JP2003326320A - 金属板の曲げ加工方法 - Google Patents

金属板の曲げ加工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板の一部に曲げ部を形成するものにおい
て、プレス加工により、割れ、めくれ、くびれが発生す
ることなく、大きな曲げ加工が行えるようにする。 【解決手段】 金属板の少なくとも一部をプレス加工に
より折り曲げて曲げ部を形成する金属板の曲げ加工方法
において、曲げ部の少なくとも一部に湾曲部を形成する
予備曲げ工程と、前記湾曲部の少なくとも一部を潰して
板厚を減少させつつ湾曲部の先部を最終曲げ位置に達し
ない途中位置まで起こす潰し工程と、湾曲部の先部を最
終曲げ位置まで起こす曲げ工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板の曲げ加工方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の排気管、例えば図9に
示すような排気マニホールド101には、その周辺部品
の熱害対策としてヒート・インシュレータ(遮熱板)1
02が設けられるが、この排気マニホールド101とヒ
ート・インシュレータ102の取付構造として、従来、
次のような技術のものがある。
【0003】先ず、第1の従来の技術として、図9に示
すように、ヘッド側フランジ103に、ナット104を
有するブラケット105を別部品として立設し、出口側
フランジ106に、ナット107を有するブラケット1
08を別部品として立設し、ヒート・インシュレータ1
02を前記各ナット104,107にボルト締めして両
フランジ103,106に取り付けるようにした技術
が、例えば実開平4−95617号公報に開示されてい
る。
【0004】また、第2の従来の技術として、前記出口
側フランジ106とブラケット108を一体成形するも
のとして、図10に示すように、フランジ206とブラ
ケット208を熱間鍛造により一体成形した後にブラケ
ット208部に雌ねじ207を刻設し、該フランジ20
6を貫通穴209等によって前記排気マニホールド10
1に取り付け、ブラケット208に前記ヒート・インシ
ュレータ102を、雌ねじ207を用いてボルトで締着
するようにする。
【0005】更に、第3の従来の技術として、内燃機関
と排気マニホールドをスティ等により強固に締結したい
場合、図11に示すように、金属板からなるフランジ3
06の一部にブラケット予定部を設け、これをプレス加
工により図11に示すように折曲してブラケット308
を一体的に形成し、該ブラケット308に雌ねじ307
を刻設し、該ブラケット308に前記のようにヒート・
インシュレータ102やスティ等を締着するようにす
る。特に、ブラケット自体の強度、およびブラケットと
フランジの一体的強度が要求される場合、本技術が採用
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記第1の従来の技術
におけるフランジ106とブラケット108において
は、これらを別部品で形成した後に相互に組み付ける必
要があることから、両部品の加工によるコストと組み付
けによるコストがかかり、製品コストが嵩む問題があ
る。
【0007】また、前記第2の従来の技術においては、
前記第1の従来の技術と比較してコスト低減を図ること
ができるが、熱間鍛造であることから、前記第3の従来
の技術のようなプレス成形に比べてはコスト高になる問
題がある。
【0008】更に、前記第3の従来の技術においては、
図11(a)に示すブラケット座面308aにおける必
要な平面範囲L1をできる限り広く確保するためには、
フランジ306からブラケット308を折曲する際に、
曲がり部310を最小曲げRで曲げることが必要とな
る。このように最小曲げRとすると、それによって、曲
がり部310の外側曲部R1は材料の伸びが大きく(厳
しく)なり、曲がり部310に割れが発生しやすくな
る。更に、図11(b)に示すようにブラケット308
の両側における外側部に、そのブラケット308の一般
部よりくびれ量L2の大きいくびれ部308bが発生し
たり、また、図11(c)に示すような大きなめくれ部
308cが発生し、必要な締結座面を確保できなかった
り、応力集中部位を形成してしまう等の問題がある。
【0009】そこで本発明は、前記の各問題点を解決す
る金属板の曲げ加工方法を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、金属板の少なくと
も一部をプレス加工により折り曲げて曲げ部を形成する
金属板の曲げ加工方法において、曲げ部の少なくとも一
部に湾曲部を形成する予備曲げ工程と、前記湾曲部の少
