JP2003315722A - 光学シンボル読取装置用光学ユニット - Google Patents
光学シンボル読取装置用光学ユニットInfo
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- G06K7/10653—Activating means using flexible or piezoelectric means
Abstract
効率等のバランスがとれた光走査機構を有する光学シン
ボル読取装置用光学ユニットを提供する。 【解決手段】 レーザ光を出射する光源11と、そのレ
ーザ光を反射する反射面18aを電磁力によって角揺動
させることによりレーザ光で光学シンボルを走査する光
走査機構と、光学シンボルからの反射光を受光して、光
学シンボルの明暗パターンに対応する受光量の変化を電
気信号に変換する光検出器15とを備えている。光走査
機構は反射面18aを有するローター12をベース10
に対して角揺動自在に支持するルースベアリング構造を
備え、ルースベアリング構造を構成するシャフト19の
外径と軸受孔26の内径との間に所定の軸受間隙が形成
されている。また、シャフト19の外周面の一部分を軸
受孔26の内周面に当接させるようにコイルばね29が
ローター12を一定の方向に弾性付勢している。
Description
のような光学シンボル読取装置に内蔵される光学ユニッ
トに関し、特に、光学シンボルを走査するレーザ光を繰
り返し偏向する光走査機構に関する。
読取装置として、バーコード等の光シンボルをレーザ光
で走査するタイプのものがある。このタイプの光学シン
ボル読取装置では、半導体レーザ等の光源から発したレ
ーザ光が光走査機構で一次元又は二次元方向に繰り返し
偏向され、光シンボル(以下、バーコードという)を走
査する。そして、バーコードからの反射光は集光レンズ
を通ってフォトダイオード等の光検出器で受光され、光
検出器から出力される電気信号に基づいてバーコードが
デコード(解読)される。
多面鏡ともいう)やミラー(ガルバノミラーと言われる
ことがある)を用いた機構が知られている。ミラーを用
いた光走査機構では、光源から発したレーザ光をミラー
で反射させてバーコードに向かわせ、一定の周期でミラ
ー(の反射面)を細かく振動させることにより、レーザ
光がバーコードを走査するように構成されている。ミラ
ーの振動(以下、角揺動という)を実現する構造とし
て、従来は以下のような構造が用いられている。
端側が自由端としてミラーを保持する。ミラーには永久
磁石が固定され、その近傍に配置された電磁コイルを所
定の周期で励磁することによって永久磁石を介してミラ
ーに駆動力を与える。ミラーは電磁コイルからの駆動力
と板ばね部材の復元力とによって振動(角揺動)する。
このような板ばね方式は、例えば特開平7−25404
1号公報、又は特開平11−326805号公報に記載
されている。
を備えた回転機構を用いたものがある。回転部材(揺動
部材)にミラーと永久磁石が固定され、回転部材の近傍
に設置された磁性体と永久磁石との間に吸引力が働くと
共に、電磁コイルを所定の周期で励磁することによって
永久磁石を上記の吸引力と逆方向に付勢する。ミラーは
電磁コイルからの駆動力と上記の吸引力(復元力として
作用する)とによって振動(角揺動)する。
ルの励磁方法として、自励方式と他励方式とがある。こ
こでいう自励方式は、ミラーを含む回転部材(揺動部
材)の慣性モーメントと復元力によって決まる共振周波
数に同期した励磁を行うことを意味する。また、他励方
式は、共振周波数よりも低い周波数の励磁電流で強制的
な駆動力を与える他励方式を意味する。自励方式は励磁
電流が少なくなり駆動電力効率が最大になる利点がある
が、共振周波数が機械的構造で決まり設計の自由度が低
い欠点を有する。他励方式では駆動周期(周波数)をあ
る程度自由に設定できるが、共振現象を利用しないので
駆動電力を多く消費し駆動電力効率が低い欠点を有す
る。
構造(1)は、板ばね保持部等の構造が細かく複雑にな
ると共に、落下時の衝撃や輸送時の振動等によって板ば
ねが損傷を受け易いという問題がある。この問題を改善
するために、板ばねの自由端側に保持されたミラーの通
常の角揺動の範囲を超える動きを制限するストッパー機
構を加えたり、ストッパーとミラーとが接触する際の衝
