JP2003321295A - InP単結晶の製造方法及びInP単結晶 - Google Patents

InP単結晶の製造方法及びInP単結晶

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡径部における双晶の発生率をより一層低減
できるInP単結晶の製造方法を提供し、さらに、拡径
部及び定径部における双晶の形成が抑制されたInP単
結晶を提供する。 【解決手段】 結晶方位が<100>であるInP単結
晶10を製造する際、軸線を含む断面において、拡径部
13の直径が10mm以上で、かつ、定径部11の直径
の70%となるまでの領域で、拡径部13の外形線の接
線と軸線とのなす角(拡径部角度)が、35.3°より
も大きくなるようにする。さらに、InP単結晶10の
軸方向にx軸、径方向にr軸をとり、拡径部13の外形
線をxとrの関数であらわすとき、拡径部13の直径が
10mm以上で、かつ、定径部11の直径の70%とな
るまでの領域で、0<dr/dx≦0.1を満足す
るように拡径部13を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、InP単結晶の
製造方法及びInP単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】InP単結晶基板は、例えば発光素子や
その他の半導体装置の基板として使用される。これらの
基板は、例えば液体封止型チョクラルスキー(LEC:
LiquidEncapsulated Czochralski)法により製造された
InP単結晶のインゴットを、ウェーハ形状にスライス
することにより得ることができる。LEC法とは、ルツ
ボに収容されたInPの融液を酸化ホウ素(B
にて封止した状態で、種結晶をInP融液に接触させ、
その状態でゆっくりと種結晶を軸線方向に引上げること
により、単結晶を成長させるものである。InP等の化
合物半導体は高温中で分解する性質があるため、数十気
圧の高圧雰囲気下で成長を行うとともに、液体封止材に
より原料融液が分解するのを間接的に抑える。所望の直
径の定径部を得る為に、InP単結晶のインゴットには
種結晶から定径部までに、定径部側ほど直径が増加する
拡径部が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、InP単結
晶のインゴットをLEC法により製造する場合、直径が
大幅に変化する拡径部に、双晶が形成され易いという問
題がある。拡径部に双晶が形成されると、それ以降に成
長される部分、例えば定径部は単結晶ではなくなってし
まう。そのため、単結晶製品の収率が低下し、製品コス
トが高くなる。成長するInP単結晶の結晶方位が<1
00>の場合、図6(a)に示すように、この拡径部の
軸線を含む断面において、該軸線と拡径部の外形線にお
ける接線との成す角(以下、拡径部角度とする)が3
5.3°であるとき、特に、双晶が形成されやすい。そ
のため、拡径部角度を35.3°から離れた角度にし
て、拡径部の形成を行う。また、成長するInP単結晶
の結晶方位が<111>の場合は、図6(b)に示すよ
うに拡径部角度が19.5°のときに拡径部に双晶が形
成されやすい。以下、双晶が形成される際に当該双晶の
軸線の成す角度を双晶形成角度とする。
【0004】ここで、双晶の形成を抑制するために、拡
径部角度を双晶形成角度より大きくして拡径部を形成す
ると、拡径部から定径部に成長が移行する際に、拡径部
角度が双晶形成角度となるときが必ず存在するので、双
晶の発生率が高まると危惧されている。そのため従来で
は、拡径部角度が双晶形成角度より小さくなるように拡
径部を形成していた。これによれば、拡径部から定径部
に成長が移行する際に、拡径部角度が双晶形成角度とな
る機会は全くないので、双晶の形成は抑制される。しか
しながら、このように拡径部を形成しても、拡径部にお
ける双晶の形成がまったく無くなったわけではなく、拡
径部における双晶の発生率を十分に低減することはでき
なかった。
【0005】本発明は、拡径部における双晶の発生率を
より一層低減できるInP単結晶の製造方法を提供し、
さらに、拡径部及び定径部における双晶の形成が抑制さ
れたInP単結晶を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のInP単結晶の製造方法の
第一は、液体封止型チョクラルスキー法により、拡径部
と、該拡径部に続く定径部とを有するInP単結晶を製
造する方法であって、InP単結晶の軸線を含む断面に
おいて、該軸線と、拡径部の外形線における接線とが成
