JP2003321068A - 刺身包装容器と刺身包装方法並びに刺身包装体 - Google Patents
刺身包装容器と刺身包装方法並びに刺身包装体Info
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Abstract
化がなく比較的長時間冷蔵保存でき、水産物加工場等で
刺身に加工して包装容器に密封包装した状態で流通させ
ることを可能にする。 【解決手段】 水産物加工場31で、酸素透過率20fm
ol/m2・S・Pa(37℃DRY)以下、且つ透湿度10g/cu
p・30day(40℃-90%RH)以下の合成樹脂成形体からなる容
器本体に刺身を充填し、酸素透過率10fmol/m2・S・Pa
(37℃DRY)以下、且つ透湿度5g/cup・30day(40℃
-90%RH)以下の多層構造合成樹脂シートからなる蓋材を
ヒートシールして密封し、冷蔵状態で流通させる。
Description
身を密封包装して長時間冷蔵保存できる刺身包装容器と
刺身包装方法並びに刺身包装体に関する。
ら冷凍による輸送が一般的であるが、刺身用魚介類はマ
グロ等の一部の魚を除き活魚やチルド状態で輸送して、
早急に市場に提供することによって、その外観・食味を
維持し、切り身や刺身に耐え得る鮮度と品質を保持して
いる。そのため、生産地(漁場)からより速く生魚を市
場(都市部)に出荷・輸送することが、鮮魚流通にとっ
て重要な課題であった。そして、魚屋やスパーマーケッ
ト等小売店の店頭で生魚個体を切り身や刺身(以下、特
に限定しない限り両者を含めて刺身として表現する)の
状態にして、プラスチックのトレーに入れて展示販売し
ている。
等で予め生魚を刺身の状態に処理して容器に包装し、そ
の状態で冷蔵流通させることは行われていない。その理
由は、生魚は、特に刺身のように切り身にすると、時間
経過と共に退色や乾燥等による品質劣化が激しいので、
刺身の状態での流通は考えられなかった。特に、油分の
多い、ぶり、はまち等はその傾向が顕著である。
用の魚は、その鮮度保持上、店頭で刺身に加工しなけれ
ばならないため、小売店は刺身に加工する熟練要員を必
要とすると共に、加工した日に売れ残った刺身は廃棄処
分にしなければならず、コスト高になる要因となってい
る。一方、生産者にとって生魚を、その鮮度を保持した
状態で数日等長時間保存することは困難であり、水揚げ
後すぐに市場へ供給しなければならず、流通のアンパラ
ンスが生じ易くコストを高めている。
であって、生魚を刺身にしても時間経過による退色や乾
燥等による品質劣化がなく数日間以上比較的長時間冷蔵
保存又はチルド流通ができ、その結果水産物加工場等で
刺身にして包装容器に密封包装した状態で冷蔵流通させ
ることを可能にし、生魚の流通コストを低減させること
ができると共に小売店での加工を不要とすることができ
る、刺身包装容器と刺身包装方法並びに刺身包装体を提
供することを目的とする。
を解決するために種々研究した結果、まず刺身を密封包
装した状態で、時間経過に伴う刺身の退色や乾燥等によ
る品質劣化を防ぐことができ、且つ密封包装状態で店頭
に展示して消費者が直接その内容品である刺身の状態を
外部から観察できる展示効果を有する容器を創案すると
共に、該容器に刺身を長時間変敗がなく鮮度を維持でき
る包装方法を創案したことによって、上記目的を達成し
たものである。
は、生魚の刺身を密封包装して長時間冷蔵保存できる刺
身包装容器であって、酸素透過率20fmol/m2・S・Pa(3
7℃DRY)以下、且つ透湿度10g/cup・30day(40℃-9
0%RH)以下の合成樹脂成形体からなる容器本体と、該容
器本体の開口を覆って前記容器本体開口フランジ部にシ
ールされる酸素透過率10fmol/m2・S・Pa(37℃DR
Y)以下、且つ透湿度5g/cup・30day(40℃-90%RH)以下
の多層構造合成樹脂シートからなる蓋材との組合せから
なることを特徴とするものである。容器本体及び蓋材の
酸素透過率及び透湿度が上記値よりも高いと、刺身の退
色及び乾燥速度が速くなるので、刺身を5日以上生魚の
鮮度を保持したまま保存を可能にするには、上記値以
下、より望ましくは、酸素透過率5fmol/m2・S・Pa(37
℃DRY)以下、且つ透湿度4g/cup・30day(40℃-90%R
H)以下がよい。
その材質は特に限定されないが、容器本体の材質として
は、PP/接着層/EVOH/接着層/PP又はPP+
PE/接着層/EVOH/接着層/PP+PEか何れか
の複合材料が好適である。また、蓋材としては、ナイロ
ン/PET/EVOH/シーラントの4層構造又はナイ
ロン/EVOH/シーラントの3層構造の何れかの透明
のシート材が好適である。
は、刺身を密封包装して長時間冷蔵保存できる刺身包装
方法であって、刺身を酸素バリア性と防湿性に優れた合
