、発泡樹脂の弾性を利用して、上記取付用
溝12a及び取付用突起13aには、1度〜数度程度の
逆抜き角成形がされている。すなわち、取付用溝12a
は、底面程断面が拡がっており、取付用突起13aは、
先端程断面が拡がるように成形されている。
【0043】このように取付用溝12a及び取付用突起
13aを成形することにより、ベースプレート12とブ
ロック13を一体に組付けたときに、両者が容易に分離
しなくなるので好適である。なお、本例ではブロック1
3,23を脱着可能としたが、ベースプレート12,2
2と一体に成形することもできる。
【0044】また、本例ではブロック13,23は、発
泡体で成形されているが、これに限らず、後述するよう
にベースプレート12,22と、スプリングプレート1
4,24とを離間することができれば、硬質樹脂製、ゴ
ム製、金属製等であっても良い。
【0045】また、本例では、半円柱状のブロック1
3,23が、ベースプレート12,22の左右両端部に
沿って配設されているが、これに限らず、各種形状のブ
ロック13,23が、ベースプレート12,22の表面
数箇所に配設されるようにしてもよい。すなわち、後述
するように着座者に良好な着座感を与えることができる
ようなクッション性が得られれば良い。
【0046】図7に示すように、スプリングプレート1
4,24は、外形略矩形の板状発泡体である。スプリン
グプレート14,24の表面側には、横方向に複数の溝
が形成されており、これにより、通気性と共にクッショ
ン性が得られ、着座感を高めている。
【0047】また、スプリングプレート14,24の裏
面側には、ベースプレート12,22との位置合わせの
ための、不図示の凹部が形成されている。この凹部とブ
ロック13,23とを合わせることにより、両者の位置
合わせを容易に行うことができると共に、両者がずれ難
くなっている。
【0048】図8に示す表皮カバー16,26,36
は、ベースプレート12,22,32及びスプリングプ
レート14,24を覆うように取り付けられる。表皮カ
バー16,26,36は、ファブリック,本革,合成皮
革等の公知の表皮材でできている。
【0049】表皮カバー16,26には、それぞれ被覆
部16b,26bが形成されている。被覆部16b,2
6bは、一方が開放された袋状になっており、スプリン
グプレート14,24の一端側を嵌め込むように構成さ
れている。これにより、表皮カバー16,26と、スプ
リングプレート14,24が一体になり、両者がずれ難
くなる。
【0050】また、表皮カバー16,26には、取付孔
を有する金属製の取付用リング16a,26aがそれぞ
れ数箇所に形成されている。この取付用リング16a,
26aを、着座フレーム42及び背もたれフレーム44
に配設されている取付用突起42a,44aに嵌め込む
ことにより、表皮カバー16,26を前記フレームに固
定することができる。
【0051】これら取付用突起42a,44a及び取付
用リング16a,26aは、公知のファスナにより構成
されている。また、本例の実施例に限らず、ファスナと
して、ボタン状、バックル状、クリップ状等の各種タイ
プのものを使用することが可能である。
【0052】また、表皮カバー36は、ベースプレート
32に面状ファスナ等の接合手段で取り付けられてい
る。なお、表皮カバーを詰め物ができる座布団状とし
て、クッション性を高めるようにしても良い。
【0053】次に、車両用シートSの組付けについて説
明する。先ず、フレーム40の着座フレーム42、背も
たれフレーム44に、それぞれベースプレート12,2
2を配置する。このとき、ベースプレート12,22の
裏面の段部12b,22bが、着座フレーム42、背も
たれフレーム44のフレーム枠内側に嵌り込むようにす
る。
【0054】これにより、ベースプレート12,22
は、着座フレーム42、背もたれフレーム44に対して
位置が固定され、ずれないようになっている。また、ベ
ースプレート32を、ヘッドレストフレーム46に取り
付ける。
【0055】そして、スプリングプレート14,24の
一端側を被覆部16b,26bに挿入して、表皮カバー
16,26にスプリングプレート14,24を取り付け
る。
【0056】次に、一体に取り付けられたスプリングプ
レート14と表皮カバー16、及びスプリングプレート
24と表皮カバー26を、それぞれベースプレート1
2,22上の所定位置に配置する。このとき、ベースプ
レート12,22のブロック13,23と、スプリング
