JP2003321236A - 光ファイバ母材の製造方法および光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法および光ファイバの製造方法

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JP2003321236A JP2002131437A JP2002131437A JP2003321236A JP 2003321236 A JP2003321236 A JP 2003321236A JP 2002131437 A JP2002131437 A JP 2002131437A JP 2002131437 A JP2002131437 A JP 2002131437A JP 2003321236 A JP2003321236 A JP 2003321236A
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glass soot
soot
glass
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Takamasa Yamashita
高雅 山下
実 ▲吉▼田
Minoru Yoshida
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    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01413Reactant delivery systems
    • C03B37/01433Reactant delivery systems for delivering and depositing additional reactants as liquids or solutions, e.g. for solution doping of the porous glass preform

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Abstract

(57)【要約】 【課題】共ドープ元素の添加量を当初設計通りの値に維
持することができる光ファイバの製造方法の提供。 【解決手段】光ファイバ母材の製造方法は、所定の共ド
ープ元素を含む中心部ガラススート5と所定の共ドープ
元素を含まない周辺部ガラススート7とを有するコアガ
ラススート8を、気相軸付け法(VAD法)により作製
する工程と、希土類元素含有液Hにコアガラススート8
を浸漬させてに希土類元素を添加する工程と、コアガラ
ススート8を乾燥焼結処理してコア母材10を作製する
工程と、所定の共ドープ元素を含まないガラス成分から
なり軸方向に沿ってコア母材10が挿通可能な孔11a
を有するクラッド母材11にコア母材10を挿通させた
うえで両者を加熱することで一体化する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の共ドープ元
素を含む中心部コアと前記所定の共ドープ元素を含まな
い周辺部コアとを有する光ファイバの製造方法およびそ
の光ファイバの母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信の大容量化に伴い光増幅
器の広帯域化に対する要望が高まっている。Lバンド
(1565〜1525nm)の信号光を増幅する光ファ
イバ増幅器(EDFA等)においても、広帯域化に対す
る試みが実施されている。例えば、Lバンド光ファイバ
増幅器においては、希土類添加光ファイバ(EDF等)
にリン(P)等の共ドープ元素を添加することにより広
帯域化が図れることが知られており、実施されつつあ
る。リン(P)等の共ドープ元素の添加は広帯域化にと
っては好都合であるものの、次のような不都合がある。
【0003】上記不都合の説明に先立って、光ファイバ
の一般的な製法を説明する。すなわち、まずコア母材と
クラット母材とを作製する。次に、クラッド母材の軸心
に形成した挿通孔にコア母材を挿入したうえで両母材を
加熱一体化することで光ファイバ母材を作製する。そし
て、作製した光ファイバ母材を線引き処理することで光
ファイバを作製する。
【0004】このようにして光ファイバを作製するので
あるが、光ファイバの主材料であるガラスにはリン
(P)等の元素を添加するとその融点が下がるという特
性がある。そのため、コア母材としてリン(P)等の元
素を添加したものを用いると、コア母材とクラッド母材
との間に融点の差異が生じる。具体的にいえば、コア母
材の方が融点が低くなる。このような融点の差異がある
状態で、両母材を加熱一体化しようとしても、コア母材
の方が先に溶融してしまうためにうまく両母材が一体化
せず、歩留まりが大きく低下する。