す角度を拡径部角度とし、拡径部の形成中に、拡径部角
度が双晶形成角度よりも大きくなる期間を設け、さらに
その期間中に、拡径部の直径の増加率をしだいに増加さ
せることを特徴とする。
【0007】さらに、本発明のInP単結晶の第一は、
拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有し、軸線を含む
断面において、該軸線と、拡径部の外形線における接線
とが成す角度を拡径部角度としたとき、該拡径部角度が
双晶形成角度よりも大きい領域中に、拡径部の直径の増
加率が、定径部側ほどしだいに増加している領域がある
ことを特徴とする。
【0008】本発明者等は、従来採用されてこなかっ
た、双晶形成角度よりも大きな拡径部角度により、拡径
部を形成する方法を見なおし、拡径部角度の大きさ及び
その変化率と、InP単結晶に形成される双晶の発生率
とについて検討した。その結果、拡径部の形成中に、拡
径部角度が双晶形成角度より大きくなっても、該拡径部
角度が双晶形成角度よりも大きくなる期間中に、拡径部
の直径の増加率がしだいに増加していくように融液温度
を制御していくことで、双晶の発生を抑制できることを
見出し、本発明の完成に至った。該方法により、双晶の
発生が抑制されるのは、上記のような融液温度の制御に
より固液界面における再溶融現象を抑制することができ
るためである。本発明によれば、従来採用されてきた、
拡径部角度を双晶形成角度よりも小さくして拡形部を形
成する方法よりも、双晶の発生率がより一層減少する。
このようにして製造されたInP単結晶は、拡径部にお
いて、拡径部角度が双晶形成角度よりも大きくなる領域
を有しており、その領域内で、定径部側ほど直径の増加
率が増加している形態となる。
【0009】双晶は、InP単結晶の成長過程におい
て、固液界面にエッジファセットと呼ばれる原子レベル
で平らな成長面が形成されたときに、正常な方位の原子
配列でなく、双晶面を境に原子配列が異なる双晶核が生
じて形成される。特に、双晶核は、再溶融現象による過
冷却後に優先的に形成されやすい。本発明者等によれ
ば、このような双晶が発生するのを抑制するためには、
拡径部角度を双晶形成角度よも大きくする範囲を設け、
その範囲内で拡径部角度がしだいに増加するように、融
液温度を制御することが有効であることがわかった。す
なわち、拡径部角度をしだいに増加させようとすると、
融液温度をしだいに減少させなければならないが、この
ような融液の温度制御により、固液界面での再溶融現象
が起こりにくくなり、双晶核の発生が抑制されるのであ
る。
【0010】一方、拡径部角度を双晶形成角度よりも大
きくして拡径部を形成する方法が敬遠されてきた理由
は、拡径部から定径部にInP単結晶の成長が移行する
途中、拡径部角度が双晶形成角度と等しくなる部分が必
ず存在するためである。しかしながら、本発明を適用し
て拡径部を形成したとき、定径部に成長が移行する期間
中に、拡径部角度が双晶形成角度となっても、その領域
における双晶の形成は抑制されることがわかった。つま
り、本発明によって拡径部を形成すれば、結晶の成長が
拡径部から定径部に移行される際に、既に成長済みの拡
径部が十分な温度勾配を持つために再溶融現象が起こり
にくくなり、拡径部角度が双晶形成角度となっても双晶
の形成が抑制されるのである。
【0011】なお、双晶は結晶中の温度勾配が小さいと
きに起こり易い。具体的には、拡径部の直径が定径部直
径の70%となるまでの期間で顕著である。ただし、拡
径部の直径が10mm未満の領域は、種結晶に近接して
いるので、拡径部を形成する当初、その直径を増加させ
る際に、拡径部角度が双晶形成角度よりも小さくなる期
間が存在せざるをえない。そのため、拡径部の直径が、
10mmとなってから定径部の直径の70%となるまで
の期間を通して、拡径部角度を双晶形成角度よりも大き
くするのがよい。さらに、該範囲において拡径部の直径
の増加率をしだいに増加させるのがよい。一方、拡径部
の直径が増加していき、定径部直径の70%に達してか
らは、上述したように、再溶融現象が起こりにくく双晶
の形成も抑制されやすい。また、このような期間中は、
結晶の成長が拡径部から定径部に移行する期間でもあ
る。このときに、拡径部の直径の増加率、つまり拡径部
角度をしだいに減少させ、定径部の成長に移行するのが
よい。拡径部の直径が定径部の直径に近づきすぎてか
ら、拡径部の直径の増加率を急激に減少させると、双晶
にかぎらず他の転位等が発生する惧れもある。
【0012】また、本発明者等によれば、拡径部におけ
る双晶の発生を抑制するためには、拡径部の温度勾配が
小さい範囲、つまり上記のように拡径部の直径が10m
m以上となり、定径部の直径の70%以下となる領域