プレート14,24の裏面凹部とを嵌合させて配置す
る。
【0057】そして、表皮カバー16,26の取付用リ
ング16a,26aを、それぞれ着座フレーム42、背
もたれフレーム44の取付用突起42a,44aに嵌め
込む。また、表皮カバー36を、面状ファスナにてベー
スプレート32に取り付ける。
【0058】以上のように、本例の車両用シートSで
は、発泡体からなる着座部10,背もたれ部20が、い
わゆるクッションボード,バックボードであると共に、
着座フレーム42,背もたれフレーム44と共に構造体
をなしている。
【0059】そして、車両用シートSは、着座部10,
背もたれ部20,ヘッドレスト部30をフレーム40に
嵌め込むことにより、製造工程においてはもとより車両
用シートSの着座者によっても、容易に組付けを行うこ
とができるものである。
【0060】また、車両用シートSでは、表皮カバー1
6,26,36を容易に交換することができることか
ら、利用者は好みに応じて、様々なデザインの表皮カバ
ー16,26,36を利用することが可能となる。
【0061】また、車両用シートSでは、図4に示した
ように着座部10を跳ね上げることができる。これによ
り、上下方向に背が高い形状の荷物を、着座部10を跳
ね上げた状態で車両用シートSの前部に搭載することが
可能となる。また、着座部10の表皮カバー16,スプ
リングプレート14,ベースプレート12を取り外せ
ば、着座フレーム42に挿通させて前記上下方向に背が
高い形状の荷物を搭載することもできる。
【0062】さらに、背もたれ部20の構成部材である
表皮カバー26、スプリングプレート24、ベースプレ
ート22を取り外せば、さらに背が高い形状の荷物を搭
載することができる。つまり、上記構成部材を取り外
し、当該荷物を背もたれフレーム44内に挿通させるよ
うにして搭載することができる。
【0063】この場合、前後の車両用シートSの構成部
材を取り外して、荷物を前後2つの車両用シートSの背
もたれフレーム44内に挿通させることにより、さらに
背の高い荷物の搭載が可能となる。その際、ヘッドレス
トフレーム46を図5のように逆向きに取り付けて、そ
の取り付け高さを調整すれば、ヘッドレストフレーム4
6は背もたれフレーム44内に挿通させた荷物を押さえ
るためのサポートとなる。
【0064】また、前後の車両用シートSのヘッドレス
ト部30の構成部材である表皮カバー36及びベースプ
レート32を取り外し、前後2つのヘッドレストフレー
ム46内に挿通させて細長い搭載物を配置することも可
能である。
【0065】その際、前後一方若しくは双方の車両用シ
ートSの背もたれ部20の構成部材を取り外して、ヘッ
ドレストフレーム46を図5に示すように反対に取付け
直した状態として、前後2つのヘッドレストフレーム4
6内に挿通させて細長い搭載物を配置しても良い。
【0066】このように、本例の車両用シートでは、着
座部10,背もたれ部20,ヘッドレスト部30の構成
部材等が脱着可能であるので、車両フロアが狭い場合で
あっても、荷物の搭載スペースを十分に確保することが
できる。その際、前記構成部材の脱着が容易、且つ軽量
であるので、搭載スペースを確保する手間が掛からず好
適である。また、当該搭載物をフレームに固定すること
ができ、安定した状態で搭載物を運搬することが可能と
なる。
【0067】次に、図9に基づき、車両用シートSの着
座時の状況について説明する。以下は、着座部10につ
いて説明するが、背もたれ部20においても同様であ
る。
【0068】図9(A)に示すように、スプリングプレ
ート14は、ブロック13上に載置され、さらに、表皮
カバー16によって覆われている。したがって、スプリ
ングプレート14と、ベースプレート12は、ブロック
13の高さ分だけ離間した構成となっている。
【0069】そして、左右ブロック13上に載置された
スプリングプレート14は、弾性を有する板状発泡体で
ある。したがって、上記のような構成となっている車両
用シートSに着座者が着座すると、図9(B)に示すよ
うに、左右ブロック13間のスプリングプレート14は
撓んで沈み込む。
【0070】このとき、着座者の臀部等に対してスプリ
ングプレート14の板ばね効果による所定の反撥弾性
力、及びスプリングプレート14自体の弾性力が加わ
り、着座者に良好な着座感を与える。
【0071】なお、着座時、スプリングプレート14が
沈み込むことにより、ブロック13にはスプリングプレ
ート14との間に、横方向内向きの摩擦力が加わる。こ