成樹脂成形体からなる容器本体に充填し、ヘッドスペー
スの空気を不活性ガス及び又は水蒸気で置換して、開口
部を酸素バリア性と防湿性に優れた合成樹脂シート材か
らなる蓋材で密封することを特徴とするものである。不
活性ガスは窒素ガスが望ましく、ガス置換率が90%以
上、酸素量が1%以下であることが望ましい。
密封包装して長時間冷蔵保存できる刺身包装体が得られ
る。前記容器本体は、その形状は特に限定されないが、
店頭でそのまま展示販売できるようにするには、トレー
状が望ましく、蓋材は酸素バリア性と防湿性に優れた透
明の合成樹脂シート材からなることが望ましい。
説明する。図1は、本発明の刺身包装容器と刺身包装方
法で得た刺身包装体による刺身の新たな流通システムを
示すフローチャートであり、まず該フローチャートによ
り本発明の概略を説明する。本発明によれば、漁港30
で水揚げされた生魚を水産物加工場31で一括して刺身
に加工して、刺身包装容器に密封し、それをスーパーマ
ケット等の小売店32にチルド輸送して、小売店ではそ
の状態で展示して、消費者33に販売することができ
る。したがって、小売店で刺身に加工していた従来のシ
ステムに代えて、小売店では、生魚に何ら手を加えるこ
となく刺身を販売することを可能とするものである。以
下、上記システムを可能にする本発明の刺身包装容器と
刺身包装方法の実施形態について詳細に説明する。
刺身包装容器1に刺身8を包装した刺身包装体9を示し
ている。刺身包装容器1は、容器本体2と蓋材3との組
合せからなる。容器本体1の形状は特に限定されるもの
でなはく、内容品に合わせて四角形・円形・楕円形・扇
形等任意の形状のものが採用できるが、内用品である刺
身の状態が外部から観察できるように、底浅のトレー状
が望ましく、容器本体の開口外周部に蓋材をシールする
ためのフランジ4を有している。
0fmol/m2・S・Pa(37℃DRY)以下で、且つ透湿度が
10g/cup・30day(40℃-90%RH)以下である、酸素バリア
性と防湿性に優れた複合合成樹脂成形体で構成されてい
る。上記条件を満たす容器本体の素材としては、例え
ば、エチレン−ビニルアルコール共重合体層を中心にし
てその両側に接着剤層を介してポリエチレン剤を配合し
たポリプロピレン剤層を積層した複合合成樹脂が採用で
きる。エチレン−ビニルアルコール共重合体層は、ガス
バリヤー性に優れたガスバリヤー層であり、例えば、エ
チレン含有量が20〜60モル%、特に望ましくは、2
5〜50モル%であるエチレン一酢酸ビニル共重合体
を、鹸化度が96モル望ましくは99モル%以上となる
ように鹸化して得られる共重合体鹸化物が使用される。
ボン酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボン酸
アミド、カルボン酸エステル等に基づく一種のカルボニ
ル基(>C=0)を主鎖または側鎖に1ないし600m
eq/100g樹脂、望ましくは10ないし500me
q/100g樹脂の割合で含有する熱可塑性樹脂が使用
される。接着剤の具体的な例としては、PET−エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体の場合に於いて、コポリ
エステル系接着剤を用いることが出来る。また、ポリオ
レフィン−エチレン−ビニルアルコール共重合体の場合
に於いては、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架
橋オレフィン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエ
チレン、無水マレイン酸ブラフトポリプロピレン剤、ア
クリル酸グラフトポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニ
ール共重合体、共重合ポリエステル、共重合ポリアシド
等の一種または、二種以上の組み合わせで構成される。
剤層は、重量平均分子量数万〜数十万の場合、耐薬品性
に優れ、高温時炭化水素および、塩素化炭化水素に溶け
て、比重が小さく、耐寒性や電気特性および、加工性が
優れている。当該ポリエチレン剤は、高密度ポリエチレ
ン剤(HDPE)や低密度ポリエチレン剤(LDPE)
または直鎖状低密度ポリエチレン剤(LLDPE)等を
有し、これを前記適正率でポリプロピレン剤に配合す
る。当該ポリエチレン剤のうち、高密度ポリエチレン剤
(HDPE)はいわゆる低圧法や中圧法によって製造さ
れる。低圧法によるポリエチレン剤はチグラ−触媒を用
いて常圧10気圧、60〜80℃の温度で重合し、当該
高密度ポリエチレン剤(HDPE)を得ることができる
いわゆる高圧法によって製造される。高圧法によるポリ
エチレンは酸素を開始剤として1000〜3000気
圧、150〜230℃の温度で重合し、当該低密度ポリ
エチレン剤(LDPE)を得ることができる.
