JP2003325063A - 植林方法 - Google Patents

植林方法

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    • Y02P60/40Afforestation or reforestation

Abstract

(57)【要約】 【課題】遺伝子組換え技術に比べて環境に与える負荷や
リスクが少なく、植物本来が有している能力を引き出す
ことにより、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能
にする植林方法を提供する。 【解決手段】CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に
供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林を
可能にする。この苗は、通常の生育には影響を与えない
程度の濃度範囲で、シトクロムP450の働きを阻害す
る作用を有する物質を、植林用苗の地上部又は地下部又
はその両方から体内に吸収させるか、或いは植林用苗の
種子に吸収させてから播種し生育させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植林方法に関し、特
に環境ストレスに対する耐性を本来の性質より高めた植
林用苗を植林するか、或いは植林した苗に種々のガス溶
解水を供給することで環境ストレスに対する耐性を付与
するか、或いは環境ストレスに対する耐性を本来の性質
より高めて植林した苗に種々のガス溶解水を供給するこ
とで環境ストレスに対する耐性を一層付与することの組
み合わせにより、環境ストレスの厳しい地域への植林を
可能にすること目的とした植林方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】地球環境問題に資する産業技術の開発
は、重要な役割と期待を担っている。このため、広く産
業界において、基礎的な研究にとどまらず、応用的な技
術開発を進め、実用化を追求する様々な取り組みが行わ
れている。例えば、様々な環境ストレスに耐性(耐塩
性、耐乾燥性、耐寒性など)を有する植物を創製し、こ
の植物をもって砂漠、塩害地、寒冷地などを緑化し、地
球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることを目
的として、環境ストレス耐性機構を司る遺伝子を植物に
導入すること(遺伝子組換え技術)により、人工的に環
境ストレス耐性を植物に付与させるための研究開発が行
われている。
【0003】このようなものを以下に例示する。特許第
3107820号には、遺伝子組換え技術を用いて脂質
の脂肪酸の組成を変化させることによって、低温傷害に
対する耐性を与えられた植物およびそのような植物の作
製法が開示されている。特開平10−229883号公
報には、植物に植物細胞膜局在型水チャンネルタンパク
質遺伝子を導入して、植物の水ポテンシャル維持機能を
改良し、これにより塩ストレスもしくは乾燥ストレス等
の水分ストレスに耐性を有する植物を得る方法が開示さ
れている。特開2000−116260号公報には、乾
燥、低温又は塩ストレス耐性の獲得に働く遺伝子を制御
する転写因子の遺伝子をクローニングし、ストレス応答
性プロモーターの下流に連結した該遺伝子を植物に導入
することにより、乾燥、低温又は塩ストレス耐性が著し
く向上し且つ矮化の起こらない植物を作出する方法が開
示されている。
【0004】また、Science 287巻 476-479頁、2000に
は、遺伝子組換え技術を用いて葉緑体膜の不飽和脂肪酸
の含量を低くすることにより、高温適応性の優れた植物
を作出することに成功したことが報じられている。ま
た、Plant Journal 12巻 133-142頁、1997には、植物体
内で浸透圧を調節するための物質であるグリシンベタイ
ンの合成酵素遺伝子を導入して、耐塩性を強化させたこ
とが報じられている。さらに、複合的な環境ストレス耐
性植物の創製を目指して、活性酸素消去関連の酵素を導
入した遺伝子組換え植物の作出も盛んに研究されている
(蛋白質核酸酵素44巻 2246−2252頁、1999)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法はすべて遺伝子組換え技術によって人工的に環境
ストレス耐性を植物に付与させる方法であり、遺伝子を
導入した後の効率の良い個体再生技術が必要であるばか
りではなく、遺伝子組換え植物が自然環境に与える影響
などの安全性評価が必要である。現在の安全性評価指針
によれば、一定年月の入念な試験が義務づけられている
ため、実用化に至るまで長期を要する。さらに、遺伝子
