JP2003315571A - 平面光導波回路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

平面光導波回路デバイス及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフトオフ配線プロセスにおけるレジスト収
縮を抑制し、配線パターン寸法精度を向上させる平面光
導波回路デバイスの製造方法を提供することである。 【解決手段】 平面光導波回路デバイスの製造方法であ
って、コアとクラッドから成る光導波回路上にリフトオ
フ用マスク層を形成し、各コアに対応する複数の第1パ
ターンと該各第1パターンの少なくとも片側に該第1パ
ターンから離間して形成された複数の第2パターンを有
するマスクを使用してリフトオフ用マスク層を露光す
る。次いで、リフトオフ用マスク層上に配線パターン材
料層を堆積し、露光されたリフトオフ用マスク層を剥離
することにより、配線パターン材料層から形成された各
コアに対応する複数の正規パターンと各正規パターンの
少なくとも片側に該正規パターンから所定間隔離間して
形成された複数のダミーパターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可変光アッテネータ
(VOA)、光モジュレータ、光スイッチ等の平面光導
波回路デバイス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通信容量増大に伴い、より大規模な光伝
送路システムを実現するため、光デバイスにもより一層
の高集積化、多チャンネル化が望まれている。このよう
な需要に応える光デバイスとして、平面光導波回路(P
lanar・Lightwave・Circuit)デ
バイス(PLCデバイス)がある。
【0003】PLCデバイスの製造には、膜を堆積しこ
れをエッチングする等の半導体製造プロセスが利用可能
であり、ウエハー一括処理が可能なため量産性に優れて
いる。更に、駆動部の無いデバイス構成が可能なため安
定性にも優れている。
【0004】PLCデバイスの製造方法は以下の通りで
ある。まず、Si基板上にCVD法によりアンダークラ
ッド層を堆積する。次いで、アンダークラッド層上にC
VD法によりコア層を堆積する。
【0005】次いで、フォトリソグラフィ及び反応性イ
オンエッチング(RIE)によりコア層をエッチングし
て、コアを形成する。更に、CVD法によりコアを埋め
込むようにアンダークラッド層上にオーバクラッド層を
堆積する。なお、アンダークラッド、コア、オーバクラ
ッドはSiO2にB,P,Ge等を添加し、屈折率を変
化させた膜で構成される。
【0006】コア上にオーバクラッド層を堆積するた
め、オーバクラッド層表面にコアの凸形状が転写され
る。この凸形状は、オーバクラッド層堆積後の熱処理条
件(高温度化及び長時間化)により平坦化可能である
が、このような熱処理はコア形状を変形、コア位置ずれ
を引き起こすため、光デバイス特性を劣化させる要因と
なる。
【0007】よって、光デバイス特性とPLCデバイス
表面の平坦化を両立することは難しく、又研磨等による
平坦化は製造プロセスを複雑にするため、特に外部信号
(電気信号)により光を制御するPLCデバイスにおい
ては、コア上の凸形状を有するクラッド層表面に精度の
高い配線パターンを形成する技術が望まれている。
【0008】凸形状を有するPLC表面上に配線パター
ンを形成する光デバイスとしては、例えば熱光学効果を
利用した可変光アッテネータ(VOA)がある。VOA
は、コア上部のオーバクラッド上に薄膜ヒーターを形成
し、この薄膜ヒーターに電力を印加することにより、熱
光学効果によるコア屈折率変化で光の位相を制御し、光
の干渉現象を利用して減衰量を制御するタイプの光デバ
イスである。
【0009】薄膜ヒーター等の配線パターンを形成する
方法には、主にドライエッチング、ウェットエッチン
グ、リフトオフ法の3つが考えられる。エッチングによ
る配線形成は、材料が限定されてしまうという決定的な
欠点を持つ。
【0010】一方、リフトオフ法は蒸着可能又はスパッ
タ可能な材料であれば全て配線形成が可能であるため、
材料選択自由度が高く、且つRIE装置等の特別な装置
を必要としないという優れた利点がある。
【0011】リフトオフ法によるVOAの薄膜ヒーター
形成方法は以下の通りである。まず、クラッドとこのク
ラッド中に埋め込まれたコアから形成される平面光導波
回路(PLC)上にフォトレジストを塗布し、このフォ
トレジストを所定温度でプリベーキングする。
【0012】次いで、このフォトレジストを露光してコ
アに対応する部分のフォトレジストを現像により除去す
