JP2002062506A - 立体視画像の映写システム - Google Patents

立体視画像の映写システム

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JP2002062506A
JP2002062506A JP2000246470A JP2000246470A JP2002062506A JP 2002062506 A JP2002062506 A JP 2002062506A JP 2000246470 A JP2000246470 A JP 2000246470A JP 2000246470 A JP2000246470 A JP 2000246470A JP 2002062506 A JP2002062506 A JP 2002062506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球又は球の一部で構成した曲面を有するシル
バースクリーンに、歪みや画像のズレ等のない、優れた
立体視画像を映写可能とし、鑑賞者が高い臨場感や没入
感を得る事を可能とする。また、この優れた立体視画像
の映写システムを、高価な機器や煩わしい設置作業を必
要とせずに、廉価に形成する。 【解決手段】 球又は球の一部で構成した曲面を有する
シルバースクリーン13をシルバースクリーン構造物に
設ける。そして、魚眼映写レンズ15を接続した画像映
写用の二台の映写機を配置する。この映写機の魚眼映写
レンズ15に、互いに直角方向に偏光する直線偏光フィ
ルターを設けた一対の偏光パックを接続する。また、互
いに直角方向へ偏光する直線偏光フィルター20、21
を鑑賞者の左右の眼の位置に各々取り付けた偏光メガネ
18を鑑賞者17の眼に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映画、プラネタリウム
等の画像を立体的に鑑賞するための、立体視画像の映写
システムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、映画等を立体的に鑑賞するために
は、まず二台のカメラを用いて人間の両眼の視差と同一
の映写角度で同時に被写体を撮影する。そして、この視
差のある映像を鑑賞者の両眼に別々に与えて立体視する
表示技術で、スクリーンから鑑賞者の間の空間を立体的
に再現する方法であり、平面的なシルバースクリーンに
映写する方法や、半球状又は円筒状等の曲面を有するホ
ワイトドームスクリーンに映写する方法があり、それぞ
れの方法に、鑑賞者の両眼に別々の画像を与えるための
独自の方法が存在する。
【0003】即ち、上記シルバースクリーン及びホワイ
トドームスクリーンに映写した映像の鑑賞者は、左右の
映像の分離のため、濃度差方式、偏光メガネ方式、時分
別シャッター方式等で画像を振り分ける事により、与え
られた画像を立体として捉える事ができるものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術では、鑑賞者の前面に映像が飛び出してくるよう
な立体感は得られるが、奥行き空間が繋がったリアルな
立体感が見られず、数枚のスクリーンを重ねて映写した
ような奥行きを分断した感覚を生じたり、物体や人物が
寸詰りに見える事があった。また、映写時の画角が狭い
ため、鑑賞者の視界に入る画枠によって画像が途切れ、
臨場感が薄れる等、立体視画像のリアル感を高めるには
限界があった。また、鑑賞者があたかも映像の中に入り
込んだり、映像の中を突き抜けるようなバーチャルリア
リティ的な臨場感や没入感を得る事はできなかった。
【0005】また、前記時分別シャッター方式では、映
写機が交互に映写する左右の画像に対応して、電気的に
シャッターの開閉を行うものであるから、曲面を有する
スクリーンでの立体視が可能であった。しかし、映写機
の画像の切り替えにタイミングを合わせて、シャッター
を高速に開閉するのは、高度な技術を必要とするし、時
分別シャッター等の機器も高価であるため、システム全
体がコスト高となっていた。
【0006】また、平面的なホワイト又はシルバースク
リーンを部屋の前後左右に4面、上下に2面配置し、全
てのスクリーンに、適宜の映写機にて立体視画像を映写
する事で、より臨場感のある立体視画像を得ようとする
方法も存在した。しかし、6面のスクリーンに立体視画
像を映写するには、多くの映写機が必要であるし、全て
の映写機の映写タイミングを揃えたり、画像を繋ぎ合わ
せるのは、画像のズレや歪みを生じやすく、技術的に難
しいものであった。
【0007】また、球状又は円筒状に形成した曲面を有
するホワイトドームスクリーンに、映画やプラネタリウ
ム等を平面的に映写するものもあった。このホワイトド
ームスクリーンは、半球状や円筒状に形成する事によ
り、平面画像をパノラマ形式で映写する事ができ、鑑賞
者は前後左右の広範囲の画像を鑑賞する事ができた。し
かしながら、曲面を有するホワイトドームスクリーンで
あるため、光の乱反射を生じ、通常の平面的な画像の鑑
賞には適していたが、3D画像の映写には不適であると
ともに、偏光方式での立体視はできないとされていた。
【0008】本発明は、上述の如き課題を解決しようと
するものであって、立体視の鑑賞者が、画枠による画像
の途切れがなく、奥行き感に分断がないとともに、鮮明
な画像を鑑賞できるだけでなく、映像の内部を突き抜け
たり、映像内部に入り込んだような、より高い臨場感を
得る事が可能な、立体視画像の映写システムを得ようと
するものである。また、この優れた立体視画像の映写シ
ステムを、高価な機器や煩わしい設置作業を用いる事な
く、廉価に形成しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、球又は球の一部で構成した曲面を有す
るとともにシルバー塗装を施したシルバースクリーンを
設けるシルバースクリーン構造物と、魚眼映写レンズを