の摩擦力は、ブロック13をベースプレート12から引
き抜く方向の力となる。
【0072】したがって、ブロック13が引き抜かれて
しまうのを防止するため、ブロック13はある程度横方
向に幅を有するようにするか、スプリングプレート14
との接触部分に滑りを良くするためのフィルム等を貼着
することが望ましい。
【0073】また、車両用シートSの利用者の体格に応
じて、高さの異なるブロック13を適宜選択することに
より、個人毎に良好な着座感を得ることが可能となる。
ブロック13は、ベースプレート12に簡単に脱着する
ことができるので、個人毎の調整を容易に行うことがで
きる。
【0074】また、スプリングプレート14は、表面側
に横方向の複数の溝が形成されているので、表皮カバー
16に通気性があるファブリック等を使用している場合
には、適度な通気性を得ることができる。したがって、
利用者と車両用シートSとの接触部分に利用者からの体
温がこもることがなく、長時間着座した場合であって
も、着座者に不快感を与えることがなく好適である。
【0075】さらに、スプリングプレート14は、断熱
性を有する発泡体で形成されているので、たとえ表皮カ
バー16が通気性の良い材質でできている場合であって
も、利用者に不快感を与えることがなく好適である。
【0076】また、着座時に、スプリングプレート14
を沈み込み易くするため、ベースプレート12に通気孔
を設けても良い。このようにすることにより、適度な沈
み込み感を得ることができると共に、着座時に空気が抜
ける際の騒音を防止することができる。
【0077】以上のように、車両用シートSは、着座時
のクッション性を確保するために、スプリングプレート
14,24をそれぞれブロック13,14上に載置する
構成とし、スプリングプレート14,24の板ばね効果
を利用している。
【0078】このため、クッション材を別途設ける必要
がなく、車両用シートSの軽量化を図ることができると
共に、車両用シートS自体をコンパクトにすることが可
能となる。それと共に、発泡体としてビーズ発泡体を用
いると、衝撃吸収性を向上させることができる
【0079】なお、本例のヘッドレスト部30は、ベー
スプレート32及び表皮カバー36から構成されている
が、着座部10及び背もたれ部20と同様に、ベースプ
レート32、表皮カバー36に加え、両者間にスプリン
グプレートを配した構成としても良い。
【0080】この場合、ベースプレート32にブロック
を配設することにより、ヘッドレスト部30において
も、適度なクッション性が得られるので好適である。
【0081】また、本例では、スプリングプレート1
4,24を直接、表皮カバー16,26で覆う構成とな
っているが、これらの間に、別途クッションプレートを
設けてもよい。この場合、さらにクッション性が高まる
ので、着座感の向上を図ることができる。
【0082】また、本例では、ベースプレート12,2
2にブロック13,23を設けているが、ブロック1
3,23をベースプレート12,22に設ける替わり
に、スプリングプレート14,24の裏面に設けても良
い。
【0083】また、本例のベースプレート12,22
は、発泡体で形成されているが、これに限らず、硬質樹
脂板等で形成することが可能である。
【0084】また、本例の車両用シートSは、着座部1
0と、背もたれ部20と、ヘッドレスト部30と、を備
えているが、着座部10のみ、又は着座部10と背もた
れ部20のみを備える構成であっても良い。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明の車両用シートに
よれば、金属製のフレームにベースプレート、スプリン
グプレートが載置され、これらを表皮カバーで上部から
覆う構成としたので、車両用シートの構成部材の脱着が
容易となる。
【0086】また、着座部を跳ね上げ可能としたので、
荷物搭載時に、着座部を跳ね上げることにより当該部位
に背の高い搭載物を配置することができる。さらに、車
両用シートの構成部材であるベースプレート,スプリン
グプレート,表皮カバーをフレームから脱着することに
より、フレーム内を挿通させる状態で搭載物を配置する
ことができ、車両フロアが狭い場合であっても、搭載ス
ペースを確保することができる。
【0087】さらに、車両用シートのクッション効果
は、クッション材を使用する替わりに、複数のブロック
上に載置されたスプリングプレートの板ばね効果を利用