撃を吸収する弾性部材を設けたりする工夫が採用可能で
ある。あるいは、ミラー及び永久磁石を含む回転部材
(揺動動部材)の重心と回転中心とを一致させ、回転中
心を一定の間隙を保って固定する工夫が採用可能であ
る。
るにしても部材点数の増加や構造の複雑化が生じ、製造
コストが高くなってしまう。また、他励方式を採用する
場合は、板ばねの弾性係数を高く設計することによって
機械的強度を高め、衝撃や振動に強くすることも考えら
れるが、前述の通り駆動電力効率が低く多くの駆動電流
を消費する欠点がある。
は、構造が単純であり落下時の衝撃や輸送時の振動に強
いという長所を有するが、軸と軸受との摺動摩擦による
損失が大きいという問題がある。さらには、復元力とな
る磁力(吸引力)を発生する磁性体及び永久磁石の特性
ばらつきと温度変化に対する特性変動が大きいために、
自励方式の採用は困難である。つまり、駆動電力効率が
低い他励方式を採用せざるを得ない。
滑油を塗布した場合は、潤滑油の粘性の温度特性に起因
する性能ばらつきが発生しやすくなる。また、磁性体と
永久磁石との間に働く吸引力は両者間の距離の2乗に反
比例し、永久磁石(回転部材側)の回転に伴い磁性体と
永久磁石との配置によっては両者間の距離が非線形に変
化する。したがって、ミラーの円滑で安定した角揺動を
得るためには、駆動電流波形に特別な工夫が要求される
こともある。
し、比較的簡単な構造を有し製造コスト及び電力効率等
のバランスがとれた光走査機構を有する光学シンボル読
取装置用光学ユニットを提供することを目的とする。ま
た、そのような光学ユニットの小型化を図ることも本発
明の目的である。
ル読取装置用光学ユニットは、レーザ光を出射する光源
と、該光源からのレーザ光を反射する反射面を電磁力に
よって角揺動させることによりレーザ光で光学シンボル
を走査する光走査機構と、光学シンボルからの反射光を
受光して、光学シンボルの明暗パターンに対応する受光
量の変化を電気信号に変換する光検出器とを備えた光学
シンボル読取装置用光学ユニットであって、光走査機構
は反射面を有する揺動部材を固定側部材に対して角揺動
自在に支持するルースベアリング構造を備え、ルースベ
アリング構造を構成するシャフトの外径と軸受孔の内径
との間に所定の軸受間隙が形成され、かつ、シャフトの
外周面の一部分を軸受孔の内周面に当接させるように揺
動部材を一定の方向に弾性付勢する手段を備えているこ
とを特徴とする。
造によって摩擦抵抗が小さくなる効果が得られ、しかも
揺動部材を一定の方向に弾性付勢する手段によって安定
した光走査面が得られる。軸受方式であるので、従来の
板ばね部材を用いた支持構造のように複雑にならず、光
学ユニット全体の小型化が可能になる。しかも、衝撃や
輸送振動に強い特徴も有する。
隙はシャフトの外径の5〜50%、更に好ましくは10
%程度である。一般的な回転機構における軸受間隙は1
%以下であり、本発明の光学ユニットに採用するルース
ベアリング構造はかなり大きな軸受間隙を有する。
する軸受孔と、固定側部材に固定されて揺動部材の軸受
孔に挿通されたシャフトとによってルースベアリング構
造が構成される。あるいは、揺動部材の略中心部に固定
されたシャフトと、固定側部材に設けられた軸受孔を有
する軸受部とによってルースベアリング構造が構成され
る。
例として、揺動部材の掛止部と固定側部材の掛止部との
間にコイルばね(引張りばね)が掛け渡された比較的簡
単な構成を採用できる。
の一端側に永久磁石が設けられると共に他端側に永久磁
石と同程度の質量を有するバランサが設けられ、永久磁
石との間で電磁力を発生させる電磁コイルが固定側部材
に設けられている。バランサを設けることによって揺動
部材の重心を角揺動の中心軸上に位置させることがで
き、その結果、揺動部材の角揺動ひいてはレーザ光の走
査が安定する。
部材を弾性付勢する手段が揺動部材の掛止部と固定側部
材の掛止部との間に掛け渡されたコイルばねであり、該
コイルばねを挟んで両側の空間に光源と電磁コイルが振
り分け配置され、揺動部材の一端側に電磁コイルとの間
で電磁力を発生させる永久磁石が固定されていると共に
他端側に反射面が設けられている。このような構造によ
れば、揺動部材、コイルばね(弾性付勢する手段)、光
源及び電磁コイルを省スペースで基板上に配置すること
