JP2003325262A - 昇降式座椅子 - Google Patents

昇降式座椅子

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JP2003325262A
JP2003325262A JP2002138788A JP2002138788A JP2003325262A JP 2003325262 A JP2003325262 A JP 2003325262A JP 2002138788 A JP2002138788 A JP 2002138788A JP 2002138788 A JP2002138788 A JP 2002138788A JP 2003325262 A JP2003325262 A JP 2003325262A
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frame
seat
angle
ratchet gear
occlusal
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JP2002138788A
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Naonobu Yamashita
直伸 山下
Yoshihiro Watabe
▲吉▼博 渡部
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Koyo Giken KK
Original Assignee
Koyo Giken KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動モータや油圧アクチュエータ等の駆動手段
を用いて座部の高さを調整する昇降式座椅子が提供され
ているが、構造が複雑となって高価になるうえ、スペー
スを広くとってしまう。 【解決手段】ベースフレーム構造体12と座部フレーム
構造体19とを各構造体12,19に対してそれぞれ回
り対偶をなす一対の連結フレーム構造体35で連結する
ことで、並行リンク機構7を構成する。ベースフレーム
構造体12と連結フレーム構造体35とを回動可能に連
結する枢軸10にラチェットギヤ式の角度調整具11を
設ける。角度調整具11の角度調整により座部の高さを
容易に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は座部を昇降させるこ
とのできる昇降式座椅子に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、例えば電動モータや油圧アクチュエータ等の駆動手
段を用いて座部の高さを調整する昇降式座椅子が提供さ
れているが(例えば特開2001−57919号公報及
び特開平11−318625号公報参照)、構造が複雑
となって高価になるうえに、スペースを多くとってしま
うという問題がある。本発明は上記課題に鑑みてなされ
たものであり、小型且つ安価で省スペースを図ることの
できる昇降式座椅子を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、床面等の載置面に載置され
るベースと座部との間に介在し座部を載置面に対して平
行移動させることのできる並行リンク機構を備え、この
並行リンク機構の少なくとも一つの枢軸に、該枢軸を介
して回動自在に連結される第1及び第2のフレームのな
す角度を調整するためのラチェットギヤ式の角度調整具
が設けられることを特徴とするものである。本発明によ
れば、平行リンク機構の枢軸にラチェットギヤ式の角度
調整具をレイアウトする簡単な構造にて、スペースをと
ることなくコスト安価な昇降式座椅子を実現することが
できる。
【0004】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、上記角度調整具は、第1のフレームに設けられるラ
チェットギヤと、第2のフレームに設けられラチェット
ギヤにかみ合わされる咬合位置とラチェットギヤから離
脱する離脱位置との間に変位可能な咬合部材と、この咬
合部材のラチェットギヤへの咬合及び離脱を制御する咬
合制御手段とを含むことを特徴とするものである。本発
明では、咬合制御手段によって咬合部材をラチェットギ
ヤに咬合させたり咬合を解除させることで並行リンク機
構の動作を簡単に制御することができる。咬合制御手段
