JP2003318029A - 積層電子部品 - Google Patents

積層電子部品

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JP2003318029A
JP2003318029A JP2003153899A JP2003153899A JP2003318029A JP 2003318029 A JP2003318029 A JP 2003318029A JP 2003153899 A JP2003153899 A JP 2003153899A JP 2003153899 A JP2003153899 A JP 2003153899A JP 2003318029 A JP2003318029 A JP 2003318029A
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JP
Japan
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electronic component
dielectric
layer
present
conductor
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JP2003153899A
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English (en)
Inventor
Minoru Takatani
稔 高谷
Toshiichi Endo
敏一 遠藤
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも誘電率が十分に高いか、十分に低
いハイブリッド樹脂基板と、透磁率が十分に高いハイブ
リッド樹脂基板と、Qの十分に高いハイブリッド樹脂基
板層を複数層用いることで、小型で高性能の、ひいては
総合的な電気的特性に優れた積層電子部品を提供する。 【解決手段】 ハイブリッド材により形成されている少
なくとも2種以上の構成層と、前記ハイブリッド材の少
なくとも1層に形成されている導電体層とを有し、前記
導電体層によりインダクタンス、コンデンサ、バルント
ランス、積層フィルタ、およびカプラから選択されるい
ずれかの素子が形成されている積層電子部品とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリプレグおよび
基板を用いた電子部品や積層回路に関し、特に高周波数
領域(100MHz以上)での使用に好適であり、磁気特
性を利用した用途や磁気シールドを目的とする使用に適
したプリプレグおよび基板を用いた電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化・高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより
優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性、成形性が要求さ
れつつある。
【0003】高周波用電子部品もしくは高周波用多層基
板としては、焼結フェライトや焼結セラミックを基板状
に多層化、成形したものが一般に知られている。これら
の材料を多層基板にすることは、小型化が図れるという
メリットがあることから従来より用いられてきた。
【0004】しかしながら、これら焼結フェライトや焼
結セラミックを用いた場合、焼成工程や厚膜印刷工程数
が多く、また、焼成時のクラックや反り等、焼結材料特
有の問題が多いことと、プリント基板との熱膨張係数の
違い等によるクラックの発生等といった問題が多いこと
から、樹脂系材料への要求が年々高まっている。
【0005】しかしながら、樹脂系の材料ではそれ自体
で十分な誘電率を得ることが極めて困難であり、透磁率
の向上を図ることも困難である。このため、単に樹脂材
料を利用した電子部品では、十分な特性を得ることがで
きず、形状的にも大きなものとなり、小型、薄型化を図
ることが困難である。
【0006】また、樹脂材料にセラミック粉末をコンポ
ジットする手法も、例えば特開平8−69712号公
報、同11−192620号公報に開示されているが、
いずれも十分な高周波特性や磁気特性を得られてはいな
い。
【0007】また、特公平6−14600号公報には、
シート法による複数材料を多層化する例が示されている
が、工程数が多いなどの問題を有し、しかも個々で検討
されている周波数は高々数MHz程度であり、100MHz
以上の高周波領域における性能については何ら検討され
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
くとも誘電率が十分に高いか、十分に低いハイブリッド
樹脂基板と、透磁率が十分に高いハイブリッド樹脂基板
と、Qの十分に高いハイブリッド樹脂基板層を複数層用
いることで、小型で高性能の、ひいては総合的な電気的
特性に優れた積層電子部品を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の本発
明によって達成される。 (1)ハイブリッド材により形成されている少なくとも
2種以上の構成層を有する積層電子部品であって、前記
ハイブリッド材の少なくとも1層には導電体層が形成さ
れ、この導電体層によりインダクタンス、コンデンサ、
バルントランス、積層フィルタ、およびカプラから選択
されるいずれかの素子が形成されている積層電子部品。 (2)100MHz以上の周波数帯域で使用される上記
(1)の積層電子部品。 (3)前記構成層のうち少なくとも強化繊維を包含する
層を1層有する上記(1)または(2)の積層電子部
品。 (4)前記構成層に誘電体粉末が分散されていて、この
誘電体粉末の比誘電率が5〜10000、誘電正接が
0.00002〜0.01であり、この誘電体粉末の含
有量が10〜65体積%であり、全体の比誘電率が5〜
20、誘電正接が0.0025〜0.0075である第
1の複合誘電体層を少なくとも1層有する上記(1)〜
(3)のいずれかの積層電子部品。 (5)前記構成層に誘電体粉末が分散されていて、前記
誘電体粉末の比誘電率が20〜20000、誘電正接が
0.01〜0.0001、含有量が10〜65体積%で
あり、全体の比誘電率が10〜40、誘電正接が0.0
075〜0.025である第2の複合誘電体層を少なく
とも1層有する上記(1)〜(4)のいずれかの積層電
子部品。 (6)前記構成層に磁性粉が分散されていて、前記磁性
粉の含有量が10〜65体積%であり、全体の透磁率が
3〜20である複合磁性体層を少なくとも1層有する上
記(1)〜(5)のいずれかの積層電子部品。 (7)少なくともいずれかの層に1種または2種以上の
難燃剤を含有する上記(1)〜(6)のいずれかの積層
電子部品。
【0010】
【作用】本発明は少なくとも樹脂と磁性粉との複合材
料、および樹脂と誘電体粉末との複合材料のいずれかを
用いて多層基板を構成することにより、比誘電率が小さ
く、高周波特性に優れた磁性基板と、高周波特性に優れ
た誘電体基板を可能としている。このことが、結果とし
て総合的に高周波特性に優れた積層電子部品を可能とし
ている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0012】本発明の積層電子部品は、ハイブリッド材
により形成されている少なくとも2種以上の構成層と、
前記ハイブリッド材の少なくとも1層に形成されている
導電体層とを有し、前記導電体層によりインダクタン
ス、コンデンサ、バルントランス、積層フィルタ、およ
びカプラから選択されるいずれかの素子が形成されてい
るものである。
【0013】このような構成とすることによって、誘電
率の調整が容易となり、低誘電率化も可能で、高周波数
領域(100MHz以上、特に100MHz以上10GHz以下
の領域)での使用に好適である。また、複合磁性体層は
優れた磁気特性を利用した用途や磁気シールドを目的と
した使用に適している。一方、複合誘電体層は高周波数
帯域で、比較的高いQやεを得ることも可能であり、こ
うした特性が要求される用途(例えばストリップライン
や、インピーダンスの整合回路、遅延回路、アンテナ等
の電子部品)に適した複合誘電体基板となり、しかも高
強度である。
【0014】また、このような複合磁性体層、あるいは
複合誘電体層を用いて基板、積層型電子部品を形成する
場合、接着剤等を用いることなく、銅箔との接着やパタ
ーニングが実現でき、かつ多層化を実現することができ
る。こうしたパターニングや多層化処理は、通常の基板
製造工程と同じ工程でできるので、コストダウンおよび
作業性の改善を図ることができる。また、このようにし
て得られる基板による電子部品は、高強度で、高周波特
性の向上したものである。
【0015】さらに、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明の積層電子部品に用いられる樹脂は
特に限定されるものではなく、成形性、加工性、積層時
の接着性、電気的特性に優れた樹脂材料の中から適宜選
択して用いることができる。具体的には、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂等が好ましい。
【0017】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(オ
キサイド)樹脂、ビスマレイミドトリアジン(シアネー
トエステル)樹脂、フマレート樹脂、ポリブタジエン樹
脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、芳香族ポリ
エステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリエチレンサルファイド樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂、グラフト樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、
特にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、低誘電率エポキシ
樹脂、ポリブタジエン樹脂、BTレジン等が、ベースレ
ジンとして好ましい。
【0018】これらの樹脂は、単独で用いてもよいし、
2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して
用いる場合の混合比は任意である。
【0019】本発明の積層電子部品は、上記樹脂から形
成され、比誘電率が2.4〜4.5、誘電正接が0.0
02〜0.03である有機誘電体層を少なくとも1層有
することが好ましい。このような、有機誘電体層は、分
布容量を少なくすることができるため、特にコイル等の
インダクタ素子の形成に適している。
【0020】本発明の積層電子部品は、上記樹脂中に誘
電体粉末が分散されていて、前記誘電体粉末の比誘電率
が5〜10000、誘電正接が0.01〜0.0000
2であり、含有量が10〜65 体積%であり、全体の
比誘電率が5〜20、誘電正接が0.0025〜0.0
075である第1の複合誘電体層を少なくとも1層有す
ることが好ましい。このような構成とすることにより、
適度な誘電率と、高いQとを得ることができ、伝達ロス
が少なくなり、特にバルントランス、アンテナ、パワー
アンプ等の電子回路の形成に適している。
【0021】本発明の積層電子部品は、上記樹脂中に誘
電体粉末が分散されていて、前記誘電体粉末の比誘電率
が20〜20000、誘電正接が0.05〜0.000
1、含有量が10〜65 体積%であり、全体の比誘電
率が10〜40、誘電正接が0.0075〜0.025
である第2の複合誘電体層を少なくとも1層有すること
が好ましい。このような構成とすることにより、適度な
Q値と高い誘電率を得ることができ、特にコンデンサや
パッチアンテナ、あるいはVCO(電圧制御発振器)、
パワーアンプ等の電子回路の形成に適している。
【0022】本発明の積層電子部品は、上記樹脂中に磁
性粉が分散されていて、この磁性粉の含有量が10〜6
5体積%であり、全体の透磁率が3〜20である複合磁
性体層を少なくとも1層有することが好ましい。このよ
うな構成とすることにより、適度な透磁率を確保しつつ
低誘電率となり、高周波数領域(100MHz以上、特に
100MHz以上10GHz以下の領域)での使用が可能とな
り、磁性粉の含有量を大きくできることから磁気特性を
利用した電子部品や電子部品の磁気シールドに適したも
のとなる。
【0023】これらの構成層は、少なくとも誘電率、
Q、透磁率のいずれかが異なる、特に上記いずれかの層
が2種以上含まれていればよく、目的とする電子部品の
構成、機能等により適宜組み合わせて用いればよい。
【0024】本発明に用いるセラミクス粉末は、高周波
数帯域において、分散媒となる樹脂よりも大きい比誘電
率とQを持つセラミクス粉末であればよく、2種類以上
用いてもよい。
【0025】特に本発明に用いるセラミクス粉末は、比
誘電率が10〜20000、誘電正接が0.05以下の
ものを使用することが好ましい。
【0026】比較的高い誘電率を得るためには、特に以
下の材料を用いることが好ましい。チタン−バリウム−
ネオジウム系セラミックス、チタン−バリウム−スズ系
セラミックス、鉛−カルシウム系セラミックス、二酸化
チタン系セラミックス、チタン酸バリウム系セラミック
ス、チタン酸鉛系セラミックス、チタン酸ストロンチウ
ム系セラミックス、チタン酸カルシウム系セラミック
ス、チタン酸ビスマス系セラミックス、チタン酸マグネ
シウム系セラミックス、CaWO4 系セラミックス、B
a(Mg,Nb)O3 系セラミックス、Ba(Mg,T
a)O3 系セラミックス、Ba(Co,Mg,Nb)O
3 系セラミックス、Ba(Co,Mg,Ta)O3 系セ
ラミックス。なお、二酸化チタン系セラミックスとは、
二酸化チタンのみを含有するもののほか、他の少量の添
加物を含有するものも含み、二酸化チタンの結晶構造が
保持されているものをいう。また、他のセラミックスも
同様である。特に、二酸化チタン系セラミックスは、ル
チル構造を有するものが好ましい。
【0027】誘電率をあまり高くせずに、高いQを得る
ためには以下の材料を用いることが好ましい。
【0028】シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタン酸
カリウムウイスカ、チタン酸カルシウムウイスカ、チタ
ン酸バリウムウイスカ、酸化亜鉛ウイスカ、ガラスチョ
ップ、ガラスビーズ、カーボン繊維、酸化マグネシウム
(タルク)。
【0029】これらは単独で用いてもよいし2種以上を
混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場
合、その混合比は任意である。
【0030】セラミクス粉末の粒径は、樹脂との混練性
等を考えると、平均粒径0.1〜100μm 、特に0.
2〜100μm 程度が好ましい。粒径が小さくなると、
粉末の表面積が増大し、分散、混合時の粘度、チクソ性
が上昇し、高充填率化が困難となり、樹脂との混練がし
難くなる。また、粒径が大きくなると、均一な分散・混
合を行うことが困難となり、沈降が激しくなって不均一
となり、粉末の含有量が多い組成の成形の際に、緻密な
成型体を得られない。
【0031】一般に、上記セラミックの含有量は、樹脂
とセラミクス粉末との合計量を100体積%としたと
き、セラミクス粉末10体積%以上65体積%未満であ
り、好ましくは20体積%以上60体積%以下の範囲で
ある。
【0032】上記第1の複合誘電体層に含有されるセラ
ミック粉末は高いQとある程度の比誘電率を持つことを
必要とする。特に2GHzでの比誘電率が5〜1000
0、誘電正接が0.01〜0.00002であることが
好ましく、さらにQが250〜50000であることが
好ましい。このような構成により高いQと比誘電率の複
合誘電体を得ることが可能である。
【0033】第1の複合誘電体層に用いるセラミック粉
末は、第1の複合誘電体層全体の比誘電率が5〜20、
誘電正接が0.0025〜0.0075となるように含
有されていればよい。
【0034】セラミクス粉末はサファイヤなどの単結晶
粉末や多結晶のアルミナ粉末でもよく、これらも含め
て、セラミクス粉末の種類は例えば以下の組成を主成分
とする誘電体の粉末であることが好ましい。併せて2GH
zにおける比誘電率εおよびQ値を示す。
【0035】Mg2SiO4[ε=7、Q=2000
0]、Al23[ε=9.8、Q=40000]、Mg
TiO3[ε=17、Q=22000]、ZnTiO
3[ε=26、Q=800]、Zn2TiO4[ε=1
5、Q=700]、TiO2[ε=104、Q=150
00]、CaTiO3[ε=170、Q=1800]、
SrTiO3[ε=255、Q=700]、SrZrO3
[ε=30、Q=1200]、BaTi25[ε=4
2、Q=5700]、BaTi49[ε=38、Q=9
000]、Ba2Ti920[ε=39、Q=900
0]、Ba2(Ti,Sn)920[ε=37、Q=50
00]、ZrTiO4[ε=39、Q=7000]、
(Zr,Sn)TiO4[ε=38、Q=7000]、
BaNd2Ti514[ε=83、Q=2100]、Ba
Sm2TiO14[ε=74、Q=2400]、Bi2 3
−BaO−Nd23−TiO2系[ε=88、Q=20
00]、PbO−BaO−Nd23−TiO2系[ε=
90、Q=5200]、(Bi23、PbO)−BaO
−Nd23−TiO2系[ε=105、Q=250
0]、La2Ti27[ε=44、Q=4000]、N
2Ti27[ε=37、Q=1100]、(Li,S
m)TiO3[ε=81、Q=2050]、Ba(Mg
1/3Ta2/3)O3[ε=25、Q=35000]、Ba
(Zn1/3Ta2/3)O3[ε=30、Q=1400
0]、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3[ε=41、Q=9
200]、Sr(Zn1/3Nb2/3)O3[ε=40、Q
=4000]等。
【0036】より好ましくは、以下の組成を主成分とす
るものである。TiO2、CaTiO3、SrTiO3
BaO−Nd23−TiO2系、Bi23−BaO−N
23−TiO2系、BaTi49、Ba2Ti920
Ba2(Ti,Sn)920系、MgO−TiO2系、Z
nO−TiO2系、MgO−SiO2系、Al23 等。
【0037】本発明の第1の複合誘電体層は、上記樹脂
と上記セラミクスとを主成分とするものであるが、樹脂
とセラミクス粉末との合計量を100体積%としたと
き、セラミクス粉末の含有量は10体積%以上65体積
%未満であり、好ましくは20体積%以上60体積%以
下の範囲である。
【0038】セラミクス粉末が65体積%以上であると
緻密な組成物が得られなくなる。また、セラミクス粉末
を添加しない場合に比べて、Qが大きく低下することも
ある。一方、セラミクス粉末が10体積%未満である
と、セラミクス粉末を含有する効果があまりみられな
い。
【0039】本発明の第1の複合誘電体層は、各成分を
上記の範囲内で適宜設定することにより、樹脂単体から
得られる誘電率よりも大きくすることができ、必要に応
じた比誘電率と高いQを得ることが可能となる。