る。次いで、所定温度でポストベーキングした後、Ti
/Pt等の薄膜ヒーター材料を一様に堆積し、有機溶剤
でレジストを除去すると、コアに対応するクラッド上に
薄膜ヒーターが形成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】リフトオフ法による薄
膜ヒーター等の配線形成では、フォトレジストのベーキ
ングや蒸着膜堆積時の応力によりレジスト収縮が起こ
る。このレジスト収縮はパターン間のレジストの厚さ及
びレジストの長さに強く依存し、ランダムな凸部を有す
るクラッド上に配線パターンを形成する場合、各ヒータ
ーパターン間のレジスト長のみならず、レジストの厚さ
も不均一となる。
【0014】よって、平坦なクラッド上に配線パターン
を形成する場合に比べてパターン寸法のばらつきが顕著
となり、デバイスチップの歩留まりを劣化させる。
【0015】これを図1を参照して更に説明する。基板
2上にクラッド6及びコア8から構成される光導波回路
4が形成されている。光導波回路4上にフォトレジスト
10を塗布し、フォトレジスト10のベーキング及びパ
ターニングを行うと、レジスト収縮が発生する。このレ
ジスト収縮は蒸着膜堆積時の応力により加速される。
【0016】よって、所望のレジストパターン寸法は図
1でa=b=cであるが、実際にはレジスト収縮のた
め、a<b,cとなる。これは図1において、中央部分
のレジストの体積よりも両端部分のレジストの体積が大
きいため、レジスト10が両端部分でより大きな収縮を
起こすためである。
【0017】特に、VOAにおいては、効率的にコアに
熱を供給するため、コア上部にコアに対して対称に薄膜
ヒーターを配置する必要がある。しかし、図2に示すよ
うにヒーターパターン両側のレジスト10の体積が異な
ると、レジスト収縮量が異なるため、薄膜ヒーターを形
成すべきヒーターパターンQの中心位置がコア8の中心
の延長線Pからずれてしまい、消費電力の増加及びばら
つきが発生するという問題があった。
【0018】図3は幅33μmのマスクを使用してヒー
ターを形成した時の、レジスト長とヒーター線幅との関
係を示している。図3から明らかなように、レジスト長
が大きくなるほど、ヒーター線幅が増加している。これ
はレジスト長が大きくなるほどレジスト収縮が大きくな
るためだと考えられる。
【0019】図4はレジスト長とウエハー面内ヒーター
線幅のばらつきの関係を示している。図4から明らかな
ように、レジスト長が増加すると、ウエハー面内ヒータ
ー線幅のばらつきも大きくなっている。
【0020】よって、本発明の目的は、正規パターンの
形成位置及び寸法精度を向上した平面光導波回路デバイ
スを提供することである。
【0021】本発明の他の目的は、リフトオフ配線プロ
セスにおけるレジスト収縮を抑制し、正規パターンの形
成位置及び寸法精度を向上可能な平面光導波回路デバイ
スの製造方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の一側面による
と、平面光導波回路デバイスであって、基板と、前記基
板上に形成された、クラッドと該クラッド中に埋め込ま
れた複数のコアとからなる光導波回路と、前記各コアに
対応して前記クラッド上に形成された複数の第1パター
ンと、前記各第1パターンの少なくとも片側に該第1パ
ターンから離間して形成された複数の第2パターンと、
を具備したことを特徴とする平面光導波回路デバイスが
提供される。
【0023】好ましくは、各第1パターンは、Ti,P
t,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成る群から選択さ
れる物質若しくはその合金から形成された薄膜ヒーター
から構成される。
【0024】好ましくは、複数の第2パターンの各々
は、Ti,Pt,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成る
群から選択される物質若しくはその合金から形成され、
デバイスチップの最も外側に位置する第2パターンは他
の第2パターンよりも広い幅を有している。
【0025】本発明の他の側面によると、平面光導波回
路デバイスの製造方法であって、基板上にアンダークラ
ッド層を堆積し、前記アンダークラッド層上にコア層を
堆積し、前記コア層をエッチングして複数のコアを形成
し、前記複数のコアを覆うように前記アンダークラッド
層上にオーバクラッド層を堆積し、前記オーバクラッド
層上にリフトオフ用マスク層を形成し、前記各コアに対
応する複数の第1開口パターンと該各第1開口パターン
の少なくとも片側に該第1開口パターンから離間した複