としては、咬合部材としての例えば爪片を咬合位置に付
勢する付勢部材に、爪片のラチェットギヤへの咬合を規
制したり許容したりするべく枢軸に設けられる爪制御板
を組み合わせて用いることができる。また、解除操作部
材の操作により付勢部材に抗して爪片を咬合位置から離
脱位置に移動させるようにしても良い。
【0005】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記並行リンク機構は、ベースフレームと、座
部フレームと、一対の連結フレームとを含み、各連結フ
レームの対向端部がベースフレーム及び座部フレームに
それぞれ対応する枢軸を介して回動自在に連結され、上
記座部フレームと各連結フレームとを連結する枢軸にそ
れぞれ上記角度調整具が設けられることを特徴とするも
のである。本発明の座部の高さ調整に用いる角度調整具
として、座椅子の背もたれの角度調整に用いられる角度
調整具との間で部品の共通化を図ることが可能となり、
量産効果により製造コストを安くすることが可能とな
る。
【0006】請求項4記載の発明は、請求項3におい
て、上記咬合制御手段は、座部フレームに対して展開状
態にある連結フレームが折り畳み方向へ回動されて第1
の角度に達するときに咬合部材のラチェットギヤへの咬
合を規制するための規制部と、第1の角度に達した連結
フレームが展開方向に回動されて第2の角度に達すると
きに咬合部材のラチェットギヤへの咬合を許容するため
の許容部とを含むことを特徴とするものである。
【0007】本発明によれば、展開状態にある連結フレ
ームを折り畳み方向へ起こしていくと、咬合部材がラチ
ェットギヤの歯に順次にかみ合い、座部の高さが段階的
に調整される。そして連結フレームが第1の角度に達す
ると、咬合部材のラチェットギヤに対する咬合が解除さ
れることで、並行リンク機構がフリーとなる。そこで、
連結フレームを展開方向へ倒していき、第2の角度に達
すると、咬合部材のラチェットギヤに対する咬合が許容
される初期の状態にリセットすることができる。
【0008】請求項5記載の発明は、請求項4におい
て、折り畳み方向へ回動された連結フレームが第1の角
度に達して咬合部材のラチェットギヤへの咬合が規制さ
れるときに、連結フレームの折り畳み方向への回動を阻
止する阻止手段を備えることを特徴とするものである。
本発明では、角度調整具が並行リンク機構をフリーにす
る状態で、連結フレームが折り畳まれる側へ移動して座
部が不用意な挙動をすることを防止できる。
【0009】請求項6記載の発明は、請求項5おいて、
折り畳み方向へ回動された連結フレームが第1の角度に
達する直前に連結フレームの折り畳み方向への回動を解
除可能にロックするロック手段と、ロック手段によるロ
ックを解除するための解除操作部材とをさらに備えるこ
とを特徴とするものである。本発明では、角度調整具が
並行リンク機構をフリーにしてしまう前に、ロック手段
によって並行リンク機構の自由度を断つことができ、座
部の昇降を止めることができる。次いで、ユーザが解除
操作部材を操作してロックを解除した後、連結フレーム
を第1の角度まで折り畳み方向へ回動させて並行リンク
機構を完全にフリーにし、この状態で、連結フレームを
展開方向へ回動させることが可能となる。
【0010】請求項7記載の発明は、請求項6におい
て、上記阻止手段は相対摺動自在に嵌合する第1及び第
2の部材を含む伸縮部材と、この伸縮部材の所定長さを
超える短縮を規制するストッパとを含み、第1及び第2
の部材はそれぞれ対応するベースフレーム及び座部フレ
ームに対して回り対偶をなして連結され、ロック手段は
伸縮部材の短縮を規制可能なロック位置と該ロック位置
から退避するロック解除位置との間に変位可能であるこ
とを特徴とするものである。本発明では、阻止手段とし
ての伸縮部材にロック手段を組み合わせてあるので、構
造を簡素化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添
付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の
形態の昇降式座椅子の概略斜視図である。図1を参照し
て、本昇降式座椅子1は、床面等の載置面2に載置され
るベース3と、ベース3に対して高さ調整可能な座部4
と、角度調整可能な背もたれ5と、座部4の両側部から
立ち上がる一対のひじ掛け部6とを備える。
【0012】ベース3と座部4との間には、座部4を載
置面2に対して平行移動させることのできる、図2
