JP2003321208A - 天然ガス改質装置 - Google Patents

天然ガス改質装置

Info

Publication number
JP2003321208A
JP2003321208A JP2002132557A JP2002132557A JP2003321208A JP 2003321208 A JP2003321208 A JP 2003321208A JP 2002132557 A JP2002132557 A JP 2002132557A JP 2002132557 A JP2002132557 A JP 2002132557A JP 2003321208 A JP2003321208 A JP 2003321208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
cell
exhaust gas
natural gas
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002132557A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Cera Tech Co Ltd
Original Assignee
Fuji Cera Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Cera Tech Co Ltd filed Critical Fuji Cera Tech Co Ltd
Priority to JP2002132557A priority Critical patent/JP2003321208A/ja
Publication of JP2003321208A publication Critical patent/JP2003321208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この天然ガス改質装置は,排気ガス中のCO
2 を捕捉すると共に排気ガスが有する熱エネルギを利用
して天然ガスを触媒を用いて反応させ,改質率をアップ
し,燃料の熱量を増加させてエンジンの熱効率を向上さ
せる。 【解決手段】 この天然ガス改質装置は,排気ガス中に
含まれるCO2 ,外部から供給するH2 O,及び排気ガ
ス中に含まれるO2 を用いて,それぞれに適合した触媒
の存在下で天然ガスとCO2 ,H2 O,O2 を順次に反
応させて天然ガスを改質燃料に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,排気ガス中に含
まれるCO2 を利用して天然ガスを排気ガスの熱エネル
ギによって改質する天然ガス改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】天然ガスは,その主成分がメタン(CH
4 )であることが知られている。燃料のCH4 は,発熱
量が大きく,自然界に多く存在するので,将来の石油代
替燃料として期待されている。即ち,天然ガスを燃料と
するガスエンジンでは,排気ガスが極めてクリーンであ
り,一般のディーゼルエンジンでは500ppm以上の
窒素酸化物が排出されるが,ガスエンジンでは10pp
m以下と極めて少なくなる。また,ガスエンジンを燃焼
させると,同一エネルギー当たりの二酸化炭素の排出量
は石油燃料と比較して30%以上少なくなり,将来の公
害対策エンジンの燃料として極めて有望といえる。従
来,ガスエンジンは,コージェネレーションシステム等
として開発が進められている。コージェネレーションシ
ステムは,動力を発電機で電気エネルギーとして取り出
し,排気ガスエネルギが有する熱を熱交換器で水を加熱
して温水にし,該温水を給湯用として利用している。従
来,天然ガスを燃料とするエンジンとして,例えば,特
開平6−108865号公報,特開平6−101495
号公報等に開示されたものがある。
【0003】しかしながら,天然ガスを用いたガスエン
ジンの最大の欠点は,天然ガス燃料が気体燃料であるの
で,天然ガス燃料を燃費の良いディーゼル燃焼させるこ
とが難しいことである。即ち,ディーゼル燃焼では,圧
縮された空気中に燃料を吹き込むが,その燃料を圧縮さ
れた空気圧以上の圧力に圧縮しないと,燃焼室に燃料を
噴射することができない。従って,燃料を圧縮して高圧
にするために多くの仕事を要し,必ずしも燃費が良くな
らない。また,圧縮された空気中に燃料が噴射された場
合,気体同士では中々混合が良好に行われず,良好な燃
焼を確保できずに燃費も改良されず,窒素酸化物も少な
くならない。
【0004】また,天然ガスを改質した燃料を用いるガ
スエンジンとして,例えば,特開平11−93777号
公報,特開平11−93778号公報に開示されたもの
が知られている。特開平11−93777号公報に開示
された天然ガス改質装置は,天然ガス主成分のCH4
熱分解してCOとH2 の改質燃料に転化させ,燃料によ
る熱効率を改善すると共に排気ガス中のCO2 を熱分解
に使用し,NOX の発生を抑制するものである。天然ガ
ス改質装置は,排気ガスパイプ内に排気ガス通路を形成
する排気ガス通路体を配置し,排気ガスパイプの外側に
ガス燃料が流れるガス燃料ケースを配置し,ガス燃料ケ
ース内にガス燃料通路を形成する多孔質セラミックスか
ら成る多孔質部材を配置し,多孔質部材の表面にCH4
とCO2をCOとH2 の改質燃料に変換させる作用を有
する触媒を被覆し,更にガス燃料パイプの外周に断熱材
を配置したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,天然ガスを
触媒の下で排気ガス熱エネルギを利用して熱分解して改
質させ,H2 とCOとに変換し,改質燃料を燃料とする
エンジンでは,その熱効率が30%以上向上する可能性
がある。天然ガスを二酸化炭素と反応させ,改質させる
場合に,改質反応温度が高いので,天然ガスを十分に反
応させることが困難である。特に,エンジンのように,
排気ガスの温度が700℃〜600℃程度では,この傾
向が著しく現れる。しかしながら,排気ガス温度が低
く,天然ガスの改質反応温度が低ければ低いほど,天然
ガス改質装置の実現性が高くなる。天然ガスの主成分で
あるメタンの反応性を試験してみると,天然ガスのCO
