JP2003322735A - ファイバグレーティング型光部品 - Google Patents

ファイバグレーティング型光部品

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JP2003322735A JP2002131924A JP2002131924A JP2003322735A JP 2003322735 A JP2003322735 A JP 2003322735A JP 2002131924 A JP2002131924 A JP 2002131924A JP 2002131924 A JP2002131924 A JP 2002131924A JP 2003322735 A JP2003322735 A JP 2003322735A
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寿昭 津田
Hiroyuki Tsukada
浩之 塚田
Yasuo Uemura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な設計・製作工程を行なうことなくクラ
ッドモード結合損失を低減できるファイバグレーティン
グ型光部品を提供する。 【解決手段】 紫外線に感光する第1の材料のゲルマニ
ウムがドープされたコア層3と、ゲルマニウムおよびフ
ッ素の内の少なくとも一方がドープされており、コア層
3を被覆する第1のクラッド層4と、第1のクラッド層
4を被覆する第2のクラッド層5とをそれぞれ含む光フ
ァイバ2と、光ファイバ2のコア層3および第1のクラ
ッド層4の軸方向に沿った所定部位の屈折率の光ファイ
バ2の軸方向に沿った周期的変化として形成されている
ファイバグレーティング部10とを備え、コア層3を伝
搬する伝搬モードと第1のクラッド層4を介して伝搬す
るクラッドモードとの間の結合係数を略0になるように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光アンプ用利得等
化器や光フィルタ等として利用されるファイバグレーテ
ィング型光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】ファイバグレーティング型光部品は、シ
ングルモード光ファイバ(Single Mode optical Fiber
:SMF)と、このSMFのコア層に対して紫外レーザ
光を照射することによりファイバ軸方向に形成された屈
折率の周期的変化であるファイバグレーティングとを備
えている。
【0003】そして、この周期的変化が、その周期的変
化部位を介して伝送される光信号の波長帯域と同一オー
ダである例えば1μmオーダのファイバグレーティング
を短周期グレーティング{ファイバブラッググレーティ
ング;Fiber Bragg Grating(FBG)ともいう}と呼
び、また、上記光信号の波長帯域よりも非常に長波長で
ある例えば100μm〜数100μmのファイバグレー
ティングを長周期グレーティングと呼ぶ。
【0004】短周期グレーティングは、上記屈折率変化
の周期に対応する特定の波長(ブラッグ条件を満足する
波長)を反射し、上記光信号の進行方向(前方)とは反
対の方向(後方)に伝搬させて進行方向への伝搬を阻止
するフィルタ機能を有している。
【0005】この短周期グレーティングを利用した光ア
ンプ用利得等化器は、EDFA(Erbium-doped Fiber A
mplifier;エルビニウム添加光ファイバ増幅器)等の光
ファイバ増幅器のASE(Amplified Spontaneous Emis
sion;増幅された自然放出光)抑制・除去や利得波長依
存性を補償するためのフィルタデバイスとして、WDM
(Wavelength Divisional Multiplexing;波長分割多
重)システム等の様々や光通信システムに利用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た利得等化器等の光機能部品においては、短周期グレー
ティング特有の問題であるクラッドモード結合損失が、
短周期グレーティングにおける波長遮断帯域に対する短
波長側の透過帯域に生じる。