で、拡径部角度を双晶形成角度よりも大きくするだけで
も効果があることがわかった。すなわち、本発明のIn
P単結晶の製造方法の第二は、液体封止型チョクラルス
キー法により、拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有
するInP単結晶を製造する方法であって、InP単結
晶の軸線を含む断面において、該軸線と、拡径部の外形
線における接線とが成す角度を拡径部角度とし、該拡径
部の直径が、10mmとなってから定径部の直径の70
%となるまでの期間を通して、拡径部角度を双晶形成角
度よりも大きくすることを特徴とする。
【0013】さらに、本発明のInP単結晶の第二は、
拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有し、軸線を含む
断面において、該軸線と、前記拡径部の外形線における
接線とが成す角度を拡径部角度としたとき、前記拡径部
の直径が、10mm以上、かつ、前記定径部の直径の7
0%以下となる領域において、前記拡径部角度が双晶形
成角度よりも大きいことを特徴とする。
【0014】このように、最も温度勾配が小さくなり易
い範囲を通して、拡径部角度が双晶形成角度よりも大き
くなるように融液温度を制御すれば、該範囲における拡
径部の温度勾配を大きくすることができ、ひいては再溶
融現象を抑制し、双晶の発生を抑えることができる。そ
して、拡径部の直径が10mm以上、かつ、定径部の直
径の70%以下となるかなり広い範囲内で、拡径部角度
が双晶形成角度となる期間はないので、拡径部形成中に
おける双晶の発生する要因が軽減する。さらに、拡径部
の直径が定径部の直径の70%を超えてからは、形成さ
れている拡径部が十分な温度勾配を有することもあり、
拡径部角度が双晶形成角度となっても双晶の形成は抑制
される。
【0015】さらに、本発明の第一及び第二において、
拡径部角度を双晶形成角度よりも大きくすることで、双
晶の発生率を低減する効果のみではなく、拡径部角度を
双晶形成角度よりも小さくする場合と比較して、拡径部
の形成にかかる成長時間を短縮することもできる。な
お、InP単結晶の定径部における直径が大きくなれば
なるほど、拡径部の形成には時間がかかってしまう。そ
のため、拡径部の形成に要する時間を低減できるという
効果は、InP単結晶の大口径化が進むほどより顕著と
なる。
【0016】拡径部は、具体的に、以下のような方法に
より形成するのがよい。つまり、InP単結晶の軸線を
含む断面において、該InP単結晶の軸方向にx軸をと
り、InP単結晶の径方向をr軸とし、拡径部の外形線
を、x及びrの関数で表したとき、拡径部の直径が、1
0mmとなってから定径部の直径の70%となるまでの
期間を通して、拡径部の外形線を表す関数が、0<d
r/dx≦0.1を満足するように、拡径部を形成す
る。このように、拡径部の外形線形状を、r及びxの関
数、つまりr=f(x)の関数で表すとき、dr/d
は、該外形線の接線の傾きの増加率、つまり拡径部
角度の増加率を示す。すなわち、拡径部角度がしだいに
増加するように、融液温度を制御するとともに(0<d
r/dx)、その拡径部角度の増加率(dr/d
)を0.1以下に抑えるのがよい。dr/dx
が0.1を超えるほど融液の温度を減少させると、融液
中に著しい過冷却が生じる。そのため、双晶の発生率が
逆に高まるだけではなく、その他の転位等が発生する原
因となる。
【0017】このようなInP単結晶の製造方法は、成
長させるInP単結晶の成長方位が<100>の場合に
特に有効である。すなわち、本発明の製造方法は、結晶
方位<100>のInP単結晶を成長させるものであっ
て、双晶形成角度は35.3°とされるものとすること
ができる。結晶方位が<100>の場合、InP単結晶
の軸線とのなす角が35.3°の方向に双晶が発生する
ことが知られている。
【0018】また、本発明の第一及び第二においては、
以上のような条件を満足しつつ、拡径部角度が70°を
越えないように、拡径部を形成するのがよい。拡径部の
成長中に、拡径部角度が70°を超えるほど、拡径部の
直径を大幅に変動させると、InP単結晶と融液との固
液界面での温度変動が、ある一定値を超えて大きくなっ
てしまう。そのため、前述したような本発明の方法を採
用しても、固液界面にて過冷却現象が起こり易くなって
しまうので好ましくない。
【0019】前述のような方法により製造される本発明
のInP単結晶は、拡径部及び定径部において殆ど双晶
が形成されない。そのため、InP単結晶の収率が上が
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して発明