なくとも一部を潰して板厚を減少させつつ湾曲部の先部
を最終曲げ位置に達しない途中位置まで起こす潰し工程
と、湾曲部の先部を最終曲げ位置まで起こす曲げ工程と
からなることを特徴とする金属板の曲げ加工方法であ
る。
【0011】本発明においては、予備曲げ工程により、
湾曲部の先部が、最終曲げ位置まで達しない途中位置ま
で起こされる(曲げられる)ため、最終曲げ位置、例え
ば略直角まで起こす場合に比べ、この曲がり部における
板外側での伸びが少ない。そのため、この予備曲げ工程
時において曲がり部での割れ、めくれ、くびれなどの発
生がない。
【0012】更に、前記予備曲げ工程後における潰し工
程により、曲がり部へ肉(材料)が流されて補充される
ため、最終曲げ工程における曲がり部での肉(材料)の
伸び量が実質的に抑えられ、最終曲げ工程における曲が
り部の割れの発生がなく、めくれ、くびれなどの発生を
問題ないレベルに抑制できる。
【0013】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記曲げ工程として、湾曲部の先部を扱
きながら行うことを特徴とする金属板の曲げ加工方法で
ある。
【0014】本発明においては、湾曲部の先部を扱いて
曲げることにより、この曲げ部の面を高精度の平面にす
ることができる。
【0015】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は第2の発明において、前記曲げ工程として、最終曲げ
形状における曲がり部の内側の曲げ半径を、板厚よりも
小さくすることを特徴とする金属板の曲げ加工方法であ
る。
【0016】本発明においては、曲げ部のストレート長
を長くとることができ、この曲げ部に取付座面を広く確
保できる。
【0017】請求項4記載の第4の発明は、前記第1又
は第2又は第3の発明において、前記の曲げ工程とし
て、曲げ部を略直角に曲げた後に、更に鋭角に曲げる工
程を有することを特徴とする金属板の曲げ加工方法であ
る。
【0018】本発明においては、鋭角状に曲がる曲げ部
を要求される場合にも対応でき、設計の自由度が向上す
る。
【0019】請求項5記載の第5の発明は、前記第1乃
至第4のいずれかに記載の発明において、前記曲げ部が
フランジのブラケットであることを特徴とする金属板の
曲げ加工方法である。
【0020】本発明においては、ブラケットを有するフ
ランジを前記第1乃至第5のいずれかの発明によって金
属板から一体成形でき、また、前記第1乃至第4の発明
と同様の作用、効果を発揮できる。
【0021】すなわち、金属板の少なくとも一部をプレ
ス加工により折り曲げてブラケットを形成するフランジ
の加工方法において、前記ブラケットの予定部となる曲
げ部の少なくとも一部に湾曲部を形成する予備曲げ工程
と、前記湾曲部の少なくとも一部を潰して板厚を減少さ
せつつ湾曲部の先部を最終曲げ位置に達しない途中位置
まで起こす潰し工程と、湾曲部の先部を最終曲げ位置ま
で起こす曲げ工程とからなることを特徴とするフランジ
の加工方法をも提供できる。
【0022】更に、前記曲げ工程として、湾曲部の先部
を扱きながら行うことを特徴とするフランジの加工方法
も提供できる。
【0023】更に、前記曲げ工程として、最終曲げ形状
における曲がり部の内側の曲げ半径を、板厚よりも小さ
くすることを特徴とするフランジの加工方法も提供でき
る。
【0024】更に、前記の曲げ工程として、曲げ部を略
直角に曲げた後に、更に鋭角に曲げる工程を有すること
を特徴とするフランジの加工方法も提供できる。
【0025】更に、金属板のフランジであって、その少
なくとも一部にプレス加工により折り曲げて形成された
ブラケットを有するフランジにおいて、金属板における
ブラケットの予定部を湾曲状に折曲し、この湾曲部の少
なくとも一部を潰して板厚を減少させつつ湾曲部の先部
を最終曲げ位置に達しない途中位置まで起こし、その
後、湾曲部の先部を最終曲げ位置まで曲げ起こしてブラ
ケットを形成したことを特徴とするフランジをも提供で
きる。
【0026】更に、前記ブラケットが、その曲げ起こし
時に扱かれて形成されていることを特徴とするフランジ
をも提供できる。
【0027】更に、前記ブラケットの最終曲げ形状にお
ける曲がり部の内側の曲げ半径を、板厚よりも小さくし
たことを特徴とするフランジをも提供できる。
【0028】更に、前記ブラケットをフランジに対して
鋭角に曲げたフランジをも提供できる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
1乃至図8に示す実施例に基づいて説明する。
【0030】図1乃至図7は本発明の金属板の曲げ加工
方法をフランジに適用した第1実施例を示すもので、図