【0007】上記クラッドモード結合損失とは、波長遮
断帯域以外の波長帯域の光信号におけるコア層を伝搬す
る伝搬モードとファイバグレーティング部により反射さ
れた光信号におけるクラッド層を介して伝搬するクラッ
ドモードとが結合することにより生じる損失である。
【0008】このクラッドモード結合損失のため、波長
遮断帯域に対する短波長側の透過帯域の利得を低下させ
るという問題が生じていた。
【0009】したがって、短周期グレーティングを用い
た光機能部品を設計・製作するにあたり、上記クラッド
モード結合損失を考慮した設計・製作が必要になり、そ
の設計・製作工程を複雑化していた。
【0010】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、複雑な設計・製作工程を行なうことなくクラッド
モード結合損失を低減することが可能なファイバグレー
ティング型光部品を提供することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の態様は、紫外線
に感光する第1の材料がドープ(添加)されたコア層
と、前記第1の材料および当該第1の材料以外の紫外線
に感光する第2の材料の内の少なくとも一方がドープ
(添加)されており、前記コア層を被覆する第1のクラ
ッド層と、当該第1のクラッド層を被覆する第2のクラ
ッド層とをそれぞれ含む光ファイバと、前記光ファイバ
のコア層および前記第1のクラッド層の軸方向に沿った
所定部位の屈折率の前記光ファイバの軸方向に沿った周
期的変化として形成されており、当該屈折率周期に対応
する波長遮断帯域の光信号を反射する機能を有するファ
イバグレーティング部と、を備え、前記コア層を伝搬す
る伝搬モードと前記第1のクラッド層を介して伝搬する
クラッドモードとの間の結合係数を略0になるようにし
ている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の実施の形態に係わるファ
イバグレーティング型光部品1の概略構成を示す斜視図
である。
【0014】図1に示すように、ファイバグレーティン
グ型光部品1は、光ファイバ2を備えている。
【0015】この光ファイバ2は、紫外線に感光するゲ
ルマニウム(Ge;ゲルマニア(GeO2と同義であ
る))が石英ガラス(シリカ(SiO2)ガラス)にド
ープ(添加)されて形成されており、例えば約10μm
のモードフィールド径d1を有するコア層3を備えてい
る。なお、モードフィールド径とは、ファイバ内(コア
層3内)の光の強度分布の広がりを表している。本実施
形態では、モードフィールド径が約10μmのコア層3
を有する光ファイバ2を用いたため、従来のSMFと比
べた損失を、略問題のない約0.05dBに抑えること
ができる。
【0016】また、光ファイバ2は、コア層3を被覆す
る第1のクラッド層4と、シリカにより形成されてお
り、第1のクラッド層4を被覆する第2のクラッド層5
とを備えている。
【0017】第1のクラッド層4は、シリカから成るシ
リカ層に上記ゲルマニウム、および紫外線に感光するフ
ッ素(F)が共にドープ(コドープ)されて形成されて
いる。
【0018】また、ファイバグレーティング型光部品1
は、コア層3および第1のクラッド層4のファイバ軸方
向に沿った所定部位(例えば、軸方向に沿った長さが約
20mm)に形成されたファイバグレーティング部10
を備えている。なお、上記ファイバグレーティング部1
0のファイバ軸方向に沿った長さ(本実施形態では、2
0mm)をグレーティング長と定義する。
【0019】このファイバグレーティング部10は、コ
ア層3および第1のクラッド層4の所定部位の屈折率の
ファイバの軸方向に沿った周期的変化、すなわち、高屈
折率層および低屈折率層の周期構造であり、入射された
光信号における上記屈折率周期に対応する波長遮断帯域
の光信号を反射する機能を有している。
【0020】このファイバグレーティング部10は次の
ように形成されている。すなわち、上記ゲルマニウムが
ドープされたコア層3、ゲルマニウムおよびフッ素がコ
ドープされた第1のクラッド層4およびシリカ層である
第2のクラッド層5から成る光ファイバ2に対して高圧
水素処理を行う。