2 による改質温度よりも,水蒸気による改質温度の方が
低い状態である。また,CO2による天然ガスの改質
は,800℃付近で80%の改質率,水蒸気による天然
ガスの改質では,600℃で80%の改質率,また,低
酸素濃度の空気による天然ガスの改質では,400℃で
80%の改質率となる現象があることが分かった。そこ
で,天然ガスのこれらのガスによる改質は,それぞれに
合致した触媒を用いて天然ガスを反応させた時に,これ
らの改質率が高く成ることが分かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の課題を解決することであり,例えば,天然ガスエンジ
ンに組み込んで天然ガスを改質するものであり,排気ガ
ス中に含まれているCO2 をゼオライト粉末を用いて捕
捉し,捕捉されたCO2 を用いて排気ガスの熱エネルギ
を利用して天然ガス中のCH4 をCO2 ,水蒸気,O2
によって改質する場合に,CO2 ,水蒸気,O2 に適合
した触媒の存在の下で,天然ガスをCOとH2 に熱分解
し,熱効率を向上させ,しかも小形に構成できる天然ガ
ス改質装置を提供することである。
【0007】この発明は,天然ガスを排気ガスの熱エネ
ルギーを用いて改質燃料に変換し,前記改質燃料をエン
ジンに供給して燃焼させるエンジンシステムにおいて,
前記排気ガス中に含まれる炭酸ガス,前記エンジンの
外部から供給する水蒸気,及び前記排気ガス中に含まれ
る酸素を用いて,前記炭酸ガス,前記水蒸気及び前記酸
素に合致した触媒の存在下で前記天然ガスと前記炭酸ガ
ス,前記水蒸気及び前記酸素とを順次に反応させて前記
天然ガスを前記改質燃料に変換することを特徴とする天
然ガス改質装置に関する。
【0008】この天然ガス改質装置では,前記天然ガス
と前記炭酸ガスとの反応に寄与する前記触媒は多孔質材
表面にゼオライトをコーティングし,及び/又はアルミ
ナをコーティングした表面にリチウムジルコネートを分
散分布させ,更に前記リチウムジルコネートの表面に分
散された白金,ルテニウム,ニッケル等の微粒子であ
り,前記天然ガスと前記水蒸気との反応に寄与する前記
触媒は前記多孔質材表面にコーティングされたのアルミ
ナの表面に分散されたニッケル・ロジウム等の微粒子で
あり,及び前記天然ガスと前記酸素との反応に寄与する
前記触媒は前記多孔質材表面にコーティングされたアル
ミナの表面に分散されたパラジウム微粒子であることを
特徴としている。
【0009】また,この発明は,エンジンの排気管の下
流に設けられた天然ガスを触媒の存在下で前記エンジン
に排気ガスエネルギーによって改質させて改質燃料に変
換する円筒状ハウジングを備えた天然ガス改質装置にお
いて,前記ハウジング内には回転軸に取り付けられた円
筒管が外側にガス通路を形成するように配設され,前記
ハウジングと前記円筒管の間の前記ガス通路を断熱性を
有する一対の分割板で第1と第2との分割ガス通路に二
分割し,前記円筒管を周方向に隔置して長手方向に延び
る仕切板で多数の円弧状セルに分割し,前記円弧状セル
をフィン及び/又は多孔質材を配設した受熱セルと多孔
質材を埋設した多孔質セルとに周方向に交互に配設形成
し,前記受熱セルには前記ガス通路の上流側から流入さ
せた高温の前記排気ガスを通過させて下流側から放出
し,また,触媒が配置された前記多孔質セルに前記ガス
通路の上流側から流入させた前記天然ガス,空気及び水
蒸気を通過させて前記触媒の存在下で前記天然ガスを改
質して下流側から改質燃料を放出することから成る天然
ガス改質装置に関する。
【0010】前記多孔質セルは外周面が前記ガス通路に
対して開口され且つ長手方向両端部が前記ガス通路に対
して閉鎖され,前記天然ガス,前記空気及び前記水蒸気
は前記第1分割ガス通路の上流側の周方向開口部から流
入して前記多孔質セルを長手方向に通過して改質燃料が
前記第1分割ガス通路の下流側の周方向開口部から前記
エンジンの吸気管へ通じる改質燃料通路から送り出さ
れ,また,前記受熱セルは外周面が前記ガス通路に対し
て閉鎖し且つ長手方向両端部が前記ガス通路に対して開
口され,前記排気ガスは前記第1分割ガス通路の上流側
の端部開口部から流入して前記受熱セルの長手方向に通
過して前記排気ガスの熱エネルギーを前記多孔質セルに
伝達して前記第1分割ガス通路の下流側の端部開口部か
ら流出するものである。
【0011】この天然ガス改質装置は,前記多孔質セル
を長手方向に3分割し,上流の第1セルには前記多孔質
材の表面にゼオライトをコーティングし,及び/又はア
ルミナの表面にリチウムジルコネートを緻密にコーティ
ングし,前記ゼオライト及び/又は前記リチウムジルコ
ネートの表面に白金,ルテニウム,ニッケル等の微粒子
を分散させ,中間の第2セルには多孔材表面にアルミナ
をコーティングさせ,前記アルミナ表面にニッケル,ル
テニウム等の微粒子を分散させ,また下流の第3セルに
は前記多孔質材の表面にアルミナをコーティングさせ,
前記アルミナの表面にパラジウム微粒子を分散させたも
のである。
【0012】また,この天然ガス改質装置は,前記第1
分割ガス通路を形成する前記ハウジングの一端部に高温
の前記排気ガスを送り込むため前記排気管に接続する排
気ガス入口が形成され且つ他端部に前記排気ガスを冷却
する熱交換器を備えた冷却排気ガス通路に接続する排気
ガス出口が形成され,また,前記第2分割ガス通路を形
成する前記ハウジングの外周部に前記冷却排気ガス通路
に接続する低温の前記排気ガスを送り込む排気ガス入口
が形成され且つ前記第1セルに対応する前記第2分割ガ
ス通路を形成する前記ハウジングの外周部に前記炭酸ガ
スが吸着排除された前記排気ガスを排出する排気ガス出
口が形成されている。
【0013】また,この天然ガス改質装置は,前記ハウ
ジング内に形成された前記第1分割ガス通路の一端側に
は前記受熱セルに高温の前記排気ガスを送り込むための
排気ガス流入通路が形成され,他端側には前記受熱セル
から送り出される前記排気ガスを前記冷却排気ガス通路
に送り出すための排気ガス集合通路が形成されている。
【0014】この天然ガス改質装置は,前記第1分割ガ
ス通路から前記第1セルに前記空気を供給する空気管と
前記天然ガスを供給する天然ガス管,前記第1分割ガス
通路から前記第2セルに前記水蒸気を供給する水蒸気
管,前記第1分割ガス通路から前記第3セルに前記排気