組換え植物を食品や日常品に使用する場合の安全性につ
いて一般市民に理解を得ることも重要な課題である。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、従来技術に比べてはるかに環境に与える負荷や
リスクが少なく、植物本来が有している能力を引き出す
ことにより、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能
にする植林方法を提供することを目的とする。植物化学
調節的に、植物の環境ストレスに対する耐性を本来の性
質より高めて、環境ストレスの厳しい地域への森林再生
を図る方法は、地球環境問題に資する産業技術として簡
便で即効性のある方法である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の植林方法は、C
2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給すること
で、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にした植
林方法であって、前記CO2溶解水又はO2溶解水は、気
体のみ通過させ液体は通過させない透過膜で隔てられた
一方側に原水を通水しつつ、前記透過膜の他方側から加
圧状態でCO2又はO2を供給して、前記CO2又はO2
前記原水に対して所定濃度まで溶解させて製造される方
法である。
【0008】気体のみ通過させ液体は通過させない透過
膜とは、典型的には非多孔質ガス透過膜である。非多孔
質ガス透過膜とは気体が溶解・拡散機構により透過する
膜であり、分子がクヌッセン流れのように気体がガス状
で透過できる孔を実質的に含まないものである。このよ
うな非多孔質ガス透過膜を用いることにより、任意の圧
力で、ガスが気泡として放出されることなくガスを供
給、溶解でき、効率良い溶解ができると共に任意の濃度
に制御性良く、簡便に溶解できる。
【0009】透過膜の膜形態としては平膜、チューブラ
ー膜、中空糸膜、スパイラル膜等であり、中空糸膜が膜
表面積の大きいことより好ましい。また、中空糸膜は装
置のコンパクト化、取り扱い易さより好ましく用いられ
る。中空糸膜の配置はとくに限定されないが、簾編みの
ように中空糸膜間が等間隔に維持される編成を施すこと
が原水又はガスを流す上でもチャンネリングの発生する
危険性が少なく好ましい。非多孔質の中空糸膜の構造は
特に限定されないが、非多孔質膜のガス透過性を高める
ために薄膜状の非多孔質層を多孔質層で支持固定する複
合膜構造が好ましい。複合膜構造も特に限定されないが
ガス透過性に優れる薄膜状の非多孔質層の両側から多孔
質層で挟み込んだ三層構造の複合中空糸膜が薄膜層を保
護し好ましい構造である。
【0010】上記の通り、本発明では、気体のみ通過さ
せ液体は通過させない透過膜(好適には中空糸膜)を用
いるので、間欠運転させても、準備時間を要することな
く直ちに高濃度のCO2溶解水又はO2溶解水を植林した
苗に供給することができる。すなわち、必要なガス溶解
水を必要量だけ製造して植林した苗に供給することがで
きる。
【0011】CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に
供給する方法としては、如何なる方法でも良いが、例え
ば素焼きのパイプを土中に埋めて、これにガス溶解水を
通し、土の水分給水力によって必要なだけ水分を吸収さ
せる地中潅漑法が好ましい。地中潅漑法とは乾燥地域で
の合理的給水法であり、土中に埋めたパイプと、ガス溶
解水を供給する給水タンクとの間に、水位調節タンクを
設置し、この調節タンクをパイプの水面より低い位置に
セットすることによって、土中内の吸水力が働いてパイ
プからガス溶解水がじわじわと染み出ていく。そして土
が十分に水分を吸水すると、パイプからの給水が止ま
り、ガス溶解水をやりすぎないで済む。パイプの素材と
しては特に限定されないが、素材の透水性が1×10-6
〜1×10 -3cm/sの透水係数を有する材質が好まし
い。
【0012】CO2溶解水及びO2溶解水の濃度は、大気
中或いは植林地の土壌中の気相に占める気体のガス分圧
での飽和濃度以上が好ましい。なお、25℃、大気中の
気体分圧でのCO2及びO2の飽和溶解度は、それぞれお
よそ0.5ppm、8.0ppmである。
【0013】また、本発明の植林方法は、通常の生育に
は影響を与えない程度の濃度範囲で、シトクロムP45
0の働きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の地
上部又は地下部又はその両方から体内に吸収させるか、
或いは植林用苗の種子に吸収させてから播種し生育させ
て、植物の環境ストレスに対する耐性を本来の性質より