の実施の形態について述べる。図1(a)は、本発明の
方法により製造された本発明のInP単結晶10を示す
ものである。該InP単結晶10は、種結晶12と、成
長するに従い直径が増加する拡径部13と、拡径部13
に続いて形成され、直径が略一定である定径部11とに
より構成されている。さらに、InP単結晶10の結晶
方位は<100>とされ、このときの双晶形成角度は3
5.3°である。また、定径部11の直径は、2〜3イ
ンチ(約50.8〜76.2mm)とされる。
【0021】図1(b)は、該InP単結晶10の軸線
を含む断面を示したものである。図1(b)に示すよう
に、InP単結晶10の軸線(x軸)と、拡径部13の
外形線における接線(例えばl)との成す角が拡径部
角度(α)とされる。InP単結晶10の拡径部13に
おいては、拡径部角度が双晶形成角度よりも大きくなる
範囲が存在する。具体的には、拡径部13の直径が、1
0mm以上、かつ、定径部11の直径の70%以下とな
る領域において、拡径部角度が双晶形成角度、具体的に
は35.3°よりも大きくなっている。さらに、拡径部
13の直径の軸線方向における増加率が、定径部11側
ほどしだいに増加している。
【0022】さらに、本実施の形態においては、InP
単結晶10は、軸線を含む断面において、該InP単結
晶10の軸方向にx軸をとり、径方向をr軸として、拡
径部13の外形線を、x及びrの関数で表したとき、拡
径部13の直径が、10mm以上(拡径部13の半径が
5mm以上)、かつ、定径部11の直径(2rmax)の
70%以下となる領域(5mm≦r≦0.7rmax)に
おいて、拡径部13の外形線を表す関数が、0<d
/dx≦0.1を満足する。なお、拡径部13におい
て、拡径部角度は70°以下となっている。より具体的
には、図1(b)に示すように、拡径部13の直径が1
0mmとなるときのxをxとし、x=xのときのr
=f(x)の接線をlとしたとき、該接線lとx軸
とのなす角は、35.3°より大きくなっており、さら
に、拡径部13の直径が定径部11の直径の70%とな
る(x=x)ときのr=f(x)の接線(l)とx
軸とのなす角は70°以下となる。さらにこれらの接線
(l、l、l)の傾きは、dr/dxで表される
が、この傾きはxが増加するほどしだいに増加する(0
<dr/dx)。ただし、拡径部13の直径が70
%を越える領域(0.7rmax<r≦rmax)では、拡径
部角度の増加率、つまりdr/dxが定径部11側
ほどしだいに減少する。なお、微視的には、拡径部13
の外形線形状は連続的に変化するわけではない。そのた
め、本明細書における拡径部13の外形線は、微小なx
の範囲(dx)が0.1mm未満の領域で、その連続性
が問題とされないものとする。
【0023】次に、上記のようなInP単結晶10の製
造方法について説明する。図2は、本発明のInP単結
晶10の製造方法を行うためのLEC法による成長炉1
(以下、単にLEC成長炉1という)の概要を示すもの
である。LEC成長炉1は、高圧炉14内に、InPの
原料融液7を収容した例えば石英製あるいはPBN(Py
loritic Boron Nitride)製のルツボ9が配置されてな
る。そして、該ルツボ9の外周には、ルツボ9に収容さ
れる原料融液7を加熱するための加熱ヒータ2が配置さ
れている。InP単結晶10を成長させる際には、図示
しない加熱制御機構により電極から加熱ヒータ2に電力
を供給して発熱させ、その電力を調節することにより、
原料融液7の温度を制御する。加熱ヒータ2は例えばグ
ラファイト製とすることができるが、InP単結晶10
への炭素のドーピングを抑制したい場合には、PBNに
てコーティングしたものを使用することもできる。
【0024】加熱ヒータ2と高圧炉14の炉壁との間に
は、金属製の炉壁を保護し高圧炉14内を効率的に保温
するために、炉内断熱材3が置かれている。該断熱材3
もグラファイト製とすることができ、さらにPBNコー
ティングされているものを使用してもよい。高圧炉14
内の略中央に配置されたルツボ9は、底部をルツボ支持
軸4によって支持されており、ルツボ支持軸4の下端部
に取り付けられた図示しないルツボ駆動機構によって、
上下動及び回転動自在とされている。これによってIn
P単結晶10の成長時に原料融液7の液面を一定の高さ
に保持したり、単結晶成長時にルツボを所望の方向や速
さで回転させることができるようになっている。また、
高圧炉14内の圧力を調整するための図示しない圧力制
御装置が備えられており、InP単結晶10の成長時に
は、この圧力制御機構によって炉内の圧力が調整され
る。
