JP4244564B2 - 植林方法 - Google Patents

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    • Y02P60/40Afforestation or reforestation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植林方法に関し、特に環境ストレスに対する耐性を本来の性質より高めた植林用苗を植林するか、或いは植林した苗に種々のガス溶解水を供給することで環境ストレスに対する耐性を付与するか、或いは環境ストレスに対する耐性を本来の性質より高めて植林した苗に種々のガス溶解水を供給することで環境ストレスに対する耐性を一層付与することの組み合わせにより、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にすること目的とした植林方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地球環境問題に資する産業技術の開発は、重要な役割と期待を担っている。このため、広く産業界において、基礎的な研究にとどまらず、応用的な技術開発を進め、実用化を追求する様々な取り組みが行われている。例えば、様々な環境ストレスに耐性(耐塩性、耐乾燥性、耐寒性など)を有する植物を創製し、この植物をもって砂漠、塩害地、寒冷地などを緑化し、地球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることを目的として、環境ストレス耐性機構を司る遺伝子を植物に導入すること(遺伝子組換え技術)により、人工的に環境ストレス耐性を植物に付与させるための研究開発が行われている。
【0003】
このようなものを以下に例示する。
特許第3107820号には、遺伝子組換え技術を用いて脂質の脂肪酸の組成を変化させることによって、低温傷害に対する耐性を与えられた植物およびそのような植物の作製法が開示されている。特開平10−229883号公報には、植物に植物細胞膜局在型水チャンネルタンパク質遺伝子を導入して、植物の水ポテンシャル維持機能を改良し、これにより塩ストレスもしくは乾燥ストレス等の水分ストレスに耐性を有する植物を得る方法が開示されている。特開2000−116260号公報には、乾燥、低温又は塩ストレス耐性の獲得に働く遺伝子を制御する転写因子の遺伝子をクローニングし、ストレス応答性プロモーターの下流に連結した該遺伝子を植物に導入することにより、乾燥、低温又は塩ストレス耐性が著しく向上し且つ矮化の起こらない植物を作出する方法が開示されている。
【0004】
また、Science 287巻 476-479頁、2000には、遺伝子組換え技術を用いて葉緑体膜の不飽和脂肪酸の含量を低くすることにより、高温適応性の優れた植物を作出することに成功したことが報じられている。また、Plant Journal 12巻 133-142頁、1997には、植物体内で浸透圧を調節するための物質であるグリシンベタインの合成酵素遺伝子を導入して、耐塩性を強化させたことが報じられている。さらに、複合的な環境ストレス耐性植物の創製を目指して、活性酸素消去関連の酵素を導入した遺伝子組換え植物の作出も盛んに研究されている(蛋白質核酸酵素 44巻 2246−2252頁、1999)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法はすべて遺伝子組換え技術によって人工的に環境ストレス耐性を植物に付与させる方法であり、遺伝子を導入した後の効率の良い個体再生技術が必要であるばかりではなく、遺伝子組換え植物が自然環境に与える影響などの安全性評価が必要である。現在の安全性評価指針によれば、一定年月の入念な試験が義務づけられているため、実用化に至るまで長期を要する。さらに、遺伝子組換え植物を食品や日常品に使用する場合の安全性について一般市民に理解を得ることも重要な課題である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来技術に比べてはるかに環境に与える負荷やリスクが少なく、植物本来が有している能力を引き出すことにより、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にする植林方法を提供することを目的とする。植物化学調節的に、植物の環境ストレスに対する耐性を本来の性質より高めて、環境ストレスの厳しい地域への森林再生を図る方法は、地球環境問題に資する産業技術として簡便で即効性のある方法である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酷暑地、乾燥地、又は寒冷地に適用可能な植林方法であって、前記方法は、植林前の特定の苗又は播種前の特定の種子に、シトクロムP450の作用を阻害する特定のインヒビターを通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で予め吸収させることで、乾燥環境ストレス耐性、低温環境ストレス耐性、又は高温環境ストレス耐性を高める工程と、その後、前記苗を植林するか、又は、前記種子を播種して育成した苗を植林する工程と、を含んでいる。