も高め、このシトクロムP450の働きを阻害する物質
で処理を施された植林用の苗を植林することで、環境ス
トレスの厳しい地域への植林を可能にした植林方法であ
る。
【0014】シトクロムP450とは、生物界に広く分
布し、還元型で一酸化炭素と結合して450nm付近に
ソーレー吸収帯を示す一群のプロトヘム含有タンパク質
の総称であり、500種以上の分子種が知られている。
いずれもNAD(P)Hに由来する2個の電子と分子状
酸素を用いて脂溶性基質への酸素添加を行うモノオキシ
ゲナーゼとして働く。その代謝的機能は多彩であり、特
にステロール、ブラシノステロイドやジベレリンなど植
物ホルモンの生合成、脂肪酸ω酸化、フラボノイドやリ
グニン前駆物質(モノリグノール)の水酸化などに関与
している。このようなシトクロムP450の働きを阻害
する物質を用いることにより、多様な代謝機能の総て或
いは一部を、任意の程度で簡便に阻害することができ
る。
【0015】シトクロムP450の働きを阻害する物質
としては、特に限定されないが、アンシミドール、フル
ルプリミドール、ウニコナゾール−P、パクロブトラゾ
ール、ブラシナゾール、イナベンフィド、テトシクラシ
ス、トリアペンテノール、BAS111.W、1−n−
デシルイミダゾール、1−ゲラニルイミダゾール、HO
E074784、トリアディメノール、トリアディメフ
ォン、イプコナゾール、テェブコナゾール、メトコナゾ
ールなどが知られており、これらから選択される何れか
を用いることが好ましい。植物成長調節剤の一種である
一般名パクロブトラゾール、化合物名(R*,R*)−
(±)−β−[(4−クロロフェニル)−メチル−α−
(1,1ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−エタノール;(2RS、3RS)−1−
(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−
3−オールなどが、農薬としての汎用性、取り扱い易さ
より好ましく用いられる。その性状、商品名、農薬とし
ての特徴、作用機作、農業上の利用場面などについて
は、特開2001−231355号に詳しく記載されて
いる。
【0016】シトクロムP450の働きを阻害する作用
を有する物質を、植林用苗に吸収させる方法としては、
苗木の地上部(茎葉部)への溶液散布による方法、或い
は苗木の地下部(根部)への溶液潅注或いは粒剤による
土壌処理による方法、或いはその両方の組合せ、更には
植林用苗の種子に溶液吸収させてから播種し生育させる
方法から選択されるいずれかの方法が好ましい。
【0017】シトクロムP450の働きを阻害する作用
を有する物質の濃度は、植物の通常の生育には影響を与
えない程度の濃度範囲で植林用苗に吸収させることが好
ましい。これは用いるシトクロムP450の働きを阻害
する作用を有する物質の種類によって異なる。
【0018】さらに、本発明の植林方法は、シトクロム
P450の働きを阻害する物質を体内に吸収させて、環
境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高めた苗を
植林した後に、CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗
に供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林
を可能にした植林方法であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にしつつ、本発
明の植林方法について説明する。図1は、本発明の植林
方法を実現する植林システムのシステム構成を例示した
図面である。図示の植林システムは、シトクロムP45
0の働きを阻害する物質を吸収させて環境ストレスに対
する耐性を本来の性質よりも高められた植林用の苗PL
と、CO2溶解水を製造するための膜モジュールMO
と、CO2溶解水を給水するための土中に埋設された素
焼きのパイプPIと、CO2溶解水を貯留する給水タン
クTと、CO2を蓄える圧力タンクBombeと、第1
と第2の加圧ポンプP1,P2と、土壌水分状態を測定
するテンシオメーターS1と、CO2濃度を検出する測
定電極S2とを中心的に備え、開閉弁Vを含む不図示の
各種調節弁や圧力計などを含む制御系によってシステム
全体の動作が制御されている。
【0020】シトクロムP450の働きを阻害する物質
としては、特に限定されないが、アンシミドール、フル
ルプリミドール、ウニコナゾール−P、パクロブトラゾ
ール、ブラシナゾール、イナベンフィド、テトシクラシ
ス、トリアペンテノール、BAS111.W、1−n−
デシルイミダゾール、1−ゲラニルイミダゾール、HO
E074784、トリアディメノール、トリアディメフ