接続した画像映写用の二台の映写機と、この映写機の魚
眼映写レンズに各々接続し、互いに位相方向が異なる偏
光フィルターを設けた一対の偏光パックと、互いに位相
方向が異なる偏光フィルターを鑑賞者の左右の眼の位置
に各々取り付けた、鑑賞者の眼に装着する偏光メガネと
から成るものである。
【0010】また、シルバースクリーンは、シルバース
クリーンの両端部と球の中心との形成角度を120〜3
60°、映写方向の軸線に対して中心から上端部方向の
形成角度を70〜180°、映写方向の軸線に対して中
心から下端部方向への形成角度を70〜180°として
も良い。
【0011】また、シルバースクリーンは、シルバース
クリーンの両端部と球の中心との形成角度を150〜2
00°、映写方向の軸線に対して中心から上端部方向の
形成角度を90〜110°、映写方向の軸線に対して中
心から下端部方向への形成角度を90〜110°として
も良い。
【0012】また、シルバースクリーンは、塗布するシ
ルバーのゲインを1.5〜3.5、指向角度を20〜3
0°としても良い。
【0013】また、魚眼映写レンズは、画角を150〜
200°としても良い。
【0014】また、魚眼映写レンズは、画角を150〜
170°としても良い。
【0015】また、映写機は、ビデオプロジェクターで
あっても良い。
【0016】また、映写機は、フィルム映写機であって
も良い。
【0017】また、偏光パック及び偏光メガネに設ける
偏光フィルターは、直線偏光フィルターであっても良
い。
【0018】また、偏光パック及び偏光メガネに設ける
偏光フィルターは、円偏光フィルターであっても良い。
【0019】また、シルバースクリーン構造物は、鑑賞
者の客席を、シルバースクリーンの両端部よりもシルバ
ースクリーン側に設けても良い。
【0020】また、シルバースクリーン構造物は、鑑賞
者の客席を、シルバースクリーンの上端部又は下端部よ
りもシルバースクリーン側に設けても良い。
【0021】また、シルバースクリーン構造物は、鑑賞
者の客席を、シルバースクリーンの両端部よりもシルバ
ースクリーン側に設けるとともに、上端部及び下端部よ
りもシルバースクリーン側に設けても良い。
【0022】また、シルバースクリーンに映写する画像
は、3D画像であっても良い。
【0023】また、シルバースクリーン構造物は、曲面
を有するシルバースクリーンの形状に対応させた剛骨格
を形成し、この剛骨格の外周面及び内周曲面を、非通気
性の素材で形成した外周被膜及びシルバースクリーンを
設けた内周被膜にて被覆し、この外周被膜と内周被膜間
を、空気が流入する事のない気密空間とし、この気密空
間に排気装置を接続して減圧可能とするとともに内周被
膜を、剛骨格の内周曲面よりも小さな表面積で内周曲面
に対応した形状とする事により、気密空間の減圧時に、
剛骨格の内周曲面と内周被膜とが接触しないように形成
したものであっても良い。
【0024】
【作用】本発明は、上述の如く構成したものであり、一
般的に光の乱反射が少なく、プロジェクターで映写した
画像が確実に回帰するのは、究極的には凸面鏡や凹面鏡
等の球面鏡であると考えられる。しかし、このような球
面鏡で形成したスクリーンでは、鏡面に鑑賞者や映写機
等の機器、背景まで写ってしまうため、立体視画像の鑑
賞に支障を来すものとなる。そこで、本発明では、上述
の如く、歪みのない滑らかな球又は球の一部で構成した
曲面を設けるとともに、スクリーンにシルバー塗装を施
す事により、偏光回帰現象が可能となるとともに、人物
や背景等が写る事のない、球又は球の一部で構成した曲
面を有するシルバースクリーンを用いている。
【0025】そして、上記シルバースクリーンに、二台
の映写機を用いて、人間の視差と同じ写角となるように
左右の画像を同時に映写する。本発明のシルバースクリ
ーンは、球状又は、半球状、半円状等の球の一部で構成
した表面積の広い曲面形状であるため、通常の平面スク
リーン用の標準レンズや広角レンズでは、画像が歪む事
があったり、シルバースクリーン全面に画像を映写でき
ず、複数セットの映写機を使用しなければならない可能
性がある。
【0026】しかし、本発明では、各映写機に、魚眼映
写レンズを接続しているので、二台一組の映写機にて、
シルバースクリーンに広範囲に、左右それぞれの画像を
映写する事ができる。また、本発明のシルバースクリー
ンは、曲面を有するものであるが、このシルバースクリ
ーンの曲面形状に対応した魚眼映写レンズを用いている
事により、歪みがなくバランスの良い画像を映写する事
ができる。
【0027】また、上記二台の映写機の魚眼映写レンズ
には、各々偏光パックを装着している。この偏光パック
は、右画像用の映写機に装着するものと、左画像用の映
写機に装着するものは、互いに位相方向が異なる偏光フ
ィルターを各々取り付けている。そのため、シルバース
クリーンに映写される右画像と左画像も、互いに指向方
向に反射して、鑑賞者の眼に届くものである。
【0028】そして、立体視画像の鑑賞者は、このシル
バースクリーンから反射される画像を偏光メガネを介し
て鑑賞する。この偏光メガネは、右画像を右眼でのみ捉
え、左画像を左眼でのみ捉える事ができるように、左右
の画像の偏光に対応して、互いに位相方向の異なる偏光
フィルターを、左右の眼の位置に各々取り付けている。
そして、この左右の眼で捉えた画像を元に、鑑賞者は立
体視画像として認識する事ができる。
【0029】このように、本発明の立体視画像の映写シ
ステムでは、球又は球の一部で構成した曲面を有するシ
ルバースクリーンに、魚眼映写レンズ付き映写機にて画
像を映写する事により、画像がぼやけたり、歪んだりす
る事がなく、画質が向上するとともに、従来の平面スク
リーンでの立体視とは全く異なる優れた立体感を得る事
ができる。従って、鑑賞者は鮮明で色彩感に優れたリア
ルな立体視画像を鑑賞する事ができる。また、鑑賞者の
視界の上下左右に渡って広範囲に映像を映す事ができ、
