JP2003315294A - 圧電基板の材料定数測定装置 - Google Patents

圧電基板の材料定数測定装置

Info

Publication number
JP2003315294A
JP2003315294A JP2002116556A JP2002116556A JP2003315294A JP 2003315294 A JP2003315294 A JP 2003315294A JP 2002116556 A JP2002116556 A JP 2002116556A JP 2002116556 A JP2002116556 A JP 2002116556A JP 2003315294 A JP2003315294 A JP 2003315294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric substrate
measuring
thickness
frequency
probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002116556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3915582B2 (ja
Inventor
Shuki O
守▲奇▼ 王
Satoshi Uda
聡 宇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2002116556A priority Critical patent/JP3915582B2/ja
Publication of JP2003315294A publication Critical patent/JP2003315294A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3915582B2 publication Critical patent/JP3915582B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電単結晶体の均一性評価を短時間のうちに
正確に実施するために、圧電単結晶体から切り出された
圧電基板の材料定数測定装置を提供する。 【解決手段】 圧電単結晶体から切り出した圧電基板P
の両側方に個々に配設された2つの周波数測定プローブ
12,13間に挟まれた任意箇所の厚み滑り振動の共振
周波数を測定する周波数測定部と、圧電基板Pの両側方
に個々に配設された2つのスピンドル21a,22aを
圧電基板Pに当接させて両スピンドル21a,22a間
に挟まれた任意箇所の基板厚さを測定する厚さ測定部と
を備える材料定数測定装置について、圧電基板Pの同じ
側に配設された周波数測定プローブ12とスピンドル2
1aとを近接した配設し、同じく周波数測定プローブ1
3とスピンドル22aとを近接して配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電単結晶体から
切り出した圧電基板の材料定数を測定するための材料定
数測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電単結晶体の材料定数、例えば密度や
音速等が結晶の組成と育成条件とに依存することは周知
である。そこで、圧電単結晶体の各所位から切り出した
基板(以下、圧電基板という)について材料定数を測定
し、結晶の均一性を評価する作業を行う必要がある。
【0003】均一性評価の手法として、圧電単結晶体が
Li Ta O3等の強誘電体の場合は、当該結晶のキュリー温
度(強誘電相から常誘電相まで転換する際の温度)が組
成に強く依存する性質を利用して結晶の均一性を評価し
ている。
【0004】これに対し圧電単結晶体がLa3 Ga5 SiO14
(ランガサイト)等の常誘電体の場合はキュリー温度を
もたない。そこで、圧電基板にSAWデバイスを設け、
その中心周波数を測定することで結晶の均一性評価を行
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして常誘
電体の圧電単結晶体の評価を行う場合には、中心周波数
の測定が圧電基板の表面状態、SAWデバイスの設計お
よび評価プロセスの再現性等に影響され易いため、測定
結果の信頼性が低い。また、評価プロセスの作業時問が
長く、作業効率が低いという問題がある。
【0006】さらに、この評価プロセスはSAWデバイ
スを設置することで圧電基板に製品としての価値を失わ
せてしまうため、圧電基板の出荷検査には適用できない
ことも問題である。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、圧電単結晶体の均一性評価を短時間のうちに正
確に実施すべく、圧電基板の材料定数を測定するための
装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次にような構成の圧電基板の材料定数
測定装置を採用する。すなわち、本発明に係る圧電基板
の材料定数測定装置は、圧電単結晶体から切り出した圧
電基板の両側方に個々に配設された2つの周波数測定プ