【0021】そして、高圧水素処理後の光ファイバ2に
おけるコア層3および第1のクラッド層4におけるファ
イバ軸方向に沿った所定部位(グレーティング長20m
m)に対して、ファイバ軸方向に対応する長手方向に沿
って所定の微小変化率毎に変化する周期ピッチ毎に形成
されたフェーズマスク(チャープドマスク)を介してア
ルゴン(Ar)レーザにより紫外線を照射することによ
り形成されている。
【0022】なお、チャープドマスクは、その中心周期
ピッチが光ファイバ2に入射される光の波長と同一オー
ダの短周期ピッチ1.0665μm、およびチャープ率
が13nm/cmとなっている。
【0023】図1に示すように、ファイバグレーティン
グ部10の屈折率変化部位は、上記チャープドマスクに
対応して、ファイバ軸方向に沿って、光ファイバ2に入
射される光の波長と同一オーダの短周期ピッチで形成さ
れている。
【0024】さらに、ファイバグレーティング部10
は、図1に示すように、上記チャープドマスクに対応し
て、その屈折率変化部位の短周期ピッチがファイバ軸方
向に沿って所定の微小変化率毎に変化する、いわゆるチ
ャープドグレーティングとして形成されており、最小の
周期ピッチ(ΛSHORT)〜最大の周期ピッチ(ΛLARGE
となっている。
【0025】図2は、光ファイバ2の寸法および屈折率
分布のプロファイル(一点鎖線で示す)を概略的に示す
図である。
【0026】コア層3は、上記約10μmのモードフィ
ールド径d1を有しており、また、第1のクラッド層4
は、後述するように、コア層3を伝搬する伝搬モードに
おけるコア層3から第1のクラッド層4へ広がる電界分
布がその第1のクラッド層4上で略0になる値として、
コア径の1.5倍以上である約15〜80μmのクラッ
ド径d2(コア層3を含む第1のクラッド層4の直径)
を有している。さらに、第2のクラッド層5は、約12
5μmのクラッド径d3(コア層3および第1のクラッ
ド層4を含む第2のクラッド層5の直径)を有してい
る。
【0027】コア層3の屈折率および第1・第2のクラ
ッド層4・5の屈折率は階段状(ステップ状)に変化し
ており、コア層3および第1のクラッド層4の比屈折率
差△は、コア層3のモードフィールド径を大きくしなが
ら、入射された光信号の波長帯域におけるパルス分散を
抑制するために、例えば約0.35%〜0.6%に設定
されている。
【0028】また、第1のクラッド層4にドープされた
ゲルマニウムは、紫外線に対する感光によりドープされ
た層の屈折率を高める作用を有しており、第1のクラッ
ド層4にゲルマニウムとコドープされたフッ素は、ゲル
マニウムの屈折率上昇作用を相殺する屈折率低下作用を
有している。このため、第1のクラッド層4の屈折率レ
ベルは、図2に示すように、第2のクラッド層5の屈折
率レベルと略同一となっている。
【0029】なお、上記比屈折率差△および屈折率レベ
ルは、コア層3、第1のクラッド層4および第2のクラ
ッド層5にそれぞれドープされるドープ材料の量により
設定されている。
【0030】次に、本実施形態に係わるファイバグレー
ティング型光部品1の作用について説明する。
【0031】最初に、ファイバグレーティング型光部品
1の波長遮断作用(フィルタ作用)について説明する。
【0032】ファイバグレーティング型光部品1におい
て、光信号が図1中向かって左側から光ファイバ2のコ
ア層3に入射すると、コア層3に入射した光信号におけ
るブラッグ反射条件に対応する波長帯域の光信号、すな
わち、波長帯域λBS(=nΛ SHORT/2)〜λBL(=n
ΛLARGE/2)の光信号は、対応する屈折率が異なる境
界面(低屈折率層→高屈折率層の境界面)で反射する。
【0033】そして、隣接層からの反射光は干渉して互
いに強め合い、結果として、上記波長帯域(波長遮断帯
域)λBS〜λBL(=nΛLARGE/2)の光信号は、ファ
イバグレーティング部10を通過することなく、その通
過が阻止されることになる。したがって、上記ファイバ
グレーティング部10の周期ピッチ(ΛSHORT)〜周期
ピッチ(ΛLARGE)を所望の値に設定することにより、
所望の波長遮断帯域(透過損失帯域)を有するファイバ
グレーティング型光部品1として機能することができ
る。