次のようにして製造する。まず、ポリエチレン剤をポリ
プロピレン剤剤の5重量%以上配合してポリプロピレン
剤層を構成する。次に、エチレン−ビニルアルコ−ル共
重体層を中心層として該エチレン−ビニルアルコール共
重合体層を両側に接着剤層を隣接配置する。更に、上記
ポリエチレン剤を配合したポリプロピレン剤層は、上記
エチレン−ビニルアルコール共重合体層および、上記接
着剤層をサンドイッチ状に積層する。このようにして、
得られた当該構成素材を溶融混練した後、多層ダイスを
通して所定の形状に押出し成形する。そして、押出し形
成された成形物は、フィルム状、シート状または、プリ
フォーム等の形状に成形される。当該押圧成形成物は一
対の割型で、ピンチオフし、その内部に液体を吹込み成
形される。また、プリフォーム等を冷却した後、延伸温
度で加熱し、軸方向に延伸すると共に流体圧によって、
周方向にブロー延伸して、延伸ブローボトルが製造され
る。また、上記フィルム状やシート状の形成物を真空成
形、圧空成形または張出成形、プラグアシスト成形等の
手段を用いて、トレイ状の刺身包装容器が製造される。
は、前記のように酸素遮断性、水蒸気遮断性に優れてい
るほか、−60℃の耐寒衝撃性,耐油性、耐酸性,耐ア
ルカリ性、保香性及び衛生性に優れている。また、紙と
同じように焼却しても有害なガスを発生することなく、
環境に優しい生魚の包装容器として好適である。
S・Pa(37℃DRY)以下で、且つ透湿度が15g/cup・
30day(40℃-90%RH)以下である、酸素バリア性と防湿性
に優れた透明の共押出し合成樹脂フイルムで構成されて
いる。具体的材質としては、ナイロン/PET/EVO
H/シーラントの4層構造又はナイロン/EVOH/シ
ーラントの3層構造の何れかの透明のシート材が好適で
ある。
容器に刺身を包装する刺身包装方法及び刺身包装体の実
施形態について説明する。図4は刺身包装するための包
装装置の概略を示している。図中、10は容器1を間欠
的に搬送する容器搬送コンベアであり、容器が嵌合して
その上面とフランジ4が係合することにより容器を保持
する容器ホルダー11が所定ピッチで連結され、図示し
ないチェーンにより間欠的に搬送される。該容器搬送コ
ンベヤ10に経路の途中に容器のヘッドスペースのガス
を窒素ガス等の不活性ガスに置換する不活性ガス置換ス
テーションAと、該不活性ガス置換ステーションに続い
てガス置換された容器の開口部を蓋材でヒートシールす
るヒートシールステーションBが設けられている。ま
た、図示しないがヒートシールステーションに続いて容
器のフランジにシールされた容器間の蓋材を切断して個
々の容器に切り離す蓋材切断ステーションが設けられて
いる。
くとも該位置を通過する容器の開口部全面を覆う大きさ
の底面積を有するガス置換プレート12が容器搬送路の
上面に容器と所定間隔aを有するように配置されてい
る。該ガス置換プレート12には窒素ガス等の不活性ガ
スを下方を通過する容器開口部に向けて噴出する不活性
ガス噴出口13が少なくとも1個以上形成され、該不活
性ガス噴出口に不活性ガス供給管14が連結され、図示
しない不活性ガスボンベから不活性ガスを供給して噴出
する。シールステーションBには、蓋材フイルム5を容
器のフランジにヒートシールするための、ヒートシール
板17が上下動可能に設けられている。該ヒートシール
板の下面の形状は、容器のフランジ形状に合致してい
る。
うにして製造される。水揚げされた生魚は、水産物加工
場31に搬送されて、該水産物加工場31で図1に示す
工程、即ち、刺身加工工程20、充填工程21、ガス置
換工程22、る蓋材ヒートシール工程23を刺身包装体
が完成する。即ち、水産物加工場に搬送された生魚は、
刺身8に切られ、図2及び図3に示すように、所定量づ
つ容器本体2に充填され、コンベア10の容器ホルダ1
1に嵌合される。コンベア10が間欠移動することによ
り、該容器本体2が不活性ガス置換ステーションAのガ
ス置換プレート12の下方に達すると、不活性ガス噴出
口より噴出している不活性ガスが容器内に吹き込まれ