ローブを、前記圧電基板を挟んで互いに接近離間可能に
支持し、これら2つの周波数測定プローブを前記圧電基
板に当接させて両プローブ間に挟まれた任意箇所の厚み
滑り振動の共振周波数を測定する周波数測定部と、前記
圧電基板の両側方に個々に配設された2つの厚さ測定子
を前記圧電基板に当接させて両測定子間に挟まれた任意
箇所の基板厚さを測定する厚さ測定部とを備える圧電基
板の材料定数測定装置であって、前記圧電基板の同じ側
に配設された前記周波数測定プローブおよび前記厚さ測
定子が、近接して配設され、前記2つの周波数測定プロ
ーブによる前記共振周波数の測定と同時に、前記厚さ測
定子を使った基板厚さの測定が行われることを特徴とす
る。
【0009】圧電基板についての厚み滑り振動の共振振
動数と材料定数との関係を次式に示す。 f=(E/ρ)1/2/(2t)…(1) f:共振周波数、t:基板厚さ、ρ:結晶密度、E:結
晶方向により決まる弾性定数である。ここで、式(1)
を整理すると、 f・t=(E/ρ)1/2/2…(2) となり、fとtの値を求め、さらにその積を求めること
で式(2)の右辺に相当する材料定数が得られる。な
お、f・tは圧電基板におけるバルク波音速とみなせ
る。
【0010】この圧電基板の材料定数測定装置において
は、圧電単結晶体から切り出した圧電基板の任意の各所
について、周波数測定部によって厚み滑り振動の共振周
波数を測定するとともに、厚さ測定部によって基板厚さ
を測定し、測定結果を上記の式(2)に代入して各所の
材料定数(バルク波音速)を算出するのであるが、従来
のようなSAWデバイスを設置する必要がないこと、周
波数測定プローブおよび厚さ測定子を一体として周波数
測定と厚さ測定とを同時に行うことにより、測定に要す
る時間が大幅に短縮される。また、SAWデバイスの設
置によって圧電基板を破壊することがないので、製品と
して出荷する圧電基板についても測定を実施することが
可能である。
【0011】本発明に係る圧電基板の材料定数測定装置
においては、前記周波数測定プローブの中心に、前記圧
電基板の厚さ方向に貫通する貫通孔を設け、該貫通孔に
前記厚さ測定子を挿通した構成とすることが望ましい。
【0012】本発明に係る圧電基板の材料定数測定装置
においては、前記周波数測定プローブが、前記圧電基板
の側面に接近離間可能に支持された基部と、該基部に対
し揺動自在に取り付けられたプローブ本体と、該プロー
ブ本体を前記基部の所定位置に回帰させる付勢部材とを
備える構成とすることが望ましい。
【0013】本発明に係る圧電基板の材料定数測定装置
においては、前記プローブ本体の先端に設けられる測定
電極の周囲に、前記圧電基板に当接される環状の弾性体
を設けた構成とすることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態を図1ない
し図3に示して説明する。図1は圧電基板の材料定数測
定装置の概賂構成を示す図である。図に示すように、圧
電基板Pの厚み滑り振動の共振周波数を測定する周波数
測定部1と、圧電基板Pの基板厚さを測定する厚さ測定
部2と、周波数測定部1および厚さ測定部2の各部の駆
動を制御する制御装置3とを備えている。周波数測定部
1は、圧電基板Pを支持する基板支持機構11と、圧電
基板Pの上下両側方に個々に配設された2つの周波数測
定プローブ12,13と、これら対向配置された周波数
測定プローブ12,13を支持するプローブ支持機構1
4と、周波数測定プローブ12,13を駆動して圧電基
板Pのインピーダンス、および位相の周波数依存性を測
定するインピーダンス・アナライザ15とを傭えてい
る。
【0015】基板支持機構11は、支持した圧電基板P
をその面方向に平行または直交する2方向(これらをX
方向、Y方向とする)に移動可能に支持しており、本実
施形態においてはX−Yステージが用いられている。基
板支持機構11は、圧電基板Pの任意の各箇所において
周波数測定プローブ12,13を対向配置させることが
可能である。
【0016】プローブ支持機構14は、基板支持機構1
1に支持された圧電基板Pの上面側に支柱16から張り
出す上部ブーム17と、同圧電基板Pの下面側に支柱1
6から張り出す下部ブーム18と、上部ブーム17の先
端に設けられて一方の周波数測定プローブ12を圧電基
板Pの厚さ方向に移動させる昇降部19と、下部ブーム
18の先端に設けられて他方の周波数測定プローブ13
を圧電基板Pの厚さ方向に移動させる昇降部20とを備
えている。周波数測定プローブ12,13は、昇降部1
9,20を相反する方向に同期して作動させることで、
圧電基板Pを挟んで基板面に垂直な方向(これをZ方向
とする)に接近、離間可能に支持されている。
【0017】厚さ測定部2は、上部ブーム17の先端に
設けられた上部変位計21と、下部ブーム18の先端に
設けられた下部変位計22とを備えている。上部変位計
21には、下方に支持された圧電基板Pに向けてZ方向
に出没するスピンドル(厚さ測定子)21aが設けら
れ、下部変位計22には、上方に支持された圧電基板P
に向けてZ方向に出没するスピンドル(厚さ測定子)2
2aが設けられている。上部変位計21は、スピンドル