(a)及び(b)に示すような並行リンク機構7が介在
している。再び図1を参照して、8は並行リンク機構7
の動作を邪魔しないように並行リンク機構7の周囲を覆
うカバーである。9は並行リンク機構7のロックを解除
するための解除操作部材としての解除操作レバーであ
る。図2(a)及び(b)を参照して、本実施の形態の
特徴とするところは、並行リンク機構7の所定の枢軸1
0にラチェットギヤ式の角度調整具11をレイアウトす
る簡単な構造にて、スペースをとることなくコスト安価
な昇降式座椅子1を実現する点にある。平行リンク機構
7は、ベース3に内装されるベースフレーム構造体12
と座部4に内装される座部フレーム構造体19とを一対
の連結フレーム構造体35を介して連結することで構成
される。図2(a)及び(b)において40は並行リン
ク機構7の姿勢変化を拘束するためのロック機構であ
る。
【0013】図3を参照して、ベースフレーム構造体1
2は、四角環状の外枠をなす第1ベースフレーム13
と、第1ベースフレーム13の前後フレーム14,15
間を連結して前後に延びる第2及び第3ベースフレーム
16,17を備えている。第2及び第3ベースフレーム
16,17間は左右に延びる第4ベースフレーム18に
よって連結されている。第1ベースフレーム13は例え
ば丸断面のパイプを用いて構成され、第4ベースフレー
ム18は角断面(乃至丸断面)のパイプを用いて構成さ
れ、第2及び第3フレーム16,17は例えば角断面の
パイプを用いて構成される。各フレーム13,16,1
7,18間の連結部は例えば溶接により固定されてい
る。
【0014】座部フレーム構造体19は、四角環状の外
枠をなす第1座部フレーム20と、第1座部フレーム2
0の左右フレーム21,22間を連結する一対の第2座
部フレーム23とを備える。第1座部フレーム20は、
例えば後方へ開くコの字形形状をなすフレーム24の左
右の後端部を上方を折り曲げて立ち上げ部25とし、こ
の立ち上げ部25間を上向きに開くコの字形をなすフレ
ーム26により連結して構成される。
【0015】第2座部フレーム20の左右のフレーム2
1,22からは、ひじ掛け部6に内装されるひじ掛けフ
レーム27が溶接により固定されている。ひじ掛けフレ
ーム27は前方からみてアングル形状をなす一対のアン
グル部28とこれらのアングル部28を互いに連結する
連結部29とを備える。背もたれフレーム31はコの字
形をなすパイプフレームからなり、その一対の端部32
が、第1座部フレーム20の対応する立ち上げ部25に
ラチェットギヤ式の角度調整具30を介して連結されて
おり、背もたれフレーム31の角度調整が可能となって
いる。
【0016】第1座部フレーム20の左右のフレーム2
1,22には、例えば角パイプからなる前後各一対の回
転支持部33が固定されており、左右方向に延びる一対
の枢軸34の両端が左右の対応する回転支持部33によ
って回転自在に受けられている。連結フレーム構造体3
5は、互いに平行な一対の連結フレーム36,37と、
これら連結フレーム36,37の一端部間を連結する支
持フレーム38とを備え、全体がコの字形をなしてい
る。支持フレーム38は枢軸34に沿わされて枢軸34
に対して例えば溶接により固定されている。
【0017】各連結フレーム36,37の一端部は、座
部フレーム構造体19の第1座部フレーム20に枢軸3
4を介して回動自在に連結される。また、各連結フレー
ム36,37の他端部はラチェットギヤ式の角度調整具
11を介して対応する第2及び第3のベースフレーム1
6,17に回動可能に連結されている。このようにして
ベースフレーム構造体12と座部フレーム構造体19と
を一対の連結フレーム構造体35にて連結することで、
座部フレーム構造体19を昇降させるための並行リンク
機構7が構成されている。
【0018】図3において、39は前側の連結フレーム
構造体35の連結フレーム36,37の中間部間を連結
する左右に延びる補強フレームである。この補強フレー
ム39と第4座部フレーム18との間に、並行リンク機
構7の姿勢変化を拘束するためのロック機構40が設け
られている。次いで、角度調整具11の構造について説
明する。図4を参照して、41は、所定間隔をおいて相
対向する一対の側壁42と底壁43とからなる本体ハウ
ジングである。本体ハウジング41は対応する第2及び
第3ベースフレーム16,17に例えば溶接により固定
される。44は第1取付部材であるが、本実施の形態で