る。不活性ガスが容器内に吹き込まれることにより、容
器のヘッドスペース内の空気が追い出されて、主に搬送
方向の両側部の開口から外部に逃げ、容器のヘッドスペ
ースの空気が不活性ガスに置換される。その際のガス置
換は、ヘッドスペース内の酸素量が1%以下となるよう
にするのが望ましい。
ス置換プレート12の下方を通過すると直ぐに、蓋材フ
イルム5で容器開口部を覆って外部から空気が進入する
のを防ぐ。そのために、蓋材フィルム5は、図4に示す
ように、原反ロールから前記ガス置換プレート12の前
端縁15に接するように供給され、案内ロール16によ
って容器フランジ面に押圧されながら、ヒートシールス
テーションBに進む。開口部が蓋材フイルム5で覆うわ
れた容器がヒートシールステーションBのヒートシール
板17の下面に達すると、ヒートシール板17が下降し
て所定温度の熱板で、フランジ上の蓋材フィルム5で加
圧することによって蓋材とフランジがヒートシールさ
れ,容器が密封される。次いで、蓋材切断ステーション
において、容器間のフランジから突出している蓋材を切
断して、個々の容器に分離することによって、内部が不
活性ガスで置換されて密封された刺身包装体9を得る。
なお、本実施形態の包装装置では、蓋材切断ステーショ
ンをヒートシールステーションと別に設けてあるが、ヒ
ートシールステーションのヒートシール板の外側に蓋材
切断カッターを設けることによって、ヒートシールステ
ーションと蓋材切断ステーションを一緒にすることもで
きる。
ベアで搬送しながら自動的に行った場合であるが、必ず
しも上記方法に限るものでなく、他の方法を採用しても
よい。例えば、内容物を容器本体内に内容物を充填して
から容器本体を脱気チャンバー内に収容して、ヘッドス
ペース内の空気を脱気し、その後ヘッドスペースに不活
性ガスを注入し、容器本体の開口部を蓋材でヒートシー
ルするようにしてもよい。なお、空気との置換ガスとし
ては、不活性ガスの他に水蒸気又は水蒸気と不活性ガス
の両者を採用することも可能である。
置換包装装置の概略を示している。本実施形態における
ガス置換包装工程は、図5において右から左に進行し、
刺身が充填された容器本体2は前記実施形態と同様に、
容器搬送コンベア20により間欠的に搬送される。仮シ
ールステーションAには仮シールバー21が、蓋材切断
ステーションBには蓋材カッターバー22が、ガス置換
・本シールステーションCにはガス置換チャンバー23
がそれぞれ配置されている。そして、仮シールステーシ
ョンA及び蓋材切断ステーションBには、図示のよう
に、蓋材フィルム5が、原反ロール6から繰り出されて
該ステーションに到達した容器の開口部を覆うように配
置されている。仮シールバー21は、容器内へのガスの
通気が十分にできる隙間が形成されるように、例えば同
図(a)にハッチングして示すように、蓋材フイルム5
を容器本体2のフランジ4に部分的に仮シールした仮シ
ール部24を形成するためのものであり、仮シール部に
対応して蓋材フイルムを加熱する熱板が配置され、容器
の搬送と同期して適宜の機構により上下動する。蓋材カ
ッターバー22は、仮シールされた蓋材フイルムをフラ
ンジ外周部にあわせて切断するカッター刃を有し、仮シ
ールバーと同様に容器の搬送と同期して適宜の機構によ
り上下動する。
が、該チャンバー内の空気を排出する脱気装置と、該チ
ャンバー内に窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置が連
結されている。また、ガス置換チャンバー23内には本
シールバー25が上下動駆動可能に配置されている。本
シールバー25は、ガス置換終了後に仮シールされてい
る蓋材をフランジ全面にヒートシールして本シール部2
6を形成するためのものであり、フランジ4の全面に対
応するように熱板が配置されている。
ように構成され、刺身が充填された容器本体2が容器搬
送コンベア20により搬送され、仮シールステーション
Aで蓋材フィルム5を被せてシール部分の一部分のみを
シールして仮シールを行い、蓋材切断ステーションBで