すなわち、本発明は、ユーカリ属植物又はアカシア属植物の挿し木を発根させた後、シトクロムP450の作用を阻害するウニコナゾール−Pを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させた後に前記挿し木を植林することで前記挿し木の乾燥環境ストレス耐性を高めるか、ユーカリ属植物又はアカシア属植物の挿し木を発根させた後、シトクロムP450の作用を阻害するフルルプリミドールを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させた後に前記挿し木を植林することで前記挿し木の寒冷環境ストレス耐性を高めるか、ユーカリ属植物又はアカシア属植物の播種前の種子を薬液に浸漬することで、前記種子に、シトクロムP450の作用を阻害するパクロブトラゾールを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させ、これを播種して育成した苗を植林することで前記苗の酷暑環境ストレス耐性を高めるようにしている。
本発明では、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の地上部又は地下部又はその両方から体内に吸収させるか、或いは植林用苗の種子に吸収させてから播種し生育させて、植物の環境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高め、このシトクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植林することで、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にしている。
また上記のように植林された苗に、COまたはOを原水に対して溶解させたCO溶解水またはO溶解水を供給するのも好ましい。この場合、前記CO溶解水又はO溶解水は、気体のみ通過させ液体は通過させない透過膜で隔てられた一方側に原水を通水しつつ、前記透過膜の他方側から加圧状態でCO又はOを供給して、前記CO又はOを前記原水に対して所定濃度まで溶解させて製造される。
【0008】
気体のみ通過させ液体は通過させない透過膜とは、典型的には非多孔質ガス透過膜である。非多孔質ガス透過膜とは気体が溶解・拡散機構により透過する膜であり、分子がクヌッセン流れのように気体がガス状で透過できる孔を実質的に含まないものである。このような非多孔質ガス透過膜を用いることにより、任意の圧力で、ガスが気泡として放出されることなくガスを供給、溶解でき、効率良い溶解ができると共に任意の濃度に制御性良く、簡便に溶解できる。
【0009】
透過膜の膜形態としては平膜、チューブラー膜、中空糸膜、スパイラル膜等であり、中空糸膜が膜表面積の大きいことより好ましい。また、中空糸膜は装置のコンパクト化、取り扱い易さより好ましく用いられる。中空糸膜の配置はとくに限定されないが、簾編みのように中空糸膜間が等間隔に維持される編成を施すことが原水又はガスを流す上でもチャンネリングの発生する危険性が少なく好ましい。非多孔質の中空糸膜の構造は特に限定されないが、非多孔質膜のガス透過性を高めるために薄膜状の非多孔質層を多孔質層で支持固定する複合膜構造が好ましい。複合膜構造も特に限定されないがガス透過性に優れる薄膜状の非多孔質層の両側から多孔質層で挟み込んだ三層構造の複合中空糸膜が薄膜層を保護し好ましい構造である。
【0010】
上記の通り、本発明では、気体のみ通過させ液体は通過させない透過膜(好適には中空糸膜)を用いるので、間欠運転させても、準備時間を要することなく直ちに高濃度のCO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給することができる。すなわち、必要なガス溶解水を必要量だけ製造して植林した苗に供給することができる。
【0011】
CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給する方法としては、如何なる方法でも良いが、例えば素焼きのパイプを土中に埋めて、これにガス溶解水を通し、土の水分給水力によって必要なだけ水分を吸収させる地中潅漑法が好ましい。地中潅漑法とは乾燥地域での合理的給水法であり、土中に埋めたパイプと、ガス溶解水を供給する給水タンクとの間に、水位調節タンクを設置し、この調節タンクをパイプの水面より低い位置にセットすることによって、土中内の吸水力が働いてパイプからガス溶解水がじわじわと染み出ていく。そして土が十分に水分を吸水すると、パイプからの給水が止まり、ガス溶解水をやりすぎないで済む。パイプの素材としては特に限定されないが、素材の透水性が1×10-6〜1×10-3cm/sの透水係数を有する材質が好ましい。
【0012】
CO2溶解水及びO2溶解水の濃度は、大気中或いは植林地の土壌中の気相に占める気体のガス分圧での飽和濃度以上が好ましい。なお、25℃、大気中の気体分圧でのCO2及びO2の飽和溶解度は、それぞれおよそ0.5ppm、8.0ppmである。
【0014】
シトクロムP450とは、生物界に広く分布し、還元型で一酸化炭素と結合して450nm付近にソーレー吸収帯を示す一群のプロトヘム含有タンパク質の総称であり、500種以上の分子種が知られている。いずれもNAD(P)Hに由来する2個の電子と分子状酸素を用いて脂溶性基質への酸素添加を行うモノオキシゲナーゼとして働く。その代謝的機能は多彩であり、特にステロール、ブラシノステロイドやジベレリンなど植物ホルモンの生合成、脂肪酸ω酸化、フラボノイドやリグニン前駆物質(モノリグノール)の水酸化などに関与している。このようなシトクロムP450の働きを阻害する物質を用いることにより、多様な代謝機能の総て或いは一部を、任意の程度で簡便に阻害することができる。
【0015】
シトクロムP450の働きを阻害する物質としては、特に限定されないが、アンシミドール、フルルプリミドール、ウニコナゾール−P、パクロブトラゾール、ブラシナゾール、イナベンフィド、テトシクラシス、トリアペンテノール、BAS111.W、1−n−デシルイミダゾール、1−ゲラニルイミダゾール、HOE074784、トリアディメノール、トリアディメフォン、イプコナゾール、テェブコナゾール、メトコナゾールなどが知られており、これらから選択される何れかを用いることが好ましい。植物成長調節剤の一種である一般名パクロブトラゾール、化合物名(R*,R*)−(±)−β−[(4−クロロフェニル)−メチル−α−(1,1ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール;(2RS、3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オールなどが、農薬としての汎用性、取り扱い易さより好ましく用いられる。その性状、商品名、農薬としての特徴、作用機作、農業上の利用場面などについては、特開2001−231355号に詳しく記載されている。
【0016】
シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗に吸収させる方法としては、苗木の地上部(茎葉部)への溶液散布による方法、或いは苗木の地下部(根部)への溶液潅注或いは粒剤による土壌処理による方法、或いはその両方の組合せ、更には植林用苗の種子に溶液吸収させてから播種し生育させる方法から選択されるいずれかの方法が好ましい。
【0017】
シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質の濃度は、植物の通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で植林用苗に吸収させることが好ましい。これは用いるシトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質の種類によって異なる。
【0018】
さらに、本発明の植林方法は、シトクロムP450の働きを阻害する物質を体内に吸収させて、環境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高めた苗を植林した後に、CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給することで、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にした植林方法であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照にしつつ、本発明の植林方法について説明する。