ができ、光学ユニットの更なる小型化を図ることができ
る。
コイルが固定側部材である基板の表側に配置され、か
つ、光検出器及び光学シンボルからの反射光を光検出器
に集光させる集光レンズが基板の裏側に配置されてい
る。つまり、光学ユニットを2段重ね構造とすることに
より、基板の面積を更に低減することができる。
基づいて説明する。
ボル読取装置用光学ユニットの外観図である。光学シン
ボル読取装置用光学ユニット(以下、単に光学ユニット
という)1は、ベース10上に配置された光源11、ロ
ーター12、電磁コイル13、集光レンズ14、光検出
器15等を備えている。
基板である配線手段16が固定され、光源11の引出線
11a、電磁コイル13の引出線13a及び光検出器1
5の引出線15aが配線手段16にそれぞれ接続されて
いる。配線手段16の端部16aには、光学シンボル読
取装置(バーコードリーダ)に内蔵された電子回路に接
続されるエッジコネクタが形成されている。したがっ
て、光源11、電磁コイル13及び光検出器15は配線
手段16を介して電子回路に接続される。電子回路に
は、光源11(半導体レーザ)の駆動回路、電磁コイル
13の励磁回路(光走査制御回路)及び光検出器15の
出力信号の処理回路が含まれている。
ンズ及び光学絞りを含んでいる。また、ローター12に
は、光源11に対して約45度の角度の反射面を有する
ミラー18が取り付けられている。光源11から出射し
たレーザ光はローター12のミラー18で反射して略直
角に光路を曲げられ、図1に破線で示すように光路LB
に沿って進む。
に固定されたシャフト19を中心に矢印(角揺動方向)
20で示すように角揺動(振動)する。その結果、ミラ
ー18の反射面18aの角揺動により、レーザ光の光路
LBが矢印(走査方向)17で示すように繰り返し偏向
(走査)される。バーコードのような異なる反射率を有
する符号パターンで構成された光学シンボルをレーザ光
が走査し、その反射光が集光レンズ14の開口部14a
に達する。集光レンズ14によって集光された光はフォ
トダイオードのような光検出器15の受光窓21に集光
される。こうして、光学シンボルで反射した光の強弱が
光検出器15によって電気信号に変換される。光検出器
15から出力される電気信号は配線手段16を介して信
号処理回路に渡され、光学シンボル(バーコード)のデ
コード(解読)が行われる。
するための平面図である。ローター12は軸受部材2
2、ミラー18、永久磁石23及びバランサ24を有す
る。軸受部材22には、シャフト19が貫通する上下方
向の軸受孔26が形成され、軸受孔26の内径はシャフ
ト19の外径より後述する軸受間隙だけ大きい。また、
軸受部材22を両側から挟むように永久磁石23とバラ
ンサ24が固定されている。永久磁石23は、電磁コイ
ル13が発生する磁界の方向27に垂直な磁化方向28
(又は逆極性の向き)を有する。
8と直交する反射面18aを有する。軸受部材22の軸
受孔26を挟んでミラー18と反対側の面にフック掛止
部25が設けられ、コイルばね29の一端側のフック2
9aがフック掛止部25に掛止されている。コイルばね
29の他端側のフック29bは、ベース10に立設され
たフック掛止ピン31に掛止されている。こうして、コ
イルばね29はミラー18を含むローター12をシャフ
ト19と垂直な方向に弾性付勢する手段(引張りばね)
として機能する。すなわち、ローター12はコイルばね
29が収縮しようとする方向に弾性付勢され、軸受孔2
6の内面のフック掛止部25と反対側(ミラー18の
側)がシャフト19に当接した状態となる。
を有し、両者は軸受孔26に関して対称に配置されてい
る。こうすることにより、ローター12の重心がシャフ
ト19の軸心AX上に位置する。バランサ24の材質と
して、比重が永久磁石のそれに近いステンレス等の鉄合
金が好ましいが、永久磁石と同じ材質であってもよい
し、その他の材料を用いてもよい。ローター12全体の
重心バランスをとる目的から上記のようなバランサ24
を設けることが好ましいが、バランサ24は必須の要素
ではない。また、バランサ24の重量、形状及び配置を
上記の目的に沿って自由に設定してもよい。
A断面図である。ベース10とローター12との間には
ワッシャ32が介在している。これによってローター1