蓋材カッターバー22により蓋材フイルムをフランジ外
周部にあわせて切断する。この状態でガス置換チャンバ
ー23内に導入し、該チャンバー内を脱気することによ
って容器内の空気を除去し、その後に窒素ガス等の不活
性ガスを該チャンバー内に吹き込むことによって、容器
内のガス置換を行い、その後蓋材3を本シールバー25
により完全シールする。このようにガス置換チャンバー
内でガス置換し、且つ密封してからガス置換チャンバー
から排出することにより、ガス置換率がほぼ100%に
達する高ガス置換された刺身包装体を得るようにしたも
のである。
採用した。 容器本体:PP+PE/接着層/EVOH/接着層/PP+PE 酸素透過率 5fmol/m2・S・Pa(37℃DRY)、 透湿度 3.8g/cup・30day(40℃-90%RH) 蓋材:ナイロン/PET/EVOH/シーラントの共押出しフイルム 酸素透過率 3.5fmol/m2・S・Pa(37℃DRY) 透湿度 3.5g/cup・30day(40℃-90%RH)
を、油分の多い魚の代表例として「はまち」の生魚を、
室温24.3℃、湿度41%の室内で刺身に加工し、そ
れぞれの刺身を、容器本体内部に吸水シートを敷き、そ
の上に並べて充填した。そして、容器本体ヘッドスペー
スのガス置換を、酸素が1%以下で、窒素ガスが99%
以上となるように窒素ガスでガス置換を行い、開口部を
蓋材でシールして密封した。その後、5℃の冷蔵室に6
日間保存した。また、比較例として、上記容器に実施例
と同様に、鯛とはまちの刺身を容器本体内部に吸水シー
トを敷き、その上に刺身を並べ、ガス置換を行わないで
(比較例1)、ガス置換を炭酸ガス30%、窒素ガス7
0%で(比較例2)、ガス置換を炭酸ガス50%、窒素
ガス50%で(比較例3)、ガス置換を炭酸ガス99%
以上、窒素ガス1%以下で(比較例4)と条件を変えて
行って密封した。そして、それらを実施例と同様な条件
で保存した。
保管開始後(シール直後)からの容器内温度と湿度を表
1に示す時間ごとに計測してその経過を観察した。その
結果、表1に示すように、50分経過後に湿度は95%
以上になったが、その後6日経過後もその湿度を維持し
続けた。このことは、容器内外との水分の移動がなく、
容器が刺身の乾燥防止に極めて優れていることを示して
いる。
直後の酸素濃度と、6日目の酸素濃度を測定し、酸素濃
度の変化を調べた。また、6日経過後の外観観察と食味
を調べた。その結果を鯛の場合を表2に、はまちの場合
を表3に示す。
の場合においても、実施例の場合は、外観、食味とも良
好で充填前と殆ど変化のない状態を保っていた。それに
対し、比較例1の場合は、白身魚である鯛の場合は、ガ
ス置換しなくても本発明の刺身包装容器で密封してチル
ド状態に保つことによって、外観、食味とも充填時の状
態とは若干劣化しているが「良」の状態を維持してい
た。しかしながら、油分の多いはまちの場合は、変色が
あって劣化しており,食することができなかった。それ
は、充填時に容器内に存在していた酸素による油分の酸
化によると考えられる。また、比較例2及び比較例3の
ように、ガス置換を炭酸ガスと窒素ガスの混合ガスで行
った場合、鯛の刺身では外観も悪く、臭いがあり、食す
ることはできなかったが、はまちの刺身の場合は、外観
は良状態を保ち、食味も通常であった。
蓋材で包装した場合は、一部の比較例の場合を除いて、
実施例、比較例何れの場合も、外観の形状は刺身に切っ
てから6日経過後も良好又は良の状態を保っていること
がわかる。それは、充填後の容器内への酸素の進入や水
分の透過がなく、刺身がそれらの影響を受けないためで
あると推測される。一方、比較例において、外観や食味
に異常が発生したものは、充填時に容器内に閉じ込めら
れる酸素(比較例1の場合)や炭酸ガス(比較例2〜
4)によって内用品が悪影響を受けたものと推測され
る。これらの、実施例の結果から判断して、本発明の方
法によれば、生魚を一括して水産加工状等で刺身にして
刺身包装体にして、それをチルド状態で流通させること