図1は、本発明の植林方法を実現する植林システムのシステム構成を例示した図面である。図示の植林システムは、シトクロムP450の働きを阻害する物質を吸収させて環境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高められた植林用の苗PLと、CO2溶解水を製造するための膜モジュールMOと、CO2溶解水を給水するための土中に埋設された素焼きのパイプPIと、CO2溶解水を貯留する給水タンクTと、CO2を蓄える圧力タンクBombeと、第1と第2の加圧ポンプP1,P2と、土壌水分状態を測定するテンシオメーターS1と、CO2濃度を検出する測定電極S2とを中心的に備え、開閉弁Vを含む不図示の各種調節弁や圧力計などを含む制御系によってシステム全体の動作が制御されている。
【0020】
シトクロムP450の働きを阻害する物質としては、特に限定されないが、アンシミドール、フルルプリミドール、ウニコナゾール−P、パクロブトラゾール、ブラシナゾール、イナベンフィド、テトシクラシス、トリアペンテノール、BAS111.W、1−n−デシルイミダゾール、1−ゲラニルイミダゾール、HOE074784、トリアディメノール、トリアディメフォン、イプコナゾール、テェブコナゾール、メトコナゾールなどが知られており、これらから選択される何れかを用いることが好ましい。植物成長調節剤の一種である一般名パクロブトラゾール、化合物名(R*,R*)−(±)−β−[(4−クロロフェニル)−メチル−α−(1,1ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール;(2RS、3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オールが、農薬としての汎用性、取り扱い易さより好ましく用いられるが、それに類縁する化合物であるウニコナゾールP、アンシミドール、フルルプリミドール等を主成分とする農薬も用いることができる。
【0021】
植林用の苗PLとしては、特に限定されるものではないが、ユーカリ属植物(Eucalyptus spp.)及びアカシア属植物(Acacia spp.)は共に、オーストラリアを中心とするオセアニア地域に自生する多種属植物であり、このユーカリ属植物及びアカシア属植物の多くが、成長性に優れること、様々な環境に対する適応性があること、更に産業的には木材生産、パルプ材生産、薪炭材の生産に適していることから、世界各地で早期緑化を目的として盛んに植林されている点で好ましい。
【0022】
植林用苗PLの形態としては、ポット苗・露地植栽苗のいずれでもよく、実生苗だけでなく挿し木や接ぎ木或いは組織培養などの方法によるクローン苗のいずれを用いてもよいが、シトクロムP450の働きを阻害する物質を吸収させて育てるためには、環境への拡散に配慮して、ポット苗を用いることが好ましい。
【0023】
シトクロムP450の働きを阻害する物質を植林用苗PLに予め吸収させる方法には、粒剤あるいは複合肥料で植林用苗を育成する土壌を混和処理する方法、水和剤で植林用苗を育成する土壌に潅注処理する方法、水和剤を植林用苗の茎葉に散布する方法がある。吸収させる時期としては、植林用苗PLを植林する以前に、予め苗畑で吸収させるのが好ましく、苗木が生育を開始する当初から吸収させることが好ましい。更には水和剤を植林用苗の種子に吸収させてから播種し生育させる方法が、簡便で好ましく用いられる。
【0024】
シトクロムP450の働きを阻害する物質を植林用苗PLに吸収させる量としては、用いる薬剤により異なり一概に言えないが、各薬剤の従来の使用目的である節間伸長調節による伸長抑制(矮化)に使用される使用量に準じるとよい結果が得られる。シトクロムP450の働きを阻害する物質を吸収した植林用苗は、通常処理後から伸長成長が抑制されて矮化する。さらに詳しくは、節間が短くなり、葉が小さくなり、葉の色が濃くなるなどの形態変化を示す。このように形態変化を起こした苗木には、環境ストレスに対する耐性が本来の性質よりも高められており、このような苗木が環境ストレスの厳しい地域へ植林するのに好適である。
【0025】
給水タンクTは、CO2溶解水を製造するための原水が自動的に給水される容器である。原水の種類は特に制限されるものではないが、コスト面を考慮して井戸でくみ上げた地下水、雨水、水道水が好ましく用いられる。これらはフィルターやイオン交換機などにより膜モジュールMOを詰まらせる粒子、汚染する微粒子(微生物)、金属イオンをあらかじめ除去しておくと良い。