迫力感やリアル感が増すとともに、多くの情報を提供し
て、鑑賞者を楽しませる事ができる。
【0030】また、シルバースクリーンは、球又は球の
一部で構成し曲面を有するものであれば、全球状、半球
状、半円状等で形成しても良く、広い映写面積を有する
シルバースクリーンとなる。そして、また、理想的に
は、全球状のシルバースクリーンを形成すれば、鑑賞者
は何れの方向を見ても、立体映像を鑑賞し得るものであ
る。しかしながら、この方法は、コスト高となる。
【0031】そこで、シルバースクリーンは、人間の視
野よりも広く形成すれば、画像を鑑賞者の可視範囲全体
に映写する事ができ、高い臨場感に溢れた立体画像の鑑
賞が可能となる。そして、一般的に、人間の視野は左右
で120°、上方向50°、下方向70°である。しか
し、立体視を鑑賞する客席は、会場の前後左右に複数個
設けてあるため、場所によって鑑賞者の可視範囲は異な
るし、偏光メガネを装着する事で、視野が狭まる事も考
えられる。
【0032】上記の問題点を考慮して、球状又は球の一
部で構成した曲面を有するシルバースクリーンは、両端
部と球の中心との形成角度を120〜360°、映写方
向の軸線に対して中心から上端部方向の形成角度を70
〜180°、映写方向の軸線に対して中心から下端部方
向への形成角度を70〜180°で形成すれば、客席を
多く設置できるし、何れの客席からでも、良好な立体視
画像を鑑賞できる。また、更に好ましくは、シルバース
クリーンの両端部と球の中心との形成角度を150〜2
00°、映写方向の軸線に対して中心から上端部方向の
形成角度を90〜110°、映写方向の軸線に対して中
心から下端部方向への形成角度を90〜110°で形成
すれば、優れた立体視画像の表示が可能となるだけでな
く、シルバースクリーン構造物の製造や設置を、手頃な
コストで容易に行う事ができる。
【0033】しかしながら、上記範囲よりも小さく形成
しても、球の一部で構成した曲面を有するシルバースク
リーンであれば、画像に突入するような臨場感はない
が、鑑賞者の前面に画像が飛び出すような優れた立体感
を得られるし、従来の平面スクリーンでの立体視に比
べ、鮮明でリアルな立体視画像の表示が可能となるもの
である。
【0034】また、本発明のシルバースクリーンに塗布
するシルバーは、ゲインを1.5〜3.5、指向角度を
20〜30°となるように調整すれば、極めて優れた映
像を結ぶ事ができる。上記ゲインが1.5よりも低い
と、光の反射率が悪く、画像が暗くなってしまう。ま
た、ゲインが3.5よりも高いと、反射率が良すぎて、
鑑賞者や機材等、会場内までシルバースクリーンに映る
鏡現象が現れる。また、指向角度が20°よりも小さく
ても、やはり鏡現象が現れる。また、指向角度が30°
よりも大きいと、画像がぼやけたり、良好な立体感を得
られない事がある。
【0035】また、魚眼映写レンズは、画角を150〜
200°とする事により、一組の映写機にて、球又は球
の一部で構成した曲面を有する広面積のシルバースクリ
ーン全面に、良好に画像を映写する事ができる。この魚
眼映写レンズは、シルバースクリーンの形成角度が狭け
れば、画角が150°よりも狭いものであっても良い。
しかし、高臨場感のある立体視画像を鑑賞可能とするに
は、大きなシルバースクリーンを形成するのが好まし
く、そのためには魚眼映写レンズの画角を150°以上
とするのが良い。一方、画角が200°よりも大きい
と、シルバースクリーンに映写機の本体の影が映写され
る等の不具合を生じる。
【0036】更に好ましくは、魚眼映写レンズは、画角
を150〜170°とすれば、鑑賞者の視野よりも広い
範囲で立体視画像を映写する事ができ、鑑賞者に十分な
臨場感を与える事が可能となる。また、魚眼映写レンズ
の製造に高度な技術や費用を必要とせず、容易な導入が
可能となる。
【0037】また、映写機は、従来公知の何れのものを
用いても良いが、立体視画像の表示には、ビデオプロジ
ェクター又はフィルム映写機が適している。即ち、ビデ
オプロジェクターは、コンパクトで軽量であるととも
に、高精細フルカラーの美しい立体視画像を、クリアに
映写する事ができる。また、暗い場所は勿論、明るい場
所でも明確に判別可能な立体視画像を得る事ができる。
また、フィルム映写機を使用すれば、シルバースクリー
ンと映写機との距離が長くて、ビデオプロジェクターで
は映写が困難な巨大なシルバースクリーンであっても、
高画質の立体視画像を映写する事ができるとともに、多
数の鑑賞者を満足させる事の可能な立体視画像を得る事
ができる。
【0038】また、上記偏光パック及び偏光メガネに設
ける偏光フィルターは、従来公知の何れのものを用いて
も良く、直線偏光フィルターであっても良いし、円偏光
フィルターであっても良い。但し、映写機用の偏光パッ
クと鑑賞者用の偏光メガネとで、左右の位相方向が一致
するように取り付ける。
【0039】また、立体視表示は、映写範囲が人間の視
野より狭くても、鑑賞者は前面に画像が飛び出すような
優れた立体感を得る事はできるが、鑑賞者が画像の中に
入り込んだり、画像が後方に流れて鑑賞者が画像を突き
抜けるようなリアル感はない。このリアル感を得るに
は、鑑賞者の視野よりも広い範囲で映像を映写するのが
良い。そのためには、シルバースクリーンを大きな形成
角度で形成するのが好ましいが、費用や構造上の問題
で、実施が困難な場合がある。
【0040】そこで、シルバースクリーン構造物に設置
する客席を、シルバースクリーンの両端部よりもシルバ
ースクリーン側に設ければ、少なくとも両側は鑑賞者の
視野よりも広い範囲に映像を映す事ができる。従って、
画像が鑑賞者の両側の視界を越えて移動していくので、
鑑賞者は、画像が自分の横を通過して後方に移動した
り、画像の中に飛び込むような錯覚を感じ、高い臨場感
と没入感を得る事ができる。
【0041】また、客席は、シルバースクリーンの上端
部又は下端部よりもシルバースクリーン側に設ければ、