【0040】第2の複合誘電体層に含有されるセラミッ
ク粉末は特に高い比誘電率を持つことを必要とする。
【0041】好ましくは比誘電率が20〜20000、
誘電正接が0.05〜0.0001であることが好まし
い。このようなセラミクス粉末を樹脂中に分散させるこ
とで、より高い比誘電率の複合誘電体を得ることが可能
である。
【0042】第2の複合誘電体層に用いられるセラミク
ス粉末は、高周波数帯域、特に2GHzにおいて、第2の
複合誘電体層全体の比誘電率が10〜40、誘電正接が
0.0075〜0.025とできる粉末であればよく、
2種類以上用いてもよいが、以下の組成を主成分とする
誘電体の粉末から選択されるものが好ましい。併せて2
GHzにおける比誘電率εを示す。
【0043】BaTiO3[ε=1500]、(Ba,
Pb)TiO3系[ε=6000]、Ba(Ti,Z
r)O3系[ε=9000](Ba,Sr)TiO3
[ε=7000]。
【0044】より好ましくは、以下の組成を主成分とす
る誘電体の粉末から選択される。BaTiO3、Ba
(Ti,Zr)O3系。
【0045】セラミクス粉末は単結晶や多結晶の粉末で
もよい。
【0046】セラミクス粉末の粒径は、樹脂との混練性
等を考えると、平均粒径0.2〜100μm 程度が好ま
しく、粒径が小さくなると、樹脂との混練がしにくくな
る。また、粒径が大きくなると、不均一となり、均一な
分散を行うことができず、粉末の含有量が多い組成の成
形の際に、緻密な成形体を得られない。
【0047】本発明の第2の複合誘電体層は、上記樹脂
と上記のセラミクスとを主成分とするものであるが、樹
脂とセラミクス粉末との合計量を100体積%としたと
き、セラミクス粉末の含有量は10体積%以上65体積
%未満であり、好ましくは20体積%以上60体積%以
下の範囲である。
【0048】フェライトとしては、Mn−Mg−Zn
系、Ni−Zn系、Mn−Zn系などであり、Mn−M
g−Zn系、Ni−Zn系などが好ましい。
【0049】強磁性金属としては、カーボニル鉄、鉄−
シリコン系合金、鉄−アルミ−珪素系合金(商標名:セ
ンダスト)、鉄−ニッケル系合金(商標名:パーマロ
イ)、アモルファス系(鉄系、コバルト系)などが好ま
しい。
【0050】これらを粉末にするための手段は、粉砕、
造粒など公知の方法に従えばよい。
【0051】磁性粉の粒径は0.01〜100μm 、特
に0.01〜50μm であることが好ましく、平均粒径
は1〜50μm であることが好ましい。このような粒径
とすることによって、磁性粉の分散性が良好となり、本
発明の効果が向上する。これに対し、磁性粉の粒径がこ
れより小さいと、比表面積が大きくなり、高充填率化が
困難になってくる。一方、これより大きくなるとペース
ト化した際に沈降し易くなり、均一に分散しにくくなっ
てくる。また、肉薄の基板、プリプレグを形成しようと
した場合に、表面の平滑性を得ることが困難になってく
る。粒径をあまり小さくすることは実際上困難であり、
0.01μm 程度が限度である。
【0052】磁性粉の粒度は均一であることが好まし
く、必要に応じ、ふるい分けなどにより粒度をそろえて
もよい。磁性粉の形状は、球形、扁平、楕円形のいずれ
のものでも良く、その用途により使い分ければよい。ま
た、必要に応じて表面に酸化、カップリング、有機絶縁
材のコーティングなどの処理を施してもよい。
【0053】さらに、種類、粒度分布の異なる磁性粉を
2種以上用いてもよい。その際の混合比は任意であり、
用途により用いる材料、粒度分布、混合比を調整すれば
よい。
【0054】磁性粉の透磁率μは10〜1000000
であることが好ましい。また、バルクの絶縁性は高い方
が基板化した際の絶縁性が向上して好ましい。
【0055】本発明の樹脂と磁性粉との混合比として
は、形成される複合磁性体層全体の透磁率が3〜20と
なるように添加されていればよい。特にガラスクロスな
どに塗布するペースト段階で、樹脂と磁性粉との比率で
示した場合、磁性粉の含有量は10〜65 体積%、特
に20〜60 体積%であることが好ましい。このよう
な磁性粉の含有量とすることで、複合磁性体層全体の透
磁率が3〜20となり、本発明の効果が向上する。これ
に対し、磁性粉の含有量が多くなるとスラリー化して塗
工することが困難になり、基板、プリプレグの作製が困
難になる。一方、磁性粉の含有量が少なくなると透磁率
を確保できなくなる場合があり、磁気特性が低下してし
まう。
【0056】本発明に用いられる難燃剤としては、通常
基板の難燃化のために用いられている種々の難燃剤を用
いることができる。具体的には、ハロゲン化リン酸エス
テル、ブロム化エポキシ樹脂等のハロゲン化物、また、
リン酸エステルアミド系等の有機化合物や、三酸化アン
チモン、水素化アルミニウム等の無機材料を用いること
ができる。
【0057】本発明に用いられるガラスクロス等の強化
繊維は、目的・用途に応じて種々のものであってよく、
市販品をそのまま用いることができる。このときの強化
繊維は、電気的な特性に応じてEガラスクロス(ε=
7、tanδ=0.003、 1GHz)、Dガラスクロス
(ε=4、tanδ=0.0013、 1GHz)、Hガラ
スクロス(ε=11、tanδ=0.003、 1GHz)
等を使い分けてもよい。また、層間密着力向上のため、
カップリング処理などを行ってもよい。その厚さは10
0μm 以下、特に20〜60μm であることが好まし
い。布重量としては、120g/m2 以下、特に20〜7
0g/m2 が好ましい。
【0058】また、樹脂とガラスクロスとの配合比は、
重量比で、樹脂/ガラスクロスが4/1〜1/1である
ことが好ましい。このような配合比とすることによって
本発明の効果が向上する。これに対し、この比が小さく
なって、エポキシ樹脂量が少なくなると銅箔との密着力
が低下し、基板の平滑性に問題が生じる。逆にこの比が
大きくなって、エポキシ樹脂量が多くなると使用できる
ガラスクロスの選択が困難となり、薄肉での強度の確保
が困難となる。
【0059】使用する金属箔としては、金、銀、銅、ア
ルミニウムなど導電率の良好な金属のなかから好適なも
のを用いればよい。これらのなかでも特に銅が好まし
い。
【0060】金属箔を作製する方法としては、電解、圧
延法等種々の公知の方法を用いることができるが、箔ピ
ール強度をとりたい場合には電解箔を、高周波特性を重
視したい場合には、表面凹凸による表皮効果の影響の少
ない圧延箔を使用するとよい。
【0061】金属箔の厚みとしては、8〜70μm が好
ましく、特に12〜35μm が好ましい。
【0062】本発明において、電子部品の基礎となるプ
リプレグを得るには、所定の配合比としたセラミック粉
末、磁性粉、必要により難燃剤と樹脂とを含み、溶剤に
混練してスラリー化したペーストを塗布して、乾燥(B
ステージ化)する工程に従う。この場合に用いられる溶
剤は揮発性溶剤が好ましく、上記極性中性溶媒が特に好
ましく、ペーストの粘度を調整し塗工しやすくする目的
で用いられる。混練はボールミル、撹拌等により公知の
方法によって行えばよい。ペーストを金属箔上に塗工、
またはガラスクロス上に含浸することにより、形成する
ことができる。
【0063】プリプレグの乾燥(Bステージ化)は、含
有するセラミック粉末、磁性粉、必要により難燃剤の含
有量などにより適宜調整すればよい。乾燥、Bステージ
化した後の厚みは50〜300μm 程度が好ましく、そ
の用途や要求される特性(パターン幅および精度、直流
抵抗)等により最適な膜厚に調整すればよい。
【0064】プリプレグは、図63または図64に示す
ような方法により製造することができる。この場合、図
63の方法は比較的量産に適しており、図64の方法
は、膜厚制御を行い易く、特性の調整が比較的容易に行
えるという特徴を有している。図63において、(a)
に示すように、ロール状に巻回されたガラスクロス10
1aは、このロール101aから繰り出され、ガイドロ
ーラ111を介して塗工槽110に搬送される。この塗
工槽110には、溶剤中に分散されているセラミック粉
末、磁性粉、必要により難燃剤と樹脂がスラリー状調整
されており、この塗工槽110をガラスクロスが通過す
ると、上記スラリー中に浸漬され、ガラスクロスに塗工
されるとともに、その中のすきまが埋められることにな
る。
【0065】塗工槽110を通過したガラスクロスは、
ガイドローラー112a,112bを介して乾燥炉12
0に導入される。乾燥炉に導入された樹脂含浸ガラスク
ロスは、所定の温度と時間乾燥され、Bステージ化され
るとともに、ガイドローラー121により方向転換して
巻取ローラ130に巻回される。
【0066】そして、所定の大きさに切断されると、
(b)に示すように、ガラスクロス101の両面にセラ
ミック粉末、磁性粉、必要により難燃剤を含有した樹脂
が配置されたプリプレグが得られる。
【0067】さらに、(c)に示すように、得られたプ
リプレグの上下両面上に銅箔などの金属箔103を配置
し、これを加熱・加圧プレスすると、(d)に示すよう
な両面金属箔付き基板が得られる。成形は条件をかえて
複数段階に分けて行うことができる。なお、金属箔を設
けない場合には、金属箔を配置することなく加熱・加圧
プレスすればよい。
【0068】次に、図64の製造方法について説明す
る。図64において、(a)に示すように、セラミック
粉末、磁性粉、必要により難燃剤と樹脂を溶剤中に分散
したスラリー102aをドクターブレード150等によ
ってクリアランスを一定に保ちながら銅箔などの金属箔
上に塗工する。
【0069】そして、所定の大きさに切断されると、
(b)に示すように、金属箔103の上面にセラミック
粉末、磁性粉、必要により難燃剤を含有した樹脂が配置