数の第2開口パターンとを形成するように、前記リフト
オフ用マスク層をパターニングし、前記リフトオフ用マ
スク層上に配線パターン材料層を堆積し、パターニング
された前記リフトオフ用マスク層を剥離することによ
り、前記配線パターン材料層から形成された前記各コア
に対応する複数の第1パターンと該各第1パターンの少
なくとも片側に該第1パターンから離間して形成された
複数の第2パターンとを形成する、各ステップからなる
ことを特徴とする平面光導波回路デバイスの製造方法が
提供される。
【0026】好ましくは、複数の第2パターンは、各第
1パターンと各第2パターンの間のリフトオフ用マスク
層の体積が概略等しくなるような位置に形成されてい
る。
【0027】好ましくは、複数の第1パターンの各々及
び複数の第2パターンの各々は、Ti,Pt,Ni,R
h,Cr,Ta2Nから成る群から選択される物質若し
くはその合金から形成されている。リフトオフ用マスク
層はフォトレジスト等剥離可能な有機溶剤から構成され
る。
【0028】
【発明の実施の形態】図5を参照すると、Siウエハー
12内のVOAチップ14のレイアウトの一例が示され
ている。良く知られているように成膜、エッチング等の
全てのプロセスをウエハー12の状態で行い、完成後に
個々のチップ14に切り分ける。
【0029】図6は2段MZI型アレイ可変光アッテネ
ータチップ(VOAチップ)のレイアウトを示してい
る。高い消光比を得るため、マッハツェンダ干渉型(M
ZI)タイプのVOA16を2個直列に接続している。
【0030】図7は本発明実施形態のVOA16の拡大
図であり、図8は図7の8−8線断面図である。Si基
板18上にクラッド22中にコア24,26が埋め込ま
れて構成される光導波回路20が形成されている。
【0031】図7で符号28,30は3dB方向性結合
器を示している。コア24真上のクラッド22上にはT
i/Ptから成る薄膜ヒーター32が形成されている。
同様に、コア26真上のクラッド22上にはTi/Pt
から成る薄膜ヒーター34が形成されている。
【0032】36,38,40はダミーパターンであ
り、同じくTi/Ptから形成されている。最も外側に
位置するダミーパターン40は他のダミーパターン3
6,38よりも広い幅を有している。これは後で説明す
るように、薄膜ヒーター32,34形成時のフォトレジ
ストの収縮量を考慮してのことである。
【0033】Tiはクラッド22との密着材として使用
する。よって、薄膜ヒーター32,34及びダミーパタ
ーン36,38,40は、クラッド22上にまずTiを
堆積し、その上にPtを堆積する。
【0034】薄膜ヒーター32,34及びダミーパター
ン36,38,40をTi,Ni,Rh,Cr,又はT
2Nから成る群から選択される物質若しくはその合金
から形成するようにしても良い。
【0035】薄膜ヒーター32は一対の電極33に接続
されており、薄膜ヒーター34も一対の電極35に接続
されている。電極33,35は例えばTi/Auから形
成されている。
【0036】コア26の一端に入射した信号光は方向性
結合器28で例えば50対50に分岐され、それぞれコ
ア24,26伝搬する。薄膜ヒーター32,34に電力
を印加することにより、熱光学効果によりコア24,2
6の屈折率が変化し、それに伴いコア24,26を伝搬
する信号光の位相が変化する。
【0037】コア24,26を伝搬する信号光の位相の
変化に応じて方向性結合器30の出射側における分岐比
が変化するため、薄膜ヒーター32,34に投入する電
力を制御することにより、第1出射光に対する第2出射
光の割合を制御することができる。よって、入射光パワ
ーに対する第1出射光又は第2出射光パワーを薄膜ヒー
ター32,34に投入する電力に応じて減衰させること
ができる。
【0038】次に、図9(A)〜図10(D)を参照し
て、本発明実施形態の平面光導波回路デバイスの製造方
法について説明する。まず、図9(A)に示すように、
Si基板42上にCVD法によりアンダークラッド層4
4を堆積する。次いで、図9(B)に示すように、CV
D法によりコア層46を堆積する。
【0039】次いで、フォトリソグラフィ及び反応性イ
オンエッチング(RIE)によりコア層46をエッチン
グして、図9(C)に示すように、コア48を形成す
る。次いで、図9(D)に示すように、CVD法により
コア48を埋め込むようにアンダークラッド層44上に
オーバクラッド層50を堆積する。コア48をオーバク
ラッド層50で埋め込んだため、オーバクラッド層50
の表面にコア48に対応した凸部52が形成される。
【0040】次いで、図10(A)に示すように、コア
48の上部の凸部52を覆うことのできる程度の厚さに