【0026】
加圧ポンプP1は、給水タンクT内の水を膜モジュールMOに供給するために用いられるものである。水の流量および流速は、この加圧ポンプP1の吐出能力により定まり、本装置においては、1〜15リットル/分の流量を供給するのが好ましい。
【0027】
図1に示す通り、膜モジュールMOから排出される水は、給水タンクTに帰還される。常時処理水を帰還させるようにすれば、処理水の循環によって、高濃度のガス溶解水を容易に生成することができる。
【0028】
膜モジュールMOは、上流から送られた原水を通水しつつ、CO2ガスを供給することによって、CO2溶解水を製造するための給気膜モジュールとして用いられる。この膜モジュールMOには、中空糸膜を数千から数万本束ねて形成して、これを支持ケースに入れて構成させることが好ましい。また、膜モジュールMOは、通常の使用条件下では寿命が長く、かつメンテナンスをほとんど必要としない特徴を有するものである。
【0029】
膜モジュールMOを構成する中空糸膜3は、図2(a)に示すように非多孔質膜4を多孔質膜5,5でサンドイッチ状に挟み込んで筒状に成形され、三層複合膜構造のものが好ましい。この非多孔質膜4は、水の透過を遮断する一方、選択的なガス透過性を有する。このため、中空糸膜3の外側から気体を加圧すると、中空糸膜3の内側の水に気体を混入させることができる。そこで、本装置では、図2(b)に示すように、中空糸膜3の内側に水を通水させつつ、中空糸膜3の外側からCO2を加圧しながら供給することによって、CO2溶解水を製造している。但し、中空糸膜3の外側に水を通水させつつ、中空糸膜3の内側からCO2を加圧しながら供給してCO2溶解水を製造しても良い。
【0030】
何れにしても、本装置においては、中空糸膜3の内外で圧力勾配を生じさせることにより、中空糸膜3に対するCO2の透過効率が非常に高くなり、原水に対して任意の濃度にまで溶解したCO2溶解水を容易に製造することができる。このためには、膜モジュールMOとCO2ガスボンベとの間に設けられた図示しない調節弁を用いて、ガス圧を、中空糸膜3の内側よりも0.5〜2.0kgf/cm2程度高く設定すればよい。
【0031】
CO2ガスボンベは、CO2溶解水の供給量に応じてサイズを選択して使用することができる。またCO2のソースとしては、ガスボンベに限定されるものではなく、空気中や工場などから化石燃料等を燃焼して排出されるCO2を選択的に分離回収して用いても良い。
【0032】
上記膜モジュールMOを通過して製造されたCO2溶解水は、大気条件下で水に溶解しているCO2濃度よりも高いものとなる。一例として、25℃、大気に存在するCO2分圧におけるCO2の飽和溶解度は、約0.5mgCO2/1リットルH2Oである。一方、本装置によれば、25℃で膜モジュールに対してガス圧(1.0kgf/cm2)をかけることにより、約1.5gCO2/1リットルH2OまでCO2を溶解させることができる。このことはO2を溶解させる場合も同様であり、25℃、大気に存在するO2分圧におけるO2の飽和溶解度は、約8.0mgO2/1リットルH2Oである。一方、本装置によれば、25℃で膜モジュールに対してガス圧(1.0kgf/cm2)をかけることにより、約40mgO2/1リットルH2OまでO2を溶解させることができる。
【0033】
原水に対して任意の濃度にまで溶解したCO2溶解水を製造するためには、給水タンクT内にCO2電極S2を浸漬し、この電極S2からCO2溶解濃度に比例して発生する電極起電力(mV)をシグナルとして図示しない制御部によって加圧ポンプP1及び調節弁Vの動作を制御することによって容易に達成できる。このことはO2を溶解させる場合も同様であり、給水タンクT内にCO2電極の代わりにDO(dissolved oxygen)電極を浸漬して用いれば良い。
【0034】
なお、上記図1で示したのはCO2溶解水を供給する場合であるが、同一の仕組みでO2溶解水を供給しても良く、更にはCO2溶解水とO2溶解水を切り替えるようにしても良い。
【0035】
また、ガス溶解水を植林した苗に供給する形態は特に制限されるものではないが、素焼きのパイプを土中に埋めて、これにガス溶解水を通し、土の水分給水力によって必要なだけ水分を吸収させる方法(地中潅漑法)が好ましい。この方法によれば乾燥地域で限りのある水やそれを用いて製造したガス溶解水を無駄遣いすることなく、合理的に植林した苗に給水することができる。
【0036】