【0025】高圧炉14の天井部からは、原料融液7か
らInP単結晶10を引上げるための引上げ軸5が高圧
炉14内に延びており、図示しない引上げ軸駆動機構が
高圧炉14外に備えられている。この引上げ軸駆動機構
に設けられた引上げ軸5の先端部には種結晶12を保持
するための種結晶ホルダー15が取り付けられており、
この種結晶ホルダー15に種結晶12を係止して、その
先端を原料融液7の表面に接融し引き上げることによ
り、InP単結晶10が成長される。また、該引上げ軸
5は、上下方向に移動可能であるのはもちろんのこと、
径方向に回転可能とされており、図示しない結晶回転制
御機構によりその回転速度等が制御される。
【0026】なお、ルツボ9内の原料融液7は、その上
部が酸化ボロン(B)にて構成される液体封止材
8により覆われている。InP等の化合物半導体は、非
常に分解しやすいので、液体封止材8により原料融液7
からInPの分解を抑制している。この液体封止材8
は、InP多結晶原料よりも融点が低く、当該原料の溶
融が始まるまえに溶融するので、原料塊の温度がその分
解温度に達しても、液体封止材8により分解を抑えるこ
とができる。
【0027】さらに、本発明に使用されるLEC成長炉
1においては、結晶の重量を測定するロードセル6が結
晶を引上げるための引上げ軸5の上部に配置されてい
る。該ロードセル6によりInP単結晶10の重量の時
間変化が得られるようになっている。さらに、原料融液
7の液面の位置と、ルツボ9及び引上げ軸5の上下方向
への移動速度等からInP単結晶10の成長速度を演算
する図示しない成長速度演算機構が備えられている。ま
た、これらのロードセル6や成長速度演算機構により得
られる結果に基づき、InP単結晶10の直径変化分、
すなわち拡径部の形成時においては拡径部角度を算出す
る拡径部角度演算機構と、得られる拡径部角度とInP
単結晶10の位置から、InP単結晶10の成長長さ当
りの拡径部角度の変化率を算出する拡径部角度変化率演
算機構とをさらに有する。例えば、ロードセル6、引上
げ軸駆動機構、ルツボ駆動機構等は、図示しないコンピ
ュータに接続されており、該コンピュータに内蔵される
CPUが、前述の成長速度演算機構、拡径部角度演算機
構及び拡径部角度変化率演算機構を兼ねるものとするこ
とができる。そして、該コンピュータは加熱制御機構と
接続されており、コンピュータ内のROMに格納された
加熱制御プログラムに基づき、CPUにおける各々の演
算結果から、加熱ヒータ2の発熱量を制御する。
【0028】このような、LEC成長炉1において、ま
ず、高圧炉14の内部に置かれたルツボ9にInPの原
料塊を充填し、さらに、その原料塊の上方に液体封止材
8としての酸化ホウ素を配置する。そして、炉内を不活
性ガス、例えば窒素ガスやアルゴンガスで満たした後、
高圧炉14内の加熱ヒータ2を発熱させて、InPの融
点である1060℃程度以上にInPの原料塊を加熱
し、原料融液7とする。この時、高圧炉14の内部は、
InPの蒸気圧である27気圧以上の高圧雰囲気とし、
原料融液7からInPが分解しないようにする。さらに
具体的には高圧炉14内を40気圧以上の高圧とする。
【0029】ルツボ9に収容された全ての原料塊が溶融
したら、原料融液7の温度をInP単結晶10の成長に
適した温度に調整し、種結晶ホルダー15に種結晶12
が保持された引上げ軸5を高圧炉14内で降下させて種
結晶12の先端部を原料融液7の表面に着液させる。そ
して、加熱ヒータ2による融液の温度制御や、種結晶1
2及びルツボ9の回転速度、及び結晶の引上げ速度等を
制御して、種結晶12を引上げることにより、種結晶1
2の下方にInP単結晶10を成長させる。
【0030】種結晶12の下方に、所定径の定径部11
を有するInP単結晶10を成長させるには、まず、直
径が定径部11に向かって徐々に増加する拡径部13を
形成する。このとき、本発明の製造方法が実現できるよ
うに、上記の演算機構により得られる拡径部13の直
径、拡径部角度及びその増加率等をモニタリングしなが
ら、加熱ヒータ2のヒートパターンを図示しない加熱制
御機構により制御して、拡径部13に双晶が形成されな
いようにする。そして、拡径部13の形成中に所定の径
となるところで、拡径部13における直径の増加を止め
て、所望とする一定直径でInP単結晶10の成長を行
うことにより、InP単結晶10の定径部11を形成す
ることができる。
【0031】一定径を持った定径部11を所望長さ引き
上げたならば、InP単結晶10を原料融液7から切り
離した時に生じる温度変化によって転位が形成されない
ように、徐々に結晶の直径を小さくして縮径部を形成し
た後、InP単結晶10を融液から切り離し、静かにI