リフトオフ用マスク材としてのフォトレジスト54を塗
布する。フォトレジスト54はオーバハングを形成可能
なフォトレジストが望ましく、例えば、クラリアントジ
ャパン株式会社製のAZ5200NJが使用可能であ
る。
【0041】なお、リフトオフ用マスク材はフォトレジ
ストに限られるものでは無い。フォトレジスト54を塗
布後約90℃でフォトレジスト54のプリベーキングを
行う。
【0042】次いで、ヒーターパターン及びダミーパタ
ーンを有する露光マスクを使用して、フォトレジスト5
4を露光し、マスクパターンをフォトレジスト54上に
転写する。
【0043】露光されたフォトレジスト54を現像する
と、図10(B)に示すように、ヒーターパターン及び
ダミーパターンに対応する露光された位置のフォトレジ
スト54が除去されたレジストパターン56が形成され
る。その後、約120℃でフォトレジスト54をポスト
ベーキングし、レジストパターンが完成する。
【0044】ここで、ダミーパターンの位置及び寸法
は、光導波回路のレイアウトにより適宜決定される。基
本的には、ダミーパターンがヒーターパターンに近いと
レジストピンフォール等の欠陥により、蒸着材により形
成されたダミーパターンとヒーターが短絡し、コア48
に所望の屈折率変化を与えられなくなる可能性がある。
【0045】よって、デバイス特性に影響を与えない程
度の間隔、例えば数10μm以上の間隔でダミーパター
ンを配置することが望ましい。好ましくは、ヒーターパ
ターンと各ダミーパターンの間のフォトレジスト54の
体積が概略等しくなるような位置にダミーパターンを配
置する。
【0046】このような位置にダミーパターンを配置す
ることにより、デバイス特性に悪影響を与えること無
く、フォトレジスト54のベーキング及びレジストパタ
ーン56上への蒸着膜堆積時の応力によるレジスト収縮
量を一様にすることができ、マスクに忠実な寸法で正確
な位置にばらつきの少ない薄膜ヒーターを形成すること
ができる。
【0047】次いで、図10(C)に示すように、レジ
ストパターン56の上からTi/Pt等のヒーター材料
58を蒸着或いはスパッタ等により堆積する。ヒーター
材料堆積の際、レジストとヒーター材料の熱膨張係数差
によるレジスト収縮は、ダミーパターン部でヒーター材
料膜が寸断されることにより小さくすることができ、マ
スクに忠実な寸法で正確な位置にばらつきの少ない薄膜
ヒーターを形成することができる。
【0048】その後、アセトン若しくはレジスト剥離液
等の有機溶剤を使用してレジスト54を剥離すると、図
10(D)に示すような薄膜ヒーター60及びダミーパ
ターン62,64を形成することができる。
【0049】ダミーパターン62,64が薄膜ヒーター
60の両側に形成されているが、上述したように薄膜ヒ
ーター60と短絡する恐れの無い程度に広い間隔でダミ
ーパターン62,64を配置することで、デバイス特性
にダミーパターンが悪影響を与えないようにしているた
め、ダミーパターン62,64のエッチング除去等の後
工程を必要とせず、そのままデバイスチップ上に残すこ
とができるため、工程の簡素化が可能となる。
【0050】電極33,35の形成方法は、基本的には
薄膜ヒーター32,34の形成方法と同様である。即
ち、薄膜ヒーター32,34形成後、再度リフトオフ用
フォトレジストを平面光導波回路上に塗布する。
【0051】フォトレジストを所定温度(約90℃)で
プリベークした後、フォトレジストをパターニングす
る。更に、フォトレジストを所定温度(約120℃)で
ポストベークした後、Ti/Au電極材料を平面光導波
回路上に蒸着、スパッタ等で一様に堆積し、有機溶剤で
レジストを除去して電極33,35を形成する。
【0052】次に、図11を参照してダミーパターンに
よるVOAヒーターの中心位置ずれの補正について説明
する。各ヒーターパターン68と各ダミーパターン70
との間のフォトレジスト54a,54b,54cの体積
が概略等しくなるような位置にダミーパターン70を配
置すると、フォトレジスト54a,54b,54cの収
縮量がほとんど同一となるため、コア48直上の正確な
位置にヒーターパターン68を形成することができる。
【0053】以上説明した実施形態では、本発明をVO
Aの薄膜ヒーター形成に適用した例について説明した
が、本発明はこれに限定されるものでは無く、光変調
器、光スイッチ等の他の光導波回路デバイスにも同様に
適用可能である。
【0054】本発明は以下の付記を含むものである。
【0055】(付記1) 平面光導波回路デバイスであ
って、基板と、前記基板上に形成された、クラッドと該
クラッド中に埋め込まれたコアとを有する光導波回路