21aの突出長の差分によって距離を測定する構造を有
している。下部変位計22も同様の構造である。
【0018】図2は周波数測定プローブ12,13、お
よび上下の変位計21,22とその周辺の構造を示す図
である。周波数測定プローブ12は、昇降部19によっ
て昇降する基部23aと、基部23aに対し揺動自在に
取り付けられたプローブ本体24aと、プローブ本体2
4aの先端(下端)に取り付けられた測定電極12a
と、プローブ本体24aに測定電極12aを取り囲むよ
うに配設された吸収リング25aとを備えている。
【0019】基部23aにはZ方向に円孔26aが貫通
形成され、円孔26aの上部開口には、円孔26aと中
心の軸線を一致させてすり鉢状の拡径部(被係合部)2
7aが形成されている。プローブ本体24aの中央に
は、測定電極12aの反対側に突き出すように、円孔2
6aよりも小径の円筒状部28aが設けられている。円
筒状部28aの先端(すなわちプローブ本体24aの上
端)には、円筒状部28aと中心の軸線を一致させて逆
円錐状の鍔部(係合部)29aが形成されている。
【0020】プローブ本体24aは、円筒状部28aを
円孔26aに通し、拡径部27aに鍔部29aがはめ合
わされるようにして基部23aに係わっている。拡径部
27aと鍔部29aとは最大径が等しくかつ斜面の傾斜
角が等しくされており、両者が正しく係合すると円孔2
6aと円筒状部28aとが中心の軸線を一致させるよう
になっている。また、基部23aとプローブ本体24a
との間には、プローブ本体24aを基部23aから下方
に離間させる方向に付勢するバネ体30aが介装されて
いる。
【0021】吸収リング25aはゴム等の弾性材料から
なり、プローブ本体24aに形成された円板状のフラン
ジ31aの下面に、測定電極12aを中心にして接着さ
れている。吸収リング25aは測定電極12aとともに
圧電基板Pの上面に接し、測定箇所を取り囲むように配
置される。
【0022】円筒状部28a内側の孔32aは、プロー
ブ本体24a、さらには測定電極12aをも貫通して形
成されており、この孔31aには、上部変位計21のス
ピンドル21aが挿通されている。スピンドル21aは
孔32aと比較して細く、プローブ本体24aが揺動し
てもスピンドル22aには接しないようになっている。
【0023】周波数測定プローブ13は、昇降部20に
よって昇降する基部23bと、基部23bに対し揺動自
在に取り付けられたプローブ本体24bと、プローブ本
体24bの先端(上端)に取り付けられた測定電極12
bと、プローブ本体24bに測定電極13aを取り囲む
ように配設されたゴム製の吸収リング25bとを備えて
いる。
【0024】基部23bにはZ方向に円孔26bが貫通
形成され、円孔26bの下部開口には、円孔26bと中
心の軸線を一致させてすり鉢状の拡径部(被係合部)2
7bが形成されている。プローブ本体24bの中央に
は、測定電極12bの反対側に突き出すように、円孔2
6bよりも小径の円筒状部28bが設けられている。円
筒状部28bの先端(すなわちプローブ本体24aの下
端)には、円筒状部28bと中心の軸線を一致させて逆
円錐状の鍔部(係合部)29bが形成されている。
【0025】プローブ本体24bは、円筒状部28bを
円孔26bに通し、拡径部27bに鍔部29bがはめ合
わされるようにして基部23bに係わっている。拡径部
27bと鍔部29bとは最大径が等しくかつ斜面の傾斜
角が等しくされており、両者が正しく係合すると円孔2
6bと円筒状部28bとが中心の軸線を一致させるよう
になっている。また、基部23bとプローブ本体24b
との間には、プローブ本体24bを基部23bから上方
に離間させる方向に付勢するバネ体30bが介装されて
いる。
【0026】吸収リング25bはゴム等の弾性材料から
なり、プローブ本体24bに形成された円板状のフラン
ジ31bの下面に、測定電極12aを中心にして接着さ
れている。吸収リング25bは測定電極13aとともに
圧電基板Pの下面に接し、測定箇所を取り囲むように配
置される。
【0027】円筒状部28b内側の孔32bは、プロー
ブ本体24b、さらには測定電極12bをも貫通して形
成されており、この孔31bには、下部変位計22のス
ピンドル22aが挿通されている。スピンドル22aは
孔32bと比較して細く、プローブ本体23bが揺動し
てもスピンドル22aには接しないようになっている。
【0028】制御装置3、インピーダンス・アナライザ
15は、これらすべてを統括、制御し、インピーダンス
・アナライザ15からの情報をもとに材料定数を算出す
るコンピュータ33に接続されている。
【0029】上記のように構成された材料定数測定装置
を使用して、圧電基板Pの材料定数を測定する手順につ
いて説明する。まず、圧電単結晶体から切り出した圧電
基板Pを基板支持機構11にセットしてずれないように
固定する。この状態から基板支持機構11を駆動する
と、圧電基板PがX/Y方向に段階的に移動し、圧電基
板P上に設定された複数の測定箇所のひとつひとつに対
して周波数測定プローブ12,13が順を追って配置さ
れ、1箇所ごとにプロービングが行われる。