されたプリプレグが得られる。
【0070】さらに、(c)に示すように、ガラスクロ
ス101の上下両面に得られたプリプレグ102,10
3をそれぞれ樹脂102側を内面にして配置し、これを
加熱・加圧プレスすると、(d)に示すような両面金属
箔付き基板が得られる。加熱加圧条件は上記と同様でよ
い。
【0071】電子部品を構成する基板、およびプリプレ
グは、上記塗工法以外に材料を混練し、固体状とした混
練物を成型することによっても得ることができる。この
場合、原料が固体状であるため、厚みをとりやすく、比
較的厚みのある基板、プリプレグを形成する方法として
適している。
【0072】混練は、ボールミル、撹拌、混練機などの
公知の方法で行えばよい。その際、必要により溶媒を用
いてもよい。また、必要に応じてペレット化、粉末化し
てもよい。
【0073】この場合に得られるプリプレグの厚みとし
ては、0.05〜5mm程度である。プリプレグの厚み
は、所望する板厚、誘電体粉や磁性粉の含有率に応じて
適宜調整すればよい。
【0074】さらに、上記同様に得られたプリプレグの
上下両面上に銅箔などの金属箔を配置し、これを加熱・
加圧プレスすると両面金属箔付き基板が得られる。成形
は条件をかえて複数段階に分けて行うことができる。な
お、金属箔を設けない場合には、金属箔を配置すること
なく加熱・加圧プレスすればよい。
【0075】このようにして得られる成形材料としての
基板(有機複合材料)は、透磁率および誘電率の高周波
数特性に優れる。また絶縁材として耐えうる絶縁特性に
優れる。さらには、後述のように銅箔付基板とした場
合、銅箔との接着強度が大きい。また半田耐熱性等の耐
熱性に優れる。
【0076】本発明のプリプレグは銅箔と重ねて加熱加
圧して成形することにより銅箔付基板を形成することが
できる。この場合の銅箔の厚さは12〜35μm 程度で
ある。
【0077】このような銅箔付基板には、両面パターン
ニング基板や多層基板などがある。
【0078】図65、図66には両面パターンニング基
板形成例の工程図を示す。図65、図66に示されるよ
うに、所定厚さのプリプレグ1と所定厚さの銅(Cu)
箔2とを重ねて加圧加熱して成形する(工程A)。次に
スルーホールをドリリングにより形成する(工程B)。
形成したスルーホールに銅(Cu)メッキを施し、メッ
キ膜4を形成する(工程C)。さらに両面の銅箔2にパ
ターニングを施し、導体パターン21を形成する(工程
D)。その後、図65に示されるように、外部端子等の
接続のためのメッキを施す(工程E)。この場合のメッ
キはNiメッキ後にさらにPdメッキを施す方法、Ni
メッキ後にさらにAuメッキを施す方法(メッキは電解
または無電解メッキ)、半田レベラーを用いる方法によ
り行われる。
【0079】図67、図68には多層基板形成例の工程
図であり、4層積層する例が示されている。図67、図
68に示されるように、所定厚さのプリプレグ1と所定
厚さの銅(Cu)箔2とを重ねて加圧加熱して成形する
(工程a)。次に両面の銅箔2にパターニングを施し、
導体パターン21を形成する(工程b)。このようにし
て得られた両面パターンニング基板の両面に、さらに所
定厚さのプリプレグ1と銅箔2とを重ねて、同時に加圧
加熱して成形する(工程c)。次にスルーホールをドリ
リングにより形成する(工程d)。形成したスルーホー
ルに銅(Cu)メッキを施し、メッキ膜4を形成する
(工程e)。さらに両面の銅箔2にパターニングを施
し、導体パターン21を形成する(工程f)。その後図
67に示されるように、外部端子との接続のためのメッ
キを施す(工程g)。この場合のメッキはNiメッキ後
にさらにPdメッキを施す方法、Niメッキ後にさらに
Auメッキを施す方法(メッキは電解または無電解メッ
キ)、半田レベラーを用いる方法により行われる。
【0080】本発明では、前記例に限らず、種々の基板
を形成することができる。例えば、成形材料としての基
板や、銅箔付基板とプリプレグとを用い、プリプレグを
接着層として多層化することも可能である。
【0081】また、プリプレグや成形材料としての基板
と銅箔とを接着する態様において、前述のセラミック粉
末、磁性粉、必要により難燃剤と樹脂とブチルカルビト
ールアセテート等の高沸点溶剤とを混練して得られた複
合誘電体材料や複合磁性材料ペーストをパターニングし
た基板の上にスクリーン印刷等にて形成してもよく、こ
れにより特性の向上を図ることができる。
【0082】このようなプリプレグ、銅箔付き基板、積
層基板等と素子構成パターン、構成材料を組み合わせる
ことにより、電子部品を得ることができる。
【0083】本発明の電子部品は、上記のようなコンデ
ンサ(キャパシタ)、コイル(インダクタ)、フィルタ
ー等の他、これらと、あるいはそれ以外に配線パター
ン、増幅素子、機能素子を組み合わせ、アンテナや、R
Fモジュール(RF増幅段)、VCO(電圧制御発振回
路)、パワーアンプ(電力増幅段)等の高周波電子回
路、光ピックアップなどに用いられる重畳モジュール等
の高周波用電子部品を得ることができる。
【0084】
【実施例】以下、本発明の具体的実験例、実施例を示
し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0085】<実験例1>表1に示す樹脂を用意し、こ
れに表1に示すセラミック粉を所定の割合で混合して得
られたハイブリッド材の誘電率ε、Qをそれぞれ測定し
た。また、原材料として用いた誘電粉と樹脂の誘電率
ε、Qも測定した。結果を表1に示す。また、このとき
のプレス条件を表2に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】表1から明らかなように、用いる樹脂と、
これに含有される誘電粉の種類、含有量により、誘電
率、Qを所定の値に調整できることがわかる。
【0089】<実験例2>表3に示す樹脂を用意し、こ
れに表3に示す磁性粉を所定の割合で混合して得られた
ハイブリッド材の誘電率ε、透磁率をそれぞれ測定し
た。また、原材料として用いた誘電粉と樹脂の誘電率
ε、透磁率も測定した。結果を表3に示す。
【0090】
【表3】
【0091】表3から明らかなように、用いる樹脂と、
これに含有される磁性粉の種類、含有量により、誘電
率、透磁率を所定の値に調整できることがわかる。
【0092】<実施例1>図1、図2は、本発明の第1
の実施態様であるインダクタを示した図であり、図1は
透視斜視図、図2は断面図を表している。
【0093】図において、インダクタ10は本発明のハ
イブリッド樹脂を有する構成層(プリプレグないし基
板)10a〜10eと、この構成層10b〜10e上に
形成されている内部導体(コイルパターン)13と、こ
の内部導体13を電気的に接続するためのビアホール1
4とを有する。このビアホール14はドリル、レーザー
加工、エッチング等により形成することができる。ま
た、形成されたコイルの終端部は、それぞれインダクタ
10の端面に形成された貫通ビア12とそれから僅かに
上下面方向に形成されたランドパターン11と接続され
ている。貫通ビア12は、ダイシング、Vカット等によ
り、半分に切断された構造となっている。これは、集合
基板で複数の素子を形成し、最終的に個片に切断する際
に貫通ビア12の中心から切断するためである。
【0094】このインダクタ10の構成層10a〜10
eには、高周波用のチップインダクタとしての用途を考
えたとき、分布容量をできるだけ減らす必要があること
から比誘電率を2.6〜3.5とすることが好ましく、
上記の有機誘電体層を用いることが好ましい。また、共
振回路を構成するインダクタにおいては、積極的に分布
容量を用いる場合があり、このような用途では比誘電率
を5〜40とすることが好ましく、上記の第1、第2の
複合誘電体層を用いることが好ましい。このようにする
ことで、素子の小型化、容量素子の省略を図ることがで
きる。また、これらのインダクタにおいては、材料の損
失をできるだけ抑える必要がある。このため、誘電正接
( tanδ)を0.0025〜0.0075とすることに
より、材料損失の極めて少ない、Qの高いインダクタを
得ることができる。さらに、ノイズ除去のための用途を
考えた場合、除去したいノイズの周波数でインピーダン
スをできるだけ大きくする必要がある。このような場合
には透磁率を3〜20とすることが好ましく、上記複合
磁性体層を用いることが好ましい。これにより、高周波
ノイズの除去効果を飛躍的に向上させることができる。
また、各構成層は同一でも異なっていてもよく、最適な
組み合わせを選択すればよい。
【0095】なお、その等価回路を図10(a)に示
す。図10(a)に示されるように、等価回路ではコイ
ル31を有する電子部品(インダクタ)となっている。
【0096】<実施例2>図3、図4は、本発明の第2
の実施態様であるインダクタを示した図であり、図3は
透視斜視図、図4は断面図を表している。
【0097】この例では、実施例1において上下方向に
巻回されていたコイルパターンを、横方向に巻回したヘ
リカル巻とした構成態様を表している。その他の構成要
素は実施例1と同様であり、同一構成要素には同一符号
を付して説明を省略する。
【0098】<実施例3>図5、図6は、本発明の第3
の実施態様であるインダクタを示した図であり、図5は
透視斜視図、図6は断面図を表している。
【0099】この例では、実施例1において上下方向に
巻回されていたコイルパターンを、上下面でのスパイラ
ルを連結した構成態様としたものを表している。その他
の構成要素は実施例1と同様であり、同一構成要素には
同一符号を付して説明を省略する。
【0100】<実施例4>図7、図8は、本発明の第4
の実施態様であるインダクタを示した図であり、図7は