2とベース10との接触を回避し、できるだけ小さい摩
擦抵抗でローター12が角揺動できるようにしている。
また、図1では省略されているが、ローター12を挟ん
でベース10と反対側にはシャフト19の上端を固定す
る蓋部材33が設けられ、蓋部材33とローター12と
の間にも上記の目的でワッシャ32が介在している。ワ
ッシャ32の材質として、ステンレススチール、ナイロ
ン、フッ素系樹脂等の高摺動性(低すべり摩擦)材料を
用いることが好ましい。
磁石23の近傍に電磁コイル13が設置され、その磁界
の方向27は永久磁石23の磁化方向28と直交してい
る。電磁コイル13に適切な励磁電流を流すと、電磁コ
イル13と永久磁石23との間に電磁力が発生し、ロー
ター12はコイルばね29の張力(復元力)とローター
12の慣性モーメントによって決まる共振周波数で角揺
動する。磁界の方向27は、下記の自励方式又は他励方
式の駆動回路によって、所定のタイミングで交互に切り
替えられる(交番磁界である)。
ブロック図である。図4(a)に示す自励方式の駆動回
路では、電磁コイル13が駆動コイル13bとモニタコ
イル13cとのバイファイラー巻となっている。ロータ
ー12の角揺動に伴って永久磁石23が電磁コイル13
に対して移動することによってモニタコイル13cに電
流が誘起される。この電流を増幅回路40で増幅し、得
られた位相情報及び振幅情報に基づいて上記の共振周波
数に同期した駆動電流波形が波形生成回路39で生成さ
れる。この駆動電流波形がドライブ回路37で増幅され
駆動コイル13bに供給される。このような自励方式の
駆動(励磁)により、小さい励磁電流で効率良くロータ
ー12を角揺動させることができる。
磁コイル13を励磁することも可能である。この方式で
は、電磁コイル13は駆動コイル13bのみからなり、
上記の共振周波数よりも低い所定の駆動周波数の信号が
発振回路38で生成され、その周波数の駆動電流波形が
波形生成回路39で生成される。この駆動電流波形がド
ライブ回路37で増幅され駆動コイル13bに供給され
る。この他励方式では、共振現象を利用しないので励磁
電流を多く消費し駆動電力効率が低いが、駆動周波数を
ある程度自由に設定できるメリットがある。
本実施形態の光学ユニット1におけるシャフト19の外
径と軸受孔26の内径との間には所定の軸受間隙が確保
されている。この軸受間隙はシャフト19の外径の10
%程度に設定される。一実施例において、シャフト19
の外径1.00mmに対して軸受孔26の内径を1.1
0mmに設定した。また、軸受孔26の深さ(貫通長
さ)は3.2mmに設定した。
の外径の10%程度まで大きくすることはない。常識的
には、回転がたつきを少なくするために軸受間隙は可能
な限り狭く設定する。一例として標準的な焼結金属軸受
の場合、呼び径1mmの軸に対して軸受内径は1.00
5〜1.010mmに設定されている。また、自動車の
エンジン等における軸径数十mm程度の軸受では、軸受
間隙と軸径との比(C/d値)の標準値は0.001と
されている。
1であり、本実施形態の光学ユニット1における軸受間
隙が常識的な値に比べて非常に大きく設定されているこ
とが理解されよう。以下の説明において、本実施形態に
おけるC/d値が0.01程度以上である回転機構(軸
受構造)をルースベアリングということにする。
8(ローター12)の角揺動構造にルースベアリングを
採用したことにより、ローター12の角揺動に伴う摩擦
抵抗が小さくなるという利点が得られる。軸受間隙が小
さい場合に比べてルースベアリングでは、角揺動の際の
シャフト19と軸受孔26との間のすべり摩擦成分が減
少し、転がり摩擦成分の割合が大きくなるからである。
あるいは、シャフト19と軸受孔26との摺動面積が減
少するからである。
ローター12が角揺動する際に、角揺動方向20の動き
だけでなく捻れ方向の動き(ブレ)が発生し、レーザ光
の光走査(走査方向17)が不安定になる可能性があ
る。そこで、本実施形態の光学ユニット1では、コイル
ばね29を用いて軸受孔26の内面の一部分をシャフト
19に対して適切な付勢力で弾性的に押圧している。こ
のため、ローター12の捻れ方向の動きが発生しにく
く、レーザ光が走査方向17に安定的に走査される。
コイルばね29によるローター12の付勢方向とミラー
18の反射面18aとが直角になるように構成されてい