は利用されていない。というのは、角度調整具11とし
て、背もたれの角度調整に用いる角度調整具30との共
通化が図られているためである。
【0019】45はラチェットギヤであって、本体ハウ
ジング41における対向側壁42,42の間隔よりも小
さい間隔で相対向し、かつ外周にラチェット歯46を持
つ一対の側壁からなる。ラチェットギヤ45は連結フレ
ーム36,37の端部を取り付けるための第2取付部材
47を備える。ラチェットギヤ45は本体ハウジング4
1内に枢軸48を介して回動可能に支持される。したが
って、第2及び第3のベースフレーム16,17に対し
て連結フレーム36,37の端部が枢軸48を介して揺
動可能に支持されることになる。
【0020】また、本体ハウジング41内に、ラチェッ
トギヤ45に咬合可能な咬合部材としての爪片50が枢
軸49を介して揺動可能に支持されている。爪片50は
例えばねじりばねからなる付勢部材51によってラチェ
ットギヤ45にかみ合う方向へ付勢され、常時は爪片5
0がラチェットギヤ45に咬合することにより、本体ハ
ウジング41(及び第1取付部材44)に対する第2取
付部材47(及び連結フレーム36,37)の展開方向
Xへの回動が係止されている。
【0021】爪片50のラチェットギヤ45への咬合及
び離脱は咬合制御手段としての爪制御板52により制御
される。爪制御板52は、爪片50のラチェットギヤ4
5への咬合を規制する略円弧形状の規制部53と、爪片
のラチェットギヤ45への咬合を許容するための許容部
54と、ラチェットギヤ45に形成した当接部55に当
接させるための第1ストッパ部56及び第2ストッパ部
57とを備える。第1及び第2ストッパ部56,57
は、爪制御板52の回転方向に所定間隔、離間して配置
されている。
【0022】爪制御板52は本体ハウジング41内に枢
軸48を介して回動可能に支持される。通常は、爪制御
板52の許容部54を通して爪片50をラチェットギヤ
45に咬合させて、第2取付部材47(すなわち、連結
フレーム36,37)の展開方向Xへの回動を係止し、
第2取付部材47の折り畳み方向Y(座部フレーム構造
体19の持ち上がる方向)への回動を行わせる。座部フ
レーム構造体19が最下位にあって、図2(b)に示す
ように第2取付部材47(連結フレーム36,37)が
展開状態にあるとき、爪片50が爪制御板52の許容部
54を介してラチェットギヤ45のラチェット歯46に
咬合しており、かかる状態から第2取付部材47を折り
畳み方向Yへ回動させると、爪片50のラチェットギヤ
45への咬合位置が変更され、その変更位置で第2取付
部材47の展開方向Xへの回動が係止され、第2取付部
材47すなわち連結フレーム36,37のベースフレー
ム16,17に対する傾斜角度を段階的に変更すること
ができる。
【0023】また、第2取付部材47の折り畳み方向Y
への回動に伴って、当接部55が爪制御板52の第1ス
トッパ部56に当たって後は、爪制御板52をラチェッ
トギヤ45と共に回動させ、例えば連結フレーム47が
直立状態を少し超えた位置〔図6(b)において連結フ
レーム36,37の第1の角度θ1に対応する位置〕に
て、爪片50を爪制御板52の規制部53に乗り上げさ
せて、爪片50のラチェットギヤ45への咬合を離脱さ
せる。
【0024】これにより、第2の取付部材47の展開方
向Xへの回動が許容されることになるので、連結フレー
ム36,37と共に第2の取付部材47の展開方向への
回動を行わせる。この展開方向Xへの回動に伴って当接
部55が第2のストッパ57に当接した後は、爪制御板
52をラチェットギヤ45と共に回動させ、座部フレー
ム構造体19が最下位となる第2取付部材47の展開位
置〔図2(a)において連結フレーム36,37の第2
の角度θ1に対応する位置〕で、爪片50を規制部53
から許容部54に落ち込ませて、爪片50が再びラチェ
ットギヤ45に咬合させて、リセットさせるようにす
る。
【0025】図5を参照して、連結フレーム構造体35
の補強フレーム39の中間部と第4ベースフレーム18
の中間部との間は、伸縮部材58を介して連結されてい
る。伸縮部材58は一端が補強フレーム39に回動自在
に連結される第1の部材59と、第1の部材59に相対
摺動自在に嵌合し一端が第4ベースフレーム18に回動
自在に連結される第2の部材60とを備える。補強フレ
ーム39には一対の側板からなる支持ブラケット70が
固定され、支持ブラケット70を挿通する支軸71によ