【0005】上記不都合を解消するために、従来からコ
アを二重構造にした光ファイバが考えられている。この
光ファイバは、図4に示すように、中心部コア50と周
辺部コア51とを同軸二重配置したコア52を有してい
る。中心部コア50にはリン(P)等の共ドープ元素を
添加し、周辺部コア51にはリン(P)等の共ドープ元
素を添加しないようにする。そして、コア52の周囲に
さらにクラッド53を同軸に設ける。このように構成し
た光ファイバでは、広帯域化に対応したうえで、コア5
2とクラッド53との間の融点の不一致を防止すること
が可能となる。
【0006】上述した二重構造のコアを有する光ファイ
バを製造する際には、まず光ファイバ母材が作製された
のちその光ファイバ母材を線引き処理することで光ファ
イバが作製される。
【0007】光ファイバの中間製造体である光ファイバ
母材は従来からMCVD法(内付けCVD法)と呼ばれ
る製法により作製される。これは、筒状のクラッド母材
の内部にコアガラス母材の材料ガス(ハロゲン化物)を
送り込んでクラッド母材の内壁にガラス層を堆積させる
製法である。この製法によれば、堆積ガラス層からなる
コア母材をクラッド母材の内部に形成することができ
る。
【0008】この製法を用いて上述した二重構造のコア
を有する光ファイバ母材は次のようにして作製される。
【0009】まず、図5(a)に示すように、クラッド
母材100を用意する。そして、用意したクラッド母材
100内に、リン(P)等の共ドープ元素を添加してい
ないガラス材料ガスG1を送り込む。これにより、リン
(P)等の共ドープ元素を添加していないスートガラス
層(周辺部コアとなるスートガラス層)101をクラッ
ド母材100の内壁に接する部位に堆積形成する。その
のち、図5(b)に示すように、送り込むガラス材料ガ
スをリン(P)等の共ドープ元素を添加したガラス材料
ガスG2に変更する。そして、引き続き、変更したガラ
ス材料ガスG2をクラッド母材100内に送り込む。こ
れにより、リン(P)等の共ドープ元素を添加したスー
トガラス層(中心部コアとなるスートガラス層)102
を、スートガラス層101の内壁に接する部位に堆積形
成する。
【0010】スートガラス層102を堆積形成したのち
コラプス処理を行う。この処理は、図5(c)に示すよ
うに、クラッド母材100(スートガラス層101、1
02を含む)を高熱に加熱した状態で、その径方向外側
から加圧する処理である。この処理を実施することで、
クラッド母材100を径方向に収縮させる。これによ
り、スートガラス層101、102を焼結ガラス化する
とともに、クラッド母材100内(スートガラス層10
2の中心部等)に残存する隙間103をなくして充実し
た状態の光ファイバ母材104を形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして光ファイバ母材を作製する製法においては、で
きあがった光ファイバの共ドープ元素の添加量を設計通
りの値にするのが困難であるという課題があった。それ
は次のような理由によっている。
【0012】上述したコラプス処理を実施する際には、
クラッド母材100(スートガラス層101、102を
含む)に対して高温加熱処理(例えば、1500℃)を
施す必要がある。これは次のような理由によっている。
すなわち、スートガラス層101、102を焼結ガラス
化するためだけでは1300℃といった比較的低温の加
熱でよいものの、スートガラス層101、102をクラ
ッド母材100に対して、隙間103のない充実した状
態の収縮処理するためには、1500℃という高温加熱
が必要となる。
【0013】しかしながら、クラッド母材100(スー
トガラス層101、102を含む)に対してこのような
高温加熱処理(1500℃)を施すと、スートガラス層
102に添加している共ドープ元素が熱によりスートガ
ラス層102から脱離して外部に放散するという現象が
生じる。そのために、高温加熱処理したのちのスートガ
ラス層102において、共ドープ元素の添加量が低下し
てしまい、その添加量を当初設計通りの値に維持するこ
とができない。
【0014】したがって、本発明の主たる目的は、共ド
ープ元素の添加量を当初設計通りの値に維持することが
できる光ファイバの製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためには、本発明は、次の工程を含んで光ファイバ母材
の製造方法を構成している。
【0016】すなわち、本発明は、所定の共ドープ元素
を含む中心部ガラススートと前記所定の共ドープ元素を
含まない周辺部ガラススートとを有し前記中心部ガラス
スートの径方向外側に前記周辺部ガラススートを設けて
なるコアガラススートを、気相軸付け法(VAD法)に
