JP2003324739A - 2次元離散コサイン変換回路およびその方法、ならびに画像データ圧縮装置およびその方法 - Google Patents

2次元離散コサイン変換回路およびその方法、ならびに画像データ圧縮装置およびその方法

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JP2003324739A
JP2003324739A JP2002130065A JP2002130065A JP2003324739A JP 2003324739 A JP2003324739 A JP 2003324739A JP 2002130065 A JP2002130065 A JP 2002130065A JP 2002130065 A JP2002130065 A JP 2002130065A JP 2003324739 A JP2003324739 A JP 2003324739A
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discrete cosine
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JP2002130065A
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Kenji Kikuchi
賢次 菊地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電力を効果的に低減できる2次元離散コサ
イン変換回路およびその方法ならびに画像データ圧縮装
置およびその方法を提供する。 【解決手段】入力画像データDinの行方向の画像デー
タにそれぞれ1次元DCTが行われ、そのDCT係数が
データ格納部201に格納される。さらに、この格納さ
れたDCT係数から列方向のDCT係数が抽出されて、
1次元DCT、量子化およびエントロピー符号化が行わ
れる。このとき、抽出された列方向のDCT係数の合計
値に応じて、量子化後のDCT係数がゼロになるか否か
が、直流成分および交流成分のそれぞれについて前もっ
て判定され、この判定結果に応じて、列方向の1次元D
CT演算および量子化処理が省略される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元離散コサイ
ン変換回路およびその方法と、2次元離散コサイン変換
回路を有する画像データ圧縮装置およびその方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、JPEG(joint photographic
experts group)方式やMPEG(moving picture exp
erts group)方式などの画像データ圧縮方式では、離散
コサイン変換(discrete cosine transform:DCT)
を利用した方式が採用されている。DCTを利用する画
像データ圧縮方式の標準的な流れを説明すると、まず圧
縮対象となる画像が一定サイズの画素ブロック、例えば
8×8の画素ブロックごとに分割され、この画素ブロッ
クに対して2次元のDCTが行われて、8×8の2次元
DCT係数が算出される。これらの2次元DCT係数
は、空間周波数に応じて定められた量子化スケールによ
ってそれぞれ量子化された後、ハフマン符号化や算術符
号化などのエントロピー符号化処理によって符号化され
る。
【0003】また、2次元DCTの演算は、それぞれの
次元についての独立な1次元DCTの演算に分けること
が可能である。例えば、8×8画素ブロックの行方向の
画素列に対してそれぞれ1次元DCTが行なわれ、8個
の1次元DCT係数からなるデータ列が8本生成され
る。次いで、この8本のデータ列で構成される8×8の
行列データの列方向のデータ列に対してそれぞれ1次元
DCTが行なわれることによって、8×8の2次元DC
T係数が算出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に自然
画像は隣接する画素間の相関性が高いため、これを2次
元DCTによって空間周波数成分に変換した場合、電力
スペクトル分布においてほとんどの電力が低周波側に集
中し、高周波成分の電力が小さくなる傾向がある。ま
た、人の視覚特性には高い周波数成分ほどその感度が低
下する特性があるため、DCT係数の量子化幅は通常高
周波になるほど粗く設定される。したがって、このよう
な自然画像のDCT係数を量子化した場合、通常は高周
波成分のほとんどがゼロになってしまう。
【0005】しかしながら、2次元DCTを行う従来の
DCT回路では、ほとんどがゼロになってしまう高周波
成分についても低周波成分と同様にDCT演算処理や量
子化処理が行われており、それらの処理の実行にともな
う電力が無駄に消費されている問題がある。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、消費電力を効果的に低減できる2
次元離散コサイン変換回路およびその方法、ならびに、
そのような2次元離散コサイン変換回路を有する画像デ
ータ圧縮装置およびその方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係る2次元離散コサイン変換
回路は、入力される行列データの行方向のデータ列を離
散コサイン変換して、それぞれの行に対応する行データ
を生成する第1の離散コサイン変換手段と、上記生成さ
れた行データを上記入力行列データのそれぞれの行に対
応付けて並べた行列データから、当該行列データのそれ
ぞれの列に対応する列データを抽出するデータ抽出手段
と、上記抽出された列データを離散コサイン変換した場
合における交流成分の最大値を、当該列データに含まれ
る各データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、当
該列データの交流成分に対する所定の最小量子化値とを
比較し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流成
分を量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定す
る判定手段と、上記抽出された列データを離散コサイン
変換して、それぞれの列の直流成分および交流成分を演
算するとともに、上記判定手段の判定結果に応じて上記
交流成分の演算処理を省略する第2の離散コサイン変換
手段と、上記演算されたそれぞれの列の直流成分および
交流成分を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に
量子化するとともに、上記判定手段の判定結果に応じて
上記交流成分の量子化処理を省略する量子化手段とを有
する。
【0008】本発明の第1の観点に係る2次元離散コサ
イン変換回路によれば、上記第1の離散コサイン変換手
段において、入力される行列データの行方向のデータ列
が離散コサイン変換され、それぞれの行に対応する行デ
ータが生成される。上記データ抽出手段において、上記
生成された行データを上記入力行列データのそれぞれの
行に対応付けて並べた行列データから、当該行列データ
のそれぞれの列に対応する列データが抽出される。上記
判定手段において、上記抽出された列データに含まれる
各データの合計値に応じて、当該列データを離散コサイ
ン変換した場合における交流成分の最大値が推定され、
当該推定値と、当該列データの交流成分に対する所定の
最小量子化値とが比較され、当該比較結果に応じて、当
該列データの交流成分を量子化した後の値が所定の値と
なるか否かが判定される。上記第2の離散コサイン変換
手段において、上記抽出された列データが離散コサイン
変換され、それぞれの列の直流成分および交流成分が演
算されるとともに、上記判定手段の判定結果に応じて、
上記交流成分の演算処理が省略される。上記演算された
それぞれの列の直流成分および交流成分は、上記量子化
手段において、上記最小量子化値を含む所定の量子化値
に量子化されるとともに、上記判定手段の判定結果に応