透視斜視図、図8は断面図を表している。
【0101】この例では、実施例1において上下方向に
巻回されていたコイルパターンを、内部に形成されたミ
アンダー状のパターンとして構成したものを表してい
る。その他の構成要素は実施例1と同様であり、同一構
成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0102】<実施例5>図9は本発明の第5の実施態
様であるインダクタを示した透視斜視図である。
【0103】この例では、実施例1において単独で構成
されていたコイルを、4連とした態様を表している。こ
のような構成とすることにより、省スペース化を図るこ
とができる。その他の構成要素は実施例1と同様であ
り、同一構成要素には同一符号を付して説明を省略す
る。なお、その等価回路を図10(b)に示す。図10
(b)に示されるように、等価回路ではコイル31a〜
31dが4連装された電子部品(インダクタアレイ)と
なっている。
【0104】<実施例6>図11、図12は、本発明の
第6の実施態様であるキャパシタ(コンデンサ)を示し
た図であり、図11は透視斜視図、図12は断面図を表
している。
【0105】図において、キャパシタ20は本発明のハ
イブリッド樹脂を有する構成層(プリプレグないし基
板)20a〜20gと、この構成層20b〜20g上に
形成されている内部導体(内部電極パターン)23と、
この内部導体23とそれぞれ交互に接続されるキャパシ
タの端面に形成された貫通ビア22とそれから僅かに上
下面方向に形成されたランドパターン21ととから構成
されている。
【0106】このキャパシタ20の構成層20a〜20
gには、得られる容量の多様性や精度の点を考慮すると
比誘電率2.6〜40、誘電正接0.0025〜0.0
075であることが好ましく、上記の有機誘電体層ない
し第1または第2の複合誘電体層のなかから好適なもの
を用いることが好ましい。これにより、得られる容量の
範囲が広がり、低い容量値でも高精度に形成できる。ま
た、材料の損失をできるだけ抑える必要がある。このた
め、誘電正接( tanδ)を0.0075〜0.025と
することにより、材料損失の極めて少ないキャパシタと
することができる。また、各構成層は同一でも異なって
いてもよく、最適な組み合わせを選択すればよい。
【0107】なお、その等価回路を図14(a)に示
す。図14(a)に示されるように、等価回路ではキャ
パシタ32を有する電子部品(コンデンサ)となってい
る。
【0108】<実施例7>図13は本発明の第7の実施
態様であるキャパシタを示した透視斜視図である。
【0109】この例では、実施例6において単独で構成
されていたキャパシタを、複数アレイ状に並べて4連と
した態様を表している。また、キャパシタをアレイ状に
形成する場合、様々な容量を精度よく形成する場合があ
る。このため、上記誘電率、誘電正接の範囲が好ましい
といえる。その他の構成要素は実施例6と同様であり、
同一構成要素には同一符号を付して説明を省略する。な
お、その等価回路を図14(b)に示す。図14(b)
に示されるように、等価回路ではキャパシタ32a〜3
2dが4連装された電子部品(コンデンサアレイ)とな
っている。
【0110】<実施例8>図15〜図18は、本発明の
第8の実施態様を示したバルントランスを示している。
ここで図15は透過斜視図、図16は断面図、図17は
各構成層の分解平面図、図18は等価回路図である。
【0111】図15〜17において、バルントランス4
0は、ハイブリッド樹脂を有する構成層40a〜40o
が積層された積層体の上下および中間に配置された内部
GND導体45と、この内部GND導体45間に形成さ
れている内部導体43を有する。この内部導体43は、
λg /4長のスパイラル状導体43を、図18の等価回
路に示される結合ライン53a〜53dを構成するよう
にビアホール44等で連結している。
【0112】このバルントランス40の構成層40a〜
40oは、比誘電率を2.6〜40とし、誘電正接( t
anδ)を0.0075〜0.025とすることが好まし
く、上記の有機誘電体層、または第1または第2の複合
誘電体層を用いることが好ましい。また、用途によって
は透磁率を3〜20とすることが好ましく、上記複合磁
性体層を用いることが好ましい。なお、各構成層は同一
でも異なっていてもよく、最適な組み合わせを選択すれ
ばよい。
【0113】<実施例9>図19〜図22は、本発明の
第9の実施態様を示した積層フィルターを示している。
ここで図19は斜視図、図20は分解斜視図、図21は
等価回路図、図22は伝達特性図である。なお、この積
層フィルターは2ポールとして構成されている。
【0114】図19〜21において、積層フィルター6
0は、構成層60a〜60eが積層された積層体のほぼ
中央に一対のストリップ線路68と、一対のコンデンサ
導体67とを有する。コンデンサ導体67は下部構成層
群60d上に形成され、ストリップ線路68はその上の
構成層60c上に形成されている。構成層60a〜60
eの上下端部にはGND導体65が形成されていて、前
記ストリップ線路68とコンデンサ導体67とを挟み込
むようになっている。ストリップ線路68と、コンデン
サ導体67と、GND導体65とはそれぞれ端面に形成
された端部電極(外部端子)72とそれから僅かに上下
面方向に形成されたランドパターン61と接続されてい
る。また、その両側面およびそこから僅かに上下面方向
に形成されたGNDパターン66はGND導体65と接
続されている。
【0115】ストリップ線路68は、図21の等価回路
図に示されるλg /4長またはそれ以下の長さを有する
ストリップ線路74a、74bであり、コンデンサ導体
67は入出力結合容量Ciを構成する。また、それぞれ
のストリップ線路74a、74b間は、結合容量Cmお
よび結合係数Mにより結合されている。このような等価
回路により、図22に示すような2ポール型の伝達特性
を有する積層フィルタを得ることができる。
【0116】この積層フィルタ60の構成層60a〜6
0eは、比誘電率を2.6〜40とすることにより、数
100MHzから数GHzの帯域において、所望の伝達特性
が得られるようになる。また、ストリップライン共振器
の材料損失はできるだけ抑えることが望ましく、誘電正
接( tanδ)を0.0025〜0.0075とすること
が好ましい。従って、上記の有機誘電体層、または第1
または第2の複合誘電体層を用いることが好ましい。な
お、各構成層は同一でも異なっていてもよく、最適な組
み合わせを選択すればよい。
【0117】<実施例10>図23〜図26は、本発明
の第10の実施態様を示した積層フィルターを示してい
る。ここで図23は斜視図、図24は分解斜視図、図2
5は等価回路図、図26は伝達特性図である。なお、こ
の積層フィルターは4ポールとして構成されている。
【0118】図23〜26において、積層フィルター6
0は、構成層60a〜60eが積層された積層体のほぼ
中央に4つのストリップ線路68と、一対のコンデンサ
導体67とを有する。このような4ポールの構成とする
ことにより、図26に示されるような、より急峻な伝達
特性を得ることができる。その他の構成要素は実施例9
と同様であり、同一構成要素には同一符号を付して説明
を省略する。
【0119】<実施例11>図27〜図31は、本発明
の第11の実施態様を示したカプラを示している。ここ
で図27は透過斜視図、図28は断面図、図29は各構
成層の分解平面図、図30は内部結線図、図31は等価
回路図である。
【0120】図27〜31において、カプラ110は、
ハイブリッド樹脂を有する構成層110a〜110cが
積層された積層体の上下に形成、配置された内部GND
導体115と、この内部GND導体115間に形成され
ている内部導体113を有する。この内部導体113
は、2つのコイルによりトランスが構成されるようにス
パイラル状にビアホール114等で連結している。ま
た。形成されたコイルの終端と、内部GND導体115
とは、図30に示すように、それぞれ端面に形成された
貫通ビア112とそれから僅かに上下面方向に形成され
たランドパターン111と接続されている。このように
構成することにより、図31の等価回路図で示すよう
に、2つのコイル125a,125bが結合したカプラ
110が得られる。
【0121】このカプラ110の構成層110a〜11
0cは、広帯域化を実現しようとした場合、比誘電率は
できるだけ小さい方が好ましい。また、小型化を考える
と比誘電率はできるだけ高い方がよい。従って、用途
や、要求される性能、仕様等によりそれに適した誘電率
の材料を用いればよい。通常、比誘電率を2.6〜40
とすることにより、数100MHzから数GHzの帯域にお
いて、所望の伝達特性が得られるようになる。また、内
部インダクタのQ値を上げるために、誘電正接(tan
δ)を0.0025〜0.0075とすることが好まし
い。これにより、材料損失が極めて少なく、Q値の高い
インダクタを形成でき、高性能のカプラーを得ることが
できる。従って、上記の有機誘電体層、または第1また
は第2の複合誘電体層を用いることが好ましい。なお、
各構成層は同一でも異なっていてもよく、最適な組み合
わせを選択すればよい。
【0122】<実施例12>図32〜図34は、本発明
の第12の実施態様であるアンテナを示した図であり、
図32は透視斜視図、図33(a)は平面図、(b)は
側面断面図、(c)は正面断面図、図34は各構成層の
分解斜視図を表している。
【0123】図において、アンテナ130は本発明のハ
イブリッド樹脂を有する構成層(プリプレグないし基
板)130a〜130cと、この構成層130bと13