ガスを供給する排気ガス管,前記受熱セルを通過した前
記排気ガスを冷却する前記冷却排気ガス通路及び前記第
1セルから排出される排気ガスを外部に排気する排気ガ
ス管には,コントローラで開閉制御される制御弁がそれ
ぞれ設けられている。
【0015】更に,この天然ガス改質装置には,前記円
筒管を回転させる前記回転軸は,前記制御弁の開閉制御
に関連して前記コントローラによって駆動制御されるス
テッピングモータで回転駆動される。
【0016】この天然ガス改質装置は,前記第1分割ガ
ス通路に位置する前記受熱セルを通過して冷却された低
温の前記排気ガスを,前記第2分割ガス通路に位置する
前記多孔質セルに通過させ,前記排気ガス中の前記炭酸
ガスを前記第1セルの前記多孔質材の表面の前記ゼオラ
イトに吸着及び/又は前記リチウムジルコネートに反応
吸着せしめ,次いで,前記円筒管を半回転させて前記第
1分割ガス通路に位置する前記受熱セルに高温の前記排
気ガスを流入させると共に,前記第1分割ガス通路に位
置する前記多孔質セルの前記第1セルに前記天然ガス
を,前記第2セルに前記水蒸気を及び前記第3セルに前
記排気ガスを流入させ,所定の時間を経過後に前記第1
分割ガス通路に位置する前記多孔質セルに前記空気を流
入させることを繰り返して前記天然ガスを前記改質燃料
に改質するものである。
【0017】この天然ガス改質装置では.前記多孔質セ
ルにおける前記第1セル,前記第2セル及び前記第3セ
ルに対応する前記ガス通路は,シールリングによって長
手方向に3分割されており,前記天然ガス,前記水蒸気
及び前記排気ガスが混合することなく前記第1セル,前
記第2セル及び前記第3セルに供給されるものである。
更に,前記シールリングは,前記ハウジングの内周面に
取り付けられたリング溝と該リング溝に嵌入されたシー
ル部材から構成されている。
【0018】前記ハウジングは,耐熱性の外側筒部材と
鏡面仕上げで形成された内側輻射筒部材とから二重構造
に構成され,前記外側筒部材と前記内側輻射筒部材との
間には真空層又は希薄空気層に構成されている。
【0019】前記受熱セル内に配設された前記フィンは
耐熱材を折り曲げてフィン状に形成した凸起部が前記仕
切板に密着接合及び/又は前記受熱セル内に配設された
前記多孔質材が前記仕切板に密着接合され,また,前記
多孔質セル内に配設された前記多孔質材は前記触媒を担
持して前記仕切板に密着接合されている。
【0020】この天然ガス改質装置は,上記のように構
成されているので,受熱セルや多孔質セルに充填された
多孔質材は,加熱により輻射熱を発生し,熱交換効率が
アップし,排気ガスが有する熱エネルギが天然ガスの改
質に有効に利用され,天然ガスの主成分であるCH4
COとH2 とに改質し,改質において排気ガス中のCO
2 を捕捉して排気ガスの温度が高い状態でCO2 を利用
して天然ガスを50%の改質率で改質し(CO2 +CH
4 →2CO+2H2 ),排気ガス温度が少し低下した状
態で水蒸気を利用して天然ガスを20%の改質率で改質
し(H2 O+CH4 →CO+3H2 ),次いで,排気ガ
ス温度が更に低下した状態でO2 を利用して天然ガスを
10%の改質率で改質し(O2 +2CH4 →2CO+4
2 ),トータルで改質率を80%を確保することを可
能にしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
による天然ガス改質装置の実施例を説明する。この天然
ガス改質装置は,天然ガスを排気ガスの熱エネルギーを
用いて改質燃料に変換し,改質燃料をエンジンに供給し
て燃焼させるエンジンシステムに組み込んで適用される
ものである。
【0022】この天然ガス改質装置は,特に,エンジン
から放出される排気ガス(EG)中に含まれる炭酸ガス
(CO2 ),エンジンの外部から供給される水蒸気(H
2 O),及び排気ガスEG中に含まれる酸素(O2 )を
用いて,炭酸ガス,水蒸気及び酸素に合致した触媒の存
在下で天然ガス(CNG)と炭酸ガス,水蒸気及び酸素
とを順次に反応させて天然ガスを改質燃料(RF)に変
換することを特徴とするものである。即ち,この天然ガ
ス改質装置は,ガスエンジンに使用される天然ガスを改
質して熱効率を向上させるものであり,構造が簡単であ
って小形に構成することができ,しかも,排気ガスが有
する熱エネルギを有効に利用し,上記熱エネルギと排気
ガス中に含まれるCO2 を捕捉して利用して天然ガスの
主成分であるCH4 をH2 とCOとの改質燃料に熱分解
させて熱効率の高い燃料に改質するものである。
【0023】この天然ガス改質装置において,天然ガス
と炭酸ガスとの反応に寄与する触媒は,例えば,多孔質
材表面のゼオライトにコーティング及び/又はアルミナ
の表面に分散分布してコーティングされたリチウムジル
コネート(Li2 Zr4 3)の表面に分散された白金
(Pt),ルテニウム(Ru),ニッケル(Ni)等の
微粒子である。天然ガスと水蒸気との反応に寄与する触
媒は,例えば,多孔質材表面にコーティングされたのア
ルミナ(Al2 3 )の表面に分散されたニッケル,ロ
ジウム(Rh)等の微粒子である。また,天然ガスと酸
素との反応に寄与する触媒は,例えば,多孔質材表面に
コーティングされたアルミナの表面に分散されたパラジ
ウム(Pd)の微粒子である。
【0024】この天然ガス改質装置は,図5及び図6に
示すように,天然ガスの改質温度の高い順からCO2
2 O,O2 を用いて反応させ,改質率を大幅に向上さ
せたものである。例えば,第1層では,Pt,Ru,N
iを触媒としてCO2 を用いて全体の改質率を最も悪い
条件で反応したとして50%にする(図6の実線で示
す)。第1層では,CO2 改質であるので,多孔質セル
6内に充填した多孔質材40にはCO2 を吸着させる物
質が必要である。CO2 の吸着では,種々のものが提案
されているが,ゼオライト及びリチウムジルコネートが
優れた特性を持っている。そこで,この天然ガス改質装
置では,低温になった排気ガス中に含まれるCO2 をゼ
オライトで吸着及び/又はリチウムジルコネートで反応
吸着し,そのCO2 を天然ガスの改質に利用する。リチ
ウムジルコネートについて,化学式を示すと次のとおり
である。排気ガス温度が300℃付近では, Li2 Zr4 3 +CO2 →2Zr4 2 +Li2 CO