るので、仮にコイルばね29の付勢方向を軸とするロー
ター12の捻れ(回転)が生じたとしても、ミラー18
の反射面18aは変化しない。したがって、レーザ光の
走査方向17に影響は生じない。但し、本発明はこのよ
うな構成に限るわけではなく、後述する別の実施形態で
は、コイルばね29によるローター12の付勢方向とミ
ラー18の反射面18aとが約45度になるように設定
されている。その場合でも、上述のようにコイルばね2
9によって軸受孔26の内面の一部分がシャフト19に
対して弾性的に押圧されている構造により、ローター1
2の捻れ方向の動きが発生しにくいという効果は得られ
る。
ポリアセタール樹脂を用いた。しかし、これに限らず、
ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂、フ
ッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファ
イト等の高摺動性(低すべり摩擦)で知られる樹脂や金
属、その他の材質を用いることもできる。また、樹脂軸
受、オイルレスメタル軸受、メタル軸受、その他の軸受
部品をローター12の軸受孔26に相当する位置に設け
ることも可能である。
ッシャ32とが摺動する部位に潤滑剤を塗布してもよ
い。軸受間隙が大きいので、潤滑剤の粘性抵抗に起因す
る温度特性の悪化といった悪影響は小さい。適量の潤滑
剤を塗布することにより、摩擦抵抗をさらに低減するこ
とができる。潤滑剤は、フッ素樹脂の微粒子を含有した
フッ素系潤滑油が最も好ましいが、フッ素油、鉱物油、
リチウム系グリス、フッ素グリス、その他の潤滑剤を用
いてもよい。あるいは、潤滑コーティングを施してもよ
い
共に真円であることが好ましいが、変形も可能である。
例えば、楕円でもよいし、一部(摺動部)だけが円弧状
である形状、又は三角形のように尖端部を有する形状で
あってもよい。あるいは、捻れた構造、複雑な表面形状
を有する構造、うねりを有する構造等でも良く、要はシ
ャフト19に対して軸受孔26を有するローター12が
所定の角度範囲内で円滑に角揺動できる構造であればよ
い。
ル13の配置に関するいくつかの変形例を示す図であ
る。図5(a)に示す変形例では、永久磁石23の磁化
方向28と電磁コイル13が発生する磁界の方向27が
平行になるように永久磁石23と電磁コイル13が配置
されている。図5(b)に示す変形例では、一対の永久
磁石23が軸受孔26を挟んで軸受部材22の両側に固
定され、それらの磁化方向28は互いに平行で、かつ、
逆向きである。一対の永久磁石23に同時に作用する横
長の電磁コイル13が設けられ、それが発生する磁界の
方向27は永久磁石23の磁化方向28に平行である。
磁石23が軸受孔26を挟んで軸受部材22の両側に固
定され、それらの磁化方向28は互いに平行で、かつ、
同じ向きである(もちろん逆向きに設けてもよい)。一
対の永久磁石23に個別に作用する一対の電磁コイル1
3が設けられ、それが発生する磁界の方向27は永久磁
石23の磁化方向28に垂直である。すなわち、図2に
示した構成が軸受孔26を挟んで両側に配置されてい
る。図6(b)に示す変形例では、ローター12の全体
が永久磁石23で構成され、その磁化方向28がコイル
ばね29の付勢方向と直交している。そして、図5
(b)と同様の構成の電磁コイル13が設けられてい
る。図5及び図6に示した変形例以外にも、永久磁石2
3と電磁コイル13の配置に関して種々の変形が可能で
ある。
を持たせた変形例を示す図である。図7(a)に平面
図、図7(b)に側面図をそれぞれ示す変形例では、側
面視でのミラー18の反射面18aが少し傾けられてい
る。その結果、ローター12の角揺動面に平行に入射し
たレーザ光がミラー18の反射面18aで反射すると、
その反射光は光路LBで示されるように、角揺動面から
傾いた方向に向かう。したがって、光学ユニット1の基
準面(ベース10の面)と光走査面とに角度を付けたい
場合に適した構造である。
は、平面視でのミラー18の反射面18aがコイルばね
29によるローター12の付勢方向に対して直角ではな
く45度になるように設定されている。45度以外の角
度、例えば30度や60度に設定してもよい。このよう
な構造は、後述する別の実施形態のように、光学ユニッ