具体的には、図1の破線で示すように、土中に埋めたパイプPIと、ガス溶解水を供給する給水タンクTとの間に、水位調節タンクを設置し、この調節タンクをパイプの水面より低い位置にセットすることによって、土中内の吸水力が働いてパイプからガス溶解水がじわじわと染み出ていく。そして土が十分に水分を吸水すると、パイプからの給水が止まり、ガス溶解水をやりすぎないで済む。パイプの素材としては素焼きが好ましく、素材の透水性が1×10-6〜1×10-3cm/sの透水係数を有する材質の管が好ましい。
【0037】
一方、水位調整タンクを設けなくても良く、この場合には、図1に示した加圧ポンプP2は、給水タンクT内の水を土中に埋設された素焼きのパイプPIに供給するために用いられる。水の流量および流速は、この加圧ポンプP2の吐出能力により定まり、本装置においては、20〜500ミリリットル/分の流量を供給するのが好ましい。
【0038】
図1に示す通り、給水タンクTから供給されるガス溶解水は、パイプPIの出口が止められているためにパイプ内に貯留され、パイプの素材のもつ透水性によってパイプからガス溶解水が周辺土壌にじわじわと染み出させることができる。
【0039】
周辺土壌の水分状態に応じてガス溶解水を潅水させるためには、植林地にテンシオメーターS1を設置して土壌の毛管ポテンシャルを測定し、このセンサS1から測定値に応じて出力される信号によって図示しない制御部によって加圧ポンプP2の動作を制御することによって容易に達成できる。
【0040】
ここで、上記CO2溶解水及びO2溶解水が示す効果は以下のように考えられる。乾燥など環境ストレスの厳しい地域では、植林した苗の気孔が閉じられる。するとガス交換できなくなり、植物体内のCO2濃度及びO2濃度が下がり光合成及び呼吸の効率が低下する。CO2溶解水及びO2溶解水を植林した苗に供給する場合、植物体内で不足しているCO2及びO2が植物に取り込まれる。こうして植物体中のCO2濃度及びO2濃度が高くなり、光合成や呼吸が維持されて環境ストレスの厳しい地域での植林が可能になる。
【0041】
なお、植物に存在する光合成及び光呼吸反応では、炭酸固定酵素であるリブロースビスリン酸カルボキシラーゼに対し、O2とCO2は基質として競争的であり、互いに他方の基質の関与する反応を阻害する。すなわち、光呼吸は植物が高O2濃度の気相条件で光を受けた時に大きく、植物種によっては光合成による生産を低くする要因となる。このため、O2溶解水を植物体に供給する場合には、CO2溶解水との切り替えを行い光のあたらない暗期とする方法が好ましい。
【0042】
また、シトクロムP450の働きを阻害する物質が示す、環境ストレスに対する耐性を高める効果は以下のように考えられる。植林した苗でのシトクロムP450の働きが抑制される。その中には植物ホルモンの生合成や生分解に関わるものがあり、植物体内の各種植物ホルモンの濃度が増減する。それがシグナルとなり植物に環境ストレスに対する防御機構が恒常的に発揮される。こうして植林苗の環境ストレスに対する耐性が本来の性質よりも高まり、そのような苗を植林することで環境ストレスの厳しい地域での植林が可能になる。
【0043】
【実施例】
以下に実施例により本発明の植林方法についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0044】
(実施例1)
図1に示した装置及び以下に示した植物と条件を用いて、乾燥地での植林方法を想定した実験とした。
(1)装置:実験は温度(20〜26℃)を制御できる雨水のあたらないガラス温室内で行った。実験砂槽は、90cm×300cm×80cmの鋼製のものを使用した。鳥取砂丘で採取した砂を良く水洗し、天日で乾燥したものを2mm篩でふるったものを実験砂槽に詰め、砂に3(w/w)%の割合で含水させた。外形50mm内径40mmの素焼きの管を地下約10cmの場所に20cm間隔で埋設し、ゴム製のパイプで給水タンクと結合させて、水(対照区)及びガス溶解水(実験区)を通した。砂槽の中央部にはテンシオメーターを深さ15cmの位置に設置し土壌水分値を出力して、ポンプP2の動作を土壌のpF値がおよそ3.8〜4.0になるように制御した。100Lの給水タンクには炭酸ガス電極及びDO電極を浸漬し、炭酸ガス溶解値を出力して、ポンプP1とガスボンベと膜モジュールの間に設けた制御弁の動作を制御して、およそ800ppmのCO2溶解水及び20ppmのO2溶解水を給水タンクに作り、実験に供した。
【0045】
(2)植物