3 また,排気ガス温度が700℃付近では, Zr4 2 +Li2 CO3 →Li2 Zr4 3 +CO2 即ち,300℃付近では,Li2 Zr4 3 がCO2
反応し,酸化ジルコニウム炭酸リチウムとなり,700
℃付近ではリチウムジルコネートとCO2 になる。
【0025】従って,多孔質層にコーティングされたゼ
オライト及び/又はリチウムジルコネートと排気ガス中
のCO2 を反応させるために,まず,温度の下がった排
気ガスを第1セル24の上流から流入させる。第1セル
24ではCO2 が吸着され,第1セル24内の触媒層は
回転軸3に固定された円筒管2が半回転して反対側に移
動する。反対側では高温の排気ガスがフィン及び/又は
多孔質材及び/又は多孔質材が充填された受熱セル5を
通り,第1セル24の周方向の開口部41から天然ガス
の主成分のCH4 が流れ込む。CH4 は,高温の排気ガ
スの熱エネルギにより分離されたCO2 と触媒作用によ
り反応し,COとH2 に熱効率が改質される。高温の排
気ガスは,吸熱反応により温度を下げ,第2セル25に
移動する。第2セル25の触媒室にはNi,Rh(ロジ
ウム)等の微粒子がコーティングされているので,第2
セル25に流入してきたCH4 と,第2セル25の上流
に噴射されたH2 O(水蒸気)が反応して,天然ガスの
改質を行う。水蒸気による天然ガスの改質が終了したC
4 の未改質分は,第3セル26に移動し,残留してい
る排気ガス又は兼入された排気ガス中に含まれる微量O
2 と反応し,COとH2 に分解される。熱交換部を通過
している排気ガスは,徐々に温度を下げ排出されるか,
高温の排ガスと比較しゆっくりした流れで移動してい
る。天然ガスの改質の反応が終了すると,吸気用空気が
触媒層を通過し,触媒の付加された多孔質材40に折出
されたカーボンを除去しながら通過し,エンジンのシリ
ンダに送り込まれる。
【0026】一方,高温の排気ガスは,円筒管2内の受
熱セル5を通り抜けて集合ガス通路36から排出される
が,排気ガスと燃料改質ガスとを区分するため,仕切板
9やシールリング30によってシール構造に形成されて
おり,両者のガスの混合は発生することがない。また,
水蒸気とCH4 の反応は,図6の点線で示すように,約
550℃で,ほぼ90%の改質率を示すが,第2セル2
5に流入してくるCH 4 は全体の50%が未改質となっ
ているが,排気ガス温度は450℃〜500℃に降下し
ているので,未改質の天然ガスの改質率は50%×70
%×μ(効率:80%)=28%が改質される。ここで
残りの天然ガスの未改質量は22%であり,この残りの
22%は第3セル26に流れ込み,図6の一点鎖線で示
すように,希薄酸素により改質される。Pd(パラジウ
ム)触媒の存在下では,メタンはCH4 +1/2O2
CO+2H2 の反応を示し,改質される。第3セル26
では,排気ガス温度即ち平均触媒層温度が350℃〜4
00℃であるので,改質量は22×80%×μ(効率:
50%)=8.8%で残りは11%がそのままエンジン
側に流入する。即ち,この天然ガス改質装置では,天然
ガスのCO,H2 への全改質率は,約90%になる(図
5,図6参照)。
【0027】次に,図1〜図4を参照して,この天然ガ
ス改質装置の一実施例を説明すると,次のとおりであ
る。この天然ガス改質装置は,天然ガスの改質反応が吸
熱反応であるので,非常に多くの熱が吸収される。従っ
て,排気ガスから常に多量の熱が供給されなければ,天
然ガスの改質反応を継続できない。このことを満足させ
るため,ハウジング1内の円筒管2は,高温の排ガス通
路を構成する受熱セル5と燃料改質通路を構成する多孔
質セル6とが仕切板9で分離され,高温排ガス通路はピ
ッチの小さいフィン及び/又はオープンポアの容積が大
きい即ち目の粗い多孔質材39が円筒形の一部を切り取
った三角柱の受熱セル5の中に取り付けられ隔壁を通し
て触媒層を構成する多孔質金属と接合されている。フィ
ン及び/又は多孔質材39は円筒軸方向に延び,高温排
気ガスの通過が容易になるよう取り付けられている。言
い換えれば,円筒管2は,高温排気ガス通路と触媒層と
交互に丁度みかんの房のように配置され,円筒の半分
(又は3分割でも良い)で作用が変わるように仕切られ
ている。また,受熱セル5に配設された多孔質材の板材
又は孔の明いた板状フィンは,排気ガスで加熱される
と,輻射熱を放散し,多孔質セル6へと熱移動し,多量
の熱が天然ガスの改質エネルギに消費されることにな
る。
【0028】この天然ガス改質装置は,概して,エンジ
ンの排気管13の下流に設けられた天然ガスを触媒の存
在下でエンジンに排気ガスエネルギーによって改質させ
て改質燃料に変換する円筒状ハウジング1を備えたもの
である。この天然ガス改質装置は,特に,ハウジング1
内には軸受23を介して回転軸3が回転可能に取り付け
られ,回転軸3には円筒管2が取り付けられ,ハウジン
グ1内には円筒管2が外側にガス通路7,8,35,3
6を形成するように配設されている。ハウジング1と円
筒管2との間の周方向に形成されたガス通路7,8は,
ガス通路7,8間の熱移動を阻止する断熱材からなる一
対の分割板31で第1と第2との分割ガス通路7,8に
二分割されている。円筒管2は,周方向に隔置して長手
方向に延びる仕切板9で多数の円弧状セル5,6に分割
されている。また,円弧状セル5,6は,フィン39を
配設した受熱セル5と多孔質材40を埋設した多孔質セ
ル6とに周方向に交互に配設形成されている。フィン3
9は,多数の棒状や板状の金属突起部からなり,排気ガ
ス流れの抵抗にならずに熱エネルギを受熱し,多孔質材
40へと熱を伝達できるように構成されている。多孔質
材40は,熱伝導の高い多孔質金属材で作製されてい
る。また,受熱セル5には,ガス通路7の上流側から流
入させた高温の排気ガスを通過させて下流側から放出
し,また,触媒が配置された多孔質セル6にガス通路7
の上流側から流入させた天然ガス,空気及び水蒸気を通
過させて触媒の存在下で天然ガスを改質して下流側の改
質燃料通路14から改質燃料を放出することである。ま
た,ハウジング1内で円筒管2の両端側に形成されたガ
ス通路35,36は,エンジンからの排気ガスが流入す
る排気ガス流入ガス通路35と,受熱セル5を通過した
排気ガスを集合する排気ガス集合ガス通路36に形成さ
れている。
【0029】多孔質セル6は,外周面がガス通路7,8
