JP2003319774A - 細胞濃縮方法 - Google Patents

細胞濃縮方法

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JP2003319774A
JP2003319774A JP2002131348A JP2002131348A JP2003319774A JP 2003319774 A JP2003319774 A JP 2003319774A JP 2002131348 A JP2002131348 A JP 2002131348A JP 2002131348 A JP2002131348 A JP 2002131348A JP 2003319774 A JP2003319774 A JP 2003319774A
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美博 畑中
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 生物由来材料の細胞を濃縮する方法であっ
て、生物由来材料から遊離させた細胞懸濁液を、とりわ
け、膵臓器からのランゲルハンス島やインスリン産生細
胞へ分化する幹細胞や前駆細胞を含んだ細胞懸濁液を、
短時間に、かつ、簡便に濃縮する方法を提供する。 【解決手段】 生物由来材料から遊離させた細胞、例え
ば、膵臓細胞、の懸濁液を中空糸内に通過させることに
よって、生物由来材料の細胞を濃縮することを特徴とす
る細胞濃縮方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膵臓などの生物由来材
料から遊離された細胞を、短時間に、かつ、簡便に濃縮
する方法に関する。特に、本発明は、酵素などによって
膵臓器などを消化した後、遊離させた組織又は細胞懸濁
液を中空糸内に通過させ、ランゲルハンス島などの特定
の細胞型群を含んだ細胞溶液を、迅速に、かつ、簡便に
濃縮する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は日本のみならず世界的に広がっ
ている深刻な疾病である。1997年に旧厚生省が行っ
た調査では、「糖尿病が強く疑われる人」が約690万
人存在し、この値に「糖尿病の可能性を否定できない
人」680万人を加えると、約1370万人がリスク群
と推定されている。WHOの推定する全世界の糖尿病人
口は2000年で1億5千万人あまりであり、2025
年では約3億人に達すると予測されている。
【0003】近年、糖尿病の根治的治療法として、膵島
移植が注目を浴びるようになってきている。膵島移植は
生理的な血糖コントロールを可能とし、手技も簡単で、
ハイリスク例にも応用できる優れた糖尿病治療法として
期待されている。膵島移植は、糖代謝の改善による糖尿
病性二次病変の進行阻止または改善を目的としている
が、強化インスリン療法やインスリン持続皮下注入療法
でも血糖コントロールの難しいインスリン依存型糖尿病
(IDDM)は、まさに膵島移植の良い適応対象である
と考えられている。
【0004】膵島移植は局所麻酔で可能なほどで、手術
侵襲が極めて小さいため糖尿病患者にとってより安全で
あり、血管吻合の必要がないため血管病変の進行により
膵(臓器)移植の適応外になった患者でも実施可能であ
る。また、門脈循環にインスリンが放出されるため生理
学的にも有利である。さらに、分離膵島の凍結保存によ
る、いわゆるbankingも可能であるなど、膵(臓
器)移植と比較して多くの利点を有している。
【0005】インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)
臨床の実際では、積極的にインスリン療法が用いられて
いる。これは、インスリンを投与することにより患者自
身の膵島β細胞を休息させ、それによりβ細胞の機能が
回復してくるのを待つという考え方からであり、近年、
積極的に導入され、好結果が報告されている。このこと
は、NIDDMにおいても、膵島移植によって治療可能
であることを示しており、NIDDM例のβ細胞機能が
低下してきている時期に膵島を移植すれば、再びβ細胞
機能が回復し、NIDDMの悪化を防止できる可能性も
考えられている。
【0006】実験的医療の段階から始まった膵島移植
は、当初、成績が芳しくなかったが、1999年3月よ
りカナダEdmontonにあるAlberta大学に
おいて、新しい画期的なEdmonton Proto
colが実施され、膵島移植施行7例全例が insu
lin independentとなったということが
報告され(Shapiro AM,Lakey JR
T,Ryan EA,Korbutt GS,Toth
E,Warnock GL,KnetemanNM,
Rajotte RV: N Eng J Med,3
43,230−238(2000)を参照。)、このp