画像が頭上を通過したり、自分が画像の上を飛び越える
ような高い臨場感を得る事ができる。このように、シル
バースクリーンの両端部、上端部、下端部の何れかより
も、客席をシルバースクリーン側に設ければ、高い臨場
感や没入感を得る事ができる。そして、好ましくは、両
端部、上端部及び下端部の全ての位置よりもシルバース
クリーン側に客席を設けて、鑑賞者の視界全体をシルバ
ースクリーンで被覆するように形成すれば、最も優れた
臨場感や没入感を鑑賞者に与える事ができる。このシル
バースクリーンと客席との関係は、シルバースクリーン
の大きさ、シルバースクリーン構造物を設置するスペー
ス、費用等を考慮して、適宜に実施するのが好ましい。
【0042】また、上記では、立体視画像をシルバース
クリーンに映写しているが、本発明の立体視画像の映写
システムを利用すれば、従来より存在する3D用のソフ
トを映写しても、鮮明で立体感に優れた3D画像を得る
事ができ、鑑賞者は、よりリアルな3D効果を体験する
事ができる。また、本発明に対応したドーム用の3Dソ
フトを使用すれば、更に優れた3D画像を鑑賞する事が
できる。
【0043】また、上述の如く優れた立体視表示を鑑賞
するには、前述の如く、歪みや凹凸のない、極めて球面
に近い滑らかな連続曲面を有するシルバースクリーンを
得る必要がある。しかしながら、従来より存在する曲面
を有するスクリーンは、曲面を設けた多数の小さな板を
形成し、この多数の板を寄せ集めて接続する事により形
成していた。
【0044】そのため、スクリーンの形成に高度の技術
と多くの手数を要し、多額の費用を必要とするとともに
作業性も悪かった。また、多数の曲面を接続したスクリ
ーンでは、板の接続部分等に不連続な角度が形成され易
く、滑らかな曲面を形成する事はできず、偏光現象を得
る事は困難であった。
【0045】そこで、光の反射が均一でクリアな偏光現
象が可能な曲面を持つシルバースクリーンを得るため、
シルバースクリーン構造物を構成するには、曲面を有す
るシルバースクリーンの形状に対応させた剛骨格を形成
し、この剛骨格の外周面及び内周曲面を、非通気性の素
材で形成した外周被膜及びシルバースクリーンを設けた
内周被膜にて被覆する。この外周被膜と内周被膜間を、
空気が流入する事のない気密空間とする。また、この気
密空間に排気装置を接続して減圧可能とするとともに内
周被膜を、剛骨格の内周曲面よりも小さな表面積で内周
曲面に対応した形状とする事により、気密空間の減圧時
に、剛骨格の内周曲面と内周被膜とが接触しないように
構成する。
【0046】上述の如きシルバースクリーン構造物を形
成する場合には、まず、形成すべきシルバースクリーン
形状に対応させた剛骨格を鉄骨、木材等適宜の素材によ
り強固に形成する。この剛骨格は、形成すべきシルバー
スクリーン形状に対応させて、360°の球状に形成し
たり、半球状に形成したり、また半円状に形成したり、
曲面を有する適宜の形状に形成する事ができる。
【0047】そして、この剛骨格を、設置すべき地表
面、屋内の床等の設置表面に設置する。この設置は、容
易に剛骨格が倒れたり、破損したりする事がないよう強
固に行う事が好ましい。次に、この剛骨格の外周面と内
周曲面を非通気性の素材で形成した外周被膜及び内周被
膜にて被覆する。そして、この外周被膜と内周被膜の間
を空気が流入する事のない気密空間とする。
【0048】そして、この気密空間にバキュームポンプ
等の排気装置を接続して気密空間の内部を減圧状態とす
る。この減圧状態の形成により、外周被膜は剛骨格の外
周面に密着し、また内周被膜も剛骨格の内周曲面方向に
吸引されるものとなる。しかし、この内周被膜は剛骨格
の内周曲面に対応した形状となっているものの、剛骨格
の内周曲面の表面積よりも小さな表面積に形成してい
る。そのため、気密空間を減圧状態とした場合に、内周
被膜は剛骨格の内周曲面に接触する事がなく、気密空間
を残したまま減圧によって定位置に張力を保持されるも
のとなる。
【0049】その結果、内周被膜は剛骨格と接触する事
がないから、剛骨格の凹凸等を表面に表す事がない。そ
して、予め形成した内周被膜の形状のみが、曲面を有す
るシルバースクリーン構造物として表面に表れるものと
なる。従って、内周被膜は凹凸のない円滑な曲面を形成
する事ができ、偏光メガネ方式の立体視画像や3Dソフ
トを映写した場合に、極めて良好な映像を結ぶ事が可能
となる。
【0050】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に於て説明すれ
ば、(1)は剛骨格で金属材、木材、非鉄金属等の、適宜
の剛性を有する材質により形成し、目的とするシルバー
スクリーン構造物の曲面に対応した形状に構成してい
る。
【0051】そして、この剛骨格(1)は、地表面若しく
は屋内の床面等の設置表面(2)に、形状を確実に保持で
きるように剛構造に形成する。そして、この剛骨格(1)
の内周曲面(3)及び外周面(4)を、内周被膜(6)と外周
被膜(5)により被覆する。
【0052】そして、この内周被膜(6)と外周被膜(5)
とは、通気性のない気密性の高い材質により形成し、ポ
リエステル、ビニロン、ナイロン等、若しくはこれらの
混紡糸等から成る織物で形成する事が好ましい。また、
必要に応じてゴム引布等を用いても良い。そして、内周
被膜(6)は曲面を構成するため、予め設計された数値に
基づいて立体裁断等により複数の被膜に分割して形成
し、この複数の被膜を、縫製、接着剤等により接続し
て、剛骨格に設置したときに曲面を構成するよう形成し
ている。また、この内周被膜(6)は、剛骨格(1)の内周
曲面(3)の表面積よりも小さな表面積に形成している。
【0053】また、外周被膜(5)も、内周被膜(6)と同
様に、予め設計された複数の被膜を、縫製、接着剤等に
より接続して、剛骨格に設置したときに曲面を構成する
よう形成するが、内周被膜(6)を形成する場合に比較す