1はブラケットを有するフランジの成形品を示し、図2
乃至図7はその加工工程を示す。
【0031】加工工程の第1工程として先ず図2に示す
ように、鉄又はステンレス製等の金属製で、その板厚が
例えば9mmの金属板1を用意し、これを、フランジ部
を形成するためのフランジ予定部2aと、ブラケット部
を形成するための曲げ予定部3aの外形状を見込んだ所
望の形状に外抜きしてフランジ部2と曲げ部3を形成す
る。4はその外抜き部を示す。また、本実施例のフラン
ジは、前記図9に示す排気マニホールドの出口側フラン
ジとして使用する例であることから、フランジ予定部2
aの中央に、排気マニホールドを接続するための貫通穴
5を外抜きして形成している。6はその外抜き部を示
す。なお、図の例では、前記フランジ部2と曲げ部3の
外形は、前記貫通穴5を中心とする点対称に形成されて
いるが、必ずしも点対称でなくてもよい。
【0032】本発明により形成されるフランジは前記排
気マニホールドに適用するものに限るものではなく、そ
の他のフランジに適用できるものであり、そのため、前
記フランジ部2の外形、曲げ部3の外形、すなわち、突
出長L3及び幅L4、貫通穴5の形状は図2の形状に限
るものではなく、任意である。また、前記貫通穴5が無
いものでもよい。
【0033】また、前記の外抜き方法は、例えばプレス
加工で行うが、プレス加工以外の方法でもよく、その方
法は特に限定しない。
【0034】また、フランジ部2と曲げ部3との境界部
7は曲面で形成されているが、その曲面7の半径R2
は、できる限り小さくする。これは、この半径R2が大
きいと、後工程における曲げの際に、この境界部7にお
ける金属板1の側面のねじれが大きくなり、前記図11
に示したくびれやめくれ等が発生しやすくなるからであ
る。
【0035】次に前記のように外抜きされたフランジ部
2より突出した曲げ部3を、図3に示すように予備曲げ
する。
【0036】この予備曲げ工程に使用する型は、図3に
示すように、断面円弧状の凸部8aを有する第1型8
と、断面円弧状の凹部9aを有する第2型9を対向して
配置し、これら両型8,9間に前記曲げ部3を介在して
プレス加工するようになっている。また、前記の凸部8
aの頂部と凹部9aの底部は、加工すべき前記曲げ部3
の幅L4方向の全長にわたるように形成されている。
【0037】そして、曲げ部3を、これを立設(立起
し)したい側に凸部8aが位置し、かつ、凸部8aと凹
部9aが曲げ部3の曲がり部3bに位置するようにし
て、凸部8aと凹部9a間に配置する。
【0038】次に、両型8,9を相対的に近づけるプレ
ス加工を行い、曲げ部3の曲がり部3bを曲げる。この
加工により図3に示すAの範囲が湾曲され、該湾曲部A
の形状は、曲がり部3bにおける凸側面3cがフランジ
部2の一般面2bから突出し、また、曲がり部3bより
も先部3dがストレート状態で凸部8a側へ起き上がっ
た形状になる。この起き上がり角度θ1は90°よりも
小さい。この起き上がり位置を初期位置Bとする。この
とき、前記凸側面3c側の材料が矢印のように伸びる
が、この伸び量は、曲げ部3の起き上がり量が、前記従
来のように略直角に曲がる場合に比べて少ない。そのた
め、この予備曲げ工程において、曲がり部3bに前記従
来のような割れ、めくれ、くびれは発生しない。
【0039】前記の予備曲げ工程が終了した後に、図4
及び図5に示す潰し工程に移る。
【0040】この潰し工程に使用する型は、前記曲げ部
3の起き上がった側に配置されるとともに、曲がり部3
bと、これよりも内側の面に当接する加圧面10aを有
し、かつ、該加圧面10aの外側部に曲面10bを有す
る第3型10と、該第3型10と対向する側に配置さ
れ、前記曲げ部3における曲がり部3bと該部3bより
内側の面に当接する潰し面11aを有する第4型11と
からなる。なお、曲げ部3の基部には、図4に示すよう
にシール材(ガスケット)を嵌合するための凹部12が
形成されているため、前記第4型11には凹部12が嵌
合する突部13が形成されている。この突部13は潰し
工程時における係止部13となり、前記潰し面11aの
奥部に位置する。
【0041】なお、図4及び図5において、14は次工
程で使用する第5型であり、前記第4型11の端面11
bに矢印方向へ摺動可能に配置されている。
【0042】また、前記第3型10の端面10cと第4
型11の端面11bとの距離Dは、曲げ部3における先
部3dの板厚と略同等に設定されている。
【0043】そして、潰し加工時には、第3型10と第
4型11間にフランジ部2の一般部と曲げ部3、すなわ
ち前記湾曲部Aの一部を図4に示すようにセットする。
【0044】次に、図5に示すように、前記第3型10
と第4型11を相対的に近づけるプレス加工を行い、湾
