JP2003324790A

JP2003324790A - スピーカ装置

Info

Publication number: JP2003324790A
Application number: JP2002129055A
Authority: JP
Inventors: Masanori Ito; 正規伊藤
Original assignee: Tohoku Pioneer Corp; Pioneer Electronic Corp
Current assignee: Tohoku Pioneer Corp; Pioneer Corp
Priority date: 2002-04-30
Filing date: 2002-04-30
Publication date: 2003-11-14
Also published as: EP1359786A2; CN1455622A; US6996246B2; US20030202675A1; EP1359786A3

Abstract

(57)【要約】【課題】振動面積を大きくすることにより、最低共振
周波数を小さくして低域での再生を可能にすると共に、
音圧感度を大きくしたスピーカ装置を提供する。【解決手段】フレーム１４が、そのフレーム１４の外
周に、振動板１５に向かう凸部１４ａを有する。振動板
１５が、その振動板の外周から、フレーム１４と反対側
に向かって延在し、かつ、フレーム凸部１４ａの内側面
１４ａ−１に沿った外側面を持つ立ち上がり部１８ｃを
有している。立ち上がり部１８ｃの外側面とフレーム凸
部１４ａの内側面とを固着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、スピーカ装置に
係わり、特に、振動板の外周がフレームに支持されるス
ピーカ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述したスピーカ装置の一例とし
て、図７に示されたドームスピーカが提案されている。
同図（ａ）は、ドームスピーカの分解半断面図であり、
同図（ｂ）は、ドームスピーカの半断面図である。

【０００３】同図に示すように、ドームスピーカにおい
ては、円板状のポールプレート１０、マグネット１１、
ヨーク１２によって、リング状の磁気ギャップ１３を有
する磁気回路が構成される。磁気ギャップ１３は、ポー
ルプレート１０の側面とヨーク１２が対向する部分の空
隙であり、全周に亘ってほぼ均等な間隔を有する。ま
た、磁気回路を構成するヨーク１２の外側には樹脂など
のフレーム１４が一体に形成され、上述した磁気回路と
共にフレームＡｓｓｙを構成する。

【０００４】また、フレームＡｓｓｙの上方には、平面
視略円状または平面視略楕円状の振動板１５が配されて
いる。振動板１５は、ドーム形状を有する振動部１６
と、この振動部１６の外周縁に設けられた断面Ｕ字状の
凹部１７と、この凹部１７の外周縁に設けられたエッジ
ダンパ１８ａと、このエッジダンパ１８ａの外周縁に設
けられた径方向と水平な面を有するエッジダンパ枠１８
ｂとを備えている。このエッジダンパ枠１８ｂは、フレ
ーム１４上の水平支持面１４ｂに沿って設けられてい
る。

【０００５】また、振動板１５は、エッジダンパ枠１８
ｂの外周縁に設けられ、この外周縁に連続して垂直に立
ち上がる、立ち上がり部１８ｃを備えている。この立ち
上がり部１８ｃは、フレーム１４の水平支持面１４ｂよ
り外側に設けられた凸部１４ａの内側面１４ａ−１に沿
って設けられている。さらに、振動板１５は、上述した
立ち上がり部１８ｃの上端部に設けられ、外側に向かっ
て径方向と水平な面を有する係止部１８ｄを備えてい
る。この係止部１８ｄは、上記凸部１４ａの内側面１４
ａ−２に係止するように設けられている。

【０００６】なお、上述したエッジダンパ１８ａ、エッ
ジダンパ枠１８ｂ、立ち上がり部１８ｃ及び係止部１８
ｄがエッジ部１８を構成している。また、これら振動部
１６、凹部１７及びエッジ部１８は、例えば１枚の樹脂
フィルムを加熱加圧成形することにより一体に形成され
た振動板１５を構成する。

【０００７】以上のような構成において、上述した立ち
上がり部１８ｃを、フレーム１４上に設けられた凸部１
４ａの内側面１４ａ−１に沿うように配置すれば、振動
板１５の中心と、フレームＡｓｓｙの中心とがズレるこ
となく、正しい位置に振動板１５をフレームＡｓｓｙに
取り付けることができる。つまり、立ち上がり部１８ｃ
により、フレーム１４に対する振動板１５の径方向の位
置決めを行うことができる。