【0030】ある測定箇所を挟んで圧電基板Pの両側方
に周波数測定プローブ12,13が配置されると、ま
ず、上部変位計21がスピンドル21aを圧電基板Pに
当接させ、上部変位計21から圧電基板Pの上面までの
距離を測定する。同時に、下部変位計22がスピンドル
22aを圧電基板Pに当接させ、上部変位計22から圧
電基板Pまでの距離を測定する。これらの測定データは
コンピュータ33に入力され、事前に測定しておいた圧
電基板Pのない状態での上下の変位計21,22間の距
離から、上部変位計21から圧電基板Pの上面までの距
離と下部変位計22から圧電基板Pの下面までの距離と
の和を減算することで圧電基板Pの基板厚さが求められ
る。
【0031】上下の変位計21,22がそれぞれのスピ
ンドル21a,22aを圧電基板Pに当接させるのに僅
かに後れてプローブ支持機構14が作動し、周波数測定
プローブ12,13がZ方向(または−Z方向)に移動
して圧電基板Pの上下両側面に同期して接近する。
【0032】周波数測定プローブ12,13の測定電極
12a,13aがともに圧電基板Pに接し、バネ体30
a,30bがともに付勢力を発揮して測定電極12a,
13aを圧電基板Pに押し付けるようになったら周波数
測定プローブ12,13が停止する(図3参照)。この
とき、プローブ本体24a,24bの鍔部29a,29
bは、基部23a,23b側の拡径部27a,27bか
ら離間する。
【0033】続いて、インピーダンス・アナライザ15
から交流信号が発せられ、測定電極12a,13aを介
して圧電基板Pが励振されるので、交流信号の周波数走
査を行って当該測定箇所におけるインピーダンスと位相
との周波数依存性を検出する。この測定データはコンピ
ュータ33に入力され、周波数依存性を示す波形の解析
を行うことで共振周波数が求められる。
【0034】上記のようにして基板厚さおよび共振周波
数が求められたら、コンピュータ33においてこれらの
情報を加工して圧電基板P上のある測定箇所の材料定数
が算出される。
【0035】当該測定箇所での測定を終えたら、スピン
ドル21a,22aが後退するとともに周波数測定プロ
ーブ12,13が後退してもとの位置に回帰する。測定
電極12a,13aが圧電基板Pから離れると、バネ体
30a,30bの付勢力により鍔部29a,29bが拡
径部27a,27bに係合し、円孔26bと円筒状部2
8bとが中心の軸線を一致させることでプローブ本体2
4a,24bおよび測定電極12a,13aが定位置に
回帰する。以降は上記の手順が繰り返され、圧電基板P
上に設定されたすべての測定箇所について材料定数が算
出されるので、これをもとに材料定数の評価を行う。
【0036】上記のようにすれば、SAWデバイスを設
置する必要がないこと、周波数測定プローブ12,13
および厚さ測定子を一体として周波数測定と厚さ測定と
を同時に行うことにより、測定に要する時間が大幅に短
縮される。また、SAWデバイスの設置によって圧電基
板を破壊することがないので、製品として出荷する圧電
基板についても測定を実施することが可能である。
【0037】周波数測定プローブ12,13の中央に厚
さ測定子としてのスピンドル21a,22aを配設した
ことで、周波数の測定箇所と基板厚さの測定箇所とが正
に一致するので、誤差のない高精度の測定が可能にな
る。
【0038】周波数測定に際しては、測定電極12a,
13aとともに吸収リング25a,25bが圧電基板P
に接して測定箇所を上下から取り囲み、測定箇所に発生
する余計な振動を吸収するので、より高精度に共振周波
数を特定することができる。圧電基板Pに交流信号を流
すと、基本および高次の厚み振動によって構成される主
振動とともに、主振動に近接した多数の副振動が励振さ
れる。副振動とは、弾性波が圧電基板P内の上下の境界
面で反射しながら横方向に伝播し、圧電基板Pの端面で
反射して定常波となったときに発生する振動である。こ
のような副振動本来必要な主振動の測定にとって好まし
くないノイズであるが、圧電基板Pに設定される測定箇
所によっては主振動よりも強い場合があり、主振動の測
定を阻害する大きな要因となっている。吸収リング25
a,25bは弾性波を吸収して主振動だけを残すので、
ノイズの少ない波形が得られて高精度な測定が可能とな
るのである。
【0039】バネ体30a,30bが付勢力を発揮して
測定電極12a,13aを圧電基板Pに押し付けること
により、測定電極12a,13aが圧電基板Pに接触す
る際の圧力が2つの周波数測定プローブ12,13間で
均一化されるので、測定条件が等しくなって高精度な測
定が可能になる。
【0040】プローブ本体24a,24bを基部23
a,23bに対して揺動可能とし、測定電極12a,1
3aの測定面が少量傾く自由度が与えられることによ
り、圧電基板Pの表面形状のバラツキが吸収されて上記
と同じく2つの周波数測定プローブ12,13間で均一
化されるので、さらに高精度な測定が可能になる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のようなSAWデバイスを設置する必要がないこ
と、周波数測定プローブおよび厚さ測定子を一体として