0c上にそれぞれ形成されている内部導体(アンテナパ
ターン)133を有する。また、この内部導体133の
終端部は、アンテナの端面に形成された貫通ビア132
およびそれから僅かに上下面方向に形成されたランドパ
ターン131と接続されている。この例では内部導体1
33は、使用周波数に対し、約λg /4長となるような
リアクタンス素子として構成され、ミアンダ状に形成さ
れている。
【0124】このアンテナ130の構成層130a〜1
30cには、広帯域化を実現しようとした場合、比誘電
率はできるだけ小さい方が好ましい。また、小型化を考
えると比誘電率はできるだけ高い方がよい。従って、用
途や、要求される性能、仕様等によりそれに適した誘電
率の材料を用いればよい。通常、比誘電率2.6〜4
0、誘電正接0.0075〜0.025であることが好
ましく、上記の有機誘電体層ないし第1または第2の複
合誘電体層のなかから好適なものを用いることが好まし
い。これにより、周波数の範囲が広がり、高精度に形成
できる。また、材料の損失をできるだけ抑える必要があ
る。このため、誘電正接( tanδ)を0.0025〜
0.0075とすることにより、材料損失の極めて少な
いアンテナとすることができる。また、用途によっては
透磁率を3〜20とすることが好ましく、上記複合磁性
体層を用いることが好ましい。また、各構成層は同一で
も異なっていてもよく、最適な組み合わせを選択すれば
よい。
【0125】<実施例13>図35、図36は、本発明
の第13の実施態様を示したアンテナを示している。こ
こで図35は透過斜視図、図36は分解斜視図である。
なお、この例のアンテナはヘリカル状の内部電極を有す
るアンテナとして構成されている。
【0126】図35、36において、アンテナ140
は、本発明のハイブリッド樹脂を有する構成層(プリプ
レグないし基板)140a〜140cと、この構成層1
40bと140c上にそれぞれ形成されている内部導体
(アンテナパターン)143a,143bを有する。そ
して、上下の内部導体143a,143bはビアホール
144にて接続され、ヘリカル状のインダクタンス素子
を形成するようになっている。その他の構成要素は実施
例12と同様であり、同一構成要素には同一符号を付し
て説明を省略する。
【0127】<実施例14>図37、図38は、本発明
の第14の実施態様であるパッチアンテナを示した図で
あり、図37は透視斜視図、図38は断面図を表してい
る。
【0128】図において、パッチアンテナ150はハイ
ブリッド樹脂を有する構成層(プリプレグないし基板)
150aと、この構成層150a上に形成されているパ
ッチ導体159(アンテナパターン)と、このパッチ導
体159に対向するように構成層150aの底面に形成
されたGND導体155とを有する。また、パッチ導体
159には給電用のスルー導体154が給電部153で
接続され、このスルー導体154はGND導体155と
は接続されないようにGND導体155との間にギャッ
プ156が設けられている。このため、GND導体15
5の下部からスルー導体154を通って給電が行われる
ようになっている。
【0129】このパッチアンテナ150の構成層150
aには、広帯域化を実現しようとした場合、比誘電率は
できるだけ小さい方が好ましい。また、小型化を考える
と比誘電率はできるだけ高い方がよい。従って、用途
や、要求される性能、仕様等によりそれに適した誘電率
の材料を用いればよい。通常、比誘電率2.6〜40、
誘電正接0.0075〜0.025であることが好まし
く、上記の有機誘電体層ないし第1または第2の複合誘
電体層のなかから好適なものを用いることが好ましい。
これにより、周波数の範囲が広がり、高精度に形成でき
る。また、材料の損失をできるだけ抑える必要がある。
このため、誘電正接( tanδ)を0.0025〜0.0
075とすることにより、材料損失の極めて少ない放射
効率の高いアンテナとすることができる。
【0130】また、数100MHz以下の周波数帯域にお
いては、磁性体も誘電体と同様の波長短縮効果が得ら
れ、さらに、放射素子のインダクタンス値を上げること
ができる。また、Qの周波数ピークを合わせることによ
り、比較的低い周波数においても高いQが得られる。こ
のため、用途によっては透磁率を3〜20とすることが
好ましく、上記複合磁性体層を用いることが好ましい。
これにより、数100MHz以下の周波数帯域において高
特性化、小型化を実現できる。また、各構成層は同一で
も異なっていてもよく、最適な組み合わせを選択すれば
よい。
【0131】このパッチアンテナは、ベース基板の誘電
率を微調できると設計が容易になる。しかしながら、多
くの誘電率の材料を有することは管理上の問題が大き
い。そこで、数種類の誘電率の材料を組み合わせる(多
層化する)ことで、全体の誘電率を調整するようにする
とよい。これにより、誘電率の微調が可能となり、設計
の自由度が増大して、設計が容易となり、小型、高性能
のアンテナを得ることができる。
【0132】<実施例15>図39、図40は、本発明
の第15の実施態様であるパッチアンテナを示した図で
あり、図39は透視斜視図、図40は断面図を表してい
る。
【0133】図において、パッチアンテナ160は本発
明の複合樹脂を有する構成層(プリプレグないし基板)
160aと、この構成層160a上に形成されているパ
ッチ導体169(アンテナパターン)と、このパッチ導
体169に対向するように構成層160aの底面に形成
されたGND導体165とを有する。また、パッチ導体
169の近傍にこれと接触しないように給電用の給電導
体161が配置され、給電端子162を介してこれから
給電が行われるようになっている。給電端子162は、
メッキ、ターミネート、印刷、スパッタ、蒸着等の処理
を行い、銅、金、パラジウム、白金、アルミニウム等に
より形成することができる。その他の構成要素は実施例
14と同様であり、同一構成要素には同一符号を付して
説明を省略する。
【0134】<実施例16>図41、図42は、本発明
の第16の実施態様である多層型のパッチアンテナを示
した図であり、図41は透視斜視図、図42は断面図を
表している。
【0135】図において、パッチアンテナ170は、ハ
イブリッド樹脂を有する構成層(プリプレグないし基
板)150a、150bと、この構成層150a、15
0b上に形成されているパッチ導体159a,159e
と、このパッチ導体159a,159eに対向するよう
に構成層150bの底面に形成されたGND導体155
とを有する。また、パッチ導体159aには給電用のス
ルー導体154が給電部153aで接続され、このスル
ー導体154はGND導体155およびパッチ導体15
9eとは接続されないようにGND導体155およびパ
ッチ導体159eとの間にギャップ156が設けられて
いる。このため、GND導体155の下部からスルー導
体154を通ってパッチ導体159aに給電が行われる
ようになっている。このときパッチ導体159eにはパ
ッチ導体159aとの容量結合およびスルー導体154
とのギャップによって形成される容量により給電され
る。その他の構成要素は実施例15と同様であり、同一
構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0136】<実施例17>図43、図44は本発明の
第17の実施態様である多連型のパッチアンテナを示し
たであり、図43は透視斜視図、図44は断面図を表し
ている。
【0137】この例では、実施例16において単独で構
成されていたパッチアンテナを、複数アレイ状に並べて
4連とした態様を表している。図において、ハイブリッ
ド樹脂を有する構成層150a、150bと、この構成
層150a上に形成されているパッチ導体159a、1
59b、159c、159dと、構成層150b上に形
成されているパッチ導体159e、159f、159
g、159hと、このパッチ導体159a,159eに
対向するように構成層150bの底面に形成されたGN
D導体155とを有する。その他の構成要素は実施例1
6と同様であり、同一構成要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0138】このようにアレイ状に形成することによ
り、セットの小型化と部品点数の削減が可能となる。
【0139】<実施例18>図45〜図47は、本発明
の第18の実施態様を示したVCO(電圧制御発振器)
を示している。ここで図45は透過斜視図、図46は断
面図、図47は等価回路図である。
【0140】図45〜47において、VCOは、構成層
210a〜210gが積層された積層体の上に形成、配
置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、レジスタ等
の電子部品261と、この構成層210a〜210g中
およびその上下面に形成されている導体パターン26
2,263,264を有する。このVCOは図47に示
すような等価回路により構成されているため、ストリッ
プライン263、コンデンサ、信号線、半導体、電源ラ
インなどを有する。このため、それぞれの機能に適した
材料で構成層を形成するのが効果的である。
【0141】この例では、共振器を構成する構成層21
0f,210gには誘電正接が0.0025〜0.00
75の有機誘電体層、または第1または第2の複合誘電
体層を用いることが好ましい。コンデンサ構成層210
c〜210eには、誘電正接が0.0075〜0.02
5、比誘電率が5〜40となるような第1または第2の
複合誘電体層を用いることが好ましい。配線、およびイ
ンダクタ構成層210a,210bには、誘電正接が
0.0025〜0.0075、比誘電率が2.6〜3.