【０００８】さらに、上述したエッジダンパ枠１８ｂ
を、フレーム１４上に設けられた水平支持面１４ｂに沿
うように配置すれば、凹部１７が磁気ギャップ１３外に
配置されることなく、正しい位置に振動板１５をフレー
ムＡｓｓｙに取り付けることができる。つまり、エッジ
ダンパ枠１８ｂにより、フレーム１４に対する振動板１
５の径方向に対して垂直な方向の位置決めを行うことが
できる。

【０００９】このため、凹部１７を磁気回路の磁気ギャ
ップ１３内の正しい位置に浮遊配置することができる。
凹部１７には、電線を巻回して形成されるボイスコイル
１９が接着されている。従って、ボイスコイル１９は、
エッジダンパ１８ａによって凹部１７と共に、磁気回路
の磁気ギャップ１３内に配置され弾性支持される。

【００１０】また、上述したスピーカ装置では、フレー
ム１４上の水平支持面１４ｂと、振動板１５のエッジダ
ンパ枠１８ｂとを接着剤で固着することにより、フレー
ム１４に振動板１５を取り付けている。さらに、係止部
１８ｄが、上記凸部１４ａの内側面１４ａ−２に係止す
ることにより、振動板１５の固着をより強固にすること
ができる。そして、振動板１５の上方には、振動板１５
を保護するためのフレームカバー２０が設けられてい
る。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に、
スピーカ装置は、振動板１５の振動面積（実際に振動す
る部分の面積）を大きくするほど、低い周波数帯域（低
音領域）で十分な音量を再生するには有利となる。これ
は、振動板の振動面積を大きくするほど、振動板の質量
が増し、最低共振周波数（ｆｏ）を低く設定できるから
である。また、振動板の振動面積を大きくするほど、放
射インピーダンスも高くなり、音圧特性も高感度になる
からである。

【００１２】しかしながら、上述したドームスピーカ
は、垂直方向の位置決めを行うための振動板１５の径方
向と水平なエッジダンパ枠１８ｂと、フレーム１４の水
平支持面１４ｂとを接着剤で固着することにより、振動
板１５をフレーム１４に取り付けていた。固着の強度を
高めるためには、固着面積を広くする必要がある。

【００１３】このため、水平支持面１４ｂ及びエッジダ
ンパ枠１８ｂの径方向の長さを、ある程度の固着強度が
得られる分、大きくする必要がある。従って、大きくし
た分、振動板１５上の実際に振動する部分である振動部
１６、エッジダンパ１８ａを合わせた口径を小さくしな
ければならず、振動面積が小さくなるという問題が生じ
る。

【００１４】そこで、本発明は、上記のような問題点に
着目し、振動面積を大きくすることにより、最低共振周
波数を小さくして低域での再生を可能にすると共に、音
圧感度を大きくしたスピーカ装置を提供することを課題
とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項１記載の発明は、振動板と、該振動板
より下方に配置され、前記振動板の外周を支持するフレ
ームとを備えたスピーカ装置であって、前記フレーム
は、当該フレームの外周に、前記振動板に向かう凸部を
有し、前記振動板は、当該振動板の外周から、前記フレ
ームと反対側に向かって延在し、かつ、前記フレーム凸
部の内側面に沿った外側面を持つ立ち上がり部を有し、
前記立ち上がり部の外側面と前記フレーム凸部の内側面
とが固着されていることを特徴とするスピーカ装置に存
する。

【００１６】請求項１記載の発明によれば、フレームと
反対側に向かって延在する立ち上がり部の外側面とフレ
ーム凸部の内側面とを固着することにより、振動板、径
方向の長さのうち、固着に要する部分を小さくすること
ができ、その分、振動面積を大きくすることができる。

【００１７】請求項２記載の発明は、振動板と、該振動
板より下方に配置され、前記振動板の外周を支持するフ
レームとを備えたスピーカ装置であって、前記フレーム
は、当該フレームの外周に、前記振動板に向かう凸部を
有し、前記振動板は、当該振動板の外周から、前記フレ
ーム側に向かって延在し、かつ、前記フレーム凸部の外
側面に沿った内側面を持つ立ち下がり部を有し、前記立
ち下がり部の内側面と前記フレーム凸部の外側面とが固
着されていることを特徴とするスピーカ装置に存する。