rotocolによる多施設共同トライアルも準備され
ている。
【0007】このように、膵島移植の臨床研究までに発
展した理由としては、大動物膵よりの大量膵島分離法の
研究がなされ、1984年、Ricordiらは独自の
自動膵島分離装置を考案し、ブタ、ヒト膵よりの大量膵
島分離に成功したことが大きい。膵島移植に利用される
膵島の分離、調製法として、一般的に、以下のような大
量膵島分離に関する技術が知られている。すなわち、こ
のような技術は、特表平2−5042222号公報(米
国特許第5079160号明細書に対応)や、Rico
rdi C,Lacy PE,Finke EH,Ol
ack BJ,Scharp DW: Daibete
s,37,413−420(1988)に代表される文
献に記載されている。
【0008】具体的な膵島の一般的な単離操作は、以下
の工程で行われる。まず、ヒトまたはブタの膵臓の膵管
に、コラゲナーゼ含有媒体の注入または灌流によって膵
臓を低温で消化し、その後、コラゲナーゼ含有媒体を注
入した膵臓を専用の消化チャンバー内に入れる。第2
に、プロテアーゼの有効な作用を可能にすべく、チャン
バー中の媒体の温度を上げて、膵臓を含有する消化チャ
ンバー中にプロテアーゼ含有媒体と共に入れ、適切な撹
拌を行いながら;第3に、消化チャンバー内の膵臓から
のランゲルハンス島の流出をジチゾン染色により顕微鏡
などで直接検出した後;第4に、新たな低温媒体を消化
チャンバー内に導入して、消化チャンバーから流出して
きた細胞を回収器中に流出させ回収する。最後に、回収
フラスコからの細胞懸濁液にフィコールなどの比重液に
よる勾配を与え、遠心分離してランゲルハンス島細胞を
含有する精製画分を回収する。
【0009】上記の最後の工程をさらに詳細に述べる
と、細胞を回収した後に、デキストラン、フィコール
(Ficoll)、パーコール(Percoll)など
による勾配遠心分離が一般的に行われている。この方法
を行うため、回収フラスコからの細胞懸濁液にフィコー
ルなどによる勾配を与え、遠心分離してランゲルハンス
島細胞を含有する精製画分を回収する。
【0010】遠心分離後のランゲルハンス島が集積する
画分を取得する方法としては、通常、ピペッティングに
より採取する方法、またはCOBE2911のような装
置で所望の画分を分離取得する方法が挙げられる。大量
にランゲルハンス島を採取するためには、COBE29
11の装置を用いるのが一般的である。しかしながら、
上記の方法の第3〜4の工程において、膵臓から遊離さ
れた細胞群を回収する為に1リットルから3リットル程
度の大量の生理的媒体が使用される。その後、回収され
た細胞懸濁液は、続いて行われる密度勾配遠心分離によ
るランゲルハンス島の分離精製を行う為に、遠心操作に
よって適当な量に濃縮するというきわめて煩雑な操作が
必要であった。
【0011】膵島移植への期待は大きく膨らむ一方で、
臓器ドナー不足からくる移植用膵島細胞の絶対的不足が
指摘されている。そこで、幹細胞を大量に取得しインス
リン産生細胞に分化させるという再生医療的研究が注目
されている。Bonner−Weir S,Tanej
a M, Weir G.C.,Tatarkiewi
cz K,Song KH,Sharma A and
O‘Neil J.J.,: Proc Natl
Acad Sci USA,97,7999−8004
(2000)には、Ricordiらの方法によって、
ヒトの膵臓を消化し、密度勾配遠心分離を行った後に、
膵島が集まる異なる比重層の界面画分と膵管上皮細胞な
どが集積する界面画分を集めて培養し、インスリン産生
細胞の増加が確認されているが、膵臓から遊離された細
胞群を濃縮する方法については、一切言及されていな
い。すなわち、これまで生物由来材料から遊離させた細
胞懸濁液を、迅速に、かつ、簡便に濃縮する方法は全く
知られていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生物由来材
料の細胞を濃縮する方法であって、生物由来材料から遊
離させた細胞懸濁液を、迅速に、かつ、簡便に濃縮する
方法を提供することを目的とする。とりわけ、本発明
は、膵臓器からのランゲルハンス島やインスリン産生細
胞へ分化する幹細胞や前駆細胞を含んだ細胞懸濁液を、
短時間に、かつ、簡便に濃縮する方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、生
物由来材料から遊離させた細胞懸濁液を中空糸内に通過
させることによって、生物由来材料の細胞を濃縮するこ
とを特徴とする細胞濃縮方法である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
に記載されている、生物由来材料とは、円口類、棘魚
類、板皮類、軟骨魚類、硬骨魚類、両性類、爬虫類、鳥
類、哺乳類に属する動物由来の、個体、器官、臓器、組