って、第1の部材59の一端が揺動自在に支持されてい
る。支軸71の延設端72には、例えば引っ張りコイル
ばねからなる付勢部材73の一端が係止されている。
【0026】第4ベースフレーム18には一対の側板か
らなる支持ブラケット74が固定されており、支持ブラ
ケット74を挿通する支軸75によって、第2の部材6
0の一端が揺動自在に支持されている。第2の部材60
の基端部にはストッパ部61が設けられている。伸縮部
材58が短縮して第1の部材59の端部が第2の部材6
0の端部のストッパ部61に当接することで、連結フレ
ーム36,37の折り畳み方向Yへの回動が阻止され
る。伸縮部材58とストッパ部61とで回動阻止機構6
2が構成されている。
【0027】回動阻止機構62の働きは下記である。す
なわち、上記のように、連結フレーム36,37が直立
状態を少し超えた位置〔図6(b)参照〕にて、爪片5
0のラチェットギヤ45への咬合を離脱させると、並行
リンク機構7がフリーになるが、このフリーの状態で座
部4を支えていないとすると、連結フレーム36,37
が折り畳み方向へさらに移動して、自重により座部4が
下降してしまうという不具合が生ずる。そこで、角度調
整具11が並行リンク機構7がフリーな状態で連結フレ
ーム36,37が折り畳まれる側へ移動して座部4が不
用意に下降をすることを防止するようにしているのであ
る。
【0028】第1及び第2の部材59,60としては、
例えば嵌合可能な角断面や丸断面のパイプ材が用いられ
る。本実施の形態では、角パイプからなる第1の部材5
9を角パイプからなる第2の部材60に挿入している。
第2の部材60の軸方向中間部には、ストッパ部61に
近接する位置に係合孔63が設けられている。この係合
孔63はロック機構40の後述するロック部材64を離
脱可能に係合させるためのものである。
【0029】ロック機構40では、この係合孔63に係
合させたロック部材64によって、第1の部材59の端
部を受けることで、伸縮部材58の短縮を規制し、連結
フレーム36,37の折り畳み方向Yへの回動を規制す
るようにしている。次いで、ロック機構40について説
明する。上記の支軸75は長尺に延設されて支軸75の
同軸上に回動操作軸76が形成されている。ロック部材
64は回動操作軸76に平行であり、連結部材77を介
して回動操作軸76に固定され、回動操作軸76と共に
一体に回動できるようになっている。また、回動操作軸
76の一端には当該回動操作軸76を回動操作するため
の上記の解除操作部材9が一体回転可能に固定されてい
る。
【0030】また、ロック部材64の一端と上記支軸7
1の延設端72との間に上記した引っ張りコイルばね等
からなる付勢部材73が介在している。付勢部材73が
ロック部材64を伸縮部材58の軸長方向に引っ張るこ
とで、回動操作軸76が図5において、反時計回り(A
方向)に回転付勢され、ロック部材64が係合孔63へ
の係合位置に常時付勢されている。通常時は、ロック部
材64が係合孔63に係合しており、ロック部材64が
第2の部材60内を横切っている。したがって、伸縮部
材58が短縮動作をすると、図6(a)に示すように第
1の部材59の端部59aがロック部材64に当接する
ことで、伸縮部材58がそれ以上短縮できないように規
制される。
【0031】この状態で、解除操作部材9を図5におい
て時計回り(B方向)へ操作すると、ロック部材64の
係合孔63から離脱する。これにより、伸縮部材58を
さらに短縮させることができ、伸縮部材58を最短縮状
態として、図6(b)に示すように第1の部材59の端
部59aをストッパ部61に当接させることで、折り畳
み方向Yへの回動阻止機構62を機能させることができ
る。ロック機構40を設ける趣旨は下記である。すなわ
ち、連結フレーム36,37を折り畳み方向Yへ回動さ
せていくときに、一気に並行リンク機構7をフリーにし
てしまうと、不用意に座部4が降下したりするおそれが
あるので、これを防止するためである。図6(a)に示
すようにロック部材64によって連結フレーム36,3
7の折り畳み方向Yへの移動を規制する一方、角度調整
具11が連結フレーム36,37の展開方向Xへの回動
を規制する状態にあるので、並行リンク機構7の自由度
を断つことができ、座部4の昇降を阻止することができ
る。
【0032】次いで、図2(b)に示す展開状態にリッ
セットすることを希望するユーザが、解除操作レバー9
を操作して始めて、ロック部材64によるロックが解除