【００１８】請求項２記載の発明によれば、フレーム側
に向かって延在する立ち下がり部の内側面とフレーム凸
部の外側面とを固着することにより、振動板、径方向の
長さのうち、固着に要する部分を小さくすることがで
き、その分、振動面積を大きくすることができる。しか
も、立ち下がり部の外側面より径方向の外側にフレーム
を設ける必要がなく、その分、さらに振動面積を大きく
することができる。

【００１９】請求項３記載の発明は、請求項１記載のス
ピーカ装置であって、前記フレーム凸部の内側面は、前
記振動板の径方向に対して垂直に設けられていることを
特徴とするスピーカ装置に存する。

【００２０】請求項３記載の発明によれば、フレーム凸
部の内側面を、振動板の径方向に対して垂直に設けるこ
とにより、振動板、径方向の長さのうち、固着に要する
部分を全くなくすことができ、その分、さらに振動面積
を大きくすることができる。

【００２１】請求項４記載の発明は、請求項２記載のス
ピーカ装置であって、前記フレーム凸部の外側面は、前
記振動板の径方向に対して垂直に設けられていることを
特徴とするスピーカ装置に存する。

【００２２】請求項４記載の発明によれば、フレーム凸
部の外側面を、振動板の径方向に対して垂直に設けるこ
とにより、振動板、径方向の長さのうち、固着に要する
部分を全くなくすことができ、その分、さらに振動面積
を大きくすることができる。

【００２３】請求項５記載の発明は、請求項１記載のス
ピーカ装置であって、前記フレーム凸部の内側面は、当
該内側面の下端を軸にして、前記振動板の径方向と垂直
な方向に対して、外側に傾斜していることを特徴とする
スピーカ装置に存する。

【００２４】請求項５記載の発明によれば、フレーム凸
部の内側面が、その内側面の下端を軸にして、振動板の
径方向と垂直な方向に対して、外側に傾斜している。従
って、フレーム凸部の内側面に傾斜をつけることによ
り、フレーム凸部の内側面に接着剤を塗布して、立ち上
がり部の外側面を固着する際に、塗布した接着剤を鉛直
方向に垂れてしまうことを防止することができる。

【００２５】請求項６記載の発明は、請求項２記載のス
ピーカ装置であって、前記フレーム凸部の外側面は、当
該外側面の下端を軸にして、前記振動板の径方向と垂直
な方向に対して、内側に傾斜していることを特徴とする
スピーカ装置に存する。

【００２６】請求項６記載の発明によれば、フレーム凸
部の外側面が、その外側面の下端を軸にして、振動板の
径方向と垂直な方向に対して、内側に傾斜している。従
って、フレーム凸部の外側面に傾斜をつけることによ
り、フレーム凸部の外側面に接着剤を塗布して、立ち下
がり部の内側面を固着する際に、塗布した接着剤を垂直
方向に垂れてしまうことを防止することができる。

【００２７】請求項７記載の発明は、請求項５記載のス
ピーカ装置であって、前記垂直な方向に対する、前記フ
レームの内側面の傾斜角度は、４５度以下であることを
特徴とするスピーカ装置に存する。

【００２８】請求項７記載の発明によれば、フレームに
対する振動板の垂直方向の位置決めを行うため、振動板
及びフレームに、径方向に水平な面を設ける必要がある
ことを考慮したとき、フレームの内側面の傾斜角度が４
５度以下であれば、確実に、振動面積を大きくすること
ができる。

【００２９】請求項８記載の発明は、請求項６記載のス
ピーカ装置であって、前記垂直な方向に対する、前記フ
レームの外側面の傾斜角度は、４５度以下であることを
特徴とするスピーカ装置に存する。

【００３０】請求項８記載の発明によれば、フレームに
対する振動板の垂直方向の位置決めを行うため、振動板
及びフレームに、径方向に水平な面を設ける必要がある
ことを考慮したとき、フレームの外側面の傾斜角度が４
５度以下であれば、確実に、振動面積を大きくすること
ができる。

【００３１】

【発明の実施の形態】第１実施形態以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明のスピーカ装置の第１実施形態を示す半
断面図である。