に対して開口され且つ長手方向両端部が端板11によっ
てガス通路7,8に対して閉鎖され,天然ガス,空気及
び水蒸気は第1分割ガス通路7の上流側の周方向開口部
41から流入して多孔質セル6を長手方向に通過して改
質燃料が分割ガス通路7の下流側の周方向開口部41か
らエンジンの吸気管(図示せず)へ通じる改質燃料通路
14から送り出されるように構成されている。また,受
熱セル5は,外周面がガス通路6,7に対して周方向閉
鎖板42によって閉鎖され,長手方向両端部がガス通路
35,36に対して開口され,排気ガスは第1分割ガス
通路7の上流側の端部開口部33から流入して受熱セル
5の長手方向に通過して排気ガスの熱エネルギーを多孔
質セル6に伝達して第1分割ガス通路7の下流側の端部
開口部34から送り出されるように構成されている。
【0030】多孔質セル6は,長手方向に3分割されて
おり,上流の第1セル24には多孔質材40の表面にゼ
オライトがコーティングされ,ゼオライト表面にリチウ
ムジルコネートが緻密にコーティングさせ,リチウムジ
ルコネートの表面に白金,ルテニウム,ニッケル等の微
粒子が分散されている。中間の第2セル25には,多孔
質材40の表面にアルミナがコーティングされ,アルミ
ナ表面にニッケル・ルテニウム等の微粒子が分散されて
いる。また,下流の第3セル26には,多孔質材40の
表面にアルミナがコーティングされ,アルミナの表面に
パラジウム微粒子が分散されている。多孔質金属材への
触媒の付着は,例えば,多孔質金属材を成形し,これを
Al溶湯に浸漬し,表面にAlをコーティングする。A
lは酸化されてアルミナに転化し,それをPt,Ni溶
融溶液に浸漬し,カーボンを加えて還元雰囲気にするこ
とによってPt,Niの微粒子が表面に析出し,多孔質
金属の表面にPt,Niの微粒子が分散付着されること
になる。
【0031】第1分割ガス通路7を形成するハウジング
1の一端部には,高温の排気ガスが排気管13から送り
込まれるように,排気管13に接続する排気ガス入口3
3が形成され,他端部に排気ガスを冷却する熱交換器1
5を備えた冷却排気ガス通路16に接続する排気ガス出
口である端板12の開口部34が形成されている。ま
た,第2分割ガス通路8を形成するハウジング1の外周
部に冷却排気ガス通路16に接続する低温の排気ガスを
送り込む排気ガス入口43が形成され且つ第1セル24
に対応する分割ガス通路8を形成するハウジング1の外
周部に炭酸ガスが吸着排除された排気ガスを排出する排
気ガス出口44が形成されている。
【0032】ハウジング1内に形成された第1分割ガス
通路7の一端側には,受熱セル5に高温の排気ガスを送
り込むためのガス通路を構成する排気ガス流入通路35
が形成され,また,第1分割ガス通路7の他端側には,
受熱セル5から送り出される排気ガスを冷却排気ガス通
路16に送り出すためのガス通路を構成する排気ガス集
合通路36が形成されている。排気ガス集合通路36か
ら冷却排気ガス通路16に送り出された排気ガスは,熱
交換器15によって更に冷却され,制御弁38の開放に
よって冷却排気ガス通路16から排気ガス入口43を通
って第2分割ガス通路8へと流入し,次いで,第2分割
ガス通路8から多孔質セル6の外周面の周方向開口部4
1を通って多孔質セル6へ送り込まれる。
【0033】多孔質セル6へ送り込まれた排気ガスは温
度が低下しているので,多孔質材40の表面のゼオライ
トによってCO2 が捕捉され,CO2 が捕捉除去された
排気ガスは制御弁32の開放によって排気ガス管22か
ら外部へ排気される。第2分割ガス通路8に多孔質セル
6が位置している間に,多孔質材40によってCO2
捕捉され,その状態で,回転軸がステッピングモータ4
の作動によって円筒管2が半回転し,CO2 が捕捉され
ている多孔質セル6が第2分割ガス通路8側へ移動し,
そこで,制御弁28の開放によって天然ガス管18から
天然ガスが多孔質セル6の周方向開口部41を通って多
孔質セル6の第1セル24へ流入し,そこで,第1セル
24では,CO2 によって触媒の存在の下で天然ガスが
改質される。また,多孔質セル6の第2セル25へは,
制御弁29の開放によって水蒸気管19から水蒸気が周
方向開口部41を通って流入され,また,多孔質セル6
の第3セル26へは,制御弁37の開放によって排気ガ
ス管21から空気過剰率によって酸素が含まれる排気ガ
ス,即ち,希薄なO2 が周方向開口部41を通って流入
される。従って,第2セル25では,H2 Oによって天
然ガスが触媒の存在の下で改質され,また,第3セル2
6では,O2 によって天然ガスが触媒の存在の下で改質
されることになる。天然ガスが改質燃料になると,制御
弁27が開放して空気管17から空気が周方向開口部4
1を通って多孔質セル6に送り込まれ,空気が多孔質セ
ル6内をクリアするようにして改質燃料が改質燃料通路
14へ吐き出され,エンジンの吸気管へと送り込まれ
る。
【0034】ハウジング1には,その外周に,第1分割
ガス通路7から第1セル24に空気を供給する空気管1
7,第1分割ガス通路7から第1セル24に天然ガスを
供給する天然ガス管18,第1分割ガス通路7から第2
セル25に水蒸気を供給する水蒸気管19,及び第1分
割ガス通路7から第3セル26に排気ガスを供給する排
気ガス管21が接続されている。また,空気管17には
制御弁27が,天然ガス管18には制御弁28が,水蒸
気管19には制御弁29が,受熱セル5を通過した排気
ガスを冷却する冷却排気ガス通路16には制御弁38
が,更に,第1セル24から排出される排気ガスを外部
に排気する排気ガス管22には制御弁32が配設されて
いる。コントローラ10は,制御弁27,28,29,
32,38の開閉制御するように構成されている。ま
た,円筒管2を回転させる回転軸3は,制御弁27,2
8,29,32,38の開閉制御に関連してコントロー
ラ10によって駆動制御されるステッピングモータ4で
回転駆動されるように構成されている。
【0035】この天然ガス改質装置は,特に,第1分割
ガス通路7に位置する受熱セル5を通過して冷却された
低温の排気ガスを第2分割ガス通路7に位置する多孔質
セル6に通過させ,そこで,排気ガス中の炭酸ガスを第
1セル24の多孔質材40の表面のリチウムジルコネー
トに捕捉吸着せしめ,次いで,円筒管2を半回転させ