より作製する工程と、希土類元素含有液を用意し、この
希土類元素含有液に前記コアガラススートを浸漬させる
ことで前記コアガラススートに希土類元素を含浸させる
工程と、希土類元素を添加したコアガラススートを乾燥
焼結処理することでコア母材を作製する工程と、前記所
定の共ドープ元素を含まないガラス成分からなり軸方向
に沿って前記コア母材が挿通可能な孔を有するクラッド
母材を用意し、前記孔に前記コア母材を挿通させたうえ
でこれら両母材を加加圧熱することで一体化する工程
と、を含んで光ファイバ母材の製造方法を構成した。
【0017】本発明は、気相軸付け法(VAD法)によ
りコアガラススートを作製しているので、コア母材の内
部に隙間が形成されなくなる。そのため、MCVD法
(内付けCVD法)により作製していた場合に実施して
いたコラプス処理(高温加熱処理が必要)を本発明では
実施する必要がなくなる。そのため、共ドープ元素が脱
離する原因となる高温加熱処理は本発明では実施しなく
ともよくなる。これにより、本発明では、共ドープ元素
の保持が確実となり、共ドープ元素の添加量を当初設計
通りの値に維持することが可能となる。
【0018】なお、本発明に製法においても、コア母材
を乾燥焼結処理する際にコア母材に対して加熱処理を加
える。しかしながら、この際の処理は乾燥焼結処理だけ
であるために、その加熱温度は比較的低い加熱温度(1
300℃)でよい。そのため、本発明ではコア母材から
共ドープ元素が脱離しない。
【0019】また、本発明においては、クラッド母材に
コア母材を挿通させたうえで両者を加熱加圧することで
一体化する工程を含んでいる。この加熱加圧処理は コ
ラプス処理における加熱温度と同様の加熱温度(150
0℃)で実施される。そのため、この処理の際に共ドー
プ元素が脱離することが懸念されるが、次の理由により
脱離は生じない。
【0020】従来製法におけるコラプス処理を実施する
際においては、コア母材となるスートガラス層101、
102は、まだガラス化していないスート状態である。
そのため、このような状態で高温(1500℃)のコラ
プス処理を実施する従来製法では共ドープ元素の脱離が
避けられない。これに対して、本発明において、クラッ
ド、コア両母材に加熱処理を加える際には、両母材はガ
ラス化した状態となっており、共ドープ元素はガラス化
したコア母材により強固に保持されている。そのため、
本発明の製法では、共ドープ元素は脱離しない。
【0021】共ドープ元素としては、リン(P)、ボロ
ン(B)、ビスマス(Bi)、セリウム(Ce)等を挙
げることができるが、これらの共ドープ元素の一例に過
ぎず、コアガラススートに添加することで光ファイバに
とって有益となる元素であればどのような元素であって
もよい。また、ガラススートを構成するガラスは石英ガ
ラスを一例とした種々のガラス材料を用いることができ
る。希土類元素としては、誘導放出効果により光増幅を
行う構成において増幅用光ファイバに添加する各種の希
土類元素(エルビウム(Er)がその一例)を用いるこ
とができる。
【0022】なお、前記所定の共ドープ元素としてリン
(P)を用いるのが好ましい。そうすれば、本発明の光
ファイバを用いて光増幅を実施すると、広帯域化を促進
することが可能となる。
【0023】なお、前記周辺部ガラススートと前記中心
部ガラススートとに、添加量に応じて前記コア母材の光
屈折率を変動させることが可能なもう一つの共ドープ元
素を添加し、前記周辺部ガラススートと前記中心部ガラ
ススートとのそれぞれに対する前記もう一つの共ドープ
元素の添加量を調整することで、前記コア母材における
周辺部ガラススート部位での光屈折率と中心部ガラスス
ート部位での光屈折率とを互いに揃えるのが好ましい。
そうすれば、中心部ガラススート部位と周辺部ガラスス
ート部位との間で反射が生じにくくなり、その分、光信
号の損失を低減することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明の一実施形
態の光ファイバの製造方法の各工程を示す図である。ま
ず、この製法により作製される光ファイバの構成を説明
する。この製造方法により製造される光ファイバは、図
4に示すように、コア52とクラッド53とを有してい
る。これらは共にガラス部材から構成されている。コア
52は希土類元素(エルビウム等)が添加されている。
コア52は、中心部コア50と周辺部コア51とを同軸
二重配置した構成を有している。中心部コア50にはリ
ン(P)を添加している。周辺部コア51にはリン
(P)を添加しないようにしている。クラッド53はコ
ア52の周囲に同軸に設けられている。
【0025】光ファイバの製造方法に戻って説明する。
まず、図1(a)に示すように、第1、第2の酸水素バ
ーナ1A、1Bと、ガラス種棒2とを用意する。ガラス