【0034】次に、本実施形態のファイバグレーティン
グ型光部品1のクラッドモード結合損失低減作用につい
て説明する。
【0035】図3は、従来の短周期ファイバグレーティ
ング部が形成されたSMFを用いたファイバグレーティ
ング部品の比屈折率差(コア層とクラッド層との屈折率
の差)のプロファイルを示す図である。また、図4
(a)は、従来のSMF30のコア層31に形成された
チャープド短周期ファイバグレーティング部32、この
チャープド短周期ファイバグレーティング部32におけ
るコア層伝搬モード(基本モードLP01)の電界強度
(ビーム)プロファイルBP1およびクラッドモードフ
ィールド分布BP2を示す図である。
【0036】ここで、基本モードLP01とクラッドモー
ドとの結合を表す結合係数κは、コア層31に広がる基
本モードLP01の電界分布をELP01、コア層31からク
ラッド層33に広がる電界分布をEcladおよび径方向に
沿った屈折率変化率をΔn(r)を用いて、下式(1)
【式1】 で表される。但し、(θ、r)は、SMF30のファイ
バグレーティング部32における点を表す極座標であ
り、rは、コア中心軸からの距離、θは、積分方向の角
度を表している。
【0037】すなわち、図4(a)に示す従来のSMF
30を用いたファイバグレーティング部品においては、
SMFファイバ中を伝搬する光の電界分布はコア層31
(E LP01)だけでなくクラッド層33(Eclad)まで広
がっているため、コア層31/クラッド層33の界面に
おいて上記結合係数κに基づく回折が生じる。この回折
により光(クラッドモード)の回折光のBragg条件を満
足する波長帯域は、短周期グレーティング部32におけ
る反射波長帯域(波長遮断帯域;例えば、1525nm
〜1565nm)よりも短波長側にあるため、ファイバ
グレーティング特有の短波長側放射損失(クラッドモー
ド結合損失)が現れる。
【0038】したがって、上記クラッドモード結合損失
が短周期グレーティング部32における反射波長帯域
(波長遮断帯域;例えば、1525nm〜1565n
m)に対する短波長側の透過帯域に生じる(図5の2点
鎖線で囲んだ領域参照)。
【0039】これに対して、本実施形態における光ファ
イバ2のコア層3および第1のクラッド層4に形成され
たファイバグレーティング部10、このファイバグレー
ティング部10におけるコア層伝搬モード(基本モード
LP01)の電界強度(ビーム)プロファイルBP10お
よびクラッドモードフィールド分布BP11を図4
(b)に示す。
【0040】本実施形態では、コア層3に加えて、その
コア層3を被覆する第1のクラッド層4に対してゲルマ
ニウムをドープし、さらに、その第1のクラッド層4の
クラッド径d2を、コア層3のコア径d1の1.5倍以
上に設定した状態で、コア層3および第1のクラッド層
4に対してファイバグレーティング部10を形成してい
る。
【0041】すなわち、第1のクラッド層4のクラッド
径d2がコア層3のコア径d1の1.5倍以上に設定さ
れているため、図4(b)に示すように、ファイバグレ
ーティング部10の基本モードLP01におけるコア層3
から第1のクラッド層4へ広がる電界分布がその第1の
クラッド層4上で略0になる。
【0042】したがって、第2のクラッド層5に対する
界面において上記電界分布は消滅し、上記(1)式に基
づく結合係数κが0になる。
【0043】この結果、ファイバグレーティング型光部
品1のクラッドモード結合損失を大幅に抑制することが
でき、図6に示すように、反射波長帯域(波長遮断帯
域;例えば、1525nm〜1565nm)の短波長側
において、従来生じていた透過損失を大幅に低減するこ
とができる。
【0044】図7は、上記ファイバグレーティング型光
部品1を用いた光機能部品である利得等化器の波長損失
特性を示す図であり、設計上限値〜設計下限値内におい
て良好な特性が得られた。
【0045】以上述べたように、本実施形態において
は、例えば第1のクラッド層4のクラッド径d2をコア
層3のコア径d1の1.5倍以上に設定することによ
り、コア層3の基本モードLP01とクラッドモードとの
間の結合係数を略0にしている。
【0046】このため、短周期ファイバグレーティング