ト1をコンパクトに構成するための省スペース配置に適
している。
動構造の変形例を示す断面図である。図8(a)に示す
変形例では、前述のワッシャ32(図3)の代わりに、
軸受部材22にフランジ22aを形成すると共にベース
10及び蓋部材33にフランジ10a及び33aを形成
し、フランジ22aとフランジ10a又は33aが摺動
するように構成されている。これらの摺動面は低すべり
摩擦となるように加工されている。ワッシャ32を削除
することにより、部品点数及び組立工数の削減効果が得
られる。
ー12の中央の部材(軸受部材)22にシャフト19が
固定され、ベース10及び蓋部材33に軸受部(凹部)
10b及び33bが設けられている。また、シャフト1
9の両端部には球面状のスラスト面19aが形成されて
いる。軸受部10b及び33bには、シャフト19のス
ラスト面19aを受けるステンレススチールやフッ素系
樹脂等の高摺動性(低すべり摩擦)材料を用いた円板部
材35が設けられている。このような角揺動構造におい
ても、シャフト19の外径と軸受部10b及び33b
(軸受孔に相当する)の内径との間に前述した軸受間隙
が確保され、ルースベアリングが形成されている。
するストッパーを設けた変形例を示す図である。ロータ
ー12が衝撃や振動によって過度に回転すると、コイル
ばね29等が損傷するおそれがある。これを防ぐため
に、この変形例では、ローター12が所定の角揺動範囲
(回転角)を超えたときにローター12に当接して過度
の回転を妨げる一対のストッパー36をベース10上に
設けている。更に、ストッパー36のローター12に当
接する部位には、ゴム、スポンジ、ウレタン樹脂等の弾
性材料を用いた衝撃吸収部材36aを設けることが好ま
しい。
トを示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。こ
の実施形態の光学ユニット1では、光源11、ローター
12、電磁コイル13、集光レンズ14、光検出器15
等の部品がベース10上に省スペースで配置されてい
る。ローター12の軸受孔26を有する軸受部材22の
一端側に永久磁石23が固定され、他端側にミラー18
が固定されている。永久磁石23の磁化方向28と平行
かつ逆向きの磁界27を発生する電磁コイル13が永久
磁石23の磁極と対向するように設けられている。ミラ
ー18の反射面18aは、コイルばね29による付勢方
向に対して約45度の角度を形成している。
イルばね29を挟んで両側の空間に電磁コイル13と光
源11が振り分け配置され、ローター12の一端側には
電磁コイル13との間で電磁力を発生する永久磁石23
が固定されていると共に他端側には光源11からのレー
ザ光を反射してその光路を略直角に曲げるミラー18が
設けられている。このような配置構成によって、光学ユ
ニット1の全体を小型化することができる。なお、前述
の目的のバランサ24が軸受部材22のミラー18側に
埋め込まれている。
ニットを示し、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。この実施形態の光学ユニット1は、図10の実施形
態の光学ユニット1を2段重ね構造とすることにより、
ベース10の面積を更に小さくしたものである。すなわ
ち、ベース10の表側に光源11、ローター12、電磁
コイル13等の部品を省スペースで配置すると共に、ベ
ース10の裏側に集光レンズ14及び光検出器15が配
置されている。
例と共に説明したが、これらの実施形態及び変形例を組
み合わせて本発明を実施してもよい。また、これらの実
施形態及び変形例に限らず、種々の形態で本発明を実施
することができる。
では光走査部の光学系と受光部の光学系とが完全に分離
している非同軸系受光方式を採用しているが、本発明は
光走査部の光学系と受光部の光学系とが部分的に共用さ
れている同軸系受光方式の光学ユニットにも適用でき
る。同軸系受光方式の光学ユニットの一例として、凹面
鏡のような集光ミラーの中央部に設けられた孔を通った
レーザ光が光走査機構によって光学シンボルを走査し、
光学シンボルからの反射光が走査用光路を逆向きに辿っ
て集光ミラーに戻り、集光ミラーで反射して光検出器の
受光窓に集光するような構成がある。
ンボル読取装置用光学ユニットは、光走査機構の角揺動