5の有機誘電体層を用いることが好ましい。
【0142】そして、上記構成層210a〜210gの
表面には、内部導体であるストリップライン263、G
ND導体262、コンデンサ導体264,配線インダク
タ導体265、および端子導体266を構成する。ま
た、それぞれの内部導体はビアホール214により上下
に接続され、表面にはマウントされた電子部品261が
搭載されて図47の等価回路に示すようなVCOが形成
される。
【0143】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した誘電率、Q、誘電正接とすることがで
き、高性能化、小型、薄型化が可能となる。
【0144】<実施例19>図48〜図50は、本発明
の第19の実施態様を示したパワーアンプ(電力増幅
部)を示している。ここで図48は各構成層の分解平面
図、図49は断面図、図50は等価回路図である。
【0145】図48〜50において、パワーアンプは、
構成層300a〜300eが積層された積層体の上に形
成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、レジ
スタ等の電子部品361と、この構成層300a〜30
0e中およびその上下面に形成されている導体パターン
313,315を有する。このパワーアンプは図50に
示すような等価回路により構成されているため、ストリ
ップラインL11〜L17、コンデンサC11〜C2
0、信号線、半導体への電源ラインなどを有する。この
ため、それぞれの機能に適した材料で構成層を形成する
のが効果的である。
【0146】この例では、ストリップラインを構成する
構成層300d,300eには誘電正接が0.0075
〜0.025、比誘電率が2.6〜40の有機誘電体
層、または第1または第2の複合誘電体層を用いること
が好ましい。コンデンサ構成層300a〜300cに
は、誘電正接が0.0075〜0.025、比誘電率が
5〜40となるような第1または第2の複合誘電体層を
用いることが好ましい。
【0147】そして、これらの構成層300a〜300
eの表面には、内部導体313、GND導体315等が
形成されている。また、それぞれの内部導体はビアホー
ル314により上下に接続され、表面にはマウントされ
た電子部品361が搭載されて図50の等価回路に示す
ようなパワーアンプが形成される。
【0148】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した誘電率、Q、誘電正接とすることがで
き、高性能化、小型、薄型化が可能となる。
【0149】<実施例20>図51〜図53は、本発明
の第20の実施態様を示した光ピックアップなどに使用
される重畳モジュールを示している。ここで図51は各
構成層の分解平面図、図52は断面図、図53は等価回
路図である。
【0150】図51〜53において、重畳モジュール
は、構成層400a〜400kが積層された積層体の上
に形成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、
レジスタ等の電子部品461と、この構成層400a〜
400k中およびその上下面に形成されている導体パタ
ーン413,415を有する。この重畳モジュールは図
53に示すような等価回路により構成されているため、
インダクタL211、L23、コンデンサC21〜C2
7、信号線、半導体への電源ラインなどを有する。この
ため、それぞれの機能に適した材料で構成層を形成する
のが効果的である。
【0151】この例では、コンデンサ構成層400d〜
400hには、誘電正接が0.0075〜0.025、
比誘電率が10〜40となるような第2の複合誘電体層
を用いることが好ましい。インダクタを構成する構成層
400a〜400c,400j〜400kには誘電正接
が0.0025〜0.0075、比誘電率が2.6〜
3.5の有機誘電体層を用いることが好ましい。
【0152】そして、これらの構成層400a〜400
kの表面には、内部導体413、GND導体415等が
形成されている。また、それぞれの内部導体はビアホー
ル414により上下に接続され、表面にはマウントされ
た電子部品461が搭載されて図53の等価回路に示す
ような重畳モジュールが形成される。
【0153】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した誘電率、Q、誘電正接とすることがで
き、高性能化、小型、薄型化が可能となる。
【0154】<実施例21>図54〜図57は、本発明
の第21の実施態様を示したRFモジュールを示してい
る。ここで図54は斜視図、図55は外装部材を外した
状態での斜視図、図56は各構成層の分解斜視図、図5
7は断面図である。
【0155】図54〜57において、RFモジュール
は、構成層500a〜500iが積層された積層体の上
に形成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、
レジスタ等の電子部品561と、この構成層500a〜
500i中およびその上下面に形成されている導体パタ
ーン513,515、572と、アンテナパターン57
3を有する。このRFモジュールは、上記のようにイン
ダクタ、コンデンサ、信号線、半導体への電源ラインな
どを有する。このため、それぞれの機能に適した材料で
構成層を形成するのが効果的である。
【0156】この例では、アンテナ構成、ストリップラ
イン構成および配線層500a〜500d、500gに
は、0.0025〜0.0075、比誘電率が2.6〜
3.5の有機誘電体層を用いることが好ましい。コンデ
ンサ構成層500e〜500fには、誘電正接が0.0
075〜0.025、比誘電率が10〜40となるよう
な第2の複合誘電体層を用いることが好ましい。電源ラ
イン層500h〜500iには、透磁率が3〜20の上
記複合磁性体層を用いることが好ましい。
【0157】そして、これらの構成層500a〜500
iの表面には、内部導体513、GND導体515、ア
ンテナ導体573等が形成されている。また、それぞれ
の内部導体はビアホール514により上下に接続され、
表面にはマウントされた電子部品561が搭載されてR
Fモジュールが形成される。
【0158】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した誘電率、Q、誘電正接とすることがで
き、高性能化、小型、薄型化が可能となる。
【0159】<実施例22>図58、図59は、本発明
の第22の実施態様を示したストリップ共振器を示して
いる。ここで図58は透過斜視図、図59は断面図であ
る。
【0160】図58、59において、ストリップ共振器
は、長方形のストリップ導体784と、これを構成層7
10を介して上下面より挟み込むようにして配置された
矩形状のGND導体783とを有する。また、ストリッ
プ導体784両端には共振器用共振器用HOT端子78
1、およびGND端子782が形成され接続されてい
る。その他の形成方法は、実施例1のインダクタと同様
である。
【0161】この共振器の構成層710の材料は、比誘
電率を2.6〜40とすることにより、数100MHzか
ら数GHzの帯域において、所望の共振特性が得られるよ
うになる。また、共振器の材料損失はできるだけ抑える
ことが望ましく、誘電正接(tanδ)を0.0025〜
0.0075とすることが好ましい。従って、上記の有
機誘電体層、または第1または第2の複合誘電体層を用
いることが好ましい。
【0162】<実施例23>図60は、本発明の第23
の実施態様を示したストリップ共振器を示す透過斜視図
である。
【0163】図60において、ストリップ共振器は実施
例22と同様に、コ字状のストリップ導体884と、こ
れを構成層810を介して上下面より挟み込むようにし
て配置された矩形状のGND導体883とを有する。ま
た、ストリップ導体884の両端には共振器用共振器用
HOT端子881、およびGND端子882が形成され
接続されている。その他の形成方法は、実施例1のイン
ダクタと同様である。
【0164】この共振器の構成層810の材料は、比誘
電率を2.6〜40とすることにより、数100MHzか
ら数GHzの帯域において、所望の共振特性が得られるよ
うになる。また、共振器の材料損失はできるだけ抑える
ことが望ましく、誘電正接(tanδ)を0.0025〜
0.0075とすることが好ましい。従って、上記の有
機誘電体層、または第1または第2の複合誘電体層を用
いることが好ましい。
【0165】図61は、上記実施例22,23の共振器
の等価回路図を示している。図において、共振器用HO
T端子981は同軸路、またはストリップラインから構
成される共振器984,941の一端に接続され、その
他端にはGND端子982が接続されている。
【0166】<実施例24>図62は、本発明の第24
の実施態様である携帯端末機器の高周波部を示したブロ
ック構成図である。
【0167】図において、ベースバンドユニット101
0から送出された送信信号は、ミキサー1001により
混成回路1021からのRF信号と混合される。この混
成回路1021には電圧制御発信回路(VCO)102
0が接続されていて、フェーズロックループ回路101
9と共にシンセサイザー回路を構成し、所定の周波数の
RF信号が供給されるようになっている。
【0168】ミキサー1001によりRF変調が行われ
た送信信号は、バンドパスフィルタ(BPF)1002
を経て、パワーアンプ1003により増幅される。この
パワーアンプ1003の出力の一部は、カップラー10
04から取り出され、減衰器1005で所定のレベルに
調整された後、再びパワーアンプ1003に入力され、
パワーアンプの利得が一定になるように調整される。カ
ップラー1004から送出された送信信号は、逆流防止
用のアイソレータ1006、ローパスフィルタ1007
を経てデュプレクサ1008に入力され、これと接続さ
れているアンテナ1009から送信される。
【0169】アンテナ1009に入力された受信信号
は、デュプレクサ1008からアンプ1011に入力さ
れ、所定のレベルに増幅される。アンプ1011から出
力された受信信号は、バンドパスフィルタ1012を経
てミキサー1013に入力される。このミキサー101
3には、前記混成回路1021からのRF信号が入力さ
れ、RF信号成分が除去され、復調される。ミキサー1
013から出力された受信信号は、SAWフィルタ10
14を経てアンプ1015で増幅された後、ミキサー1
016に入力される。ミキサー1016には局部発信回
路1018から所定の周波数の局部発信信号が入力さ
れ、前記受信信号は所望の周波数に変換され、アンプ1
017で所定のレベルに増幅された後、ベースバンドユ
ニットへ送出される。
【0170】本発明では、上記アンテナ1009,デュ
プレクサ1008,ローパスフィルタ1007を含むア
ンテナフロントエンドモジュール1200や、アイソレ
ータ1006、カップラー1004,減衰器1005,
パワーアンプ1003を含むアイソレータパワーアンプ
モジュール1100等を上記と同様の手法によりハイブ
リッドモジュールとして構成することができる。また、
これら以外の構成要素を含むものをRFユニットとして
構成できることは既に実施例21で示した通りであり、