しているので、車両用シートの軽量化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの前方斜視図であ
る。
【図2】車両用シートの後方斜視図である。
【図3】フレームの斜視図である。
【図4】車両用シートの着座部を跳ね上げた状態の斜視
図である。
【図5】フレームの説明図である。
【図6】ベースプレートの説明図である。
【図7】スプリングプレートの説明図である。
【図8】表皮カバーの説明図である。
【図9】着座部の断面図である。
【符号の説明】
10 着座部、 12,22,32 ベースプレート、
12a 取付用溝、12b,22b 段部、 13,
23 ブロック、 13a 取付用突起、14,24
スプリングプレート、 16,26,36 表皮カバ
ー、 16a,26a 取付用リング、 16b,26
b 被覆部、 20 背もたれ部、30 ヘッドレスト
部、 32a 取付用孔、 40 フレーム、 42
着座フレーム、 42a,44a 取付用突起、 43
取付支軸、 44 背もたれフレーム、 44b ヘ
ッドレストフレーム取付部、 46 ヘッドレストフレ
ーム、 48 サイドフレーム、 48a サイドカバ
ー、 49a リクライニングストラップ、 49b
フレーム支持板、 49c スライドレバー、49e
係止部、 S 車両用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 貴子 栃木県塩谷郡高根沢町太田118番地1 テ イ・エス テック株式会社内 Fターム(参考) 3B087 CA19 DB04 DC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠状のフレームと、該フレームに着脱可
    能に取り付けられたプレート部と、該プレート部を覆う
    と共に前記フレームに着脱可能に取り付けられた表皮カ
    バーと、を備える着座部を有することを特徴とする車両
    用シート。
  2. 【請求項2】 着座部と、背もたれ部とを有する車両用
    シートにおいて、 前記着座部及び背もたれ部は、枠状のフレームと、該フ
    レームに着脱可能に取り付けられたプレート部と、該プ
    レート部を覆うと共に前記フレームに着脱可能に取り付
    けられた表皮カバーと、を備えることを特徴とする車両
    用シート。
  3. 【請求項3】 前記車両用シートは、前記背もたれ部の
    上部に位置するヘッドレスト部を有し、 該ヘッドレスト部は、枠状のフレームと、該フレームに
    着脱可能に取り付けられたプレート部と、を備え、 前記ヘッドレスト部のフレームは、前記背もたれ部のフ
    レームに配設された取付部に着脱可能に取り付けられる
    と共に、前記ヘッドレスト部のフレームは、前記ヘッド
    レスト部のフレームの略全体が前記背もたれ部のフレー
    ムに囲まれた範囲内に位置するように前記取付部に取り
    付け可能であることを特徴とする請求項2記載の車両用
    シート。
  4. 【請求項4】 前記着座部は、跳ね上げ可能であること
    を特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の車両用シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記プレート部は、PP(ポリプロピレ
    ン)ビーズ発泡体、PE(ポリエチレン)ビーズ発泡
    体、PP発泡体、PE発泡体、AS樹脂(アクリロニト
    リル/スチレン樹脂)発泡体、EVA(エチレン酢酸ビ
    ニル共重合樹脂)及びウレタンフォーム材のいずれか又
    は組合せで形成されていることを特徴とする請求項1乃
    至3いずれか記載の車両用シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543000A (ja) * 2006-07-10 2009-12-03 タカタ・ペトリ アーゲー エネルギー吸収装置
WO2010125984A1 (ja) * 2009-04-30 2010-11-04 株式会社ブリヂストン シートパッド
JP2017030622A (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 テイ・エス テック株式会社 中折れシートバック

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