て,第1分割ガス通路7に位置する受熱セル5に高温の
排気ガスを流入させると共に,第1分割ガス通路7に位
置する多孔質セル6の第1セル24に天然ガスを,第2
セル25に水蒸気を及び第3セル26に排気ガスを流入
させ,所定の時間を経過後に,第1分割ガス通路7に位
置する多孔質セル40に空気を流入させることを繰り返
して天然ガスを改質燃料に改質するものである。
【0036】この天然ガス改質装置では,円筒管2が分
割された多孔質セル6における第1セル24,第2セル
25及び第3セル26に対応するガス通路7,8は,シ
ールリング30によって長手方向に3分割されており,
天然ガス,水蒸気及び排気ガスが混合することなく,第
1セル24,第2セル25及び第3セル26に供給され
るように構成されている。シールリング30は,ハウジ
ング1の内周面に取り付けられたリング溝45と,リン
グ溝45に嵌入されたシール部材46から構成されてい
る。
【0037】ハウジング1は,耐熱性の外側筒部材47
と,鏡面仕上げで形成された内側輻射筒部材48とから
二重構造に構成され,外側筒部材47と内側輻射筒部材
48との間には真空層又は希薄空気層49に構成されて
いる。また,受熱セル5の内部に配設されたフィン39
及び多孔質セル6の内部に配設された多孔質材40は,
円筒管2を分割する仕切板9にそれぞれ密着接合されて
いる。即ち,受熱セル5内に配設されたフィン39は,
耐熱材を折り曲げてフィン状に形成した凸起部が仕切板
9に密着接合され,また,多孔質セル6内に配設された
多孔質材40は,触媒を担持して仕切板9に密着接合さ
れている。
【0038】
【発明の効果】この発明による天然ガス改質装置は,上
記のように構成されているので,排気ガス中のCO2
ゼオライト及び/又は活性炭素に捕捉され,次いで,区
画室に導入された天然ガスと捕捉されたCO2 とによっ
て排気ガスの熱エネルギと触媒によって天然ガスが熱分
解し,COとH2 とに熱分解されて改質燃料が生成され
る。天然ガスが改質された改質燃料は,エンジンで着火
燃焼されて熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による天然ガス改質装置の一実施例を
示し,図3のC−C断面における断面図である。
【図2】図1の天然ガス改質装置におけるA−A断面を
示す断面図である。
【図3】図1の天然ガス改質装置におけるB−B断面を
示す断面図である。
【図4】図3のD−D断面における断面図である。
【図5】この発明による天然ガス改質装置による天然ガ
スの多段改質反応の原理を示す説明図である。
【図6】この天然ガス改質装置について,排気ガス温度
と天然ガスの改質率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 円筒管 3 回転軸 4 ステッピングモータ 5 受熱セル(円弧状セル) 6 多孔質セル(円弧状セル) 7 第1分割ガス通路 8 第2分割ガス通路 9 仕切板 10 コントローラ 11,12 端板 13 排気管 14 改質燃料通路 15 熱交換器 16 冷却排気ガス通路 17 空気管 18 天然ガス管 19 水蒸気管 21,22 排気ガス管 24 第1セル 25 第2セル 26 第3セル 27,28,29,32,38 制御弁 30 シールリング 31 分割板 33,34 端部開口部 35,36 ガス通路 39 フィン及び/又は多孔質材 40 多孔質材 41 周方向開口部 42 周方向閉鎖板 43 排気ガス入口 44 排気ガス出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G092 AB08 AB15 4G140 EA03 EA05 EA06 EA07 EB11 EB18 EB23 EB42 EB43 EB44 EB45 EB46 EC02 EC03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ガスを排気ガスの熱エネルギーを用
    いて改質燃料に変換し,前記改質燃料をエンジンに供給
    して燃焼させるエンジンシステムにおいて,前記排気ガ
    ス中に含まれる炭酸ガス,前記エンジンの外部から供給
    する水蒸気,及び前記排気ガス中に含まれる酸素を用い
    て,前記炭酸ガス,前記水蒸気及び前記酸素に合致した
    触媒の存在下で前記天然ガスと前記炭酸ガス,前記水蒸
    気及び前記酸素とを順次に反応させて前記天然ガスを前
    記改質燃料に変換することを特徴とする天然ガス改質装
    置。
  2. 【請求項2】 前記天然ガスと前記炭酸ガスとの反応に
    寄与する前記触媒は多孔質材表面にゼオライトをコーテ
    ィングし,及び/又はアルミナをコーティングした表面
    にリチウムジルコネートを分散分布させ,更に前記リチ
    ウムジルコネートの表面に分散された白金,ルテニウ
    ム,ニッケル等の微粒子であり,前記天然ガスと前記水
    蒸気との反応に寄与する前記触媒は前記多孔質材表面に
    コーティングされたのアルミナの表面に分散されたニッ
    ケル・ロジウム等の微粒子であり,及び前記天然ガスと
    前記酸素との反応に寄与する前記触媒は前記多孔質材表
    面にコーティングされたアルミナの表面に分散されたパ
    ラジウム微粒子であることを特徴とする請求項1に記載
    の天然ガス改質装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの排気管の下流に設けられた天
    然ガスを触媒の存在下で前記エンジンに排気ガスエネル
    ギーによって改質させて改質燃料に変換する円筒状ハウ
    ジングを備えた天然ガス改質装置において,前記ハウジ
    ング内には回転軸に取り付けられた円筒管が外側にガス
    通路を形成するように配設され,前記ハウジングと前記
    円筒管の間の前記ガス通路を断熱性を有する一対の分割
    板で第1と第2との分割ガス通路に二分割し,前記円筒
    管を周方向に隔置して長手方向に延びる仕切板で多数の
    円弧状セルに分割し,前記円弧状セルをフィン及び/又
    は多孔質材を配設した受熱セルと多孔質材を埋設した多
    孔質セルとに周方向に交互に配設形成し,前記受熱セル