される。解除後、ユーザは、連結フレーム37,37を
第1の角度まで折り畳み方向Yへ回動させて並行リンク
機構7を完全にフリーにすると、連結フレーム36,3
7を展開方向Xへ回動させて図2(b)の展開状態にリ
セットすることが可能となる。
【0033】本実施の形態によれば、平行リンク機構7
の枢軸10にラチェットギヤ式の角度調整具11をレイ
アウトする簡単な構造にて、スペースをとることなくコ
スト安価な昇降式座椅子1を実現することができる。ま
た、咬合制御手段としての爪制御板52によって咬合部
材としの爪片50をラチェットギヤ45に咬合させたり
咬合を解除させることで並行リンク機構7の動作を簡単
に制御することができる。
【0034】また、並行リンク機構7の座部フレーム構
造体19と各連結フレーム構造体35とを連結する枢軸
10にそれぞれ角度調整具11を設けてあるので、この
角度調整具11と背もたれ5の角度調整に用いられる角
度調整具30との間で部品の共通化を図ることが可能と
なり、量産効果により製造コストを安くすることができ
る。連結フレーム36,37を折り畳み方向Yへ回動さ
せていって角度調整具11が平行リンク機構7をフリー
にする直前に、図6(a)に示すようにロック部材64
によって平行リンク機構7がロックされるので、座部4
の不用意な挙動を防止することができる。また、平行リ
ンク機構7をフリーにして後、連結フレーム36,37
の折り畳まれる側への回動が図6(b)に示すように回
動阻止機構62によって阻止されるので、座部4が不用
意に降下することがない。
【0035】また、回動阻止機構62の伸縮部材58に
ロック部材64を組み合わせてロックをかけるようにし
ているので、構造を簡素化することができる。本発明は
上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば図
3の実施の形態では、座部フレーム構造体19に設けた
回転支持部33によって枢軸34を回動自在に支持した
が、図7(a)に示すように、枢軸34を座部フレーム
構造体19に固定し、この枢軸34Aを連結フレーム構
造体35に固定されたチューブ77に相対回転可能に挿
通させても良い。
【0036】また、図7(b)に示すように、座部フレ
ーム構造体19のフレーム22(21)に固定されたブ
ラケット78の支持孔79と、連結フレーム37(3
6)の端部に連結部80に設けた支持孔80とに、例え
ばボルトからな枢軸34Bを挿通させて、両フレーム構
造体19,35を回動自在に連結するようにしても良
い。また、図8(a)に示すように、各連結フレーム3
6(37)に折り畳み方向へ(すなわち座部フレーム構
造体19が上昇する方向)付勢するためのガスシリンダ
等の伸縮可能な付勢部材82を設けるようにしても良
い。この場合、ユーザが座部4を持ち上げるときの力を
アシストでき、ユーザの負担する力を軽減できて好まし
い。なお、付勢部材82の両端は連結フレーム36(3
7)とベースレーム構造体12とにそれぞれ回転自在に
連結される。
【0037】また、図8(b)に示すように、座部フレ
ーム構造体19と連結フレーム36(37)とを回動自
在に連結する枢軸34Cに角度調整具11を配するよう
にしても良い。また、図9に示すように、ベースフレー
ム構造体12の下方に最下部ベース83を設け、ベース
フレーム構造体12と最下部ベース83との間に介在す
る回転座84によりベースフレーム構造体12を回転座
84の軸芯85の回りに回転自在に支持するようにして
も良い。回転座84は、最下部ベース83に固定される
固定側座板86とベースフレーム構造体12に固定され
る回転側座板87とを軸芯85により相対回転自在に連
結してなる。
【0038】本発明は上記各実施の形態に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲内で種々の変更を施すこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の昇降式座椅子の概略斜
視図である。
【図2】(a)及び(b)は昇降式座椅子の昇降させる
ときの平行リンク機構の動作を示す模式的側面図であ
る。
【図3】昇降式座椅子の骨組みを示す概略斜視図であ
る。
【図4】角度調整具の内部構造を示す模式的断面図であ
る。
【図5】ロック部材と組み合わされた回動阻止機構を示
す概略斜視図である。
【図6】(a)〜( )は座部を昇降させるときの動作