種棒2は垂直配置したうえで、引き上げ機構3により上
下動自在に支持する。第1、第2の酸水素バーナ1A、
1Bは、バーナから放出する酸水素炎をガラス種棒2の
移動軸αに対して吹き付け可能な位置に配置する。
【0026】下側に配置する第1の酸水素バーナ1Aに
は、リン(P)を添加したガラス材料ガス(ハロゲン化
物)G2を供給する第1のガス供給源4を連通接続す
る。上側に配置する第2の酸水素バーナ1Bには、リン
(P)を添加しないガラス材料ガス(ハロゲン化物)G
1を供給する第2のガス供給源6を連通接続する。
【0027】以上の構成を有するスート形成装置を用い
たスート形成工程を説明する。第1、第2の酸水素バー
ナ1A、1Bを駆動させながら、ガラス種棒2を引き上
げ機構3により徐々に引き上げる。
【0028】このとき、第1の酸水素バーナ1Aは、ガ
ラス材料ガスG2を酸水素炎中で火炎加水分解反応させ
る。これにより、ガラス種棒2の移動軸α上には中心部
ガラススート(共ドープ元素添加ガラススート)5が形
成される。
【0029】またこのとき、第2の酸水素バーナ1B
は、ガラス材料ガスG1を酸水素炎中で火炎加水分解反
応させる。これにより、ガラス種棒2の移動軸α上には
周辺部ガラススート(共ドープ元素無添加ガラススー
ト)7が形成される。
【0030】ここで、引き上げ機構3によりガラス種棒
2を上方に引き上げる構成としたうえで、第1の酸水素
バーナ1Aを第2の酸水素バーナ1Bより下側に配置し
ている。そのため、中心部ガラススート(共ドープ元素
添加ガラススート)5は、周辺部ガラススート(共ドー
プ元素無添加ガラススート)7より先に移動軸αに付着
することになる。したがって、中心部ガラススート(共
ドープ元素添加ガラススート)5は光ファイバの径方向
内側に形成され、周辺部ガラススート(共ドープ元素無
添加ガラススート)7は光ファイバの径方向外側に形成
される。しかも、両スート5、7は互いに同心同軸上に
配置される。
【0031】このようにして、中心部ガラススート5と
周辺部ガラススート7とからなるコアガラススート8を
形成する。
【0032】次に、図1(b)に示すように、このよう
にして形成したコアガラススート8を、希土類(エルビ
ウム等)を含有する溶液H中に浸漬することで、コアガ
ラススート8に希土類元素(エルビウム等)を含浸させ
る。
【0033】次に、図1(c)に示すように、希土類を
含浸させたコアガラススート8を乾燥焼結炉9において
乾燥焼結処理することで、コア母材10を形成する。乾
燥焼結処理における処理温度は例えば、1300℃が適
当である。このように、乾燥焼結処理における加熱温度
は1300℃という比較的低い加熱温度であるため、コ
ア母材から共ドープ元素は脱離しない。
【0034】コア母材10は、中心部コア母材10aと
周辺部コア母材10bとを備えた構成を有している。周
辺部コア母材10bは中心部コア母材10aの径方向の
外側に同心同軸に配置されている。
【0035】次に、図2(a)に示すように、リン
(P)を含まないガラス成分からなり軸方向に沿ってコ
ア母材10が挿通可能な孔11aを有するクラッド母材
11を用意する。そして、用意したクラッド母材11の
孔11aにコア母材10を挿通させる。そのうえで、図
2(b)に示すように、両母材10、11を加熱炉12
で加熱処理することで一体化する。これにより、両母材
10、11が一体化した光ファイバ母材13が完成す
る。なお、加熱処理における処理温度は例えば、150
0℃が適当である。この加熱加圧処理は 従来製法にお
けるコラプス処理中の加熱温度と同様の加熱温度(15
00℃)で実施される。そのため、この処理の際に共ド
ープ元素が脱離することが懸念される。しかしながら、
クラッド,コア両母材10、11に加熱処理を加える際
には、両母材10、11はガラス化した状態となってお
り、共ドープ元素はガラス化したコア母材10により強
固に保持されている。そのため、共ドープ元素は脱離し
ない。
【0036】最後に、図3に示すように、光ファイバ母
材13を、周知の線引き装置14により線引き処理する
ことで、光ファイバ15が完成する。
【0037】本実施の形態では、上述したように、気相
軸付け法(VAD法)によりコアガラススート8を作製
している。したがって、コアガラススート8の内部に隙
間が形成されない。そのため、MCVD法(内付けCV
D法)により作製していた場合に実施していたコラプス
処理(両母材10、11がスート状態における高温加熱
処理と加圧処理)が必要なくなる。つまり、リン(P)
が脱離する原因となるスート状態での高温加熱処理を本
実施形態では実施しなくともよくなる。これにより、本
実施の形態では、リン(P)の保持が確実となり、リン
(P)の添加量を当初設計通りの値に維持することが可
能となる。