    には前記ガス通路の上流側から流入させた高温の前記排
    気ガスを通過させて下流側から放出し,また,触媒が配
    置された前記多孔質セルに前記ガス通路の上流側から流
    入させた前記天然ガス,空気及び水蒸気を通過させて前
    記触媒の存在下で前記天然ガスを改質して下流側から改
    質燃料を放出することを特徴とする天然ガス改質装置。
  4. 【請求項4】 前記多孔質セルは外周面が前記ガス通路
    に対して開口され且つ長手方向両端部が前記ガス通路に
    対して閉鎖され,前記天然ガス,前記空気及び前記水蒸
    気は前記第1分割ガス通路の上流側の周方向開口部から
    流入して前記多孔質セルを長手方向に通過して改質燃料
    が前記第1分割ガス通路の下流側の周方向開口部から前
    記エンジンの吸気管へ通じる改質燃料通路から送り出さ
    れ,また,前記受熱セルは外周面が前記ガス通路に対し
    て閉鎖し且つ長手方向両端部が前記ガス通路に対して開
    口され,前記排気ガスは前記第1分割ガス通路の上流側
    の端部開口部から流入して前記受熱セルの長手方向に通
    過して前記排気ガスの熱エネルギーを前記多孔質セルに
    伝達して前記第1分割ガス通路の下流側の端部開口部か
    ら流出することを特徴とする請求項3に記載の天然ガス
    改質装置。
  5. 【請求項5】 前記多孔質セルを長手方向に3分割し,
    上流の第1セルには前記多孔質材の表面にゼオライトを
    コーティングし,及び/又はアルミナの表面にリチウム
    ジルコネートを緻密にコーティングし,前記ゼオライト
    及び/又は前記リチウムジルコネートの表面に白金,ル
    テニウム,ニッケル等の微粒子を分散させ,中間の第2
    セルには多孔材表面にアルミナをコーティングさせ,前
    記アルミナ表面にニッケル,ルテニウム等の微粒子を分
    散させ,また下流の第3セルには前記多孔質材の表面に
    アルミナをコーティングさせ,前記アルミナの表面にパ
    ラジウム微粒子を分散させたことを特徴とする請求項3
    又は4に記載の天然ガス改質装置。
  6. 【請求項6】 前記第1分割ガス通路を形成する前記ハ
    ウジングの一端部に高温の前記排気ガスを送り込むため
    前記排気管に接続する排気ガス入口が形成され且つ他端
    部に前記排気ガスを冷却する熱交換器を備えた冷却排気
    ガス通路に接続する排気ガス出口が形成され,また,前
    記第2分割ガス通路を形成する前記ハウジングの外周部
    に前記冷却排気ガス通路に接続する低温の前記排気ガス
    を送り込む排気ガス入口が形成され且つ前記第1セルに
    対応する前記第2分割ガス通路を形成する前記ハウジン
    グの外周部に前記炭酸ガスが吸着排除された前記排気ガ
    スを排出する排気ガス出口が形成されていることを特徴
    とする請求項5に記載の天然ガス改質装置。
  7. 【請求項7】 前記ハウジング内に形成された前記第1
    分割ガス通路の一端側には前記受熱セルに高温の前記排
    気ガスを送り込むための排気ガス流入通路が形成され,
    他端側には前記受熱セルから送り出される前記排気ガス
    を前記冷却排気ガス通路に送り出すための排気ガス集合
    通路が形成されていることを特徴とする請求項6に記載
    の天然ガス改質装置。
  8. 【請求項8】 前記第1分割ガス通路から前記第1セル
    に前記空気を供給する空気管と前記天然ガスを供給する
    天然ガス管,前記第1分割ガス通路から前記第2セルに
    前記水蒸気を供給する水蒸気管,前記第1分割ガス通路
    から前記第3セルに前記排気ガスを供給する排気ガス
    管,前記受熱セルを通過した前記排気ガスを冷却する前
    記冷却排気ガス通路及び前記第1セルから排出される排
    気ガスを外部に排気する排気ガス管には,コントローラ
    で開閉制御される制御弁がそれぞれ設けられていること
    を特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の天然
    ガス改質装置。
  9. 【請求項9】 前記円筒管を回転させる前記回転軸は,
    前記制御弁の開閉制御に関連して前記コントローラによ
    って駆動制御されるステッピングモータで回転駆動され
    ることを特徴とする請求項8に記載の天然ガス改質装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第1分割ガス通路に位置する前記
    受熱セルを通過して冷却された低温の前記排気ガスを,
    前記第2分割ガス通路に位置する前記多孔質セルに通過
    させ,前記排気ガス中の前記炭酸ガスを前記第1セルの
    前記多孔質材の表面の前記ゼオライトに吸着及び/又は
    前記リチウムジルコネートに反応吸着せしめ,次いで,
    前記円筒管を半回転させて前記第1分割ガス通路に位置
    する前記受熱セルに高温の前記排気ガスを流入させると
    共に,前記第1分割ガス通路に位置する前記多孔質セル
    の前記第1セルに前記天然ガスを,前記第2セルに前記
    水蒸気を及び前記第3セルに前記排気ガスを流入させ,
    所定の時間を経過後に前記第1分割ガス通路に位置する
    前記多孔質セルに前記空気を流入させることを繰り返し
    て前記天然ガスを前記改質燃料に改質することを特徴と
    する請求項5〜9のいずれか1項に記載の天然ガス改質
    装置。
  11. 【請求項11】 前記多孔質セルにおける前記第1セ
    ル,前記第2セル及び前記第3セルに対応する前記ガス
    通路は,シールリングによって長手方向に3分割されて
    おり,前記天然ガス,前記水蒸気及び前記排気ガスが混
    合することなく前記第1セル,前記第2セル及び前記第
    3セルに供給されることを特徴とする請求項5〜10の
    いずれか1項に記載の天然ガス改質装置。
  12. 【請求項12】 前記シールリングは,前記ハウジング
    の内周面に取り付けられたリング溝と該リング溝に嵌入
    されたシール部材から構成されていることを特徴とする