じて、上記交流成分の量子化処理が省略される。
【0009】また、上記判定手段は、上記抽出された列
データを離散コサイン変換した場合における直流成分の
値を、当該列データに含まれる各データの合計値に応じ
て演算し、当該演算値と、当該列データの直流成分に対
する量子化値とを比較し、当該比較結果に応じて、当該
列データの直流成分を量子化した後の値が所定の値とな
るか否かを判定しても良い。この場合、上記第2の離散
コサイン変換手段において、上記判定手段の判定結果に
応じて上記直流成分の演算処理が省略される。上記量子
化手段においては、上記判定手段の判定結果に応じて、
上記直流成分の量子化処理が省略される。
【0010】本発明の第2の観点に係る2次元離散コサ
イン変換方法は、入力される行列データの行方向のデー
タ列を離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する
行データを生成するステップと、上記生成された行デー
タを上記入力行列データのそれぞれの行に対応付けて並
べた行列データから、当該行列データのそれぞれの列に
対応する列データを抽出するステップと、上記抽出され
た列データを離散コサイン変換した場合における交流成
分の最大値を、当該列データに含まれる各データの合計
値に応じて推定し、当該推定値と、当該列データの交流
成分に対する所定の最小量子化値とを比較し、当該比較
結果に応じて、当該列データの交流成分を量子化した後
の値が所定の値となるか否かを判定するステップと、上
記抽出された列データを離散コサイン変換して、それぞ
れの列の直流成分および交流成分を演算するとともに、
上記判定ステップの判定結果に応じて上記交流成分の演
算処理を省略するステップと、上記演算されたそれぞれ
の列の直流成分および交流成分を、上記最小量子化値を
含む所定の量子化値に量子化するとともに、上記判定ス
テップの判定結果に応じて上記交流成分の量子化処理を
省略するステップとを有する。
【0011】また、上記判定ステップにおいて、上記抽
出された列データを離散コサイン変換した場合における
直流成分の値を、当該列データに含まれる各データの合
計値に応じて演算し、当該演算値と、当該列データの直
流成分に対する所定の量子化値とを比較し、当該比較結
果に応じて、当該列データの直流成分を量子化した後の
値が所定の値となるか否かを判定しても良い。この場
合、上記列データを離散コサイン変換するステップにお
いて、上記判定ステップの判定結果に応じて上記直流成
分の演算処理が省略される。また、上記量子化ステップ
において、上記判定ステップの判定結果に応じて上記直
流成分の量子化処理が省略される。
【0012】本発明の第3の観点に係る画像データ圧縮
装置は、行列状に画素が配列された画像の画像データを
入力し、当該画像データの行方向の1次元画像データを
離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する行デー
タを生成する第1の離散コサイン変換手段と、上記生成
された行データを上記入力画像データのそれぞれの行に
対応付けて並べた行列データから、当該行列データのそ
れぞれの列に対応する列データを抽出するデータ抽出手
段と、上記抽出された列データを離散コサイン変換した
場合における交流成分の最大値を、当該列データに含ま
れる各データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、
当該列データの交流成分に対する所定の最小量子化値と
を比較し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流
成分を量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定
する判定手段と、上記抽出された列データを離散コサイ
ン変換して、それぞれの列の直流成分および交流成分を
演算するとともに、上記判定手段の判定結果に応じて上
記交流成分の演算処理を省略する第2の離散コサイン変
換手段と、上記演算されたそれぞれの列の直流成分およ
び交流成分を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値
に量子化するとともに、上記判定手段の判定結果に応じ
て上記交流成分の量子化処理を省略する量子化手段と、
上記量子化手段において量子化された直流成分および交
流成分と、上記判定手段において上記所定の値であるこ
とが判定された交流成分との両方または一方を含んだ、
上記入力画像データの2次元離散コサイン変換結果に対
して、所定のエントロピー符号化処理を行うエントロピ
ー符号化手段とを有する。
【0013】本発明の第3の観点に係る画像データ圧縮
装置によれば、上記第1の離散コサイン変換手段におい
て、行列状に画素が配列された画像の画像データが入力
され、当該画像データの行方向の1次元画像データが離
散コサイン変換されて、それぞれの行に対応する行デー
タが生成される。上記データ抽出手段において、上記生
成された行データを上記入力画像データのそれぞれの行
に対応付けて並べた行列データから、当該行列データの
それぞれの列に対応する列データが抽出される。上記判
定手段において、上記抽出された列データに含まれる各
データの合計値に応じて、当該列データを離散コサイン
変換した場合における交流成分の最大値が推定され、当
該推定値と、当該列データの交流成分に対する所定の最
小量子化値とが比較され、当該比較結果に応じて、当該
列データの交流成分を量子化した後の値が所定の値とな
るか否かが判定される。上記第2の離散コサイン変換手
段において、上記抽出された列データが離散コサイン変
換され、それぞれの列の直流成分および交流成分が演算
されるとともに、上記判定手段の判定結果に応じて、上
記交流成分の演算処理が省略される。上記演算されたそ
れぞれの列の直流成分および交流成分は、上記量子化手
段において、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に
量子化されるとともに、上記判定手段の判定結果に応じ
て、上記交流成分の量子化処理が省略される。上記量子
化手段において量子化された直流成分および交流成分
と、上記判定手段において上記所定の値であることが判
定された交流成分との両方または一方を含んだ、上記入
力画像データの2次元離散コサイン変換結果に対して、
上記エントロピー符号化手段において所定のエントロピ
ー符号化処理が行われ、これにより、上記入力画像デー
タを圧縮符号化したデータが生成される。
【0014】本発明の第4の観点に係る画像データ圧縮
方法は、行列状に画素が配列された画像の画像データを
入力し、当該画像データの行方向の1次元画像データを
離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する行デー
タを生成するステップと、上記生成された行データを上
記入力画像データのそれぞれの行に対応付けて並べた行
列データから、当該行列データのそれぞれの列に対応す
る列データを抽出するステップと、上記抽出された列デ
ータを離散コサイン変換した場合における交流成分の最
大値を、当該列データに含まれる各データの合計値に応
じて推定し、当該推定値と、当該列データの交流成分に
対する所定の最小量子化値とを比較し、当該比較結果に
応じて、当該列データの交流成分を量子化した後の値が
所定の値となるか否かを判定するステップと、上記抽出
された列データを離散コサイン変換して、それぞれの列
の直流成分および交流成分を演算するとともに、上記判
定手段の判定結果に応じて上記交流成分の演算処理を省
略するステップと、上記演算されたそれぞれの列の直流
成分および交流成分を、上記最小量子化値を含む所定の
量子化値に量子化するとともに、上記判定ステップの判
定結果に応じて上記交流成分の量子化処理を省略するス
テップと、上記量子化された直流成分および交流成分
と、上記所定の値であることが判定された交流成分との
両方または一方を含んだ、上記入力画像データの2次元
離散コサイン変換結果に対して、所定のエントロピー符
号化処理を行うステップとを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実
施形態に係る画像データ圧縮装置の構成例を示す概略的
なブロック図である。図1に示す画像データ圧縮装置
は、第1のDCT部1、データ抽出部2、第2のDCT
部3、量子化部4、エントロピー符号化部5、および判
定部6を有する。
【0016】第1のDCT部1は、行列状に画素が配列
された画像の画像データDinを入力し、この入力した
画像データDinの行方向の1次元画像データに対して
それぞれ1次元DCTを行い、1次元画像データごとに
1本の1次元DCT係数のデータ列(行データ)を生成
する。例として8×8画素ブロックの画像データDin
が入力される場合について説明すると、第1のDCT部
1は、この画素ブロックの1行を構成する8画素の1次
元画像データに対して1次元DCTを行い、1次元画像
データごとに8個の1次元DCT係数からなる1本の行
データを生成する。
【0017】データ抽出部2は、第1のDCT部1にお
いて生成された行データを画像データDinのそれぞれ
の行に対応付けて並べた場合にできる行列データから、
この行列データのそれぞれの列に対応する列データを抽
出する。例えば、8×8画素ブロックの画像データDi
nに対して生成される8本の行データを、この画像デー
タDinのそれぞれの行に対応付けて並べることによ
り、8×8の行列データが構成される。データ抽出部2
は、この行列データのそれぞれの列に対応する8個の1
次元DCT係数を、1本の列データとして抽出する。
【0018】またデータ抽出部2は、例えば図1に示す
ように、データ格納部201と読み出し部202とを含
んだ構成にすることができる。データ格納部201は、
第1のDCT部1において生成された行データを一時的
に保持するためのユニットであり、少なくとも1単位ブ
ロックの画像(例えば8×8画素ブロック)に対応する
複数本の行データを保持する。読み出し部202は、デ
ータ格納部201に保持されている複数本の行データか
ら、上述した行列データの列データに相当する1次元D
CT係数のデータ列を抽出する。
【0019】第2のDCT部3は、データ抽出部2にお
いて抽出された上述の列データに対してそれぞれ1次元
DCTを行い、画像データDinに対する2次元DCT
係数を算出する。ただし、列データの1次元DCTの結
果として算出される2次元DCT係数の交流成分が、次
段の量子化部4の量子化によって全てゼロになることが
後述の判定部6により判定された場合には、この列デー
タの1次元DCT演算処理において、交流成分の演算処
理を省略する。同様に、列データの1次元DCTの結果
として算出される2次元DCT係数の直流成分が、量子
化部4の量子化によってゼロになることが判定部6によ
り判定された場合には、この列データの1次元DCT演
算処理において、直流成分の演算処理を省略する。
【0020】量子化部4は、第2のDCT部3において
演算された各列の2次元DCT係数を、個々の2次元D
CT係数に対して予め定められている量子化値に量子化
する。なお、ここでいう量子化値とは量子化の結果とし
て設定される値のことである。量子化部4は、第2のD
CT部3において演算された個々の2次元DCT係数に
対し、それぞれ予め設定された所定の複数の量子化値の
中から最も近い量子化値を割り当てる。この所定の複数
の量子化値の中には、後述する判定部6において参照さ
れる最小量子化値が含まれる。また量子化値の間の幅
(量子化幅)は、例えば人間の視覚特性に合わせて、空
間周波数が高い成分ほど粗い量子化が行われるように定
められる。
【0021】エントロピー符号化部5は、量子化部4に
おいて量子化された2次元DCT係数と、後述の判定部
6において値がゼロであることが判定された2次元DC
T係数とを含んだ、画像データDinの2次元DCT係
数の行列を対象として、例えばハフマン符号化や算術符
号化などの所定のエントロピー符号化処理を行う。
【0022】判定部6は、データ抽出部2において抽出
される列データに1次元DCT演算を行った結果として
算出される2次元DCT係数の交流成分が、量子化部4
の量子化処理によって全てゼロになるか否かを予め判定
するユニットである。まず、列データに含まれるそれぞ
れの1次元DCT係数を合計し、その合計値に応じて、
この列における2次元DCT係数の交流成分の最大値を
推定する。そして、この推定した交流成分と最大値と、
この列の2次元DCT係数の交流成分に対して量子化部
4が予め設定している量子化値のうち最もゼロに近い最
小の量子化値とを比較することにより、量子化後の値が
ゼロになるか否かを判定する。もし、交流成分の最大値
がこの最小量子化値に到達せずゼロに量子化されれば、
これより値が小さい他の交流成分も全てゼロに量子化さ
れることが判明する。
【0023】ここで、列データに含まれるそれぞれの1
次元DCT係数を合計した値から、この列における2次
元DCT係数の交流成分の最大値を推定する具体的な方
法について述べる。以下に、2次元DCTの一般的な式
を示す。
【0024】
【数1】
【0025】上式において、符号xおよび符号yは、画
像平面上における各画素のx方向およびy方向の位置に
対応した整数値を示し、符号f(x,y)は、位置
(x,y)における画素値を示す。符号uおよび符号v
は、それぞれx方向およびy方向の空間周波数に対応す
る整数値を示し、符号F(u,v)は、空間周波数
(u,v)における2次元DCT係数を示す。このDC
T係数は、図1の画像データ圧縮装置において、第2の
DCT部3から出力される2次元DCT係数に対応す
る。符号Nは、2次元DCTの対象となる画素ブロック
の縦および横のサイズに対応する整数値を示す。符号C
(u)および符号C(v)は、式(2)で示す値を有し
た定数を示す。
【0026】また、式(1)に示す2次元DCT係数F
(u,v)は、次式に示すように、x方向およびy方向
に関する独立な2つの1次元DCTに分けて演算するこ
とができる。
【0027】
【数2】
【0028】ただし、式(3)において、符号t(u,
y)は、N×N画素ブロックに対するx方向の1次元D
CTにより生成される1次元DCT係数を示す。これ
は、図1の画像データ圧縮装置において、第1のDCT
部1から出力される個々の1次元DCT係数に対応す
る。また、N個の1次元DCT係数の組{t(0,
y),…,t(N−1,y)}は、第1のDCT部1か
ら出力される上述の行データに対応する。N個の1次元
DCT係数の組{t(u,0),…,t(u,N−
1)}は、データ抽出部2において抽出される上述の列
データに対応する。
【0029】さて、式(4)におけるコサイン関数の項
は、空間周波数vがゼロでない場合、すなわち交流成分
の場合に、y=0とy=N−1との中心点から対称な位
置にある項の絶対値が互いに等しくなる。すなわち整数
k(0≦k≦N−1)に対し、y=kとy=N−k−1
とにおけるコサイン関数項は、その絶対値が互いに等し
くなる。さらに、空間周波数vの値が奇数の場合、上述
のような中心対称の位置にある2つのコサイン関数項
は、絶対値が等しく正負の符号が逆になる。したがって
この場合、y=0,…,N−1のコサイン関数項を足し
合わせると、絶対値が等しく正負の符号が逆の項同士が
相殺し合うため、その合計値はゼロになる。
【0030】また、空間周波数vの値が偶数の場合、上
述のような中心対称の位置にある2つのコサイン関数項
は、絶対値が等しく同一の符号になる。ただし、画像サ
イズNが2のべき乗の値に設定されている場合には、上
述とは別の中心点がy=0とy=N−1との間に複数存
在し、それらの中心点から対称な位置にある2つのコサ
イン関数項について、絶対値が等しく逆符号となる関係
が成立する。したがってこの場合にも、y=0,…,N
−1のコサイン関数項を足し合わせた合計値はゼロにな
る。
【0031】そこで、式(4)に対し、列データ{t
(u,0),…,t(u,N−1)}の各項から同一の
値、例えば列データの平均値A(u)をそれぞれ引き算
するような変更を加えるものとすると、これらに上述の
コサイン関数項をそれぞれ掛け合わせて合算する際に、
絶対値が等しく符号が逆の項同士が相殺し合うため、結
果として平均値A(u)の項が消去され、その演算結果
は式(4)と同じになる。すなわち、以下の式が成立す
る。
【0032】
【数3】
【0033】式(5)において、コサイン関数項の値を
全て値1とし、さらに1次元DCT係数t(u,y)と
平均値A(u)との差をその絶対値に置き換えた場合、
その値Fmaxは2次元DCT係数F(u,v)より必
ず大きな値となり、以下の式が成立する。
【0034】
【数4】
【0035】式(7)および式(8)から分かるよう
に、データ抽出部2において抽出された列データに含ま
れる各データの平均値A(u)を算出し、この平均値A
(u)と列データに含まれる各データとの差の絶対値を
それぞれ算出し、この算出した絶対値を合計した値に、
係数{√(2/N)×C(v)}を乗じることによっ
て、各列の2次元DCT係数の交流成分が決して超える
ことのない値Fmaxが求められる。この値Fmaxを
もって、交流成分の最大値が推定される。
【0036】以上は交流成分の量子化後の値に関する判
定方法の説明であるが、各列データの直流成分の量子化
後の値についても、交流成分の場合と同様に、列データ
に含まれる各データの合計値に応じて判定することがで
きる。2次元DCT係数F(u,v)の直流成分は、式
(4)において空間周波数vの値をゼロに設定したもの
であり、次式のように表される。
【0037】
【数5】
【0038】式(9)から分かるように、データ抽出部
2において抽出された列データに含まれる各データの合
計値を算出し、これに定数{1/√N}を乗じた値とし
て、各列の直流成分を求めることができる。このように
して求めた各列の直流成分と、量子化部4が列ごとに定
めている直流成分の最小の量子化値とを比較することに
より、直流成分の量子化後の値がゼロになるか否かを列
ごとに判定することができる。
【0039】上述した判定部6の具体的な構成の一例と
して、8×8画素ブロックの画像データが処理される場
合の判定部6の一例を、図2の概略的なブロック図を参
照して説明する。図2の例に示す判定部6は、加算部6
01、直流成分演算部602、比較部603、平均値演
算部604、引き算部605〜引き算部612、加算部
613、交流成分演算部614、および比較部615を
有する。
【0040】加算部601は、データ抽出部2において
抽出された列データ{CD1,…,CD7}を加算し、
その合計値sumを直流成分演算部602および平均値
演算部604に出力する。
【0041】直流成分演算部602は、列データの合計
値sumに所定の係数k=1/(2√2)を乗算し、そ
の乗算結果の絶対値dc_valを算出する。絶対値d
c_valは、式(9)の直流成分Fdcの絶対値に相
当し、係数kは、この式(9)における係数{1/√
N}において、N=8としたものである。
【0042】図3は、直流成分演算部602の一構成例
を示す概略的なブロック図である。この例に示す直流成
分演算部602は、セレクタ602aおよび乗算回路6
02bを有する。セレクタ602aには、正の係数kお
よび負の係数−kが入力されており、合計値sumの符
号を表すビット(図の例ではMSB)に応じて、何れか
一方の係数を選択する。乗算回路602bは、セレクタ
602aから出力される係数と合計値sumとを乗算
し、直流成分の絶対値dc_valとして出力する。例
えば合計値sumが負の場合、MSBは値1となり、セ
レクタ602aにおいて負の係数−kが選択される。こ
の負の係数−kと負の合計値sumとが乗算回路602
bにおいて乗算されることにより、正の値が出力され
る。合計値sumが正の場合には、セレクタ602aに
おいて正の係数kが選択され、これと正の合計値sum
とが乗算されることにより、正の値が出力される。
【0043】比較部603は、直流成分演算部602か
ら出力される直流成分の絶対値dc_valと、列ごと
に定められた直流成分の最小量子化値dc_qとを比較
し、この比較結果に応じて、直流成分の量子化後の値が
ゼロになるか否かを示す直流成分判定値dc_enを出
力する。
【0044】図4は、比較部603の一構成例を示す概
略的なブロック図である。この例に示す比較部603
は、ビットシフト回路603aおよび引き算回路603
bを有する。ビットシフト回路603aは、直流成分の
最小量子化値dc_qを右に1ビットシフトさせ、これ
により最小量子化値dc_qの半分の値(dc_q/
2)を求めている。引き算回路603bは、直流成分の
絶対値dc_valから、ビットシフト回路603aに
おいて算出された最小量子化値dc_qの半分の値(d
c_q/2)を引き算し、そのMSBを直流成分判定値
dc_enとして出力する。
【0045】直流成分が量子化後にゼロになる場合、直
流成分の絶対値dc_valは最小量子化値dc_qの
半分の値(dc_q/2)より小さくなり、dc_va
l<dc_q/2が成立する。この場合、引き算回路6
03bの出力は負の値となり、符号ビットのMSBであ
る直流成分判定値dc_enは値1になる。一方、直流
成分が量子化後にゼロにならない場合には、引き算回路
603bの出力は正の値となり、直流成分判定値dc_
enは値0になる。
【0046】平均値演算部604は、加算部601から
出力される列データの合計値sumを、列データのデー
タ数である値8で割り算し、これを平均値aveとして
出力する。平均値aveは、式(6)の平均値A(u)
に相当する値である。
【0047】図5は、平均値演算部604の一構成例を
示す概略的なブロック図である。この例に示す平均値演
算部604は、セレクタ604a、加算回路604b、
およびビットシフト回路604cを有する。セレクタ6
04aは、定数‘011’および定数‘100’(いず
れも2進数を示す)を入力し、合計値sumの符号ビッ
トの値に応じて、何れか一方の値を選択する。加算回路
604bは、列データの合計値sumと、セレクタ60
4aにおいて選択された定数とを加算する。ビットシフ
ト回路604cは、加算回路604bの加算結果を右に
3ビットシフトさせ、加算結果を値8で割ることによ
り、平均値aveを算出する。
【0048】定数‘011’および定数‘100’は、
平均値aveの四捨五入を行うための定数である。加算
回路604bによる定数の加算処理がなければ、ビット
シフト回路604cによるビットシフトによって、平均
値aveの最下位ビットには合計値sumの下位4ビッ
ト目のデータがそのままシフトされる。一方、加算回路
604bにおいてこれらの定数と合計値sumとが加算
され、これにより下位3ビット目から4ビット目へ桁上
がりが生じると、この加算結果を右へ3ビットシフトし
て得られる平均値aveは、その最下位ビットに桁上が
り値1が加算される。したがって、加算する定数の値を
適切に設定することによって、四捨五入を行った場合と
同等の結果を得ることができる。
【0049】正のデータが右へビットシフトされると、
シフトされた下位ビットの値は切り捨てられてしまい、
四捨五入による切り上げが生じる場合に比べて値が小さ
くなる。そこで、例えば正の定数‘100’をシフト前
の正データに加算させると、その正データの下位3ビッ
トが値‘100’〜値‘111’の場合に、下位3ビッ
ト目から4ビット目へ桁上がりを生じさせることができ
る。これにより、四捨五入による切り上げが実現され
る。
【0050】また、負のデータが右へビットシフトされ
ると、シフトされた下位ビットの値は切り上げられてし
まい、四捨五入による切り上げが生じない場合に比べ
て、その値(絶対値)が大きくなる。そこで、例えば正
の値‘011’をシフト前の負データに加算させると、
その負データの下位3ビットが値‘111’〜値‘10
1’の場合に、下位3ビット目から4ビット目へ桁上が
りを生じさせることができる。負数の場合、LSBに値
1が加算されることによって絶対値が小さくなるので、
結果として、四捨五入による切り捨てが実現される。
【0051】引き算部605〜引き算部612は、列デ
ータを構成するそれぞれの1次元DCT係数CD0〜1
次元DCT係数CD7と、平均値演算部において算出さ
れた平均値aveとの差の絶対値を算出し、これを引き
算値SD0〜引き算値SD7として出力する。引き算値
SD0〜引き算値SD7は、式(7)における絶対値の
項に相当する。
【0052】図6は、平均値演算部605の一構成例を
示す概略的なブロック図である。この例に示す平均値演
算部605は、引き算回路605a、引き算回路605
b、およびセレクタ605cを有する。引き算回路60
5aにおいて、平均値aveから1次元DCT係数CD
0が減算され、引き算回路605bにおいては、その逆
に1次元DCT係数CD0から平均値aveが減算され
る。引き算回路605aおよび引き算回路605bの引
き算結果のうちの何れか一方が、引き算回路605bの
引き算結果の符号に応じてセレクタ605cにより選択
され、引き算値SD0として出力される。引き算回路6
05bの引き算結果が負の場合、すなわち符号ビット
(MSB)が値1の場合、これと逆の符号、すなわち正
の符号を有した引き算回路605aの引き算結果が選択
される。引き算回路605bの引き算結果が正の場合に
は、その引き算結果が選択される。したがって、引き算
値SD0は常に正の符号を有する。他の引き算部606
〜引き算部612についても、図6と同等の構成にする
ことが可能である。
【0053】加算部613は、引き算部605〜引き算
部612から出力される引き算値SD0〜引き算値SD
7を加算し、その合計値abs_sumを出力する。
【0054】交流成分演算部614は、引き算値SD0
〜引き算値SD7の合計値abs_sumを値2で割り
算し、交流成分の最大値ac_maxとして出力する。
この交流成分の最大値ac_maxは式(7)で示す値
Fmaxに相当し、割り算値2は、この式(7)におけ
る係数{√(2/N)}においてN=8としたものであ
る。
【0055】図7は、交流成分演算部614の一構成例
を示す概略的なブロック図である。図7の例によれば、
合計値abs_sumと値1とが加算回路614aにお
いて加算され、この加算結果がビットシフト部614b
において右に1ビットシフトされることにより、値2で
割り算された交流成分の最大値ac_maxが算出され
る。なお、加算回路614aにおいて加算される値1
は、割り算結果の四捨五入を実現するためのものであ
る。
【0056】比較部615は、交流成分演算部614か
ら出力される交流成分の最大値ac_maxと、各列で
最も小さい交流成分の量子化値ac_qとを比較する。
そして、この比較結果に応じて、交流成分の量子化後の
値が全てゼロになるか否かを示す交流成分判定値ac_
enを出力する。
【0057】図8は、比較部615の一構成例を示す概
略的なブロック図である。この例に示す比較部615
は、ビットシフト回路615aおよび引き算回路615
aを有する。ビットシフト回路615aは、交流成分の
最初量子化値ac_qを右に1ビットシフトさせ、これ
により最小量子化値ac_qの半分の値(ac_q/
2)を求めている。引き算回路615bは、交流成分の
最大値ac_valから、ビットシフト回路615aに
おいて算出された最小量子化値ac_qの半分の値(a
c_q/2)を引き算し、そのMSBを交流成分判定値
ac_enとして出力する。これらの構成は、図4に示
す比較部603と同等であり、その動作も同じである。
したがって、交流成分が量子化後にゼロになる場合、a
c_max<ac_q/2が成立して、交流成分判定値
ac_enは値1になる。交流成分の量子化値が全てゼ
ロにならない場合には、引き算回路615bの出力が正
となり、交流成分判定値ac_enは値0になる。
【0058】ここで、図2の例に示す判定部6の具体的
な判定動作の例を説明する。以下の具体例では、判定が
行われる列における直流成分の最小量子化値dc_qが
値48、交流成分の最小量子化値が値64であり、入力
画像データDinのブロックサイズは8×8とする。ま
た、演算結果の小数点以下は四捨五入する。
【0059】判定部6に入力される列データ(CD0,
…,CD7)が (4, 8, 3, 13, 9, −5, −6,
−23) の場合、加算部601の合計値sumは、 sum = 4+8+3+13+9−5−6−23 =
3 直流成分の絶対値dc_valは、 dc_val = |sum/2√2| = 0 平均値aveは、 ave = sum/8 = 0 加算部613の合計値abs_sumは、 abs_sum = |4−0|+|8−0|+|3−0| +|13−0|+|9−0|+|−5−0| +|−6−0|+|−23−0| = 4+8+3+13+9+5+6+23 = 71 交流成分の最大値ac_maxは、 ac_max = abs_sum/2 = 36 となる。ここで、直流成分の絶対値dc_valについ
て dc_val =0 < dc_q/2(= 48/
2) が成立するため、この列の直流成分の量子化値はゼロに
なることが判定される。したがって、この列の1次元D
CT演算においては直流成分の演算処理が省略され、さ
らにこの直流成分に対する量子化部4の量子化処理も省
略される。一方、交流成分の最大値ac_maxについ
ては、 ac_max = 36 > ac_q/2(= 64
/2) が成立するため、この列の交流成分の量子化値はゼロに
ならないことが判定される。したがって、この列の1次
元DCT演算において交流成分の演算処理は省略され
ず、その量子化処理も省略されない。
【0060】また、判定部6に入力される列データ(C
D0,…,CD7)が (−8, −4, −2, 5, 8, 1, 3,
−7) の場合、加算部601の合計値sumは、 sum = −8−4−2+5+8+1+3−8 =
−5 直流成分の絶対値dc_valは、 dc_val = |−5/2√2| = 1 平均値aveは、 ave = −5/8 = −1 加算部613の合計値abs_sumは、 abs_sum = |−8+1|+|−4+1|+|−2+1| +|5+1|+|8+1|+|1+1| +|3+1|+|−7+1| = 7+3+1+6+9+2+4+6 = 38 交流成分の最大値ac_maxは、 ac_max = abs_sum/2 = 19 となる。ここで、直流成分の絶対値dc_valについ
て dc_val =1 < dc_q/2(= 48/
2) が成立するため、この列の直流成分の量子化値はゼロに
なることが判定される。また、交流成分の最大値ac_
maxについても、 ac_max = 19 < ac_q/2(= 64
/2) が成立するため、この列の交流成分の量子化値はゼロに
なることが判定される。したがって、この列に対する1
次元DCT演算および量子化処理は全て省略される。
【0061】次に、上述した構成を有する図1の画像デ
ータ圧縮装置の動作例について、図9のフローチャート
を参照して説明する。 ステップST1およびステップST2:行列状に画素が
配列された画素ブロックの画像データDinが第1のD
CT部1に入力され、その行方向の1次元画像データに
対して1次元DCTが行われる。これにより、行方向の
1次元画像データに対応する1次元DCT係数の行デー
タが生成される。生成された行データは、データ抽出部
2のデータ格納部201に順次格納される(ステップS
T1)。この行方向の1次元DCT演算は、画素ブロッ
クの全ての行に対応する行データが得られるまで行われ
る(ステップST2)。
【0062】ステップST3〜ステップST7:ステッ
プST1およびステップST2において画素ブロックの
全ての行に対応する行データがデータ格納部201に格
納されると、次に、この複数の行データは、画素ブロッ
クのそれぞれの行に対応付けて並べられた行列データと
して読み出し部202にアクセスされる。そして、この
行列データのそれぞれの列に対応する列データが、デー
タ格納部201から順次抽出される(ステップST
3)。
【0063】データ抽出部2おいて順次抽出される列デ
ータに対し、その1次元DCT演算の結果として算出さ
れる交流成分および直流成分が、量子化部4における量
子化の結果においてゼロになるか否かそれぞれ判定され
る(ステップST4)。
【0064】例えば図2の例を参照してこの判定動作を
説明すると、まず加算部601において、列データに含
まれる各データの合計値sumが算出され、この合計値
sumに応じて、直流成分の絶対値dc_valが算出
される。次いで、直流成分の絶対値dc_valと、列
ごとに定められた直流成分の量子化値dc_qとが比較
され、この比較結果に応じて、直流成分の量子化後の値
がゼロになるか否かが判定される。交流成分に関する判
定では、加算部601の合計値sumに応じて、列デー
タに含まれる1次元DCT係数CD0〜1次元DCT係
数CD7の平均値aveが算出される。次いで、この平
均値aveと、列データに含まれる1次元DCT係数
(CD0〜CD7)との差の絶対値(SD0〜SD7)
がそれぞれ算出され、その合計値abs_sumが算出
される。この合計値abs_sumに所定の係数を乗算
して算出される交流成分の最大値ac_maxと、列ご
とに定められた交流成分の最小の量子化値ac_qとが
比較され、この比較結果に応じて、交流成分の量子化後
の値が全てゼロになるか否かが判定される。
【0065】判定部6の判定がなされた列データに対し
て、次に、第2のDCT部3において1次元DCTが行
われる。これにより、結果として、画像データDinに
対する2次元DCT係数が算出される(ステップST
5)。ただし、この列データに対する1次元DCTは、
判定部6の判定結果に応じてその演算の一部または全部
が省略される。すなわち、判定部6の判定結果におい
て、直流成分の量子化後の値がゼロになることが判定さ
れた場合、この判定がなされた列データに対する1次元
DCT演算において、直流成分の演算処理が省略され
る。交流成分の量子化後の値が全てゼロになることが判
定された場合には、この判定がなされた列データに対す
る交流成分の演算処理が省略される。
【0066】第2のDCT部3において算出された各列
の2次元DCT係数は、次に量子化部4において、個々
の2次元DCT係数に対応して予め定められている量子
化値に量子化される(ステップST6)。ただし、この
量子化処理においても、列データに対する1次元DCT
演算と同様に、判定部6の判定結果に応じてその量子化
処理の一部または全部が省略される。すなわち、判定部
6の判定結果において、直流成分の量子化後の値がゼロ
になることが判定された場合、この判定がなされた列の
2次元DCT係数のうちの直流成分に対する量子化処理
が省略される。交流成分の量子化後の値が全てゼロにな
ることが判定された場合には、この判定がなされた列の
2次元DCT係数のうちの交流成分に対する量子化処理
が省略される。
【0067】列データの抽出処理(ステップST3)
と、その列データに対する判定処理(ステップST
4)、1次元DCT演算(ステップST5)および量子
化処理(ステップST6)は、入力画像データDinに
対応する全ての列データに対して行われる(ステップS
T7)。
【0068】ステップST8:入力画像データDinに
対応する全ての列データに対してステップST3〜ステ
ップST6の処理が行われることにより、量子化部4で
量子化された非ゼロの2次元DCT係数と、判定部6で
判定されたゼロの2次元DCT係数との両方または一方
を含んだ2次元DCT係数の行列が得られる。この2次
元DCT係数の行列に対して、次に、例えばハフマン符
号化や算術符号化などの所定のエントロピー符号化処理
がエントロピー符号化部5において行われる。これによ
り、入力画像データDinに対応した圧縮符号化データ
が生成される。
【0069】次に、上述した図1および図2の構成を有
する画像データ圧縮装置に対して、図10および図11
に示す画像データを適用した場合における判定部6の判
定結果をシミュレーションした例について説明する。な
お、量子化部4における量子化値、およびエントロピー
符号化部5におけるハフマン符号は、JPEG規格のA
nnexKに記載のものを用いた。
【0070】図10の画像データは、600個のMCU
(Minimum Coded Unit:8×8画素ブロック)を含み、
輝度信号(Y)とクロマ信号(Cr,Cb)との周波数
サンプリング比(YCrCb比)が(4:2:2)であ
る。また、ハフマン符号化後における1ピクセルあたり
のビット数は0.73[bpp]である。この画像デー
タにおいて、全部で19200列の列データが判定部6
の判定対象となり、その判定結果は、直流成分がゼロに
なる列データが12821列(全体の約67%)、交流
成分が全てゼロになる列データが12290列(全体の
約64%)となった。したがって、67%×(1/8)
+64%×(7/8)より、約65%の演算を省略でき
ることが分かる。
【0071】また、図11の画像データは、MCU数が
200個、YCrCb比が(4:2:2)、ハフマン符
号化後における1ピクセルあたりのビット数が0.72
[bpp]である。この画像データにおいて、全部で6
400列の列データが判定部6の判定対象となり、その
判定結果は、直流成分がゼロになる列データが4044
列(全体の約63%)、交流成分が全てゼロになる列デ
ータが3285列(全体の約52%)となった。したが
って、63%×(1/8)+52%×(7/8)より、
約54%の演算を省略できることが分かる。
【0072】これらのシミュレーション結果から、自然
画像を1/10程度に圧縮する場合において、第2のD
CT部3および量子化部4における演算の50%以上が
省略可能であり、これらのブロックの消費電力を半減で
きることが推測される。
【0073】ここで、第2のDCT部3および量子化部
4における演算処理を、図2に示す判定部6を用いて省
略する場合と、このような判定部6による判定処理を行
わない場合とで、どのくらい演算量が違うかを具体的に
考察する。
【0074】まず、判定部6の判定処理を行わない場合
について考える。1本の列データに対する1次元DCT
演算において、直流成分の演算には8回の加算が必要で
ある。交流成分の演算には、7個のDCT係数について
それぞれ8回の乗算と8回の加算が必要であるので、合
計56回の加算と56回の乗算が必要である。また、D
CT係数の量子化においては、量子化幅の逆数が乗算さ
れるものと考えると、直流成分に対して1回の乗算が必
要であり、交流成分に対して7回の乗算が必要である。
このことから、第2のDCT部3および量子化部4にお
いて、直流成分の演算には8回の加算と1回の乗算が必
要であり、交流成分の演算には、56回の加算と63回
の乗算が必要であることが分かる。
【0075】図2に示す判定部6において判定処理を行
う場合には、上述した第2のDCT部3および量子化部
4の演算とは別に、判定部6の演算が加わる。図2〜図
8を参照して、加算部601、直流成分演算部602、
比較部603、平均値演算部604、引き算部605〜
引き算部612、加算部613、交流成分演算部61
4、および比較部615の加算回数および乗算回数をま
とめると、以下のようになる。
【0076】
【表1】
【0077】この表から、判定部6において36回の加
算と1回の乗算が必要であることが分かる。
【0078】ここで、全ての列データのうち割合Kdc
の列データにおいて直流成分の量子化値がゼロになり、
割合Kacの列データにおいて交流成分の量子化値がゼ
ロになるものとすると、第2のDCT部3、量子化部
4、および判定部6における加算回数は、 8×(1−Kdc)+56×(1−Kac)+36 となり、乗算回数は 1×(1−Kdc)+63×(1−Kac)+1 となる。上述したシミュレーション結果から、割合Kd
cおよび割合Kacが共に0.5であるであるとする
と、加算回数は68回、乗算回数は33回となる。
【0079】したがって、図2に示す判定部6において
判定処理を行う場合、これを行わない場合に比べて加算
回数は若干増えるが、乗算回数は約半分に減らすことが
できることが推測される。
【0080】以上説明したように、図1に示す画像デー
タ圧縮装置によれば、2次元DCT演算において、入力
画像データDinの行方向の1次元画像データに1次元
DCT演算を行った結果に対して列方向の1次元DCT
を行う際に、この列方向の1次元DCT後に行われる量
子化処理によってゼロに量子化される直流成分および交
流成分を予め判定し、この判定結果に応じて、列方向の
1次元DCT演算および量子化処理を省略するので、こ
れらの処理に要する消費電力を効果的に低減できる。
【0081】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れない。例えば、上述した実施形態においては、画像デ
ータ圧縮装置に適用された2次元DCT回路が一例とし
て示されているが、これを他の種々の装置に適用するこ
とも可能である。
【0082】本発明の画像データ圧縮装置は、JPEG
方式やMPEG方式のみならず、2次元DCT回路を含
んだ他の種々画像データ圧縮装置に適用することができ
る。
【0083】また、本発明に係る2次元DCT回路およ
び画像データ圧縮装置は、その構成の一部または全部
を、上述の実施形態において説明した動作手順を含むプ
ログラムに応じて処理を実行するDSPなどの処理装置
に置き換えて実現することも可能である。
【0084】図9のフローチャートでは、行方向および
列方向の1次元DCTを行または列の数に応じて複数回
行う例を示しているが、この例に限定されず、例えば行
または列の1次元DCT回路を複数設けることにより、
1次元DCT演算の繰り返し回数を減らすこともでき
る。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、2次元DCT演算や、
その演算結果に対する量子化処理にともなう消費電力を
効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像データ圧縮装置の
構成例を示す概略的なブロック図である。
【図2】8×8画素ブロックの画像データが処理される
場合の判定部の一例を示す概略的なブロック図である。
【図3】直流成分演算部の一構成例を示す概略的なブロ
ック図である。
【図4】比較部の一構成例を示す概略的なブロック図で
ある。
【図5】平均値演算部の一構成例を示す概略的なブロッ
ク図である。
【図6】平均値演算部の一構成例を示す概略的なブロッ
ク図である。
【図7】交流成分演算部の一構成例を示す概略的なブロ
ック図である。
【図8】交流成分演算部の一構成例を示す概略的なブロ
ック図である。
【図9】図1の画像データ圧縮装置の動作例について説
明するためのフローチャートである。
【図10】図2に示す判定部の判定結果をシミュレーシ
ョンするために用いた画像を示す第1の図である。
【図11】図2に示す判定部の判定結果をシミュレーシ
ョンするために用いた画像を示す第2の図である。
【符号の説明】
1…第1のDCT部、2…データ抽出部、201…デー
タ格納部、202…読み出し部202、3…第2のDC
T部、4…量子化部、5…エントロピー符号化部、6…
判定部6、601…加算部、602…直流成分演算部、
603,615…比較部、604…平均値演算部、60
5〜612…引き算部、613…加算部、614…交流
成分演算部、602a,604a,605c…セレク
タ、602b…乗算回路、603b,605a,605
b,615b…引き算回路、604b,614a…加算
回路、603a,604c…ビットシフト部。
フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK15 KK49 MA00 MA23 MC11 MC38 ME02 ME11 TA41 TB13 TC04 TD02 TD03 TD12 UA02 5C078 BA57 CA31 DA01 DB07 5J064 AA04 BA09 BA16 BC01 BC08 BC09 BC16 BC25 BD01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される行列データの行方向のデータ
    列を離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する行
    データを生成する第1の離散コサイン変換手段と、 上記生成された行データを上記入力行列データのそれぞ
    れの行に対応付けて並べた行列データから、当該行列デ
    ータのそれぞれの列に対応する列データを抽出するデー
    タ抽出手段と、 上記抽出された列データを離散コサイン変換した場合に
    おける交流成分の最大値を、当該列データに含まれる各
    データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、当該列
    データの交流成分に対する所定の最小量子化値とを比較
    し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流成分を
    量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定する判
    定手段と、 上記抽出された列データを離散コサイン変換して、それ
    ぞれの列の直流成分および交流成分を演算するととも
    に、上記判定手段の判定結果に応じて上記交流成分の演
    算処理を省略する第2の離散コサイン変換手段と、 上記演算されたそれぞれの列の直流成分および交流成分
    を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に量子化す
    るとともに、上記判定手段の判定結果に応じて上記交流
    成分の量子化処理を省略する量子化手段とを有する2次
    元離散コサイン変換回路。
  2. 【請求項2】 上記判定手段は、上記抽出された列デー
    タに含まれる各データの平均値を算出し、当該算出した
    平均値と当該列データに含まれる各データとの差の絶対
    値をそれぞれ算出し、当該算出した絶対値を合計した値
    に応じて、当該列データに対応する上記交流成分の最大
    値を推定する、 請求項1に記載の2次元離散コサイン変換回路。
  3. 【請求項3】 上記判定手段は、上記抽出された列デー
    タを離散コサイン変換した場合における直流成分の値
    を、当該列データに含まれる各データの合計値に応じて
    演算し、当該演算値と、当該列データの直流成分に対す
    る所定の最小量子化値とを比較し、当該比較結果に応じ
    て、当該列データの直流成分を量子化した後の値が所定
    の値となるか否かを判定し、 上記第2の離散コサイン変換手段は、上記判定手段の判
    定結果に応じて上記直流成分の演算処理を省略し、 上記量子化手段は、上記判定手段の判定結果に応じて上
    記直流成分の量子化処理を省略する、 請求項1に記載の2次元離散コサイン変換回路。
  4. 【請求項4】 上記判定手段は、上記抽出された列デー
    タに含まれる各データの合計値と所定の係数との乗算結
    果に応じて、当該列データに対応する上記直流成分を演
    算する、 請求項3に記載の2次元離散コサイン変換回路。
  5. 【請求項5】 入力される行列データの行方向のデータ
    列を離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する行
    データを生成するステップと、 上記生成された行データを上記入力行列データのそれぞ
    れの行に対応付けて並べた行列データから、当該行列デ
    ータのそれぞれの列に対応する列データを抽出するステ
    ップと、 上記抽出された列データを離散コサイン変換した場合に
    おける交流成分の最大値を、当該列データに含まれる各
    データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、当該列
    データの交流成分に対する所定の最小量子化値とを比較
    し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流成分を
    量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定するス
    テップと、 上記抽出された列データを離散コサイン変換して、それ
    ぞれの列の直流成分および交流成分を演算するととも
    に、上記判定ステップの判定結果に応じて上記交流成分
    の演算処理を省略するステップと、 上記演算されたそれぞれの列の直流成分および交流成分
    を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に量子化す
    るとともに、上記判定ステップの判定結果に応じて上記
    交流成分の量子化処理を省略するステップとを有する2
    次元離散コサイン変換方法。
  6. 【請求項6】 上記判定ステップにおいて、上記抽出さ
    れた列データに含まれる各データの平均値を算出し、当
    該算出した平均値と当該列データに含まれる各データと
    の差の絶対値をそれぞれ算出し、当該算出した絶対値を
    合計した値に応じて、当該列データに対応する上記交流
    成分の最大値を推定する、 請求項5に記載の2次元離散コサイン変換方法。
  7. 【請求項7】 上記判定ステップにおいて、上記抽出さ
    れた列データを離散コサイン変換した場合における直流
    成分の値を、当該列データに含まれる各データの合計値
    に応じて演算し、当該演算値と、当該列データの直流成
    分に対する所定の最小量子化値とを比較し、当該比較結
    果に応じて、当該列データの直流成分を量子化した後の
    値が所定の値となるか否かを判定し、 上記列データを離散コサイン変換するステップにおい
    て、上記判定ステップの判定結果に応じて上記直流成分
    の演算処理を省略し、 上記量子化ステップにおいて、上記判定ステップの判定
    結果に応じて上記直流成分の量子化処理を省略する、 請求項5に記載の2次元離散コサイン変換方法。
  8. 【請求項8】 上記判定ステップにおいて、上記抽出さ
    れた列データに含まれる各データの合計値と所定の係数
    との乗算結果に応じて、当該列データに対応する上記直
    流成分を演算する、 請求項7に記載の2次元離散コサイン変換方法。
  9. 【請求項9】 行列状に画素が配列された画像の画像デ
    ータを入力し、当該画像データの行方向の1次元画像デ
    ータを離散コサイン変換して、それぞれの行に対応する
    行データを生成する第1の離散コサイン変換手段と、 上記生成された行データを上記入力画像データのそれぞ
    れの行に対応付けて並べた行列データから、当該行列デ
    ータのそれぞれの列に対応する列データを抽出するデー
    タ抽出手段と、 上記抽出された列データを離散コサイン変換した場合に
    おける交流成分の最大値を、当該列データに含まれる各
    データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、当該列
    データの交流成分に対する所定の最小量子化値とを比較
    し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流成分を
    量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定する判
    定手段と、 上記抽出された列データを離散コサイン変換して、それ
    ぞれの列の直流成分および交流成分を演算するととも
    に、上記判定手段の判定結果に応じて上記交流成分の演
    算処理を省略する第2の離散コサイン変換手段と、 上記演算されたそれぞれの列の直流成分および交流成分
    を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に量子化す
    るとともに、上記判定手段の判定結果に応じて上記交流
    成分の量子化処理を省略する量子化手段と、 上記量子化手段において量子化された直流成分および交
    流成分と、上記判定手段において上記所定の値であるこ
    とが判定された交流成分との両方または一方を含んだ、
    上記入力画像データの2次元離散コサイン変換結果に対
    して、所定のエントロピー符号化処理を行うエントロピ
    ー符号化手段とを有する画像データ圧縮装置。
  10. 【請求項10】 上記判定手段は、上記抽出された列デ
    ータを離散コサイン変換した場合における直流成分の値
    を、当該列データに含まれる各データの合計値に応じて
    演算し、当該演算値と、当該列データの直流成分に対す
    る所定の最小量子化値とを比較し、当該比較結果に応じ
    て、当該列データの直流成分を量子化した後の値が所定
    の値となるか否かを判定し、 上記第2の離散コサイン変換手段は、上記判定手段の判
    定結果に応じて上記直流成分の演算処理を省略し、 上記量子化手段は、上記判定手段の判定結果に応じて上
    記直流成分の量子化処理を省略し、 上記エントロピー符号化手段は、上記量子化手段におい
    て量子化された直流成分および交流成分と、上記判定手
    段において上記所定の値であることが判定された直流成
    分との両方または一方を含んだ、上記入力画像データの
    2次元離散コサイン変換結果に対して、所定のエントロ
    ピー符号化処理を行う、 請求項9に記載の画像データ圧縮装置。
  11. 【請求項11】 行列状に画素が配列された画像の画像
    データを入力し、当該画像データの行方向の1次元画像
    データを離散コサイン変換して、それぞれの行に対応す
    る行データを生成するステップと、 上記生成された行データを上記入力画像データのそれぞ
    れの行に対応付けて並べた行列データから、当該行列デ
    ータのそれぞれの列に対応する列データを抽出するステ
    ップと、 上記抽出された列データを離散コサイン変換した場合に
    おける交流成分の最大値を、当該列データに含まれる各
    データの合計値に応じて推定し、当該推定値と、当該列
    データの交流成分に対する所定の最小量子化値とを比較
    し、当該比較結果に応じて、当該列データの交流成分を
    量子化した後の値が所定の値となるか否かを判定するス
    テップと、 上記抽出された列データを離散コサイン変換して、それ
    ぞれの列の直流成分および交流成分を演算するととも
    に、上記判定手段の判定結果に応じて上記交流成分の演
    算処理を省略するステップと、 上記演算されたそれぞれの列の直流成分および交流成分
    を、上記最小量子化値を含む所定の量子化値に量子化す
    るとともに、上記判定ステップの判定結果に応じて上記
    交流成分の量子化処理を省略するステップと、 上記量子化された直流成分および交流成分と、上記所定
    の値であることが判定された交流成分との両方または一
    方を含んだ、上記入力画像データの2次元離散コサイン
    変換結果に対して、所定のエントロピー符号化処理を行
    うステップとを有する画像データ圧縮方法。
  12. 【請求項12】 上記判定ステップにおいて、上記抽出
    された列データを離散コサイン変換した場合における直
    流成分の値を、当該列データに含まれる各データの合計
    値に応じて演算し、当該演算値と、当該列データの直流
    成分に対する所定の最小量子化値とを比較し、当該比較
    結果に応じて、当該列データの直流成分を量子化した後
    の値が所定の値となるか否かを判定し、上記列データを
    離散コサイン変換するステップにおいて、上記判定ステ
    ップの判定結果に応じて上記直流成分の演算処理を省略
    し、 上記量子化ステップにおいて、上記判定ステップの判定
    結果に応じて上記直流成分の量子化処理を省略し、 上記エントロピー符号化ステップにおいて、上記量子化
    された直流成分および交流成分と、上記所定の値である
    ことが判定された交流成分との両方または一方を含ん
    だ、上記入力画像データの2次元離散コサイン変換結果
    に対して、所定のエントロピー符号化処理を行う、 請求項11に記載の画像データ圧縮方法。
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