BPF、VCO等も実施例9〜11および18に示した
手法に倣って構成することができる。
【0171】本発明は、上記に例示した電子部品以外
に、上記同様の手法で、コイルコア、トロイダルコア、
円盤コンデンサ、貫通コンデンサ、クランプフィルタ、
コモンモードフィルタ、EMCフィルタ、電源用フィル
タ、パルストランス、偏向コイル、チョークコイル、D
C−DCコンバータ、ディレイライン、ダイプレクサ、
デュプレクサ、アンテナスイッチモジュール、アンテナ
フロントエンドモジュール、アイソレータ・パワーアン
プモジュール、PLLモジュール、フロントエンドモジ
ュール、チューナーユニット、方向性結合器、ダブルバ
ランスドミキサー(DBM)、電力合成器、電力分配
器、トナーセンサ、電流センサ、アクチュエータ、サウ
ンダ(圧電型音声発生器)、マイク、レシーバ、ブザ
ー、PTCサーミスタ、温度ヒューズ、フェライト磁石
等に応用することができる。
【0172】以上の各実施例において、必要によりハロ
ゲン化リン酸エステル、ブロム化エポキシ樹脂等のハロ
ゲン化物、また、リン酸エステルアミド系等の有機化合
物や、三酸化アンチモン、水素化アルミニウム等の無機
材料等の難燃剤を各構成層中に添加してもよい。
【0173】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、少なくと
も高周波特性に優れた樹脂基板と、高周波特性に優れた
磁性基板と、高周波特性に優れた誘電体基板とのいずれ
かを用いることで、高周波特性に優れ、ひいては総合的
な電気特性に優れた高周波用電子部品を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図2】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図3】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図4】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図5】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図6】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図7】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図8】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図9】本発明の電子部品の構成例であるインダクタを
示す図である。
【図10】本発明の電子部品の構成例であるインダクタ
を示す等価回路図である。
【図11】本発明の電子部品の構成例であるキャパシタ
を示す図である。
【図12】本発明の電子部品の構成例であるキャパシタ
を示す図である。
【図13】本発明の電子部品の構成例であるキャパシタ
を示す図である。
【図14】本発明の電子部品の構成例であるキャパシタ
を示す等価回路図である。
【図15】本発明の電子部品の構成例であるバルントラ
ンスを示す図である。
【図16】本発明の電子部品の構成例であるバルントラ
ンスを示す図である。
【図17】本発明の電子部品の構成例であるバルントラ
ンスを示す図である。
【図18】本発明の電子部品の構成例であるバルントラ
ンスを示す等価回路図である。
【図19】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す図である。
【図20】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す図である。
【図21】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す等価回路図である。
【図22】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タの伝達特性を示す図である。
【図23】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す図である。
【図24】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す図である。
【図25】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タを示す等価回路図である。
【図26】本発明の電子部品の構成例である積層フィル
タの伝達特性を示す図である。
【図27】本発明の電子部品の構成例であるカプラを示
す図である。
【図28】本発明の電子部品の構成例であるカプラを示
す図である。
【図29】本発明の電子部品の構成例であるカプラを示
す図である。
【図30】本発明の電子部品の構成例であるカプラの内
部結線を示す図である。
【図31】本発明の電子部品の構成例であるカプラの等
価回路を示す図である。
【図32】本発明の電子部品の構成例であるアンテナを
示す図である。
【図33】本発明の電子部品の構成例であるアンテナを
示す図である。
【図34】本発明の電子部品の構成例であるアンテナを
示す図である。
【図35】本発明の電子部品の構成例であるアンテナを
示す図である。
【図36】本発明の電子部品の構成例であるアンテナを
示す図である。
【図37】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図38】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図39】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図40】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図41】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図42】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図43】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図44】本発明の電子部品の構成例であるパッチアン
テナを示す図である。
【図45】本発明の電子部品の構成例であるVCOを示
す図である。
【図46】本発明の電子部品の構成例であるVCOを示
す図である。
【図47】本発明の電子部品の構成例であるVCOを示
す等価回路図である。
【図48】本発明の電子部品の構成例であるパワーアン
プを示す図である。
【図49】本発明の電子部品の構成例であるパワーアン
プを示す図である。
【図50】本発明の電子部品の構成例であるパワーアン
プを示す等価回路図である。
【図51】本発明の電子部品の構成例である重畳モジュ
ールを示す図である。
【図52】本発明の電子部品の構成例である重畳モジュ
ールを示す図である。
【図53】本発明の電子部品の構成例である重畳モジュ
ールを示す等価回路図である。
【図54】本発明の電子部品の構成例であるRFモジュ
ールを示す図である。
【図55】本発明の電子部品の構成例であるRFモジュ
ールを示す図である。
【図56】本発明の電子部品の構成例であるRFモジュ
ールを示す図である。
【図57】本発明の電子部品の構成例であるRFモジュ
ールを示す図である。
【図58】本発明の電子部品の構成例である共振器を示
す図である。
【図59】本発明の電子部品の構成例である共振器を示
す図である。
【図60】本発明の電子部品の構成例である共振器を示
す図である。
【図61】本発明の電子部品の構成例である共振器の等
価回路を示す図である。
【図62】本発明の電子部品の構成例である携帯機器の
高周波部を示すブロック図である。
【図63】本発明に用いる銅箔付基板の形成例を示す工
程図である。
【図64】本発明に用いる銅箔付基板の形成例を示す他
の工程図である。
【図65】銅箔付基板の形成例を示す工程図である。
【図66】銅箔付基板の形成例を示す他の工程図であ
る。
【図67】多層基板の形成例を示す工程図である。
【図68】多層基板の形成例を示す工程図である。
【符号の説明】
10 インダクタ 10a〜10e 構成層 11 ランドパターン 12 貫通ビア 13 内部導体(コイルパターン) 14 ビアホール 20 キャパシタ 20a〜20g 構成層 21 ランドパターン 22 貫通ビア 23 内部導体(内部電極パターン) 40 バルントランス40 40a〜40o構成層 45 GND導体 43 内部導体43 60 積層フィルター 80 ブロックフィルター 110 カプラ 130、140 アンテナ 150、160、170 パッチアンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E070 AA01 AA05 AA14 AB06 AB07 BA01 BB03 CB13 5E082 AB03 BB01 BC14 BC30 FF14 FG22 FG26 FG27 FG34 PP01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイブリッド材により形成されている少
    なくとも2種以上の構成層を有する積層電子部品であっ
    て、 前記ハイブリッド材の少なくとも1層には導電体層が形
    成され、 この導電体層によりインダクタンス、コンデンサ、バル
    ントランス、積層フィルタ、およびカプラから選択され
    るいずれかの素子が形成されている積層電子部品。
  2. 【請求項2】 100MHz以上の周波数帯域で使用され
    る請求項1の積層電子部品。
  3. 【請求項3】 前記構成層のうち少なくとも強化繊維を
    包含する層を1層有する請求項1または2の積層電子部
    品。
  4. 【請求項4】 前記構成層に誘電体粉末が分散されてい
    て、この誘電体粉末の比誘電率が5〜10000、誘電
    正接が0.00002〜0.01であり、 この誘電体粉末の含有量が10〜65体積%であり、 全体の比誘電率が5〜20、誘電正接が0.0025〜
    0.0075である第1の複合誘電体層を少なくとも1
    層有する請求項1〜3のいずれかの積層電子部品。
  5. 【請求項5】 前記構成層に誘電体粉末が分散されてい
    て、前記誘電体粉末の比誘電率が20〜20000、誘
    電正接が0.01〜0.0001、含有量が10〜65
    体積%であり、 全体の比誘電率が10〜40、誘電正接が0.0075
    〜0.025である第2の複合誘電体層を少なくとも1
    層有する請求項1〜4のいずれかの積層電子部品。
  6. 【請求項6】 前記構成層に磁性粉が分散されていて、 前記磁性粉の含有量が10〜65体積%であり、 全体の透磁率が3〜20である複合磁性体層を少なくと
    も1層有する請求項1〜5のいずれかの積層電子部品。
  7. 【請求項7】 少なくともいずれかの層に1種または2
    種以上の難燃剤を含有する請求項1〜6のいずれかの積
    層電子部品。
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