型光部品特有のクラッドモード結合損失を大幅に抑制さ
せることができ、上記クラッドモード結合損失に起因し
た反射波長帯域の短波長側の透過帯域における透過損失
を大幅に低減することができる。
【0047】また、本実施形態では、第1のクラッド層
4に対して、屈折率上昇用のドーパントであるゲルマニ
ウムに加えて、ゲルマニウムの屈折率上昇作用を相殺す
る屈折率低下作用を有するドーパントであるフッ素をコ
ドープしているため、第1のクラッド層4の屈折率レベ
ルを、第2のクラッド層5の屈折率レベルと略同一に設
定することができる。
【0048】したがって、第1および第2のクラッド層
4および5間の結合損失発生を防止することができる。
【0049】なお、本実施形態においては、第1のクラ
ッド層4に、紫外線感光性を有し、かつ屈折率上昇作用
を有するドーパントであるゲルマニウムに加えて、紫外
線感光性を有し、かつゲルマニウムの屈折率上昇作用を
相殺する屈折率低下作用を有するドーパントであるフッ
素をコドープしたが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0050】例えば、第1のクラッド層4に、紫外線感
光性を有し、かつ屈折率上昇作用を有するドーパントと
して、ゲルマニウム以外の材料(例えば、ボロンB等)
を単独でドープしてもよく、あるいは紫外線感光性を有
し、かつゲルマニウムの屈折率上昇作用を相殺する屈折
率低下作用を有するドーパント(フッ素や他の材料)を
共にコドープしてもよい。
【0051】また、本実施形態では、ファイバグレーテ
ィング部をチャープドファイバグレーティング部とした
が、一定周期のグレーティング部であってもよい。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係わるファ
イバグレーティング型光部品によれば、例えば、第1の
クラッド層のクラッド径をコア層のコア径の1.5倍以
上に設定することにより、コア層の伝搬モードとクラッ
ドモードとの間の結合係数を略0にすることができる。
【0053】したがって、ファイバグレーティング型光
部品特有のクラッドモード結合損失を大幅に抑制させる
ことができ、クラッドモード結合損失に起因した反射波
長帯域の短波長側の透過帯域における透過損失を大幅に
低減することができる。
【0054】また、グレーティング型光部品を設計・製
作するにあたり、クラッドモード結合損失を考慮した設
計・製作が不用になり、グレーティング型光部品の設計
・製作工程を簡略化して、その製造歩留まりを向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるファイバグレーテ
ィング型光部品の概略構成を示す斜視図。
【図2】図1に示す光ファイバの寸法および屈折率分布
のプロファイルを概略的に示す図。
【図3】従来の短周期ファイバグレーティング部が形成
されたシングルモード光ファイバを用いたファイバグレ
ーティング部品の比屈折率差のプロファイルを示す図。
【図4】(a)は、従来のシングルモード光ファイバの
コア層に形成されたチャープド短周期ファイバグレーテ
ィング部、このチャープド短周期ファイバグレーティン
グ部におけるコア層伝搬モードの電界強度プロファイル
等を示す図であり、(b)は、本実施形態における光フ
ァイバのコア層および第1のクラッド層に形成されたフ
ァイバグレーティング部、このファイバグレーティング
部におけるコア層伝搬モードの電界強度プロファイル等
を示す図。
【図5】従来のシングルモード光ファイバを用いたグレ
ーティング型光部品における波長損失特性およびクラッ
ドモード結合損失を示すグラフ。
【図6】本実施形態のファイバグレーティング型光部品
における波長損失特性を示すグラフ。
【図7】本実施形態のファイバグレーティング型光部品
を用いた光機能部品である利得等化器の波長損失特性を
示す図。
【符号の説明】
1:グレーティング型光部品 2:光ファイバ 3:コア層 4:第1のクラッド層 5:第2のクラッド層 10:ファイバグレーティング部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植村 康生 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB05X AB09Y AB10Y AC09 AC36 AC82 AC84