ォン、イプコナゾール、テェブコナゾール、メトコナゾ
ールなどが知られており、これらから選択される何れか
を用いることが好ましい。植物成長調節剤の一種である
一般名パクロブトラゾール、化合物名(R*,R*)−
(±)−β−[(4−クロロフェニル)−メチル−α−
(1,1ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−エタノール;(2RS、3RS)−1−
(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−
3−オールが、農薬としての汎用性、取り扱い易さより
好ましく用いられるが、それに類縁する化合物であるウ
ニコナゾールP、アンシミドール、フルルプリミドール
等を主成分とする農薬も用いることができる。
【0021】植林用の苗PLとしては、特に限定される
ものではないが、ユーカリ属植物(Eucalyptus spp.)及
びアカシア属植物(Acacia spp.)は共に、オーストラリ
アを中心とするオセアニア地域に自生する多種属植物で
あり、このユーカリ属植物及びアカシア属植物の多く
が、成長性に優れること、様々な環境に対する適応性が
あること、更に産業的には木材生産、パルプ材生産、薪
炭材の生産に適していることから、世界各地で早期緑化
を目的として盛んに植林されている点で好ましい。
【0022】植林用苗PLの形態としては、ポット苗・
露地植栽苗のいずれでもよく、実生苗だけでなく挿し木
や接ぎ木或いは組織培養などの方法によるクローン苗の
いずれを用いてもよいが、シトクロムP450の働きを
阻害する物質を吸収させて育てるためには、環境への拡
散に配慮して、ポット苗を用いることが好ましい。
【0023】シトクロムP450の働きを阻害する物質
を植林用苗PLに予め吸収させる方法には、粒剤あるい
は複合肥料で植林用苗を育成する土壌を混和処理する方
法、水和剤で植林用苗を育成する土壌に潅注処理する方
法、水和剤を植林用苗の茎葉に散布する方法がある。吸
収させる時期としては、植林用苗PLを植林する以前
に、予め苗畑で吸収させるのが好ましく、苗木が生育を
開始する当初から吸収させることが好ましい。更には水
和剤を植林用苗の種子に吸収させてから播種し生育させ
る方法が、簡便で好ましく用いられる。
【0024】シトクロムP450の働きを阻害する物質
を植林用苗PLに吸収させる量としては、用いる薬剤に
より異なり一概に言えないが、各薬剤の従来の使用目的
である節間伸長調節による伸長抑制(矮化)に使用され
る使用量に準じるとよい結果が得られる。シトクロムP
450の働きを阻害する物質を吸収した植林用苗は、通
常処理後から伸長成長が抑制されて矮化する。さらに詳
しくは、節間が短くなり、葉が小さくなり、葉の色が濃
くなるなどの形態変化を示す。このように形態変化を起
こした苗木には、環境ストレスに対する耐性が本来の性
質よりも高められており、このような苗木が環境ストレ
スの厳しい地域へ植林するのに好適である。
【0025】給水タンクTは、CO2溶解水を製造する
ための原水が自動的に給水される容器である。原水の種
類は特に制限されるものではないが、コスト面を考慮し
て井戸でくみ上げた地下水、雨水、水道水が好ましく用
いられる。これらはフィルターやイオン交換機などによ
り膜モジュールMOを詰まらせる粒子、汚染する微粒子
(微生物)、金属イオンをあらかじめ除去しておくと良
い。
【0026】加圧ポンプP1は、給水タンクT内の水を
膜モジュールMOに供給するために用いられるものであ
る。水の流量および流速は、この加圧ポンプP1の吐出
能力により定まり、本装置においては、1〜15リット
ル/分の流量を供給するのが好ましい。
【0027】図1に示す通り、膜モジュールMOから排
出される水は、給水タンクTに帰還される。常時処理水
を帰還させるようにすれば、処理水の循環によって、高
濃度のガス溶解水を容易に生成することができる。
【0028】膜モジュールMOは、上流から送られた原
水を通水しつつ、CO2ガスを供給することによって、
CO2溶解水を製造するための給気膜モジュールとして
用いられる。この膜モジュールMOには、中空糸膜を数
千から数万本束ねて形成して、これを支持ケースに入れ
て構成させることが好ましい。また、膜モジュールMO
は、通常の使用条件下では寿命が長く、かつメンテナン
スをほとんど必要としない特徴を有するものである。
【0029】膜モジュールMOを構成する中空糸膜3
は、図2(a)に示すように非多孔質膜4を多孔質膜
5,5でサンドイッチ状に挟み込んで筒状に成形され、
三層複合膜構造のものが好ましい。この非多孔質膜4
は、水の透過を遮断する一方、選択的なガス透過性を有
する。このため、中空糸膜3の外側から気体を加圧する
と、中空糸膜3の内側の水に気体を混入させることがで