れば、形成における厳密性は必要とされない。しかし、
外周被膜(5)を野外に展示等する場合には、耐候性を有
する素材にて形成するのが好ましい。
【0054】また、上記の剛骨格(1)は、球状、半球
状、半円状等、球又は球の一部で構成した曲面を有する
ものであれば、何れの形状でも良いが、本実施例では、
図1〜図4に示す如く、半球状に形成し、この半球状に
形成した剛骨格(1)を、図3に示す如く、円形の開口縁
(7)を、設置表面(2)から垂直に立ち上げて配置し、内
周曲面(3)を客席(8)として予定される側に向けて配置
している。尚、本実施例では、剛骨格(1)は、完全な半
球状ではなく、図2に示す如く、下端側を設置表面(2)
と平行に切り欠いて設置表面(2)に設置固定している。
【0055】そして、この半球状の剛骨格(1)の外側
に、外周被膜(5)を配置し、剛骨格(1)の外周面(4)を
被覆するとともに、内周被膜(6)は剛骨格(1)の内周曲
面(3)側に配置する。また、この剛骨格(1)の外周面
(4)及び内周曲面(3)を被覆する外周被膜(5)と内周被
膜(6)とを、剛骨格(1)の開口縁(7)に沿って接続す
る。この接続は現場に於ける縫製、接着剤による接着、
熱溶着等の種々の方法を用いる事が可能である。
【0056】また、剛骨格(1)を被覆する場合に於て
は、被覆に支障のない範囲で、予め外周被膜(5)と内周
被膜(6)とを連結しておき、剛骨格(1)の外周面(4)及
び内周曲面(3)に、連結した外周被膜(5)と内周被膜
(6)とを被せて被覆する方法を用いても良い。このよう
に構成すれば現場での作業時間が短く、外周被膜(5)と
内周被膜(6)との簡易な接続を行う事が可能となる。
【0057】また、内周被膜(6)と外周被膜(5)とは、
その殆どを剛骨格(1)の開口縁(7)部分に於て接続する
事が可能となるが、設置表面(2)と接続する下端縁の部
分に於ては、接続が困難な部分も生じる。その接続困難
な部分については、設置表面(2)に適宜の方法で気密的
に接続する事により、剛骨格(1)を中心とする外周被膜
(5)と内周被膜(6)との間には気密空間(10)が形成さ
れる。
【0058】また、内周被膜(6)は、剛骨格(1)の内周
曲面(3)に取り付けの過程で、仮に剛骨格(1)に配置し
た場合、内周被膜(6)が剛骨格(1)から大きく垂れ下が
り、設置表面(2)に接触するような大きな変形を生じる
ものとなる。このような内周被膜(6)の垂れ下がりは、
設置作業に支障を来すものである。このような事態を防
止するため、内周被膜(6)の内面には、図3に示す如
く、適宜の長さの仮固定紐(11)を接続し、この仮固定
紐(11)によって、剛骨格(1)の内周曲面(3)に比較的
近い形状に内周被膜(6)を維持するよう結び付ける事に
より形成する。すると、内周被膜(6)は剛骨格(1)の内
周曲面(3)に、やや近い場所に配置を保たれるから、剛
骨格(1)の下部を移動しながら作業を行う作業者の邪魔
になったりする事がないものである。
【0059】そして、内周被膜(6)と外周被膜(5)によ
り形成される気密空間(10)には、バキュームポンプ、
若しくはブロアー等の排気装置(12)を接続し、この排
気装置(12)により気密空間(10)内の空気を外部に排
気する。この外部への排気による気密空間(10)の減圧
によって、外周被膜(5)及び内周被膜(6)は気密空間
(10)を減少する方向に移動し張力を有するものとな
る。
【0060】そして、外周被膜(5)は剛骨格(1)の外周
面(4)に密着するとともに、内周被膜(6)は剛骨格(1)
の内周曲面(3)と一定の間隔を介した位置で張力を保持
するものとなる。この内周被膜(6)は、剛骨格(1)の内
周曲面(3)に対応した形状としているが、内周曲面(3)
よりも小さな面積に形成している。
【0061】そのため、気密空間(10)の減圧が行わ
れ、剛骨格(1)方向に内周被膜(6)が張力を生じても、
剛骨格(1)の内周曲面(3)に内周被膜(6)が接触する事
はなく、内周曲面(3)は剛骨格(1)と一定の間隔を介し
た状態に於て張力を保持するものとなる。そして、内周
被膜(6)は剛骨格(1)と接触せず、剛骨格(1)の骨材の
形状等を外面に表す事はなく、図2に示す如く、予め設
計した凹凸のない理想的な曲面を形成する事が可能とな
る。
【0062】そして、上述の如く形成したシルバースク
リーン構造物の内周被膜(6)の表面に、ゲイン3.0、
指向角度20〜30°となるように調整したシルバー塗
装を施す事により、球又は球の一部で構成した曲面を有
する立体視画像表示用のシルバースクリーン(13)を形
成している。このシルバースクリーン(13)は、両端部
と球の中心との形成角度を120〜360°、映写方向
の軸線に対して中心から上端部方向の形成角度を70〜
180°、映写方向の軸線に対して中心から下端部方向
への形成角度を70〜180°で形成するのが好まし
い。
【0063】更に好ましくは、両端部と球の中心との形
成角度を150〜200°、映写方向の軸線に対して中
心から上端部方向の形成角度を90〜110°、映写方
向の軸線に対して中心から下端部方向への形成角度を9
0〜110°で形成する。しかし、シルバースクリーン
構造物の製造技術やコストを考慮して、上記よりも小さ
な形成角度でシルバースクリーン(13)を形成しても良
い。
【0064】そして、本実施例では、シルバースクリー
ン(13)は、半径5mの半球状で、図1に示す如く、上
部断面は半円状とするとともに、両端部との形成角度は
180°としている。また、側断面は、図2に示す如
く、下端部を切り欠いた半球状で、映像を水平方向に映
写する事を前提として、この映写方向に対して、球の中
心から上端部までの形成角度を90°とし、下端部まで
の形成角度を45°としている。
【0065】そして、この半球状のシルバースクリーン
(13)に臨ませて、設置表面(2)に台座(16)を配置
し、この台座(16)の水平な天面に、客席(8)を複数設