【００３２】本発明のスピーカ装置と、図７に示す従来
のスピーカ装置と異なる点は、フレーム１４と振動板１
５の固着部分である。従来のスピーカ装置は、フレーム
１４の水平支持面１４ｂと振動板１５のエッジダンパ枠
１８ｂとを接着剤で固着する、つまり、径方向に水平な
面同士を固着していた。しかし、本発明では、フレーム
凸部１４ａの内側面１４ａ−１と、振動板１５の立ち上
がり部１８ｃとを接着剤で固着する、つまり、径方向に
垂直な側面同士を固着している。

【００３３】上述したように、径方向に垂直な面である
側面同士を固着することにより、径方向の長さのうち、
固着に要する部分を全くなくすことができ、水平支持面
１４ｂは垂直方向の位置決めに必要な分だけ、設ければ
いい。従って、その分、振動面積を大きくすることがで
きる。このため、最低共振周波数を小さくして低域での
再生を可能とすると共に、音圧感度を大きくすることが
できる。

【００３４】第２実施形態第１実施形態は、凸部１４ａの内側面１４ａ−１を径方
向と垂直にしていた。このため、凸部１４ａの内側面１
４ａ−１に接着剤を塗布する際に、鉛直方向に接着剤が
垂れてしまう恐れがあった。そこで、図２に示すよう
に、垂直方向に対して、内側面１４ａ−１の下端を軸と
して外側に傾斜させて、接着剤が垂れてしまうのを防止
することが考えられる。この垂直方向に対する傾斜角度
が４５度以下であれば、垂直方向の位置決めに必要な水
平支持面１４ｂ及びエッジダンパ枠１８ｂの分を考慮し
ても、確実に振動面積を大きくすることができる。

【００３５】第３実施形態次に、第３実施形態について図３を参照して説明する。
第３実施形態と第１及び第２実施形態との異なる部分は
フレーム１４の形状である。第１及び第２実施形態で
は、フレーム１４は、振動板１５より外側に配置された
凸部１４ａを備えていた。しかし、第３実施形態のフレ
ーム１４は、振動板１５より内側に配置される凸部１４
ｃを備えている。そして、この凸部１４ｃの頂上には、
エッジダンパ枠１８ｂを支持して、フレーム１４に対す
る振動板１５の垂直方向の位置決めを行う水平支持面１
４ｃ−１が形成されている。

【００３６】また、振動板１５のエッジ部１８の形状も
上述した第１及び第２実施形態と異なる。第１及び第２
実施形態では、エッジ部１８は、エッジダンパ枠１８ｂ
の外周縁からフレームカバー２０に向かって垂直に立ち
上がった立ち上がり部１８ｃを有していた。

【００３７】しかし、第３実施形態のエッジ部１８は、
エッジダンパ枠１８ｂの外周縁からフレーム１４に向か
って垂直に立ち下がる立ち下がり部１８ｅを有してい
る。この立ち下がり部１８ｅは、凸部１４ｃの外側面１
４ｃ−２に沿って設けられている。そして、この立ち下
がり部１８ｅの内側面と凸部１４ｃの外側面１４ｃ−２
とが接着剤で固着されている。

【００３８】また、この立ち下がり部１８ｅの下端部
に、係止部１８ｄが設けられている。この係止部１８ｄ
は、フレームカバー２０の内側面に係止するように設け
られている。

【００３９】この第３実施形態でも、第１及び第２実施
形態と同様に、径方向に垂直な面である側面同士を固着
することにより、径方向の長さのうち、固着に要する部
分を全くなくすことができ、水平支持面１４ｃ−１及び
エッジダンパ枠１８ｂは垂直方向の位置決めに必要な
分、設ければいい。従って、その分、振動面積を大きく
することができる。このため、最低共振周波数を小さく
して低域での再生を可能とすると共に、音圧感度を大き
くすることができる。

【００４０】しかも、第３実施形態に示した構成のスピ
ーカ装置によれば、振動板１５において、立ち下がり部
１８ｅが、そのエッジダンパ枠１８ｂから、フレーム１
４に向かって延在し、かつ、凸部１４ｃの外側面１４ｃ
−２に沿って設けられている。以上の構成により、立ち
下がり部１８ｅの外側面より外側に凸部を設ける必要が
ない。

【００４１】従って、スピーカ全体の口径のうち、振動
板１５及びフレームカバー２０を支持するのに必要な部
分を小さくすることができる。そして、小さくした分、
振動板１５上の実際に振動する部分である振動部１６、
エッジダンパ１８ａを合わせた口径、つまり、振動面積
を大きくすることができる。これにより、最低共振周波
数を小さくなり、低域での再生が可能となると共に、音
圧感度を大きくすることができる。

【００４２】第４実施形態第３実施形態は、凸部１４ｃの外側面１４ｃ−２を径方
向と垂直にしていた。このため、外側面に接着剤を塗布
する際に、鉛直方向に接着剤が垂れてしまう恐れがあっ
た。そこで、図４に示すように、垂直方向に対して、外
側面１４ｃ−２の下端を軸として内側に傾斜させて、接
着剤が垂れてしまうのを防止することが考えられる。こ
の垂直方向に対する傾斜角度が４５度以下であれば、垂
直方向の位置決めに必要な分を考慮しても、確実に振動
面積を大きくすることができる。

【００４３】第５実施形態また、第３及び第４実施形態では、振動板１５の上方に
設けられているフレームカバー２０について、垂直方向
の位置決めを行う部分がない。そこで、図５に示すよう
に、内部面２０ｂに比べて振動板１５側に配置された外
周面２０ａを設け、エッジダンパ枠１８ｂと同様に、水
平支持面１４ｃ−１で外周部２０ａを支持することも考
えられる。

【００４４】第６実施形態また、第１及び第２実施形態では、エッジダンパ１８ａ
の外周縁に設けられたエッジダンパ枠１８ｂにより、フ
レーム１４に対する振動板１５の径方向に対して垂直な
方向の位置決めを行うことができる。しかしながら、図
６（ａ）及び（ｂ）に示すように、立ち上がり部１８ｃ
の外周縁であり、フレーム１４上の内側面１４ａ−１よ
り外側に設けられた水平面１４ｄに沿って鍔部１８ｆを
設け、この鍔部１８ｆにより垂直方向の位置決めを行う
ことも考えられる。

【００４５】また、図６（ａ）及び（ｂ）は、鍔部１８
ｆがフレームカバー２０の内側面まで延在していなかっ
たが、図６（ｃ）に示すように、鍔部１８ｆを、フレー
ムカバー２０の内側面まで延在させて、内側面に係止す
るように設けて、支持をより強個にすることも考えられ
る。

【００４６】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明によれば、フレームと反対側に向かって延在する立ち
上がり部の外側面とフレーム凸部の外側面とを固着する
ことにより、振動板、径方向の長さのうち、固着に要す
る部分を小さくすることができ、その分、振動面積を大
きくすることができるので、最低共振周波数を小さくし
て低域での再生を可能にすると共に、音圧感度を大きく
したスピーカ装置を得ることができる。

【００４７】請求項２記載の発明によれば、フレーム側
に向かって延在する立ち下がり部の内側面とフレーム凸
部の外側面とを固着することにより、振動板、径方向の
長さのうち、固着に要する部分を小さくすることがで
き、その分、振動面積を大きくすることができる。しか
も、立ち下がり部の外側面より径方向の外側にフレーム
を設ける必要がなく、その分、さらに振動面積を大きく
することができるので、最低共振周波数を小さくして低
域での再生を可能にすると共に、音圧感度を大きくした
スピーカ装置を得ることができる。

【００４８】請求項３記載の発明によれば、フレーム凸
部の内側面を、振動板の径方向に対して垂直に設けるこ
とにより、振動板、径方向の長さのうち、固着に要する
部分を全くなくすことができ、その分、さらに振動面積
を大きくすることができるので、より一層、最低共振周
波数を小さくして低域での再生を可能にすると共に、音
圧感度を大きくしたスピーカ装置を得ることができる。

【００４９】請求項４記載の発明によれば、フレーム凸
部の外側面を、振動板の径方向に対して垂直に設けるこ
とにより、振動板、径方向の長さのうち、固着に要する
部分を全くなくすことができ、その分、さらに振動面積
を大きくすることができるので、より一層、最低共振周
波数を小さくして低域での再生を可能にすると共に、音
圧感度を大きくしたスピーカ装置を得ることができる。