nP単結晶10を上方に引き上げ常温付近まで冷却し成
長を完了する。
【0032】以下、本発明の製造方法を実現するため
の、加熱ヒータ2のヒートパターンについて説明する。
図3は、本発明のヒートパターンと従来のヒートパター
ンとを比較して説明するものである。従来のように、拡
径部角度を双晶形成角度よりも小さくして、InP単結
晶10’の拡径部13’を形成する場合、図3(a)の
ようなヒートパターンにより原料融液の温度制御を行っ
ていた。つまり、拡径部13’の成長が進行するにつれ
て、加熱ヒータ2のヒータ出力を徐々に減少させてい
る。さらに、拡径部13’が成長するにつれて、ヒータ
出力の減少率が徐々に減少するようにし、所望の直径と
なるときにヒータ出力を一定にし、定径部11’を形成
している。これにより、図3(a)のような形状のIn
P単結晶10’が形成される。一方、本発明の製造方法
においては、図3(b)のようなヒートパターンにより
拡径部13を形成する。図3(a)と同様に拡径部13
の成長につれてヒータ出力を徐々に減少させているもの
の、その減少率が、拡径部13の成長に伴って増加する
ようにしている点が上記の場合と異なる。さらに、拡径
部13の直径が10mmとなる時点では、拡径部角度が
双晶形成角度よりも既に大きくなっているように、拡径
部13形成当初において、融液温度を調節している。こ
のように、ヒータ出力の減少率を徐々に増加することに
より、拡径部13において、図3(b)のように拡径部
の直径の増加率がしだいに増加する形態を実現すること
ができる。そして、拡径部13の直径が定径部の70%
を越えてから、ヒータ出力の減少率を徐々に減少させる
ようにして、拡径部13の直径の増加率をしだいに減少
させ、ひいてはヒータ出力を一定値にし定径部11の成
長に移る。
【0033】なお、このヒータ出力、あるいはその減少
率等の具体的な数値としては、使用されるLEC成長炉
1の熱特性等により違いがあるため言及できないが、拡
径部13の直径が10mm以上、定径部11の直径の7
0%以下となる期間において、拡径部角度が双晶形成角
度より大きく、かつ70°以下となり、さらに、拡径部
角度の増加率(dr/dx)が、0<dr/dx
≦0.1を満足するように、使用するLEC成長炉1
の熱特性に合わせて経験的に決定することができる。こ
のように経験的に決定されたヒートパターンに対応する
ように、前述の加熱制御プログラムを設定し、それに基
づいてInP単結晶10を製造すれば、複数のInP単
結晶10を略同一の条件で製造することが可能となる。
【0034】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、
本実施の形態においては、結晶方位が<100>である
InP単結晶の製造に関して説明したが、結晶方位が<
111>のInP単結晶の製造においても、本発明を適
用することができる。その場合、双晶形成角度は、1
9.5°である。
【0035】
【実施例】本発明の効果を調べるために以下の実験を行
った。結晶の重量を測定するロードセルと、該ロードセ
ルで検出した結晶重量から直径変化分を算出する演算機
構と、直径変化分と結晶の移動量から結晶の成長長さ当
りの直径変化分の増加率を算出する演算機構を備えたL
EC成長炉を用いて、InP単結晶の製造を行った。
【0036】まず、InP多結晶原料1000gを直径
100mmの石英ルツボにセットし、さらにその上にB
を320gをセットした。そして、LEC炉内で
50気圧に加圧した100%窒素雰囲気下で、定径部の
直径が50mm、結晶方位が<100>のInP単結晶
を、拡径部の形成条件を様々に変えて引上げた。なお、
種結晶の引上げ速度は10mm/hr、種結晶の回転速
度は10rpm、ルツボの回転速度は種結晶の回転方向
とは反対方向に30rpmとする条件でInP単結晶を
引上げた。
【0037】(実験例1)まず、拡径部の形成中におけ
る拡径部角度の範囲を変えて、それぞれの条件にてIn
P単結晶を20本成長させたときの、双晶の発生率を比
較した。結果を図4に示す。拡径部角度の範囲は、拡径
部の直径が10mm以上、35mm以下の範囲において
測定したものである。なお、条件3、4においては、拡
径部の直径が10mm以上、35mm以下の範囲で拡径
部の直径の増加率が徐々に増加するように形成し、条件
1、2においては、上記範囲で拡径部の直径の増加率が
徐々に減少するように形成している。条件1、2が比較
例とされ、条件3、4が実施例とされる。図4によれ
ば、条件1は、最も双晶の発生率が高い。つまり、拡径
部の直径が10mm以上、35mm以下(定径部の直径
の70%以下)の範囲のとき、拡径部角度が双晶形成角