植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)の挿し木クローン苗を使用した。挿し木で発根後直径9cm深さ12cmのポットに移植し、直後にスミセブンP液剤(ウニコナゾール−Pを0.025%含有、株式会社アグロス製、農林水産省登録第18010号)1mlをポット用土に潅注して1ヶ月間育成させた(実験区)。対照区には薬剤処理していない苗を用いた。その後上記の実験砂槽に20cm間隔で植え付け、3ヶ月間生育後の地上部と地下部の乾物重量を測定して、実験区と対照区を比較した。
【0046】
結果を表1に示す。なお、表中の数値は同一処理した20本の苗の平均値を示している。
【0047】
【表1】
Figure 0004244564
【0048】
表には示さなかったが、ウニコナゾール−Pで処理した苗の方が萎凋の程度が弱く、薬剤処理していない苗(対照区)には途中で枯死するものも見られた。しかし、ガス溶解水を与えた場合には、薬剤処理していない苗(対照区)であっても枯死する程度が少なかった。また、ガス溶解水を与えた実験区の方が水を与えた対照区より乾物重量が重い傾向にあった。
【0049】
以上の結果から、CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給することで、乾燥ストレスを軽減して、乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示された。また、シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質を植林用苗の体内に吸収させると、植物の乾燥ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高められること、及びこのシトクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植林することで、乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示された。更には、シトクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施された苗を植林した後、CO2溶解水又はO2溶解水を植林した苗に供給することで、乾燥ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示された。
【0050】
(実施例2)
以下の植物と条件を用いて、寒冷地での植林方法を想定した実験とした。
(1)植物
植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)の挿し木クローン苗を使用した。挿し木で発根後直径9cm深さ12cmのポットに移植し、直後にグリーンフィールド水和剤(フルルプリミドールを50%含有、塩野義製薬株式会社製、農林水産省登録第17316号)0.1gをポット用土に置床して4ヶ月間育成させた(実験区)。対照区には薬剤処理していない苗を用いた。2月中旬(最低気温−2℃、最高温度10℃)の厳寒期に植林し、地上部の害徴を10日後、20日後、30日後に観察して判定した。なお判定結果は次のように数値化した。害なし:0点、微害:1点、中程度の害:2点、激害(枯死):3点。また、植え付け時、植え付け10日後、20日後、30日後に同一の葉の葉緑素量の変化を推定するために、葉緑素値の指標であるSPAD値を葉緑素計(ミノルタカメラ株式会社製、SPAD-502)を用いて測定し、実験区と対照区を比較した。
【0051】
結果を表2に示す。なお、表中の害徴値は同一処理した8本の苗の平均値を示し、SPAD値は同一処理した8本の苗の同一葉の5ヵ所で測定した数値の平均値を示している。
【0052】
【表2】
Figure 0004244564
【0053】
以上の結果から、シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の体内に吸収させると、植物の低温環境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高められること、及びこのシトクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植林することで、低温環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示された。
【0054】
(実施例3)
以下の植物と条件を用いて、酷暑地での植林方法を想定した実験とした。
(1)植物