と、前記コアに対応して前記クラッド上に形成された第
1パターンと、前記第1パターンの少なくとも片側に該
第1パターンから離間して形成された第2パターンと、
を具備したことを特徴とする平面光導波回路デバイス。
【0056】(付記2) 前記第1パターンはTi,P
t,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成る群から選択さ
れる物質若しくはその合金から形成される付記1記載の
平面光導波路回路デバイス。
【0057】(付記3) 前記光導波回路は前記コアの
上部の凸形状部分と平面状部分を有しており、前記第1
パターンは前記凸形状部分上に形成されている付記1記
載の平面光導波回路デバイス。
【0058】(付記4) 前記第2パターンは前記平面
状部分上に形成されている付記3記載の平面光導波回路
デバイス。
【0059】(付記5) 前記第1パターンに接続され
た一対の電極を更に具備した付記1記載の平面光導波回
路デバイス。
【0060】(付記6) 平面光導波回路デバイスであ
って、基板と、前記基板上に形成された、クラッドと該
クラッド中に埋め込まれた複数のコアとからなる光導波
回路と、前記各コアに対応して前記クラッド上に形成さ
れた複数の第1パターンと、前記各第1パターンの少な
くとも片側に該第1パターンから離間して形成された複
数の第2パターンと、を具備したことを特徴とする平面
光導波回路デバイス。
【0061】(付記7) 前記各第1パターンは、T
i,Pt,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成る群から
選択される物質若しくはその合金から形成される付記6
記載の平面光導波回路デバイス。
【0062】(付記8) 前記複数の第2パターンの各
々は、Ti,Pt,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成
る群から選択される物質から形成され、最も外側に位置
する第2パターンは他の第2パターンよりも広い幅を有
している付記7記載の平面光導波回路デバイス。
【0063】(付記9) 平面光導波回路デバイスの製
造方法であって、基板上にアンダークラッド層を堆積
し、前記アンダークラッド層上にコア層を堆積し、前記
コア層をエッチングして複数のコアを形成し、前記複数
のコアを覆うように前記アンダークラッド層上にオーバ
クラッド層を堆積し、前記オーバクラッド層上にリフト
オフ用マスク層を形成し、前記各コアに対応する複数の
第1開口パターンと該各第1開口パターンの少なくとも
片側に該第1開口パターンから離間して形成された複数
の第2開口パターンとを形成するように、前記リフトオ
フ用マスク層をパターニングし、前記リフトオフ用マス
ク層上に配線パターン材料層を堆積し、パターニングさ
れた前記リフトオフ用マスク層を剥離することにより、
前記配線パターン材料層から形成された前記各コアに対
応する複数の第1パターンと該各第1パターンの少なく
とも片側に該第1パターンから離間して形成された複数
の第2パターンとを形成する、各ステップからなること
を特徴とする平面光導波回路デバイスの製造方法。
【0064】(付記10) 前記リフトオフ用マスク層
はフォトレジストから構成される付記9記載の平面光導
波回路デバイスの製造方法。
【0065】(付記11) 前記リフトオフ用マスク層
はポリイミドから構成される付記9記載の平面光導波回
路デバイスの製造方法。
【0066】(付記12) 前記複数の第1パターンの
各々及び前記複数の第2パターンの各々は、Ti,P
t,Ni,Rh,Cr,Ta2Nから成る群から選択さ
れる物質若しくはその合金から形成される付記9記載の
平面光導波回路デバイスの製造方法。
【0067】(付記13) 前記各第1パターンは薄膜
ヒーターから構成される付記12記載の平面光導波回路
デバイスの製造方法。
【0068】(付記14) 前記複数の第2パターン
は、前記各第1パターンと前記各第2パターンの間のリ
フトオフ用マスク層の体積が概略等しくなるような位置
に形成されている付記9記載の平面光導波回路デバイス
の製造方法。
【0069】(付記15) 前記フォトレジストを所定
温度でベーキングするステップを更に具備した付記10
記載の平面光導波回路デバイスの製造方法。
【0070】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように構成したの
で、リフトオフ配線プロセスにおけるレジスト収縮を抑
制し、配線パターンの位置精度の向上及び寸法ばらつき
の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方法の問題点説明図である。