周波数測定と厚さ測定とを同時に行うことにより、測定
に要する時間が大幅に短縮される。また、SAWデバイ
スの設置によって圧電基板を破壊することがないので、
製品として出荷する圧電基板についても測定を実施する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態を示す図であって、材料
定数測定装置の全体図である。
【図2】図1の材料定数測定装置の要部を示す図であっ
て、周波数測定プローブおよびスピンドルが圧電基板か
ら離間した状態を示す状態説明図である。
【図3】同じく図1の材料定数測定装置の要部を示す図
であって、周波数測定プローブおよびスピンドルが圧電
基板に接した状態を示す状態説明図である。
【符号の説明】
1 周波数測定部 2 厚さ測定部 12,13 周波数測定プローブ 21 上部変位計 22 下部変位計 21a,22a スピンドル(厚さ測定子) 27a,27b 拡径部(被係合部) 29a,29b 鍔部(係合部) 30a,30b バネ体 12a,13a 測定電極 25a,25b 吸収リング P 圧電基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 17/00 330 H04R 17/00 330K (72)発明者 宇田 聡 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社セラミックス工場電 子デバイス開発センター内 Fターム(参考) 2G047 AB04 AC10 BA04 BC14 BC18 CA01 EA10 GA13 GF11 2G060 AA09 AA20 AE40 AF06 AF20 5D019 AA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電単結晶体から切り出した圧電基板の
    両側方に個々に配設された2つの周波数測定プローブ
    を、前記圧電基板を挟んで互いに接近離間可能に支持
    し、これら2つの周波数測定プローブを前記圧電基板に
    当接させて両プローブ間に挟まれた任意箇所の厚み滑り
    振動の共振周波数を測定する周波数測定部と、 前記圧電基板の両側方に個々に配設された2つの厚さ測
    定子を前記圧電基板に当接させて両測定子間に挟まれた
    任意箇所の基板厚さを測定する厚さ測定部とを備える圧
    電基板の材料定数測定装置であって、 前記圧電基板の同じ側に配設された前記周波数測定プロ
    ーブおよび前記厚さ測定子が、近接して配設され、 前記2つの周波数測定プローブによる前記共振周波数の
    測定と同時に、前記厚さ測定子を使った基板厚さの測定
    が行われることを特徴とする圧電基板の材料定数測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記周波数測定プローブの中央に、前記
    圧電基板の厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられ、該貫
    通孔に前記厚さ測定子が挿通されていることを特徴とす
    る請求項1記載の圧電基板の材料定数測定装置。
  3. 【請求項3】 前記周波数測定プローブが、前記圧電基
    板の側面に接近離間可能に支持された基部と、該基部に
    対し揺動自在に取り付けられたプローブ本体と、該プロ
    ーブ本体を前記基部の所定位置に回帰させる付勢部材と
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の圧電
    基板の材料定数測定装置。
  4. 【請求項4】 前記プローブ本体の先端に設けられた測
    定電極の周囲に、前記圧電基板に当接される環状の弾性
    体が設けられていることを特徴とする請求項3記載の圧
    電基板の材料定数測定装置。
JP2002116556A 2002-04-18 2002-04-18 圧電基板の材料定数測定装置 Expired - Fee Related JP3915582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002116556A JP3915582B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 圧電基板の材料定数測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002116556A JP3915582B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 圧電基板の材料定数測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003315294A true JP2003315294A (ja) 2003-11-06
JP3915582B2 JP3915582B2 (ja) 2007-05-16

Family