により、店頭で刺身に加工する場合と同様な鮮度を保っ
て消費者に供給でき、前記従来の問題点を解消すること
が可能である。
多いはまち等の生魚、或いは鯛等の白身魚を問わず、生
魚を刺身にしても時間経過による退色や乾燥等による品
質劣化がなく比較的長時間冷蔵保存でき、その結果水産
物加工場等で刺身にして包装容器に密封包装した状態で
流通させることを可能にし、生魚の流通コストを低減さ
せることができると共に小売店での加工を不要とするこ
とができる。また、本発明の刺身包装容器は、酸素バリ
ヤー性、防湿性及び耐寒性に優れているので、水揚げ直
後の生魚を直ぐに刺身に加工して、本発明の刺身包装方
法により刺身包装体を得ることによって、従来の生魚固
体をチルド状態で輸送流通させ、店頭で刺身にする場合
と比べて、輸送中の生魚の酸素による油の酸化が起こる
ということが無くなるので、その分鮮度維持の向上を図
ることが可能である。
身包装体による刺身の新たな流通システムを示すフロー
チャートである。
図である。
念図である。
す概念図である。
体 3 蓋材 4 フラン
ジ 5 蓋材フィルム 8 刺身 9 刺身包装体 10、20 容器搬
送コンベア 11 容器ホルダー 12 ガス
置換プレート 13 不活性ガス噴出口 17 ヒー
トシール板 21 仮シールバー 22 蓋材
カッターバー 23 ガス置換チャンバー 24 仮シ
ール部 25 本シールバー 26 本シ
ール部 31 水産加工工場
Claims (5)
- 【請求項1】 生魚の刺身を密封包装して長時間冷蔵保
存できる刺身包装容器であって、酸素透過率20fmol/m
2・S・Pa(37℃DRY)以下、且つ透湿度10g/cup・30
day(40℃-90%RH)以下の合成樹脂成形体からなる容器本
体と、該容器本体の開口を覆って前記容器本体開口フラ
ンジ部にシールされる酸素透過率10fmol/m2・S・Pa(3
7℃DRY)以下、且つ透湿度5g/cup・30day(40℃-90%
RH)以下の多層構造合成樹脂シートからなる蓋材との組
合せからなることを特徴とする刺身包装容器。 - 【請求項2】 前記容器本体が、PP/接着層/EVO
H/接着層/PP又はPP+PE/接着層/EVOH/
接着層/PP+PEからなる請求項1に記載の刺身包装
容器。 - 【請求項3】 前記蓋材がナイロン/PET/EVOH
/シーラントの4層構造又はナイロン/EVOH/シー
ラントの3層構造の何れかからなる請求項1又は2に記
載の刺身包装容器。 - 【請求項4】 刺身を密封包装して長時間冷蔵保存でき
る刺身包装方法であって、刺身を酸素バリア性と防湿性
に優れた合成樹脂成形体からなる容器本体に充填し、ヘ
ッドスペースの空気を窒素ガス及び又は水蒸気で置換し
て、開口部を酸素バリア性と防湿性に優れた合成樹脂シ
ート材からなる蓋材で密封することを特徴とする刺身包
装方法。 - 【請求項5】 刺身を密封包装して長時間冷蔵保存でき
る刺身包装体であって、刺身を酸素バリア性と防湿性に
優れた合成樹脂成形体からなる容器本体に充填し、ヘッ
ドスペースの空気を窒素ガス及び又は水蒸気で置換し
て、開口部を酸素バリア性と防湿性に優れた合成樹脂シ
ート材からなる蓋材で密封してなることを特徴とする刺
身包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002130093A JP2003321068A (ja) | 2002-05-01 | 2002-05-01 | 刺身包装容器と刺身包装方法並びに刺身包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002130093A JP2003321068A (ja) | 2002-05-01 | 2002-05-01 | 刺身包装容器と刺身包装方法並びに刺身包装体 |
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---|---|
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