度(35.3°)となってしまう期間が存在し、かつ、
該範囲で拡径部の直径の増加率が徐々に減少するように
形成しているためである。条件2においては、拡径部角
度を双晶形成角度よりも常に小さくしているので、条件
1よりは、双晶が発生していない。しかし、本発明の範
囲内である条件3および4においては、さらに双晶の発
生率が低いことがわかる。これは、拡径部の直径が10
mm以上、35mm以下の範囲で拡径部角度を双晶形成
角度よりも大きくしているためであり、また該範囲にお
いて拡径部の直径の増加率を増加させているためであ
る。また、条件3及び4を比較すれば拡径部角度の範囲
を70°以下に抑えることで、より一層双晶の発生率が
低下することがわかる。
【0038】(実験例2)次に、拡径部の直径が10m
m以上、35mm以下となる期間において、拡径部角度
を双晶形成角度(35.3°)よりも大きく、かつ、7
0°以下に保ちながら、拡径部の直径の増加率(d
/dx)を変えて、それぞれの条件にてInP単結晶
を20本成長させたときの、双晶の発生率を調べた。結
果を図5に示す。なお、dr/dxの値は、拡径部
の形成中に一定値となるわけではなく、それぞれ、ある
範囲内で広がりを持っている。図5より、dr/dx
の値が小さい範囲ほど双晶の発生率が減少しているこ
とがわかる。さらに、dr/dxの値の範囲が0.
1以下となる条件3及び4においては、dr/dx
の値が0.1を越える条件1及び2の場合に比べ、双晶
の発生率が半分以下であることがわかる。
【0039】以上の実験により、拡径部角度を双晶形成
角度よりも大きくしても、拡径部角度が双晶形成角度よ
りも大きくなる期間中に、拡径部の直径の増加率をしだ
いに増加させるように融液温度を制御することにより、
双晶の発生率が減少することが示された。また、拡径部
角度の直径が10mm以上、35mm以下となる期間中
に、拡径部角度を双晶形成角度よりも大きくするように
融液温度を制御することで双晶の発生率が減少すること
が示された。さらに、拡径部の直径の増加率(dr/
dx)を0<dr/dx≦0.1の範囲に規定す
ることで、さらに双晶の発生率が減少することが示され
た。このような本発明の方法により製造されたInP単
結晶は、双晶が形成される可能性が低く、良好な品質を
有するので、半導体装置の基板として好適に用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のInP単結晶の概略図。
【図2】本発明の製造方法に使用されるLEC成長炉の
概略図。
【図3】本発明の製造方法を実現するためのヒートパタ
ーンと従来のヒートパターンを比較して示す図。
【図4】実験例1の結果を示す図。
【図5】実験例2の結果を示す図。
【図6】具体的は双晶形成角度を説明する図。
【符号の説明】
1 LEC成長炉 2 加熱ヒータ 3 断熱材 4 ルツボ支持軸 5 引上げ軸 6 ロードセル 7 原料融液 8 液体封止材(B) 9 ルツボ 10 InP単結晶 11 定径部 13 拡径部 14 高圧炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA02 BE44 CF10 EA02 ED05 EH04 EH09 HA12 PA14 PF24 PF55

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体封止型チョクラルスキー法により、
    拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有するInP単結
    晶を製造する方法であって、 前記InP単結晶の軸線を含む断面において、該軸線
    と、前記拡径部の外形線における接線とが成す角度を拡
    径部角度とし、 前記拡径部の形成中に、前記拡径部角度が双晶形成角度
    よりも大きくなる期間を設け、さらにその期間中に、前
    記拡径部の直径の増加率をしだいに増加させることを特
    徴とするInP単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記拡径部の直径が、10mmとなって
    から前記定径部の直径の70%となるまでの期間を通し
    て、前記拡径部角度を前記双晶形成角度よりも大きくす
    るとともに、前記拡径部の直径の増加率をしだいに増加
    させることを特徴とする請求項1に記載のInP単結晶
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記InP単結晶の軸線を含む断面にお
    いて、該InP単結晶の軸方向にx軸をとり、前記In
