JP2003319757A - 微粉末海苔を使用した健康食品 - Google Patents
微粉末海苔を使用した健康食品Info
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Abstract
めに、海苔が潜在的に持つ、自然免疫活性や抗酸化作用
(活性ラジカル捕捉能)の増強という有用な効果を十分
発揮することのできる健康食品を提供する。 【解決手段】海苔を50μm以下、延いては20μm以下の
大きさに粉砕することにより、海苔の細胞壁を破壊す
る。これにより、海苔の細胞壁に含まれる食物繊維の表
面積を増やし、且つ細胞質や核質に含まれる蛋白質、ミ
ネラル、ビタミン等の各種栄養分を体内でより迅速且つ
容易に吸収されるようにする。このような海苔粉末を健
康食品に含有させたことを特徴とする。
Description
酸化作用の強化に効果のある健康食品に関する。
下しており、風邪やウイルス性疾患に感染しやすい。免
疫とは、外から体内に侵入するウイルスなどの異物を感
知して攻撃する体内防御機能である。この低下した免疫
活性を向上させるには海藻を食することが良いことが知
られている。
できるように細胞質を厚い細胞壁で覆われている。細胞
壁の主体は硫酸ガラクトース系多糖類であるポルフィラ
ンと称される水溶性食物繊維であり、海苔全体の30%を
構成している。このポルフィランは、自然免疫活性を向
上させることが知られている。
ドの一種であるフコキサンチンによる抗酸化作用を有し
ていることが報告されている。抗酸化作用とは、活性酸
素を初めとするフリーラジカルを除去する作用である。
活性酸素は紫外線などの有害光線や喫煙などにより発生
し、老化や様々な病気に大きく関わっている。その除去
にはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどが有
効であるとして、各種健康食品にはこれらの物質が添加
されている。しかし、最もポピュラーな海藻の一つであ
り、ビタミンやミネラルなどの高い栄養価をもつ海苔に
関しては、この抗酸化作用に対してほとんど研究がなさ
れていない。
日本人の健康状態を向上するために成されたものであ
り、その目的とするところは、海苔が潜在的に持つ、自
然免疫活性や抗酸化作用(活性ラジカル捕捉能)の増強
という有用な効果を十分発揮することのできる健康食品
を提供することにある。
に成された本発明に関る健康食品は、50μm以下の大き
さに粉砕した海苔粉末を含有することを特徴とする。
30μm程度であるため、50μm以下に粉砕することによ
り、多くの海苔細胞の細胞壁が破壊される。また、20μ
m以下に粉砕することによりほぼ全ての細胞壁が破壊さ
れる。これにより、海苔の食物繊維が表面積を増やすの
で、海苔の細胞質や核質に含まれる蛋白質、ミネラル、
ビタミン等の各種栄養分が、体内でより迅速、且つ容易
に吸収されるようになる。
子径と自然免疫活性の関係を明確にするための試験を行
った。試験の詳細を試験1に示す。
を一群として三群用意し、ケージにて飼育した。I群に
は基本食を、II群には粗粉末海苔10%添加食を、III群
には微粉末海苔10%添加食をそれぞれ2週間与えた。粗
粉末海苔は平均粒子径を310μm、微粉末海苔は平均粒子
径を16μmとした。
直後に腹腔内にDMEM(+)培地を5ml注入し、腸内物質を混
入した培地を回収した。この培地から、自然免疫活性の
働きをするマクロファージを回収し、その貪食性と走化
性を群ごとに比較検討した。貪食性の評価はラテックス
ビーズ法で行い、マクロファージ総数のうち、ラテック
スビーズを5個以上食しているマクロファージ数の割合
を比較した。走化性の評価はケモタキシスチャンバー法
で行い、直径5μmの孔を通過したマクロファージ数を比
較した。
ウスから採取したマクロファージの貧食率と比較して、
II群(粗粉末海苔)は約1.5倍、III群(微粉末海苔)は
約2倍であった(図1)。走化性は、I群のマクロファー
ジ数と比較して、II群の通過数は約2倍、III群の通過数
は約5.5倍であった(図2)。これにより、粒子径が小
さくなるほど、ポリフィランによる自然免疫活性を向上
させる効果が増大することが分かった。
タミンE、リン脂質などの効果により、抗酸化作用(活
性ラジカル捕捉能)があることを確認するための試験を
行った。この試験の詳細を試験2に示す。
め、昆布、アオノリをそれぞれピンミル粉砕装置により