織のことをいう。生物由来材料の例として、動物個体、
胎児、脳、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、副腎、脾臓、
胆臓、胎盤、食道、胃、腸、大腸、十二指腸、皮膚、
骨、軟骨、目、角膜、羊膜、筋肉、胆管、血管、神経な
どが挙げられる。とりわけ、近年の膵島移植や再生医療
の発展に鑑みて、膵臓、肝臓、胎盤、十二指腸、胆管が
好適に用いられ、近年の膵島移植の劇的な成績の向上を
考慮すると、膵臓がより好適に用いられる。
【0015】本明細書に記載の、幹細胞とは、種々の細
胞に分化する能力を有する細胞のことを指し、通常、組
織や臓器中に存在する成人幹細胞または前駆細胞なども
含まれる。例えば、インスリンを産生するβ細胞へ分化
する幹細胞(または前駆細胞)は、膵臓の場合、膵管に
存在するという報告や肝臓細胞にも存在するということ
が知られている。本明細書に記載の、密度勾配遠心分離
とは、回収フラスコからの細胞懸濁液に、フィコール、
パーコール、デキストランなどの異なる比重液によって
勾配を与え、遠心分離して比重の異なる細胞群を分離す
る工程のことをいう。密度勾配遠心分離によって分離さ
れた大量のランゲルハンス島を回収する為には、通常、
ピペッティングによる方法や、COBE2911のよう
な装置が用いられる。
【0016】本明細書に記載の、中空糸とは、適当な膜
厚を有する中空状の構造体のことをいう。中空糸の内
径、長さ、膜厚及び孔径などのサイズには限定は無い
が、10μm程度の幹細胞が中空糸内を通過することお
よび中空糸を束ねたモジュールを製作することを考慮す
ると、中空糸の内径は10μm以上1cm以下が好まし
い。さらに、ランゲルハンス島のような200μm前後
の大きさの細胞塊が通過することを考慮すると、200
μm以上1cm以下であることがより好ましい。
【0017】中空糸の長さは、細胞の濃縮及び回収効率
を考慮すると、0.5cm以上100cm以下であるこ
とが好ましく、中空糸を束ねたモジュール成形を考慮す
ると、1cm以上50cm以下がより好ましい。中空糸
の膜厚は、中空糸を束ねたモジュール成形及び機械的強
度を考慮すると1μm以上1cm以下であることが好ま
しく、より好ましくは5μm以上0.5cm以下であ
る。
【0018】中空糸の膜の孔径は、水を通過させること
ができ、かつ、細胞が膜の孔からもれないサイズであれ
ばよく、1nm以上10μm以下であることが好まし
く、迅速に濃縮することを考慮すると、10nm以上1
0μm以下であることがより好ましく、最も好ましくは
10nm以上1μm以下である。中空糸の素材として
は、セルロース、セルローストリアセテート、セルロー
スジアセテート、ポリスルホン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリメチルメタクリ
レート、ポリアミド、エチレンビニルアルコール共重合
体、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられ、いずれの素
材も用いることができる。生体適合性や高透水性の中空
糸の製造を勘案すると、ポリスルホン、ポリアクリロニ
トリル、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リフッ化ビニリデンが好ましい。
【0019】本発明の方法を、図1の、膵島移植のため
に膵臓からランゲルハンス島を分離し濃縮する工程図に
基づいて説明する。図1において、消化チャンバー1
は、流入口7と流出口8を有し、流出口8が中空糸モジ
ュール2の入口3と接続している。中空糸モジュール2
には、その内部に任意の本数の中空糸6が収容され、入
口3、中空糸内部を通過した液の出口4およびドレン回
収口5を有する。
【0020】まず、膵臓の膵管にコラゲナーゼ含有媒体
を注入または灌流させて、膵臓を低温で消化し、その
後、コラゲナーゼ含有媒体を注入した膵臓を専用の消化
チャンバー1内に入れる。第2に、プロテアーゼの有効
な作用を可能にすべく、チャンバー中の媒体の温度を上
げて、膵臓を含有する消化チャンバー中に生理的媒体を
流入口7より流入させ、適切な撹拌を行いながら;第3
に消化チャンバー1内から細胞懸濁液を中空糸モジュー
ル2を経由して、中空糸モジュールの出口4から流出さ
せ、流出してきた液を採取してジチゾン染色により顕微
鏡などで直接検出した後;最後に、新たな低温媒体を流
入口7から消化チャンバー1内に導入して、消化チャン
バーから流出してきた細胞懸濁液を中空糸モジュール2
の入口3から中空糸モジュール内に組み込まれた中空糸
6内に導入し、中空糸の壁を通過して外壁に流出する、
細胞を含まない溶液を、中空糸モジュールのドレン回収
口5からドレン回収容器に回収する。一方、中空糸内部
を通過して濃縮された細胞懸濁液は、中空糸モジュール