を順次に示す模式的側面図である。
【図7】(a)及び(b)は本発明の別の実施の形態の
昇降式座椅子の要部をそれぞれ示す斜視図である。
【図8】(a)及び(b)は本発明のさらに別の実施の
形態の昇降式座椅子をそれぞれ示す模式的側面図であ
る。
【図9】本発明のさらに別の実施の形態の昇降式座椅子
の要部の一部破断側面図である。
【符号の説明】
1 昇降式座椅子 2 載置面 3 ベース 4 座部 5 背もたれ 7 並行リンク機構 9 解除操作レバー(解除操作部材) 10 枢軸 11 角度調整具 12 ベースフレーム構造体 19 座部フレーム構造体 31 背もたれフレーム 33 回転支持部 34,34A,34B,34C 枢軸 35 連結フレーム構造体 40 ロック機構(ロック手段) 45 ラチェットギヤ 50 爪片(咬合部材) 52 爪制御板(咬合制御手段) 53 規制部 54 許容部 58 伸縮部材 61 ストッパ部 62 回動阻止機構(阻止手段) 63 係合孔 64 ロック部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面等の載置面に載置されるベースと座部
    との間に介在し座部を載置面に対して平行移動させるこ
    とのできる並行リンク機構を備え、この並行リンク機構
    の少なくとも一つの枢軸に、該枢軸を介して回動自在に
    連結される第1及び第2のフレームのなす角度を調整す
    るためのラチェットギヤ式の角度調整具が設けられるこ
    とを特徴とする昇降式座椅子。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記角度調整具は、第
    1のフレームに設けられるラチェットギヤと、第2のフ
    レームに設けられラチェットギヤにかみ合わされる咬合
    位置とラチェットギヤから離脱する離脱位置との間に変
    位可能な咬合部材と、この咬合部材のラチェットギヤへ
    の咬合及び離脱を制御する咬合制御手段とを含むことを
    特徴とする昇降式座椅子。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、上記並行リンク
    機構は、ベースフレームと、座部フレームと、一対の連
    結フレームとを含み、各連結フレームがベースフレーム
    及び座部フレームにそれぞれ対応する枢軸を介して回動
    自在に連結され、上記座部フレームと各連結フレームと
    を連結する枢軸にそれぞれ角度調整具が設けられること
    を特徴とする昇降式座椅子。
  4. 【請求項4】請求項3において、上記咬合制御手段は、
    座部フレームに対して展開状態にある連結フレームが折
    り畳み方向へ回動されて第1の角度に達するときに咬合
    部材のラチェットギヤへの咬合を規制するための規制部
    と、第1の角度に達した連結フレームが展開方向に回動
    されて第2の角度に達するときに咬合部材のラチェット
    ギヤへの咬合を許容するための許容部とを含むことを特
    徴とする昇降式座椅子。
  5. 【請求項5】請求項4において、折り畳み方向へ回動さ
    れた連結フレームが第1の角度に達して咬合部材のラチ
    ェットギヤへの咬合が規制されるときに、連結フレーム
    の折り畳み方向への回動を阻止する阻止手段を備えるこ
    とを特徴とする昇降式座椅子。
  6. 【請求項6】請求項5おいて、折り畳み方向へ回動され
    た連結フレームが第1の角度に達する直前に連結フレー
    ムの折り畳み方向への回動を解除可能にロックするロッ
    ク手段と、ロック手段によるロックを解除するための解
    除操作部材とをさらに備えることを特徴とする昇降式座
    椅子。
  7. 【請求項7】請求項6において、上記阻止手段は相対摺
    動自在に嵌合する第1及び第2の部材を含む伸縮部材
    と、この伸縮部材の所定長さを超える短縮を規制するス
    トッパとを含み、第1及び第2の部材はそれぞれ対応す
    るベースフレーム及び座部フレームに対して回り対偶を
    なして連結され、ロック手段は伸縮部材の短縮を規制可
    能なロック位置と該ロック位置から退避するロック解除
    位置との間に変位可能であることを特徴とする昇降式座
    椅子。
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