ID=29534082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002116556A Expired - Fee Related JP3915582B2 (ja) 2002-04-18 2002-04-18 圧電基板の材料定数測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3915582B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201816A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Osaka Industrial Promotion Organization 試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置及び測定方法
CN110261480A (zh) * 2019-07-16 2019-09-20 中国工程物理研究院化工材料研究所 一种快速测试压电材料声发射响应性能的系统及方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201816A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Osaka Industrial Promotion Organization 試料の弾性定数を測定する弾性定数測定装置及び測定方法
CN110261480A (zh) * 2019-07-16 2019-09-20 中国工程物理研究院化工材料研究所 一种快速测试压电材料声发射响应性能的系统及方法
CN110261480B (zh) * 2019-07-16 2024-03-12 中国工程物理研究院化工材料研究所 一种快速测试压电材料声发射响应性能的系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3915582B2 (ja) 2007-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100657105B1 (ko) 프로브 방법 및 장치
US8349611B2 (en) Resonant sensors and methods of use thereof for the determination of analytes
JPH04100251A (ja) プローブ装置
JP4573794B2 (ja) プローブカードおよび微小構造体の検査装置
JP4684805B2 (ja) プローブ装置及び被検査体とプローブとの接触圧の調整方法
CN101297206A (zh) 一种用于在探测系统中改进定位的方法和设备
US20080302185A1 (en) Microstructure Inspecting Apparatus and Microstructure Inspecting Method
US11346818B2 (en) Method, device and system for non-destructive detection of defects in a semiconductor die
JP2001015467A (ja) 研磨終点検出装置
CN101287977A (zh) 振动梁传感器中的或者涉及振动梁传感器的改进
CN109238308B (zh) 一种金属筒形谐振陀螺的高精度模态测试系统及测试方法
JPS63501412A (ja) 数値制御工作機械の座標基準用の能動的な基準体
JP2003315294A (ja) 圧電基板の材料定数測定装置
JP4427654B2 (ja) 膜厚測定装置および膜厚測定方法
JP2008233053A (ja) 圧電振動素子の周波数特性測定方法
CN113514352B (zh) 微纳米材料与结构力热耦合高周疲劳试验方法及试验装置
JP2006010503A (ja) 圧電素子の機械的特性測定装置及び機械的特性測定方法
Simmons et al. Vector calibration of ultrasonic and acoustic emission transducers
JPS635542A (ja) 半導体ウエハプロ−バ
JP2007071553A (ja) 薄膜の計測方法、薄膜の計測装置およびこれに用いる接触センサ
JP2001108413A (ja) 寸法測定装置
JP3608499B2 (ja) 圧電基板の材料定数測定装置
Totzke et al. Non-destructive characterization of CMP pads using scanning ultrasonic transmission
Kobayashi et al. Contactless measurement of Young's modulus using laser beam excitation and detection of vibration of thin-film microresonators
JP2002122471A (ja) 圧電基板の材料定数測定方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees