JP2003323144A - 映像表示システム - Google Patents

映像表示システム

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JP2003323144A JP2002133084A JP2002133084A JP2003323144A JP 2003323144 A JP2003323144 A JP 2003323144A JP 2002133084 A JP2002133084 A JP 2002133084A JP 2002133084 A JP2002133084 A JP 2002133084A JP 2003323144 A JP2003323144 A JP 2003323144A
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Kenkichi Fujisaki
健吉 藤崎
To Uehara
闘 上原
Takanori Tanaka
孝典 田中
Kanae Amino
香奈江 網野
Takafumi Otake
啓文 大竹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体槽を含む空間を演出する際に、壁面の映
像を液体槽の液面に映り込ませることにより、演出効果
を向上できる。 【解決手段】 スクリーン2の映像を反射させて鑑賞さ
せるための水鏡4を鑑賞者8とスクリーン2との間に配
置する。これにより、スクリーンの映像が水鏡4の水面
に映り込むので、新たな映像演出効果を生み出すことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体槽の液面に映
像を表示するための映像表示システムに係り、特に、ス
クリーンに投影した映像を液体槽の液面に映り込ませる
ことにより、演出効果を向上し得る映像表示システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、映像表示システムの一種として、
水槽に映像や照明を投射し、水槽内の空間を演出する方
式が考えられている。
【0003】この方式は、例えば水泳プール等の水槽に
対し、真上から魚や競泳選手などの各種の映像を投影す
ることにより、水泳プールの底面又は水中のスクリーン
にこれらの映像を表示させ、所望の演出効果を実現可能
としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな映像表示システムは、通常は十分な演出効果を実現
し得るものの、本発明者の考察によれば、液体の持つ面
白さが十分に活用された演出とは言えず、未だ演出効果
に向上の余地があると考えられる。
【0005】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、液体槽を含む空間を演出する際に、壁面の映像を反
射させて液体槽の液面に映り込ませることにより、演出
効果を向上し得る映像表示システムを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、映像を投影するための投影装置と、前記投影装置か
ら投影される映像を表示するためのスクリーンと、前記
スクリーンに対向して配置され、前記スクリーンに投影
された映像を鑑賞するための複数の座席と、前記スクリ
ーンと前記複数の座席との間に配置され、前記スクリー
ンに投影された映像の反射映像を前記各座席に座る鑑賞
者に鑑賞させるように、前記鑑賞者の視点位置よりも低
い液面位置を有して液体を保持するための液体槽と、を
備えた映像表示システムである。
【0007】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する映像表示システムにおいて、前記液体槽の
液面に上方から直接的に映像を投影するための液面用投
影装置を備えた映像表示システムである。
【0008】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1又は請求項2に対応する映像表示システムにおい
て、前記液体槽の内部から液体を液面に向けて噴出する
ことにより、前記液面に波紋を生成するための波紋生成
装置を備えた映像表示システムである。
【0009】(作用)従って、請求項1に対応する発明
は以上のような手段を講じたことにより、鑑賞者はスク
リーンに投影された映像を直接的に鑑賞できると共に、
このスクリーンに投影された映像を液体槽の液面で反射
された反射映像として鑑賞できる。このように、液体槽
を含む空間を演出する際に、壁面の映像を液体槽の液面
に映り込ませることにより、演出効果を向上させること
ができる。
【0010】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する作用に加え、液体槽の液面に上方から直接
的に投影した映像を前述した反射映像に重ねることがで
きる。このように、液面の反射映像に他の映像を重ねて
鑑賞できるようにしたので、さらに演出効果を向上させ
ることができる。
【0011】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1又は請求項2に対応する作用に加え、液面に波紋を
生成することにより、得られた波紋に応じて、より一
層、演出効果を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る映像表示システムの平面構成を示す模式図であり、図
2は図1の2−2線矢視断面図である。この映像表示シ
ステムは、投影装置1、スクリーン2、複数の座席3、
水鏡(液体槽)4及び波紋生成装置5から構成されてい
る。
【0013】ここで、投影装置1は、図示しない再生装
置から送られる映像信号に基づいて、映像をスクリーン
2に投影するためのプロジェクタであり、ここではスク
リーン2上端の高さで水鏡4上方に位置して取付部材
(図示せず)に取付られている。但し、これに限らず、
投影装置1は、スクリーン2と各座席3との間の直接映
像の光路及び反射映像の光路から外れていれば、水鏡4
又は座席3の上方、あるいは対向側の壁面といった任意
の位置に配置可能であり、また、スクリーン2裏側(座
席3とは反対側)の任意の位置に配置されてもよい。な
お、図示しないが、投影装置1は、スクリーン2の全域
に映像を投影可能なように複数台が配置されている。ま
た、投影装置1により投影される映像は、動画又は静止
画のいずれとしてもよく、例えばCG(computer graphi
cs)映像、絵画等のスライド映像、記録写真などの任意
のものが適宜、組合せて使用可能となっている。
【0014】スクリーン2は、壁面6に沿って配置さ
れ、投影装置1から投影される映像を表示するものであ
り、図1では凹面形状を有しているが、実際には平板形
状を有する複数枚のスクリーン(多角形のスクリーン)
が凹面形状の内壁に沿って配置されている。但し、スク
リーン2は、平板形状のものに限らず、図示した通りに
凹面形状(円周状のスクリーン)を有していてもよい。
【0015】各座席3は、床面7上でスクリーン2に対
向して配置され、着席又は横になった鑑賞者8に対し、
スクリーン2に投影された映像を鑑賞させるためのもの
であり、椅子形、ソファ形、ベンチ形、長板形(背もた
れ無し)、かすがい形などの任意の形状が使用可能とな
っている。なお、立ち見でも良いことは言うまでもな
い。
【0016】なお、各座席3は、図2中では、スクリー
ン2の下端部よりも低い位置に配置されるが、これに限
らず、スクリーン2を低めに配置することにより、スク
リーン2と同等の高さに配置されてもよい。
【0017】また、各座席3は、図1中では鑑賞者8が
1人しか座っていないが、複数人が着席するためのもの
であることは言うまでもない。ここで、「複数の座席」
の語は、「1人用の座席が複数台あること」と、「複数
人用の座席が1台あること」と、「複数人用の座席が複
数台あること」との全てを含む概念を示しており、「複
数人が着席可能な座席」と読み替えてもよい。
【0018】また、各座席3は、図1中では径方向に沿
った通路を設けていないが、適宜、人が通行可能な通路
を設けてもよい。この各座席3の説明は、後述する各実
施形態でも同様である。
【0019】水鏡4は、床面7上でスクリーン2と複数
の座席3との間に配置され、スクリーン2に投影された
映像の反射映像を各座席3に座る鑑賞者8に鑑賞させる
ように、鑑賞者8の視点位置よりも低い水面位置を有し
て水を保持する液体槽であり、底部に波紋生成装置5が
配置されている。
【0020】なお、水鏡4の形状及び寸法は、任意であ
り、ここでは直径9m〜10m程度の円形状の平面形状
とするが、後述する第3の実施形態では短辺が9m程度
の長方形としている。また、水鏡4の寸法は、没入感を
持たせる観点からは底面積が大きい方が好ましく、例え
ば、図3に示すように、スクリーン2側に延長させた構
成としてもよい。
【0021】また、水面での反射映像と、底面での反射
映像とをほぼ一致させたい場合には、水深を浅くするか
又は浅い水深部にて反射用のスクリーン部を設けること
が好ましい。
【0022】また、水鏡4の内壁及び底部の色は、黒、
青又はグレー等の任意の色が使用可能であるが、本実施
形態のように反射映像に適用する場合、黒、グレー、シ
ルバー、青が好ましい。
【0023】また、水鏡4は、水を保持する水槽に限ら
ず、反射率の高い他の液体を保持する液体槽であればよ
い。また、水鏡4は、ガラス又は鏡面部材といった反射
率の高い他の部材を水中又は液体中に保持してもよい。
なお、本実施形態では、液体が水の場合で説明する。
【0024】波紋生成装置5は、水鏡4底部に配置さ
れ、外部からの制御に応じて水を水面に向けて弱めに噴
出することにより、波紋を生成するものである。ここ
で、「波紋」の語は、水滴をイメージさせるための単発
的又は間欠的なものと、さざ波をイメージさせるための
連続的なものとのいずれとしてもよい。
【0025】なお、波紋生成装置5は、水の噴出圧力が
高い場合、噴水装置として機能する。この噴水も同様
に、通常の連続的なものと、水しぶきをイメージさせる
ための単発的又は間欠的なものとのいずれとしてもよ
い。
【0026】係る波紋生成装置5は、反射映像を単に水
鏡4に映すだけではなく、液体が持つ不定形状の特徴を
利用するものであり、演出効果を増大させる観点から、
例えば漁師達が水にモリをさす旨の映像に同調して水鏡
4から水しぶきがほとばしる、というように映像と連動
して制御してもよい。但し、波紋生成装置5は、演出内
容によっては省略してもよい。また、波紋生成装置5に
限らず、噴水装置、噴霧器、ドライアイス等による霧生
成装置、各種の照明、音響設備等を併用してCG等の映
像による演出効果を増大させてもよいことは言うまでも
ない。
【0027】次に、以上のように構成された映像表示シ
ステムの作用を説明する。図2又は図3に示すように、
投影装置1から投影された映像Pは、まず、スクリーン
2に表示される。また、図2及び図4、あるいは図3及
び図5に示すように、投影装置1から投影された映像P
は、スクリーン2に表示され、座席3に座った鑑賞者8
に直接的に視認される直接映像Pdとして鑑賞されると
共に、水鏡4の水面又は底面に反射した2通りの反射映
像(;上下反転映像)Prとして鑑賞者8に鑑賞され
る。
【0028】従って、スクリーン1の映像を直接的に鑑
賞できると共に、スクリーン2の映像を水面又は底面に
反射させても鑑賞できるので、水面での映像の重なりや
反射映像Prの持つ奥行き感、スクリーン面・水面・底
面の各映像が織り成す映像空間を提供することができ
る。つまり、ある映像を一度に異なった映像演出で鑑賞
することができる。これにより、鑑賞者は映像への没入
感と、映像への幻想的な感覚が得られる。
【0029】係る映像空間は、図3及び図5の場合、鑑
賞者8の視野の大半が映像で包み込まれる空間であり、
従来に無い映像演出効果を実現させることができる。ま
た、水鏡4に任意の映像で演出することができる。
【0030】また、適宜、波紋生成装置5を用いて水鏡
4の水面に波紋を生成することにより、波紋に見合った
演出効果を得ることができる。
【0031】続いて、以上のような直接映像Pd、反射
映像Pr及び波紋からなる演出効果に関し、反射映像P
rの見え方について詳細に説明する。図6(a)〜
(c)に示すように、水鏡4の水面をy=0とし、スク
リーン2の表面をx=0としたとき、1列目の座席3で
の視点を視点A1(x1,y1)とする。次に、視点A1
x軸を中心に反転させた直接的な視点A1’(x1,−y
1)を求め、スクリーン2から出射した光線9の束が直
接的な視点A1’(x1,−y1)に収束する様子の四角
錘状の光線9の束を考える。
【0032】次に、四角錐状の光線9の束をx軸で折り
返して頂点が本来の視点A1に収束する様子を考える。
このとき、スクリーン2上の映像は、スクリーン2から
出射して水鏡4の水面で反射して本来の視点A1に至る
光線9の束として、鑑賞者8に視認される。
【0033】換言すると、水面における反射映像Pr
は、スクリーン2と直接的な視点A1’とを結ぶ光線9
の束をx軸(y=0の線)で切断し、この切断面を本来
の視点A1側から見た映像Prに相当する。
【0034】また、水面における反射映像Prは、図7
(a)〜(c)に示すように、座席3の列番号による鑑
賞のされ方を比較した場合、1列目の鑑賞者8の視点A
1からは比較的小さい映像として鑑賞され、2列目、3
列目、…のように、水鏡から離れた列の鑑賞者8の視点
2,A3,…になるに従い、x軸による切断面が大きく
なるので、比較的大きい映像として鑑賞される。
【0035】すなわち、視点Aが水面から離れる(つま
り、x軸方向に離れる)ほど反射映像Prは大きく見
え、水面との距離と角度により異なる表現の映像を鑑賞
させることができる。また、スクリーン2の画面サイズ
の拡大・縮小に伴ない、反射映像の画面サイズを拡大・
縮小させて鑑賞させることができる。
【0036】上述したように本実施形態によれば、投影
装置1からの映像Pをスクリーン2に投影された映像P
dとして直接的に鑑賞できると共に、映像Pを水鏡4の
水面及び/又は底面で反射された反射映像Prとして鑑
賞できる。このように、水鏡4を含む空間を演出する際
に、スクリーン面の映像を水鏡4の水面等に映り込ませ
ることにより、演出効果を向上させることができる。
【0037】補足すると、スクリーン2の映像を水面に
反射させることにより、水面での映像の重なりや反射映
像の持つ奥行き感、スクリーン面・水面・底面の各映像
が織り成す映像空間を得ることができる。この映像空間
は、これまでにない映像演出効果を生み出すことがで
き、水鏡4としての水面の在る空間を任意に演出するこ
とができる。
【0038】また、水面での像の反射(映り込み)や水
面のゆらぎが鑑賞者8に水を実感させ、水の不定形状に
よる不可思議且つ幻想的な映像を演出することができ
る。さらに、反射映像Prの虚像(反対に写る像)や歪
みを利用して幻想的な映像をも展開することができる。
【0039】また、波紋生成装置5により、水鏡4の水
面に波紋を生成するので、波紋による演出効果を生成す
ることができる。これらにより、例えば静謐な水鏡4の
中からわき上がる様々なイメージを眺めるヒーリングシ
アターを実現することができる。また、水鏡4を用いる
ことにより、しばし喧燥を忘れ、水が育む自然の営みを
ゆったりと楽しむための癒しの空間を演出することがで
きる。すなわち、派手なスペクタクルよりも、本物の水
の有している柔らかな表現、水に映り込む映像、光、水
が描く波紋などを静かに楽しむような演出を好適に実現
することができる。また、このような癒しの演出は、シ
アターに限らず、保養所、休憩室又は飲食店などといっ
た任意の施設に行なってもよいことは言うまでもない。
【0040】なお、以上の効果は特殊な映像器材を用い
ずに得ることができる。一方、可動プロジェクタ等の特
殊な映像器材を用いる場合、以上の効果に加え、スクリ
ーン面の直接映像Pdと、水面及び底面の反射映像Pr
を連動させて構成する際に、より一層、演出効果を増大
させることができる。このような演出効果の増大は、噴
霧器等を用いた場合にも同様に得ることができる。
【0041】(第2の実施形態)図8は本発明の第2の
実施形態に係る映像表示システムの断面構成を示す模式
図であり、図1の8−8線矢視断面図であって、前述し
た各図面と同一部分には同一符号を付してその詳しい説
明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。
なお、以下の各実施形態も同様にして重複した説明を省
略する。
【0042】すなわち、本実施形態は、第1の実施形態
の変形例であり、前述した演出効果に加え、直接的に映
像を水鏡に投影する場合の演出効果をも実現するもので
あって、具体的には図8及び図9に示すように、水鏡4
の水面に上方から直接的に任意の映像Povを投影するた
めの水面用投影装置10を備えている。なお、図9中、
ヨット及びかもめの反射映像Prに重なった花模様の映
像が映像Povであり、この映像Povも動画又は静止画の
いずれでもよい。また、水鏡4の内壁及び底部の色は、
黒、青又はグレー等の任意の色が使用可能であるが、本
実施形態のように直接映像と反射映像に適用する場合、
グレー、シルバーなどが好ましく、映像の内容に応じて
青、白などの任意の色を使用するのが良い。映像の内容
に応じた任意の色とは、例えば映像ソフトに空や海の映
像が多い場合、その色がきれいに見えるように、また強
調させるために使用する青色を意味している。
【0043】以上のような構成により、第1の実施形態
の効果に加え、水面用投影装置10から投影された映像
ovが水鏡4の水面に入射し、その水面及び/又は底面
で反射した反射映像Prと他の映像Povとの重なりを鑑
賞できるので、より一層、映像による演出効果を期待す
ることができる。
【0044】なお、水面用投影装置10は、必ずしも水
鏡4の上方に配置される必要はなく、例えば水鏡4の上
方に配置された反射ミラーに任意の位置から映像を投影
することにより、結果的に水鏡4の水面に映像を投影さ
せるように変形してもよい。この変形が可能なことは、
以下の対応する実施形態及び変形例でも同様である。
【0045】(第3の実施形態)図10は本発明の第3
の実施形態に係る映像表示システムの平面構成を示す模
式図であり、同システムの断面構成は図2又は図8に示
す通りである。すなわち、本実施形態は、第1又は第2
の実施形態の変形例であり、図10に示すように、水鏡
4が光軸方向とは直交する方向に長手方向を有するもの
であり、複数のスクリーン2が水鏡4の長手方向に平行
に配置されており、複数の投影装置1がスクリーンと対
向配置されている。また、第2の実施形態の変形例とす
る場合、水鏡4のほぼ全域に映像Povを投影可能なよう
に複数台の水面用投影装置10が水鏡4の上方に個別に
配置されている。
【0046】以上のような構成により、長方形の施設に
映像表示システムを設ける場合でも、適用した第1又は
第2の実施形態の効果を得ることができる。
【0047】(第4の実施形態)図11は本発明の第4
の実施形態に係る映像表示システムの平面構成を示す模
式図であり、図12は図11の12−12線矢視断面図
であり、図13は図11の13−13線矢視断面図であ
る。
【0048】すなわち、本実施形態は、第1又は第2の
実施形態の変形例であり、図11乃至図13に示すよう
に、水鏡4の中心に仮想的に考えた垂直軸(図示せず)
に対し、この垂直軸を中心にして回転対称となる構成と
したものである。
【0049】ここで、平面構成を図11に示すように、
円形の水鏡4の周囲を複数の座席3が囲むように配置さ
れ、これら複数の座席3の周囲を複数のスクリーン2が
囲むように配置されている。なお、各スクリーン2に映
像を投影するための各投影装置1は、2台を代表させて
図示するが、実際には多数台が各スクリーン2に応じて
個別に対向配置されている。また、第2の実施形態の具
体例とする場合、水面用投影装置10が水鏡4の上方に
個別に配置されている。
【0050】以上のような構成によれば、適用した第1
又は第2の実施形態の効果に加え、水鏡4を中心に全周
囲をスクリーン2で構成することにより、水面を中心に
した空間全体を演出でき、360度シアターとして一体
感のある空間を実現することができる。また、スクリー
ン2と水鏡4とが合わさった映像により、内壁と底部が
映像で包み込まれた360度シアターを実現するので、
高い没入感の映像表示を実現することができる。
【0051】なお、本願発明は、上記各実施形態に限定
されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない
範囲で種々に変形することが可能である。例えば第4の
実施形態では、平面構造として、水鏡4を中心に配置
し、水鏡4周囲に座席3を配置し、座席3の周囲にスク
リーン2を配置する場合について説明したが、これに限
らず、座席3と水鏡4との配置を交換した平面構造と
し、すなわち座席3群を中心に配置し、座席3群を囲む
ように環状の水鏡4を配置し、水鏡4の周囲にスクリー
ン2を配置する構成に変形しても、水鏡4に映り込んだ
スクリーン2の映像を鑑賞できる構成に変わりはないの
で、本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。
【0052】また、図2等に示した配置関係(スクリー
ン2と座席3との間に水鏡(液体槽)が位置する配置関
係)を含む映像表示システムであれば、各要素の寸法や
要素間の距離、高さなどを適宜な値に設計し、また、平
面構造を長方形(第3の実施形態)、円形(第4の実施
形態)、楕円形、小判形、扇形、台形など適宜な構造に
変形したとしても、当然に本発明の範囲に包含される。
【0053】また、スクリーン2に映像を投影する投影
装置1は、スクリーン2よりも座席3側、又は座席3と
は反対側、のいずれに位置するように配置してもよい。
また、スクリーン2及び投影装置1に代えて、液晶ディ
スプレイ装置などの任意の表示装置をスクリーン2の位
置に配置しても、本発明と同様の効果を得ることができ
る。
【0054】また、各実施形態は可能な限り適宜組み合
わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果
が得られる。例えば、第3及び第4の実施形態を組合せ
ることにより、向かい合った両側の鑑賞者8が長方形の
水鏡4を介してそれぞれ向かい側のスクリーン2の映像
Pd,Prを鑑賞する構成に変形してもよい。また、こ
の変形例に水面用投影装置10を付加した構成としても
よい。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が
含まれており、開示される複数の構成要件における適宜
な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば
実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が
省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出
された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術
で適宜補われるものである。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に対応する
発明によれば、液体槽を含む空間を演出する際に、壁面
の映像を液体槽の液面に映り込ませることにより、演出
効果を向上できる。
【0056】また、請求項2に対応する発明によれば、
請求項1の効果に加え、液面の反射映像に他の映像を重
ねて鑑賞できるようにしたので、さらに演出効果を向上
できる。
【0057】さらに、請求項3に対応する発明によれ
ば、請求項1又は請求項2の効果に加え、液面に波紋を
生成することにより、得られた波紋に応じて、より一
層、演出効果を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る映像表示システ
ムの平面構成を示す模式図
【図2】図1の2−2線矢視断面図
【図3】同実施形態における変形構成を示す模式図
【図4】同実施形態における映像の見え方を示す模式図
【図5】同実施形態における変形構成の場合の映像の見
え方を示す模式図
【図6】同実施形態における反射映像の見え方を説明す
るための模式図
【図7】同実施形態における列番号による鑑賞のされ方
の違いを説明するための模式図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る映像表示システ
ムの断面構成を示す模式図
【図9】同実施形態における映像の見え方を示す模式図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る映像表示シス
テムの平面構成を示す模式図
【図11】本発明の第4の実施形態に係る映像表示シス
テムの平面構成を示す模式図
【図12】図11の12−12線矢視断面図
【図13】図11の13−13線矢視断面図
【符号の説明】
1,10…投影装置 2…スクリーン 3…座席 4…水鏡 5…波紋生成装置 6…壁面 7…床面 8…鑑賞者 9…光線 P,Pov…映像 Pd…直接映像 Pr…反射映像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 孝典 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 網野 香奈江 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 大竹 啓文 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H021 BA01 BA11 2K103 AA16 AA18 AA25 AA26 AB10 CA02 CA03 CA27 CA57 3K060 AA06 CB01 CD00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像を投影するための投影装置と、 前記投影装置から投影される映像を表示するためのスク
    リーンと、 前記スクリーンに対向して配置され、前記スクリーンに
    投影された映像を鑑賞するための複数の座席と、 前記スクリーンと前記複数の座席との間に配置され、前
    記スクリーンに投影された映像の反射映像を前記各座席
    に座る鑑賞者に鑑賞させるように、前記鑑賞者の視点位
    置よりも低い液面位置を有して液体を保持するための液
    体槽と、 を備えたことを特徴とする映像表示システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の映像表示システムにお
    いて、 前記液体槽の液面に上方から直接的に映像を投影するた
    めの液面用投影装置を備えたことを特徴とする映像表示
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の映像表示
    システムにおいて、 前記液体槽の内部から液体を液面に向けて噴出すること
    により、前記液面に波紋を生成するための波紋生成装置
    を備えたことを特徴とする映像表示システム。
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