【図2】従来方法の他の問題点説明図である。
【図3】レジスト長とヒーター線幅との関係を示す図で
ある。
【図4】レジスト長とウエハー面内ヒーター線幅のばら
つきの関係を示す図である。
【図5】ウエハー上でのVOAチップレイアウトを示す
図である。
【図6】2段型MZIアレイVOAチップレイアウトを
示す図である。
【図7】図6のVOAの拡大図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】図9(A)〜図9(D)は本発明の平面光導波
回路デバイスの製造方法を説明する図である。
【図10】図10(A)〜図10(D)は本発明の平面
光導波回路デバイスの製造方法を説明する図である。
【図11】ダミーパターンによるVOAヒーターの中心
位置ずれの補正を説明する図である。
【符号の説明】
12 ウエハー 14 VOAチップ 16 MZI 18 基板 20 光導波回路 22 クラッド 24,26 コア 28,30 方向性結合器 32,34 薄膜ヒーター 36,38,40 ダミーパターン 42 基板 44 アンダークラッド 48 コア 50 オーバクラッド 52 凸部 54 フォトレジスト 56 レジストパターン 58 Ti/Pt蒸着膜 60 薄膜ヒーター 62,64 ダミーパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩谷 隆司 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KB04 NA01 PA05 PA21 PA24 QA02 RA08 TA41 2H079 AA06 BA01 BA03 CA05 EA04 EA05 EB27 GA01 GA03 GA05 2K002 AB04 AB05 AB09 BA13 CA15 DA07 DA08 FA17 HA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面光導波回路デバイスであって、 基板と、 前記基板上に形成された、クラッドと該クラッド中に埋
    め込まれたコアとを有する光導波回路と、 前記コアに対応して前記クラッド上に形成された第1パ
    ターンと、 前記第1パターンの少なくとも片側に該第1パターンか
    ら離間して形成された第2パターンと、 を具備したことを特徴とする平面光導波回路デバイス。
  2. 【請求項2】 前記第1パターンはTi,Pt,Ni,
    Rh,Cr,Ta2Nから成る群から選択される物質又
    はその合金から形成される請求項1記載の平面光導波路
    回路デバイス。
  3. 【請求項3】 平面光導波回路デバイスの製造方法であ
    って、 基板上にアンダークラッド層を堆積し、 前記アンダークラッド層上にコア層を堆積し、 前記コア層をエッチングして複数のコアを形成し、 前記複数のコアを覆うように前記アンダークラッド層上
    にオーバクラッド層を堆積し、 前記オーバクラッド層上にリフトオフ用マスク層を形成
    し、 前記各コアに対応する複数の第1開口パターンと該各第
    1開口パターンの少なくとも片側に該第1開口パターン
    から離間した複数の第2開口パターンとを形成するよう
    に、前記リフトオフ用マスク層をパターニングし、 前記リフトオフ用マスク層上に配線パターン材料層を堆
    積し、 パターニングされた前記リフトオフ用マスク層を剥離す
    ることにより、前記配線パターン材料層から形成された
    前記各コアに対応する複数の第1パターンと該各第1パ
    ターンの少なくとも片側に該第1パターンから離間して
    形成された複数の第2パターンとを形成する、 各ステップからなることを特徴とする平面光導波回路デ
    バイスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の第1パターンの各々及び前記
    複数の第2パターンの各々は、Ti,Pt,Ni,R
    h,Cr,Ta2Nから成る群から選択される物質若し
    くはその合金から形成される請求項3記載の平面光導波
    回路デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の第2パターンは、前記各第1
    パターンと前記各第2パターンの間のリフトオフ用マス
    ク層の体積が概略等しくなるような位置に形成されてい
    る請求項3記載の平面光導波回路デバイスの製造方法。
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