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線に感光する第1の材料がドープ
    (添加)されたコア層と、前記第1の材料および当該第
    1の材料以外の紫外線に感光する第2の材料の内の少な
    くとも一方がドープ(添加)されており、前記コア層を
    被覆する第1のクラッド層と、当該第1のクラッド層を
    被覆する第2のクラッド層とをそれぞれ含む光ファイバ
    と、 前記光ファイバのコア層および前記第1のクラッド層の
    軸方向に沿った所定部位の屈折率の前記光ファイバの軸
    方向に沿った周期的変化として形成されているファイバ
    グレーティング部と、を備え、 前記コア層を伝搬する伝搬モードと前記第1のクラッド
    層を介して伝搬するクラッドモードとの間の結合係数を
    略0になるようにしたことを特徴とするファイバグレー
    ティング型光部品。
  2. 【請求項2】 前記第1のクラッド層のクラッド径を、
    前記コア層を伝搬する伝搬モードにおける前記コア層か
    ら前記第1のクラッド層へ広がる電界分布が当該第1の
    クラッド層上で略0になる値に設定したことを特徴とす
    る請求項1記載のファイバグレーティング型光部品。
  3. 【請求項3】 前記第1のクラッド層のクラッド径を、
    当該コア層のコア径の1.5倍以上に設定したことを特
    徴とする請求項1又は2記載のファイバグレーティング
    型光部品。
  4. 【請求項4】 前記ファイバグレーティング部は、前記
    ファイバ軸方向に対応する長手方向に沿って周期ピッチ
    毎に形成されたフェーズマスクを介して、前記光ファイ
    バのコア層および前記第1のクラッド層におけるファイ
    バ軸方向に沿った所定部位に紫外線を照射することによ
    り形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の内
    の何れか1項記載のファイバグレーティング型光部品。
  5. 【請求項5】 前記ファイバグレーティング部の屈折率
    変化部位は前記ファイバ軸方向に沿って所定の周期ピッ
    チで形成されており、この周期ピッチは、当該ファイバ
    軸方向に沿って所定の微小変化率毎に変化していること
    を特徴とする請求項4記載のファイバグレーティング型
    光部品。
  6. 【請求項6】 前記第1の材料を、前記紫外線に対する
    感光によりドープされた層の屈折率を高める作用を有す
    るゲルマニウム(Ge)とし、前記第1のクラッド層に
    は、前記第2の材料として、前記紫外線に対する感光に
    より前記コア層の屈折率を上昇させる作用を有するボロ
    ン(B)がドープされていることを特徴とする請求項1
    乃至5の内の何れか1項記載のファイバグレーティング
    型光部品。
  7. 【請求項7】 前記第1の材料を、前記紫外線に対する
    感光によりドープされた層の屈折率を上昇させる作用を
    有するゲルマニウム(Ge)とし、前記第1のクラッド
    層には、前記第1の材料であるゲルマニウムの屈折率上
    昇作用を相殺する屈折率低下作用を有する材料と共にド
    ープされていることを特徴とする請求項1乃至5の内の
    何れか1項記載のファイバグレーティング型光部品。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2のクラッド層は、シ
    リカ(SiO2)から成るシリカ層であり、前記屈折率
    低下作用を有する材料はフッ素(F)であり、前記第1
    のクラッド層の屈折率レベルは、前記第2のクラッド層
    の屈折率レベルと略同一に設定されていることを特徴と
    する請求項7記載のファイバグレーティング型光部品。
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