    請求項11に記載の天然ガス改質装置。
  13. 【請求項13】 前記ハウジングは,耐熱性の外側筒部
    材と鏡面仕上げで形成された内側輻射筒部材とから二重
    構造に構成され,前記外側筒部材と前記内側輻射筒部材
    との間には真空層又は希薄空気層に構成されていること
    を特徴とする請求項3〜12のいずれか1項に記載の天
    然ガス改質装置。
  14. 【請求項14】 前記受熱セルの内部に配設された前記
    フィン及び/又は多孔質材,並びに前記多孔質セルの内
    部に配設された前記多孔質材は,前記円筒管を分割する
    前記仕切板にそれぞれ密着接合されていることを特徴と
    する請求項3〜13のいずれか1項に記載の天然ガス改
    質装置。
  15. 【請求項15】 前記受熱セル内に配設された前記フィ
    ンは耐熱材を折り曲げてフィン状に形成した凸起部が前
    記仕切板に密着接合及び/又は前記受熱セル内に配設さ
    れた前記多孔質材が前記仕切板に密着接合され,また,
    前記多孔質セル内に配設された前記多孔質材は前記触媒
    を担持して前記仕切板に密着接合されていることを特徴
    とする請求項14に記載の天然ガス改質装置。
JP2002132557A 2002-05-08 2002-05-08 天然ガス改質装置 Pending JP2003321208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002132557A JP2003321208A (ja) 2002-05-08 2002-05-08 天然ガス改質装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002132557A JP2003321208A (ja) 2002-05-08 2002-05-08 天然ガス改質装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003321208A true JP2003321208A (ja) 2003-11-11

Family

ID=29544553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002132557A Pending JP2003321208A (ja) 2002-05-08 2002-05-08 天然ガス改質装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003321208A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113461A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Fuji Seratekku Kk 燃料の着火性を向上させたガスエンジン
CN107061053A (zh) * 2017-06-01 2017-08-18 武汉理工大学 废气—燃料重整再循环天然气发动机系统及控制方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113461A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Fuji Seratekku Kk 燃料の着火性を向上させたガスエンジン
CN107061053A (zh) * 2017-06-01 2017-08-18 武汉理工大学 废气—燃料重整再循环天然气发动机系统及控制方法
CN107061053B (zh) * 2017-06-01 2022-11-01 武汉理工大学 废气—燃料重整再循环天然气发动机系统及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4145785B2 (ja) 円筒式水蒸気改質器
CA2439586C (en) Ammonia-based hydrogen generation apparatus and method for using same
JP4990267B2 (ja) アンモニアに基づく水素発生装置及びその使用方法
JP3842167B2 (ja) プレート形水蒸気改質装置
CN1330034C (zh) 重整器和具有该重整器的燃料电池系统
JP2008521184A (ja) 化学反応を実施するための装置
WO2002061256A1 (fr) Moteur a essence
JP4090234B2 (ja) 水素含有ガス生成装置
JP3364069B2 (ja) 固体電解質型燃料電池モジュール
WO2010091642A1 (zh) 化学链燃烧方法以及系统
JP2003321208A (ja) 天然ガス改質装置
EP1468722A2 (en) System and method for reducing emissions from engines
US20050172553A1 (en) Device for the generation of hydrogen
CN113289630B (zh) 柴油重整反应用催化剂及其制备方法、制氢重整器及系统
JP2646101B2 (ja) 燃料改質装置
JP2004051428A (ja) 膜反応装置
JP2004267884A (ja) 膜反応装置及びこれを用いた合成ガス製造方法
JP2005030243A (ja) 燃料改質装置
JP5145566B2 (ja) 外熱式水素製造装置及びこれを用いた燃料電池発電システム
JP4102080B2 (ja) 燃料改質装置
JP4278984B2 (ja) ガス抽出用メンブレン反応器
JP2004244268A (ja) 燃料改質装置及びそれを組み込んだエンジンシステム
CN114933280B (zh) 一种自脱除co的甲醇制氢装置及其使用方法
JP2004299924A (ja) 多管式熱交換器型反応装置
JPH03265501A (ja) 水素原料改質装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080924

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081028