けている。本実施例では、下端部側の形成角度を小さく
しているが、図2に示す如く、最前列の客席(8)をシル
バースクリーン(13)の中心部よりも内側に設置してい
るので、鑑賞者(17)の視野よりも広い範囲に、映像を
映写する事ができる。
【0066】また、図1、図2では、シルバースクリー
ン(13)の両端側を段状に切り欠いた図が示されている
が、これは出入り口や客席(8)への昇降用階段等を設け
るために便宜上切り欠いたものであり、切り欠きを設け
ずにシルバースクリーン(13)を形成する事も可能であ
る。
【0067】また、シルバースクリーン(13)は、ゲイ
ン3.0、指向角度20〜30°となるように調整した
シルバー塗装を施す事により、鏡現象を防止するととも
に、偏光回帰現象が可能となり、シルバースクリーン
(13)上に優れた画像を結ぶものとなる。また、このシ
ルバー塗装は、内周被膜(6)の形成時や、剛骨格(1)へ
の取り付け作業時に行ってもよいし、内周被膜(6)用の
素材を形成する際に行っても良い。
【0068】また、上記半球状の曲面を有するシルバー
スクリーン(13)に立体視画像を映写するため、本発明
では、シルバースクリーン(13)の球の中心部に、ビデ
オプロジェクター(14)を上下に二台配置している。こ
の二台のビデオプロジェクター(14)にて、右画像と左
画像とをそれぞれシルバースクリーン(13)に映写する
ものである。
【0069】また、各ビデオプロジェクター(14)に
は、魚眼映写レンズ(15)を接続している。この魚眼映
写レンズ(15)の仕様は、解像力を32本/mm以上で、
魚眼画角を167°としている。また、焦点距離を1
1.5mm±5%、映写距離を2.5m〜無限、Fナンバー
(明るさ)を2.5±5%、イメージサークルをφ33mm
としている。
【0070】このように、各ビデオプロジェクター(1
4)に、魚眼映写レンズ(15)を接続しているので、左
右両端部との形成角度180°、上端部の形成角度90
°、下端部の形成角度45°に形成した広面積のシルバ
ースクリーン(13)全体に、右画像用、左画像用の一台
ずつのビデオプロジェクター(14)で画像を映写する事
ができる。また、魚眼映写レンズ(15)の形状は、シル
バースクリーン(13)の曲面形状に対応した球状である
ので、歪みのない画像を映し出す事ができる。
【0071】また、上記二台のビデオプロジェクター
(14)の魚眼映写レンズ(15)には、各々偏光パック
(図示せず)を装着している。そして、右画像用の魚眼映
写レンズ(15)に装着する偏光パックと左画像用の魚眼
映写レンズ(15)に装着する偏光パックには、互いに位
相方向が異なる直線偏光フィルター(図示せず)を接続し
ている。そのため、シルバースクリーン(13)上に映写
された右画像と左画像とは、互いに異なる位相方向に振
動する光として映写される。
【0072】また、このシルバースクリーン(13)に臨
ませて配置した客席(8)は、シルバースクリーン(13)
から1m以上の間隔を介して複数列配置している。尚、
この客席(8)の最前列が1mよりも内側だと、シルバー
スクリーン(13)が近すぎて、立体視画像を良好に鑑賞
しにくいものとなる。また、このような客席(8)の配列
により、図1に示す如く、一列目〜三列目までの客席
(8)がシルバースクリーン(13)の両端部及び上端部よ
りも内側に配置される。そして、四列目以降の客席(8)
は、シルバースクリーン(13)の外側に設けている。
【0073】そして、立体視画像の鑑賞者(17)は、図
6に示す如く、客席(8)にてシルバースクリーン(13)
に映写される画像を、偏光メガネ(18)を装着して鑑賞
する。この偏光メガネ(18)には、左右の眼の位置に臨
ませて、互いに位相方向の異なる直線偏光フィルター
(20)(21)を取り付けている。この右眼側及び左眼側
の直線偏光フィルター(20)(21)は、それぞれ右画像
映写用及び左画像映写用のビデオプロジェクター(14)
に接続したものと、位相方向が同一のものを使用する事
により、右眼では右画像のみを捉え、左眼では左画像の
みを捉える事ができる。そして、この左右の眼で捉えた
画像を元に、鑑賞者(17)はシルバースクリーン(13)
に映写された画像を立体画像として認識する事ができ
る。
【0074】このように、本発明の立体視画像の映写シ
ステムは、凹凸や歪みのない円滑な曲面を有した大きな
シルバースクリーン(13)に、魚眼映写レンズ(15)付
きビデオプロジェクター(14)にて画像を映写し、偏光
メガネ(18)にて鑑賞するものであるので、鑑賞者は優
れた迫力感と高い臨場感を得るとともに、歪みがなく、
上下左右の寸法バランスが良好であるとともに、鮮明で
色彩感に優れたリアルな立体視画像を鑑賞する事ができ
る。
【0075】また、本発明の優れた効果として、シルバ
ースクリーン(13)の内側に設けた最前列から三列目の
客席(8)に座った鑑賞者(17)は、前面に画像が飛び出
すような立体感を得るだけでなく、鑑賞者(17)自身が
画像の内部に入り込んだような優れた臨場感を得る事が
できる。即ち、最前列から三列目までの鑑賞者(17)
は、シルバースクリーン(13)の両端部及び上端部より
も内側に座っているので、鑑賞者(17)の視野よりも広
い範囲に立体視画像を表示する事が可能となる。
【0076】従って、例えば、魚や飛行機等の画像が、
鑑賞者(17)の視界を越えてシルバースクリーン(13)
の両端部方向や上端部方向に移動すると、鑑賞者(17)
にとっては、あたかも自身の横や頭上を魚や飛行機が通
過して後方に消えていったような感覚を得るものであ
る。
【0077】また、鑑賞者(17)自身が画像の内部に飛
び込んだり、突き抜ける感覚を得る事ができ、例えば鮫
や怪獣等の画像がせまってくると、鑑賞者(17)には、
鮫や怪獣に実際に喰われているかの様な、リアル感やス
リルを味わう事ができる。また、四列目以降の客席(8)
の鑑賞者(17)は、自身が喰われる様な感覚は得られな