植物には、ユーカリカマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)の実生苗を使用した。種子をボンザイ液剤(パクロブトラゾールを2%含有、武田薬品工業株式会社製、農林水産省登録第17235号)を希釈して調整した100ppb水溶液に1日間浸漬処理してから播種して4ヶ月間育成させた(実験区)。対照区には薬剤処理していない苗を用いた。温度50℃、光量10,000luxの条件下に6時間置いた後に植林し、3ヶ月後に苗高に対して枯れ下がった長さを測定した。
【0055】
結果を表3に示す。表中の数値は枯れ下がり率(%)の10本の平均値である。なお、枯れ下がり率(%)=(50℃・6時間の処理後3ヶ月間で枯れ下がった長さ)÷(処理前の苗高)×100。
【0056】
【表3】
Figure 0004244564
【0057】
以上の結果から、シトクロムP450の働きを阻害する作用を有する物質を、植林用苗の種子に吸収させてから播種して生育させると、植物の高温環境ストレスに対する耐性を本来の性質よりも高められること、及びこのシトクロムP450の働きを阻害する物質で処理を施された植林用の苗を植林することで、高温環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にすることが示された。
【0058】
【発明の効果】
従来、環境ストレスの厳しい地域への植林をする場面において、環境条件が厳しすぎるために、ユーカリ属植物及びアカシア属植物などの有する多様な環境適応性をもってしても、活着させて成林させるのが難しい地域が存在した。その結果、植林を諦めざるをえない地域の面積は膨大に存在し、地球上に増え続ける二酸化炭素の低減に植林を役立てることには自ずと限界が存在した。ユーカリ属植物及びアカシア属植物に代表される様々な植物に環境ストレス耐性(耐塩性、耐乾燥性、耐寒性、耐暑性など)を付与し、この植物をもって乾燥地、塩害地、寒冷地、酷暑地などを早期緑化し、地球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることができれば、人類にとっての利益は計り知れず、効果は甚大である。
【0059】
しかし、様々な環境ストレスに耐性を有する植物を遺伝子組換え技術によって創製し、この植物をもって乾燥地、塩害地、寒冷地、酷暑地などを緑化し、地球上に増え続ける二酸化炭素の低減に役立てることには、遺伝子を導入した後の効率の良い個体再生技術が必要であるばかりではなく、遺伝子組換え植物が自然環境に与える影響などの安全性評価面で障壁が多く存在し、実用化に至るまで長期を要すると見込まれる。
【0060】
以上説明したように、本発明の植林方法によれば、従来に比べて、環境ストレスの厳しい地域への植林を可能にする方法を、早期に安全に効率良く提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である乾燥地での植林方法の概略を図示したものである。
【図2】中空糸膜モジュールを図示したものである。
【符号の説明】
PL 植物
PI 土中に埋設したパイプ
T 給水タンク
MO 膜モジュール
P1 第一加圧ポンプ
P2 第二加圧ポンプ
S1 テンシオメーター
S2 炭酸ガス電極

Claims (3)

  1. ユーカリ属植物又はアカシア属植物の挿し木を発根させた後、シトクロムP450の作用を阻害するウニコナゾール−Pを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させた後に前記挿し木を植林することで前記挿し木の乾燥環境ストレス耐性を高めるか、
    ユーカリ属植物又はアカシア属植物の挿し木を発根させた後、シトクロムP450の作用を阻害するフルルプリミドールを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させた後に前記挿し木を植林することで前記挿し木の寒冷環境ストレス耐性を高めるか、
    ユーカリ属植物又はアカシア属植物の播種前の種子を薬液に浸漬することで、前記種子に、シトクロムP450の作用を阻害するパクロブトラゾールを、通常の生育には影響を与えない程度の濃度範囲で、予め吸収させ、これを播種して育成した苗を植林することで前記苗の酷暑環境ストレス耐性を高めるようにした植林方法。
  2. 前記環境ストレスに対する耐性を高めた苗を植林した後に、COまたはOを原水に対して溶解させたCO溶解水またはO溶解水を供給する請求項1に記載の植林方法。
  3. 前記溶解水は、COまたはOを、非多孔質ガス透過膜を通じて原水に供給して製造される請求項2に記載の植林方法。
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