曲部Aを加圧する。このプレス加工により、前記図4に
示す曲がり部3bが第4型11の潰し面11aによって
第3型10側へ押されて湾曲部Aの先部3dが最終曲げ
形状まで至らない途中位置C(途中の角度θ2)まで起
こされる。
【0045】また、このとき、第3型10の加圧面10
aと第4型11の潰し面11aとで、曲げ部3における
曲がり部3b付近から内側の部分を、板厚が1mm程度
減少するように潰す。図5においてEは潰し(減肉)量
を示す。この潰しにより減肉分の肉(材料)は図5の矢
印F方向、すなわち、曲げ部3の先端方向に流れるよう
に移動する。特に、図のように係止部13を形成し、該
係止部13に曲げ部3の凹部12を嵌合することによ
り、曲げ部3における外側の肉が先部3dと反対方向へ
流れることを抑制し、曲がり部3bへの肉の流れ(移
動)を良くする。このような肉の流れにより、板外側に
発生する材料の伸びに対して材料を補充する格好とな
る。
【0046】前記の潰し工程後に図6に示すような曲げ
工程に移る。
【0047】前記のように第3型10と第4型11とが
フランジ部2と前記の潰し部を挟持した図5の状態で、
第5型14が第3型10方向へ移動するように、第3型
10及び第4型11と第5型14とを相対的に移動させ
るプレス加工を行う。これにより、湾曲部Aの先部3d
が第5型14によって図6に示すように最終曲げ形状に
折曲される。図6の例では先部3dの最終曲げ形状位置
Gが、フランジ部2の一般面2bに対して略90°の角
度になっている。
【0048】この曲げ工程において曲がり部3bが略直
角に曲げられてもその曲がり部3bには割れの発生がな
く、めくれ、くびれなどを問題ないレベルに抑制でき
る。これは、前記図3に示す予備曲げ工程において、曲
がり部3bの板外側の伸びを割れなどが発生しない量に
抑えて曲がり部3bを予備曲げし、また、潰し工程にお
いて、曲がり部3bへ肉移動をして伸びに対する肉の補
充をし、その後の最終曲げ工程を行うため、この最終曲
げ工程での板外側の肉の実質的な伸びが少なくなるから
である。
【0049】なお、図4に示す前記第3型10と第5型
14との間の距離Dは、材料板厚(本実施例では9m
m)と同寸法(9mm)としてもよいが、材料板厚(9
mm)よりも小さい距離(例えば8mm)として、第5
型14によって曲げ部3のストレート部3eを扱いても
よい。このように扱くことにより、図7に示す製品状態
の曲げ部3におけるストレート部3eの面(取付面)を
高精度の平面にすることができる。
【0050】また、前記のように、曲がり部3bの割れ
などの発生を抑制できるため、図7に示す曲がり部3b
における板内側曲面部3fの曲げ半径R3を板厚tより
も小さくすることができる。そのため、この曲げ半径R
3を板厚よりも小さく、例えば板厚が9mmの場合は5
mmにすることにより、平面度必要範囲、すなわち、取
付座面となる前記ストレート部3eを広く確保すること
ができる。
【0051】前記の最終曲げ工程により、図7に示すよ
うに、フランジ部2とブラケット部(曲げ部)3が一体
となったフランジが成形される。
【0052】前記の最終曲げ工程後、フランジを型から
取り出し、そのブラケット部3に図7に示すように雌ね
じ15を刻設してブラケット付フランジとしての製品と
する。この雌ねじ15の形成工程は一番最後の工程とす
る。これは雌ねじ15の形成を予備曲げ工程から最終曲
げ工程の途中で行うと、前記の曲げ変形により雌ねじ孔
が変形するからである。
【0053】前記のようにして形成されたブラケット付
フランジの製品を図1に示す。
【0054】図8は第2実施例を示す。
【0055】この第2実施例は、前記第1実施例におけ
る図6に示す曲げ工程の次に、図8に示す第6型16と
第7型17とにより、前記先部3dを、フランジ部2の
一般部2bに対して鋭角に曲げるようにしたものであ
る。
【0056】この第2実施例における第6型16には、
テーパ型面16aと、ストッパ面16bが形成されてお
り、両型16,17間に前記の曲げ工程により起立した
曲げ部3を介在し、両型16,17を相対的に近づける
プレス加工を行うことにより、起立した曲げ部3の先端
がテーパ面16aによって内側(矢印G方向)へ押さ
れ、曲げ部3が図8の鎖線のようにフランジ部2の一般
面2bに対して鋭角θ3に折曲される。また、この曲げ
加工中において、ストッパ面16bにより曲げ部3の先
端面が曲がり部3b方向(矢印H方向)へ押圧される。
この押圧により、先部3dの肉(材料)が曲がり部3b
における板外側に送られ、板外側の伸びによる割れなど
が防止される。
【0057】なお、前記両実施例は、曲げ部3を平板状
態に曲げ起こしたが、前記とは別の型を用いて、曲げ部
3を3次元的に曲げ起こしてもよい。