きる。そこで、本装置では、図2(b)に示すように、
中空糸膜3の内側に水を通水させつつ、中空糸膜3の外
側からCO2を加圧しながら供給することによって、C
2溶解水を製造している。但し、中空糸膜3の外側に
水を通水させつつ、中空糸膜3の内側からCO2を加圧
しながら供給してCO2溶解水を製造しても良い。
【0030】何れにしても、本装置においては、中空糸
膜3の内外で圧力勾配を生じさせることにより、中空糸
膜3に対するCO2の透過効率が非常に高くなり、原水
に対して任意の濃度にまで溶解したCO2溶解水を容易
に製造することができる。このためには、膜モジュール
MOとCO2ガスボンベとの間に設けられた図示しない
調節弁を用いて、ガス圧を、中空糸膜3の内側よりも
0.5〜2.0kgf/cm2程度高く設定すればよ
い。
【0031】CO2ガスボンベは、CO2溶解水の供給量
に応じてサイズを選択して使用することができる。また
CO2のソースとしては、ガスボンベに限定されるもの
ではなく、空気中や工場などから化石燃料等を燃焼して
排出されるCO2を選択的に分離回収して用いても良
い。
【0032】上記膜モジュールMOを通過して製造され
たCO2溶解水は、大気条件下で水に溶解しているCO2
濃度よりも高いものとなる。一例として、25℃、大気
に存在するCO2分圧におけるCO2の飽和溶解度は、約
0.5mgCO2/1リットルH2Oである。一方、本装
置によれば、25℃で膜モジュールに対してガス圧
(1.0kgf/cm2)をかけることにより、約1.
5gCO2/1リットルH2OまでCO2を溶解させるこ
とができる。このことはO2を溶解させる場合も同様で
あり、25℃、大気に存在するO2分圧におけるO2の飽
和溶解度は、約8.0mgO2/1リットルH2Oであ
る。一方、本装置によれば、25℃で膜モジュールに対
してガス圧(1.0kgf/cm2)をかけることによ
り、約40mgO2/1リットルH2OまでO2を溶解さ
せることができる。
【0033】原水に対して任意の濃度にまで溶解したC
2溶解水を製造するためには、給水タンクT内にCO2
電極S2を浸漬し、この電極S2からCO2溶解濃度に
比例して発生する電極起電力(mV)をシグナルとして
図示しない制御部によって加圧ポンプP1及び調節弁V
の動作を制御することによって容易に達成できる。この
ことはO2を溶解させる場合も同様であり、給水タンク
T内にCO2電極の代わりにDO(dissolved oxygen)電
極を浸漬して用いれば良い。
【0034】なお、上記図1で示したのはCO2溶解水
を供給する場合であるが、同一の仕組みでO2溶解水を
供給しても良く、更にはCO2溶解水とO2溶解水を切り
替えるようにしても良い。
【0035】また、ガス溶解水を植林した苗に供給する
形態は特に制限されるものではないが、素焼きのパイプ
を土中に埋めて、これにガス溶解水を通し、土の水分給
水力によって必要なだけ水分を吸収させる方法(地中潅
漑法)が好ましい。この方法によれば乾燥地域で限りの
ある水やそれを用いて製造したガス溶解水を無駄遣いす
ることなく、合理的に植林した苗に給水することができ
る。
【0036】具体的には、図1の破線で示すように、土
中に埋めたパイプPIと、ガス溶解水を供給する給水タ
ンクTとの間に、水位調節タンクを設置し、この調節タ
ンクをパイプの水面より低い位置にセットすることによ
って、土中内の吸水力が働いてパイプからガス溶解水が
じわじわと染み出ていく。そして土が十分に水分を吸水
すると、パイプからの給水が止まり、ガス溶解水をやり
すぎないで済む。パイプの素材としては素焼きが好まし
く、素材の透水性が1×10-6〜1×10-3cm/sの
透水係数を有する材質の管が好ましい。
【0037】一方、水位調整タンクを設けなくても良
く、この場合には、図1に示した加圧ポンプP2は、給
水タンクT内の水を土中に埋設された素焼きのパイプP
Iに供給するために用いられる。水の流量および流速
は、この加圧ポンプP2の吐出能力により定まり、本装
置においては、20〜500ミリリットル/分の流量を
供給するのが好ましい。
【0038】図1に示す通り、給水タンクTから供給さ
れるガス溶解水は、パイプPIの出口が止められている
ためにパイプ内に貯留され、パイプの素材のもつ透水性
によってパイプからガス溶解水が周辺土壌にじわじわと
染み出させることができる。
【0039】周辺土壌の水分状態に応じてガス溶解水を
潅水させるためには、植林地にテンシオメーターS1を
設置して土壌の毛管ポテンシャルを測定し、このセンサ
S1から測定値に応じて出力される信号によって図示し
ない制御部によって加圧ポンプP2の動作を制御するこ
とによって容易に達成できる。
【0040】ここで、上記CO2溶解水及びO2溶解水が
示す効果は以下のように考えられる。乾燥など環境スト