【００５０】請求項５記載の発明によれば、フレーム凸
部の内側面に傾斜をつけることにより、フレーム凸部の
内側面に接着剤を塗布して、立ち上がり部の外側面を固
着する際に、塗布した接着剤を垂直方向に垂れてしまう
ことを防止することができるスピーカ装置を得ることが
できる。

【００５１】請求項６記載の発明によれば、フレーム凸
部の外側面に傾斜をつけることにより、フレーム凸部の
外側面に接着剤を塗布して、立ち下がり部の内側面を固
着する際に、塗布した接着剤を垂直方向に垂れてしまう
ことを防止することができるスピーカ装置を得ることが
できる。

【００５２】請求項７記載の発明によれば、フレームに
対する振動板の垂直方向の位置決めを行うため、振動板
及びフレームに、径方向に水平な面を設ける必要がある
ことを考慮したとき、フレームの内側面の傾斜角度が４
５度以下であれば、確実に、振動面積を大きくすること
ができるスピーカ装置を得ることができる。

【００５３】請求項８記載の発明によれば、フレームに
対する振動板の垂直方向の位置決めを行うため、振動板
及びフレームに、径方向に水平な面を設ける必要がある
ことを考慮したとき、フレームの外側面の傾斜角度が４
５度以下であれば、確実に、振動面積を大きくすること
ができるスピーカ装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスピーカ装置の第１実施形態を示す半
断面図である。

【図２】本発明のスピーカ装置の第２実施形態を示す半
断面図である。

【図３】本発明のスピーカ装置の第３実施形態を示す半
断面図である。

【図４】本発明のスピーカ装置の第４実施形態を示す半
断面図である。

【図５】本発明のスピーカ装置の第５実施形態を示す半
断面図である。

【図６】本発明のスピーカ装置の第６実施形態を示す拡
大部分断面図である。

【図７】従来のスピーカ装置の一例を示す分解半断面図
及び半断面図である。

【符号の説明】

１４フレーム１４ａ凸部１４ａ−１内側面１４ｃ凸部１４ａ−２内側面１５振動板１８ｃ立ち上がり部１８ｅ立ち下がり部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】振動板と、該振動板より下方に配置さ
れ、前記振動板の外周を支持するフレームとを備えたス
ピーカ装置であって、前記フレームは、当該フレームの外周に、前記振動板に
向かう凸部を有し、前記振動板は、当該振動板の外周から、前記フレームと
反対側に向かって延在し、かつ、前記フレーム凸部の内
側面に沿った外側面を持つ立ち上がり部を有し、前記立ち上がり部の外側面と前記フレーム凸部の内側面
とが固着されていることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項２】振動板と、該振動板より下方に配置さ
れ、前記振動板の外周を支持するフレームとを備えたス
ピーカ装置であって、前記フレームは、当該フレームの外周に、前記振動板に
向かう凸部を有し、前記振動板は、当該振動板の外周から、前記フレーム側
に向かって延在し、かつ、前記フレーム凸部の外側面に
沿った内側面を持つ立ち下がり部を有し、前記立ち下がり部の内側面と前記フレーム凸部の外側面
とが固着されていることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項３】請求項１記載のスピーカ装置であって、前記フレーム凸部の内側面は、前記振動板の径方向に対
して垂直に設けられていることを特徴とするスピーカ装
置。
【請求項４】請求項２記載のスピーカ装置であって、前記フレーム凸部の外側面は、前記振動板の径方向に対
して垂直に設けられていることを特徴とするスピーカ装
置。
【請求項５】請求項１記載のスピーカ装置であって、前記フレーム凸部の内側面は、当該内側面の下端を軸に
して、前記振動板の径方向と垂直な方向に対して、外側
に傾斜していることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項６】請求項２記載のスピーカ装置であって、前記フレーム凸部の外側面は、当該外側面の下端を軸に
して、前記振動板の径方向と垂直な方向に対して、内側
に傾斜していることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項７】請求項５記載のスピーカ装置であって、前記垂直な方向に対する、前記フレームの内側面の傾斜
角度は、４５度以下であることを特徴とするスピーカ装
置。
【請求項８】請求項６記載のスピーカ装置であって、前記垂直な方向に対する、前記フレームの外側面の傾斜
角度は、４５度以下であることを特徴とするスピーカ装
置。