平均粒子径約300μmに粉砕した。得られた各粉末を1.5g
量り取り、100ml用共栓付き三角フラスコに入れ、100%
エタノールを50ml加えた後、マグネティックスターラー
を用いて、室温で1時間攪拌した。その後、濾紙を用い
て濾過した。得られた濾液を活性測定用試料とし、遮光
して-20℃で保存した。
わちプラスチックセル(10mm角セル)中に、エタノール
に溶解した120μM-DPPHを1.8ml入れ、各サンプルを200
μl添加し、分光光度計内にセットし、515nmにおける吸
光度の減少を観察した。また、エタノール1.8ml及びサ
ンプル200mlを混合した溶液をブランクとした。1分間あ
たりに捕捉されるDPPH濃度を比活性とした。
の高い順に、焼海苔、昆布、わかめ、ひじき、アオノ
リ、ふのりであった。この結果から、焼海苔は、他の海
藻に比べて、高いラジカル捕捉能を有していることが明
らかになった。
ジカル捕捉能への影響を明らかにするための試験を行っ
た。その結果、粒子径が小さくなるほど、抗酸化作用が
向上することを発見した。この試験の詳細を試験3に示
す。
末を1.5g量り取り、100ml用共栓付き三角フラスコに入
れ、100%エタノールを50ml加えた後、マグネティック
スターラーを用いて、室温で1時間攪拌した。その後、
濾紙を用いて濾過した。得られた濾液を活性測定用試料
とし、遮光して-20℃で保存した。ラジカル捕捉能はDPP
H法で測定した。
も、粒子径の減少にともなって比活性(1分間あたりに
捕捉されるDPPH濃度)が増大した(図5)。この結果か
ら、海苔の粉砕処理はラジカル捕捉能を増大させる有効
な手段であると判断できる。また、いずれの粉末におい
ても、乾燥海苔よりも焼海苔の方が高いラジカル捕捉能
を示した。これは焼成により細胞壁が破壊され易くなっ
たため、細胞内の抗酸化作用成分が流出し易くなったと
考えられる。
成)したもので、粉砕前に焼成した。焼成する利点は、
抗酸化作用を高める以外にもある。第一に、焼成せずに
粉砕した場合、超微粉末海苔は暗色を呈するが、粉砕前
に焼成することにより超微粉末海苔は緑色となり、健康
食品に含有させた場合に色彩効果を得ることができる。
第二に、細胞壁が破壊されやすいため、粉砕処理の生産
性が高い。
50μm以下に粉砕した微粉末海苔を錠剤状あるいは顆粒
状にし、食事の合間などに手軽に摂取できるような健康
食品にした。また、水などに溶かして液状にし、錠剤な
どを飲み込むことが困難な病弱者や子供でも容易に摂取
できるような健康食品にした。
ポリデキストロース10%(デンプン系食物繊維)及びエ
ステル5%(乳化剤)を混合した後、打錠して、一粒0.2
5gの錠剤にした。健常者50名を無作為に抽出し、1ヶ月
間の服用によるアンケート調査を行った。50名のアンケ
ート対象者の年齢分布を図6に示す。最も低年齢は18
歳、高年齢は80歳であった。また、男女比率は女性88
%、男性12%であった。
るよう依頼したが、実際は人によりばらつきが生じた。
また、1日の服用回数はアンケート対象者に任せたとこ
ろ、1日1回服用した人が60%で、それ以外の人は2〜3回
に分けて服用していた。
果があったと回答した。特に60歳以上の高齢者6名は全
員が排便に効果があった。また、30歳以下の若年層11名
では、排便効果が無かった人が4名とその割合が最も高
かったが、これらの人は元来健康体で、便秘などの症状
が無かったためと考えられた。
係についてまとめたところ、図7に示すように、1日6粒
以上服用した人のうち、約9割の人に効果が表れている
ことが分かった。さらに、効果が認められた人の1日の
服用回数は、1日1回の人が49%で、それ以外の人は2〜3
回に分けて服用していた(図8)。これにより、1日の
服用回数が効果に影響を及ぼすことが無いことが分かっ
た。
がつるつるしてきた、中性脂肪値が下がった、血圧が低
下した、偏頭痛が解消した、疲労感が減少した、腸ポリ
ープが無くなったなどの効果があった。これらは、抗酸
化作用や免疫力の向上の現れと言える。
する50μm以下にすることにより、次のような効果が得
られた。第一に、体内でのポルフィランの抽出効率が向
上し、自然免疫活性を向上させる効果が増強できた。第
二に、抗酸化作用の効果も増強でき、これは粉砕前に海
苔を焼成することにより一層増強できた。そしていずれ
の効果も、海苔粉末の粒子径を細胞膜のほぼ全てを破壊
する20μm以下にすることにより、さらに向上すること
ができた。このような微粉末海苔を手軽に摂取できる形