レスの厳しい地域では、植林した苗の気孔が閉じられ
る。するとガス交換できなくなり、植物体内のCO2
度及びO2濃度が下がり光合成及び呼吸の効率が低下す
る。CO2溶解水及びO2溶解水を植林した苗に供給する
場合、植物体内で不足しているCO2及びO2が植物に取
り込まれる。こうして植物体中のCO2濃度及びO2濃度
が高くなり、光合成や呼吸が維持されて環境ストレスの
厳しい地域での植林が可能になる。
【0041】なお、植物に存在する光合成及び光呼吸反
応では、炭酸固定酵素であるリブロースビスリン酸カル
ボキシラーゼに対し、O2とCO2は基質として競争的で
あり、互いに他方の基質の関与する反応を阻害する。す
なわち、光呼吸は植物が高O 2濃度の気相条件で光を受
けた時に大きく、植物種によっては光合成による生産を
低くする要因となる。このため、O2溶解水を植物体に
供給する場合には、CO2溶解水との切り替えを行い光
のあたらない暗期とする方法が好ましい。
【0042】また、シトクロムP450の働きを阻害す
る物質が示す、環境ストレスに対する耐性を高める効果
は以下のように考えられる。植林した苗でのシトクロム
P450の働きが抑制される。その中には植物ホルモン
の生合成や生分解に関わるものがあり、植物体内の各種
植物ホルモンの濃度が増減する。それがシグナルとなり
植物に環境ストレスに対する防御機構が恒常的に発揮さ
れる。こうして植林苗の環境ストレスに対する耐性が本
来の性質よりも高まり、そのような苗を植林することで
環境ストレスの厳しい地域での植林が可能になる。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明の植林方法につい
てさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって何ら
限定されるものではない。
【0044】(実施例1)図1に示した装置及び以下に
示した植物と条件を用いて、乾燥地での植林方法を想定
した実験とした。 (1)装置:実験は温度(20〜26℃)を制御できる
雨水のあたらないガラス温室内で行った。実験砂槽は、
90cm×300cm×80cmの鋼製のものを使用し
た。鳥取砂丘で採取した砂を良く水洗し、天日で乾燥し
たものを2mm篩でふるったものを実験砂槽に詰め、砂
に3(w/w)%の割合で含水させた。外形50mm内
径40mmの素焼きの管を地下約10cmの場所に20
cm間隔で埋設し、ゴム製のパイプで給水タンクと結合
させて、水(対照区)及びガス溶解水(実験区)を通し
た。砂槽の中央部にはテンシオメーターを深さ15cm
の位置に設置し土壌水分値を出力して、ポンプP2の動
作を土壌のpF値がおよそ3.8〜4.0になるように
制御した。100Lの給水タンクには炭酸ガス電極及び
DO電極を浸漬し、炭酸ガス溶解値を出力して、ポンプ
P1とガスボンベと膜モジュールの間に設けた制御弁の
動作を制御して、およそ800ppmのCO2溶解水及
び20ppmのO2溶解水を給水タンクに作り、実験に
供した。
【0045】(2)植物 植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus cama
ldulensis)の挿し木クローン苗を使用した。挿し木で発
根後直径9cm深さ12cmのポットに移植し、直後に
スミセブンP液剤(ウニコナゾール−Pを0.025%
含有、株式会社アグロス製、農林水産省登録第1801
0号)1mlをポット用土に潅注して1ヶ月間育成させ
た(実験区)。対照区には薬剤処理していない苗を用い
た。その後上記の実験砂槽に20cm間隔で植え付け、
3ヶ月間生育後の地上部と地下部の乾物重量を測定し
て、実験区と対照区を比較した。
【0046】結果を表1に示す。なお、表中の数値は同
一処理した20本の苗の平均値を示している。
【0047】
【表1】
【0048】表には示さなかったが、ウニコナゾール−
Pで処理した苗の方が萎凋の程度が弱く、薬剤処理して
いない苗(対照区)には途中で枯死するものも見られ
た。しかし、ガス溶解水を与えた場合には、薬剤処理し
ていない苗(対照区)であっても枯死する程度が少なか
った。また、ガス溶解水を与えた実験区の方が水を与え
た対照区より乾物重量が重い傾向にあった。
【0049】以上の結果から、CO2溶解水又はO2溶解
水を植林した苗に供給することで、乾燥ストレスを軽減
して、乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にする
ことが示された。また、シトクロムP450の働きを阻
害する作用を有する物質を植林用苗の体内に吸収させる
と、植物の乾燥ストレスに対する耐性を本来の性質より
も高められること、及びこのシトクロムP450の働き
を阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植林する
ことで、乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にす
ることが示された。更には、シトクロムP450の働き
を阻害する物質で処理を施された苗を植林した後、CO
2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給することで、
乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが
示された。
【0050】(実施例2)以下の植物と条件を用いて、
寒冷地での植林方法を想定した実験とした。 (1)植物 植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus cama
ldulensis)の挿し木クローン苗を使用した。挿し木で発
根後直径9cm深さ12cmのポットに移植し、直後に
グリーンフィールド水和剤(フルルプリミドールを50
%含有、塩野義製薬株式会社製、農林水産省登録第17
316号)0.1gをポット用土に置床して4ヶ月間育
成させた(実験区)。対照区には薬剤処理していない苗
を用いた。2月中旬(最低気温−2℃、最高温度10
℃)の厳寒期に植林し、地上部の害徴を10日後、20
日後、30日後に観察して判定した。なお判定結果は次
のように数値化した。害なし:0点、微害:1点、中程
度の害:2点、激害(枯死):3点。また、植え付け
時、植え付け10日後、20日後、30日後に同一の葉
の葉緑素量の変化を推定するために、葉緑素値の指標で
あるSPAD値を葉緑素計(ミノルタカメラ株式会社
製、SPAD-502)を用いて測定し、実験区と対照区を比較
した。
【0051】結果を表2に示す。なお、表中の害徴値は
同一処理した8本の苗の平均値を示し、SPAD値は同
一処理した8本の苗の同一葉の5ヵ所で測定した数値の
平均値を示している。
【0052】
【表2】
【0053】以上の結果から、シトクロムP450の働
きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の体内に吸
収させると、植物の低温環境ストレスに対する耐性を本
来の性質よりも高められること、及びこのシトクロムP
450の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の
苗を植林することで、低温環境ストレスの厳しい地域へ
の植林を可能にすることが示された。
【0054】(実施例3)以下の植物と条件を用いて、
酷暑地での植林方法を想定した実験とした。 (1)植物 植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus cam
aldulensis)の実生苗を使用した。種子をボンザイ液剤
(パクロブトラゾールを2%含有、武田薬品工業株式会
社製、農林水産省登録第17235号)を希釈して調整
した100ppb水溶液に1日間浸漬処理してから播種
して4ヶ月間育成させた(実験区)。対照区には薬剤処
理していない苗を用いた。温度50℃、光量10,00
0luxの条件下に6時間置いた後に植林し、3ヶ月後
に苗高に対して枯れ下がった長さを測定した。
【0055】結果を表3に示す。表中の数値は枯れ下が
り率(%)の10本の平均値である。なお、枯れ下がり
率(%)=(50℃・6時間の処理後3ヶ月間で枯れ下
がった長さ)÷(処理前の苗高)×100。
【0056】
【表3】
【0057】以上の結果から、シトクロムP450の働
きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の種子に吸
収させてから播種して生育させると、植物の高温環境ス
トレスに対する耐性を本来の性質よりも高められるこ
と、及びこのシトクロムP450の働きを阻害する物質
で処理を施された植林用の苗を植林することで、高温環
境ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示
された。
【0058】
【発明の効果】従来、環境ストレスの厳しい地域への植
林をする場面において、環境条件が厳しすぎるために、
ユーカリ属植物及びアカシア属植物などの有する多様な
環境適応性をもってしても、活着させて成林させるのが
難しい地域が存在した。その結果、植林を諦めざるをえ
ない地域の面積は膨大に存在し、地球上に増え続ける二
酸化炭素の低減に植林を役立てることには自ずと限界が
存在した。ユーカリ属植物及びアカシア属植物に代表さ
れる様々な植物に環境ストレス耐性(耐塩性、耐乾燥
性、耐寒性、耐暑性など)を付与し、この植物をもって
乾燥地、塩害地、寒冷地、酷暑地などを早期緑化し、地