いが、前列側の鑑賞者(17)が画像に入り込むような感
覚が得られる。そして、前列側の鑑賞者(17)が、鮫や
怪獣に食われたように錯覚し、従来の立体画像に比較し
て、迫力感とスリル感、及び高臨場感に溢れた体験をす
る事ができる。
【0078】また、このように曲面を有するシルバース
クリーン(13)に、立体視表示を行う事が可能となった
ので、プラネタリウム等でも、立体画像を楽しむ事がで
きる。また、3D用のソフトを映写する事も可能とな
り、バランスのズレや歪みのない、鮮明で立体感に優れ
た3D画像の鑑賞が可能となる。また、本発明に対応し
たドーム用の3Dソフトを作成して、シルバースクリー
ン(13)に映写すれば、より詳細で多くの画像情報を表
示して、更に優れた3D効果を得る事ができる。
【0079】また、上記第1実施例では、シルバースク
リーン(13)は、完全な半球状ではなく、下端側を切り
欠いて形成するとともに、開口縁(7)を設置表面(2)か
ら垂直に立ち上げて配置しているが、他の異なる第2実
施例では、図5に示す如く、シルバースクリーン(13)
を完全な半球状に形成するとともに、開口縁(7)を設置
表面(2)に対して斜めに配置している。更に、本実施例
では、シルバースクリーン(13)の半球の中心に、一組
のビデオプロジェクター(14)を斜め40°上方に向け
て配置している。
【0080】このビデオプロジェクター(14)の映写方
向に対して、シルバースクリーン(13)の上端部方向及
び下端部方向への形成角度を90°となるように形成す
る事により、完全な半球状のシルバースクリーン(13)
となるとともに、円形の開口縁(7)は、設置表面(2)に
対して斜めに立ち上げた状態で客席(8)方向に向けて配
置される。また、シルバースクリーン(13)は、下端部
を設置表面(2)よりも下側、即ち客席(8)よりも下側に
配置する事により、下方向に於いても鑑賞者(17)の視
野よりも広く立体視画像を映写可能としている。
【0081】また、シルバースクリーン(13)の下端部
よりも高い位置にある設置表面(2)に、階段状の台座
(16)を設け、この台座(16)の天面に、複数の客席
(8)を階段状に配列している。このように階段状に客席
(8)を設ける事により、前列の客席(8)や鑑賞者(17)
によって、後方の客席(8)の鑑賞者(17)は、視界が遮
られる事がなく、何れの列からでも、シルバースクリー
ン(13)の映像を広範囲に眺める事ができる。また、本
実施例では、一組のビデオプロジェクター(14)を、シ
ルバースクリーン(13)の中心部である、客席(8)の二
列目中央の足下に設置しているので、この中央位置を避
けて二列目の客席(8)を配置する事により、ビデオプロ
ジェクター(14)による画像の映写を妨げないようにし
ている。
【0082】このようにシルバースクリーン(13)を、
完全な半球状として大きく形成しているので、鑑賞者
(17)の視界全体に立体視画像を映写する事ができ、優
れた臨場感を得る事ができる。また、開口縁(7)を斜め
に配置する事により、シルバースクリーン(13)が大き
く客席(8)側に張り出し、殆どの客席(8)がシルバース
クリーン(13)の上端部よりも内側に位置するものとな
る。従って、会場内の殆どの鑑賞者(17)の頭上にシル
バースクリーン(13)が配置されるから、鑑賞者(17)
の上方向の視野よりも広い範囲に画像を映写する事がで
きる。従って、シルバースクリーン(13)の両端部より
も外側の客席(8)に座った鑑賞者(17)でも、頭上を画
像が通過するような錯覚を覚え、より多くの鑑賞者(1
7)に高い臨場感を与える事ができる。
【0083】また、上記各実施例では、ビデオプロジェ
クター(14)の偏光パックと偏光メガネ(18)には、直
線偏光フィルター(20)(21)を用いているが、他の異
なる実施例として、円偏光フィルターを用いる事もでき
る。また、上記各実施例では、シルバースクリーン(1
3)に、ビデオプロジェクター(14)を用いて立体視画
像を映写しているが、フィルム映写機を用いても良く、
ビデオプロジェクター(14)では映写が困難な大画面で
も、高画質の立体視画像を映写する事ができるととも
に、100人以上の多数の鑑賞者(17)でも、十分に満
足可能な立体視画像を提供する事ができる。
【0084】更に、左右の画像を映写するために、二台
一組のビデオプロジェクター(14)を使用しているが、
シルバースクリーン(13)の形成角度を360°に形成
する等、魚眼映写レンズ(15)の画角よりも大きく形成
した場合には、二組以上のビデオプロジェクター(14)
又はフィルム映写機を使用して、画像を映写する事も可
能である。
【0085】また、上記各実施例では、半球状に形成し
た剛骨格(1)は、円形の開口縁(7)を、設置表面(2)か
ら垂直又は斜めに立ち上げて配置したが、他の異なる実
施例として、半球状の剛骨格(1)を、お椀状に伏せた状
態で配置しても良い。また、剛骨格(1)の形状は種々に
形成する事ができ、半球状ではなく360°の全球状又
は全球に近い形状としたり、4分の1の球状、その他の
球の一部形状で形成しても良く、この剛骨格(1)に対応
して、球又は球の一部で構成した曲面を有するシルバー
スクリーン(13)を得る事ができる。
【0086】また、気密空間(10)の排気は、構造物の
完成後も減圧状態を維持するために、排気装置(12)を
一定間隔毎に作動させて減圧を行ったり、常時少量ずつ
の排気を継続的に行う事により、気密空間(10)の減圧
状態を一定に保つように構成する事が好ましい。
【0087】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したものであ
るから、優れた立体視画像の鑑賞が可能な立体視画像の
映写システムを、高価な設備や機材を使用する事なく、
廉価で簡易に得る事ができる。また、画枠による画像の
途切れがなく、奥行き感に分断がないとともに、鮮明で