態に加工することにより、免疫力の向上及び老化速度の
抑制に有効な健康食品を提供することができた。
が十分であれば、服用回数に関わらずその効果が得られ
る。つまり、ビタミン剤のような、1日に間隔をあけて
数回摂取しなければならないという制約が無いのは、大
きな利点である。さらに、海苔という天然の食品である
ので、過剰摂取による副作用も無い。
ラフ。
フ。
表。
表。
の関係を示すグラフ。
の有無。
フ。
Claims (4)
- 【請求項1】 50μm以下の大きさに粉砕した海苔粉末
を含有する健康食品。 - 【請求項2】 20μm以下の大きさに粉砕した海苔粉末
を含有する健康食品。 - 【請求項3】 海苔が粉砕前に焼成されたものである請
求項1又は2に記載の健康食品。 - 【請求項4】 錠剤状または顆粒状または液状である請
求項1〜3のいずれかに記載の健康食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003034159A JP2003319757A (ja) | 2002-02-28 | 2003-02-12 | 微粉末海苔を使用した健康食品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002-52604 | 2002-02-28 | ||
JP2002052604 | 2002-02-28 | ||
JP2003034159A JP2003319757A (ja) | 2002-02-28 | 2003-02-12 | 微粉末海苔を使用した健康食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003319757A true JP2003319757A (ja) | 2003-11-11 |
Family
ID=29552082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003034159A Pending JP2003319757A (ja) | 2002-02-28 | 2003-02-12 | 微粉末海苔を使用した健康食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003319757A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006225279A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Momoya Co Ltd | 体脂肪率低減剤およびそれを含む食品 |
US7525188B2 (en) | 2005-06-07 | 2009-04-28 | Sharp Kabushiki Kaisha | Multilayer circuit board and production method for same |
JP2009531413A (ja) * | 2006-03-24 | 2009-09-03 | オーシャン・ニュートリション・カナダ・リミテッド | ポルフィラを含む組成物およびその製造および使用方法 |
JP2012065607A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-04-05 | Hirotaro Matsui | サプリメント |
CN111778130A (zh) * | 2020-07-15 | 2020-10-16 | 河海大学 | 一种纯天然紫菜酒的制作方法 |
-
2003
- 2003-02-12 JP JP2003034159A patent/JP2003319757A/ja active Pending
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JP2009531413A (ja) * | 2006-03-24 | 2009-09-03 | オーシャン・ニュートリション・カナダ・リミテッド | ポルフィラを含む組成物およびその製造および使用方法 |
JP2012065607A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-04-05 | Hirotaro Matsui | サプリメント |
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