構造にルースベアリングを採用したことにより、摩擦抵
抗が小さくなる効果を得ながら、揺動部材を一定の方向
に弾性付勢する手段によって安定した光走査面を得るこ
とができる。また、軸受方式であるので、従来の板ばね
部材を用いた支持構造のように複雑にならず、光学ユニ
ット全体の小型化が可能になる。しかも、衝撃や輸送振
動に強い特徴も有する。また、自励方式の駆動(励磁)
に適しているので、励磁電流を少なくすることができ
る。
構造を有し製造コスト及び電力効率等のバランスがとれ
た光走査機構を有する光学シンボル読取装置用光学ユニ
ットが実現する。また、各構成部品の合理的な配置によ
り、光学ユニット全体の小型化が可能になる。
用光学ユニットの外観図である。
である。
る。
示す図である。
例を示す図である。
図である。
示す断面図である。
設けた変形例を示す図である。
(a)は平面図、(b)は側面図である。
し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】レーザ光を出射する光源と、該光源からの
レーザ光を反射する反射面を電磁力によって角揺動させ
ることによりレーザ光で光学シンボルを走査する光走査
機構と、前記光学シンボルからの反射光を受光して、前
記光学シンボルの明暗パターンに対応する受光量の変化
を電気信号に変換する光検出器とを備えた光学シンボル
読取装置用光学ユニットであって、 前記光走査機構は前記反射面を有する揺動部材を固定側
部材に対して角揺動自在に支持するルースベアリング構
造を備え、前記ルースベアリング構造を構成するシャフ
トの外径と軸受孔の内径との間に所定の軸受間隙が形成
され、かつ、前記シャフトの外周面の一部分を前記軸受
孔の内周面に当接させるように前記揺動部材を一定の方
向に弾性付勢する手段を備えていることを特徴とする光
学シンボル読取装置用光学ユニット。 - 【請求項2】前記軸受間隙が、前記シャフトの外径の5
〜50%であることを特徴とする請求項1記載の光学シ
ンボル読取装置用光学ユニット。 - 【請求項3】前記揺動部材の略中心部を貫通する軸受孔
と、前記固定側部材に固定されて前記揺動部材の軸受孔
に挿通されたシャフトとによって前記ルースベアリング
構造が構成されていることを特徴とする請求項1又は2
記載の光学シンボル読取装置用光学ユニット。 - 【請求項4】前記揺動部材の略中心部に固定されたシャ
フトと、前記固定側部材に設けられた軸受孔を有する軸
受部とによって前記ルースベアリング構造が構成されて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の光学シンボ
ル読取装置用光学ユニット。 - 【請求項5】前記揺動部材を弾性付勢する手段が、前記
揺動部材の掛止部と前記固定側部材の掛止部との間に掛
け渡されたコイルばねであることを特徴とする請求項1
から4のいずれか1項記載の光学シンボル読取装置用光
学ユニット。 - 【請求項6】前記揺動部材の一端側に永久磁石が設けら
れると共に他端側に前記永久磁石と同程度の質量を有す
るバランサが設けられ、前記永久磁石との間で電磁力を
発生させる電磁コイルが前記固定側部材に設けられてい
ることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載
の光学シンボル読取装置用光学ユニット。 - 【請求項7】前記揺動部材を弾性付勢する手段が前記揺
動部材の掛止部と前記固定側部材の掛止部との間に掛け
渡されたコイルばねであり、該コイルばねを挟んで両側
の空間に前記光源と電磁コイルが振り分け配置され、前
記揺動部材の一端側に前記電磁コイルとの間で電磁力を
発生させる永久磁石が固定されていると共に他端側に前
記反射面が設けられていることを特徴とする請求項1か
ら4のいずれか1項記載の光学シンボル読取装置用光学
ユニット。 - 【請求項8】前記光源、前記揺動部材及び前記電磁コイ
ルが前記固定側部材である基板の表側に配置され、か
つ、前記光検出器及び前記光学シンボルからの反射光を
前記光検出器に集光させる集光レンズが前記基板の裏側
に配置されていることを特徴とする請求項1から7のい
ずれか1項記載の光学シンボル読取装置用光学ユニッ
ト。
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