色彩感に優れた立体視画像を得る事ができ、鑑賞者はリ
アルで高臨場感に溢れた鑑賞が可能となる。また、立体
視画像の鑑賞者が、画像の内部を突き抜けたり、映像内
部に入り込んだような、高い臨場感や没入感及び迫力感
を得る事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、シルバースクリーン構造
物部分を水平に切断した状態を示す平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】シルバースクリーン構造物の設置過程を示す側
断面図。
【図4】図1のB−B線で示す正面図。
【図5】第2実施例の側断面図。
【図6】直線偏光フィルターを設けた偏光メガネの概念
図。
【符号の説明】
1 剛骨格 3 内周曲面 5 外周皮膜 6 内周被膜 8 客席 10 気密空間 12 排気装置 13 シルバースクリーン 14 ビデオプロジェクター 15 魚眼映写レンズ 17 鑑賞者 18 偏光メガネ 20 直線偏光フィルター 21 直線偏光フィルター
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 35/20 G03B 35/20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球又は球の一部で構成した曲面を有する
    とともにシルバー塗装を施したシルバースクリーンを設
    けるシルバースクリーン構造物と、魚眼映写レンズを接
    続した画像映写用の二台の映写機と、この映写機の魚眼
    映写レンズに各々接続し、互いに位相方向が異なる偏光
    フィルターを設けた一対の偏光パックと、互いに位相方
    向が異なる偏光フィルターを鑑賞者の左右の眼の位置に
    各々取り付けた、鑑賞者の眼に装着する偏光メガネとか
    ら成る事を特徴とする立体視画像の映写システム。
  2. 【請求項2】 シルバースクリーンは、シルバースクリ
    ーンの両端部と球の中心との形成角度を120〜360
    °、映写方向の軸線に対して中心から上端部方向の形成
    角度を70〜180°、映写方向の軸線に対して中心か
    ら下端部方向への形成角度を70〜180°とした事を
    特徴とする請求項1の立体視画像の映写システム。
  3. 【請求項3】 シルバースクリーンは、シルバースクリ
    ーンの両端部と球の中心との形成角度を150〜200
    °、映写方向の軸線に対して中心から上端部方向の形成
    角度を90〜110°、映写方向の軸線に対して中心か
    ら下端部方向への形成角度を90〜110°とした事を
    特徴とする請求項1または2の立体視画像の映写システ
    ム。
  4. 【請求項4】 シルバースクリーンは、塗布するシルバ
    ーのゲインを1.5〜3.5、指向角度を20〜30°
    とした事を特徴とする請求項1または2の立体視画像の
    映写システム。
  5. 【請求項5】 魚眼映写レンズは、画角を150〜20
    0°とした事を特徴とする請求項1の立体視画像の映写
    システム。
  6. 【請求項6】 魚眼映写レンズは、画角を150〜17
    0°とした事を特徴とする請求項1の立体視画像の映写
    システム。
  7. 【請求項7】 映写機は、ビデオプロジェクターである
    事を特徴とする請求項1の立体視画像の映写システム。
  8. 【請求項8】 映写機は、フィルム映写機である事を特
    徴とする請求項1の立体視画像の映写システム。
  9. 【請求項9】 偏光パック及び偏光メガネに設ける偏光
    フィルターは、直線偏光フィルターである事を特徴とす
    る請求項1の立体視画像の映写システム。
  10. 【請求項10】 偏光パック及び偏光メガネに設ける偏
    光フィルターは、円偏光フィルターである事を特徴とす
    る請求項1の立体視画像の映写システム。
  11. 【請求項11】 シルバースクリーン構造物は、鑑賞者
    の客席を、シルバースクリーンの両端部よりもシルバー
    スクリーン側に設けた事を特徴とする請求項1の立体視
    画像の映写システム。
  12. 【請求項12】 シルバースクリーン構造物は、鑑賞者
    の客席を、シルバースクリーンの上端部又は下端部より
    もシルバースクリーン側に設けた事を特徴とする請求項
    1の立体視画像の映写システム。
  13. 【請求項13】 シルバースクリーン構造物は、鑑賞者
    の客席を、シルバースクリーンの両端部よりもシルバー
    スクリーン側に設けるとともに、上端部及び下端部より
    もシルバースクリーン側に設けた事を特徴とする請求項
    1の立体視画像の映写システム。
  14. 【請求項14】 シルバースクリーンに映写する画像
    は、3D画像である事を特徴とする請求項1の立体視画
    像の映写システム。
  15. 【請求項15】 シルバースクリーン構造物は、曲面を
    有するシルバースクリーンの形状に対応させた剛骨格を
    形成し、この剛骨格の外周面及び内周曲面を、非通気性
    の素材で形成した外周被膜及びシルバースクリーンを設
    けた内周被膜にて被覆し、この外周被膜と内周被膜間
    を、空気が流入する事のない気密空間とし、この気密空
    間に排気装置を接続して減圧可能とするとともに内周被
    膜を、剛骨格の内周曲面よりも小さな表面積で内周曲面
    に対応した形状とする事により、気密空間の減圧時に、
    剛骨格の内周曲面と内周被膜とが接触しないように形成
    した事を特徴とする請求項1、2、3、4、11、1
    2、13または14の立体視画像の映写システム。
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