球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることがで
きれば、人類にとっての利益は計り知れず、効果は甚大
である。
【0059】しかし、様々な環境ストレスに耐性を有す
る植物を遺伝子組換え技術によって創製し、この植物を
もって乾燥地、塩害地、寒冷地、酷暑地などを緑化し、
地球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることに
は、遺伝子を導入した後の効率の良い個体再生技術が必
要であるばかりではなく、遺伝子組換え植物が自然環境
に与える影響などの安全性評価面で障壁が多く存在し、
実用化に至るまで長期を要すると見込まれる。
【0060】以上説明したように、本発明の植林方法に
よれば、従来に比べて、環境ストレスの厳しい地域への
植林を可能にする方法を、早期に安全に効率良く提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である乾燥地での植林方法
の概略を図示したものである。
【図2】中空糸膜モジュールを図示したものである。
【符号の説明】
PL 植物 PI 土中に埋設したパイプ T 給水タンク MO 膜モジュール P1 第一加圧ポンプ P2 第二加圧ポンプ S1 テンシオメーター S2 炭酸ガス電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗
    に供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林
    を可能にした植林方法。
  2. 【請求項2】 CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗
    に供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林
    を可能にした植林方法であって、前記CO2溶解水又は
    2溶解水は、気体のみ通過させ液体は通過させない透
    過膜で隔てられた一方側に原水を通水しつつ、前記透過
    膜の他方側から加圧状態でCO2又はO2を供給して、前
    記CO2又はO2を前記原水に対して所定濃度まで溶解さ
    せて製造される請求項1に記載の植林方法。
  3. 【請求項3】 通常の生育には影響を与えない程度の濃
    度範囲で、シトクロムP450の働きを阻害する作用を
    有する物質を、植林用苗の地上部又は地下部又はその両
    方から体内に吸収させて、植物の環境ストレスに対する
    耐性を本来の性質よりも高め、このシトクロムP450
    の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植
    林することで、環境ストレスの厳しい地域への植林を可
    能にした植林方法。
  4. 【請求項4】 通常の生育には影響を与えない程度の濃
    度範囲で、シトクロムP450の働きを阻害する作用を
    有する物質を、植林用苗の種子に吸収させてから播種し
    生育させて、植物の環境ストレスに対する耐性を本来の
    性質よりも高め、このシトクロムP450の働きを阻害
    する物質で処理を施された植林用の苗を植林すること
    で、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にした植
    林方法。
  5. 【請求項5】 CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗
    に供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林
    を可能にした植林方法であって、前記植林する苗は、シ
    トクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施され
    た苗である、請求項1〜4に記載の植林方法。
  6. 【請求項6】シトクロムP450の働きを阻害する作用
    を有する物質が、アンシミドール、フルルプリミドー
    ル、ウニコナゾール−P、パクロブトラゾール、ブラシ
    ナゾール、イナベンフィド、テトシクラシス、トリアペ
    ンテノール、BAS111.W、1−n−デシルイミダ
    ゾール、1−ゲラニルイミダゾール、HOE07478
    4、トリアディメノール、トリアディメフォン、イプコ
    ナゾール、テェブコナゾール、メトコナゾールから選択
    される何れかである、請求項3〜5に記載の植林方法。
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