    P単結晶の径方向をr軸とし、前記拡径部の外形線を、
    x及びrの関数で表したとき、 前記拡径部の直径が、10mmとなってから前記定径部
    の直径の70%となるまでの期間を通して、前記拡径部
    の外形線を表す関数が、0<dr/dx≦0.1を
    満足するように、前記拡径部を形成することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のInP単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 結晶方位<100>の前記InP単結晶
    を成長させるものであって、前記双晶形成角度は35.
    3°とされることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載のInP単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記拡径部角度が70°を越えないよう
    に、前記拡径部を形成することを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1項に記載のInP単結晶の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 液体封止型チョクラルスキー法により、
    拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有するInP単結
    晶を製造する方法であって、 前記InP単結晶の軸線を含む断面において、該軸線
    と、前記拡径部の外形線における接線とが成す角度を拡
    径部角度とし、 前記拡径部の直径が、10mmとなってから前記定径部
    の直径の70%となるまでの期間を通して、前記拡径部
    角度を双晶形成角度よりも大きくすることを特徴とする
    InP単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記拡径部角度が70°を超えないよう
    に、前記拡径部を形成することを特徴とする請求項6に
    記載のInP単結晶の製造方法。
  8. 【請求項8】 拡径部と、該拡径部に続く定径部とを有
    し、 軸線を含む断面において、該軸線と、前記拡径部の外形
    線における接線とが成す角度を拡径部角度としたとき、 該拡径部角度が双晶形成角度よりも大きい領域中に、前
    記拡径部の直径の増加率が、前記定径部側ほどしだいに
    増加している領域があることを特徴とするInP単結
    晶。
  9. 【請求項9】 前記拡径部の直径が、10mm以上、か
    つ、前記定径部の直径の70%以下となる領域におい
    て、前記拡径部角度が前記双晶形成角度よりも大きく、
    かつ、前記拡径部の直径の軸線方向における増加率が、
    前記定径部側ほどしだいに増加していることを特徴とす
    る請求項8に記載のInP単結晶。
  10. 【請求項10】 前記軸線を含む断面において、軸方向
    にx軸をとり、径方向をr軸として、前記拡径部の外形
    線を、x及びrの関数で表したとき、 前記拡径部の直径が、10mm以上、かつ、前記定径部
    の直径の70%以下となる領域において、前記拡径部の
    外形線を表す関数が、0<dr/dx≦0.1を満
    足することを特徴とする請求項8又は9に記載のInP
    単結晶。
  11. 【請求項11】 結晶方位が<100>とされ、前記双
    晶形成角度が35.3°とされることを特徴とする請求
    項8ないし10のいずれか1項に記載のInP単結晶。
  12. 【請求項12】 前記拡径部において、前記拡径部角度
    が70°以下であることを特徴とする請求項8ないし1
    1のいずれか1項に記載のInP単結晶。
  13. 【請求項13】 拡径部と、該拡径部に続く定径部とを
    有し、軸線を含む断面において、該軸線と、前記拡径部
    の外形線における接線とが成す角度を拡径部角度とした
    とき、前記拡径部の直径が、10mm以上、かつ、前記
    定径部の直径の70%以下となる領域において、前記拡
    径部角度が双晶形成角度よりも大きいことを特徴とする
    InP単結晶。
  14. 【請求項14】 前記拡径部において、前記拡径部角度
    が70°以下であることを特徴とする請求項13に記載
    のInP単結晶
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