【0038】なお、本実施形態では、共ドープ元素とし
てリン(P)を用いるので、本実施形態の製造方法によ
り作製した光ファイバ15を用いて光増幅を実施する
と、広帯域化を促進することが可能となる。
【0039】また、周辺部ガラススート7と中心部ガラ
ススート5とに、添加量に応じてコア母材10の光屈折
率を変動させることが可能なもう一つの共ドープ元素
(ゲルマニウム等)を添加してもよい。この場合、もう
一つの共ドープ元素を添加したうえで、周辺部ガラスス
ート7と中心部ガラススート5とのそれぞれに対するも
う一つの共ドープ元素の添加量を調整する。その調整
は、コア母材10における周辺部ガラススート部位での
光屈折率と中心部ガラススート部位での光屈折率とが互
いに揃うように、それぞれの添加量を調整すればよい。
このような処理を実施すれば、中心部コア50と周辺部
コア51との間で反射が生じにくくなり、その分、光信
号の損失を低減することが可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
共ドープ元素の添加量を当初設計通りの値に維持するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の光ファイバ母材の製造方
法の前半の工程を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の光ファイバ母材の製造方
法の後半の工程を示す図である。
【図3】本発明の光ファイバの製造方法の一工程である
線引き工程を示す図である。
【図4】本発明の製造方法により製造する光ファイバの
構成を示す断面図である。
【図5】従来の光ファイバの製造方法の各工程を示す図
である。
【符号の説明】
G1 共ドープ元素無添加ガラス材料ガス G2 共ドープ元添加ガラス材料ガス α 移動軸
50 中心部コア 51 周辺部コア 52 コア 53 クラ
ッド 1A 第1の酸水素バーナ 1B 第2の酸水素バ
ーナ 2 ガラス種棒 3 引き上げ機構 4 第1のガス供給源 5 中心部ガラススート 6 第2のガス供給源 7 周辺部ガラススート 8 コアガラススート 9 乾燥焼結炉 10 コア母材 10a 中心部コア母材 10b 周辺部コア母材 11 クラッド母材 11a 孔 12 加熱炉 13 光ファイバ母材 14 線引き装置 15 光ファイバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の共ドープ元素を含む中心部ガラス
    スートと前記所定の共ドープ元素を含まない周辺部ガラ
    ススートとを有し前記中心部ガラススートの径方向外側
    に前記周辺部ガラススートを設けてなるコアガラススー
    トを、気相軸付け法(VAD法)により作製する工程
    と、 希土類元素含有液を用意し、この希土類元素含有液に前
    記コアガラススートを浸漬させることで前記コアガラス
    スートに希土類元素を含浸させる工程と、 希土類元素を添加したコアガラススートを乾燥焼結処理
    することでコア母材を作製する工程と、 前記所定の共ドープ元素を含まないガラス成分からなり
    軸方向に沿って前記コア母材が挿通可能な孔を有するク
    ラッド母材を用意し、前記孔に前記コア母材を挿通させ
    たうえでこれら両母材を加熱加圧することで一体化する
    工程と、 を含むことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光ファイバ母材の製造
    方法において、 前記所定の共ドープ元素としてリン(P)を用いること
    を特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光ファイバ母
    材の製造方法において、 前記周辺部ガラススートと前記中心部ガラススートと
    に、添加量に応じて前記コア母材の光屈折率を変動させ
    ることが可能なもう一つの共ドープ元素を添加し、 前記周辺部ガラススートと前記中心部ガラススートとの
    それぞれに対する前記もう一つの共ドープ元素の添加量
    を調整することで、前記コア母材における周辺部ガラス
    スート部位での光屈折率と中心部ガラススート部位での
    光屈折率とを互いに揃えることを特徴とする光ファイバ
    母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の光
    ファイバ母材の製造方法により製造した光ファイバ母材
    を用意し、この光ファイバ母材を線引き処理すること
    で、光ファイバを作製することを特徴とする光ファイバ
    の製造方法。
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