の出口4から細胞回収容器に回収する。
【0021】以上述べたように、本発明によると、膵臓
などの生物由来材料から遊離された細胞を、短時間に、
かつ、簡便に濃縮することができるので、ランゲルハン
ス島の分離精製のための密度勾配遠心分離作業に至るま
での細胞濃縮工程が簡便になり、目的のランゲルハンス
島の分離精製工程の時間を大幅に短縮し、かつ、作業を
容易にすることができる。したがって、膵膵島移植の臨
床現場において医療従事者の労働時間および患者への移
植時間の短縮に大いに貢献する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例をあげて本発明を具
体的に説明するが、本発明は、これに限定されるもので
はない。
【実施例1】ブタ膵臓の消化及び遊離細胞の濃縮 ブタから摘出された膵臓の消化は、Ricordiらの
方法を改良しておこなった。具体的には、屠殺場にてブ
タ膵臓摘出後、直ちに氷冷した。HBSS(Hank緩
衝液)にコラゲナーゼ(新田ゼラチン社製、type
S−1)を1mg/mlの濃度になるように溶解した液
100mlを、氷冷した膵臓の膵管に挿入したカニュー
レによりゆっくりと注入した。その後、図1に示す、消
化チャンバー1の流入口7及び流出口8にシリコン製チ
ューブを接続した消化チャンバー1に、上記の膵臓とビ
ー球(直径2cm)7個を入れた。さらにコラゲナーゼ
溶液(100)mlと37℃のEuro Collin
s溶液を加え、スクリーン(ステンレス製メッシュ、孔
径:0.85mm)を取り付け、チャンバーの蓋を閉め
て、震盪機にセットした。
【0023】その後、1リットルのHBSS溶液を満た
した生理的媒体供給容器からポンプを介して37℃に加
熱した加熱回路(加熱ラジエーター)をゆっくりと通過
させ、流入口7から前記の溶液を消化チャンバー1内に
流入させながら、チャンバーを撹拌した。消化チャンバ
ーの流出口8から出てくる細胞群を含む溶液は、内径2
mm、長さ10cm、膜厚0.5mmのポリスルホン製
中空糸6を20本束ねて収容したモジュール2を通過さ
せ、出口4から氷で冷やされた容器に回収した。その
際、中空糸膜を通って膜の外側に浸み出たドレン溶液
を、ドレン回収口5からドレン回収容器に回収した。
【0024】中空糸内部を通過した細胞懸濁液を、中空
糸モジュールの出口4から流出させながら、経時的にそ
の細胞懸濁液の少量を採取し、Dithizone溶液
によって染色し、分離ランゲルハンス島細胞の状態を顕
微鏡で観察した。Dithizone染色によって、ラ
ンゲルハンス島が確認された後、生理的媒体としてEu
ro Collins溶液を生理的媒体供給容器に満た
した。次いで、そのEuro Collins溶液が加
熱系回路(加熱ラジエーター)から氷で冷却された冷却
系回路(冷却ラジエーター)に流れるように、バルブを
切り替えた。
【0025】その後、1リットルのEuro Coll
ins溶液を満たした生理的媒体供給容器からポンプを
介して氷で冷却された冷却回路(冷却ラジエーター)を
ゆっくりと通過させ、前記溶液を流入口7から消化チャ
ンバー1内に流入させながら、チャンバーを撹拌した。
消化チャンバーの流出口8から出てくる細胞群を含む溶
液を、中空糸モジュール2の入口3から導入し、モジュ
ール内の中空糸の中空部を通過させた。そして、モジュ
ールの出口4から流出してくる細胞懸濁液を、氷で冷や
されたFetal Bovine Serum(米国,
Sigma社製)を添加した容器に回収した。その際、
ドレン溶液は、ドレン回収口5からドレン回収容器に回
収した。消化の全工程が終了した時点で、ドレン溶液1
リットルを回収した。すなわち、膵臓から消化遊離され
た細胞懸濁液は、2倍に濃縮されたことが確認された。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、膵臓などの生物由来材
料から遊離された細胞を、短時間に、かつ、簡便に濃縮
することができるので、ランゲルハンス島の分離精製の
ための密度勾配遠心分離作業に至るまでの細胞濃縮工程
が簡便になり、膵島移植のためのランゲルハンス島の分
離精製工程の時間が大幅に短縮され、かつ、その作業が
容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膵臓からランゲルハンス島を遊離し、濃縮する
ための工程図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物由来材料から遊離させた細胞懸濁液
    を中空糸内に通過させることによって、生物由来材料の
    細胞を濃縮することを特徴とする細胞濃縮方法。
  2. 【請求項2】 生物由来材料が膵臓であることを特徴と
    する請求項1記載の細胞濃縮方法。
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