【0058】また、前記実施例は排気マニホールドとヒ
ート・インシュレータやスティ等とを連結するフランジ
に本発明を適用した例であるが、本発明はこのようなフ
ランジおよびその加工方法に限るものではなく、その
他、金属板を折曲して形成する種々な用途のフランジお
よびその加工方法に適用できるものであり、更には、フ
ランジの加工方法に限らず、一般の金属板の曲げ加工方
法にも適用できるものである。
【0059】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1乃至4
に記載の金属板の曲げ加工方法によれば、曲げ部を別部
品とするものや熱間鍛造により成形するものに比べてコ
ストが低いプレス加工により、割れの発生がなく、めく
れ、くびれを問題ないレベルに抑えて大きな曲げ加工を
行うことができる。
【0060】更に、請求項2記載の発明によれば、曲げ
部に高精度の平面を確保できる。
【0061】更に、請求項3記載の発明によれば、曲げ
部におけるストレート部を長く確保でき、曲げ部におけ
る必要な平面を広く確保できる。
【0062】更に、請求項4記載の発明によれば、曲げ
部の設計自由度が向上する。
【0063】また、請求項5に記載の発明によれば、フ
ランジの成形において前記と同様の効果が得られ、ブラ
ケットの取付面の平面度が高く、ブラケットの取付面が
広く、更にはブラケットが鋭角状に曲がったフランジが
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られたブラケット付フランジの
斜視図。
【図2】本発明をブラケット付フランジの加工に適用し
た実施例の加工工程における金属板から外抜きする工程
を示す図。
【図3】図2により形成された曲げ部の予備曲げ工程を
示す図。
【図4】図3の工程後の曲げ部を潰し工程用の型にセッ
トした図。
【図5】図3の状態からの潰し工程を示す図。
【図6】図5の工程後の曲げ工程を示す図。
【図7】図5の工程により形成された製品の要部拡大断
面図。
【図8】図6の工程後に曲げ部を鋭角に曲げる第2実施
例を示す図。
【図9】排気マニホールドとヒート・インシュレータと
を連結する第1の従来のフランジを示す図。
【図10】第2の従来の技術を示すもので、熱間鍛造に
より成形されたフランジを示す斜視図。
【図11】第3の従来の技術であるプレス加工により成
形されたフランジを示すもので、(a)は要部の側断面
図、(b)はくびれを示す正面図、(c)はめくれを示
す斜視図。
【符号の説明】
1 金属板 2 フランジ部 3 曲げ部 3b 曲がり部 3d 先部 3f 内側の曲面部 8,9 湾曲部を形成する型 10,11 潰し工程の型 14 曲げ工程の型 16 鋭角に曲げる型 A 湾曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 哲也 愛知県西加茂郡三好町大字三好字八和田山 5番地35 株式会社三五八和田山工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の少なくとも一部をプレス加工に
    より折り曲げて曲げ部を形成する金属板の曲げ加工方法
    において、 曲げ部の少なくとも一部に湾曲部を形成する予備曲げ工
    程と、前記湾曲部の少なくとも一部を潰して板厚を減少
    させつつ湾曲部の先部を最終曲げ位置に達しない途中位
    置まで起こす潰し工程と、湾曲部の先部を最終曲げ位置
    まで起こす曲げ工程とからなることを特徴とする金属板
    の曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記曲げ工程として、湾曲部の先部を扱
    きながら行うことを特徴とする請求項1記載の金属板の
    曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記曲げ工程として、最終曲げ形状にお
    ける曲がり部の内側の曲げ半径を、板厚よりも小さくす
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の金属板の曲げ
    加工方法。
  4. 【請求項4】 前記の曲げ工程として、曲げ部を略直角
    に曲げた後に、更に鋭角に曲げる工程を有することを特
    徴とする請求項1又は2又は3記載の金属板の曲げ加工
    方法。
  5. 【請求項5】 前記曲げ部がフランジのブラケットであ
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    金属板の曲げ加工方法。
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